JPH08115512A - 回転ドラム装置 - Google Patents

回転ドラム装置

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JPH08115512A
JPH08115512A JP24978894A JP24978894A JPH08115512A JP H08115512 A JPH08115512 A JP H08115512A JP 24978894 A JP24978894 A JP 24978894A JP 24978894 A JP24978894 A JP 24978894A JP H08115512 A JPH08115512 A JP H08115512A
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JP
Japan
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sleeve
drum
dynamic pressure
central shaft
shaft
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JP24978894A
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Shoichi Ibaraki
正一 茨木
Hiroo Edakubo
弘雄 枝窪
Tatsuzo Ujo
達三 鵜城
Toshihiko Nakajima
俊彦 中島
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 組付及びその後の調整が容易で、常に適正機
能を保証し得る回転ドラム装置を提供する。 【構成】 上下ドラム1,4が、動圧軸受を介して中心
軸3のまわりに相互に回転し得るようになっている。中
心軸3は回転上ドラム4に圧入されると共に、中心軸3
が回転可能に嵌合するように形成されたスリーブ2が固
定下ドラム1にて支持される。中心軸3側又はスリーブ
2側のいずれかに動圧発生溝11を設け、中心軸3とス
リーブ2の間で動圧軸受を形成するようにしたものであ
る。中心軸3のスラスト軸受部において、中心軸3の軸
端部は適宜の大きさのRにてほぼ円弧状に形成され、ま
た軸端部と当接する受部材14が非金属の耐摩耗性材料
を用いて形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビデオテープレコーダ
(VTR)等の磁気記録再生装置における回転ドラム装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】VTR等のヘリカルスキャン型の磁気記
録再生装置において、その回転ドラム装置は、記録再生
用の磁気ヘッドを回転させて、磁気テープに対して電気
信号を斜め方向に記録し(電気信号→磁気信号への変
換)、或いはその記録した信号を再生する(磁気信号→
電気信号への変換)ように構成されている。この回転ド
ラム装置では、磁気ヘッドと磁気テープの相対速度や位
置を如何に正しく保ち再現するかが極めて重要であり、
また、そのような性能が求められる。
【0003】具体的には、回転むらが小さいことや、振
動もしくは振動に伴う騒音が少ないこと等が要求され
る。このため、従来から用いられてきた玉軸受による回
転ドラム(玉軸受ドラム)に代わって、グルーブ形状の
溝を用いた流体軸受を用いた回転ドラム(動圧ドラム)
が用いられるようになってきた。図4は、従来のこの種
の動圧ドラム100における構成例を示しており、次に
その内容を説明する。
【0004】図4において、101は下ドラム、103
は下ドラム101と同軸に固定された軸(中心軸)、1
04は上ドラムであり、この上ドラム104には同軸に
上ドラム台112が固定され、上ドラム台112及び軸
103は一定のすき間を以て嵌合している。また、その
すき間内の軸103又は上ドラム台112のいずれか一
方の面にて、円周方向に魚骨状の溝111が2箇所以上
刻設されており、作動流体(図示せず)が満たされてい
る。この溝111とこれに満たされる流体とによってラ
ジアル軸受を形成している。
【0005】また、105は上ドラム104に固定され
た記録再生用の磁気ヘッド、106は上ドラム104に
固定されたトランス(ロータ)である。このトランス
(ロータ)106に対向する位置に、下ドラム101に
固定されたトランス(ステータ)108が配置されてい
る。109はモータコイルであり、ヨーク110と伴に
下ドラム101に固定されている。107はモータコイ
ル109と対向する位置に配置され、マグネットホルダ
ー113を介して上ドラム104に固定されたモータマ
グネットである。
【0006】上記モータコイル109,ヨーク110,
モータマグネット107及びマグネットホルダー113
によりモータユニットを構成しており、電気エネルギー
をドラムの回転エネルギーに変換するようになってい
る。また、スラスト軸受に関しては、軸103の先端部
の当接面は、ほぼ半円状に成形加工されており、またS
US等の金属製のスラスト受板114が上ドラム台11
2に固定され、これによりピボット軸受を構成してい
る。なお、スラスト方向の規制力としては、モータマグ
ネット107及びヨーク110間に働く磁力を利用して
いる。
【0007】モータコイル109に所定電流を流して、
回転ユニットを回転させることにより、上ドラム台11
2及び軸103間に速度差が生じるため、前述した溝1
11によって作動流体に圧力差が生じて、この結果ラジ
アル方向にて非接触で規制されるというものである。か
かる構成によれば、玉軸受ドラムにおける軸受の内外輪
と玉のガタ等に起因する振れ回りや振動に関して動圧ド
ラムは有利である。
【0008】
【表1】
【0009】ここで、表1はある動圧ドラムと玉軸受ド
ラム(軸受構造以外の形状等の点については動圧ドラム
と同一のものとする)の回転時の振れ回りを比較して示
したものである。この表1から明らかなように、動圧ド
ラムの方が振れが少なくなっている。また、次の表2
は、これら2つドラムについての騒音レベルを測定した
結果を比較して示したものである。表2から明らかなよ
うに、騒音レベルの点でも動圧ドラムの方が有利であ
る。
【0010】
【表2】
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例のような動圧ドラム100においては、先ず、
加工精度に起因して温度変化による消費電流の変化量が
大きくなってしまう。更に、記録再生用の磁気ヘッド1
05を交換する際、磁気ヘッド105の高さ調整(基準
高さ出し)はドラム組立後行わなければならない。従来
用いられてきた金属製のスラスト受板114では、耐摩
耗性を得るための表面処理が施されているものの、金属
同士が接触し合う構成となっているため、時間経過とと
もにスラスト軸受部が摩耗して磁気ヘッド105の高さ
が変化してしまうという問題があった。
【0012】本発明はかかる実情に鑑み、組付及びその
後の調整が容易で、常に適正機能を保証し得る回転ドラ
ム装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の回転ドラム装置
は、上下ドラムが、動圧軸受を介して中心軸のまわりに
相互に回転し得るようになっているが、特に、前記中心
軸は回転上ドラムに圧入されると共に、前記中心軸が回
転可能に嵌合するように形成されたスリーブが固定下ド
ラムにて支持され、また前記中心軸側又は前記スリーブ
側のいずれかに動圧発生溝を設け、前記中心軸と前記ス
リーブの間で動圧軸受を形成するようにしたものであ
る。
【0014】また、本発明による回転ドラム装置では、
前記中心軸のスラスト軸受部において、この中心軸の軸
端部は適宜の大きさの曲率半径(R)にてほぼ円弧状に
形成され、また前記軸端部と当接する受部材が非金属の
耐摩耗性材料を用いて形成される。
【0015】更に、本発明の回転ドラム装置において、
前記中心軸及び前記スリーブの嵌合部における前記スリ
ーブの材質は、前記下ドラムと異なる材質のものが選定
される。また、本発明の回転ドラム装置において、スラ
スト軸受部における前記中心軸の材質は、SUS420
J2,SUS440C及びSUJ2から選定され、また
前記受部材の材質は、ジルコニア,ルビー及びサファイ
ヤから選定され、それぞれの材質が適宜組み合わされ
る。そして、本発明の回転ドラム装置において、前記下
ドラムの材質はアルミ合金であり、また前記スリーブに
おける前記中心軸との嵌合部の材質は黄銅であることを
特徴とする。
【0016】
【作用】本発明によれば、回転上ドラムに中心軸を圧入
して、また下ドラムにスリーブを設け、中心軸との嵌合
部に動圧発生溝を設ける。かかる構成において、ドラム
加工及び組立時において回転側及び固定側それぞれ単独
で組立および調整を行うことが可能となり組立性が改善
する。
【0017】また、スラスト軸受部は、中心軸の上ドラ
ムとは反対側の軸端部にて、好適には半円状の加工を施
し、中心軸の端部との当接部分にこの中心軸とは別部材
であり且つ中心軸の材質硬度よりも硬い非金属性の耐摩
耗性部材を設ける。かかる構成において耐摩耗性が向上
し、磁気ヘッドの高さ変化を抑えることができる。
【0018】
【実施例】以下、図1及び図2に基づき、本発明による
回転ドラム装置の好適な実施例を説明する。
【0019】図1は、本実施例における動圧ドラムを示
している。1は下ドラム、2は下ドラム1に圧入固定さ
れているスリーブであり、このスリーブ2には従来例で
示した動圧発生用の溝11が刻設されている(但し、溝
11はスリーブ2側にあるため図1においてはその溝1
1自体は実際には中心軸3の影になっているが、ここで
は、溝11の形状及び位置の対応関係を示すものとす
る)。中心軸(回転軸)3は、スリーブ2に対して一定
のすき間を以て嵌合し、そのすき間には作動流体が満た
されている。また、4は中心軸3に同軸に固定された上
ドラムである。上ドラム4には、従来例で示したものと
同様に構成された磁気ヘッド5,トランス(ロータ)
6,モータマグネット7及びマグネットホルダー13が
あり、中心軸3と伴に回転ユニットを構成している。下
ドラム1にはトランス(ロータ)6に対向してトランス
(ステータ)8が固定され、また、モータマグネット7
に対向してモータコイル9及びヨーク10が固定されて
いる。
【0020】従来例の場合と同様に、モータコイル9に
所定電流を流して、回転ユニットを回転させることによ
りスリーブ2及び中心軸3間に速度差が生じ、溝11に
よって作動流体に圧力差が生じて、ラジアル方向に非接
触で規制される。また、スラスト軸受については、中心
軸3の先端部が適宜の大きさでR加工されている。中心
軸3に対する固定側の当接面として、耐摩耗性を有する
スラスト受材14を用いており、このスラスト受材14
は、ホルダー12を介して下ドラム2に固定されてい
る。なお、スラスト方向の規制力は、従来例と同様にモ
ータマグネット7及びヨーク10間に働く磁力を利用し
ている。
【0021】ここで、スラスト受材14の材質は、ジル
コニア,ルビー,セラミック又はサファイアが好適であ
る。また、中心軸3の材質は、SUS420J2,SU
S440C又はSUJ2(軸受鋼)が好適である。両者
の材質を適宜組み合わせることにより、いずれの場合に
おいても良好な耐摩耗性を得ることができる。
【0022】また、中心軸3の先端のR形状について
は、同じ押し付け力(スラスト力)の場合では、Rの値
が大きくなれば中心軸3とスラスト受材14と間の接触
面積が大きくなるため、回転時の摩擦による損失は大き
くなる。一方、Rの値が小さい場合では、摩擦によるロ
スは低減するが接触面積が小さいために接触部分の圧力
が高まり摩耗の進行が速まる。従って、そのままでは回
転ユニットにおける磁気ヘッド5の高さが変化してしま
う。そこでスラスト力,摩擦損失及び耐久時間(高さの
変化量)等を考慮して、中心軸3,スラスト受材14及
び先端部のR形状を決定していく。本発明によれば、そ
れぞれに対して例えばSUS420J2,ジルコニア及
びR=3〜5mmとした場合に最適な結果が得られた。
【0023】次に、中心軸3とスリーブ2の溝11部分
におけるすき間(以下、軸受隙間と略す)及び作動流体
の関係を説明する。先ず、動圧ドラムに必要十分な剛性
及び損失(≒ドラム消費電流)を定める。この条件を満
たすような軸受隙間及び作動流体の組合わせは数多くあ
る。ところが、軸受隙間が小さい場合、中心軸3及びス
リーブ2の内外径寸法のばらつきの影響を受け易いた
め、目的の性能が得にくいばかりか、寸法精度管理(工
数の増加、歩留まりの悪化等)のためのコストアップに
つながる。また、SUS又はSUJより成る中心軸3
と、黄銅もしくはアルミ合金より成るスリーブ2との熱
膨張係数の差(この場合、回転軸3<スリーブ2)のた
めに、温度変化による剛性及び損失の変化がより一層顕
著になってしまう。
【0024】一方、軸受隙間が大きい場合、作動流体の
粘度を大きくする必要がある。一般に粘度が高い作動流
体ほど、温度による粘性の変化量が大きくなる。よっ
て、粘度が大きい作動流体を用いた動圧ドラムにおいて
は、温度変化による剛性及び損失の変化が大きくなって
しまう。そこで、以上の点を考慮して最適な軸受隙間を
定めると共に、作動流体の粘度を決定する。本実施例に
おいては、例えば特に、軸受隙間=7.5μm及び作動
流体の粘度=10cp(40℃)とした場合に最も良好
な特性が得られた。
【0025】次に、本実施例における動圧ドラムの加工
法及び組立法について説明する。図2は、本発明に係る
動圧ドラムの組立及び加工のフローチャートを示してい
る。(なお、この動圧ドラムは、図1に示したものと実
質的に同一であるが、断面の位相が異なり、また結線等
の細部構成が省略されている)。
【0026】図2から明らかなように、本発明に係る動
圧ドラムにおいて、回転ユニット及び固定ユニットは最
終工程までそれぞれ別々に組み立てられる。即ち、回転
ユニットに対して、上ドラム加工工程S1,軸圧入工程
S2,ヘッド取付工程S3,トランス(ロータ)取付工
程S4及びモータマグネット取付工程S5を有し、また
固定ユニットに対して、下ドラム溝加工工程S11,ト
ランス(ステータ)取付工程S12及びモータコイル取
付工程S13を有している。また、両ユニットを組み付
けるドラムアッセンブリ工程にて、作動流体を注入後に
回転ユニット及び固定ユニットを合体させるようになっ
ている。
【0027】ところで、従来の動圧ドラムにおいては、
ドラム組立後に磁気ヘッドの高さ調整を行っていた。し
かし、ドラムが回転していないと、スラストガタがある
ため磁気ヘッドの高さを正確に測定することができな
い。ところが、磁気ヘッドの高さを調整するためにはド
ラムの回転を止めなければならず、このため調整による
磁気ヘッドの高さの変化を見ながら磁気ヘッドの高さを
基準位置まで移動することはできない。従って、従来の
動圧ドラムにおける磁気ヘッドの高さ調整は、ドラムを
回転させたり止めたりしながら調整を行わざるを得ない
ため極めて煩雑であった。
【0028】さて、本発明によれば、図2において磁気
ヘッド5の取付の段階にて中心軸3を基準にして磁気ヘ
ッド5を取り付け(工程S3)、そして高さ調整を行う
だけで済む。従って、最終段階(ドラムアッセンブリ)
において、ドラムを回転させて高さを測定し、或いはそ
の回転を止めて調整する必要がなくなる。これにより組
立性を改善することができるばかりか、更には摩耗によ
って交換が想定される中心軸3もしくは磁気ヘッド5の
交換の必要がある場合でも、磁気ヘッド5が既に調整さ
れた回転ユニットごと交換することにより、従来より短
時間で部品交換でき、またその交換後の磁気ヘッド5の
相対高さを高精度化することができる。更に、中心軸3
及び磁気ヘッド5の寿命が同一になるようにスラスト力
や磁気ヘッド5の突出量等を設定することによって、回
転ユニットの交換により、中心軸3の摩擦による高さの
変化と磁気ヘッド5の摩擦による磁気ヘッド/テープコ
ンタクトの劣化を同時に改善することができる。
【0029】次に、溝11の加工について述べる。本実
施例においては下ドラム1の加工時に、スリーブ2を中
ぐり切削する過程で溝11の加工を行う(工程S1
1)。なお、中心軸3に対して塑性変形や化学的処理に
よる溝加工を行うことにより、同様の性能を得ることは
可能であるが、この場合には加工精度が中ぐり切削より
も低下したり、加工時間が長くかかる。スリーブ2の材
質については加工性を考慮して黄銅(C3602BD:
JIS)を用いた。加工性という点においては下ドラム
1と同様の材料であるアルミ合金(加工性だけでなく磁
気記録再生テープの走行安定性もある)を採用可能であ
るが、中心軸3との熱膨張係数の差が大きくなり温度変
化による剛性及び損失の差が増大する。またアルミ合金
の場合、切削粉による中ぐり仕上げ面を損傷してしまう
可能性が黄銅より大きい。このため本実施例ではスリー
ブ2には下ドラム1と別部材の黄銅を用いたものであ
る。
【0030】図3は、本発明における他の実施例を示し
ている。なお、前記実施例の場合と実質的に同一部材に
は同一符号を用いるものとする。この実施例において
は、スリーブの内側のみを黄銅材質を用いて形成したも
のである。即ち、下ドラム1の一部を利用してスリーブ
状のハウジング部(アルミ合金)1aを形成し、このハ
ウジング部1aに黄銅の管体15を挿入したものであ
る。そして、その他の構成については、前記実施例と基
本的に同様なものとなっている。
【0031】この実施例によれば、下ドラム1にてハウ
ジング部1aを形成したことにより、図1の構成におけ
る下ドラム1にスリーブ2を圧入する時のスリーブ2の
倒れを実質的に解消することが可能となり、また、スリ
ーブ2の圧入後の中ぐり加工の倒れの補正量(切削代)
をより少なくできる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、回
転上ドラムに軸を圧入し、下ドラムにスリーブを設け、
これらの軸とスリーブの嵌合部に動圧発生溝を設けたこ
とによって、ドラム加工及び組立時において回転側及び
固定側それぞれ単独で組立等を行うことが可能となる結
果、組立性を格段に改善することができる。また、磁気
ヘッドの高さ調整を前もって回転側のみで行うことが可
能となるため、磁気ヘッド交換を回転ユニット交換で済
ませることができ、これにより磁気ヘッド交換を容易に
行うことができる。
【0033】また、本発明によれば、回転ドラム装置に
おけるスラスト軸受部において、軸端部に施された半円
状の軸とこれと当接する部分に平板状の耐摩耗性部材を
用いたことにより、耐摩耗性が向上すると共に、磁気ヘ
ッドの高さ変化が抑えられる。また、仮に摩耗による高
さ変化が生じても、回転軸が摩耗するので磁気ヘッドと
同様に回転ユニット交換で済ませることができる。因み
に、従来では磁気ヘッドは回転側、また軸は固定側にあ
ったためドラムユニットごと交換していた。
【0034】更に、本発明によれば、回転ドラム装置に
おける中ぐり切削加工もしくは溝加工に適した材質をス
リーブにおいて採用することにより、より高精度の加工
が可能となる。また、回転ドラム装置におけるスラスト
軸受部において、軸の材質にSUS420J2又はSU
S440C又はSUJ2を用い、受け側にジルコニアも
しくはルビー又はサファイアを用いたことにより、軸に
おける受け側との当接面の摩耗を最小限に抑えられる。
【0035】そして、本発明によれば、回転ドラム装置
における下ドラム材質にアルミ合金を、またスリーブの
材質に黄銅を用いたことにより、下ドラム及びスリーブ
それぞれの加工性と磁気記録テープの走行の安定性の両
立が可能となる等の利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転ドラム装置の実施例における縦断
面図である。
【図2】本発明の実施例における回転ドラムの加工及び
組立の流れ図である。
【図3】本発明の回転ドラム装置の他の実施例における
縦断面図である。
【図4】従来の回転ドラム装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 下ドラム 2 スリーブ 3 中心軸(回転軸) 4 上ドラム 5 磁気ヘッド 6 トランス(ロータ) 7 モータマグネット 8 トランス(ステータ) 9 モータコイル 10 ヨーク 11 溝 12 ホルダー 13 マグネットホルダー 14 スラスト受材 15 管体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 俊彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下ドラムが、動圧軸受を介して中心軸
    のまわりに相互に回転し得るようにした回転ドラム装置
    において、 前記中心軸は回転上ドラムに圧入されると共に、前記中
    心軸が回転可能に嵌合するように形成されたスリーブが
    固定下ドラムにて支持され、また前記中心軸側又は前記
    スリーブ側のいずれかに動圧発生溝を設け、前記中心軸
    と前記スリーブの間で動圧軸受を形成するようにしたこ
    とを特徴とする回転ドラム装置。
  2. 【請求項2】 前記中心軸のスラスト軸受部において、
    この中心軸の軸端部は適宜の大きさの曲率半径にてほぼ
    円弧状に形成され、また前記軸端部と当接する受部材が
    非金属の耐摩耗性材料を用いて形成されることを特徴と
    する請求項1に記載の回転ドラム装置。
  3. 【請求項3】 前記中心軸及び前記スリーブの嵌合部に
    おける前記スリーブの材質は、前記下ドラムと異なる材
    質のものが選定されることを特徴とする請求項1に記載
    の回転ドラム装置。
  4. 【請求項4】 スラスト軸受部における前記中心軸の材
    質は、SUS420J2,SUS440C及びSUJ2
    から選定され、また前記受部材の材質は、ジルコニア,
    ルビー及びサファイヤから選定され、それぞれの材質が
    適宜組み合わされることを特徴とする請求項2に記載の
    回転ドラム装置。
  5. 【請求項5】 前記下ドラムの材質はアルミ合金であ
    り、また前記スリーブにおける前記中心軸との嵌合部の
    材質は黄銅であることを特徴とする請求項3に記載の回
    転ドラム装置。
JP24978894A 1994-10-14 1994-10-14 回転ドラム装置 Pending JPH08115512A (ja)

Priority Applications (2)

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JP24978894A JPH08115512A (ja) 1994-10-14 1994-10-14 回転ドラム装置
US08/541,443 US5793561A (en) 1994-10-14 1995-10-10 Rotary drum assembly having dynamic-pressure generating mechanism between rotary shaft and bearing

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11492729B2 (en) 2019-09-27 2022-11-08 Seiko Epson Corporation Fiber processing device and fiber body manufacturing apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11492729B2 (en) 2019-09-27 2022-11-08 Seiko Epson Corporation Fiber processing device and fiber body manufacturing apparatus

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