JPH08118117A - 丸管材旋削加工用チャッキング治具 - Google Patents

丸管材旋削加工用チャッキング治具

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JPH08118117A
JPH08118117A JP27865894A JP27865894A JPH08118117A JP H08118117 A JPH08118117 A JP H08118117A JP 27865894 A JP27865894 A JP 27865894A JP 27865894 A JP27865894 A JP 27865894A JP H08118117 A JPH08118117 A JP H08118117A
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annular
round pipe
pipe material
jig
truncated cone
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JP27865894A
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Minoru Suzuki
実 鈴木
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MA Aluminum Corp
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Mitsubishi Aluminum Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 丸管材の外側表面を旋削加工する際に、丸管
材を高い精度で固定でき、しかも加工後の丸管材の着脱
も容易に行うことができるチャッキング治具を得る。 【構成】 治具を、少なくとも、旋削機械に直接固定す
る本体10と、この本体の先端に着脱可能に取り付けら
れチャッキング時に丸管材1に直接的に内接する円筒部
25を有する環状円錐台部材12と、本体と環状円錐台
部材との間に軸方向に移動自在かつ環状円錐台部材に向
けて付勢されて取り付けられ、円筒部の外周に摺動自在
に外嵌するとともに丸管材1の先端面に当接する環状フ
ランジ22を有する環状支持部材11とから構成し
た。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、感光ドラム用
のアルミニウム製薄肉管を代表とする丸管材の外側表面
を旋削機械(旋盤)により旋削加工する際に、該丸管材
(被加工材)を支持するチャッキング治具に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば感光ドラム用のアルミ
ニウム薄肉管などの丸管材を所望の肉厚に仕上げる場合
には、その表面に旋盤を用いた旋削加工を施している。
この旋削においては、丸管材の両端を旋削が容易となる
ように支持する必要があるが、その支持方法としては、
主に二つの方法がある。第1の方法は、丸管材の両側よ
りテーパを有する治具を押しつけて支持し、一方の治具
を旋盤のモータにより回転させながら切削工具を上記被
加工材の表面に当てて旋削加工を行う方法である。ま
た、第2の方法は、丸管材の内径部に拡縮可能な支持軸
を挿入し、該支持軸を拡幅して被加工材を固定し、該支
持軸を回転させる方法である。
【0003】上記第1の支持方法を図1を参照して、さ
らに詳しく説明する。図中、符号1は被旋削加工材であ
る丸管材であり、例えば、感光ドラムに加工される前の
アルミニウム管である。この丸管材1は一対の支持治具
2、3により挟持されて固定状態とされる。一方の治具
2は、旋盤の回転モータの回転軸(旋削機械の回転部)
4により回転されるもので、その固定基部2aがモータ
の回転軸4にボルトにより固定されるようになってお
り、水平方向には固定状態にあり、移動しない。上記固
定基部2aには首部2bが一体に連続しており、その先
に拡径した頭部2cが形成されている。頭部2cの先端
はテーパ状に縮径している。このテーパ部2c’の中間
位置の径が上記丸管材1の径寸法に相当するように設定
されている。他方の治具3は、全く治具2と同型同寸法
に形成されている。すなわち、治具2における固定基部
2a、首部2bおよび頭部2cと同型同寸法の固定基部
3a、首部3bおよび頭部3cとから構成されている。
この治具3は、その固定基部3aを旋盤の油圧シリンダ
(旋削機械の出没部)5に固定されており、回転駆動は
しないが、油圧シリンダ側の構造により回転可能であ
り、油圧シリンダ5により水平方向に出没自在となって
いる。
【0004】上記従来の支持治具2、3により被旋削加
工材である丸管材1を回転可能に支持するには、まず、
油圧シリンダ5を駆動して治具3を縮め、治具2と治具
3の間隔をあける。そして、丸管材1の一端を治具2の
頭部2cのテーパ部2c’に当接させ、その後、油圧シ
リンダ5により治具3を進ませて、治具3の頭部3cの
テーパ部3c’に丸管材1の他端を当接させる。この
時、丸管材1を回転させて旋削する時に、丸管材1が治
具2、3に対して空回りしない程度に油圧シリンダ5に
より治具2、3を丸管材1に圧接させる。なお、図1に
示した治具2、3は比較的大径の丸管材に適用されるも
のであり、小径の丸管材に適用される治具では、上記構
成において、頭部が首部と同じ径寸法に形成されてお
り、先端がテーパとなっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記第1の
方法における治具2、3では、丸管材1を支持した場
合、治具2、3のテーパ部2c’、3c’で丸管材1の
端部を挟持する構成であるため、丸管材1の端部がテー
パ部2c’、3c’のテーパ面に沿ってずれ易い。この
ずれは、僅かであるが、丸管材1が旋削方向に対して傾
く、すなわち、旋盤の中心軸からずれることになる。実
作業においては、このずれの検知は難しく、ずれたまま
旋削されてしまうことがあり、その場合、旋削後の丸管
材1の中心軸と外側表面とが平行でなくなってしまう。
すなわち、丸管材の真円度および同心度が劣化してしま
い、製品不良を生じることになる場合がある。さらに、
治具2、3による支持方法では、上記したように、治具
のテーパ部2c’、3c’で丸管材1の端部を押圧する
構成であるため、丸管材1がアルミニウム管のような変
形を受けやすい材料から形成されている場合には、図2
に示すように、丸管材1の端部がテーパに沿って拡径し
てしまう。そのため、丸管材1の端部近辺は製品として
利用できない部分となり、原材料の製品転化率を向上さ
せるネックとなっている。さらにまた、この治具2、3
では、丸管材の径寸法がわずかに大きい場合やわずかに
小さい場合でも、治具が一体物であるため、その丸管材
の寸法に対応した治具を、その都度、モータの回転軸ま
たは油圧シリンダに対して取り付け、取り外さなければ
ならず、その際の芯出し作業に多くの工数が費やされ、
これが生産効率を向上させる障害となっている。
【0006】また、第2の支持方法、すなわち拡縮可能
な軸状の治具を用いた場合には、第1の支持方法で問題
になった支持軸のずれや、丸管材の端部の拡径変形は発
生しないが、旋削加工後の丸管材を治具から取り外すこ
とが困難であるため、人手を使わなければならなくな
る。その結果、該旋削作業の自動化への対応が難しく、
工数が増加して生産効率が悪い、という問題が生じてい
る。本発明の課題は、上記従来の支持用治具が有する問
題点を解決すべくなされたもので、丸管材を高い精度で
固定でき、しかも上記丸管材の着脱も容易に行うことが
できる丸管材旋削加工用チャッキング治具を提供するこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る丸管材旋削加工用チャッキング治具は、一端に旋
削機械の回転部または該回転部に対向する出没部に取り
付けられる固定基部を有するとともに他端に先端に向か
って中径部と小径部とが一体に形成されている本体と、
該本体の上記小径部に外嵌固定されている環状円錐台部
材と、上記本体の上記中径部に該本体の軸方向に移動自
在に外嵌されている環状支持部材と、該環状支持部材と
上記本体の中央部分との間に介装されて上記環状支持部
材を上記環状円錐台部材に向かって付勢する付勢部材を
有してなり、上記環状円錐台部材が被旋削加工材である
丸管材の内径寸法とほぼ同寸法の外径寸法に設定された
円筒部と該円筒部から先端に向かってテーパ状に縮径し
たテーパ部とを有し、上記環状支持部材には外周に少な
くとも上記環状円錐台部材の円筒部に摺動自在に外嵌す
る環状のフランジが一体に形成されていることを特徴と
するものである。
【0008】上記構成において、旋削加工する丸管材の
径が大きい場合には、請求項2に記載の発明のように、
上記本体中央部の上記中径部に隣接する部分を拡径し、
該拡径部の上記環状支持部材に面する端面に上記付勢部
材を取り付けるようにし、この拡径部に対応して上記環
状円錐台部材と上記環状支持部材との径寸法を大きくす
ればよい。
【0009】
【作用】上記構成の治具は二つ一組として用いられ、一
方の治具は旋盤の回転モータの回転軸に固定され、他方
は旋盤の油圧シリンダに固定される。これら治具の間に
置かれた被加工材である丸管材は、まず、それらの端部
を各治具の環状円錐台部材の先端のテーパ面に沿って円
筒部の平行な外周面に導かれ、この円筒部に外嵌密着す
る。このとき丸管材の先端面は上記付勢部材により環状
円錐台部材側に付勢されている上記環状支持部材の環状
フランジと当接しており、さらに丸管材が治具の円筒部
の外周面に沿って押し進められると、上記環状支持部材
は付勢部材に抗して治具の本体中央部分に向かって移動
して止まる。その結果、丸管材はその端部において内側
から上記円筒部により支持されるとともに、その先端面
において上記環状支持部材の環状フランジによって両側
から挟持されることになり、旋盤の軸方向に対して軸ず
れを生じることなく、正確に支持される。この際、丸管
材を内側から支持している上記円筒部の外径寸法と丸管
材の内径とはほぼ等しく設定されており、しかも環状支
持部材のフランジは丸管材の先端面を押圧するだけであ
るので、丸管材の先端部分に拡径等の変形を生じること
がない。その結果、丸管材の端部まで製品としての加工
品質を確保できることになり、材料のより効率的な使用
が可能となる。また、旋削加工が終了した後、旋盤の油
圧シリンダーを後退させれば、付勢部材の付勢力が解放
され、環状支持部材が治具の先端方向に付勢されて移動
する。その結果、治具の環状円錐台部材に外嵌している
丸管材は、付勢部材により付勢されて先端方向に移動す
る環状支持部材のフランジにより治具の先端方向に押し
出されて、自動的に治具から取り外されることになる。
【0010】このように、丸管材の旋削加工用チャッキ
ング治具を本願の治具に変更することによって、被加工
材の旋削機械への着脱が容易となり、旋削加工の自動化
が可能になり、さらに、被加工材が該治具に平行に支持
されるため、優れた真円度および同心度を得ることがで
きて旋削精度を向上させることができる。また、本発明
の治具は、大きく3つのパーツからなり、それらは、旋
盤に直接取り付けられる本体と、この本体に取り付けら
れ、丸管材に直接的に当接する環状円錐台部材および環
状支持部材とである。したがって、被加工材である丸管
材の径寸法がわずかに大きい場合やわずかに小さい場合
には、その寸法に合わせた環状円錐台部材と環状支持部
材だけを交換するだけで対応することができ、本体の取
り外し、取り付けは不必要であるので、従来の治具での
ような芯出し作業が必要なく、生産効率を大幅に向上さ
せることができる。
【0011】
【実施例1】以下、図面を参照して本発明の実施例を説
明する。図3〜図7は本発明の第1の実施例を示すのも
のであり、図1および図2に示したものと同一構成部分
には同一符号を付して説明を簡略化する。図3に示すよ
うに、この実施例のチャッキング治具は、比較的に大径
の被加工材を支持するための治具であり、大きく分けて
3つのパーツ、すなわち、本体10、環状支持部材1
1、および環状円錐台部材12とから構成されている。
上記本体10は、図4に示すように、一体成型品であ
り、その一端は円板形に成形されて固定基部13となっ
ている。この固定基部13には複数の(図面では4つ)
ボルト孔13aが穿設されており、この孔13aを用い
てこの本体10が旋盤の回転モータの回転軸4または該
回転軸4に対向する油圧シリンダ5へ取り付けられる。
この固定基部13に続いて円柱状の本体中央部14が形
成されており、この本体中央部14の先端部分はほぼ被
加工材と同径に大きく拡径した拡径部14aとなってい
る。この拡径部14aに続いてこの拡径部14aより径
の小さい中径部15が形成され、さらにこの中径部15
に続いてこの中径部15より径の小さい小径部16が形
成されている。これらすべての部分は、回転対称体であ
り、それらの回転中心軸は同軸であり、さらに、これら
の軸心は旋盤の回転軸4の中心軸と同軸である。
【0012】上記拡径部14aの先端側の環状の端面に
は上記軸心を挟んだ対向位置に案内ピン18、18が上
記軸心に平行に突設されている。さらに、該端面には等
間隔に複数(図では6つ)の凹部が形成され、これら凹
部にはそれぞれバネ(付勢部材)19がそれぞれの一端
部を埋め込まれるようにして固定されている。また、上
記中径部15の先端側の環状の端面には上記軸心を挟ん
だ対向位置に案内孔20、20が上記軸心に平行に穿設
され、さらに、該端面には等間隔に複数(図では4つ)
の雌ねじ孔21が形成されている。上記環状支持部材1
1は、図5(a)、(b)に示すように、環状円板の外
周に両端面に均等に縁状に張り出した環状のフランジ2
2が形成された部材である。この環状支持部材11の中
央部の孔11aの径寸法は、この環状支持部材11が上
記中径部15に外嵌されて滑らかに軸方向に変位できる
ように、上記中径部15の外径寸法とほぼ同寸法に設定
されている。また、この環状支持部材11の上記孔11
aを囲む環状の端面にはこの部材の軸心を挟んだ対向位
置に上記案内ピン18を貫通させるピン孔23、23が
穿設されている。さらに、該部材11の基部側の環状端
面には上記バネ19を受けるための複数(6つ)のバネ
受凹部24が形成されている。
【0013】この環状支持部材11の厚み寸法は、上記
中径部15の厚み寸法、すなわち、軸心方向の長さより
小さく設定されている。また、この環状支持部材11の
外径寸法は上記本体拡径部14aの外径寸法より幾分大
きく設定されており、この環状支持部材11が上記中径
部15に外嵌した場合に、その環状フランジ22が上記
本体拡径部14aに外嵌し、滑らかに接するようになっ
ている。上記環状円錐台部材12は、図6に示すよう
に、一体成型品であり、上記環状支持部材11の環状フ
ランジ22に滑動自在に内接する径寸法の円筒部25と
この円筒部25から先端に向かってテーパ状に縮径する
円錐台部26とから構成されている。この環状円錐台部
材12の孔12aの内径寸法は、この環状円錐台部材1
2が上記小径部16に外嵌、密着するように、該小径部
16の外径寸法とほぼ同寸法に設定されている。また、
この環状円錐台部材12の孔12aを囲む環状の端面に
は、この部材の軸心を挟んだ対向位置に、上記中径部1
5の端面に形成されている案内孔20、20に挿入され
る案内ピン27、27を固定するための雌ねじ孔28、
28が穿設されるとともに、上記中径部15の端面に形
成されている雌ねじ孔21に螺合して該環状円錐台部材
12を上記中径部15に固定するネジ29を通す取り付
け孔30が穿設されている。以上の部材を順次組み付け
ると、上記図3の治具ができあがる。この治具は二つ一
組で用いられ、一方が旋盤の回転モータの回転軸4に取
り付けられ、他方が同旋盤の油圧シリンダ5に取り付け
られて使用に供される。
【0014】次に、上記構成の治具を用いたアルミニウ
ム管を代表とする被加工材(丸管材)の支持の仕組みを
図3および図7を参照して説明する。上記構成の治具の
間に置かれた被加工材である丸管材1は、まず、それら
の端部を各治具の環状円錐台部材12の円錐台部26の
テーパ面に沿って円筒部25の平行な外周面に導かれ、
図7に示すように、この円筒部25に外嵌密着する。こ
のとき丸管材1の先端面はバネ19により環状円錐台部
材12側に付勢されている上記環状支持部材11の環状
フランジ22と当接しており、さらに丸管材1が治具の
円筒部25の外周面に沿って押し進められると、上記環
状支持部材11はバネ19に抗して治具の本体中央部1
4に向かって移動して止まる。その結果、丸管材1はそ
の端部において内側から上記円筒部25により支持され
るとともに、その両先端面において上記環状支持部材1
1の環状フランジ22によって両側から挟持されること
になり、旋盤の軸方向に対して軸ずれを生じることな
く、正確に支持されることになる。この際、丸管材1を
内側から支持している上記円筒部25の外径寸法と丸管
材1の内径とはほぼ等しく設定されており、しかも環状
支持部材11のフランジ22は丸管材1の先端面を押圧
するだけであるので、丸管材1の先端部分に拡径等の変
形を生じることがない。その結果、丸管材1の端部まで
製品としての加工品質を確保できることになり、材料の
より効率的な使用が可能となる。また、旋削加工が終了
した後、旋盤の油圧シリンダー5を後退させれば、バネ
19の付勢力が解放され、環状支持部材11が治具の先
端方向に付勢されて移動する。その結果、治具の環状円
錐台部材12の円筒部25に外嵌している丸管材1は、
バネ19により付勢されて先端方向に移動する環状支持
部材11のフランジ22により治具の先端方向に押し出
されて、自動的に治具から取り外される。
【0015】
【実施例2】図8ないし図12は、本発明の第2の実施
例を示すもので、この実施例の治具は、上記実施例1の
治具が径の大きな被加工材に適用するものであるのに対
し、径の小さな被加工材に適用する違いがあるが、基本
的な構成は上記実施例1の治具と同じである。図8に示
すように、この実施例のチャッキング治具は、大きく分
けて3つのパーツ、すなわち、本体40、環状支持部材
41、および環状円錐台部材42とから構成されてい
る。
【0016】上記本体40は、図9に示すように、一体
成型品であり、その一端は円板形に成形されて固定基部
43となっている。この固定基部43には複数の(図面
では4つ)ボルト孔43aが穿設されており、この孔4
3aを用いてこの本体40が旋盤の回転モータの回転軸
4または該回転軸4に対向する油圧シリンダ5へ取り付
けられる。この固定基部43に続いて円柱状の本体中央
部44が形成されている。この本体中央部44の先端部
分はほぼ被加工材と同径になるように縮径した縮径部4
4aとなっている。この拡径部44aに続いてこの縮径
部44aより径の小さい中径部45が形成され、さらに
この中径部45に続いてこの中径部45より径の小さい
小径部46が形成されている。これらすべての部分は、
回転対称体であり、それらの回転中心軸は同軸であり、
さらに、これらの軸心は旋盤の回転軸4の中心軸と同軸
である。
【0017】そして、上記拡径部44aの環状の先端面
には上記軸心を挟んだ対向位置に案内ピン48、48が
上記軸心に平行に突設されている。さらに、該端面には
等間隔に複数(図では4つ)の凹部が形成され、これら
凹部にはそれぞれバネ(付勢部材)49がそれぞれの一
端部を埋め込まれるようにして固定されている。また、
上記小径部45の先端面の中央には雌ねじ孔50が形成
されている。上記環状支持部材41は、図10(a)、
(b)に示すように、環状円板の外周に両端面に均等に
縁状に張り出した環状のフランジ52が形成された部材
である。この環状支持部材41の中央部の孔41aの径
寸法は、この環状支持部材41が上記中径部45に外嵌
されて滑らかに軸方向に変位できるように、上記中径部
45の外径寸法とほぼ同寸法に設定されている。また、
この環状支持部材41の上記孔41aを囲む環状の端面
にはこの部材の軸心を挟んだ対向位置に上記案内ピン4
8を貫通させるピン孔53、53が穿設されている。さ
らに、該部材41の基部側の環状端面には上記バネ49
を受けるための複数(4つ)のバネ受凹部54が形成さ
れている。
【0018】ここで、この環状支持部材41の厚み寸法
は、上記中径部45の厚み寸法、すなわち、軸心方向の
長さより小さく設定されている。また、この環状支持部
材41の外径寸法は上記本体縮径部44aの外径寸法よ
り幾分大きく設定されており、この環状支持部材41が
上記中径部45に外嵌した場合に、その環状フランジ5
2が上記本体縮径部44aに外嵌し、滑らかに接するよ
うになっている。上記環状円錐台部材42は、図11に
示すように、一体成型品であり、上記環状支持部材41
の環状フランジ42に滑動自在に内接する径寸法の円筒
部55とこの円筒部55から先端に向かってテーパ状に
縮径する円錐台部56とから構成されている。この環状
円錐台部材42の孔は大小二つの孔42a、42bから
なっており、上記環状支持部材41側の孔42aの内径
寸法は、この環状円錐台部材42が上記小径部46に外
嵌、密着するように、該小径部46の外径寸法とほぼ同
寸法に設定されている。また、この環状円錐台部材42
の環状の端面には、この部材の軸心を挟んだ対向位置
に、上記縮径部44aの端面に突設されている案内ピン
49、49と嵌合する貫通孔58、58が穿設されてい
る。この環状円錐台部材42の上記孔42bには図12
に示す円筒状の固定駒59が挿入されるようになってい
る。
【0019】そして、図8に示すように、この駒59を
環状円錐台部材42の上記孔42bに挿入した後、この
駒59の孔59aにボルト60を差し込み、このボルト
60を上記小径部46の先端面に形成した雌ねじ孔50
に螺合させることにより環状円錐台部材42を上記本体
40の先端に固定することができる。以上の部材を順次
組み付けると、上記図8の治具ができあがる。この治具
は二つ一組で用いられ、一方が旋盤の回転モータの回転
軸4に取り付けられ、他方が同旋盤の油圧シリンダ5に
取り付けられて使用に供される。
【0020】次に、上記構成の治具を用いたアルミニウ
ム管を代表とする被加工材(丸管材)の支持の仕組みを
図8ならびに各部材の説明図(図9〜11)を参照して
説明する。上記構成の治具の間に置かれた被加工材であ
る丸管材1は、まず、それらの端部を各治具の環状円錐
台部材42の円錐台部56のテーパ面に沿って円筒部5
5の平行な外周面に導かれ、この円筒部55に外嵌密着
する。このとき丸管材1の先端面はバネ49により環状
円錐台部材42側に付勢されている上記環状支持部材4
1の環状フランジ52と当接しており、さらに丸管材1
が治具の円筒部55の外周面に沿って押し進められる
と、上記環状支持部材41はバネ49に抗して治具の本
体中央部44に向かって移動して止まる。その結果、丸
管材1はその端部において内側から上記円筒部55によ
り支持されるとともに、その両先端面において上記環状
支持部材41の環状フランジ52によって両側から挟持
されることになり、旋盤の軸方向に対して軸ずれを生じ
ることなく、正確に支持されることになる。
【0021】この際、丸管材1を内側から支持している
上記円筒部55の外径寸法と丸管材1の内径とはほぼ等
しく設定されており、しかも環状支持部材41のフラン
ジ52は丸管材1の先端面を押圧するだけであるので、
丸管材1の先端部分に拡径等の変形を生じることがな
い。その結果、丸管材1の端部まで製品としての加工品
質を確保できることになり、材料のより効率的な使用が
可能となる。また、旋削加工が終了した後、旋盤の油圧
シリンダー5を後退させれば、バネ49の付勢力が解放
され、環状支持部材41が治具の先端方向に付勢されて
移動する。その結果、治具の環状円錐台部材42の円筒
部55に外嵌している丸管材1は、バネ49により付勢
されて先端方向に移動する環状支持部材41のフランジ
52により治具の先端方向に押し出されて、自動的に治
具から取り外される。
【0022】なお、上記各実施例においては、環状支持
部材11、41の環状フランジ22、52を本体中央部
14、44側にも延ばしたが、これは環状支持部材1
1、41の内部の摺動部分に埃などの機構の動作に支障
を起こすものが侵入しないようにするためのものであっ
て、本発明にとって必須の構成ではない。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、丸管材の旋削加工
用チャッキング治具を本発明に係るチャッキング治具に
変更することによって、被加工材の旋削機械への着脱が
容易となり、旋削加工の自動化が可能になり、さらに、
被加工材が該治具に平行に支持されるため、優れた真円
度や同心度を得ることができて旋削精度を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の丸管材旋削加工用チャッキング治具の使
用時の側面図である。
【図2】従来の丸管材旋削加工用チャッキング治具の使
用時の要部拡大図である。
【図3】本発明の丸管材旋削加工用チャッキング治具の
第1の実施例を示す一部断面視した側面図である。
【図4】上記第1の実施例の治具を構成する本体の斜視
図である。
【図5】上記第1の実施例の治具を構成する環状支持部
材の斜視図であり、(a)は上記本体側の端面を示す図
であり、(b)は先端面を示す図である。
【図6】上記第1の実施例の治具を構成する環状円錐台
部材の斜視図である。
【図7】本発明の丸管材旋削加工用チャッキング治具の
第1の実施例を示す一部断面視した他の側面図である。
【図8】本発明の丸管材旋削加工用チャッキング治具の
第2の実施例を示す一部断面視した側面図である。
【図9】上記第2の実施例の治具を構成する本体の斜視
図である。
【図10】上記第2の実施例の治具を構成する環状支持
部材の斜視図であり、(a)は上記本体側の端面を示す
図であり、(b)は先端面を示す図である。
【図11】上記第2の実施例の治具を構成する環状円錐
台部材の斜視図である。
【図12】上記第2の実施例の治具を構成する固定駒の
斜視図である。
【符号の説明】
4 旋盤の回転モータの回転軸(旋削機械の回転部) 5 旋盤の油圧シリンダ(旋削機械の出没部) 10、40 本体 11、41 環状支持部材 11a、41a 孔 12、42 環状円錐台部材 12a、42a 孔 13、43 固定基部 13a、43a ボルト孔 14、44 本体中央部 14a 拡径部 15、45 中径部 16、46 小径部 18、48 案内ピン 19、49 バネ(付勢部材) 20 案内孔 21 雌ねじ孔 22、52 環状フランジ 23、53 ピン孔 24、54 バネ受凹部 25、55 円筒部 26、56 円錐台部 27 案内ピン 28 雌ねじ孔 29 ネジ 30 取り付け孔 44a 縮径部 50 雌ねじ孔 58 貫通孔 59 固定駒 60 ボルト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側表面が旋削加工される丸管材を支持
    するチャッキング治具であって、 一端に旋削機械の回転部または該回転部に対向する出没
    部に取り付けられる固定基部を有するとともに、他端に
    先端に向かって順次中径部と小径部とが一体に形成され
    ている本体と、該本体の上記小径部に外嵌固定されてい
    る環状円錐台部材と、上記本体の上記中径部に該本体の
    軸方向に移動自在に外嵌されている環状支持部材と、該
    環状支持部材と上記本体の中央部分との間に介装されて
    上記環状支持部材を上記環状円錐台部材に向かって付勢
    する付勢部材とを有してなり、 上記環状円錐台部材が上記丸管材の内径寸法とほぼ同寸
    法の外径寸法に設定された円筒部と該円筒部から先端に
    向かってテーパ状に縮径した円錐台部とを有し、上記環
    状支持部材には外周に少なくとも上記環状円錐台部材の
    上記円筒部に摺動自在に外嵌する環状のフランジが一体
    に形成されていることを特徴とする丸管材旋削加工用チ
    ャッキング治具。
  2. 【請求項2】 上記本体中央部の上記中径部に隣接する
    部分が拡径され、該拡径部の上記環状支持部材に面する
    端面に上記付勢部材が取り付けられていることを特徴と
    する請求項1に記載の丸管材旋削加工用チャッキング治
    具。
JP27865894A 1994-10-19 1994-10-19 丸管材旋削加工用チャッキング治具 Pending JPH08118117A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101273814B1 (ko) * 2008-06-04 2013-06-11 현대중공업 주식회사 스턴튜브 부시 가공용 지그
CN110948255A (zh) * 2019-11-26 2020-04-03 益阳橡胶塑料机械集团有限公司 一种剖分式动耐磨环车削用夹具

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