JPH08116797A - 育苗移植用紙鉢 - Google Patents
育苗移植用紙鉢Info
- Publication number
- JPH08116797A JPH08116797A JP6278656A JP27865694A JPH08116797A JP H08116797 A JPH08116797 A JP H08116797A JP 6278656 A JP6278656 A JP 6278656A JP 27865694 A JP27865694 A JP 27865694A JP H08116797 A JPH08116797 A JP H08116797A
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- JP
- Japan
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- paper
- humic acid
- seedling
- pot
- acid
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- Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 空気中での育苗期間は分解されず、露地移植
後は速やかに分解される紙鉢。 【構成】 底面にフミン酸、ニトロフミン酸、再生フミ
ン酸及びこれらの塩から選択された１種又は２種以上を
添加して抄造した紙を用い、側壁に前記フミン酸、ニト
ロフミン酸、再生フミン酸及びこれらの塩から選択され
た１種又は２種以上に加えて、８−オキシキノリン銅を
添加して抄造した紙を用いたことを特徴とする育苗移植
用紙鉢。
後は速やかに分解される紙鉢。 【構成】 底面にフミン酸、ニトロフミン酸、再生フミ
ン酸及びこれらの塩から選択された１種又は２種以上を
添加して抄造した紙を用い、側壁に前記フミン酸、ニト
ロフミン酸、再生フミン酸及びこれらの塩から選択され
た１種又は２種以上に加えて、８−オキシキノリン銅を
添加して抄造した紙を用いたことを特徴とする育苗移植
用紙鉢。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は移植用紙鉢に関し、より
詳しくは空気中での育苗中は紙鉢内に入れた土壌や撒水
によっても一定期間分解されにくく、かつ露地等への移
植後は、底面から早期に分解され、消滅する改良された
移植用紙鉢に関する。
詳しくは空気中での育苗中は紙鉢内に入れた土壌や撒水
によっても一定期間分解されにくく、かつ露地等への移
植後は、底面から早期に分解され、消滅する改良された
移植用紙鉢に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来から育苗移植用の鉢として、苗を鉢
のまま移植し、土中で腐食可能な紙鉢及びこれら紙鉢に
用いる紙については種々の提案がなされている。例えば
特公昭４５−２５８４５号、特開昭５１−１１８６４３
号、特公昭６３−２５１２０号、特公昭６３−５７５６
０号、特開平５−２６８８３８号の各公報には育苗移植
用紙鉢に用いる耐菌又は耐腐食性紙として、育苗期間中
は充分な強度を維持し、土中へ移植後は分解されていく
紙についての提案がなされている。
のまま移植し、土中で腐食可能な紙鉢及びこれら紙鉢に
用いる紙については種々の提案がなされている。例えば
特公昭４５−２５８４５号、特開昭５１−１１８６４３
号、特公昭６３−２５１２０号、特公昭６３−５７５６
０号、特開平５−２６８８３８号の各公報には育苗移植
用紙鉢に用いる耐菌又は耐腐食性紙として、育苗期間中
は充分な強度を維持し、土中へ移植後は分解されていく
紙についての提案がなされている。
【０００３】更に、苗を鉢のまま移植し、土中で腐食可
能な鉢としては実開昭５１−６９６５１号公報に（紙の
ような）腐食性材料からなる内鉢と、（プラスチックの
ような）非腐食性材料からなる外鉢を組合せた二重鉢を
用いて空気中で育苗した後、外鉢をはづして内鉢に植え
られた苗を土中に移植することが提案されており、又、
特開平６−７０３９号公報には外側面に生分解性バイン
ダーを付着させ、内側面に分解を遅らせる生分解遅延プ
ラスチックを塗布した生分解性不織布の鉢が提案されて
いる。
能な鉢としては実開昭５１−６９６５１号公報に（紙の
ような）腐食性材料からなる内鉢と、（プラスチックの
ような）非腐食性材料からなる外鉢を組合せた二重鉢を
用いて空気中で育苗した後、外鉢をはづして内鉢に植え
られた苗を土中に移植することが提案されており、又、
特開平６−７０３９号公報には外側面に生分解性バイン
ダーを付着させ、内側面に分解を遅らせる生分解遅延プ
ラスチックを塗布した生分解性不織布の鉢が提案されて
いる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】これら紙鉢に要求され
る特性は、空気中における育苗期間中は湿潤状態におか
れても分解しにくく、例えば、紙鉢の開口端部を手でつ
まんで移動するなどの人為的取扱いに耐える強度と保形
性を維持し、一旦、土中に移植されると底面から急速に
分解され、最終的には完全に分解することである。しか
しながら、前記公報に開示されているか、あるいはこれ
ら公報の開示から想到しうる紙鉢はいづれも、すべての
部分が均一な厚さで、しかも均質な材料で構成されてい
るため、育苗期間中は人為的取扱いに耐える強度を維持
し、その状態で土中に埋められたとき、根の生長を阻害
しないように底面だけが側壁より先に速やかに分解する
というものではなかった。
る特性は、空気中における育苗期間中は湿潤状態におか
れても分解しにくく、例えば、紙鉢の開口端部を手でつ
まんで移動するなどの人為的取扱いに耐える強度と保形
性を維持し、一旦、土中に移植されると底面から急速に
分解され、最終的には完全に分解することである。しか
しながら、前記公報に開示されているか、あるいはこれ
ら公報の開示から想到しうる紙鉢はいづれも、すべての
部分が均一な厚さで、しかも均質な材料で構成されてい
るため、育苗期間中は人為的取扱いに耐える強度を維持
し、その状態で土中に埋められたとき、根の生長を阻害
しないように底面だけが側壁より先に速やかに分解する
というものではなかった。
【０００５】本発明はかかる事情に鑑みなされたもの
で、その課題は空気中における育苗期間中は湿潤状態に
おかれても分解しにくく、人為的取扱いに耐える強度と
保形性を維持し、一旦、土中に移植されると、底面から
急速に分解され、最終的には完全に分解消滅する育苗移
植用紙鉢を提供することにある。
で、その課題は空気中における育苗期間中は湿潤状態に
おかれても分解しにくく、人為的取扱いに耐える強度と
保形性を維持し、一旦、土中に移植されると、底面から
急速に分解され、最終的には完全に分解消滅する育苗移
植用紙鉢を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明においては紙鉢の
側壁に耐腐食性の比較的に大きい紙を、又底面には耐腐
食性のより小さい紙を用いることによってこの課題を解
決したものである。すなわち、本発明の育苗移植用紙鉢
は、底面にフミン酸、ニトロフミン酸、再生フミン酸及
びこれらの塩から選択された１種又は２種以上を添加し
て抄造した紙を用い、側壁に前記フミン酸、ニトロフミ
ン酸、再生フミン酸及びこれらの塩から選択された１種
又は２種以上に加えて、８−オキシキノリン銅を添加し
て抄造した紙を用いたことを特徴とする。
側壁に耐腐食性の比較的に大きい紙を、又底面には耐腐
食性のより小さい紙を用いることによってこの課題を解
決したものである。すなわち、本発明の育苗移植用紙鉢
は、底面にフミン酸、ニトロフミン酸、再生フミン酸及
びこれらの塩から選択された１種又は２種以上を添加し
て抄造した紙を用い、側壁に前記フミン酸、ニトロフミ
ン酸、再生フミン酸及びこれらの塩から選択された１種
又は２種以上に加えて、８−オキシキノリン銅を添加し
て抄造した紙を用いたことを特徴とする。
【０００７】本発明の育苗移植用紙鉢に使用する紙の原
料パルプの種類は特に限定されず、一般に製紙用原料と
して使用されるものは全て使用可能であるが、特に薄く
て強度の大きな紙によって紙鉢を作製する場合には、針
葉樹の未漂白クラフトパルプ（ＮＵＫＰ）より製造した
未漂白クラフト紙とすることが望ましい。紙の坪量は特
に限定されず、４０〜１００ｇ／ｍ2 の範囲で紙鉢の大
きさ等に応じて適宜選択される。また本発明の育苗移植
用紙鉢に要求される特性を損わない限り、他の薬品類を
紙の表面に塗工したり、あるいは紙の内部に含浸するこ
とによって紙鉢にいろいろな機能を賦与することも出来
る。
料パルプの種類は特に限定されず、一般に製紙用原料と
して使用されるものは全て使用可能であるが、特に薄く
て強度の大きな紙によって紙鉢を作製する場合には、針
葉樹の未漂白クラフトパルプ（ＮＵＫＰ）より製造した
未漂白クラフト紙とすることが望ましい。紙の坪量は特
に限定されず、４０〜１００ｇ／ｍ2 の範囲で紙鉢の大
きさ等に応じて適宜選択される。また本発明の育苗移植
用紙鉢に要求される特性を損わない限り、他の薬品類を
紙の表面に塗工したり、あるいは紙の内部に含浸するこ
とによって紙鉢にいろいろな機能を賦与することも出来
る。
【０００８】本発明の育苗移植用紙鉢の底面を形成する
ブランクの紙は、フミン酸、ニトロフミン酸、再生フミ
ン酸の塩としてナトリウム塩又はアンモニウム塩を対パ
ルプ当り、０．０５〜１０重量％、好ましくは１〜５重
量％及びこれらナトリウム塩又はアンモニウム塩を定着
させるための硫酸アルミニウム（硫酸バンド）１〜１０
重量％、好ましくは１〜５重量％を添加して抄造した紙
がよい。又、バインダーとして澱粉及び／又は米ぬかを
用いると土中での分解を促進することができる。なお、
底面には必要に応じ、排水穴を設けてもよい。
ブランクの紙は、フミン酸、ニトロフミン酸、再生フミ
ン酸の塩としてナトリウム塩又はアンモニウム塩を対パ
ルプ当り、０．０５〜１０重量％、好ましくは１〜５重
量％及びこれらナトリウム塩又はアンモニウム塩を定着
させるための硫酸アルミニウム（硫酸バンド）１〜１０
重量％、好ましくは１〜５重量％を添加して抄造した紙
がよい。又、バインダーとして澱粉及び／又は米ぬかを
用いると土中での分解を促進することができる。なお、
底面には必要に応じ、排水穴を設けてもよい。
【０００９】又、側壁を形成するブランクの紙は、前記
ナトリウム塩又はアンモニウム塩と、硫酸アルミニウム
に加えて、対パルプ当り、８−オキシキノリン銅０．０
５〜５重量％、好ましくは０．１〜４重量％を添加して
抄造することにより、空気中における育苗期間中の耐菌
性、耐腐食性を向上させた紙が好ましい。
ナトリウム塩又はアンモニウム塩と、硫酸アルミニウム
に加えて、対パルプ当り、８−オキシキノリン銅０．０
５〜５重量％、好ましくは０．１〜４重量％を添加して
抄造することにより、空気中における育苗期間中の耐菌
性、耐腐食性を向上させた紙が好ましい。
【００１０】
【作用】本発明の育苗移植用紙鉢は、底面に、空気中で
の育苗期間における紙の耐水性、耐候性を向上させ土中
移植後は速やかに分解する特性を付与するため、フミン
酸、ニトロフミン酸、再生フミン酸及びこれらの塩から
選択された１種又は２種以上を添加して抄造した紙を用
い、側壁には前記フミン酸、ニトロフミン酸、再生フミ
ン酸及びこれらの塩から選択された１種又は２種以上に
加えて、育苗期間における紙の耐菌性、耐腐食性をさら
に向上させるため、８−オキシキノリン銅を添加して抄
造した紙を用いているので、空気中における育苗期間中
は、湿潤状態におかれても分解しにくく、例えば、紙鉢
の開口端部を手でつまんで、移動するなどの人為的取扱
いに耐える強度と保形性を維持し、一旦土中に移植され
ると、底面から急速に分解し、最終的には完全に分解す
るという作用が達成される。
の育苗期間における紙の耐水性、耐候性を向上させ土中
移植後は速やかに分解する特性を付与するため、フミン
酸、ニトロフミン酸、再生フミン酸及びこれらの塩から
選択された１種又は２種以上を添加して抄造した紙を用
い、側壁には前記フミン酸、ニトロフミン酸、再生フミ
ン酸及びこれらの塩から選択された１種又は２種以上に
加えて、育苗期間における紙の耐菌性、耐腐食性をさら
に向上させるため、８−オキシキノリン銅を添加して抄
造した紙を用いているので、空気中における育苗期間中
は、湿潤状態におかれても分解しにくく、例えば、紙鉢
の開口端部を手でつまんで、移動するなどの人為的取扱
いに耐える強度と保形性を維持し、一旦土中に移植され
ると、底面から急速に分解し、最終的には完全に分解す
るという作用が達成される。
【００１１】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の紙鉢につい
て詳細に説明するが、本発明はこれらに説明したものに
限定されるものではない。図１は本発明の一実施例であ
る紙鉢の構成部分を示す斜視図、図２は図１とは別の実
施例である紙鉢の構成部分を示す斜視図である。
て詳細に説明するが、本発明はこれらに説明したものに
限定されるものではない。図１は本発明の一実施例であ
る紙鉢の構成部分を示す斜視図、図２は図１とは別の実
施例である紙鉢の構成部分を示す斜視図である。
【００１２】図中の符号１は紙鉢の底面、２は側面、３
は折畳んだフランジ部、４は排水穴である。これらの実
施例においては、底面１は、フミン酸ナトリウムを添加
して抄造した紙を円形に打抜いたブランクから作られた
ものであり、側面２は前記フミン酸ナトリウムに加え
て、オキシキノリン銅を添加して抄造した紙を扇形に打
抜いたブランクの両側端縁を貼合せたものである。
は折畳んだフランジ部、４は排水穴である。これらの実
施例においては、底面１は、フミン酸ナトリウムを添加
して抄造した紙を円形に打抜いたブランクから作られた
ものであり、側面２は前記フミン酸ナトリウムに加え
て、オキシキノリン銅を添加して抄造した紙を扇形に打
抜いたブランクの両側端縁を貼合せたものである。
【００１３】図１を参照して、底面１はそれより大きな
円形のブランクの周縁部を折込んでフランジ部３とし、
これを前記側壁２の外側に嵌めて接着したものである。
なお、底面２の中央には排水穴４が設けられている。
円形のブランクの周縁部を折込んでフランジ部３とし、
これを前記側壁２の外側に嵌めて接着したものである。
なお、底面２の中央には排水穴４が設けられている。
【００１４】図２に示す実施例では必要とされる側壁２
の高さを超える寸法のブランクの両側端縁を貼合せてテ
ーパーの付いた円筒状に成形した後、底端寄りの部分の
周縁部を折込んでフランジ部３とし、該ブランク上に底
面１の直径と同一か、又はわづか小さい円形のブランク
を貼着して底面１を形成したものである。なお、底面１
には図１の実施例と同様、排水穴４を設けてもよい。
又、底面を形成するブランク１を側壁を形成するブラン
ク２の内側に挿入してフランジ部３と貼着してもよい。
の高さを超える寸法のブランクの両側端縁を貼合せてテ
ーパーの付いた円筒状に成形した後、底端寄りの部分の
周縁部を折込んでフランジ部３とし、該ブランク上に底
面１の直径と同一か、又はわづか小さい円形のブランク
を貼着して底面１を形成したものである。なお、底面１
には図１の実施例と同様、排水穴４を設けてもよい。
又、底面を形成するブランク１を側壁を形成するブラン
ク２の内側に挿入してフランジ部３と貼着してもよい。
【００１５】以下に実施例及び比較例によって本発明の
紙鉢を説明する。なお文中の％は固形分重量％を示す。 実施例１ ＮＵＫＰ５５％、段ボール古紙４０％、ビニロン繊維５
％からなる原料を混合叩解してフリーネス４００ｃｃと
し、濃度２．５％のパルプスラリーを調成した。このパ
ルプスラリーに、８−オキシキノリン銅（有機合成薬品
工業社製、商品名「ユーキレートＣＤ−５０」）を固形
分で４部とフミン酸ナトリウム（（株）テルナイト社
製、商品名「ＣＨＡ−０２」）１部との混合液を、対パ
ルプ３．２５％添加して数分間攪拌後、硫酸アルミニウ
ムを対パルプ３．０％、サイズ剤０．８％を添加して常
法によって抄紙し、坪量５０ｇ／ｍ2 の紙鉢側壁用の原
紙を得た。
紙鉢を説明する。なお文中の％は固形分重量％を示す。 実施例１ ＮＵＫＰ５５％、段ボール古紙４０％、ビニロン繊維５
％からなる原料を混合叩解してフリーネス４００ｃｃと
し、濃度２．５％のパルプスラリーを調成した。このパ
ルプスラリーに、８−オキシキノリン銅（有機合成薬品
工業社製、商品名「ユーキレートＣＤ−５０」）を固形
分で４部とフミン酸ナトリウム（（株）テルナイト社
製、商品名「ＣＨＡ−０２」）１部との混合液を、対パ
ルプ３．２５％添加して数分間攪拌後、硫酸アルミニウ
ムを対パルプ３．０％、サイズ剤０．８％を添加して常
法によって抄紙し、坪量５０ｇ／ｍ2 の紙鉢側壁用の原
紙を得た。
【００１６】さらに、ＮＵＫＰ５５％、段ボール古紙４
０％、ビニロン繊維５％からなる原料を混合叩解してフ
リーネス４００ｃｃとし、濃度２．５％のパルプスラリ
ーを調成した。このパルプスラリーに、フミン酸ナトリ
ウム（（株）テルナイト社製、商品名「ＣＨＡ−０
２」）の分散液を、対パルプ０．６５％添加して数分間
攪拌後、硫酸アルミニウムを対パルプ３．０％、サイズ
剤０．８％添加して常法によって抄紙し、坪量５０ｇ／
ｍ2 の紙鉢底用の原紙を得た。
０％、ビニロン繊維５％からなる原料を混合叩解してフ
リーネス４００ｃｃとし、濃度２．５％のパルプスラリ
ーを調成した。このパルプスラリーに、フミン酸ナトリ
ウム（（株）テルナイト社製、商品名「ＣＨＡ−０
２」）の分散液を、対パルプ０．６５％添加して数分間
攪拌後、硫酸アルミニウムを対パルプ３．０％、サイズ
剤０．８％添加して常法によって抄紙し、坪量５０ｇ／
ｍ2 の紙鉢底用の原紙を得た。
【００１７】実施例２ 実施例１と同様にしたが、硫酸アルミニウムを対パルプ
３．０％添加した後、カチオンデンプン（オージナショ
ナル社製、商品名「ＣＡＴＯ Ｆ」）の糊液を対パルプ
０．５％添加して、常法によって抄紙し、坪量５０ｇ／
ｍ2 の紙鉢底用の原紙を得た。
３．０％添加した後、カチオンデンプン（オージナショ
ナル社製、商品名「ＣＡＴＯ Ｆ」）の糊液を対パルプ
０．５％添加して、常法によって抄紙し、坪量５０ｇ／
ｍ2 の紙鉢底用の原紙を得た。
【００１８】比較例１ 紙鉢の側壁用原紙の８−オキシキノリン銅を配合しなか
った以外は実施例１と同様にして原紙を得た。 比較例２ 紙鉢の底用原紙の８−オキシキノリン銅の配合量を対パ
ルプ２％とした以外は実施例１と同様にして原紙を得
た。実施例１、２、比較例１及び２で得られた原紙をそ
れぞれ使用して前記のように育苗・移植用紙鉢を製造し
た。
った以外は実施例１と同様にして原紙を得た。 比較例２ 紙鉢の底用原紙の８−オキシキノリン銅の配合量を対パ
ルプ２％とした以外は実施例１と同様にして原紙を得
た。実施例１、２、比較例１及び２で得られた原紙をそ
れぞれ使用して前記のように育苗・移植用紙鉢を製造し
た。
【００１９】得られた紙鉢の強度劣化を評価するため、
培養土を詰め、１日に３回の水やりを２０日間続けた
後、側壁部分と底の部分の紙の湿潤引張強度を測定し
た。また、鉢を土中に埋没した後の強度劣化を評価する
ために、蓋付容器に入れた水分３３％±１％に調整した
土に埋めた後、温度３０℃に調整した低温恒温槽で、１
０日経過した後、鉢を取り出し、水洗いした後、１度乾
燥させ、側壁部分と底部分からサンプリングし、湿潤引
張強度を測定した。
培養土を詰め、１日に３回の水やりを２０日間続けた
後、側壁部分と底の部分の紙の湿潤引張強度を測定し
た。また、鉢を土中に埋没した後の強度劣化を評価する
ために、蓋付容器に入れた水分３３％±１％に調整した
土に埋めた後、温度３０℃に調整した低温恒温槽で、１
０日経過した後、鉢を取り出し、水洗いした後、１度乾
燥させ、側壁部分と底部分からサンプリングし、湿潤引
張強度を測定した。
【００２０】育苗期間中に鉢の側壁部は指で摘まれるよ
うな局所荷重が掛かることになるため、必要な湿潤強度
は、４００ｇｆ／６０ｍｍ以上、一方全体に荷重される
底部は１５０ｇｆ／６０ｍｍ以上あれば、問題ない。土
中に移植された後の崩壊速度は、１０日間、土中埋没し
た後の、湿潤引張強度が１００ｇｆ／６０ｍｍ以下が好
ましい。結果を表１に示す。表１から明らかなように、
実施例１及び２で得られた紙鉢は、育苗期間中は充分な
強度を持ち、土中定植後は、底部が速やかに崩壊する。
うな局所荷重が掛かることになるため、必要な湿潤強度
は、４００ｇｆ／６０ｍｍ以上、一方全体に荷重される
底部は１５０ｇｆ／６０ｍｍ以上あれば、問題ない。土
中に移植された後の崩壊速度は、１０日間、土中埋没し
た後の、湿潤引張強度が１００ｇｆ／６０ｍｍ以下が好
ましい。結果を表１に示す。表１から明らかなように、
実施例１及び２で得られた紙鉢は、育苗期間中は充分な
強度を持ち、土中定植後は、底部が速やかに崩壊する。
【００２１】
【表１】
【００２２】
【発明の効果】本発明の育苗移植用紙鉢は、底面に空気
中での育苗期間における紙の耐水性、耐候性を向上させ
るため、フミン酸、ニトロフミン酸、再生フミン酸及び
これらの塩から選択された１種又は２種以上を添加して
抄造した紙を用い、側壁には前記フミン酸、ニトロフミ
ン酸、再生フミン酸及びこれらの塩から選択された１種
又は２種以上に加えて、紙の耐菌性、耐腐食性をさらに
向上させるため、８−オキシキノリン銅を添加して抄造
した紙を用いている。そのため、本発明によれば、空気
中における育苗期間中は、湿潤状態におかれても、分解
しにくく、例えば、紙鉢の開口端部を手でつまんで、移
動するなどの人為的取扱いに耐える強度と保形性を維持
し、一旦、土中に移植されると、根の生長を妨げないよ
うに底面から急速に分解し、最終的には全体が完全に分
解する育苗移植用紙鉢を提供することができる。
中での育苗期間における紙の耐水性、耐候性を向上させ
るため、フミン酸、ニトロフミン酸、再生フミン酸及び
これらの塩から選択された１種又は２種以上を添加して
抄造した紙を用い、側壁には前記フミン酸、ニトロフミ
ン酸、再生フミン酸及びこれらの塩から選択された１種
又は２種以上に加えて、紙の耐菌性、耐腐食性をさらに
向上させるため、８−オキシキノリン銅を添加して抄造
した紙を用いている。そのため、本発明によれば、空気
中における育苗期間中は、湿潤状態におかれても、分解
しにくく、例えば、紙鉢の開口端部を手でつまんで、移
動するなどの人為的取扱いに耐える強度と保形性を維持
し、一旦、土中に移植されると、根の生長を妨げないよ
うに底面から急速に分解し、最終的には全体が完全に分
解する育苗移植用紙鉢を提供することができる。
【図１】本発明の一実施例の育苗移植用紙鉢の構成部分
を示す斜視図。
を示す斜視図。
【図２】本発明の図１とは別の実施例の育苗移植用紙鉢
の構成部分を示す斜視図。
の構成部分を示す斜視図。
１：底面、２：側壁、３：フランジ部、４：排水穴。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 祐久 東京都千代田区外神田３丁目６番４号 王 子製袋株式会社内 (72)発明者 岩崎 廣司 東京都千代田区外神田３丁目６番４号 王 子製袋株式会社内
Claims (1)
- 【請求項１】 底面にフミン酸、ニトロフミン酸、再生
フミン酸及びこれらの塩から選択された１種又は２種以
上を添加して抄造した紙を用い、側壁に前記フミン酸、
ニトロフミン酸、再生フミン酸及びこれらの塩から選択
された１種又は２種以上に加えて、８−オキシキノリン
銅を添加して抄造した紙を用いたことを特徴とする育苗
移植用紙鉢。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6278656A JPH08116797A (ja) | 1994-10-19 | 1994-10-19 | 育苗移植用紙鉢 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6278656A JPH08116797A (ja) | 1994-10-19 | 1994-10-19 | 育苗移植用紙鉢 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08116797A true JPH08116797A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17600329
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6278656A Pending JPH08116797A (ja) | 1994-10-19 | 1994-10-19 | 育苗移植用紙鉢 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08116797A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012010614A (ja) * | 2010-06-29 | 2012-01-19 | Total Electric Management Service | 植栽方法 |
| CN104686242A (zh) * | 2015-03-11 | 2015-06-10 | 中国水稻研究所 | 一种复合式双降解速度的可降解育秧盘 |
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1994
- 1994-10-19 JP JP6278656A patent/JPH08116797A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012010614A (ja) * | 2010-06-29 | 2012-01-19 | Total Electric Management Service | 植栽方法 |
| CN104686242A (zh) * | 2015-03-11 | 2015-06-10 | 中国水稻研究所 | 一种复合式双降解速度的可降解育秧盘 |
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