JPH08115029A

JPH08115029A - クリーニング装置

Info

Publication number: JPH08115029A
Application number: JP25086094A
Authority: JP
Inventors: Hidekazu Hirose; 英一廣瀬; Hiroshi Daiko; 浩大胡; Yutaka Yakabe; 豊矢加部; Kenichi Mishina; 憲一三品
Original assignee: Fuji Xerox Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date: 1994-10-17
Filing date: 1994-10-17
Publication date: 1996-05-07

Abstract

(57)【要約】【目的】磁性トナーを用いる画像形成装置における感光
体のクリーニング装置において、感光体の損傷、摩耗に
よる劣化の少ない、長期に亘って良好なクリーニング性
が維持できるクリーニング装置を提供する。また、カプ
セルトナーを使用する場合でも、クリーニング中にカプ
セルが破壊されて画像劣化を起こすようなことのないク
リーニング装置を提供する。【構成】画像形成装置のクリーニング装置２において、
回転する円筒形スリーブ３ｓと、スリーブ３ｓの内側に
配備された固定磁石３ｍと、スリーブ３ｓの表面に被覆
された、磁性材料が分散した柔軟材とからなる、感光体
１に当接するクリーニングロール３が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、現像剤に磁性トナーを
用いる複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真方
式の画像形成装置におけるクリーニング装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、電子写真方式を利用した画像形成
装置の現像剤としては、信頼性、装置の小型化等の観点
から、キャリアを用いない、かつ磁性体のトナーだけの
磁性１成分現像剤が広く用いられている。この磁性トナ
ーを用いた画像形成装置では、感光体表面上に形成した
静電潜像をトナー像として現像し、このトナー像を転写
材に転写した後、転写されたトナー像を定着して所望の
画像が得られる。ところで、上記の転写工程において、
転写に寄与せずに感光体表面上に残留したトナーは、次
の画像を形成する際の障害となるので、転写後の感光体
表面からトナーを除去する必要がある。これを行うため
に、従来から、種々のクリーニング装置が提案されてい
る。その一つに、ウレタン等のゴム部材で作ったブレー
ドを感光体表面に圧接させる、ブレードクリーニング方
式がある。この方式を用いて、小粒径のトナーをクリー
ニングするためには、高い圧接力を必要とするため、こ
のブレードクリーニング方式は、感光体とブレード先端
との間の高い摩擦力によって、感光体が摩耗したり、ブ
レードがめくれて感光体及びブレードが損傷したりする
トラブルが発生しやすいという欠点がある。これらのト
ラブルを解消するため、回転する円筒形非磁性スリーブ
の内側に固定磁石を配置し、スリーブ表面に磁性キャリ
アを担持させるための磁気ブラシを形成する磁気ブラシ
ローラ方式や、回転するローラ表面に半導電性の繊維を
植毛し、トナー極性と反対極性のバイアスをローラに印
加して静電的にトナーを除去する静電式繊維ローラ方式
などが提案されている。しかし、前者の磁気ブラシロー
ラ方式は、クリーニング時に感光体表面に磁性キャリア
が付着して、画質劣化が発生する恐れがあり、後者の静
電式繊維ローラ方式は、クリーニング性を向上させるた
めに、クリーニングローラの前方にコロトロンを増設し
たり、クリーニングしたトナーをローラから回収するた
めの機構が必要となり、装置が大型化し、高コストにな
りやすい。また、磁力を応用した方式の一つとして、回
転する円筒形非磁性スリーブの内側に固定磁石を配置
し、スリーブ表面に繊維を植毛した方式が、特公平２−
４９１０号公報、実開平１−９２６６８号公報、実開平
１−７７６７３号公報、実公平１−４３７２８号公報等
に提案されている。また、同様にスリーブ内部に固定磁
石を配置し、そのスリーブ表面を柔軟材で被覆した方式
が、実開昭５８−１４１２６７号公報や特開昭５７−２
４９７７号公報等に提案されているが、いずれの方式
も、スリーブ内部の固定磁石から感光体表面までの距離
が長くなるため、スリーブ表面のトナーに作用する磁力
が弱まり、吸着力が働かなくなって、トナーを完全に吸
着し切れなかったり、吸着したトナーが飛散したり、ト
ナークラウドが発生したりする。このような不具合を改
善するため、回転する非磁性スリーブの表面に磁性繊維
を植毛した方式が、特開平４−８６７７８号公報、特開
平４−３６６９８６号公報等によって提案されている。
しかしこれらの方式も、植毛する磁性繊維として、残留
磁化率及び保磁力の大きな永久磁石材料を用いると、一
度クリーニングしたトナーを磁性繊維から引き離そうと
しても、磁性繊維の磁気的捕捉力のため、引き離し切れ
ず、次第にトナーが蓄積するため、長期的に亘って安定
したクリーニングを行うことができない。また、磁性繊
維は機械的な力が強いため、感光体に大きな力を与える
ため、表面が軟らかい有機感光体の場合、感光体の摩
耗、損傷を惹き起こすことがある。

【０００３】また、最近、省電力化を目的として、加熱
による定着でなく、圧力のみで定着する、カプセルトナ
ーを用いた画像形成装置が提案されている。カプセルト
ナーを使用する場合、上記の従来のクリーニング方式で
は、機械的な力が強いため、カプセルが破壊されて、中
に封入されているバインダー樹脂を溶解してある結着剤
が流れ出し、感光体表面にトナーが付着して画像劣化を
惹き起こすことがある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたもので、感光体上の磁性トナーをクリー
ニングする際の、感光体の損傷、摩耗による感光体の劣
化の少ない、長期に亘って良好なクリーニング性が維持
できるクリーニング装置を提供することを目的とする。

【０００５】また、カプセルトナーが使用される場合で
も、クリーニング中にカプセルが破壊されて、流れ出し
た結着剤が画像劣化を起こすようなことのないクリーニ
ング装置を提供することも本発明の目的の一つである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、磁性トナーを用いて感光体上にトナー像を形成し
た後、そのトナー像を所定の転写材上に転写する画像形
成装置における、感光体上に残留した磁性トナーを除去
するクリーニング装置において、回転する円筒形スリー
ブと、スリーブの内側に配備された固定磁石と、スリー
ブの表面に被覆された、磁性材料が分散した柔軟材とか
らなる、感光体に当接するクリーニングローラを備えた
ことを特徴とする。

【０００７】さらに、上記のクリーニングローラに、ク
リーニングローラに付着した磁性トナーを回収する回収
手段を備えることが好ましい。

【０００８】

【作用】本発明のクリーニング装置は、上記のように、
円筒形のスリーブが感光体と接触する構造となっている
ため、ブレード方式におけるブレードの刃先が感光体に
及ぼす大きな摩擦力に比べて、スリーブと感光体との摩
擦力は極めて小さい。また、感光体上の未転写トナー
は、回転する円筒形スリーブと接触して、トナーと感光
体との付着力が弱められた上、スリーブ内部に配置され
た固定磁石による磁気的捕捉力によって、トナーと感光
体の付着力はさらに弱められる。さらに、スリーブの表
面の被覆層中に磁性材料を分散させてあるため、固定磁
石の磁力がスリーブ表面まで誘導されて、スリーブ表面
に強い磁力が確保されるので、クリーニングローラは感
光体上の残留トナーを確実に吸着する。

【０００９】さらに、クリーニングローラに付着した磁
性トナーを回収するための、トナー回収手段を備えるこ
とにより、クリーニングローラに付着した磁性トナーが
さらに確実に回収される。

【００１０】

【実施例】以下に、図面を参照しながら、本発明の実施
例について説明する。図１は、本発明のクリーニング装
置の一実施例の断面図である。図１に示すように、矢印
Ａ方向に回転する感光体ドラム１に隣接して、クリーニ
ング装置２が設けられている。クリーニング装置２に
は、クリーニングローラ３とトナー回収機構４が備えら
れている。トナー回収機構４には、ポリウレタン製の掻
き取り部材４ｂが設けられている。掻き取り部材４ｂ
は、クリーニングローラ３に当接しており、クリーニン
グローラ３からトナーを掻き取る。掻き取られたトナー
は、搬送パドル５によってトナー回収ボックス６に送ら
れる。クリーニングローラ３は固定磁石３ｍ、回転可能
なスリーブ３ｓ及び被覆層３ｃから構成されている。ス
リーブ３ｓは円筒形で、非磁性材料から作られている。
被覆層３ｃは磁性材料を分散させた柔軟材でできてお
り、スリーブ３ｓの表面は、磁性材料を分散させた柔軟
材から成る被覆層３ｃによって被覆されている。さら
に、スリーブ３ｓの内側には、多数の磁極を有する固定
磁石３ｍが配備されており、その磁力によって、スリー
ブ３ｓの表面に磁性トナーが吸着される。上記の柔軟材
中の磁性材料は、この固定磁石３ｍの磁力をクリーニン
グローラ３の表面まで誘導するよう作用する。

【００１１】柔軟材としては、例えば、ＮＢＲ（ニトリ
ルゴム）、ＳＢＲ（スチレン・ブタジエン・ゴム）、Ｃ
Ｒ（クロロブレンゴム）、ウレタンゴム、シリコンゴム
などを発泡させた材料が使用される。また、これらのゴ
ムの硬度は、感光体ドラム１の損傷や摩耗を最小限に抑
えるために、ＪＩＳ−Ａ硬度で５０度以下のものが用い
られる。

【００１２】分散させる磁性材料としては、なるべく磁
化率が高く、保磁力が小さいソフト磁性材料（ｓｏｆｔ
ｍａｇｎｅｔｉｃｍａｔｅｒｉａｌｓ）である珪素
鉄合金、パーマロイ（鉄−ニッケル合金）、フェライト
などを用いる。本実施例では、磁性材料としてフェライ
ト粉末を用いた。このフェライト粉末を、硬度４５度の
発泡ウレタンゴム中に１０重量％分散させたものを柔軟
材として用い、これをスリーブ３ｓの表面に被覆した。

【００１３】図２は、柔軟材中に分散させた磁性材料粉
末の量（重量％）と、クリーニング後の感光体ドラム１
の表面に残留したトナー量との関係を示す。図２に示す
とおり、柔軟材に対する磁性材料の配合比が、約８重量
％以上になると、クリーニング後の残留トナー量は、ほ
ぼゼロとなる。クリーニングローラ３の外径は、通常、
１７ないし６０ｍｍ程度であるが、本実施例では、外径
１８ｍｍのものを使用した。感光体ドラム１とクリーニ
ングローラ３との干渉量は、０．５〜３．０ｍｍの範囲
内に納まるように設定する。クリーニングローラ３は、
感光体ドラム１の回転方向Ａと反対のＢ方向に回転す
る。

【００１４】上記のクリーニング装置を用いて、クリー
ニングローラ３上での磁力を測定したところ、磁極上の
４６％の磁力を確保することができ、被覆層３ｃ中の磁
性材料の効果が明瞭に認められた。次いで、従来のブレ
ードによるクリーニング装置と本実施例のクリーニング
装置とを、Ａ４版普通紙２００００枚のコピーテストに
よって比較した結果、従来のクリーニング装置の場合、
感光体ドラムの摩耗が５μｍであったのに対して、本実
施例のクリーニング装置の場合、感光体ドラムの摩耗を
３μｍに抑えることができた。また、トナーの飛散やト
ナークラウドの発生は見られなかった。さらに、本実施
例のクリーニング装置の場合、テスト終了時において
も、画像の劣化は認められなかった。

【００１５】上記実施例におけるトナー回収は、Ｎ1 極
とＮ2 極の同極性の２磁極によってクリーニングローラ
３の後方に形成される反発磁界領域において行われる。
クリーニングローラ３内部の固定磁石３ｍの磁力によっ
てクリーニングローラ表面に吸着されながら運ばれてき
たトナーは、反発磁界領域に到って反発磁界の作用でク
リーニングローラ表面から離れようとする。そこで、そ
の領域に設けられたトナー掻き取り部材４ｂがトナーを
掻き取り、搬送パドル５はそれを回収ボックス６に収容
する。なお、トナー掻き取り部材４ｂは金属またはウレ
タンゴム等で作られた板状の部材である。

【００１６】なお、熱定着トナーに比べて機械的強度の
低いカプセルトナーを使用して、本実施例のクリーニン
グ装置でテストを行った結果、従来のブレード式クリー
ニング装置では、カプセルトナーの３８％が破壊された
のに対して、本実施例の装置では、カプセルトナーの破
壊を１０％以下に抑えることができた。次に、上記実施
例のクリーニング装置のトナー回収機能をさらに向上さ
せた実施例について説明する。

【００１７】図３は、上記実施例のクリーニングローラ
に、クリーニングローラに付着した磁性トナーを回収す
るための、トナー回収ローラ７を付加した例である。図
３に示すように、トナー回収ローラ７はクリーニングロ
ーラ３と掻き取り部材４ｂとの間に設けれれている。ト
ナー回収ローラ７は、回転する円筒形の非磁性スリーブ
７ｓの内側に、固定磁石７ｍを内蔵している。スリーブ
７ｓは、外径１２ｍｍのステンレス製であり、固定磁石
はＮ極、Ｓ極の２極を有し、それぞれ、磁束密度は７５
０ガウスである。このトナー回収ローラ７は、感光体ド
ラム１から見てクリーニングローラ３の後方に位置し、
かつ、トナー回収ローラ７の中心軸は、クリーニングロ
ーラ３の中心軸からクリーニングローラ３の後方に延ば
した水平線に対して上方に２０度の角度をなす線上に位
置し、かつ、トナー回収ローラ７表面とクリーニングロ
ーラ３表面とが当接する位置に配備される。

【００１８】トナー回収ローラ７内部の固定磁石７ｍに
は、主極と補助極とがあるが、主極はトナー回収ローラ
７とクリーニングローラ３との接点に対向する位置に配
備し、主極の極性は、クリーニングローラの固定磁石３
ｍの最終極（Ｎ2 極）と反対極性（Ｓ1 極）である。ト
ナー回収ローラ７の回転方向は、クリーニングローラ３
と反対のＣ方向に回転する。

【００１９】このように構成したことにより、トナーは
クリーニングローラ３からトナー回収ローラ７に回収さ
れ、板状のトナー掻き取り部材４ｂで掻き取られ、搬送
パドル５によって回収ボックス６に収容される。トナー
掻き取り部材４ｂをトナー回収ローラ７上の磁束密度が
最も弱い領域に配置することにより、トナーが確実に回
収される。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
円筒形のクリーニングローラが感光体と接触する構造と
なっているため、ブレード方式におけるブレードの刃先
が感光体に及ぼす大きな摩擦力に比べて、クリーニング
ローラと感光体との摩擦力は極めて小さいので、感光体
が摩耗したり、損傷したりしてクリーニング不良を起こ
したりすることがない。そのため、本発明のクリーニン
グ装置は長期に亘って良好なクリーニング性を維持する
ことができる。

【００２１】また、感光体上の未転写トナーを回転する
クリーニングローラと接触させるため、トナーと感光体
との付着力が弱められ、クリーニングローラ内部に配置
された固定磁石による磁気的捕捉力によって、トナーと
感光体の付着力はさらに弱められる。その上、クリーニ
ングローラ表面の被覆層中に磁性材料が分散して存在し
ているため、固定磁石の磁力がクリーニングローラ表面
まで誘導されて、クリーニングローラ表面に強い磁力が
確保されるので、クリーニングローラは、感光体上の残
留トナーを確実に吸着することができる。そのため、一
旦クリーニングローラに吸着したトナーが飛散したり、
トナークラウドが発生したりすることがない。クリーニ
ングローラに吸着されたトナーは、クリーニングローラ
内部に配置された固定磁石の同磁極間に生じる反発磁界
によってクリーニングローラから離れ、容易に回収され
る。

【００２２】また、カプセルトナーの場合でも、クリー
ニング装置がトナーに及ぼす機械的な力が弱いため、カ
プセルの破壊が極めて少なく、流れ出した結着剤が感光
体表面に付着して画像劣化を惹き起こすことが少ない。
以上のような効果を有するので、本発明により、良好な
クリーニング性を長期間維持できるクリーニング装置を
得ることができる。

【００２３】さらに、クリーニングローラに付着した磁
性トナーを回収するための、トナー回収ローラを付加す
ることにより、クリーニングローラに付着した磁性トナ
ーをさらに確実に回収することができるので、本発明の
効果はさらに高まる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のクリーニング装置の一実施例の断面図
である。

【図２】柔軟材中に分散させた磁性料粉の量とクリーニ
ング後の残留トナー量との関係を示すグラフである。

【図３】クリーニングローラに付着した磁性トナーを回
収するための、トナー回収ローラを付加した実施例の断
面図である。

【符号の説明】

１感光体ドラム２クリーニング装置３クリーニングローラ３ｃ被覆層３ｓスリーブ３ｍ固定磁石４トナー回収機構４ｂトナー掻き取り部材５搬送パドル６トナー回収ボックス７トナー回収ローラ７ｓスリーブ７ｍ固定磁石

フロントページの続き (72)発明者三品憲一神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロックス株式会社海老名事業所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】磁性トナーを用いて感光体上にトナー像
を形成した後、該トナー像を所定の転写材上に転写する
画像形成装置における、前記感光体上に残留した磁性ト
ナーを除去するクリーニング装置において、回転する円筒形スリーブと、前記スリーブの内側に配備
された固定磁石と、前記スリーブの表面に被覆された、
磁性材料が分散した柔軟材とからなる、前記感光体に当
接するクリーニングロールを備えたことを特徴とするク
リーニング装置。
【請求項２】前記クリーニングロールに、該クリーニ
ングロールに付着した磁性トナーを回収する回収手段を
備えたことを特徴とする請求項１記載のクリーニング装
置。