JPH08117280A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

Info

Publication number
JPH08117280A
JPH08117280A JP7202572A JP20257295A JPH08117280A JP H08117280 A JPH08117280 A JP H08117280A JP 7202572 A JP7202572 A JP 7202572A JP 20257295 A JP20257295 A JP 20257295A JP H08117280 A JPH08117280 A JP H08117280A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
moisture
absorbent article
component
sheet
polyester resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7202572A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3594095B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Torimae
安宏 鳥前
Shinya Sato
信也 佐藤
Taeko Kanai
妙子 金井
Tetsuya Masuki
哲也 舛木
Takao Kasai
孝夫 笠井
Fumiaki Kikuchi
文晃 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP20257295A priority Critical patent/JP3594095B2/ja
Publication of JPH08117280A publication Critical patent/JPH08117280A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3594095B2 publication Critical patent/JP3594095B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 裏面材が、シート強度、特に耐モミ強度に優
れ、且つ透湿性及び耐水圧性等を有し、更には、人体へ
の安全性及び安定性が高く変質せず、吸収した体液を漏
らさずに気化放出して、装着部がムレること無く、快適
な装着感を与える吸収性物品を提供すること。 【解決手段】 液透過性の表面材2、防漏性の裏面材4
及びこれら両面材の間に配置される吸収体3からなる吸
収性物品において、上記裏面材4が、ハード成分とソフ
ト成分とのブロック共重合ポリエステル樹脂からなる無
孔の透湿性樹脂フィルムにより形成されており、上記ブ
ロック共重合ポリエステル樹脂は、そのメルトフローイ
ンデックスが1〜25であり且つ平衡水分率が0.30
〜1.40%であり、また上記ハード成分のガラス転移
点温度(Tg)は50℃以上であり、上記ソフト成分の
ガラス転移点温度(Tg)は20℃以下である吸収性物
品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透湿性及び防水性
のある無孔の透湿性シート及びそれを用いた吸収性物品
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
透湿性及び防水性シートとしては、ポリエチレンやポリ
プロピレン等のオレフィン樹脂中に40重量部以上の無
機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸また
は二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シー
トが知られている。また、上記微多孔性シートとして
は、特公平5−38011号公報において、特定の結晶
性ポリマー(ポリプロピレン等)と特定の化合物(鉱物
油等)とを溶融混練し、シート成形(冷却)過程で相分
離を起こさせたシートを延伸して得られる微多孔性シー
トも提案されている。上記微多孔性シートは、通気性及
び透湿性に優れ、結露現象を生じないため壁紙や包装用
シート等に好適に用いられている。また、上記微多孔性
シートは、更に柔軟性を付与することにより、例えば、
使い捨てオムツ、生理用ナプキン等の吸収性物品の裏面
材として使用することができるものである。
【0003】上記微多孔性シートに柔軟性を付与するに
は、一般にオレフィン樹脂として線状低密度ポリエチレ
ンを用いることが提案されている。しかしながら、単に
上記低密度ポリエチレンに無機充填剤を多量に混合し、
シート状に成形した後、一軸または二軸に延伸して得ら
れる微多孔性シートは、シート強度に問題があり、特に
吸収性物品の裏面材として用いた場合には、要求される
引き裂き強度、耐モミ強度を満足し得ないという問題が
あった。
【0004】上記問題を解決するために、上述の微多孔
性シートに不織布をホットメルト接着剤等を用いて接着
して強度を向上させる方法が提案されているが、該方法
では、引き裂き強度は向上するものの、耐モミ強度が不
十分で、着用中の人体の動きによって微孔が起点になっ
て亀裂が伝場拡大し、液防漏性が無くなってしまうとい
う問題がある。
【0005】また、特開平6−134000号公報では
特定のポリウレタンシートと伸縮性不織布とを積層して
なる無孔の伸縮性透湿性シートが提案されている。
【0006】しかし、上記ポリウレタンシートは、使用
するイソシアネートによって下記する如き種々の問題が
生じる。即ち、上記イソシアネートとして芳香族イソシ
アネートを用いた場合、該イソシアネートと反応してポ
リウレタンをなすポリオール等との反応性が高いため、
ポリウレタンシート中における未反応イソシアネート残
存量は少ないものの、該ポリウレタンシートが自然条件
で保存しても激しく黄変するため、例えば吸収性物品等
に用いた場合に商品価値を著しく損なうという問題があ
る。
【0007】また、上記イソシアネートとして、非芳香
族イソシアネートを用いた場合、得られるポリウレタン
シートは黄変し難いものの、非芳香族イソシアネートの
反応性が劣るため、未反応イソシアネートが残存し、例
えば吸収性物品等に用いた場合に、該未反応イソシアネ
ートが皮膚を激しく刺激するという問題がある。
【0008】また、芳香族イソシアネート及び非芳香族
イソシアネートのいずれを用いた場合においても、これ
らのイソシアネートは、空気中の水分によっても反応し
てウレア結合を造るが、高分子化反応後期における水と
の反応はウレア結合に至らずアミンとして残存するた
め、該アミンが皮膚を激しく刺激しカブれる等の問題が
ある。また、ポリウレタンシートが分解するとアミンを
生成し、吸収性物品等に用いた場合に皮膚刺激の基とな
る(特に、無孔で透湿性を発現する上記ポリウレタンシ
ートは、吸収性物品に用いた場合の吸水により通常のポ
リウレタンより分解され易いものである。)。また、ウ
レタン化反応に使用されるアミン触媒も同様に皮膚刺激
の基となる。要するに、上記ポリウレタンシートは、吸
収性物品等人体に直接接触する用途には好ましくないも
のである。
【0009】上述の如く、従来の微多孔性シートでは、
人体に対する安全性、並びに柔軟性、強度特に耐モミ強
度、透湿性及び耐水圧等の所望の物性を全て満足するに
至っていないのが現状である。
【0010】また、特開平1−141669号公報に
は、透湿性のコポリエーテルエステルからなるシートを
使用した吸収性物品が開示されている。しかし、上記シ
ートを吸収性物品の裏面材として用いた場合には、裏面
材に要求される性能を実用上要求されている程度に満足
することができなかった。即ち、吸収性物品の裏面材と
しては、例えば、生理用ナプキンにおいては、ショーツ
から引き剥がす際にシートの引き裂き強度が必要とさ
れ、また、サイドフラップを有する生理用ナプキンにお
いては、剛性、ボリューム、及び肌触りの良さ等が要求
されるが、上記公報において提案されている上記シート
ではこれらの要求を満足していなかった。
【0011】従って、本発明の目的は、裏面材が、シー
ト強度、特に耐モミ強度に優れ、且つ透湿性及び耐水圧
性等を有し、更には、人体への安全性及び安定性が高く
変質せず、吸収した体液を漏らさずに気化放出して、装
着部がムレること無く、快適な装着感を与える吸収性物
品を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために、鋭意検討した結果、特定のブロッ
ク共重合ポリエステルからなる無孔の透湿性樹脂フィル
ムを裏面材として用いた吸収性物品が上記目的を達成し
得ることを知見した。
【0013】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、液透過性の表面材2、防漏性の裏面材4及びこれら
両面材の間に配置される吸収体3からなる吸収性物品に
おいて、上記裏面材4が、ハード成分とソフト成分との
ブロック共重合ポリエステル樹脂からなる無孔の透湿性
樹脂フィルムにより形成されており、上記ブロック共重
合ポリエステル樹脂は、そのメルトフローインデックス
が1〜25であり且つ平衡水分率が0.30〜1.40
%であり、また、上記ハード成分のガラス転移点温度
(Tg)は50℃以上であり、上記ソフト成分のガラス
転移点温度(Tg)は20℃以下であることを特徴とす
る吸収性物品を提供するものである。
【0014】本発明の吸収性物品は、裏面材が、特定の
ブロック共重合ポリエステル樹脂からなる透湿性樹脂フ
ィルムにより形成されているので、水蒸気を通すためム
レることなく、柔軟でフィット性に富み、人体の動きに
よる亀裂発生がなく防漏性に優れ快適な装着感を与え
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を更
に詳細に説明する。
【0016】先ず、図1を参照して本発明の吸収性物品
について詳述する。ここで、図1は、本発明の吸収性物
品としての生理用ナプキンを示す1部破断斜視図であ
る。
【0017】図1に示す本発明の吸収性物品としての生
理用ナプキン1は、液透過性の表面材2、防漏性の裏面
材4、及びこれら両面材の間に配置される吸収体3から
なる。上記の構成並びに上記表面材2及び吸収体3を形
成する材料等は、通常公知のものと同様である。
【0018】而して、本発明の吸収性物品である上記生
理用ナプキン1においては、上記裏面材4が、ハード成
分とソフト成分とのブロック共重合ポリエステル樹脂か
らなる無孔の透湿性樹脂フィルムにより形成されてい
る。
【0019】そして、上記ブロック共重合ポリエステル
樹脂は、そのメルトフローインデックス(MFI)が、
1〜25、好ましくは5〜18であり、且つ平衡水分率
が、0.30〜1.40%、好ましくは0.50〜0.
90%である。また、上記ブロック共重合ポリエステル
樹脂の分子量、並びに上記ハード成分及び上記ソフト成
分の組成比は、ハード成分として用いるジカルボン酸成
分及びジオール成分の種類及び分子量、また、ソフト成
分として用いるポリエーテル及び/又はポリエステルの
種類及び分子量、更にはハード成分とソフト成分との繰
り返し数によって異なるが、上記MFI及び上記平衡水
分率が上記範囲内となるように、上記分子量及び上記組
成比を調節することにより、被膜強度、非ブロッキング
性、透湿性及び成形加工性等を向上せしめることができ
る。
【0020】上記MFIが1未満であると、溶融成形等
成形加工性が劣り、25を超えると、常温でも粘着性が
強くブロッキングが生じたり、膜形状保持性が劣るの
で、上記範囲内とするのが好ましい。また、上記平衡水
分率が0.30%未満であると、透湿度が低くなり、
1.40%を超えると、弾性率が低下して形状保持性が
劣り、また粘着性が強くブロッキングが生じるので上記
範囲内とするのが好ましい。ここで、上記MFIは、A
STMD1238に準拠して測定した200℃における
値である。また、上記ブロック共重合ポリエステル樹脂
のうち結晶融点が180℃を超えるものについての上記
MFIは、ASTMD1238に準拠して測定した23
0℃における値であり、該値が上述の範囲であるのが好
ましい。また、上記平衡水分率は、23℃/0%RHに
48時間保存した時の重量をW 0 、23℃/65%RH
に48時間保存した時の重量をW1 とした時、〔(W1
−W0 )×100〕/W0 で示される値である。
【0021】また、上記ハード成分のガラス転移点温度
(Tg)は、50℃以上、上記ソフト成分のガラス転移
点温度(Tg)は、20℃以下であり、これにより、被
膜強度、非ブロッキング性、透湿性、成形加工性を向上
させることができる。上記ハード成分のTgが50℃未
満であると、吸収性物品の裏面材等に用いた場合に、使
用/保存温度において形状保持性が劣り、上記ソフト成
分のTgが20℃を超えると、使用温度における透湿度
が低下する。ここで、上記ガラス転移点温度(Tg)
は、DSCで測定することにより得られる値である。
【0022】上記ハード成分としては、ジカルボン酸成
分とジオール成分とを反応させて得られるポリエステル
等が好ましく挙げられる。上記ジカルボン酸成分として
は、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;コハク酸、ア
ジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸等が挙げ
られ、上記ジオール成分としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール等脂肪族ジ
オール;シクロヘキサンジメタノール、パラキシリレン
グリコール、ビスフェノールAのエチレノキサイド2モ
ル付加物等の芳香族ジオール等が挙げられ、それぞれ使
用に際しては、単独若しくは混合物として用いることが
できる。
【0023】また、上記ジカルボン酸成分と上記ジオー
ル成分とは、少なくともいずれか一方に芳香族環を有す
るものを用いて組み合わせるのが好ましく、また繰り返
し単位の平均分子量は、上記芳香族環に連結した1エス
テル基当り、180以下、好ましくは160以下となる
ように上記ジカルボン酸成分と上記ジオール成分とを選
択して組合せるのが好ましい。
【0024】また、上記ソフト成分としては、ポリエー
テル及び/又は脂肪族ポリエステルが用いられる。上記
ポリエーテルとしては、ポリエチレングリコール、ポリ
(エチレン/プロピレン)ブロックポリグリコール、ポ
リテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリ
コール等が用いられ、上記脂肪族ポリエステルとして
は、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペー
ト、ポリカプロラクトン等が挙げられる。
【0025】また、上記ブロック共重合ポリエステル樹
脂は、上記ハード成分が、芳香族ジカルボン酸と脂肪族
ジオールとのポリエステル又は脂肪族ジカルボン酸と芳
香族ジオールとのポリエステルであり、上記ソフト成分
が、ポリエーテル及び/又は脂肪族ポリエステルである
のが好ましい。具体的には、上記ハード成分は、テレフ
タル酸、フタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸、
好ましくはフタル酸及び/又はナフタレンジカルボン酸
と、エチレングリコール、プロピレングリコール及びブ
タンジオール、好ましくはエチレングリコール、プロピ
レングリコール及びテトラメチレングリコールからなる
群から選択される一種以上とのポリエステルであるのが
望ましい。また、上記ソフト成分は、ポリ(エチレン/
プロピレン)ブロックポリグリコール及び/またはポリ
テトラメチレングリコールであるのが望ましい。
【0026】上記ブロック共重合ポリエステル樹脂を調
製するには、上記ハード成分と上記ソフト成分とを、通
常公知のエステル交換反応させる等して容易に得ること
ができる。
【0027】本発明において用いられる上記ブロック共
重合ポリエステル樹脂は、これ自身は勿論のこと、該ブ
ロック共重合ポリエステル樹脂の分解生成物も皮膚刺激
を与えることのない安全なものであり、経時着色が全く
無く、変質も起こり難い樹脂であり、吸収性物品等の衛
生品用の材料等として優れた素材である。
【0028】上記ブロック共重合ポリエステル樹脂によ
り上記透湿性樹脂フィルムを形成するには、公知の方法
により容易に形成することができる。
【0029】また、上記透湿性樹脂フィルムは、その膜
厚が好ましくは5〜100μmであり、透湿度が好まし
くは0.5g/100cm2 ・Hr以上、更に好ましくは
1.0〜2.5g/100cm2 ・Hrであり、耐水圧が
好ましくは2m以上であり、耐モミ強度が好ましくは3
0分以上、更に好ましくは60分以上、最も好ましくは
120分以上である。
【0030】更に、ナプキンをショーツから引き剥がす
際に要求されるシートの剛性として引き裂き強度が重要
である。本発明の吸収性物品に用いる上記透湿性樹脂フ
ィルムとしては、JIS P−8116による測定によ
り、フィルム厚さ25μにおいて、引き裂き強度は20
g以上が好ましく、更に好ましくは40g以上である。
また、上記透湿性樹脂フィルムには、通常吸収性物品の
裏面材に用いられる安定剤や、着色剤等を必要に応じて
添加することもできる。
【0031】上記生理用ナプキン1は、裏面材として、
上記透湿性樹脂フィルムを用いているので、該裏面材が
水蒸気を通すためムレることがなく、柔軟なフィット性
に富み、人体の動きによる亀裂発生がなく防漏性に優れ
快適な装着感を与えるものである。
【0032】尚、上記の説明においては、生理用ナプキ
ンを例示して説明したが、本発明の吸収性物品はこれに
限定されるものではなく、他の吸収性物品、例えば、使
い捨ておむつ、吸収パッド等にも適用される。
【0033】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0034】〔実施例1〕ブロック共重合ポリエステル
樹脂〔東洋紡(株)製、商品名「ペルプレンP−30
B」(ハード成分がテレフタル酸とブタンジオールとか
らなるTg57℃のポリエステルであり、ソフト成分が
ポリテトラメチレングリコールからなるTg7℃のポリ
エーテルジオールであるブロック共重合ポリエステル樹
脂で、MFR=14、平衡水分量=0.58%)〕をT
ダイ成形して、膜厚25μの透湿性樹脂フィルムを得
た。
【0035】得られた透湿性樹脂フィルムについて、透
湿度、耐水圧及び引き裂き強度を評価した。その結果を
下記〔表1〕に示す。尚、透湿度、耐水圧及び引き裂き
強度は下記測定法により測定した。 (測定法) (1)透湿度;JIS Z0208に準拠して測定 (2)耐水圧;JIS L1092B法に準拠して測定 (3)引き裂き強度;JIS P8116に準拠して測
【0036】また、得られた透湿性樹脂フィルムを裏面
材として用いて、図1に示す吸収性物品を製造した。即
ち、上記透湿性樹脂フィルムにより裏面材4を形成し、
ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維からなる坪量2
0g/m2 の不織布を用いて表面材2を形成し、坪量2
60g/m2 からなる線状パルプを用いて吸収体3を形
成し、各部材を接着して、長さ170mm、幅70mmの図
1に示す構成の生理用ナプキン1を得た。得られた生理
用ナプキンの耐モミ強度及びムレ度を下記の如くして評
価した。の結果を下記〔表1〕に示す。
【0037】(4)耐モミ強度;得られた生理用ナプキ
ンに馬血6gを注入して吸収させた後、ゴムと鉄製疑骨
とからなる成人サイズの人体モデル(該人体モデルは両
脚及び股間が人体と同じ動きをする)にショーツを介し
て通常の装着状態となるように装着し、120歩/mi
nで両脚を動かし際に、馬血が裏面材を漏洩してくる時
間を測定して評価した。この際、両脚を動かした時に
は、ナプキンの長さ方向のほぼ中央部が表面材を上(人
体モデル側)にして凸形状になり、且つ、ナプキンの幅
方向の両端が脚の動きに追随するので、ナプキン全体に
対してモミが働く。また、ナプキン両端が前後に動く距
離は約20mmである。
【0038】(5)ムレ度;得られた生理用ナプキンを
10人のモニターに装着してもらい、以下の基準でムレ
度を評価した。 ・ムレ感がなくさわやかな感じ・・・・・○ ・ややムレ感がある・・・・・・・・・・△ ・非常にムレる・・・・・・・・・・・・×
【0039】〔比較例1〕線状低密度ポリエチレン
〔「ウルトゼックス2520F」、商品名、三井石油化
学工業(株)製〕100重量部、表面処理炭酸カルシウ
ム(1.1ミクロン)150重量部、及びポリエステル
樹脂(トリメチロールプロパン/アジピン酸/ステアリ
ン酸=2モル/1モル/4モルからなるポリエステル樹
脂、SV=240、AV=1、OHV=8)5重量部か
らなる混合物を、溶融混練してインフレーション成形機
にて膜厚50μmのシートに成形し、通常のロール延伸
機を使用して50℃で2.3倍に延伸し、80℃でアニ
ーリングして全面白化した45μmのシートを得た。得
られたシートについて実施例1と同様の評価を行った。
その結果を〔表1〕に示す。また、得られたシートによ
り裏面材を形成した以外は、実施例1と同様にして、上
記シートにより裏面材が形成されてなる図1に示す構成
の生理用ナプキンを得た。得られた生理用ナプキンにつ
いて、実施例1と同様の評価を行った。その結果を〔表
1〕に示す。
【0040】〔比較例2〕実施例1で用いたブロック共
重合ポリエステル樹脂に代えて、低密度ポリエチレン
〔「ショウレックスL137」、商品名、昭和電工
(株)製、ρ=0.926,MI=3〕を用い、吐出時
の樹脂温度を320℃とした他は、実施例1と同様にし
て樹脂膜厚さ25μmの防漏シートを得た。得られた防
漏シートについて実施例1と同様の評価を行った。その
結果を〔表1〕に示す。また、得られた防漏シートによ
り裏面材を形成した以外は、実施例1と同様にして、上
記防漏シートにより裏面材が形成されてなる図2に示す
構成の生理用ナプキンを得た。得られた生理用ナプキン
について、実施例1と同様の評価を行った。その結果を
〔表1〕に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明の吸収性物品は、裏面材が、シー
ト強度、特に耐モミ強度及び引き裂き強度に優れ、且つ
透湿性及び耐水圧性等を有し、更には、人体への安全性
及び安定性が高く変質せず、吸収した体液を漏らさずに
気化放出して、装着部がムレること無く、快適な装着感
を与えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の吸収性物品としての生理用ナ
プキンを示す一部破断斜視図である。
【符号の説明】
1 吸収性物品 2 表面材 3 吸収体 4 裏面材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/36 9349−4F (72)発明者 舛木 哲也 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 笠井 孝夫 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 菊池 文晃 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性の表面材2、防漏性の裏面材4
    及びこれら両面材の間に配置される吸収体3からなる吸
    収性物品において、 上記裏面材4が、ハード成分とソフト成分とのブロック
    共重合ポリエステル樹脂からなる無孔の透湿性樹脂フィ
    ルムにより形成されており、 上記ブロック共重合ポリエステル樹脂は、そのメルトフ
    ローインデックスが1〜25であり且つ平衡水分率が
    0.30〜1.40%であり、また、上記ハード成分の
    ガラス転移点温度(Tg)は50℃以上であり、上記ソ
    フト成分のガラス転移点温度(Tg)は20℃以下であ
    ることを特徴とする吸収性物品。
  2. 【請求項2】 上記ハード成分が、芳香族ジカルボン酸
    と脂肪族ジオールとのポリエステルまたは脂肪族ジカル
    ボン酸と芳香族ジオールとのポリエステルでり、上記ソ
    フト成分が、ポリエーテル及び/又は脂肪族ポリエステ
    ルであることを特徴とする請求項1記載の吸収性物品。
  3. 【請求項3】 上記ハード成分が、フタル酸及び/又は
    ナフタレンジカルボン酸と、エチレングリコール、プロ
    ピレングリコール及びブタンジオールからなる群から選
    択される一種以上とからなるポリエステルであり、上記
    ソフト成分が、ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック
    ポリグリコール及び/又はポリテトラメチレングリコー
    ルであることを特徴とする請求項1記載の吸収性物品。
  4. 【請求項4】 上記透湿性樹脂フィルムは、その膜厚が
    5〜100μmであり、透湿度が0.5g/100cm2・Hr
    以上であり、耐水圧が2m以上であり、耐モミ強度が3
    0min以上であることを特徴とする請求項1記載の吸
    収性物品。
JP20257295A 1994-09-02 1995-08-08 吸収性物品 Expired - Fee Related JP3594095B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20257295A JP3594095B2 (ja) 1994-09-02 1995-08-08 吸収性物品

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-210270 1994-09-02
JP21027094 1994-09-02
JP20257295A JP3594095B2 (ja) 1994-09-02 1995-08-08 吸収性物品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08117280A true JPH08117280A (ja) 1996-05-14
JP3594095B2 JP3594095B2 (ja) 2004-11-24

Family

ID=26513461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20257295A Expired - Fee Related JP3594095B2 (ja) 1994-09-02 1995-08-08 吸収性物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3594095B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998019861A3 (en) * 1996-11-06 1998-10-15 Procter & Gamble Absorbent article having a breathable, fluid impervious backsheet
US5938648A (en) * 1997-12-03 1999-08-17 The Procter & Gamble Co. Absorbent articles exhibiting improved internal environmental conditions
US6187696B1 (en) 1997-12-03 2001-02-13 E. I. Du Pont De Nemours And Company Breathable composite sheet structure
US6677258B2 (en) 1996-05-29 2004-01-13 E. I. Du Pont De Nemours And Company Breathable composite sheet structure and absorbent articles utilizing same
US7307031B2 (en) 1997-05-29 2007-12-11 The Procter & Gamble Company Breathable composite sheet structure and absorbent articles utilizing same

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6677258B2 (en) 1996-05-29 2004-01-13 E. I. Du Pont De Nemours And Company Breathable composite sheet structure and absorbent articles utilizing same
USRE41539E1 (en) 1996-05-29 2010-08-17 The Procter & Gamble Company Breathable composite sheet structure and absorbent articles utilizing same
WO1998019861A3 (en) * 1996-11-06 1998-10-15 Procter & Gamble Absorbent article having a breathable, fluid impervious backsheet
US7307031B2 (en) 1997-05-29 2007-12-11 The Procter & Gamble Company Breathable composite sheet structure and absorbent articles utilizing same
US5938648A (en) * 1997-12-03 1999-08-17 The Procter & Gamble Co. Absorbent articles exhibiting improved internal environmental conditions
US6187696B1 (en) 1997-12-03 2001-02-13 E. I. Du Pont De Nemours And Company Breathable composite sheet structure

Also Published As

Publication number Publication date
JP3594095B2 (ja) 2004-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2584201C2 (ru) Эластичная пленка, содержащая возобновляемый полимер крахмала
RU2643956C2 (ru) Полиолефиновый материал с низкой плотностью
KR101249120B1 (ko) 고도 통기성 생분해성 필름
KR101442287B1 (ko) 수분-민감성 생분해성 필름
JP5457446B2 (ja) 貼付材
JP6116070B2 (ja) 再生可能なポリエステルから形成された通気性フィルム
EP1412425B1 (en) Breathable biodegradable hot melt composition
JP3594099B2 (ja) 吸収性物品
AU750714B2 (en) Microlayer breathable films of degradable polymers and thermoplastic elastomers
JP5073650B2 (ja) 医療用シート基材及びそれを用いた医療用シート
TW462886B (en) Absorbent article
US20090318884A1 (en) Absorbent structures with immobilized absorbent material
US20020076554A1 (en) Composite laminate for personal care product and method of making
JP3883220B2 (ja) 透湿性シート及びそれを用いた吸収性物品
KR20060109890A (ko) 생분해성 및 통기성 중합체 필름
JP4795605B2 (ja) 使い捨て吸収性物品用の接着封止テープタブ、複合テープおよび吸収性物品
JP3594095B2 (ja) 吸収性物品
JP3594098B2 (ja) 生理用ナプキン
JP3594096B2 (ja) 吸水性透湿シート及びそれを用いた吸収性物品
JP3534906B2 (ja) 吸収性物品
JP3594097B2 (ja) 生理用ナプキン
JP3839013B2 (ja) 透湿性シート及びそれを用いた吸収性物品
JPH09277462A (ja) 複合シート
JP2001105520A (ja) 透湿性複合不織布
JP2004305771A (ja) 吸収性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040525

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040825

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080910

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080910

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100910

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110910

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120910

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees