JPH08115464A - 自動販売機の運転方法 - Google Patents

自動販売機の運転方法

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JPH08115464A
JPH08115464A JP25176094A JP25176094A JPH08115464A JP H08115464 A JPH08115464 A JP H08115464A JP 25176094 A JP25176094 A JP 25176094A JP 25176094 A JP25176094 A JP 25176094A JP H08115464 A JPH08115464 A JP H08115464A
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伸一 中山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】販売時の商品温度の適温化と、熱エネルギーの
有効利用によって省エネルギー化を図る。 【構成】加熱用格納室1 の室内熱交換器11と、冷却用格
納室2 の室内熱交換器12を直列接続し、矢印のように熱
媒体を流す。加熱用格納室1 の室温が予備温度未満であ
ることに基づき、図示してない制御部によって、各電磁
弁62,63,66が閉じられ、室外熱交換器4 には熱媒体は流
れない。この冷凍サイクルのもとで、室内熱交換器11は
凝縮器、室内熱交換器12は蒸発器として働く。格納室2
は、図示してない制御部によってオン・オフされる電磁
弁65を介し、熱媒体の流量がオン・オフされ適温に制御
される。加熱用格納室1 は、その流量のオン・オフにし
たがって加熱され、流量オフ時にはヒータ31のオン・オ
フによって予備温度に制御される。さらに、加熱用商品
は、販売投出の前に加熱用受具50によって適温まで追加
加熱される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の商品用格納室
の全てまたは一部が冷却用で他が加熱用のとき、販売時
の商品温度の適温化とともに、熱エネルギーの有効利用
によって省エネルギー化を図る自動販売機の運転方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来例について、図6および図7を参照
しながら説明する。図6は後述する発明に係る各実施例
の全体構成図で、従来例では、加熱用受具50が削除され
る。図6において、各格納室1,2 が隣り合う形で配置さ
れ、それぞれに対応して各室内熱交換器11,12 が装備さ
れる。この各室内熱交換器11,12 と、圧縮機3 と、室外
熱交換器4 とを主要部として、後述するように冷凍サイ
クルが構成される。各室内熱交換器11,12 と、室外熱交
換器4 とに対応する各送風機および電磁弁などは図示を
省略してある。
【0003】図7は従来例で二格納室が共に冷却用のと
きの動作図である。図において、各格納室1,2 とも冷却
用で、圧縮器3 、逆止弁8 、アキュムレータ9 、凝縮器
として働く室外熱交換器4 、電子膨張弁7 、および、蒸
発器として働く各室内熱交換器11,12 によって冷凍サイ
クルが構成され、矢印によって熱媒体の流れを示す。各
格納室1,2 の室温は、それぞれに設置される図示してな
い温度センサと、図示してない制御部とに基づき、各電
磁弁64,65 のオン・オフによって適温に制御される。ま
た、格納室1 が加熱用、格納室2 が冷却用の場合には、
格納室1 に予め装備されている加熱用ヒータ31を室内熱
交換器11に代えて用い、格納室2 の室内熱交換器12は前
と同様に蒸発器として機能させる。なお、電子膨張弁7
に代えて括弧表示したキャピラリチューブ81を用いるこ
ともできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来例では、各格納室
1,2 とも冷却用の場合には、各室内熱交換器11,12 での
熱吸収と、室外熱交換器4 での熱発生とが平衡しておこ
なわれるから、熱エネルギーの有効利用が図られる。し
かし、格納室1 が加熱用、格納室2 が冷却用の場合に
は、格納室1 でのヒータ31の消費電力は、冷凍サイクル
によるものとは別のエネルギーであり、省エネルギー化
が図られているとは言えない。冷凍サイクルに基づく熱
エネルギーの有効利用を図るように工夫すべきである。
【0005】この発明が解決しようとする課題は、従来
の技術がもつ以上の問題点を解消して、販売時の商品温
度の適温化とともに、熱エネルギーの有効利用によって
省エネルギー化の向上を図る自動販売機の運転方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、凝縮器また
は蒸発器として働く室内熱交換器を装備する商品用格納
室の複数個と、凝縮器として働く室外熱交換器とを備
え、複数格納室の室内熱交換器および室外熱交換器を選
択的に含む蒸気圧縮式冷凍サイクルに基づき、格納室の
全てまたは一部を冷却用に他を加熱用に温度制御する自
動販売機の運転方法であって、 (1) 全格納室が冷却用のときには、その全室内熱交換器
を並列接続したものと、室外熱交換器とを直列接続し、
格納室を対応する熱媒体の流量オン・オフによって適温
に温度制御し、 (2) 格納室の一部が冷却用で他が加熱用のときには、販
売投出の前段箇所に加熱用格納室で加熱された商品を適
温まで追加加熱する高周波誘導加熱装置を、かつ加熱用
格納室に補助のヒータを装備するとともに、加熱用格納
室の温度が設定された予備温度未満の場合に第1の運転
方式を、予備温度以上の(言い換えれば、予備温度に達
し、または超えた)場合に第2の運転方式をとる。ここ
で、 第1運転方式は、冷却用格納室の室内熱交換器を並列
接続したものと、加熱用格納室の室内熱交換器を並列接
続したものとを直列接続し、冷却用格納室を対応する熱
媒体の流量オン・オフによって適温に温度制御するとと
もに、その熱媒体の流量オフ時には加熱用格納室の温度
をヒータのオン・オフによって予備温度に温度制御する
方式、 第2運転方式は、冷却用格納室の室内熱交換器を並列
接続したものと、室外熱交換器とを直列接続し、冷却用
格納室を対応する熱媒体の流量オン・オフによって適温
に温度制御する方式である。
【0007】
【作用】この発明は以下のように動作する。 (1) 全格納室が冷却用のときには、その全室内熱交換器
を並列接続したものと、室外熱交換器とが直列に接続さ
れ、格納室が対応する熱媒体の流量オン・オフによって
適温に温度制御され、しかも、全室内熱交換器と室外熱
交換器とが相互間で熱エネルギの収支がバランスのとれ
た形で運転される。 (2) 格納室の一部が冷却用で他が加熱用のときには、次
の二つに分かれる。
【0008】(a) 加熱用格納室の温度が予備温度未満の
場合に第1の運転方式がとられる。つまり、冷却用格納
室の室内熱交換器を並列接続したものと、加熱用格納室
の室内熱交換器を並列接続したものとが直列接続され、
冷却用格納室が対応する熱媒体の流量オン・オフによっ
て適温に温度制御されるとともに、その熱媒体の流量オ
フ時には加熱用格納室の温度がヒータのオン・オフによ
って予備温度に温度制御される。要するに、加熱用格納
室を予備温度まで加熱するのに、冷却用格納室との間で
なるべく熱の相互利用を図り、停止時にだけ補助的にヒ
ータを用いる。さらに、加熱用格納室の商品は、販売投
出の前に高周波誘導加熱装置によって適温まで追加加熱
される。
【0009】(b) 加熱用格納室の温度が予備温度以上の
(予備温度に達し、または超えた)場合に第2の運転方
式がとられる。つまり、冷却用格納室の室内熱交換器を
並列接続したものと、室外熱交換器とを直列接続し、冷
却用格納室が対応する熱媒体の流量オン・オフによって
適温に温度制御され、加熱用格納室は、その加熱が停止
するから室温が下降に転じて予備温度に復帰する。要す
るに、加熱用格納室は加熱の必要がないから、接続を断
って自然放熱にまかせ、代りに室外熱交換器とともに冷
却用格納室の温度制御が集中的におこなわれる。さら
に、加熱用格納室の商品は、販売投出の前に高周波誘導
加熱装置によって適温まで追加加熱される。
【0010】しかも、(a) の場合には、冷却用格納室の
室内熱交換器と、加熱用格納室の室内熱交換器とが、
(b) の場合には、冷却用格納室の室内熱交換器と、室外
熱交換器とが、それぞれ相互間で熱エネルギの収支がバ
ランスのとれた形で運転される。
【0011】
【実施例】この発明に係る自動販売機の運転方法の実施
例について、以下に図を参照しながら説明する。実施例
の全体構成について、従来例を説明した図6の模式図で
述べなかった加熱受具50だけを補足説明し、その説明に
代える。図5は加熱用受具に関し、(a) はその側面図、
(b) はその平面図である。これらの図において、加熱用
受具50は、高周波誘導加熱装置の一部をなすコイルで、
矩形の渦巻状に形成された後、その長辺に沿って円弧状
に湾曲成形され、その引出し線が右上に伸びる形で設け
られる。コイルには、図示してない高周波電源が接続さ
れて高周波電流が流され、その周囲に交流磁界が形成さ
れる。この交流磁界によって、電磁誘導の法則に基づく
渦電流が缶10の内部に流れ、この電流によるジュール熱
で缶10の全体が加熱される。このジュール熱は、磁界の
変化の速さ、つまり高周波電流の周波数に比例し、熱効
率が80% と非常に高く、しかもクリーンなのが特長であ
る。さて、格納室1(図1参照) で温度35℃に予備加熱さ
れた後に移送された一点鎖線表示の缶10が、加熱用受具
50の湾曲凹部内面上に載置され、ここで適温60℃に最終
加熱される。ところで、適温60℃の最終加熱は、缶10の
温度を検出し、これに基づいてフィードバック制御する
のが正確な方法であるが、実際には加熱時間つまり載置
時間によって決める簡単な方法がとられる。
【0012】実施例で、二つの格納室が共に冷却用のと
きの動作について図3を、一方が冷却用で他方が加熱用
のときの動作について、図1,図2,図4を参照しなが
ら説明する。まず、実施例で二つの格納室が共に冷却用
のときの動作について説明する。図3において、従来例
の図7に示した以外の、各電磁弁61,62,63,66 および格
納室1 に対応する逆止弁8 は、格納室の冷却の運転モー
ドに応じて熱媒体の流れを定めるために用いられる。こ
こで、各電磁弁64,65 は、図示してない制御部によって
オン・オフされる。さて、図において、冷凍サイクルの
もとで、各室内熱交換器11,12 がいずれも蒸発器として
働き、室外熱交換器4 が凝縮器として働く。矢印は熱媒
体の流れを示し、電磁弁61が閉じられ、その他は開かれ
る。この運転モードでは、各格納室1,2 は、図示してな
い、各格納室に設置の温度センサおよび制御部によっ
て、いずれも適温に温度制御され、しかも、各室内熱交
換器11,12 と室外熱交換器4 とが熱的に相互に利用しあ
う形をとる、つまり熱の有効利用が図られる。なお、各
格納室1,2 に併記された〔C〕は冷却用であることを示
す。
【0013】次に、実施例で一方の格納室が冷却用で他
方が加熱用のときの動作について、図1の第1運転方式
の動作図と、図2の第2運転方式の動作図を参照しなが
ら説明する。第1運転方式は、加熱用格納室1 の温度が
予備温度未満の場合に、第2運転方式は予備温度以上の
場合にとられる。図1で、加熱用格納室1 (〔H〕と表
記)の室内熱交換器11と、冷却用格納室2 〔C〕の室内
熱交換器12を直列接続し、矢印のように熱媒体を流す。
そのために、加熱用格納室1 の室温が予備温度未満であ
ることに基づき、図示してない制御部によって、各電磁
弁62,63,66が閉じられ、室外熱交換器4 には熱媒体は流
れない。この冷凍サイクルのもとで、室内熱交換器11は
凝縮器として、室内熱交換器12は蒸発器として働く。冷
却用格納室2 は、図示してない制御部によってオン・オ
フされる電磁弁65を介し、熱媒体の流量オン・オフに基
づき適温に温度制御される。一方の加熱用格納室1 は、
その流量オン・オフにしたがって加熱される。しかも、
加熱用格納室1 は、流量オフ時には、ヒータ31のオン・
オフによって予備温度に温度制御される。さらに、加熱
用格納室11の商品 (缶10) は、販売投出の前に、高周波
誘導加熱装置を代表して図示した加熱用受具50によって
適温まで追加加熱される。
【0014】図2で、冷却用格納室2 〔C〕の室内熱交
換器12と、室外熱交換器4とを直列接続し、矢印のよう
に熱媒体を流す。そのために、加熱用格納室1 の室温が
予備温度以上であること(言い換えれば、予備温度に達
し、または超えたこと)に基づき、図示してない制御部
によって、各電磁弁61,64,66が閉じられ、加熱用格納室
1 の室内熱交換器11には熱媒体は流れない。この冷凍サ
イクルのもとで、室外熱交換器4 は凝縮器として、室内
熱交換器12は蒸発器として働く。冷却用格納室2 は、図
示してない制御部によってオン・オフされる電磁弁65を
介し、熱媒体の流量オン・オフに基づき適温に温度制御
される。一方の加熱用格納室1 は、室温が下降に転じて
予備温度に復帰することになる。もちろん、補助加熱す
る必要がないから、ヒータ31はオフされる。さらに、加
熱用格納室11の商品は、販売投出の前に、高周波誘導加
熱装置を代表して図示した加熱用受具50によって適温ま
で追加加熱される。
【0015】ところで、第1運転方式の場合には、冷却
用格納室2 の室内熱交換器12と、加熱用格納室1 の室内
熱交換器11とが相互間で、また、第2運転方式の場合に
も、冷却用格納室2 の室内熱交換器12と、室外熱交換器
4 とが、相互間で熱エネルギの収支がバランスのとれた
形で運転されるから、第1,第2いずれの方式の場合に
も省エネルギー化が図れる。
【0016】ここで、実施例で二格納室の一方が冷却
用、他方が加熱用のときの各室温変化と、圧縮機、室内
・室外熱交換器およびヒータの各動作の関連について、
図4のタイムチャートを参照しながら説明する。この実
施例の制御方針は、(1) 主眼を冷却用格納室の室温制御
に置く、(2) その加熱用格納室の室温が予備温度未満
か、以上かに応じて熱媒体の流し方と加熱制御方法を変
更する、というものである。加熱用格納室の予備温度
は、下限値37、上限値42℃( 平均値39.5℃) 、冷却用格
納室の適温は、下限値1、上限値8℃( 平均値4.5 ℃)
である。ここで、加熱商品の最終温度 (適温) は既に述
べたように60℃である。なお、実施例で二格納室が共に
冷却用のときについては、各室温変化や、圧縮機、室内
・室外熱交換器およびヒータの各動作の関連は比較的簡
単であるから、説明を省略する。
【0017】図4において、起点のの段階では、格納
室1〔H〕の室温が予備温度(37 〜42℃) の範囲内にあ
るから、格納室1〔H〕と格納室3〔C〕が直列接続さ
れる(図1参照)。すなわち、第1運転方式である。し
かも、で格納室2の室温が上限値8℃に達したから、
圧縮機3が起動され、冷凍サイクルに基づいて格納室2
の室温が下降に転じ、同時に格納室1の室温が上昇し始
める。なお、各格納室1,2の室温の傾向線とともに、
商品温度の傾向線を名称矢印付きで示してある。各室温
の傾向線の変動が激しいのに比べて、熱伝導の遅れまた
は平均化のため、商品温度の傾向線の変化は緩慢であ
る。
【0018】の段階で、格納室1の室温が上限値42℃
に達したことで、格納室2は格納室1の室内熱交換器11
に代えて室外熱交換器4と接続変更される(図2参
照)。すなわち、第2運転方式に変換される。したがっ
て、室内熱交換器11が停止し、代わって室外熱交換器4
が起動される。圧縮機3 と室内熱交換器12は動作継続中
であるから、格納室2の室温は下降を継続するととも
に、格納室1の室温が上限値42℃に達する。
【0019】の段階で、格納室2の室温が下限値1℃
に達すると、圧縮機3が停止し、同時に室内熱交換器12
と室外熱交換器4が停止して格納室2の冷却機能が止ま
る。したがって、格納室2の室温は上昇に転じるととも
に、格納室1の室温が下降を続ける。の段階で、格納
室1の室温が下限値37℃に達すると、室温をそれ以下に
低下するのを阻止して予備温度内に戻すため、格納室2
に装備された補助のヒータ31がオンする。その結果、格
納室1の室温は下限値37℃から上昇に転じる。格納室2
の室温は上昇を続ける。
【0020】の段階で、格納室1の室温が上限値42℃
に達すると、それ以上の上昇を停止するためにヒータ31
がオフする。その結果、格納室1の室温は上限値42℃か
ら下降に転じる。格納室2の室温は、の段階以降に特
に冷却機能が働いていないから、その段階から依然上昇
を続ける。の段階で、格納室1の室温が下限値37℃に
達することで、室温をそれ以下に低下するのを阻止して
予備温度内に戻すため、格納室1に装備のヒータ31がオ
ンする。その結果、格納室1の室温は下限値37℃から上
昇に転じる。格納室2の室温は、の段階以降に特に冷
却機能が働いていないから、その段階から変化速度は緩
慢になるものの依然上昇を続ける。
【0021】の段階で、格納室1の室温が再び上限値
42℃に達すると、それ以上の上昇を停止するためにヒー
タ31がオフする。その結果、格納室1の室温は上限値42
℃から下降に転じる。格納室2の室温は、の段階以降
に特に冷却機能が働いていないから、変化速度をさらに
落としながら依然上昇を続け、格納室2の上限値8℃に
接近する。
【0022】の段階で、格納室1の室温は下降を続け
ているものの、まだ予備温度(37 〜42℃) の範囲内にあ
り、格納室2の室温が上限値8℃に達したから、圧縮機
3が起動される。したがって、冷却機能が働き始めて格
納室2の室温が下降に転じ、同時に格納室1の室温が上
昇に転じる。の段階で、格納室1の室温が上限値42℃
に達したことで、格納室3は格納室1の室内熱交換器11
に代えて室外熱交換器4と接続変更、すなわち、第2運
転方式に変換される。したがって、室内熱交換器11に代
わって室外熱交換器4が室内熱交換器12に接続され、圧
縮機3 と室内熱交換器12は動作継続中であるから、格納
室2の室温は下降を継続するとともに、格納室1の室温
は上限値42℃から下降に転じる。
【0023】(10)の段階では、先のと同じ状態にな
り、格納室2の室温は下限値1℃から上昇に転じて許容
温度範囲内に復帰し、一方の格納室1の室温は段階か
ら引き続き下降を続ける。(11)の段階では、先のと同
じ状態になり、格納室2のヒータ31がオンする。その結
果、格納室1の室温は下限値37℃から上昇に転じて予備
温度範囲内に復帰し、一方の格納室2の室温は(10)段階
から引き続き上昇を続ける。
【0024】
【発明の効果】この発明によれば、以下のような優れた
効果が期待できる。 (1) 全格納室が冷却用のときには、全室内熱交換器と
室外熱交換器とが相互間で熱的に利用し合う形で運転さ
れ、格納室の一部が冷却用で他が加熱用のときには、
冷却用格納室の蒸発器として働く室内熱交換器と、加熱
用格納室の凝縮器として働く室内熱交換器または室外熱
交換器とが、それぞれ相互間で熱的に利用し合う形で運
転されるから、とのいずれのときにも自動販売機と
しての省エネルギー化の向上が図れる。 (2) 冷却用格納室は、常にこれを対象として温度制御さ
れるから、商品は快適冷却状態で供給され顧客満足が得
られる。一方、加熱用格納室の温度は、予備温度未満な
ら第1運転方式がとられるとともに、補助のヒータと高
周波誘導加熱装置の動作に支援され、予備温度以上なら
第2運転方式によって予備温度に復帰し、いずれにして
も商品は快適加熱状態で供給され顧客満足が得られる。 (3) 自動販売機の周囲温度は年間を通して大幅に変化す
るが、この変化に伴う各商品用格納室に係る大きい負荷
変動にも充分対応することができる。この点では、加熱
商品を直接60℃に加熱しないで、予備温度 (約40℃) と
最終温度60℃との2段階加熱方式にしたこともあづかっ
て力がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る実施例で二格納室の一方が加熱
用で他方が冷却用のときの第1の運転方式の動作図
【図2】実施例で二格納室の一方が加熱用で他方が冷却
用のときの第2の運転方式の動作図
【図3】実施例で二つの格納室が共に冷却用のときの動
作図
【図4】実施例で二格納室の一方が冷却用、他方が加熱
用のときの各室温変化と、圧縮機、室内・室外熱交換器
およびヒータの各動作の関連を示すタイムチャート
【図5】加熱用受具に関し、(a) はその側面図、(b) は
その平面図
【図6】実施例の全体構成を示す模式図
【図7】従来例で二つの格納室が共に冷却用のときの動
作図
【符号の説明】
1,2 格納室 3 圧縮機 4 室外熱交換器 7 電子膨張弁 8 逆止弁 9 アキュムレータ 10 缶 11,12 室内熱交換器 50 加熱用受具 61〜66 電磁弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凝縮器または蒸発器として働く室内熱交換
    器を装備する商品用格納室の複数個と、凝縮器として働
    く室外熱交換器とを備え、複数格納室の室内熱交換器お
    よび室外熱交換器を選択的に含む蒸気圧縮式冷凍サイク
    ルに基づき、格納室の全てまたは一部を冷却用に他を加
    熱用に温度制御する自動販売機の運転方法であって、全
    格納室が冷却用のときには、その蒸発器として働く全室
    内熱交換器を並列接続したものと、室外熱交換器とを直
    列接続し、格納室を対応する熱媒体の流量オン・オフに
    よって適温に温度制御し、格納室の一部が冷却用で他が
    加熱用のときには、販売投出の前段箇所に加熱用格納室
    で加熱された商品を適温まで追加加熱するための高周波
    誘導加熱装置を、かつ加熱用格納室に補助のヒータを装
    備するとともに、加熱用格納室の温度が設定された予備
    温度未満の場合に第1の運転方式を、予備温度以上の場
    合に第2の運転方式をとり、その第1運転方式は、冷却
    用格納室の蒸発器として働く室内熱交換器を並列接続し
    たものと、加熱用格納室の凝縮器として働く室内熱交換
    器を並列接続したものとを直列接続し、冷却用格納室を
    対応する熱媒体の流量オン・オフによって適温に温度制
    御するとともに、その熱媒体の流量オフ時には加熱用格
    納室の温度をヒータのオン・オフによって予備温度に温
    度制御する方式であり、その第2運転方式は、冷却用格
    納室の蒸発器として働く室内熱交換器を並列接続したも
    のと、室外熱交換器とを直列接続し、冷却用格納室を対
    応する熱媒体の流量オン・オフによって適温に温度制御
    する方式であることを特徴とする自動販売機の運転方
    法。
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