JPH08116642A - スピンドルモータ - Google Patents

スピンドルモータ

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Publication number
JPH08116642A
JPH08116642A JP21180495A JP21180495A JPH08116642A JP H08116642 A JPH08116642 A JP H08116642A JP 21180495 A JP21180495 A JP 21180495A JP 21180495 A JP21180495 A JP 21180495A JP H08116642 A JPH08116642 A JP H08116642A
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JP
Japan
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frame
powder
spindle motor
stator
weight
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Application number
JP21180495A
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English (en)
Inventor
Yutaka Ishizuka
豊 石塚
Shinji Ota
真司 太田
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータの構成部品であるフレームの仕上げ加
工工程の大幅な削減を可能にすると共に、仕上げ加工時
の切削性を向上させることにより、生産性を高めること
ができるスピンドルモータを得る。 【解決手段】 ディスクが搭載されるハブ10と、ハブ
10と一体に回転する駆動マグネット4と、この駆動マ
グネット4に対向配置されたステータと、ステータを保
持するフレーム20とを備え、駆動マグネット4とステ
ータとの電磁作用によりハブ10が回転駆動するスピン
ドルモータ。フレーム20は、主成分としてのアルミニ
ウム粉体に、シリコン、銅、マグネシウムのいずれかの
粉体を添加物として少なくとも一種以上加えた金属混合
粉体を焼成した焼結材からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スピンドルモータ、特
にその構成部品であるフレームに関するもので、例えば
ハードディスク駆動用モータ、フロッピーディスク駆動
用モータ、光磁気ディスク駆動用モータ、VTR用モー
タ、ポリゴンモータなどに適用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ハードディスク駆動用モータと
して、USP5047677号に記載されたものがあ
る。このようなディスク駆動用モータを図3に示す。図
3において、フレーム20は中央に一体に形成された固
定軸21を有している。固定軸21は段状に形成され、
図示下側の大径部と上側の小径部、大径部と小径部の間
の中径部とから構成されている。固定軸21の大径部の
外周には、ステータコア5が取り付けられている。ステ
ータコア5はコア板を複数枚積層することによって構成
されている。ステータコア5には放射状に突出する複数
の突極が形成されており、各突極にはコイル6が巻回さ
れている。
【0003】固定軸21の中径部には2つのボールベア
リング7、7’の内輪が上下に嵌合固定されていて、外
輪はハブ10の中心孔に嵌合されている。ハブ10は、
これらのボールベアリング7、7’により、固定軸21
に対して回転自在に支持されている。
【0004】固定軸21の上端側の小径部には磁性リン
グ31が取り付けられている。ハブ10の上端部には突
筒部11が形成されており、この突筒部11の内周面に
は磁性シール32が固着されている。磁性リング31と
磁性シール32の間には磁性流体33が介在し、これら
磁性リング31、磁性シール32、磁性流体33によっ
て磁性流体シール機構30が構成されている。この磁性
流体シール機構30によって、ボールベアリング7、
7’が取り付けられた内側の空間と外側の空間が遮断さ
れ、ボールベアリング7、7’で生じるオイルミスト等
のダストが、モータ外部へ飛散するのを防止している。
なお、磁性流体33は、流動性を有しているため、磁性
シール32は磁性リング31に対して回転自在であり、
ハブ10は固定軸21に対して自在に回転できるように
なっている。
【0005】ハブ10の図示下側の部分はカップ状のケ
ース部12となっており、ハブ10全体がロータケース
として供されている。ケース部12の上端面は磁気ディ
スク等のディスク搭載面13となっている。また、ケー
ス部12の内周面には、磁性材からなるロータヨーク3
が固定され、さらにその内周面にはリング状の駆動マグ
ネット4が取り付けられている。駆動マグネット4の内
周面は、ステータコア5の突極と所定の間隙をおいて対
向している。このため、ステータコア5の突極に巻回さ
れたコイル6を通電制御することにより、駆動マグネッ
ト4とステータコア5との間に電磁作用がはたらき、駆
動マグネット4は付勢され、ハブ10と共に図示されな
いディスクが回転駆動される。
【0006】ハードディスク駆動用モータの別の例とし
て、特開平5−49223号公報に記載のものがあり、
このようなディスク駆動用モータを図4に示す。先に示
した、図3と構造的に異なる点は、図3のディスク駆動
用モータは、軸固定型であるのに対して図4のモータは
軸回転型である点である。図4において、円筒状のフレ
ーム20は下側外周にフランジ部22が形成されてお
り、このフランジ部22には、図示しないディスク装置
本体へ固定する際にねじなどが挿入される孔23が形成
されている。フレーム20の外周面でフランジ部22よ
りも上方には、複数の突極にコイル6が巻回されたステ
ータコア5が取り付けられている。
【0007】フレーム20はボールベアリング7、7’
を保持する軸受ホルダーとしても機能していて、フレー
ム20の内孔の内周面の上端部と下端部にはボールベア
リング7、7’の外輪部が固定されている。これらのボ
ールベアリング7、7’の内輪には軸1が嵌め込まれて
おり、軸1はボールベアリング7、7’によって、フレ
ーム20に対し回転自在に支承されている。
【0008】フレーム20に保持されたボールベアリン
グ7’よりも図示下側には封止キャップ9が取り付けら
れている。封止キャップ9により、ボールベアリング
7,7’側の空間と外部の空間が遮断され、ベアリング
7,7’から生じるダストが磁気ディスク等の部材に悪
影響を及ぼさないような構成となっている。
【0009】軸1のベアリング7に保持される部位より
上方の部分は大径部1aとなっており、大径部1aの外
周面にロータケースとしてのハブ10が固着されてい
る。ハブ10はフレーム20及びステータコア5を覆う
ような略カップ状の形状となっている。
【0010】ハブ10の外周面はディスクを搭載する際
のガイドとなる円筒部14となっており、円筒部14の
下端部には外周側に延出した鍔部15が形成されてい
る。この鍔部15の上端面が、磁気ディスク等の載置面
13となっている。また、鍔部15の下端面にはかしめ
等によって円筒状のロータヨーク3が取り付けられてい
る。ロータヨーク3の内周面にはリング状の駆動マグネ
ット4が取り付けられている。駆動マグネット4の内周
面はステータコア5の突極と適宜の間隙をおいて対向し
ていて、ステータコア5の突極に巻回されたコイル6を
通電制御することにより、駆動マグネット4が付勢さ
れ、ハブ10及び軸1が回転駆動するようになってい
る。
【0011】ハードディスク駆動用モータ以外のスピン
ドルモータの例を図5、図6、図7に示す。図5にはフ
ロッピーディスク駆動用モータ、図6には光磁気ディス
ク駆動用モータ、図7にはVTR用モータがそれぞれ示
されていて、前述のハードディスク駆動用モータと同じ
動作をする部材には同じ符号を付けてある。図5乃至図
7において、符号20はフレームであって、コイル6が
巻回されたステータコア5を保持すると共に、回路基板
8あるいは装置のシャーシ8’に取付けられている。フ
レーム20の内孔にはボールベアリングやメタルベアリ
ングなどの軸受7、7’が組み込まれて、この軸受7、
7’がスピンドル1を回転自在に支承している。スピン
ドル1の一端側には、ロータケース10’もしくはロー
タケースとしてのハブ10が固着され、さらにこのロー
タケース10、10’には駆動マグネット4が上記ステ
ータコア5と適宜の間隔をおいて対向するように装着さ
れている。そして、コイル6を通電制御することによ
り、駆動マグネット4が付勢され、ロータケース10、
10’及び軸1が回転駆動するようになっている。
【0012】フレームを形成する場合、ディスク駆動用
モータのフレームに限らず、図5〜図7に示した各種モ
ータのフレームにおいても、雄型、雌型の形状は異なる
ものの、その形成過程は皆同様で、次のようになる、す
なわち、フレーム20は一般に、アルミニウム合金や亜
鉛合金などを鍛造やダイキャストによってブランク材
(中間体)を製作し、このブランク材に切削加工を施す
ことによって所望のフレームが形成される。ハブの形成
過程と同様に、アルミニウム合金や亜鉛合金等を鍛造や
ダイキャスト成形することによって中間体を製作し、こ
の中間体に切削加工を施すことによって所望のフレーム
が形成されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来のス
ピンドルモータのフレームは、鍛造やダイキャスト成形
によってブランク材を形成した後、寸法精度を出すため
の切削による仕上げ加工を施すようになっていて、次の
ような解決すべき問題点がある。 (1)仕上げのために切削加工すべき面及び切削量が多
いため、生産性が低い。しかも、ブランク材の上下両面
および内外周の両面を切削する必要があるため、上面ま
たは外周面側を切削する場合と下面または内周面側を切
削する場合とで切削機による固定をし直して反転させる
必要があり、この点からも生産性が悪い。 (2)切削によって発生する切粉がバイトの刃先に堆積
して構成刃先の現象を起こし、切削精度を悪化させる。
また、バイトが欠けることがあるため、常時監視する必
要があり、加工の無人化は困難である。 (3)切削時に切削油を使用する必要があり、切削後、
被切削体に付着している切削油を除去するために洗浄剤
を用いて洗浄する必要があるため、製造工程が長くな
り、また、洗浄剤の蒸発により大気を汚染する難点もあ
る。
【0014】本発明は以上のような従来技術の問題点を
解消するためになされたもので、モータの構成部品であ
るフレームの仕上げ加工工程の大幅な削減を可能にする
と共に、仕上げ加工時の切削性を向上させることによ
り、生産性を高めることができるスピンドルモータを提
供することを目的とする。
【0015】本発明はまた、仕上げ加工のための切削性
が良好で切削油を必要とせず、もって、仕上げ加工後の
洗浄も水洗い程度の簡単な洗浄で足りるスピンドルモー
タを提供することを目的とする。
【0016】本発明はまた、切削による仕上げ加工時に
大きい切粉の発生がなく、切削精度が良好でバイトの欠
けもなく、加工の無人化を図ることができるスピンドル
モータを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
コイルを有するステータと、このステータを保持するフ
レームと、ステータに対向して配置された駆動マグネッ
トと、この駆動マグネットと一体に回転するように軸受
で支持されたロータケースとを備え、駆動マグネットと
上記ステータとの電磁作用により上記ロータケースが回
転駆動するスピンドルモータにおいて、フレームが、主
成分としてのアルミニウム粉体に、シリコン、銅、マグ
ネシウムのいずれかの粉体を添加物として少なくとも一
種以上加えた金属混合粉体を焼成した焼結材からなるこ
とを特徴とする。
【0018】請求項2記載の発明は、ディスクが搭載さ
れるハブと、このハブと一体に回転する駆動マグネット
と、この駆動マグネットに対向配置されたステータと、
このステータを保持するフレームとを備え、駆動マグネ
ットと上記ステータとの電磁作用により上記ハブが回転
駆動するスピンドルモータにおいて、フレームが、主成
分としてのアルミニウム粉体に、シリコン、銅、マグネ
シウムのいずれかの粉体を添加物として少なくとも一種
以上加えた金属混合粉体を焼成した焼結材からなること
を特徴とする。
【0019】請求項3記載の発明は、フレームが、添加
物の他に、クロム、鉄、マンガン、亜鉛、チタンの各粉
体のうち少なくとも一種以上をアルミニウム粉体に加え
た金属混合粉体を焼成した焼結材からなることを特徴と
する。
【0020】請求項4記載の発明は、フレームが、最終
形状に近い形状に形成されたブランク材が仕上げ加工さ
れたものであって、このブランク材が焼結材からなるこ
とを特徴とする。
【0021】請求項5記載の発明は、フレームが、円筒
部と、この円筒部の周縁に設けられた鍔部とを有し、円
筒部の外周面とそれにつながる鍔部の端面のみが切削加
工面であることを特徴とする。
【0022】請求項6記載の発明は、添加物の添加量は
シリコンが0.4〜0.8重量%、銅が0.15〜0.
4重量%、マグネシウムが0.8〜1.2重量%である
ことを特徴とする。
【0023】請求項7記載の発明は、クロム粉体の添加
量を0.04〜0.35重量%、鉄粉体の添加量を0.
7重量%程度、マンガン粉体の添加量を0.15重量%
程度、亜鉛粉体の添加量を0.25重量%程度、チタン
粉体の添加量を0.15重量%程度としたことを特徴と
する。
【0024】金属粉体の焼結材からなるフレームは、最
終的な形態にごく近い形態に焼結することができ、精度
が要求される僅かな部分だけを切削等によって仕上げ加
工すればよい。焼結材は仕上げのための切削加工が容易
であり、切削油は不要である。また、切粉は粉状であ
り、切粉がバイトの刃先に挾まることはない。アルミニ
ウムを主体とした焼結材は密度が高く、ポーラスを原因
とするごみやガスの発生は少ない。アルミニウムにシリ
コン、銅、マグネシウムを加えることにより強度と硬度
等が向上し、クロムを加えることにより耐食性が向上す
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図1、図2を参照しながら
本発明にかかるディスク駆動装置の実施例について説明
する。
【0026】図1、図2において、フレーム20はカッ
プ状で、中央に突出状のコア保持部24、コア保持部2
4より外周側の周壁25、周壁25の上端部に形成され
た鍔部22、コア保持部24と周壁25をつなぐ底板2
6とから構成されている。鍔部22にはディスク装置へ
螺着するための取り付け孔23が形成されている。ま
た、コア保持部24は中心部に軸孔27を有し、軸孔2
7には軸1が圧入され固定されている。さらに、軸孔2
7の上端外縁部には山状の突出部28が形成されてい
る。
【0027】フレーム20から上方に突出した軸1の外
周には上下にボールベアリング7、7’の内輪が嵌めら
れている。2つのボールベアリング7、7’のうち、下
側のボールベアリング7’の内輪の下端面は、フレーム
20の突出部28の上端面に当接している。また、ボー
ルベアリング7、7’の外輪はハブ10の内周部の軸受
保持部に嵌められ、ハブ10が軸1に対して回転自在に
支持されている。ハブ10はこれにディスクを搭載して
一体に回転するものであり、ディスク搭載時のガイドと
なる円筒部14と、この円筒部14の下端に続いてディ
スクが載置される鍔部15と、ディスク固定用のねじ孔
18とを有し、鍔部15の上面がディスク載置面13と
なっている。
【0028】ハブ10の上記鍔部15の下面側すなわち
ディスク載置面13とは反対側の端面には、磁性材から
なる円環状のロータヨーク3の内向きの鍔部が当接さ
れ、かしめ等によって固着されている。ロータヨーク3
の内周側には円環状の駆動マグネット2が固着されてい
る。駆動マグネット4、ロータヨーク3、ハブ10はモ
ータのロータを構成しており、これらは一体に回転する
ことができる。
【0029】ロータヨーク3はフレーム20の周壁25
より内周側に位置し、しかも、ロータヨーク3の外周面
と上記周壁25の内周面との間には微小な間隙が生じて
いる。また、フレーム20の底板26とロータヨーク3
の下端面の間にも微小間隙が生じている。このような、
ロータヨーク3とフレーム20の相対的な位置関係によ
って生ずる微小間隙は、互いに連通してラビリンスを構
成しており、このラビリンスによってボールベアリング
7、7’の部分から生ずるオイルミスト等のダストを遮
断し、磁気ディスク等が取り付けられる外部空間に飛散
しないような構成となっている。
【0030】フレーム20のコア保持部24の外周には
段部24aが形成されており、段部24aにはモータの
ステータコア5が載置されている。コア保持部24の段
部24aよりも上側の外周面はガイド24bとなってお
り、このガイド24bにはステータコア5の内周面が取
り付けられている。ステータコア5は外周面に放射状の
突極を有し、各突極には駆動コイル6が巻回されてい
る。ステータコア5の各突極の先端面は、駆動マグネッ
ト4の内周面と一定の適宜の間隙をおいて対向してい
る。
【0031】駆動マグネット4の回転位置を検出し、検
出位置に応じて各駆動コイル6への通電を切り換えるこ
とにより、駆動マグネット4に回転トルクが発生し、駆
動マグネット4と共にロータヨーク3、ハブ10が回転
駆動され、ハブ10に搭載されているディスクも一体と
なって回転駆動される。
【0032】次に、本発明の特徴部分であるフレーム2
0についてより詳細に説明する。フレーム20は、主成
分としてのアルミニウム粉体に少なくともシリコン、
銅、マグネシウムの粉体の何れか一種以上を加え、さら
に必要に応じて、クロム、鉄、マンガン、亜鉛、チタン
の各粉体を少なくとも一種以上加えた金属混合粉体を焼
成した焼結材からなる。例えば、前述のJIS呼称で6
061系金属と同等のものを用いることができる。この
6061系金属は、主成分であるアルミニウムに添加物
としてシリコンが0.4〜0.8重量%、銅が0.15
〜0.4重量%、マグネシウムが0.8〜1.2重量
%、クロムが0.04〜0.35重量%、鉄が0.7重
量%程度、マンガンが0.15重量%程度、亜鉛が0.
25重量%程度、チタンが0.15重量%程度含まれた
アルミニウム合金であるが、本発明のフレームは、これ
らの各金属をすべて粉体で混合し、その金属混合粉を焼
結したものである。
【0033】アルミニウム粉体に加える上記各添加粉末
はすべてが必須のものではなく、シリコン、銅、マグネ
シウムの少なくとも一つが必須の添加物である。シリコ
ン、銅、マグネシウムのいずれかを加えることにより強
度と硬度が向上する。これら必須の添加物の他にさらに
クロムを加えることにより耐蝕性が向上し、硬度も向上
する。鉄を加えることにより強度と展性、延性が向上す
る。チタンを加えると軽量化を図ることができると共
に、耐蝕性と硬度が向上する。また、脱酸材としてマン
ガンを加えてもよい。さらに、焼結材成分として亜鉛を
加えることにより複数の金属との結合性を高めることが
できる。従って、フレーム20は、主成分としてのアル
ミニウム粉体にシリコン、銅、マグネシウムのうち何れ
かの粉体を添加物として少なくとも一種以上加えたもの
であればよく、その他にクロム、鉄、マンガン、亜鉛、
チタンの各粉体のうち何れか一種以上を加えてもよい。
【0034】次に、上述の金属混合粉体を焼結してフレ
ーム20を得る製造工程について説明する。まず、上記
のようにアルミニウム粉体にシリコン、銅、マグネシウ
ム等の粉末を混合して、焼結用アルミニウムを主成分と
する混合粉体、例えば上述の化学成分からなるJIS呼
称で6061系アルミニウムと同等の金属混合粉体を作
成する。次にこれを成形用金型に入れて所定の形に加圧
成形し、次に真空中で焼結させ焼結体を得る。この焼結
体はさらに、例えばT6処理と称される熱処理工程に付
し、焼入れする。これによって焼結体の硬度を上げるこ
とができる。次に、サイジング工程と洗浄工程とを経る
ことにより、フレーム20としての最終的な形態に近い
ブランク材が製造される。
【0035】アルミニウムを主成分とする上記金属混合
粉体を焼結して形成されたフレーム20のブランク材
は、焼結材からなるため、極めて最終形状に近い形状に
成形されている。従って、このブランク材を被加工体と
してこれに簡単な仕上げ加工を施せば、図2に示すよう
なフレーム20の最終製品を容易に得ることができる。
仕上げ加工を施す面は、ディスク装置本体への取り付け
面となる鍔部22の下側の面Aと、円筒部25の外周面
Bのみでよい。また、これらの面A、Bを仕上げ加工す
るにあたっては、ガイド24bの外周面又は円筒部25
の内周面をチャックして一連の工程で加工することがで
きる。
【0036】また、フレーム20は焼結材からなるた
め、フレーム20には、ディスク装置本体への取付け用
の取付け孔23を形成するための下孔を成形時に予め形
成することができ、しかもサイジングによって充分な寸
法精度の下孔が得られるため、下孔を後加工で穿設した
り、仕上げ加工を施す必要はない。よって、加工工程の
簡略化が図れる。
【0037】さらに、フレーム20の中央には軸1を嵌
着するための軸孔27が形成されているが、この軸孔2
7の内周面も非切削加工面とすることができる。アルミ
ニウムを主成分とする金属粉末を焼成してできたブラン
ク材の段階で、すでにこの軸孔27は形成されている
が、その内径寸法の精度には多少のバラツキがある。こ
のバラツキを無くして精度を高める為に軸孔27にサイ
ジングバーを押し込んでやると、所望の内径精度の軸孔
27が形成される。従って、この軸孔27を切削加工す
る必要がなく、加工工程の簡略化が図れる。
【0038】さらにまた、下側のボールベアリング7’
の内輪の下端面と当接する突出部28の上端面、および
ステータコア5の内周面が取り付けられるコア保持部2
4のガイド24bや段部24a、ロータヨーク3の外周
面と微小間隙をおいて相対的にラビリンスを構成する円
筒部25の内周面も、必要に応じてサイジングを施せば
充分な精度が得られるため、切削加工しなくてもよい。
実際に切削すべき部分は、ディスク装置への取り付け基
準面となる円筒部25の外周面Bと、鍔部22の下端面
Aのみでよく、これらの部分を除く他の表面は非切削加
工面でもかまわない。
【0039】このようにフレーム20のブランク材は、
切削加工すべき部分が少ないため、生産性に優れ、低コ
スト化が図れると共に、切削によるバリの発生もなくス
ピンドルモータの信頼性を向上させることができる。
【0040】なお、金属粉の焼結体としては、焼結含油
軸受などに用いられる銅系の焼結体が知られているが、
このような従来の焼結体は密度がせいぜい80%程度で
あり、ディスク駆動用モータのフレームとしては密度が
不足していて剛性が弱かった。また、微細な無数のポー
ラスを有しているため、ごみやガスが発生しがちであ
る。このような問題を解消するには、焼結材からなるフ
レームの密度を95%以上にする必要がある。この点、
本発明によるアルミニウムを主成分とする金属の焼結材
は、上記のような添加粉末を加えることにより、密度を
95%以上にすることが可能であり、フレーム自体の剛
性が高まり、フレームの素材としての条件を十分に満足
している。また、アルミダイキャスト製のフレームも周
知であるが、これによれば鬆が発生しやすく、後に切削
加工面が鬆が現れたり、重量がアンバランスになり易か
った。その点本発明における焼結体は密度が高く鬆の発
生がほとんどないため、重量バランスがよく剛性も高
い。
【0041】さらに、アルミニウムを主成分とした金属
の焼結体は切削性が良好でしかも切粉が粉状になるた
め、切粉がバイトの刃先に挾まることはなく、切削精度
が良好であり、バイトの刃先が欠けることもないから、
切削加工機を常時監視する必要がなく、加工を無人化す
ることも可能である。また、被削性が良好で切粉が粉状
又は短寸になることから、切削時に切削油を使用する必
要はなく、冷風を吹き付ける程度でよいため、仕上げ加
工後の洗浄も水を使った超音波洗浄程度で十分であり、
洗浄工程の簡略化を図ることができると共に、洗浄剤の
蒸発による大気の汚染を防止することもできる。
【0042】以上、本発明をディスク駆動用モータに適
用した例を説明してきたが、図5乃至図7に示す各種モ
ータにも本発明を適用できることは言うまでもない。例
えば、図5のフロッピーディスク駆動用モータにおいて
は、既に説明したようなアルミニウムを主成分とする金
属混合粉体を焼成した焼結材によって、フレームを形成
することにより、本発明特有の効果を奏することができ
る。
【0043】また、図6の光磁気ディスク駆動用モータ
においてはフレーム20を、図7のVTR用モータにお
いてもフレーム20を上記焼結材で形成することによ
り、やはり同様に本発明特有の効果を奏することができ
る。
【0044】なお、特に図示はしないが、コアレスタイ
プのモータのフレームを上記焼結材で形成しても、同様
に本発明特有の効果を奏することができる。
【0045】
【発明の効果】請求項1または2記載の発明によれば、
フレームが、主成分としてのアルミニウム粉体に、シリ
コン、銅、マグネシウムのいずれかの粉体を添加物とし
て少なくとも一種以上加えた金属混合粉体を焼成した焼
結材からなるため、最終的な形態にごく近い形態に焼結
することができ、精度が要求される僅かな部分だけを切
削等によって仕上げ加工すればよく、生産性に優れてい
る。しかも、焼結材は仕上げのための切削加工が容易で
切削油を必要とせず、仕上げ加工後の洗浄も水を使った
超音波洗浄程度で十分であり、洗浄工程の簡略化を図る
ことができると共に、洗浄剤の蒸発による大気の汚染を
防止することも可能となる。また、切粉は粉状になり、
切粉がバイトの刃先に挾まることはないから、切削精度
が良好で、バイトが欠けることもなく、常時監視する必
要がなく、加工を無人化することも可能である。さら
に、アルミニウム粉体にシリコン、銅、マグネシウムの
いずれかを加えることにより強度と硬度を向上させるこ
とが可能となる。
【0046】請求項3記載の発明によれば、シリコン、
銅、マグネシウム等の添加物の他に、クロム、鉄、マン
ガン、亜鉛、チタンの各粉体のうち少なくとも一種以上
を加えるようにした。クロムを加えることにより耐食性
と硬度を向上させることが可能となる。鉄を加えること
により強度、展性、延性を向上させることが可能とな
る。亜鉛を加えることにより複数の金属との結合性を高
めることが可能となる。チタンを加えるこのにより軽量
化を図ることができると共に、耐蝕性と硬度が向上させ
ることが可能となる。マンガンを加えることにより脱酸
材の役割を果たすことが可能となる。
【0047】請求項4記載の発明によれば、フレーム
は、最終形状に近い形状に形成されたブランク材が仕上
げ加工されたものであって、このブランク材が焼結材か
らなるため、ブランク材を被加工体としてこれに簡単な
仕上げ加工を施せば、フレームの最終製品を容易に得る
ことができ、生産性を飛躍的に向上させることが可能と
なる。
【0048】請求項5記載の発明によれば、フレーム
が、円筒部と、この円筒部の周縁に設けられた鍔部とを
有し、円筒部の外周面とそれにつながる上記鍔部の端面
のみが切削加工面となっているため、これらの端面に仕
上げ加工を施すにあたっては、コア保持部のガイド面又
は円筒部の内周面をチャックして加工を施すことがで
き、固定をし直して反転させる必要がなく、生産性を向
上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるスピンドルモータの実施の形態
を示す断面図。
【図2】同上スピンドルモータに適用されるフレームの
実施の形態を示す断面図。
【図3】従来のスピンドルモータの例を示す断面図。
【図4】従来のスピンドルモータの別の例を示す断面
図。
【図5】従来のスピンドルモータのさらに別の例を示す
断面図。
【図6】従来のスピンドルモータのさらに別の例を示す
断面図。
【図7】従来のスピンドルモータのさらに別の例を示す
断面図。
【符号の説明】
1 軸 4 駆動マグネット 5 ステータコア 7、7’ ベアリング 10 ハブ 20 フレーム 22 鍔部 23 取り付け孔 25 周壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02K 29/00 Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルを有するステータと、このステー
    タを保持するフレームと、上記ステータに対向して配置
    された駆動マグネットと、この駆動マグネットと一体に
    回転するように軸受で支持されたロータケースとを備
    え、上記駆動マグネットと上記ステータとの電磁作用に
    より上記ロータケースが回転駆動するスピンドルモータ
    において、 上記フレームは、主成分としてのアルミニウム粉体に、
    シリコン、銅、マグネシウムのいずれかの粉体を添加物
    として少なくとも一種以上加えた金属混合粉体を焼成し
    た焼結材からなることを特徴とするスピンドルモータ。
  2. 【請求項2】 ディスクが搭載されるハブと、このハブ
    と一体に回転する駆動マグネットと、この駆動マグネッ
    トに対向配置されたステータと、このステータを保持す
    るフレームとを備え、上記駆動マグネットと上記ステー
    タとの電磁作用により上記ハブが回転駆動するスピンド
    ルモータにおいて、 上記フレームは、主成分としてのアルミニウム粉体に、
    シリコン、銅、マグネシウムのいずれかの粉体を添加物
    として少なくとも一種以上加えた金属混合粉体を焼成し
    た焼結材からなることを特徴とするスピンドルモータ。
  3. 【請求項3】 上記フレームは、上記添加物の他に、ク
    ロム、鉄、マンガン、亜鉛、チタンの各粉体のうち少な
    くとも一種以上をアルミニウム粉体に加えた金属混合粉
    体を焼成した焼結材からなることを特徴とする請求項1
    または2記載のスピンドルモータ。
  4. 【請求項4】 フレームは、最終形状に近い形状に形成
    されたブランク材が仕上げ加工されたものであって、こ
    のブランク材が焼結材からなることを特徴とする請求項
    1、2または3記載のスピンドルモータ。
  5. 【請求項5】 フレームは、円筒部と、この円筒部の周
    縁に設けられた鍔部とを有し、上記円筒部の外周面とそ
    れにつながる上記鍔部の端面のみが切削加工面であるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3または4記載のスピン
    ドルモータ。
  6. 【請求項6】 上記添加物の添加量はシリコンが0.4
    〜0.8重量%、銅が0.15〜0.4重量%、マグネ
    シウムが0.8〜1.2重量%であることを特徴とする
    請求項1または2記載のスピンドルモータ。
  7. 【請求項7】 クロム粉体の添加量を0.04〜0.3
    5重量%、鉄粉体の添加量を0.7重量%程度、マンガ
    ン粉体の添加量を0.15重量%程度、亜鉛粉体の添加
    量を0.25重量%程度、チタン粉体の添加量を0.1
    5重量%程度としたことを特徴とする請求項3記載のス
    ピンドルモータ。
JP21180495A 1994-08-22 1995-08-21 スピンドルモータ Pending JPH08116642A (ja)

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JP6-220936 1994-08-22
JP22093694 1994-08-22
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5932941A (en) * 1996-07-01 1999-08-03 Sankyo Seiki Mfg. Co., Ltd. Spindle motor and method of manufacturing the same
JP2012023897A (ja) * 2010-07-15 2012-02-02 Nidec Sankyo Corp モータ

Cited By (2)

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