JPH08119926A - ビスアミドラゾン化合物およびそれを用いた含フッ素エラストマー用加硫剤 - Google Patents

ビスアミドラゾン化合物およびそれを用いた含フッ素エラストマー用加硫剤

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JPH08119926A JP6282943A JP28294394A JPH08119926A JP H08119926 A JPH08119926 A JP H08119926A JP 6282943 A JP6282943 A JP 6282943A JP 28294394 A JP28294394 A JP 28294394A JP H08119926 A JPH08119926 A JP H08119926A
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ビロビッチ ザイフマン ユーリー
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 架橋性基としてシアノ基を有する含フッ素エ
ラストマーの加硫剤として使用したとき、圧縮永久歪の
点で満足される加硫物を与え得る新規なビスアミドラゾ
ン化合物を提供する。 【構成】 2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフル
オロプロパンのカルボキシル基を酸クロライド基に変換
させた後アンモニアと反応させ、2,2-ビス(4-カルボキ
シフェニル)ヘキサフルオロプロパンジアミドとする。
これを脱水反応させて、2,2-ビス(4-シアノフェニル)ヘ
キサフルオロプロパンとした後、アルコールと反応さ
せ、2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパンビスイミノアルキルエーテルとする。これをヒド
ラジンと反応させ、2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘ
キサフルオロプロパンビスアミドラゾンとする。この新
規化合物は、シアノ基含有含フッ素エラストマーの加硫
剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビスアミドラゾン化合
物およびそれを用いた含フッ素エラストマー用加硫剤に
関する。更に詳しくは、新規化合物であるビスアミドラ
ゾン化合物およびそれを用いた、架橋性基としてシアノ
基を有する含フッ素エラストマー用の加硫剤に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭59-109546号公報には、テトラフ
ルオロエチレン、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)
および一般式 CF2=CF[OCF2CF(CF3)]nO(CF2)mCN n:1〜2,m:1〜4 で表わされるパーフルオロ不飽和ニトリル化合物の3元
共重合体に、一般式 (ここで、Aは炭素数1〜6のアルキリデン基、炭素数1〜1
0のパーフルオロアルキリデン基、SO2基、O基、CO基ま
たは2個のベンゼン環を直接結合させる炭素-炭素結合
であり、XおよびYは水酸基またはアミノ基である)で表
わされるビス(アミノフェニル)化合物を硬化剤として配
合した含フッ素エラストマー組成物が記載されている。
【0003】しかしながら、このような含フッ素エラス
トマー組成物を加硫して得られた加硫物は、後記比較例
に示されるように、圧縮永久歪の点で全く満足されてい
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、架橋
性基としてシアノ基を有する含フッ素エラストマーの加
硫剤として使用したとき、圧縮永久歪の点で満足される
加硫物を与え得る新規なビスアミドラゾン化合物を提供
することにある。
【0005】本発明の他の目的は、かかる新規なビスア
ミドラゾン化合物の製造法を提供することにある。
【0006】更に本発明の他の目的は、架橋性基として
シアノ基を有する含フッ素エラストマーおよびビスアミ
ドラゾン化合物よりなる硬化可能な含フッ素エラストマ
ー組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によって、次の一
般式で表わされる新規なビスアミドラゾン化合物が提供
される。
【0008】上記一般式[I]において、Rは炭素数1〜6
のアルキリデン基、好ましくはイソプロピリデン基また
は炭素数1〜10のパーフルオロアルキリデン基、好まし
くはパーフルオロイソプロピリデン基であり、特に好ま
しくはパーフルオロイソプロピリデン基であるので、そ
の場合のビスアミドラゾン化合物である2,2-ビス(4-カ
ルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンビスアミド
ラゾンの製造法である一連の工程について説明する。
【0009】(1)2モルのトルエンと1モルのパーフルオ
ロアセトン(CF3)2COとを反応させて を得、これを酸化して2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)
ヘキサフルオロプロパン を得る。これを、ピリジン触媒の存在下に塩化チオニル
SO2Clと反応させ、カルボキシル基を酸クロライド基に
変換させる。更に、これにアンモニア水を反応させ、2,
2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
ジアミド を得る。
【0010】(2)2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキ
サフルオロプロパンジアミドを、脱水ジメチルホルムア
ミドなどを溶媒に用い、塩化チオニルと反応させて脱水
反応させ、 2,2-ビス(4-シアノフェニル)ヘキサフルオロプロパンを
得る。
【0011】(3)2,2-ビス(4-シアノフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパンを、メタノール、エタノール、プロパノ
ール等のアルコールと酸性条件下で反応させ、ビスイミ
ノアルキルエーテルに変換させる。酸性物質としては、
塩化水素が好ましく、その場合にはビスイミノアルキル
エーテル・2塩酸塩が一旦形成される。この反応はま
た、3級アミン、アルカリ金属アルコキシド等の塩基触
媒の存在下においても行われる。反応溶媒は用いなくと
も反応は進行するが、ジエチルエーテルなどの溶媒を用
いて行うことが好ましく、いずれの場合にも反応は実質
的に無水の条件下で行うことが好ましい。一旦塩酸塩な
どの形で得られた場合には、ジエチルエーテルおよび水
の存在下で炭酸水素ナトリウムと反応させることによ
り、遊離の2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフル
オロプロパンのビスイミノアルキルエーテル が得られるようになる。
【0012】(4)2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキ
サフルオロプロパンビスイミノアルキルエーテルに、ヒ
ドラジンを反応させると、目的とするビス(4-カルボキ
シフェニル)ヘキサフルオロプロパンのビスアミドラゾ
が得られる。この反応は、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、モノグライム、ジグライム、トリグライ
ム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の溶媒を用い、
一般に約50〜150℃の温度で行われる。
【0013】このような一連の工程を経て製造されるビ
スアミドラゾン化合物は、架橋性基としてシアノ基を有
する含フッ素エラストマーの加硫剤として使用される。
かかる含フッ素エラストマーとしては、一般に約45〜75
モル%のテトラフルオロエチレン、約50〜25モル%のパー
フルオロ(低級アルキルビニルエーテル)またはパーフル
オロ(低級アルコキシ低級アルキルビニルエーテル)およ
び約0.1〜5モル%のパーフルオロ不飽和ニトリル化合物
よりなる3元共重合体が用いられる。
【0014】パーフルオロ(低級アルキルビニルエーテ
ル)としては、一般にはパーフルオロ(メチルビニルエー
テル)が用いられる。また、パーフルオロ(低級アルコキ
シ低級アルキルビニルエーテル)としては、例えば次の
ようなものが用いられ、 CF2=CFOCF2CF(CF3)OCnF2n+1 (n:1〜5) CF2=CFO(CF2)3OCnF2n+1 (n:1〜5) CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2O)mCnF2n+1 (n:1〜5、
m:1〜3) CF2=CFO(CF2)2OCnF2n+1 (n:1〜5) これらの中で、特にCnF2n+1基がCF3基であるものが好ん
で用いられる。
【0015】また、架橋サイト単量体としてのパーフル
オロ不飽和ニトリル化合物としては、次のようなものが
用いられる。 CF2=CFO(CF2)nOCF(CF3)CN (n:2〜5) CF2=CF[OCF2CF(CF3)]nO(CF2)mCN (n:1〜2、
m:1〜6) CF2=CFO(CF2)nCN (n:1〜8) CF2=CF[OCF2CF(CF3)]nOCF2CF(CF3)CN (n:1〜2)
【0016】以上の成分を必須成分とする3元共重合体
中には、共重合反応を阻害せずかつ加硫物性を損なわな
い程度(約20モル%以下)のフッ素化オレフィンや各種ビ
ニル化合物などを共重合させることもできる。フッ素化
オレフィンとしては、例えばフッ化ビニリデン、モノフ
ルオロエチレン、トリフルオロエチレン、トリフルオロ
プロピレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオ
ロプロピレン、ヘキサフルオロイソブチレン、クロロト
リフルオロエチレン、ジクロロジフルオロエチレン等が
用いられ、またビニル化合物としては、例えばエチレ
ン、プロピレン、1-ブテン、イソブチレン、メチルビニ
ルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエー
テル、シクロヘキシルビニルエーテル、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、トリ
フルオロスチレン等が用いられる。
【0017】かかる3元共重合体に配合される、前記一
般式で表わされるビスアミドラゾン化合物架橋剤は、3
元共重合体100重量部当り約0.1〜5重量部、好ましくは
約0.5〜2重量部の割合で用いられる。
【0018】以上の各成分を必須成分とする含フッ素エ
ラストマー組成物中には、カーボンブラック、シリカ等
の無機充填材、2価金属の酸化物、水酸化物、ステアリ
ン酸塩、リサージ等の受酸剤、その他必要な配合剤が適
宜配合される。組成物の調製は、ロール、ニーダ、バン
バリーミキサなどを用いて混練することによって行わ
れ、それの架橋は、約100〜250℃で約1〜120分間加熱す
ることにより行われる。二次加硫を行う場合には、窒素
ガス雰囲気中などの不活性雰囲気中、約150〜280℃で約
30時間以内で行われることが好ましい。
【0019】
【発明の効果】本発明により、新規なビスアミドラゾン
化合物が提供される。このビスアミドラゾン化合物を、
架橋性基としてシアノ基を有する含フッ素エラストマー
の加硫剤として用いると、圧縮永久歪の点で満足される
加硫物が得られる。
【0020】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0021】実施例1 (1)2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパンジアミドの合成:撹拌装置、還流管、滴下ロート
および温度計を備えた容量500mlの四口フラスコに、2,2
-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
(純度92%)105gを仕込み、そこにピリジン1mlおよび塩化
チオニル160mlの混合物を滴下ロートから加えた。撹拌
を継続しながら、60℃で2時間、更に80℃で3時間反応を
継続した後、室温迄冷却した。反応混合物をロ過し、ロ
液中に含まれる未反応の塩化チオニルを減圧下で留去し
て、2,2-ビス(4-クロロカルボニルフェニル)ヘキサフル
オロプロパンを固体として得た。
【0022】アンモニア水200mlおよびアセトニトリル1
00mlの混合物を仕込んだ反応器内の温度を50℃以下に保
ちながら、上記2,2-ビス(4-クロロカルボニルフェニル)
ヘキサフルオロプロパンを加え、撹拌を更に3時間継続
した。反応混合物を600mlの水中に注ぎ、生じた沈殿を
ロ別、水洗した後、順次塩化カルシウムおよび五酸化リ
ンを乾燥剤として用いたデシケータ中で、減圧乾燥し
た。2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパンジアミドが89g(収率85%)得られた。
【0023】(2)2,2-ビス(4-シアノフェニル)ヘキサフ
ルオロプロパンの合成:水素化カルシウム上で蒸留した
ジメチルホルムアミド420mlを10℃の温度に保ちなが
ら、撹拌条件下に塩化チオニル50mlを滴下し、次いで窒
素気流下で35℃に加温した。その後、反応液の温度を50
℃以下に保ちながら、上記2,2-ビス(4-カルボキシフェ
ニル)ヘキサフルオロプロパンジアミド67.0gを徐々に加
え、更に40℃で4時間撹拌した。反応混合物を1Lの水
中に注ぎ、生じた沈殿をロ過、水洗、五酸化リンデシケ
ータ中での減圧乾燥およびn-ヘキサン洗浄して、融点12
8〜130℃の2,2-ビス(4-シアノフェニル)ヘキサフルオロ
プロパンを59.0g(収率85%)得た。 赤外線吸収スペクトル(KBr):2255cm-1 (CN) 元素分析: 計算値 C 57.63% H 2.27% N 7.90% F 32.17% 実測値 C 57.51% H 2.32% N 7.83% F 32.01%1 H-NMR (CD3COCD3):8.1(m),7.65(m)19 F-NMR(CD3COCD3;CF3COOH基準):-14.7ppm(s,6F)
【0024】(3)2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキ
サフルオロプロパンのビスイミノエチルエーテルの合
成:無水エタノール90ml、無水ジエチルエーテル350ml
および2,2-ビス(4-シアノフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン83gの混合物溶液中に、15℃以下で乾燥塩化水素ガ
スを飽和する迄通した。12時間後、生じた結晶をロ別、
エーテル洗浄、乾燥し、融点138〜140℃の2,2-ビス(4-
カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンのビスイ
ミノエチルエーテル・2塩酸塩を91g(収率74%)得た。 元素分析: 計算値 C 48.56% H 4.27% N 5.39% F 21.95% Cl 1
3.65% 実測値 C 48.38% H 4.07% N 5.19% F 21.99% Cl 1
3.53%19 F-NMR(CD3COCD3;CF3COOH基準):-14.65ppm(s,6F)
【0025】蒸留水1L、炭酸水素ナトリウム75gおよ
びジエチルエーテル550mlの溶液中に、2,2-ビス(4-カル
ボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンビスイミノエ
チルエーテル・2塩酸塩111gを少量ずつ加え、添加終了3
0分後にジエチルエーテル層を分液し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥してロ過した。ロ液よりジエチルエーテルを留
去し、融点88〜90℃の2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)
ヘキサフルオロプロパンのビスイミノエチルエーテルを
得た。 元素分析: 計算値 C 48.80% H 3.85% N 20.09% F 27.25% 実測値 C 48.47% H 3.93% N 19.16% F 27.40%
【0026】(4)2,2-ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキ
サフルオロプロパンのビスアミドラゾンの合成:2,2-ビ
ス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンのビ
スイミノエチルエーテルを、無水エタノール400mlおよ
びヒドラジン・1水和物370mlの溶液中に溶解させ、窒素
気流下に15分間煮沸した。冷却後、反応混合物を1Lの
水中に注ぎ、生じた沈殿をロ別、水洗、五酸化リンデシ
ケータ中で減圧乾燥して、融点300℃以上の2,2-ビス(4-
カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンのビスア
ミドラゾンを90g(収率95%)得た。 元素分析: 計算値 C 56.05% H 4.51% N 6.27% F 25.53% 実測値 C 56.56% H 4.39% N 6.36% F 25.50%1 H-NMR (CD3COCD3):8.1(m),7.45(m),6.25(br,s)19 F-NMR(CD3COCD3;CF3COOH基準):-14.7ppm(s,6F)
【0027】実施例2 容量1Lのオートクレーブ内をアルゴンで置換し、脱気
した後、そこに蒸留水440g、過硫酸アンモニウム1.1g、
リン酸二水素カリウム4.6g、パーフルオロオクタン酸ア
ンモニウム-パーフルオロデカン酸アンモニウム(重量比
60:40)混合物4.4gおよび亜硫酸ナトリウム0.3gを仕込
んだ。次いで、パーフルオロ(2-メチル-3,7-ジオキサ-8
-ノネノニトリル) [FCV-82] 17.8g、パーフルオロ(メチ
ルビニルエーテル) [FMVE] 136.7gおよびテトラフルオ
ロエチレン [TFE] 63.5gの単量体混合物(モル比3:54:
43)を、オートクレーブ内が6〜7kgf/cm2Gの圧力になる
迄仕込んだ。オートクレーブを60℃迄加温し、更に上記
単量体混合物を11kgf/cm2Gの圧力になる迄仕込んだ。
【0028】重合温度を60℃に維持しながら、重合圧力
を10〜11kgf/cm2Gに維持するように単量体混合物の分添
を続けた。更にその後、この重合温度で23時間反応を継
続させると、圧力は11kgf/cm2Gから3.6kgf/cm2Gに低下
した。この時点で未反応単量体混合物をオートクレーブ
から放出し、反応混合物を凍結、凝析させて共重合体を
析出させた。析出した共重合体を熱水洗浄およびエタノ
ール洗浄した後、60℃で減圧乾燥させると、169.8gの白
色の3元共重合体(固有粘度ηsp/c=0.80)が得られた。
19F-NMRによるポリマー組成は、次の如くであった。 FCV-82 2.8モル% FMVE 39.6 TFE 57.3
【0029】得られた3元共重合体100重量部に、MTカ
ーボンブラック15重量部および実施例1で得られた2,2-
ビス(4-カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンビ
スアミドラゾン2.5重量部を加え、ロールミルで混練し
た。混練物について、180℃、30分間の一次(プレス)加
硫および250℃、24時間の二次(オーブン)加硫を行い、
加硫物の常態物性(JIS K-6301)および圧縮永久歪(ASTM
Method B、P-24 Oリング)を測定し、次のような結果を
得た。 [常態物性] 100%モジュラス 37kg/cm2 引張強さ 105kg/cm2 伸び 200% [圧縮永久歪] 250℃、70時間 30% 275℃、70時間 37%
【0030】比較例 実施例2において、FCV-82の代わりに、同量の CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)2CN [FCV-80] が用いられ、196.3gの白色3元共重合体E(固有粘度ηs
p/c=0.44)を得た。19F-NMRによるそのポリマー組成
は、次の如くであった。 FCV-80 3.1モル% FMVE 39.6 TFE 57.3 得られた3元共重合体E100重量部に、MTカーボンブラ
ック15重量部およびビス(アミノフェノール)AF 1重量部
を加え、ロールミルで混練した。混練物について、180
℃、30分間の一次(プレス)加硫および250℃、24時間の
二次(オーブン)加硫を行い、加硫物について常態物性お
よび圧縮永久歪の測定を行った。 [常態物性] 100%モジュラス 34kg/cm2 引張強さ 114kg/cm2 伸び 230% [圧縮永久歪] 275℃、70時間 60%
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年6月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】比較例 実施例2において、FCV−82の代わりに、同量の CF=CFOCFCF(CF)O(CF
N [FCV−80] が用いられ、196.3gの白色3元共重合体(固有粘
度ηsp/c=0.44)を得た。19F−NMRによ
るそのポリマー組成は、次の如くであった。 FCV−80 3.1モル% FMVE 39.6 TFE 57.3 得られた3元共重合体100重量部に、MTカーボンブ
ラック15重量部およびビス(アミノフェノール)AF
1重量部を加え、ロールミルで混練した。混練物につい
て、180℃、30分間の一次(プレス)加硫および2
50℃、24時間の二次(オーブン)加硫を行い、加硫
物について常態物性および圧縮永久歪の測定を行った。 [常態物性] 100%モジュラス 34kg/cm 引張強さ 114kg/cm 伸び 230% [圧縮永久歪] 275℃、70時間 60%
フロントページの続き (72)発明者 レフ ソロモノビッチ ゲルマン ロシア連邦共和国 モスクワ市 113093 ウリツァ ボリシャヤ セルプホフスカヤ 31 コルプス9 クバルティーラ303 (72)発明者 ユーリー ビロビッチ ザイフマン ロシア連邦共和国 モスクワ市 117571 26 バシンスキー コミサーリ7 コルプ ス4 クバルティーラ61 (72)発明者 セルゲイ アナトリービッチ ポストヴォ イ ロシア連邦共和国 プーシュキノ マスク フスカヤ オーブラスキ 141200 ペルボ マイスカヤ13 クバルティーラ21 (72)発明者 アレクサンドル リボビッチ ルサノフ ロシア連邦共和国 モスクワ市 121433 リトフスキー ブリバール 13/12 クバ ルティーラ514

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 (ここで、Rは炭素数1〜6のアルキリデン基または炭素数
    1〜10のパーフルオロアルキリデン基である)で表わされ
    るビスアミドラゾン化合物。
  2. 【請求項2】 一般式 (ここで、Rは炭素数1〜6のアルキリデン基または炭素数
    1〜10のパーフルオロアルキリデン基である)で表わされ
    るビス(4-シアノフェニル)化合物を順次アルコールおよ
    びヒドラジンと反応させることを特徴とする、一般式 (ここで、Rは上記定義と同じである)で表わされるビス
    アミドラゾン化合物の製造法。
  3. 【請求項3】 一般式 (ここで、Rは炭素数1〜6のアルキリデン基または炭素数
    1〜10のパーフルオロアルキリデン基である)で表わされ
    るビス(4-シアノフェニル)化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のビスアミドラゾン化合物
    よりなる、架橋性基としてシアノ基を有する含フッ素エ
    ラストマー用の加硫剤。
  5. 【請求項5】 架橋性基としてシアノ基を有する含フッ
    素エラストマーおよび請求項1記載のビスアミドラゾン
    化合物よりなる硬化可能な含フッ素エラストマー組成
    物。
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