JPH08122783A - 液晶素子及びその製造方法 - Google Patents

液晶素子及びその製造方法

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JPH08122783A
JPH08122783A JP25362194A JP25362194A JPH08122783A JP H08122783 A JPH08122783 A JP H08122783A JP 25362194 A JP25362194 A JP 25362194A JP 25362194 A JP25362194 A JP 25362194A JP H08122783 A JPH08122783 A JP H08122783A
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JP
Japan
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liquid crystal
rubbing
alignment film
pair
transparent electrode
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JP25362194A
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Masahito Ando
雅仁 安藤
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表示コントラストのムラや、セル間のバラツ
キを無くして、表示特性の向上を図ること。 【構成】 透明電極の表示パターン以外の複数個所に、
液晶用配向膜の形成方向を示す記号62,72を含む重
ね合せ用マーク6,7がパターニングされると共に、液
晶用配向膜が透明電極上に記号62,72に従うラビン
グ処理により形成されており、かつ一対のガラス基板
2,3が、重ね合せ用マーク6,7を対応させて対向配
置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示セルとして用
いられる液晶素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、薄型、軽量、小電力で
あり、CRTにかわるディスプレイとして、テレビジョ
ン表示、グラフィックディスプレイ等への需要が近年特
に高まり、開発及び実用化も盛んに行われている。
【0003】液晶表示装置に用いられている液晶表示セ
ルとして特開平4−328519号公報に開示されたも
のがある。
【0004】この液晶表示セル100は図7に示すよう
に、対向面上に透明電極を形成し、かつ液晶用配向膜を
積層形成した一対の基板101,102を対向配置する
と共に、シール剤103で接合してセル状に形成し、一
対の基板101,102間に液晶を封入して構成されて
いる。
【0005】この液晶表示セル100は、良好な表示特
性を得るためには一対のガラス基板101,102上の
液晶配向膜を一定の方向にラビング処理し、この一対の
ガラス基板101,102のラビング方向が所定の角度
になるように重ね合せる必要がある。このため一対のガ
ラス基板101,102に積層形成される液晶用配向膜
は、例えばツイスト角が90°(TNモード)になるよ
うにラビング処理方向を定めて形成される。
【0006】すなわち、一対の基板のうちの表示電極基
板101のラビング処理を図8(a)で、その対向電極
基板102のラビング処理を図8(b)でそれぞれ示す
ように、表示電極基板101は端縁部101a,101
bを、対向電極基板102は端縁部102a,102b
をそれぞれ基準にして、ラビング処理方向A及びBに対
して45度傾けて行う。このラビング処理により各基板
101及び102上には、それぞれラビング処理方向A
及びBに沿う液晶用配向膜が形成される。
【0007】この一対の基板101及び102には、表
示パターン以外の複数の個所にそれぞれ重ね合せ用マー
ク101e及び102eが設けられており、液晶用配向
膜の形成された一対の基板101,102は、液晶用配
向膜を内側に向くようにして重ね合せ用マーク101e
及び102eを相互に対応させて対向配置すると共に、
シール剤103で接合してセル状に形成し、かつシール
剤103の注入口104から液晶を注入すると共に、こ
の注入口104を封止して、一対の基板101,102
間に液晶を封入して液晶表示セル100が形成されてい
る。
【0008】このように形成された液晶表示セル100
は、図8(c)に示すように各ガラス基板101,10
2に形成される液晶用配向膜のラビング処理方向A,B
のツイスト角θが90度になっている。
【0009】また、この液晶表示セル100は、対向電
極基板102の外表面上に偏光板が貼付されている。こ
の偏光板は、良好な表示特性を得るために偏光板の吸収
軸、透過軸などの光学軸の方向を、液晶の配向方向に対
して正確に、設計通りの角度を持たせて貼り付ける必要
がある。
【0010】この偏光板の貼付は、セルを形成後、セル
形状を確定するために、液晶注入前の第1回のスクライ
ブ・ブレイクを表示電極基板101及び対向電極基板1
02の端縁部101c,101d、及び102c,10
2d(図7及び図8(a),(b)参照)について行っ
た後、液晶を注入し、注入口104(図7参照)を封止
した後の偏光板貼付け工程で行なう。
【0011】すなわち、図8(c)のように液晶表示セ
ル100の位置合せを一対の基板101及び102の端
縁部101a,101b、及び102a,102bを用
いて行ない、この位置で端縁部101a,101b、及
び102a,102bを基準にして偏光板を対向電極基
板102の外表面上に貼付する。なお、図8(c)の符
号105は位置決め用ピンである。
【0012】そして、液晶表示セル100は、偏光板の
貼付後、第2回スクライブ・ブレイク工程で切り残した
端縁部101a,101b、及び102a,102bを
切り出し最終的なセル形状とする。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶表
示セル100は、一対の基板101及び102にそれぞ
れ形成される液晶用配向膜のラビング処理方向A及びB
が、それぞれ各基板101及び102の端縁部101
a,101b、及び102a,102bを基準にして決
定されるため、重ね合せ用マーク101e,102eの
パターニング精度や、基板101及び102の切断の際
のスクライブ・ブレイクの精度の影響によって、一対の
基板101,102間のラビング処理方向A,Bが微妙
なずれを生じ、この結果液晶分子の配向方向、ねじれ角
を精度良く制御することが難しく、表示コントラストの
ムラや、セル間のバラツキを生じ、ひいては表示特性の
向上を阻害するという課題を有している。
【0014】また、液晶表示セル100は、液晶注入後
においてはラビング処理方向、及び視角方向が確認でき
ないため、偏光板の貼付も又基板101,102の端縁
部101a,101b,102a,102bを基準とし
て行われ、この結果前記したパターニングやスクライブ
・ブレイクの精度の影響により偏光板の光学軸の方向
を、液晶の配向方向に対して正確に、設計通りの角度を
持たせて偏光板を貼付することが難しく、ひいては表示
特性の向上を阻害するという課題をも有している。
【0015】本発明は、前記した課題を解決すべくなさ
れたものであり、その目的は、表示コントラストのムラ
や、セル間のバラツキを無くして、表示特性の向上を図
ることができる液晶素子及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ため、請求項1記載の発明は、対向面上に透明電極を形
成し、かつ液晶用配向膜を積層形成した一対のガラス基
板をシール剤を介して対向配置させると共に、前記一対
のガラス基板間に液晶を封入してなる液晶素子におい
て、前記透明電極の表示パターン以外の複数個所に、前
記液晶用配向膜の形成方向を示す記号を含む重ね合せ用
マークがパターニングされると共に、前記液晶用配向膜
が前記透明電極上に前記記号に従うラビング処理により
形成されており、かつ前記一対のガラス基板が、前記重
ね合せ用マークを対応させて対向配置していることを特
徴としている。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の液
晶素子であって、前記液晶用配向膜の形成方向を示す記
号がラビング処理方向を示す直線と、前記ラビング処理
のラビングロールの回転方向を示す矢印とからなること
を特徴としている。
【0018】請求項3記載の発明は、対向面上に透明電
極を形成し、かつ液晶用配向膜を積層形成した一対のガ
ラス基板をシール剤を介して対向配置させると共に、前
記一対のガラス基板間に液晶を封入してなる液晶素子の
製造方法において、前記一対のガラス基板上に前記透明
電極を形成すると共に、この透明電極の表示パターン以
外の複数個所に、前記液晶用配向膜の形成方向を示す記
号を含む重ね合せ用マークをパターニングし、かつ前記
透明電極上に前記記号に従うラビング処理により前記液
晶用配向膜を形成し、これら一対のガラス基板を前記重
ね合せ用マークを対応させて対向配置させることを特徴
としている。
【0019】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の液晶素子の製造方法であって、前記重ね合せ用マー
クが前記透明電極の形成と同時に形成されることを特徴
としている。
【0020】さらに請求項5記載の発明は、請求項3又
は4記載の液晶素子の製造方法であって、前記液晶用配
向膜の形成方向を示す記号がラビング処理方向を示す直
線と、前記ラビング処理のラビングロールの回転方向を
示す矢印とからなり、前記ガラス基板を前記直線方向に
沿って移動させると共に、この移動過程で前記矢印方向
に回転するラビングロールによるラビング処理により前
記透明電極上に前記液晶用配向膜を形成することを特徴
としている。
【0021】
【作用】請求項1乃至5記載の発明は、前記した構成に
なっているので次の作用を奏する。
【0022】すなわち、請求項1記載の発明の液晶素子
は、透明電極の表示パターン以外の複数個所に、液晶用
配向膜の形成方向を示す記号を含む重ね合せ用マークが
パターニングされると共に、前記液晶用配向膜が前記透
明電極上に前記記号に従うラビング処理により形成され
ており、かつ一対のガラス基板が、前記重ね合せ用マー
クを対応させて対向配置しているので、液晶用配向膜を
形成するためのラビング処理及び一対のガラス基板の対
向配置の際のそれぞれの基準が同一の重ね合せ用マーク
となっており、このため一対のガラス基板を対向配置さ
せることによるラビング処理方向の相対的なずれを防止
してラビング処理方向を設計通りの角度に容易に重ね合
せることができることにより、液晶分子の配向方向、ね
じれ角を精度良く制御することができる。
【0023】その上請求項1記載の発明の液晶素子は、
液晶用配向膜の形成方向を示す記号を含む重ね合せ用マ
ークが透明電極の表示パターン以外の複数個所にパター
ニングされているので、前記重ね合せ用マークを液晶注
入後においても外部から視認することができ、これによ
ってラビング処理方向及び視角方向を確認して偏光板の
貼り付け方向の角度を決定することができる。
【0024】請求項2記載の発明の液晶素子は、液晶用
配向膜の形成方向を示す記号を、ラビング処理方向を示
す直線と、前記ラビング処理のラビングロールの回転方
向を示す矢印とで形成したので、簡単でパターニングが
容易であり、かつラビング処理方向を明確に表示するこ
とができると共に、一対のガラス基板の対向配置による
前記記号の重なりによりラビング処理方向の重なり角度
を明確に表示することができる。
【0025】請求項3記載の発明の液晶素子の製造方法
は、一対のガラス基板上に、透明電極を形成すると共
に、この透明電極の表示パターン以外の複数個所に、液
晶用配向膜の形成方向を示す記号を含む重ね合せ用マー
クをパターニングし、かつ前記透明電極上に前記記号に
従うラビング処理により前記液晶用配向膜を形成し、こ
れら一対のガラス基板を前記重ね合せ用マークを対応さ
せて対向配置させるようにしたので、液晶用配向膜を形
成するためのラビング処理及び一対のガラス基板の対向
配置の際のそれぞれの基準が同一の重ね合せ用マークと
なっており、このため一対のガラス基板を対向配置させ
ることによるラビング処理方向の相対的なずれを防止し
てラビング処理方向を設計通りの重ね角度に容易に製造
することができ、これにより液晶分子の配向方向、ねじ
れ角を精度良く制御することができる。
【0026】また、請求項4記載の発明の液晶素子の製
造方法は、重ね合せ用マークを透明電極の形成と同時に
形成するようにしたので、前記マークの形成のための新
たな工程付加を伴うことなく工程の簡略化を図ることが
できる。
【0027】さらに請求項5記載の発明の液晶素子の製
造方法は、液晶用配向膜の形成方向を示す記号がラビン
グ処理方向を示す直線と、前記ラビング処理のラビング
ロールの回転方向を示す矢印とからなり、ガラス基板を
前記直線方向に沿って移動させると共に、移動過程で前
記矢印方向に回転するラビングロールによるラビング処
理により透明電極上に前記液晶用配向膜を形成するよう
にしたので、各ガラス基板上の液晶用配向膜を設計通り
のラビング処理方向に正確に形成することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を図示した実施例に基づいて具
体的に説明する。
【0029】図1は、液晶素子の一実施例としての液晶
表示セル1を示す。
【0030】この液晶表示セル1は、対向面上に透明電
極を形成し、かつ液晶用配向膜を積層形成した一対のガ
ラス基板としての表示電極基板2及び対向電極基板3
と、これら基板2,3を対向させて接合するシール剤4
と、基板2,3とシール剤4とで囲まれた空間内に封入
される液晶5とから大略構成されている。
【0031】表示電極基板2及び対向電極基板3は、青
板ガラス、光学ガラス、石英ガラス等からなる矩形状の
ガラス基板の対向面上にインジウムチンオキサイドをス
パッタすることにより、液晶に電圧を印加する透明電極
を形成し、この透明電極上にポリイミドからなる配向膜
を塗布すると共にラビング処理することにより液晶用配
向膜を積層形成することによって全体構成されている。
【0032】このとき表示電極基板2及び対向電極基板
3の透明電極の表示パターン以外の複数個所(本実施例
ではガラス基板の対角線上のコーナ部に相当する2個
所)には、液晶用配向膜の形成方向を示す記号を含む重
ね合せ用マーク6及び7がパターニングされている。
【0033】表示電極基板2側にパターニングされる重
ね合せ用マーク6は、図2(a)に示すように、半円を
適宜の間隔を維持して対向させた重合マーク61と、こ
の重合マーク61の外側にラビング処理方向を示す直線
62aとラビング処理のラビングロールの回転方向(ラ
ビングロールの回転のはね上げ方向)を示す矢印62b
とからなる液晶用配向膜の形成方向を示す記号62とか
ら構成されている。
【0034】また、対向電極基板3側にパターニングさ
れる重ね合せ用マーク7は、図2(b)に示すように、
重ね合せ用マーク6の重合マーク61よりも小径な円か
らなる重合マーク71と、この重合マーク71の外側に
ラビング処理方向を示す直線72aとラビング処理のラ
ビングロールの回転方向(ラビングロールの回転のはね
上げ方向)を示す矢印72bとからなる液晶用配向膜の
形成方向を示す記号72とから構成されている。
【0035】そしてこれら液晶用配向膜の形成方向を示
す記号62及び72は、本実施例では表示電極基板2と
対向電極基板3とを重ね合せたときに、図2(c)に示
すように各形成方向(直線及び矢印62a及び62b、
72a及び72b)が相互に角度θ=90°で対向する
ように、それぞれ基板2及び3にパターニングされる。
このパターニングは、独立した別工程で行なうこともで
きるが、透明電極の形成工程において重ね合せ用マーク
6,7の形成部位をマスキングすることにより透明電極
の形成と同時に行うことができ、これによりパターニン
グのための新たな工程付加を伴うことなく工程の簡略化
を図ることができる。
【0036】液晶用配向膜は、各基板2及び3に形成さ
れた透明電極上に塗布されたポリイミドからなる配向膜
をラビング処理することによって透明電極上に積層形成
されるが、このときのラビング処理は各重ね合せ用マー
ク6及び7の記号62及び72に従って行われる。
【0037】すなわち、表示電極基板2側に形成される
液晶用配向膜は、図3(a)に示すように重ね合せ用マ
ーク6の記号62と平行となる矢印Aに沿うラビング処
理により形成され、対向電極基板3側に形成される液晶
用配向膜は図3(b)に示すように重ね合せ用マーク7
の記号72と平行となる矢印Bに沿うラビング処理によ
り形成される。
【0038】具体的には図4乃至図6に示すラビング処
理装置10によって液晶用配向膜が形成される。
【0039】ラビング処理装置10は、表面にラビング
方向基準線11が線引きされた基台12と、回転可能で
かつラビング方向基準線11に沿って移動可能に基台1
2に取付けられた移動ステージ13と、ラビング方向基
準線11に対して角度θ=90°になるように基台12
上に回転可能に横架したラビングロール14と、基台1
2上にラビング方向基準線11に沿うX方向に移動可能
に横架したガイド部材15に、ガイド部材15に沿うY
方向に移動可能に設置した角度測定用偏光顕微鏡16と
を具備して構成されている。
【0040】そして表示電極基板2(又は対向電極基板
3)を、透明電極上にポリイミドからなる配向膜を塗布
した後、この配向膜を上側にして移動ステージ13上に
吸着固定し、その後基板2(3)上にパターニングした
重ね合せ用マーク6(7)上に偏光顕微鏡16を移動さ
せて角度測定を行ない、移動ステージ13をa方向に回
転させて重ね合せ用マーク6(7)の記号62(72)
のラビング処理方向を示す直線62a(72a)とラビ
ング方向基準線11とを一致させる(図4参照)。ラビ
ングロール14は、そのはね上げ方向cが重ね合せ用マ
ーク6(7)の記号62(72)のラビングロールの回
転方向を示す矢印62b(72b)方向になるように回
転させる(図5参照)。
【0041】しかる後、移動ステージ13をラビング方
向基準線11に沿ってb方向へ移動させ、この移動過程
で回転するラビングロール14によりラビング処理が行
なわれる(図5、図6参照)。ラビング処理後は、基板
2(3)を移動ステージ13に吸着固定したまま再度偏
光顕微鏡16を重ね合せ用マーク6(7)上に移動し
て、重ね合せ用マーク6(7)の液晶用配向膜の形成方
向を示す記号62(72)と形成されたラビング筋の方
向が一致していることを確認する。
【0042】以上のようにして透明電極上に液晶用配向
膜を積層形成した表示電極基板2及び対向電極基板3を
得ることができる。
【0043】このようにして得られた表示電極基板2と
対向電極基板3は、各液晶用配向膜が内側に向くように
シール剤4を介して対向配置させて接合される。このと
きの基板2,3の接合は、図3(c)に示すように基板
3の重ね合せ用マーク7の重合マーク71が基板2の重
ね合せ用マーク6の重合マーク61内に位置するように
適宜の重ね合せ機を用いて基板2,3を対向配置させて
行なう。
【0044】このように表示電極基板2と対向電極基板
3とを接合することによって、両基板2,3の液晶用配
向膜の相対的なラビング処理の方向A,Bを設計通りに
正確に決定することができる。本実施例では図3(c)
に示すように両基板2,3はラビング処理方向A,Bが
TNモードでθ=90°になるように対向配置してい
る。
【0045】液晶表示セル1は、以上のように対向配置
した一対の基板2,3間に液晶5を封入することにより
形成される。
【0046】すなわち、液晶表示セル1は図1に示すよ
うにシール剤4を塗布しないことによって形成される注
入口8から液晶5を注入し、注入後注入口8を封止材9
で封止することによって形成される。
【0047】このようにして得られた液晶表示セル1
は、液晶用配向膜のラビング処理方向A,Bの正確な決
定により、液晶分子の配向方向、ねじれ角を精度良く制
御することができ、この結果表示コントラストのムラ
や、セル間のバラツキも無くして表示特性の向上したも
のとなっている。
【0048】また、液晶表示セル1については、良好な
表示特性を得るためには偏光板の光学軸の方向を、液晶
5の配向方向に対して正確に設計通りの角度を持たせて
貼り付ける必要があるが、液晶表示セル1は、液晶5の
注入後であっても重ね合せ用マーク6,7を外部から視
認することができるので、重ね合せ用マーク6,7によ
る液晶用配向膜のラビング処理方向A,B、及び視角方
向を確認することにより偏光板の貼り付け角度を精度良
く制御することができ、ひいては表示特性の向上を図る
ことができる。
【0049】さらに、このときの製造方法は、液晶用配
向膜を形成するためのラビング処理及び一対の基板2,
3の対向配置の際のそれぞれの基準を同一の重ね合せ用
マーク6,7としたので、一対の基板2,3を対向配置
させることによるラビング処理方向の相対的なずれを防
止してラビング処理方向A,Bを設計通りの重ね角度に
容易に製造することができ、これにより液晶分子の配向
方向、ねじれ角を精度良く制御することができ、表示特
性の向上した液晶素子を安定して製造することができ
る。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば次の効果を奏する。
【0051】すなわち、請求項1記載の発明によれば、
液晶用配向膜を形成するためのラビング処理及び一対の
ガラス基板の対向配置の際のそれぞれの基準が同一の重
ね合せ用マークとなっているので、一対のガラス基板を
対向配置させることによるラビング処理方向の相対的な
ずれを防止してラビング処理方向を設計通りの角度に容
易に重ね合せることができ、これにより液晶分子の配向
方向、ねじれ角を精度良く制御することができ、この結
果表示コントラストのムラや、セル間のバラツキを無く
して表示特性の向上した液晶素子を提供することができ
る。
【0052】その上請求項1記載の発明によれば、液晶
用配向膜の形成方向を示す記号を含む重ね合せ用マーク
が透明電極の表示パターン以外の複数個所にパターニン
グされているので、前記重ね合せ用マークを液晶注入後
においても外部から視認することができ、これによって
ラビング処理方向及び視角方向を確認して偏光板の貼り
付け方向の角度を決定することができ、この結果偏光板
の貼り付け精度が向上し、ひいては表示特性の向上した
液晶素子を提供することができる。
【0053】請求項2記載の発明によれば、液晶用配向
膜の形成方向を示す記号を、ラビング処理方向を示す直
線と、前記ラビング処理のラビングロールの回転方向を
示す矢印とで形成したので、簡単でパターニングが容易
であり、かつラビング処理方向を明確に表示することが
できると共に、一対のガラス基板の対向配置による前記
記号の重なりによりラビング処理方向の重なり角度を明
確に表示することができ、この結果請求項1記載の効果
に加えて表示特性の一層向上した液晶素子を提供するこ
とができる。
【0054】請求項3記載の発明によれば、液晶配向膜
を形成するためのラビング処理及び一対のガラス基板の
対向配置の際のそれぞれの基準を同一の重ね合せ用マー
クとしたので、一対のガラス基板を対向配置させること
によりラビング処理方向の相対的なずれを防止してラビ
ング処理方向を設計通りの重ね角度に容易に製造するこ
とができ、これにより液晶分子の配向方向、ねじれ角を
精度良く制御することができ、この結果表示コントラス
トのムラや、セル間のバラツキを無くし、表示特性の向
上した液晶素子を安定して製造することができる液晶素
子の製造方法を提供することができる。
【0055】また、請求項4記載の発明によれば、重ね
合せ用マークを透明電極の形成と同時に形成するように
したので、請求項3記載の発明の効果に加えて前記マー
クの形成のための新たな工程付加を伴うことなく工程の
簡略化を図ることができる液晶素子の製造方法を提供す
ることができる。
【0056】さらに請求項5記載の発明によれば、液晶
用配向膜の形成方向を示す記号がラビング処理方向を示
す直線と、前記ラビング処理のラビングロールの回転方
向を示す矢印とからなり、ガラス基板を前記直線方向に
沿って移動させると共に、この移動過程で前記矢印方向
に回転するラビングロールによるラビング処理により透
明電極上に前記液晶用配向膜を形成するようにしたの
で、各ガラス基板上の液晶用配向膜を設計通りのラビン
グ処理方向に正確に形成することができ、この結果請求
項3又は4記載の発明の効果に加えて表示特性の一層向
上した液晶素子を製造することができる液晶素子の製造
方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例としての液晶表示セルの分解斜視図で
ある。
【図2】図1の液晶表示セルの基板上にパターニングし
た重ね合せ用マークを示し、(a)は表示電極基板上の
重ね合せ用マーク、(b)は対向電極基板上の重ね合せ
用マーク、(c)は両マークの重なり状態をそれぞれ示
す正面図である。
【図3】図1の液晶表示セルの基板上に形成される液晶
用配向膜のラビング処理の方向を示し、(a)は表示電
極基板、(b)は対向電極基板、(c)は両基板の重な
り状態をそれぞれ示す正面図である。
【図4】一実施例としての製造方法に用いるラビング処
理装置の作動を説明する概略正面図である。
【図5】図4のラビング処理装置の作動を説明する概略
側面図である。
【図6】図4のラビング処理装置の作動を説明する概略
正面図である。
【図7】従来の液晶表示セルの分解斜視図である。
【図8】図7の液晶表示セルの基板上に形成される液晶
用配向膜のラビング処理の方向を示し、(a)は表示電
極基板、(b)は対向電極基板、(c)は両基板の重な
り状態をそれぞれ示す正面図である。
【符号の説明】
1 液晶表示セル(液晶素子) 2 表示電極基板(ガラス基板) 3 対向電極基板(ガラス基板) 4 シール剤 5 液晶 6,7 重ね合せ用マーク 14 ラビングロール 61,71 重合マーク 62,72 記号(液晶用配向膜の形成方向を示す) 62a,72a 直線(ラビング処理方向を示す) 62b,72b 矢印(ラビングロールの回転方向を示
す) A,B ラビング処理方向

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向面上に透明電極を形成し、かつ液晶
    用配向膜を積層形成した一対のガラス基板をシール剤を
    介して対向配置させると共に、前記一対のガラス基板間
    に液晶を封入してなる液晶素子において、 前記透明電極の表示パターン以外の複数個所に、前記液
    晶用配向膜の形成方向を示す記号を含む重ね合せ用マー
    クがパターニングされると共に、前記液晶用配向膜が前
    記透明電極上に前記記号に従うラビング処理により形成
    されており、かつ前記一対のガラス基板が、前記重ね合
    せ用マークを対応させて対向配置していることを特徴と
    する液晶素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液晶素子であって、 前記液晶用配向膜の形成方向を示す記号がラビング処理
    方向を示す直線と、前記ラビング処理のラビングロール
    の回転方向を示す矢印とからなることを特徴とする液晶
    素子。
  3. 【請求項3】 対向面上に透明電極を形成し、かつ液晶
    用配向膜を積層形成した一対のガラス基板をシール剤を
    介して対向配置させると共に、前記一対のガラス基板間
    に液晶を封入してなる液晶素子の製造方法において、 前記一対のガラス基板上に前記透明電極を形成すると共
    に、この透明電極の表示パターン以外の複数個所に、前
    記液晶用配向膜の形成方向を示す記号を含む重ね合せ用
    マークをパターニングし、かつ前記透明電極上に前記記
    号に従うラビング処理により前記液晶用配向膜を形成
    し、 これら一対のガラス基板を前記重ね合せ用マークを対応
    させて対向配置させることを特徴とする液晶素子の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の液晶素子の製造方法であ
    って、 前記重ね合せ用マークが前記透明電極の形成と同時に形
    成されることを特徴とする液晶素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の液晶素子の製造方
    法であって、 前記液晶用配向膜の形成方向を示す記号がラビング処理
    方向を示す直線と、前記ラビング処理のラビングロール
    の回転方向を示す矢印とからなり、前記ガラス基板を前
    記直線方向に沿って移動させると共に、この移動過程で
    前記矢印方向に回転するラビングロールによるラビング
    処理により前記透明電極上に前記液晶用配向膜を形成す
    ることを特徴とする液晶素子の製造方法。
JP25362194A 1994-10-19 1994-10-19 液晶素子及びその製造方法 Pending JPH08122783A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990047447A (ko) * 1997-12-04 1999-07-05 윤종용 액정 표시 장치의 노광 장치
JP2013228516A (ja) * 2012-04-25 2013-11-07 Iwasaki Electric Co Ltd 偏光紫外線照射装置

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