JPH08114228A - 軸受装置 - Google Patents

軸受装置

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JPH08114228A
JPH08114228A JP27573794A JP27573794A JPH08114228A JP H08114228 A JPH08114228 A JP H08114228A JP 27573794 A JP27573794 A JP 27573794A JP 27573794 A JP27573794 A JP 27573794A JP H08114228 A JPH08114228 A JP H08114228A
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JP
Japan
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bearing
shaft
intermediate plate
rotation
rotating body
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JP27573794A
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Masahiro Takahashi
正弘 高橋
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸の高速回転時に軸受内部の潤滑剤が軸の回
転よって飛散することを防止し、長寿命で振動や騒音の
少ない軸受装置を提供する。 【構成】 回転体6と軸受3との間に、回転体6と接近
して中間板11が対向配置されている。中間板11と回
転体6との対向面の何れか一方には、回転体6の回転に
よって、回転体6と中間板11との間に挟まれた空気層
に回転中心側が高圧となるような空気流を生じさせる複
数の溝が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軸受装置に関し、特に、
回転中における液体潤滑剤の飛散を防止する手段を備え
た軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高速に回転するモータの軸受装置
には、玉軸受や、流体軸受が用いられている。しかしな
がら、玉軸受を用いた場合は高価になり、また、高速回
転時に、玉軸受の鋼球、内輪、外輪の相対回転に伴って
振動や騒音が発生する問題がある。一方、流体軸受は、
玉軸受に比較して低価格で、軸と軸受間に存在する潤滑
剤の層によって、軸と軸受との間の直接の接触を起こさ
ず回転し、振動や騒音の発生が少ない利点がある。とこ
ろが、流体軸受では、軸の回転数が高くなると、潤滑剤
に遠心力が作用して軸受の外部に流出し、軸と軸受との
間が部分的に直接接触して軸受の焼き付けを生じる問題
がある。そこで、上記の流体軸受の問題を解決するもの
として、例えば図5に示すような、特開平2−2869
12号公報に開示された手段がある。図5において、モ
ータ部22によって駆動される軸25は、軸受ハウジン
グ26内に配置された上下2つの軸受27によって支持
されており、前記2つの軸受27を間に挟んで軸25の
上方と下方とに羽根部28がそれぞれ設けられている。
軸25と軸受27との間には、潤滑剤が溜められてい
る。上記の構成において、軸25がモータ部22によっ
て回転されると、軸25とともに羽根部28が回転す
る。前記羽根部28の回転による矢印A方向の送風作用
によって、軸受27からの潤滑剤の飛散が防止され、安
定した潤滑状態が保たれる。また、前記送風作用による
冷却効果によって潤滑剤が冷却されるため、潤滑剤の劣
化が起こらず、また、軸と軸受との潤滑面の温度上昇が
抑制され、軸25ならびに軸受27の熱による損傷が防
止される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した特開平2−2
86912号公報に開示された軸受装置の構造では、軸
25に取り付けられた羽根部28の送風方向が図5の矢
印Aで示しているように軸25に平行な方向であるの
で、軸受27の端面27aに吹き付けられた空気流は、
前記端面27aに沿って半径方向外側に流れ、次いで羽
根部28と軸受ハウジング26との隙間から前記送風方
向とは反対方向へ吹き抜けることになる。したがって軸
25の回転による遠心力によって軸受27の端面27a
側に流出した潤滑剤は軸受27の半径方向外側へ流れる
空気流に引きずられて、半径方向外側へ移動する傾向が
生じる。その結果、軸25と軸受27との間の潤滑剤が
一度軸受27の端面27a側に流出するともとに戻るこ
とができず、軸25と軸受27との間に溜められた潤滑
剤は減少して流体潤滑状態が維持できなくなる問題が生
じる。また、羽根部28によって生じる空気流が軸受2
7に軸方向から直接当たるため、回転時に発生する騒音
や振動の原因の一つになる問題もあった。
【0004】
【発明の目的】そこで、本発明は、前述した問題を解消
し、軸の高速回転時に軸受内部の潤滑剤が軸の回転よっ
て飛散することを防止し、長寿命で振動や騒音の少ない
軸受装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の軸受装置は、回転体が取り付けられた軸
と、液体潤滑剤によって潤滑されて前記軸を支持する軸
受とを備えた軸受装置において、前記回転体と前記軸受
との間には、前記回転体と接近して対向配置されるとと
もに、前記軸が回転自在に貫通される透孔を有する中間
板が配置され、前記中間板と前記回転体との対向面の何
れか一方に、前記回転体の回転によって前記回転体と前
記中間板との間に挟まれた空気層に回転中心側が高圧と
なるような空気流を生じさせる複数の溝を形成したもの
である。この場合、前記溝はスパイラル状に形成するこ
とができる。また、前記軸受は永久磁石で形成されると
ともに、前記液体潤滑剤は磁性潤滑流体であることが好
ましい。さらに、前記軸が磁性体で形成されるととも
に、前記軸受は永久磁石で形成され、前記軸受の磁気吸
引力によって前記軸のスラスト荷重を支持することも可
能である。
【0006】
【作用】前記の構成において、回転体が軸とともに回転
すると、回転体と中間板との間に挟まれた空気層は、引
きずられて回転体とともに回転する。一方、回転体と中
間板との何れか一方に形成されている複数の溝は、回転
体の回転によって回転中心側に空気を移動させる形状に
形成されているので、溝内に存在する空気は前記溝に案
内されて中心部へ移動する。溝内の空気が中心部へ移動
することにより、回転中心に近い軸の周囲では空気の圧
力が高まる。中間板で隔てられた軸受側に貯留された液
体潤滑剤には、軸の回転により遠心力が生じ、中間板の
透孔と軸との間の環状隙間から軸端側へ飛散あるいは流
出しようとするが、前記隙間の部分の回転体に面した側
では空気の圧力が高くなっているため、液体潤滑剤は軸
受側に押し戻される。そして、軸の回転速度の増加に比
例して空気層の回転中心側への流動速度が増加し、回転
中心側での圧力が高まるため、高速回転時においても、
液体潤滑剤に作用する大きな遠心力や動圧に対抗するこ
とができる。一方、回転体の回転によって、回転体と中
間板との間の空気層には動圧が発生する。前記動圧は軸
の軸方向の変位に対してダンパーの役割を果たし、回転
中に軸に生じた軸方向の振動やそれに伴う騒音を低下さ
せ、軸の回転を安定させる。また、中間板は、回転体の
回転によって引き起こされる空気流から軸受側を遮り、
前記空気流によって軸受側に貯留されている液体潤滑剤
が撹拌されて飛散することを防止する役割も有してい
る。
【0007】また、前記溝はスパイラル状に形成されて
いると、回転中心側への空気流が効率的に生成され、回
転体と対向する側の中間板の透孔周囲の圧力を高めるこ
とができる。さらに、軸受を永久磁石で形成し、また、
液体潤滑剤として磁性潤滑流体を用いれば、磁性潤滑流
体が軸受の磁気吸引力によって軸受に捕捉される。従っ
て、軸の回転速度が低く、回転体と中間板との間の回転
中心側の空気圧力が高圧にならない場合でも、磁性潤滑
流体と永久磁石の軸受とを併用することで、磁性潤滑流
体の軸受装置外部への飛散や流出を完全に阻止すること
ができる。
【0008】さらに、磁性体で形成された軸を永久磁石
で形成された軸受で支持した場合には、軸受の磁気吸引
力によって軸に作用するスラスト荷重が支持される。こ
の場合、磁気吸引力のみでスラスト荷重を支持しても、
回転体と中間板との間に生じる動圧によるダンパー効果
によって、軸の回転は安定している。
【0009】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明の軸受装置が使用されているポリ
ゴンミラーモータの構造を示したものであって、レーザ
プリンタ等のポリゴンミラーの回転駆動に用いられるも
のである。軸4の上端部には図示されないポリゴンミラ
ーが取り付けられて、上下の軸受3、3によって回転自
在に支持された軸4とともに回転されるようになってい
る。前記軸4には、マグネットによって構成される回転
体6が固定されその外周には複数のマグネット着磁部6
aが形成されている。また、ハウジング1には、積層鋼
板等からなる積層コア7が配置され、前記積層コア7に
は複数のコイル8が巻かれている。積層コア7は、その
周縁部が前記マグネット着磁部6aと対向して配置され
ている。ハウジング1上にはポリゴンミラーモータの回
転駆動に必要な駆動制御回路(図示せず)が搭載された
回路基板9が配置されている。また、前記回路基板9上
には回転体6の回転位置を検出するため、ホール素子等
によって構成された位置検出素子10が設けられてい
る。
【0010】前記軸受3は永久磁石によって形成されて
おり、ハウジング1に固定されている。軸受3は上下方
向に2カ所配置されており、軸4の周囲を環状に囲んで
配置されている。上下の軸受3、3はそれぞれ半径方向
に着磁されており、また、軸方向に隣接して逆方向の極
性に着磁されている。すなわち、上方の軸受3において
は、その軸受3の上部の外周部分がN極に着磁され軸4
と対向する内周部分でS極に着磁されている。また、そ
の下部の外周部分ではS極に着磁されており、軸4と対
向する内周部分ではN極に着磁されている。したがって
上方の軸受3では軸4と対向する内周部分では、上部が
S極となり下部がN極となっている。また、下方の軸受
3においても上方の軸受3と同様な向きに着磁されてい
る。軸受3、3はハウジング1に設けられた軸孔1aに
形成されている上下の拡径部1b、1bに形状精度や上
下の組立精度が適正に選択されて嵌めこまれて固定され
ている。上下の軸受3、3には軸4が挿入され、軸4と
軸受3の内周面との隙間には磁性潤滑流体5が満たされ
ている。ハウジング1に形成されている軸孔1aの下方
の拡径部1bの下端はカラー2によって閉じられてい
る。また、軸4は上下の軸受3、3と対応した位置が大
径軸部4aに形成されており、軸受3の内周によって大
径軸部4aの部分でラジアル荷重が支持される構造とな
っている。
【0011】軸4は鉄系材料などの磁性材料で形成され
ており、永久磁石によって形成されている軸受3による
磁気吸引力が作用している。軸受3は、その軸方向に隣
接して互いに逆極性で着磁されていることから、軸4と
の間で閉じた磁気回路が形成され、軸4に作用する軸受
3の磁気吸引力は、軸受3の内周面がNまたはSの単一
の極に着磁されている場合に比較して強力に作用する。
また、軸受3の磁束は、大径軸部4aの部分に集中する
ため、軸4が外部から加えられるスラスト荷重により、
軸方向に変位して軸受3と大径軸部4aとの対向位置が
上下何れかにズレると元の位置に戻そうとする復元力が
発生する。この復元力が軸4に加えられるスラスト荷重
を支持する力となる。そして、図1の実施例に示されて
いるように、軸受3の軸方向の長さが大径軸部4aの軸
方向の長さより長く形成しておくことによって、軸受3
の磁束が大径軸部4aに集中し易く、磁気吸引力を大き
くすることができる。これは、軸受3と大径軸部4aと
の軸方向長さの相違によって、軸受3から大径軸部4a
に至る磁束が平行でなく斜めになるため、大径軸部4a
が軸受3の軸方向の中央位置に位置している場合には、
上下で釣り合っているが、軸4が上下方向に外部からの
スラスト荷重によって変位した場合には、僅かな変位に
よって上下方向の磁気吸引力のバランスが崩れて大きな
復元力が作用するためである。
【0012】ハウジング1の上方の拡径部1bの上端側
周囲には中間板11が取り付けられている。中間板11
は、回転体6の回転によって、軸受3の上部に生じる空
気流と軸受3とを隔離し、軸受3部分に磁気吸引力によ
って保持された磁性潤滑流体5が前記空気流によって外
部に飛散しないように設けられている。図2に示すよう
に、中間板11の透孔11a内周縁は軸4と僅かな環状
隙間11bをあけて対向しており、環状隙間11bから
上下方向に空気が流通できるように構成されている。中
間板11と接近して対向する位置の、回転体6の下面に
は、軸4の周囲を囲んで溝部12が環状に形成されてい
る。前記溝部12の内径と外径とは、中間板11の内径
と外径とに略等しくなるように設定されている。溝部1
2は、図3に示すような平面形状に形成されており、複
数の溝12aと平坦部12bとが溝部12の中心に対し
て回転対称に配置されている。また、溝12aは、中心
側から半径方向外側に向けて回転体6の回転方向に傾斜
して放射状に設けられている。この実施例では、それぞ
れの溝12aは直線状に形成されている。
【0013】上記のように構成されたポリゴンミラーモ
ータは、図1に示すように、回路基板9上に形成された
駆動制御回路を通じて複数のコイル8に通電されると、
軸4と回転体6とによって構成されている回転体に駆動
トルクが生じ、軸4が回転駆動される。軸4の回転運動
は、複数に着磁された回転体6の磁極の回転位置が位置
検出素子10によって検出される。前記位置検出素子1
0から発せられる回転位置検出信号は、回路基板9上に
設けられている駆動制御回路の素子(図示せず)に入力
され、複数のコイル8の中で回転駆動に必要なコイルの
みに電流が供給されることにより回転が継続される。そ
して、軸4の回転に伴い軸受3と大径軸部4aとの間に
磁気吸引力によって捕捉されている磁性潤滑流体5は軸
受3と大径軸部4aとの間の相対回転運動によって動圧
を生じ、この動圧により軸4のラジアル荷重が支持され
る。したがって、軸4は、上下の大径軸部4aの部分が
それぞれ対応する位置の軸受3によって流体潤滑状態で
支持されて安定した状態で回転する。また、軸4に加わ
るスラスト荷重は上下の軸受3によって磁気吸引力で支
持されるため、軸4の下端とハウジング1の底部に設け
られたカラー2との間には隙間が生じた状態で回転が行
われる。即ち、軸4のスラスト荷重は非接触状態で磁気
的に軸受3によって支持されている。
【0014】そして、軸4の回転に伴って回転体6が回
転すると、溝12aが溝部12の中心側から半径方向外
側に向かって回転体6の回転方向に傾斜して設けられて
いることから、溝部12と中間板11との相対回転によ
って前記溝部12と中間板11間に挟まれた空気層には
中心側に向かう空気流が生じ、回転中心に近いほど圧力
が高くなる半径方向の圧力勾配が生じる。その結果、中
間板11の軸4と透孔11aとの間の環状隙間11bの
回転体6側での圧力が、軸受3側の圧力よりも高くなる
ため、軸4の回転による遠心力や動圧による磁性潤滑流
体5の環状隙間11bからの外部への飛散や流出が阻止
される。
【0015】軸4の回転数が増加すると、磁性潤滑流体
5に作用する遠心力や動圧はこれに比例して大きくなる
が、溝部12と中間板11との相対回転によって前記空
気層の中心側での圧力も軸4の回転数とともに高くなる
ため、上記の遠心力や動圧の増加に対抗することができ
る。また、軸4の回転数が小さい場合には、前記溝部1
2による効果は減少するが、軸受3の磁気吸引力によっ
て磁性潤滑流体5が軸受3に捕捉されているため、中間
板11外部への飛散や流出が生じることはない。さら
に、溝部12と中間板11との間に挟まれた前記空気層
には、溝部12と中間板11との相対回転によって上下
方向の動圧を生じる。前記動圧は、軸4に対する軸方向
の振動を抑えるダンパー効果を有する。前記ダンパー効
果は、上記実施例のように磁気的にスラスト荷重を支持
している場合には特に有効に作用するが、他のスラスト
荷重を機械的に支持している構造の軸受に対しても有効
である。
【0016】
【実施例2】次に本発明の軸受装置の第2の実施例を図
4に基づいて説明する。この実施例では、前述の実施例
と基本的な構造は変わっていないが、溝部12の形状を
変更して、より効果的に、回転中心側へ空気流が生じる
ように改良したものである。
【0017】同図において、溝部12には、回転方向へ
中心から半径方向外側へスパイラル状に形成された溝1
2aが複数条回転対称に設けられている。隣り合う溝1
2a間には平坦部12bが形成されている。回転体6が
回転すると溝部12と中間板11との間に挟まれた空気
層は、回転体6の回転に引きずられて円周方向に流動
し、溝12a内に侵入した空気は、回転していない中間
板11の溝部12との対向面によって粘性力を受けて相
対的に引きずられ、溝12aに沿っての溝部12の中心
側へ移動する。この場合、溝部12の円周方向の速度
は、半径方向外側で大きく、半径方向内側で小さいた
め、溝部12の外周側では空気を引きずる作用は大き
く、また溝部12の内周側では小さい。
【0018】溝12aをスパイラル状に形成したことに
よって、溝部12の外周側では溝12aが円周方向に近
い方向となっており、また、溝部12の内周側では溝1
2aは半径方向に近い方向となっている。そのため、溝
部12の外周側の溝12a内にある空気はその移動方向
と引きずられる方向とのズレが小さいため、大きな引き
ずり作用をうけて溝12aの中心側へ効率よく送り込ま
れ、引きずり作用の弱い溝部12の内周側では溝12a
内の空気は外周側から送り込まれる空気によって中心側
へ押し出される。従って、溝12aをスパイラル状にす
ることによって、前述の実施例で説明した直線状の溝1
2aを用いる場合よりもより透孔11a付近の圧力を高
めることができ、磁性潤滑流体5の密封効果をさらに向
上することができる。
【0019】前述の各実施例においては、回転体6に溝
部12を形成しているが、溝部12は中間板11に形成
することもでき、何れに形成するかは、加工コスト等の
条件によって適宜選択することが可能である。また、永
久磁石の軸受3や磁性潤滑流体5を用いずに、通常の流
体軸受を使用し、潤滑油等の液体潤滑剤によって潤滑す
ることも可能である。さらに、玉軸受等のころがり軸受
を用いた場合にも適用可能である。また、中間板11と
対向する回転体6は、前述の各実施例ではポリゴンミラ
ーモータのマグネットで構成されているが、これに限定
されることなく、独立部品として構成してもよい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回転体と中間板との間の空気層が回転中心側で高い圧力
となるため、中間板の透孔と軸との環状隙間を通して、
液体潤滑剤が軸受装置の外部へ飛散したり流出すること
を防止できる。その結果、軸と軸受との間を流体潤滑状
態に維持しておくことができ、液体潤滑剤の欠乏による
軸受の焼き付けを防止することができる。しかも、軸の
回転速度の増加に比例して空気層の回転中心側への流動
速度が増加し、回転中心側での圧力が高まるため、高速
回転時においても、液体潤滑剤に作用する大きな遠心力
や動圧に対抗することができる。また、中間板によっ
て、回転体の回転によって引き起こされる空気流から軸
受側が遮断されているため、前記空気流によって軸受側
に貯留されている液体潤滑剤が撹拌されて飛散されるこ
とがない。そのため、中間板から軸受側の部分を液体潤
滑剤の貯留スペースとして利用することができる。さら
に、回転体と中間板との間の空気層に発生する動圧によ
るダンパー効果により軸の回転が安定し、軸に生じる振
動や騒音を低下することができる。
【0021】また、回転体と中間板との何れかに設けら
れた溝はスパイラル状に形成することにより、回転体と
対向する側の中間板の透孔の周囲の圧力をより高めるこ
とができ、液体潤滑剤に対する密封効果をより高めるこ
とができる。さらに、軸受を永久磁石で形成し、また、
液体潤滑剤として磁性潤滑流体を用いれば、磁性潤滑流
体が軸受の磁気吸引力によって軸受に捕捉される。従っ
て、軸の回転速度が低く回転体と中間板との間の回転中
心側の空気圧力が高圧にならない場合でも、磁性潤滑流
体と永久磁石の軸受とを併用することで、磁性潤滑流体
の軸受装置外部への飛散や流出を阻止することができ
る。また、磁性体で形成された軸を永久磁石で形成され
た軸受で支持した場合には、軸受の磁気吸引力によって
軸に作用するスラスト荷重を支持でき、独立したスラス
ト軸受を不要とすることができる。
【0022】上記の磁気吸引力のみでスラスト荷重を支
持しても、回転体と中間板との間に生じる動圧によるダ
ンパー効果によって、軸の回転を安定させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の軸受装置の第1の実施例を示す断面
図である。
【図2】 本発明の軸受装置の第1の実施例の要部の拡
大断面図である。
【図3】 本発明の軸受装置の第1の実施例における溝
部の形状を示す平面図である。
【図4】 本発明の軸受装置の第2の実施例における溝
部の形状を示す平面図である。
【図5】 従来の軸受装置の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング、 1a 軸孔、 3 軸受、
4 軸、4a 大径軸部、 5 磁性潤滑流体、
11 中間板、11a 透孔、 11b 環状
隙間、 12 溝部、12a 溝、 12b 平
坦部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体が取り付けられた軸と、液体潤滑
    剤によって潤滑されて前記軸を支持する軸受とを備えた
    軸受装置において、 前記回転体と前記軸受との間には、前記回転体と接近し
    て対向配置されるとともに、前記軸が回転自在に貫通さ
    れる透孔を有する中間板が配置され、 前記中間板と前記回転体との対向面の何れか一方に、前
    記回転体の回転によって前記回転体と前記中間板との間
    に挟まれた空気層に回転中心側が高圧となるような空気
    流を生じさせる複数の溝を形成したことを特徴とする軸
    受装置。
  2. 【請求項2】 前記溝はスパイラル状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1の軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記軸受は永久磁石で形成されるととも
    に、前記液体潤滑剤は磁性潤滑流体であることを特徴と
    する請求項1の軸受装置。
  4. 【請求項4】 前記軸が磁性体で形成されるとともに、
    前記軸受は永久磁石で形成され、前記軸受の磁気吸引力
    によって前記軸のスラスト荷重を支持したことを特徴と
    する請求項1の軸受装置。
JP27573794A 1994-10-14 1994-10-14 軸受装置 Pending JPH08114228A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014128516A (ja) * 2012-12-29 2014-07-10 San Medical Gijutsu Kenkyusho:Kk 血液ポンプ及び補助人工心臓システム

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JP2014128516A (ja) * 2012-12-29 2014-07-10 San Medical Gijutsu Kenkyusho:Kk 血液ポンプ及び補助人工心臓システム

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