JPH08117242A - 超音波振動子用駆動装置 - Google Patents

超音波振動子用駆動装置

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JPH08117242A
JPH08117242A JP6256772A JP25677294A JPH08117242A JP H08117242 A JPH08117242 A JP H08117242A JP 6256772 A JP6256772 A JP 6256772A JP 25677294 A JP25677294 A JP 25677294A JP H08117242 A JPH08117242 A JP H08117242A
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JP
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ultrasonic
circuit
ultrasonic transducer
power amplifier
switch
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JP6256772A
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Inventor
Tomohisa Sakurai
友尚 櫻井
Hideo Nagasumi
英夫 永住
Takashi Takigawa
岳志 滝川
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、リニア方式のパワーアンプの優位点
を生かしたまま、そのパワーアンプの発熱を抑えること
により、装置の小型化を実現することができる超音波振
動子用駆動装置を提供することにある。 【構成】本発明は、超音波振動子3にその共振周波数の
信号を与える発振回路6と、前記発振回路6からの信号
を入力として前記超音波振動子3に電力を供給するパワ
ーアンプ7と、前記パワーアンプ回路7に電力を供給す
る電源回路9と、処置する部位に振動を伝えるプローブ
4を含み、前記超音波振動子3を内蔵したハンドピース
2と、前記ハンドピース2の超音波振動子3の駆動のオ
ン/オフを操作するための操作スイッチ5と、前記操作
スイッチ5に応答し前記超音波振動子3の駆動をオンす
るときのみ、前記パワーアンプ回路7に前記電源回路か
らの電力を供給してそのパワーアンプ回路7を作動する
制御用切換えスイッチ10を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばランジュバン型
振動子のような超音波振動子(超音波変換器)を駆動す
る駆動装置に係り、特に、超音波圧電振動子の振動をプ
ローブに伝達して手術を行う超音波手術装置などに利用
される超音波振動子用駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波振動子を用いる装置として、例え
ば外科用超音波メスが知られている。超音波振動子を効
率よく振動させるためには、その超音波振動子の共振点
での周波数で駆動することが望ましい。しかし、超音波
振動子の共振周波数は、負荷条件によって変動するとい
う問題がある。そこで、この種の駆動手段において、超
音波振動子への負荷の変動があっても、安定した発振を
行わせるため、その超音波振動子に加わる電圧及びそれ
を流れる電流の位相関係を基に超音波振動子の共振点を
追尾するPLL(フェーズロックループ)制御を行う方
式が知られている。このPLL制御方式では、前記超音
波振動子に加わる電圧と電流の位相信号を正確に得るこ
とが重要であり、これらの信号が正確に把握できない
と、最適な共振周波数での駆動ができなくなる。したが
って、このPLL制御方式を用いる場合には、超音波振
動子に電力を供給する駆動回路として、リニアタイプの
パワーアンプを採用する場合が多い(特開平2−265
681号公報を参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リニアタイプ
のパワーアンプは、その特性上、出力がない場合でも、
トランジスタへのアイドリング電流が必要であり、この
電流によりアンプが発熱してしまうという欠点がある。
また、出力動作中は、トランジスタをリニアの領域で使
用するため、やはり発熱が大きくなる。したがって、こ
の種のパワーアンプでは、大きなヒートシンクや冷却機
構が必要となり、装置の大型化を招いていた。
【0004】一方、パワーアンプを使用する他の方式と
して、トランジスタをスイッチング領域で使用するスイ
ッチングアンプ回路がある。この方式の場合では、出力
がない場合、トランジスタはオフの状態にあるから、前
述のようなアイドリング電流は必要とせず、したがっ
て、発熱はない。また、動作中においてもトランジスタ
はオンかオフの動作なので、ほとんど発熱がないという
利点がある。
【0005】しかしながら、このスイッチング方式のパ
ワーアンプでは、その出力信号がきれいな正弦波になら
ず、ひずみを多く含んだ波形となるため、超音波振動子
の電圧、及び電流の位相信号を正確に得ることがむずか
しく、よって、PLL制御との組み合わせによる最適な
共振駆動が困難であるという欠点があった。さらに、こ
の方式ではノイズを発生しやすいという欠点もある。
【0006】ところで、前記技術を応用した、いわゆる
超音波メスが、一般外科や脳外科から、内視鏡下外科手
術などに広く適用されるようになってきた。その際、超
音波メス自体には止血機能を持たないため、術部から出
血があると、電気メス等に持ちかえて止血操作を行うわ
ずらわしさが不具合になっていた。そこで、これを解決
すべく、超音波メスに、電気メス信号を供給し、超音波
メスの先端で電気メスと同様な機能、すなわち切開や止
血・凝固を可能ならしめる外科手術装置が開発されてい
る(特開平4−161148号公報)。
【0007】これによれば、超音波メスと電気メスの各
々の特徴を生かした処置ができ、大いに有効である。し
かし、両者共、比較的大きな手術装置であるから、シス
テムとしてのスペースを大きくとってしまい、また、感
電や熱傷などの安全面も、より考慮しなければならない
ものとなる。
【0008】上述したような技術的な背景からも、手術
で利用される超音波メスなどの駆動装置においては、安
定な動作とノイズ発生の少なさを優先として、リニア方
式のパワーアンプを使った回路を搭載していたが、近年
の手術の高度化、システム化により手術室にはあらゆる
手術用機器が利用されるようになり、よって、その装置
の小型化が強く望まれるようになってきた。さらに、手
術の医療機器に対する依存性が高まり、より信頼性が要
求されるようになっている。
【0009】本発明は前述したような点に鑑みなされた
もので、その目的とするところは、リニア方式のパワー
アンプの優位点を生かしたまま、そのパワーアンプの発
熱を抑えることにより、装置の小型化を実現することに
ある。
【0010】
【課題を解決する手段および作用】本発明は、以下の要
件を備えた超音波振動子用駆動装置である。 a.超音波振動子にその共振周波数の信号を与える駆動
信号発生用発振回路手段と、 b.前記発振回路手段からの信号を入力として前記超音
波振動子に電力を供給するパワーアンプ回路と、 c.前記パワーアンプ回路に電力を供給する電源回路
と、 d.処置する部位に振動を伝えるプローブを含み、前記
超音波振動子を内蔵したハンドピースと、 e.前記ハンドピースの超音波振動子の駆動のオン/オ
フを操作するためのスイッチ手段と、 f.前記スイッチ手段に応答し前記超音波振動子の駆動
をオンするときのみ、前記パワーアンプ回路に前記電源
回路からの電力を供給してそのパワーアンプ回路を作動
する制御手段。 これによれば、リニア方式のパワーアンプの優位点を生
かしたまま、そのパワーアンプの発熱を抑えることがで
きる。
【0011】
【実施例】
(第1の実施例)図1を参照して、本発明の第1の実施
例を説明する。図1中、1は超音波駆動装置であり、2
はハンドピースである。ハンドピース2には、超音波駆
動装置1の出力を受ける超音波振動子3を内蔵してい
る。また、ハンドピース2には処置先端をなすプローブ
4が着脱交換自在に締結されている。さらに、超音波駆
動装置1には、前記ハンドピース2における超音波振動
子3の超音波振動の出力動作をオン/オフする操作を行
うスイッチ手段としての、例えば足踏み式の操作スイッ
チ5が接続されている。
【0012】超音波駆動装置1の内部構成は以下の通り
である。つまり、超音波振動子3にその共振周波数の信
号を与える駆動信号発生用発振回路手段として、その超
音波振動の基となる周波数信号、例えば20〜40KH
zの正弦波を発生する発振回路6が設けられている。こ
の発振回路6には、超音波振動子3に加わる電圧及びそ
れを流れる電流の位相関係を基にしてその超音波振動子
3の共振点を追尾するフェーズロックループ(PLL)
等による制御回路を含んでもよい。また、7は、前記発
振回路6の発振する周波数信号を所定に増幅するリニア
方式のパワーアンプ回路である。8は、前記パワーアン
プ回路7の出力をハンドピース2の超音波振動子3に伝
達する絶縁トランスである。9は、前記パワーアンプ回
路7のための電源となる電源回路、10は、この電源回
路9とパワーアンプ回路7との間に設けられたスイッチ
回路であり、前記パワーアンプ回路7への電源供給のオ
ン・オフを制御し、パワーアンプ回路7の動作のオン/
オフを操作する1つの制御手段を構成する。11は、前
記各回路の動作を制御する制御回路、12は、前記制御
回路11等のための電源回路である。前記各電源回路
9,12には、図示しない絶縁トランスを介して商用電
源用コンセント13が接続されている。
【0013】次に、この超音波駆動装置1の機能を中心
とした動作を説明する。まず、操作スイッチ5がオフの
状態、すなわちスタンバイの状態では、その情報が制御
回路11に伝えられ、発振回路6は発振を停止してい
る。さらに、パワーアンプ回路7は、スイッチ回路10
によって、それに電源が供給されない状態にあるため、
動作しておらず、したがって、超音波振動子3はエネル
ギーの供給がないので、振動はしていない。また、パワ
ーアンプ回路7は、リニア方式ではあるが、電源が供給
されていないので、このとき、発熱はしない。
【0014】操作スイッチ5が操作され、オンの状態に
なると、その信号が制御回路11に伝わり、発振回路6
を機能させる。また、スイッチ回路10も動作するの
で、パワーアンプ回路7に電源が供給され、パワーアン
プ回路7は発振回路6の出力を受けてその信号を増幅
し、絶縁トランス8を介して、ハンドピース2の超音波
振動子3にエネルギーを供給する。すると、超音波振動
子3が超音波振動し、プローブ4に超音波振動が伝達さ
れて処置が可能な状態になる。通常、超音波メスは、連
続的には数十秒、長くても数分の振動と停止のくり返し
で使用される。すなわち、前記操作スイッチ5に応答さ
せて前記超音波振動子3を駆動するオン状態のときの
み、前記パワーアンプ回路7に前記電源回路9からの電
力を供給してそのパワーアンプ7を作動するため、数時
間にも及ぶ手術に使用する場合でも、その間、前記パワ
ーアンプ回路7をずっとアイドリング状態(予熱状態)
にしておく必要はなく、操作スイッチ5がオン操作され
ている間だけ動作すれば良いので、前記説明のような構
成としても何ら従来装置より劣る事にはならない。
【0015】また、パワーアンプ回路7の動作をオンオ
フ制御する手段の応用として、操作スイッチ5が所定時
間以上操作されなくなったら、そのスイッチ回路10を
オフとし、操作されたら、即時オンするようにしても良
い。また、スイッチ回路10の機能を、電源回路9の内
部の構成素子の機能で代用しても良い。
【0016】前記構成によれば、超音波振動を停止させ
ている間(スタンバイ状態)は、パワーアンプ7への電
源供給を停止しているので、リニア方式のパワーアンプ
におけるアイドリング状態での発熱が発生しなくなり、
したがって、放熱のための手段がコンパクト化でき、装
置の小型化が実現できる。また、パワーアンプ7はリニ
ア方式をそのまま利用できるので、発振の安定性や低ノ
イズ性は充分に維持される。
【0017】(第2の実施例)この実施例は上述の超音
波駆動装置1に使用する操作スイッチとしての足踏み式
スイッチたるフットスイッチの具体例を示すものであ
り、これを図2ないし図4を参照して説明する。フット
スイッチ20の本体ケース21には、足踏み部となるペ
ダル22を設けられており、さらに、スイッチ信号を伝
達するケーブル23が接続されている。ケーブル23の
導出側先端には、上述の超音波駆動装置1に結合するプ
ラグ24が設けられている。
【0018】図3で示すように、ペダル22は、枢支ピ
ン26によって支えられ、ばね27によって押し上げら
れている。フットスイッチ20の本体ケース21内に
は、ペダル22の押踏動作を、略水平移動として伝達す
るリンク部材28が設けられており、このリンク部材2
8は、揺動する遮断板29に係合され、リンク部材28
の動きを遮断板29に伝達するようになっている。遮断
板29の揺動端は、基板30に取り付けられた電子的な
スイッチとなるフォトインタラプタ31,32に連繋す
るようになっている。
【0019】図4は、その遮断板29とフォトインタラ
プタ31,32の近傍を拡大して示している。遮断板2
9は、リンク部材28の動きを同じく受ける左右2つの
部材33,34からなり、さらに、各々の部材33,3
4の揺動先端にはそれぞれの対応したフォトインタラプ
タ31,32が配置されている。
【0020】次に、このフットスイッチ20の動作を説
明する。ペダル22が踏まれていないときは、ばね27
の力によって、ペダル22、リンク部材28、遮断板2
9の位置が図4で示した実線の位置にある。したがっ
て、フォトインタラプタ31,32は、それぞれ遮断板
33,34によって遮断されているため、そのスイッチ
機能はオフの状態にある。
【0021】ペダル22が矢印aの方向に押踏される
と、リンク部材28は遮断板29側に略水平に移動し、
遮断板29を揺動させる。これにより、フォトインタラ
プタ31,32の遮断が解除される(図3で示した破線
の状態)。すると、フォトインタラプタ31,32のス
イッチ機能がオンの状態となり、この信号がケーブル2
3を通じて上述の超音波駆動装置1に伝わり、その超音
波駆動装置1を動作させる。
【0022】ここで、遮断板29の各部材33,34
が、スイッチ手段であるフォトインタラプタ31,32
のオン・オフを行なうため、ペダル22の押踏動作を伝
達する手段になるのだが、これを複数で構成したので、
単一のスイッチに対し、オンしっぱなしの故障等に対す
る冗長性を増すことができる。
【0023】さらに、2つのフォトインタラプタ31,
32の一方を前述した第1の実施例における制御回路1
1に、他方をスイッチ回路10に個別的に接続するよう
にすれば、超音波振動のオンしっぱなし故障に対する冗
長性をさらに増すことができる。
【0024】なお、フットスイッチ20におけるスイッ
チ手段は、フォトインタラプタに限らず、マイクロスイ
ッチやリードスイッチと磁石によって構成しても良い。 (第3の実施例)図5を参照して、本発明の第3の実施
例を説明する。この実施例は、前述した第1の実施例の
超音波駆動装置1におけるパワーアンプ回路7の部分に
変更を加えた例であり、その他の構成は、原則として第
1の実施例と同様であるので、ここでは、それの説明を
略してある。この実施例のパワーアンプ41は、それぞ
れトランジスタTr群と抵抗R等の電気素子を図5で示
すように接続してなる、プリアンプ部42とパワー部4
3を備え、そのプリアンプ部42とパワー部43の間に
は、パワー部43のアイドリング電流を発生させるアイ
ドリング発生回路44が設けられている。そして、プリ
アンプ部42では、発振回路6の出力信号を受けて、所
定のゲインで電圧増幅を行なう。パワー部43では、前
記電圧増幅された信号を、超音波振動子3にエネルギー
を供給するに十分な電流増幅を行なう。これらは、いわ
ゆるリニア方式のパワーアンプを構成しているわけであ
るが、その方式としては、A級、B級、AB級などのラ
ンクがあり、これは、前出のアイドリング電流の大きさ
で決定される。アイドリング電流を大きくして、トラン
ジスタのバイアスを深くかけておくと、ひずみの少ない
出力が得られる反面、無信号入力時でも、トランジスタ
には、電流が流れるため、発熱が大きくなってしまう。
【0025】通常、図のようなプッシュプル方式ではB
級〜AB級とし、トランジスタ群に所定のアイドリング
電流を流しておくことで、ひずみの小さいアンプを構成
できるが、パワー部43のトランジスタ群の数が多けれ
ば、アイドリングでの発熱量はかなりのものとなり、放
熱に苦慮する。アイドリングをほとんどまたは全く流さ
なくてもアンプとして機能するが、その場合特にクロス
オーバーひずみが大きくなり、超音波振動子3に供給す
る信号のひずみを引きおこして、前に説明したような不
具合をまねくので好ましくない。
【0026】そこで、信号入力時、すなわち、操作スイ
ッチ5がオンの間だけアイドリング発生回路44を動作
させて、所望のAB級またはB級動作とし、ひずみの小
さな出力を得られるようにして、操作スイッチ5がオフ
の間は、アイドリングを停止するようにして、パワー部
43のトランジスタ群のバイアスを零にして発熱を無く
するようにする。
【0027】以上の構成によれば、プリアンプ部42
は、スタンバイ状態でも動作状態にいるので、信号入力
に対する応答性は、第1の実施例の場合より向上しつ
つ、スタンバイ状態での発熱を抑制することが可能とな
り、装置の小型化ができる。
【0028】なお、前出の、スタンバイ時のアイドリン
グは完全に零としなくても、動作時より減少させるよう
な方法とすれば、発熱は低下できる。 (第4の実施例)図6および図7を参照して、本発明の
第4の実施例に係る手術装置のシステムを説明する。こ
の手術装置は、超音波メス装置51と電気メス装置52
とを備える。超音波メス装置51には超音波メスのハン
ドピース53が設けられ、電気メス装置52には、電気
メスのハンドピース54と対極板55が設けられてい
る。なお、ここでの超音波メスのハンドピース53は、
電気メスの電流が流せるようにも構成されている。
【0029】超音波メス装置51には、超音波回路56
と、操作パネル57が含まれており、操作パネル57に
て設定した出力でハンドピース53の超音波振動子(図
示せず)に所定の超音波振動の動作を行わせる。この超
音波動作のオンオフ動作は、前述した実施例と同様な手
段で制御しながら、フットスイッチ58にて行うように
してある。超音波メスのハンドピース53には、ハンド
スイッチ59aが設けられており、これの操作信号は、
超音波メス装置51内に組み込んだスイッチ検知回路6
0に伝えられ、電気メス装置52に入力させる。
【0030】一方、電気メス装置52には、高周波回路
61と、操作パネル62が含まれており、操作パネル6
2で設定した電気メス出力で、超音波メスのハンドピー
ス53または電気メスのハンドピース54に高周波電流
を選択的に供給されるように切換え手段63が設けられ
ている。ここでは、切換え手段63によって、いずれの
ハンドピース53,54にも、電気メスの電流を選択的
に流せるようになっている。この切換え手段63は、図
6で示すような切換えスイッチ回路を構成しており、ハ
ンドピース53から電気メス電流を流す場合は、そのハ
ンドスイッチ59aの操作によりスイッチ検知回路60
からの指示で、その接片が図中上の方へ切り換わるよう
に動き、電気メスハンドピース54から電気メス電流を
流す場合はそのハンドスイッチ59bの操作により、切
換え手段63の接片が図中下の方へ切り換わるように動
くように動作する。
【0031】ここで、これらの装置システムによれば、
超音波メスだけでなく、通常の電気メスとしても使用で
きるようにしてあるため、様々な手術や手技に対応でき
るように、電気メス装置52の最大出力は比較的大きな
ものとするのが望ましい。ところが、超音波メスのハン
ドピース53から電気メス電流を出力して使用する場
合、電気メスの高周波高電圧信号が、超音波メス装置5
1の内部にも印加される事になり、この高電圧に対する
保護対策や誤動作対策が超音波メス側にも必要になって
くる。あるいは電気メスの出力電流が超音波メス装置を
介して流れ、術者等に意図しない熱傷を引き起こしたり
する虞れも考えられる。
【0032】そこで、超音波メスのハンドピース53か
ら、電気メスの出力を流す場合には、所定のレベル以下
しか許可しないように、スイッチ検知回路60の信号を
高周波回路61で受けて、電気メス出力を制御するよう
にした。
【0033】すなわち、図7に示したフローのように、
電気メスのハンドピース54からは、例えば0W〜30
0Wの出力が出せるが、超音波メスのハンドピース53
からは例えば0W〜150Wの範囲でのみ出力が可能で
あるようにする。
【0034】図7のフローでは、所定値、すなわち、先
の例で、150Wより大きな設定値となっているのにハ
ンドピース53から出力をしようとした場合、警告音等
で操作者に告知し、出力を出さないようにしている。あ
るいは、前記の場合、出力設定を自動的に150Wまで
低下させて出力するようにしてもよい。
【0035】このような構成とすることで、上述の高周
波高電圧に対する保護手段や誤動作防止手段は最小限で
済むことになり、また、熱傷の危険のないレベルになる
ので、安全性が向上し、また、装置システムの小型化に
つながる。
【0036】<付記> (1)超音波振動子を駆動する装置において、 a.超音波振動子にその共振周波数の信号を与える駆動
信号発生用発振回路手段と、 b.前記発振回路手段からの信号を入力として前記超音
波振動子に電力を供給するパワーアンプ回路と、 c.前記パワーアンプ回路に電力を供給する電源回路
と、 d.処置する部位に振動を伝えるプローブを含み、前記
超音波振動子を内蔵したハンドピースと、 e.前記ハンドピースの超音波振動子の駆動のオン/オ
フを操作するためのスイッチ手段と、 f.前記スイッチ手段に応答し前記超音波振動子の駆動
をオンするときのみ、前記パワーアンプ回路に前記電源
回路からの電力を供給してそのパワーアンプ回路を作動
する制御手段とを備える。
【0037】以上の装置によれば、超音波振動がオフの
とき、パワーアンプ回路には電力が供給されず、したが
って、その間は、パワーアンプ回路は発熱しないので、
温度が低い。
【0038】(2)超音波振動子を駆動する装置におい
て、前記a,b,d,eの構成要件と、 g.前記スイッチ手段の動作に応答し、前記パワーアン
プ回路内のトランジスタ群にバイアス電流を流す手段を
オン/オフして、超音波振動子の駆動がオンのときのみ
バイアス電流を与えることにより、アイドリング時の発
熱を抑える手段を備える。この (2)の装置によれば、振
動がオフの期間はバイアス電流が供給されず、したがっ
て、パワーアンプ回路は発熱しない。
【0039】(3)超音波振動子を駆動する装置におい
て、前記a,b,c,d,eと、fまたはgの構成要件
を備え、前記スイッチ手段は、1つ以上の、ペダル等の
操作部によって操作されるスイッチを有し、その操作に
よるスイッチ動作を伝える手段は1つの操作部に対し複
数あり、その2つ以上の伝える手段により各々、電気的
スイッチング手段を切り換え動作させるものである。こ
の (3)の装置によれば、1つの電気的スイッチング手段
が故障しても他のスイッチング手段が、超音波振動子を
不意には動作させないよう働く。
【0040】(4)超音波メスと電気メスを組合わせたシ
ステムにおいて、超音波メス先端に、電気メス信号を供
給するための伝達手段と、超音波メス先端に電気メス信
号の供給を指示する手段と、前記指示する手段による出
力の場合は所定の出力レベル以下での電気メス出力しか
許可しないようにしたシステム。これによれば、超音波
メスの先端から電気メス信号を出力でき、その場合は所
定レベル以下の出力値で出力する。超音波メスと電気メ
スを組合わせたシステムにおける電気安全性を向上す
る。また、多機能で安全、有用な装置を提供することが
できる。 (5)前記各項においての複数のスイッチング手段の一方
は、前記発振回路を動作させ手段に接続し、他方のスイ
ッチング手段はパワーアンプ回路の電源供給またはバイ
アス供給の動作をさせる手段に接続している。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、リ
ニア方式のパワーアンプを用いて、超音波振動子を動作
させる装置において、リニア方式のパワーアンプの優位
点を生かしたまま、そのパワーアンプの発熱を抑えるこ
とにより、装置の小型化を実現することができるととも
に、装置の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の超音波駆動装置の概略
的な構成の説明図。
【図2】本発明の第2の実施例に係り、その超音波駆動
装置に使用するフットスイッチの斜視図。
【図3】前記フットスイッチの断面図。
【図4】前記フットスイッチのスイッチ部の裏側から見
た斜視図。
【図5】本発明の第3の実施例の超音波駆動装置の概略
的な構成の説明図。
【図6】本発明の第4の実施例の手術装置の概略的な構
成の説明図。
【図7】同じく本発明の第4の実施例の超音波駆動装置
の動作のフローチャート。
【符号の説明】
1…超音波駆動装置、2…ハンドピース、3…超音波振
動子、4…プローブ、5…操作スイッチ、6…発振回
路、7…パワーアンプ回路、9…電源回路、10…スイ
ッチ回路、11…制御回路、12…電源回路、20…フ
ットスイッチ、22…ペダル、29…遮断板、30…基
板、31,32…フォトインタラプタ、33,34…部
材、41…パワーアンプ、42…プリアンプ部、43…
パワー部、44…アイドリング発生回路、51…超音波
メス装置、52…電気メス装置、53…ハンドピース、
54…ハンドピース、55…対極板、56…超音波回
路、57…操作パネル、58…フットスイッチ、59
a,59b…ハンドスイッチ、60…スイッチ検知回
路、61…高周波回路、62…操作パネル。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子を駆動する装置において、 a.超音波振動子にその共振周波数の信号を与える駆動
    信号発生用発振回路手段と、 b.前記発振回路手段からの信号を入力として前記超音
    波振動子に電力を供給するパワーアンプ回路と、 c.前記パワーアンプ回路に電力を供給する電源回路
    と、 d.処置する部位に振動を伝えるプローブを含み、前記
    超音波振動子を内蔵したハンドピースと、 e.前記ハンドピースの超音波振動子の駆動のオン/オ
    フを操作するためのスイッチ手段と、 f.前記スイッチ手段に応答し前記超音波振動子の駆動
    をオンするときのみ、前記パワーアンプ回路に前記電源
    回路からの電力を供給してそのパワーアンプ回路を作動
    する制御手段とを備えることを特徴とする超音波振動子
    用駆動装置。
JP6256772A 1994-10-21 1994-10-21 超音波振動子用駆動装置 Pending JPH08117242A (ja)

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