JPH0811535B2 - ステアリング装置のキックバック防止装置 - Google Patents

ステアリング装置のキックバック防止装置

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JPH0811535B2
JPH0811535B2 JP62228852A JP22885287A JPH0811535B2 JP H0811535 B2 JPH0811535 B2 JP H0811535B2 JP 62228852 A JP62228852 A JP 62228852A JP 22885287 A JP22885287 A JP 22885287A JP H0811535 B2 JPH0811535 B2 JP H0811535B2
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torque
force
shaft
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、フォークリフトなどの産業車輌の操舵輪か
らハンドルへの逆入力、いわゆるキックバックを防止す
る装置に関する。
B.従来の技術 この種のキックバック防止装置の従来例として、実開
昭62−4468号公報に開示されたものが知られている。こ
れは、キックバックを検出すると操舵力伝達系を瞬間的
にロックし、キックバックによるハンドルの回転量を低
減したものである。しかし、キックバック検出手段を、
ステアリングシャフトに装着された遠心ガバナと、それ
に連動するリミットスイッチとから構成しているため、
急ハンドル時にキックバックを誤検出したり、また弱い
キックバックや緩っくりしたキックバックを検出できな
いという問題があった。
そこで本願人は先に実願昭62−76612号の明細書中
に、これらの問題を解決したステアリング装置のキック
バック防止装置を提案した。
すなわち、操舵方向と操舵トルクの方向とを検出し、
両方向が一致していれば正常、不一致であればキックバ
ック発生と判定し、操舵力伝達系を電磁ブレーキで制動
する。これにより、急ハンドル時のキックバック誤検出
が防止されるとともに、弱いキックバックや緩っくりし
たキックバックを確実に検出できるようにした。
ここで、操舵方向とは、ハンドルから操舵輪に至る操
舵力伝達系の運動方向を指し、例えばステアリングシャ
フトでは回転方向、あるいはカウンタ型フォークリフト
のドラグリンクでは移動方向である。そして、正常時は
ハンドル側から操舵力伝達系に入力される操舵方向であ
り、キックバック時は操舵輪側から操舵伝達系に入力さ
れる操舵方向である。また、操舵トルクの発生方向(以
下、操舵トルクの方向と呼ぶ)とは、操舵時に操舵力伝
達系に生ずるトルクの方向(例えばステアリングシャフ
トのねじれ方向)あるいは上述したドラグリンクでは軸
力の方向(圧縮力、引張力)を指す。
C.発明が解決しようとする問題点 ところで、上記明細書中に開示されているキックバッ
ク防止装置においては、操舵トルクの方向を検出するセ
ンサを電磁ブレーキよりもハンドル側に配置しているた
め、次のような問題がある。
このキックバック防止装置においては、上述のように
操舵方向と操舵トルクの方向とを検出し、これらの検出
方向が一致していないときにキックバックを判定して電
磁ブレーキが働く。例えばハンドルを右回転する場合を
考えると、キックバック発生前は、操舵方向,操舵トル
クとも右回りである。操舵輪が縁石に乗り上げるなどし
てキックバックが発生しキックバック力が操作者の操舵
力を上回るとハンドルが左回転するから、操舵方向は左
回り、操舵トルクは右回りとなる。このため、電磁ブレ
ーキが働き、キックバックによりハンドルが不所望に左
回りに回転するのが防止される。
このとき、操舵輪から操舵トルクセンサまでの操舵力
伝達系は電磁ブレーキで切り離されているから、操舵ト
ルクセンサにはキックバック力は伝達されない。そし
て、キックバック検出から電磁ブレーキが作動するまで
ハンドルは左回りに回転するので、電磁ブレーキが作動
すると、ハンドルの左回り回転運動による慣性力が操舵
トルクセンサに伝達され、このセンサが左回りのトルク
を検出する。すると、操舵方向,操舵トルクの発生方向
とも左回りとなり、電磁ブレーキの作動が停止する。電
磁ブレーキ力が解除されると操舵トルクセンサと操舵輪
とが接続されるから、ハンドルが運転者により右回りさ
せるべき操作され、かつキックバックが継続して発生し
ていれば、再び右回りの操舵トルクが操舵トルクセンサ
で検出されるとともに、キックバックによる左回りの操
舵方向が操舵方向センサで検出され、再び電磁ブレーキ
が作動する。このように、操舵トルクセンサを電磁ブレ
ーキよりもハンドル側に配置すると、このキックバック
防止装置は断続的に作動する。このため、キックバック
防止装置を連続的に作動せしめ、より一層の操舵フィー
リングの向上が望まれている。
本発明の目的は、キックバックによるハンドルの逆転
を防止する電磁ブレーキなどの制動手段を連続的に動作
させるようにしたステアリング装置のキックバック防止
装置を提供することにある。
D.問題点を解決するための手段 クレーム対応図である第1図により説明すると、本発
明に係るキックバック防止装置は、操舵力伝達系103に
作用する操舵トルクの方向を検出する第1の方向検出手
段104と、操舵力伝達系103に作用する操舵方向を検出す
る第2の方向検出手段105と、第1の方向検出手段より
もハンドル101側に配設され操舵力伝達系103を制動せし
める制動手段106と、第1および第2の方向検出手段10
4,105で検出される方向が互いに相反するときに制動手
段106を作動せしめる制御手段107とを具備する。
E.作用 キックバックによる操舵輪102側からの逆入力は、第
1の方向検出手段104および第2の方向検出手段105に作
用し、これにより操舵トルクの方向および操舵方向が検
出される。制御手段107は、検出された両方向が相反す
るとキックバックと判定して制動手段106を作動せしめ
る。制動手段106により操舵力伝達系103が制動されると
キックバックによるハンドル101の運動速度が減速され
る。この発明では、制動時にはハンドル101と第1お方
向検出手段104とが切り離されるから、この減速に伴う
ハンドル101の慣性モーメントが、従来のように操舵ト
ルクの方向を検出する第1の方向検出手段104に作用し
ない。また、制動時にも第1の方向検出手段104が操舵
輪102と接続されているから、第1の方向検出手段104
は、キックバック力により発生するトルクの方向を継続
して検出する。したがって、ハンドル101が停止しある
いはある値に減速されるまで制動手段106は継続して作
動する。
F.実施例 (I)実施例の構成 第2図〜第4図により、本発明に係るキックバック防
止装置の一実施例をリーチ型フォークリフトのマニュア
ルステアリング装置に適用した場合について説明する。
(I−1)全体構成 このマニュアルステアリング装置は、第2図に示すよ
うに、ハンドル10と、操舵輪11と、ハンドル10と操舵輪
11との間の操舵力伝達系12とから成り、操舵力伝達系12
は、ハンドル10側からステアリングシャフト13,ステア
リングシャフトスプロケット14,チェーン15,ギアシャフ
トスプロケット16,ピニオンギアシャフト17,ピニオンギ
ア18,リングギア19,ステアリングアクスル25が順次に設
けられて構成されている。
キックバック防止装置100は、操舵方向センサ20と、
操舵トルクセンサ30と、キックバック検出時に操舵力伝
達系12に制動力を付与する電磁ブレーキ40と、両センサ
20,30からの入力信号によりキックバックを検出して電
磁ブレーキ40を作動せしめる電磁ブレーキ制御部50とを
備えている。
操舵方向センサ20,操舵トルクセンサ30および電磁ブ
レーキ40はステアリングシャフト13に設けられ、それぞ
れ第3図(a)〜(d)に詳細を示すように構成されて
いる。
(I−2)操舵トルクセンサ30の構成 ステアリングシャフト13は、ハンドル側の上シャフト
13Aと操舵輪側の下シャフト13Bとに2分割され、両者
は、ピン31,外筒32,ピン33を介して一体的に連結されて
いる。すなわち、下シャフト13Bと外筒32とがピン31で
連結され、外筒32と上サフト13Aとがピン33(第3図
(c),(d)参照)で連結されている。上シャフト13
Aは外筒32内の一対のベアリング34で軸支されている。
上下一対のベアリング34間にはスイッチ作動体35が上シ
ャフト13Aに外挿され、第3図(c)に示すようにピン3
3により上シャフト13Aと一体化されている。第3図
(c)に示すとおりピン33と外筒32との間には間隙が設
けられており、上シャフト13Aは、外筒32すなわち下シ
ャフト13Bに対して所定回転角度(以後、ガタ分とす
る)だけ相対回転可能となって後述するトルク検出を可
能としている。
スイッチ作動体35の外周には、第3図(a)に示すと
おり対向する2つのカム面35a,35bと、係止V溝35cとが
形成され、両カム面35a,35bにはそれぞれ、ばね36でシ
ャフト方向に付勢されるボール保持体37に保持されたボ
ール38が押圧接触されている。ボール保持体37の背面に
は、外筒32に保持された右トルクスイッチ39Rと左トル
クスイッチ39Lとが設けられ、保持体37のシャフト外方
への運動により各スイッチ39R,39Lがオンするように構
成されている。係止V溝35cには、ばね45でシャフト方
向に付勢されるボール保持体46で保持されたボール47が
押圧接触されている。
ばね45のばね力により上シャフト13Aから外筒32への
許容伝達トルクが設定され、入力トルクがこの許容伝達
トルク以下のとき、上シャフト13Aと外筒32とがスイッ
チ作動体35とボール47とを介してガタ分だけ一体的に回
転するので、スイッチ39R,39Lはオフのままである。そ
の後さらに上シャフト13Aと外筒32とが相対的に回転す
るときも力の伝達経路は同一である。
入力トルクが許容伝達トルクを越えると、ボール47が
係止V溝35cに乗り上げスイッチ作動体35が外筒32に対
して相対回転し、入力トルクの方向に応じて、カム面35
a,35bのいずれかがボール38を介して左右トルクスイッ
チ39R,39Lのいずれか一方をオンする。スイッチ39R,39L
のいずれかがオンした後もさらに上シャフト13Aと外筒3
2とが相対回転すると、ピン33を介して両者間の力の伝
達がなされ、確実な力の伝達が保証される。入力トルク
が許容伝達トルク以下になると、ばね45のばね力により
スイッチ作動体35が元の位置に復帰してトルクスイッチ
がオフする。
なお、第3図(a),(b)において、48は、許容伝
達トルクを調整するための調整ねじ、49は、ステアリン
グシャフト13の遠心力でボール38がトルクスイッチ39R,
39Lを操作しないように付勢するばね36のばね保持部で
ある。
(I−3)操舵方向センサ20の構成 操舵方向センサ20は第3図(b)に示すように、ステ
アリングシャフト13の下シャフト13Bに設けられた光学
式回転センサ21と、光学式回転センサ21から出力される
ステアリングシャフト13の正逆回転に相応した信号に基
づいて正転,逆転を検出する電気回路部22を含む。回転
センサ21は、下シャフト13Bに固着されたスリット板21A
と、受光素子と発光素子とで構成され固定部に固着され
たフォトインタラプタ21Bとから構成される。また電気
回路部22は、下シャフト13Bの正逆転に相応したパルス
位相からその正逆転方向を検出するとともに所定時間あ
たりのパルス数により回転速度も検出し、回転方向と速
度の大きさに応じて正負のアナログ信号を出力する。
今、右回転時に正電圧を、左回転時に負電圧を出力す
る。
(I−4)電磁ブレーキ40の構成 第3図(b)に示すように、固定ブラケット41にボル
ト42で螺着された電磁ブレーキ40は、ベアリング34を介
して上シャフト13Aに取付けられ、固定ブラケット41
は、車体フレームから突設された回り止めブラケット43
のピン43aにより回り止めが施されている。固定ブラケ
ット41を車体フレームに固着してもよい。44は電磁ブレ
ーキ40の電磁石であり、この電磁石44に吸着,解放され
るアーマチュア45が外筒32の上部端面にねじで螺着され
ている。したがって、電磁石44を駆動信号により励磁す
ると上シャフト13Aに制動がかかり、消磁するとその制
動が解放される。この駆動信号は、上述した操舵トルク
センサ30の2つのトルクスイッチ39R,39Lと操舵方向セ
ンサ20などで構成される電磁ブレーキ制御部50によって
生成される。
(I−5)電磁ブレーキ制御部50の構成 この制御部50は、第4図に示すように構成される。
操舵方向センサ20には正逆回転方向のしきい値をそれ
ぞれ設定する2つのコンパレータ51R,54Lが接続され、
各コンパレータ51R,51Lの出力はそれぞれアンドゲート5
2,53の一方の入力とされている。アンドゲート52,53の
他方の入力には左右トルクスイッチ39L,39Rが接続さ
れ、各スイッチ39R,39Lがオンすると高論理信号が入力
されるようになっている。アンドゲート52,53の出力は
オアゲート54を介してトランジスタ55のベースに入力さ
れている。このトランジスタ55がオンすると電磁ブレー
キ40が作動し、オフすると電磁ブレーキ40が働かないよ
うにされている。
(II)実施例の動作 このように構成されたステアリング装置のキックバッ
ク防止装置の動作を説明する。
今、ハンドル10を時計方向に操作、すなわち右操舵し
ているときに操舵輪11が縁石に乗り上げて左操舵方向の
キックバック力が操舵輪側から入力されるとする。この
とき、第3図(a)において上シャフト13Aはハンドル
操作により時計方向Cに回転され、外筒32には、下シャ
フト13Bを介して入力されるキックバック力により反時
計方向Uに回転力が作用する。キックバック力が運転者
の操舵力より弱いときには、上シャフト13Aの回転力
が、スイッチ作動体35,ボール47,外筒32,ピン31を介し
て下シャフト13Bに伝達され、ピン33と外筒32とは隙間
をあけたまま右操舵方向(時計方向)に下シャフト13B
が回転する。したがって、このとき少なくとも操舵トル
クセンサ30のトルクスイッチ39R,39Lはオフのままであ
り、電磁ブレーキ40へは通電されない。
キックバック力が運転者の操舵力より強いと、外筒32
の反時計方向Uの回転トルクにより、ボール47が係止V
溝35Cを乗り上げて外筒32が反時計方向Uにガタ分だけ
回転し、右トルクスイッチ39Rがオンする。その後はピ
ン33を介して上シャフト13Aと外筒32とが一体的に回転
する。右トルクスイッチ39Rがオンすると、第4図に示
すとおり、アンドゲート52の一方の入力が高論理とな
る。
一方、キックバック力により下シャフト13Bがハンド
ル10からの操作方向とは逆の反時計方向(左操舵方向)
に回転を開始すると、回転センサ20からそれに相応した
負の電圧が出力される。今、この負電圧がコンパレータ
51Lのしきい値−δより小さいと(左操舵方向にしきい
値|δ|よりも早く回転する場合)、コンパレータ51L
の出力が高論理となり、アンドゲート52がオンし高論理
信号を出力する。この信号がオアゲート54を介してトラ
ンジスタ55に供給され、トランジスタ55がオンする。し
たがって、第4図からわかるように、電磁ブレーキ40の
コイル40aに通電され電磁ブレーキ40が作動してステア
リングシャフト13に制動がかかり、ハンドル側にキック
バック力が伝達されるのが防止される。この結果、ハン
ドル10が運転者の意志に反して反時計方向にすなわち左
操舵方向に回転するのが防止される。
ここで、操舵トルクTは方向と大きさをもち、操舵方
向すなわち操舵速度Vも同様に方向と大きさをもつ。
今、ステアリングシャフト13の時計方向回転を正とする
とき、正常時は、 T×V≧0 である。そしてキックバック発生時は、 T×V<0 である。キックバック発生時に電磁ブレーキ40が働いて
ステアリングシャフト13に制動がかかると、|V|は零に
向う。一方、キックバックが継続する限り操舵トルク|T
|は小さくはならなずその方向も同じである。そして、
操舵トルクセンサ30が電磁ブレーキ40に対して操舵輪側
にあるから、制動時に検出されるキックバックによるト
ルクはハンドル10の回転運動による影響を受けない。し
たがって、回転速度がある値まで減速されるとコンパレ
ータ51Lの出力が低論理となり、アンドゲート52がオフ
してトランジスタ55がオフする。これにより、電磁ブレ
ーキ40が消磁されてステアリングシャフト13への制動が
解除される。すなわち、キックバック時に連続的な制動
が行なわれる。
上述の例示の如く、ハンドル右回転時にキックバック
が発生するとハンドル10は左回転運動するが直ちに制動
される。このとき、従来のように、ハンドル10と電磁ブ
レーキ40との間に操舵トルクセンサ30が配置されると、
左回転するハンドル10に作用する制動力によって生ずる
慣性モーメントが操舵トルクセンサ30に作用してしま
い、トルク検出が安定せず従来技術の項で述べたように
電磁ブレーキ40が断続して働くことになる。しかし、本
発明によれば、かかる慣性モーメントは電磁ブレーキ40
で吸収されるから、操舵トルクセンサ30には何ら影響を
与えず、ハンドル10などのキックバックによる運動速度
が零、あるいは一定値以下になる間で、継続した制動が
得られる。
また、キックバック力が小さくなれば、ばね45のばね
力によりスイッチ作動体35が元の位置に復帰してトルク
スイッチがオフするから、電磁ブレーキ40への通電が断
たれ、通常の運転状態となる。
なお、電磁ブレーキ力とキックバック力の大小関係に
より、キックバック時にハンドルの回転が瞬時に止まる
ようにしたり、逆回転はするもののその回転力を小さく
したりできる。また、操舵トルクセンサの許容伝達トル
ク設定用のばね45のばね力を十分小さくし電磁ブレーキ
力を十分大きくしておけば、小さなキックバックでもハ
ンドルの逆転を防止できる。
(III)変形例 第2図の実施例では、電磁ブレーキ40,操舵トルクセ
ンサ30および回転センサ20をステアリングシャフト13に
設けたが、操舵トルクセンサ30をピニオンギアシャフト
17に設け、回転センサ20と電磁ブレーキ40をステアリン
グシャフト13に配置してもよい。あるいは、リーチ型フ
ォークリフトに限らず、けん引車に本発明を適用しても
よい。
また、操舵トルクセンサを周知のひずみゲージ式、磁
気式により構成し、コンパレータによりあるしきい値と
比較することにより設定トルクを決めても良い。この場
合、上述の回転速度に応じてしきい値を変更するように
しても良い。更に、光学式の操舵方向センサを用いた
が、それ以外の種々のセンサを用いることができる。
更にまた、電磁ブレーキ40によりステアリングシャフ
ト13を制動したが、操舵トルクセンサ30よりもハンドル
側であればこれ以外の部位を制動してもよく、更に、電
磁ブレーキ40に代えて油圧アクチュエータにより制動力
を付与してもよい。この場合、実願昭62−76612号の明
細書に開示したように、ステアリングシャフト13にギア
を別設し、このギアと噛合するギアを油圧モータの出力
軸に連結し、通常時は油圧モータの出入口ポートを連通
させて自由に回転するようにし、ブレーキ時にはオリフ
ィス内蔵の電磁切換弁を介して油圧モータの回転に流体
抵抗を与えてステアリングシャフト13のギアを制動する
ようにしてもよい。
(IV)他の実施例 (1)上述したリーチ型フォークリフトに限らず、カウ
ンタ型フォークリフトにも同様にして本発明を適用でき
る。この場合、第5図に示すようにステアリングシャフ
ト13に電磁ブレーキ40を設け、ステアリングギアボック
ス71の回転出力をピットマンアーム72で直線運動に変換
してベルクランク73に伝達するドラグリンク74に操舵力
方向センサ130を設け、ベルクランク73の回転軸に操舵
方向センサ120を設ければよい。なお、操舵力方向セン
サ130はドラグリンク74の外面にひずみゲージを貼付し
た軸力センサの一種であり、圧縮,引張を検出して操舵
トルクを検出している。この実施例の場合、ドラグリン
ク74のように直線運動する部材に電磁ブレーキ40のよう
な制動手段を設けてもよい。なお、第5図において、75
はタイロッド、76はナックルアームである。
(2)更に、第6図に示すように本発明を電動パワース
テアリング装置に適用することもできる。
従来の電動パワーステアリング装置では、ハンドルを
握っていればキックバックによる操舵トルクに応じた電
動力が発生するための上述したようなキックバック防止
対策は行なっていない。このため、キックバック時の反
力がパワーステアリング用の電動モータの駆動力と対抗
し、モータに過電流が流れ、消費エネルギが極めて大き
いという問題がある。
また、フォークリフトの如き後輪操舵車輌や一輪操舵
車輌では、ハンドルを切った状態で手を放すとハンドル
が巻き込んでいくいわゆる「巻き込み現象」の問題もあ
る。
このような問題を解決するのが第6図に示したキック
バック防止装置付きの電動パワーステアリング装置であ
る。
第6図において第2図と同様の箇所には同一の符号を
付して説明を省略する。
ステアリングシャフト13には電磁ブレーキ40が装着さ
れている。ピニオンギアシャフト17は上シャフト17Aと
下シャフト17Bとに分割され、上シャフト17Aには操舵ト
ルクセンサ230が、下シャフト17Bには操舵方向センサ20
がそれぞれ設けられ、上シャフト17A,下シャフト17Bは
電動モータ60を介して接続されている。
操舵トルクセンサ230は上述したトルクセンサ30とは
異なり、トルクの方向のみならずその大きさも検出でき
るもので、例えば周知のひずみゲージ式が用いられる。
このトルクセンサ230で検出したトルクの大きさと方
向に応じて電動モータ60の回転方向と出力トルクの大き
さを制御してパワーアシストする。一方、トルクセンサ
230からの信号と操舵方向センサ20からの信号をコント
ローラ61に入力し、上述したと同様な論理で信号を処理
し、操舵トルクの方向と操舵方向とが逆のときにキック
バックが生じたと判定し、コントローラ61からの信号に
より電磁ブレーキ40を動作せしめ、ステアリングシャフ
ト13を制動する。
以上の構成により、キックバックによりモータへ過電
流が流れるのが防止でき、省エネルギに寄与する。ま
た、いわゆる巻き込み現象も防止できる。電磁ブレーキ
は単にブレーキ板とライニングとを圧接するだけなの
で、消費電流は少ない。
なお、上述の過電流の低減策は行なわず上述した「巻
き込み現象」を防止するだけであれば、電磁ブレーキ40
を廃止して電動モータ60の回転力をキックバック力によ
る回転力と対抗させてもよい。
G.発明の効果 本発明は、操舵トルクの方向を検出するセンサと操舵
方向を検出するセンサとを備え、各検出方向が相反した
ときにキックバックと判定して電磁ブレーキのような制
動手段により操舵力伝達系を制動するように構成したの
で、キックバック検出までのタイムラグが短縮され、キ
ックバックによる逆転運動がステアリングハンドルに伝
達される前に制動がかかる。また、この制動手段を操舵
トルク方向検出用センサよりもハンドル側に配置したの
で、キックバック発生に伴うハンドルの回転運動は連続
して減速制動され、その際の慣性モーメントが操舵トル
クの検出に何ら影響を与えず、したがって、ハンドルの
回転速度が零あるいはある値以下になるまで継続して減
少し、従来のような断続的なハンドルの運動が防止さ
れ、操舵フィーリングが向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図はクレーム対応図である。 第2図〜第4図は本発明の一実施例を示し、第2図は全
体構成を示す概略図、第3図(a)〜(d)は操舵トル
クセンサなどの詳細を示し、(a)は(b)のa−a断
面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のc−c断面
図、(d)は(a)のd−d断面図、第4図は電磁ブレ
ーキ制御部の回路図である。 第5図は本発明をカウンタ型フォークリフトに適用した
場合の一実施例を示す全体概略構成図である。 第6図は本発明を電動パワーステアリング装置に適用し
た場合の実施例を示す全体概略構成図である。 10:ハンドル、11:操舵輪 12:操舵力伝達系 13:ステアリングシャフト 14:スプロケット、15:チェーン 16:スプロケット 17:ピンオンギアシャフト 18:ピンオンギア、20:回転センサ 25:ステアリングアクスル 30:操舵トルクセンサ 39R,39L:操舵トルクスイッチ 40:電磁ブレーキ 50:電磁ブレーキ制御部 101:ハンドル、102:操舵輪 103:操舵力伝達系 104:第1の方向系手段 105:第2の方向検出手段 106:制動手段、107:制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンドルと操舵輪とを操舵力伝達系で接続
    して成るステアリング装置のキックバック防止装置にお
    いて、 前記操舵力伝達系に設けられ操舵力伝達系に作用する操
    舵トルクの方向を検出する第1の方向検出手段と、 前記操舵力伝達系の前記第1の方向検出手段よりも操舵
    輪側に設けられ操舵力伝達系に作用する操舵方向を検出
    する第2の方向検出手段と、 前記第1の方向検出手段よりもハンドル側に配設され前
    記操舵力伝達系を制動せしめる制動手段と、 前記第1および第2の方向検出手段で検出される方向が
    互いに相反するときに前記制動手段を作動せしめる制御
    手段とを具備することを特徴とするステアリング装置の
    キックバック防止装置。
JP62228852A 1987-09-02 1987-09-11 ステアリング装置のキックバック防止装置 Expired - Lifetime JPH0811535B2 (ja)

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JP62228852A JPH0811535B2 (ja) 1987-09-11 1987-09-11 ステアリング装置のキックバック防止装置
US07/239,901 US4909527A (en) 1987-09-02 1988-09-02 Steering system with kickback control arrangement
GB8820717A GB2209317B (en) 1987-09-02 1988-09-02 Steering system with kickback control arrangement

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JPS6470262A JPS6470262A (en) 1989-03-15
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JPH0542948Y2 (ja) * 1987-03-09 1993-10-28

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