JP3491354B2 - 流体軸受装置 - Google Patents
流体軸受装置Info
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- JP3491354B2 JP3491354B2 JP26318694A JP26318694A JP3491354B2 JP 3491354 B2 JP3491354 B2 JP 3491354B2 JP 26318694 A JP26318694 A JP 26318694A JP 26318694 A JP26318694 A JP 26318694A JP 3491354 B2 JP3491354 B2 JP 3491354B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軸受装置に関し、特に高
速回転に適する磁性潤滑流体を用いた流体軸受装置に関
する。
速回転に適する磁性潤滑流体を用いた流体軸受装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、レーザプリンタや複写機等に
使用されているポリゴンミラーモータの軸のように、高
速で回転する軸を支持するための軸受には、一般に特開
平4−15615号公報に見られるような玉軸受等のこ
ろがり軸受が用いられている。また、この他にも軸と軸
受間に潤滑油等の流体を満たして流体潤滑を行う流体軸
受も広く用いられている。図3はポリゴンミラーモータ
の回転部分を支持している軸受として玉軸受3が用いら
れている一例を示したものである。同図において、ポリ
ゴンミラーモータのハウジング1は固定用孔2によって
レーザプリンタや複写機等の機器本体内部にネジ止め等
によって取り付けられている。前記ハウジング1に対し
て軸5が上下に配置された玉軸受3によって回転自在に
設けられている。前記軸5の上端には、図示されないポ
リゴンミラーが取り付けられる。
使用されているポリゴンミラーモータの軸のように、高
速で回転する軸を支持するための軸受には、一般に特開
平4−15615号公報に見られるような玉軸受等のこ
ろがり軸受が用いられている。また、この他にも軸と軸
受間に潤滑油等の流体を満たして流体潤滑を行う流体軸
受も広く用いられている。図3はポリゴンミラーモータ
の回転部分を支持している軸受として玉軸受3が用いら
れている一例を示したものである。同図において、ポリ
ゴンミラーモータのハウジング1は固定用孔2によって
レーザプリンタや複写機等の機器本体内部にネジ止め等
によって取り付けられている。前記ハウジング1に対し
て軸5が上下に配置された玉軸受3によって回転自在に
設けられている。前記軸5の上端には、図示されないポ
リゴンミラーが取り付けられる。
【0003】ポリゴンミラーは、光源から発せられる画
像情報を伝送するレーザ光等の光ビームを多角柱状の多
数の反射鏡面で反射し、その回転にともなって感光体ド
ラム等の表面を走査して、画像データの潜像を形成する
ために用いられている。前記軸5には、ブッシュ6が固
定されており、ブッシュ6の外周には磁性材料によって
形成されたマグネットヨーク7が取り付けられている。
また、マグネットヨーク7の下面には、多数のマグネッ
ト8が接着剤等の固定手段によって取り付けられてい
る。
像情報を伝送するレーザ光等の光ビームを多角柱状の多
数の反射鏡面で反射し、その回転にともなって感光体ド
ラム等の表面を走査して、画像データの潜像を形成する
ために用いられている。前記軸5には、ブッシュ6が固
定されており、ブッシュ6の外周には磁性材料によって
形成されたマグネットヨーク7が取り付けられている。
また、マグネットヨーク7の下面には、多数のマグネッ
ト8が接着剤等の固定手段によって取り付けられてい
る。
【0004】一方、ハウジング1は、磁性材料によって
形成されたヨーク4を支持しており、ヨーク4上には、
回路基板9が配置されている。回路基板9の表面には、
前記マグネット8に対向した複数のコイル10が取り付
けられ、また、マグネットヨーク7の縁部下方にはホー
ル素子等で構成される位置検出素子13が設けられてい
る。また、回路基板9上には、前記コイル10へ電力を
給電するためのコネクタ12とコイル10への通電を制
御するための駆動制御素子11が設けられている。
形成されたヨーク4を支持しており、ヨーク4上には、
回路基板9が配置されている。回路基板9の表面には、
前記マグネット8に対向した複数のコイル10が取り付
けられ、また、マグネットヨーク7の縁部下方にはホー
ル素子等で構成される位置検出素子13が設けられてい
る。また、回路基板9上には、前記コイル10へ電力を
給電するためのコネクタ12とコイル10への通電を制
御するための駆動制御素子11が設けられている。
【0005】上記の構成において、マグネットヨーク
7、マグネット8、及びヨーク4によって、閉じた磁気
回路が形成されており、コネクタ12から供給される電
力によって複数のコイル10に電流が通電されると、コ
イル10を流れる電流と前記マグネット8とヨーク4と
の空隙を貫く磁束との間の電磁的な相互作用によって、
駆動トルクが発生し、軸5、ブッシュ6、マグネットヨ
ーク7、および、マグネット8からなる回転体が発生し
た駆動トルクによって回転駆動される。前記回転体の回
転位置は、前記位置検出素子13によって検出され、こ
の検出信号によって前記駆動制御素子11はマグネット
8とコイル10との相対的な回転位置関係に応じて、複
数のコイル10のうち回転駆動に必要なコイル10のみ
への電流の供給を行う。
7、マグネット8、及びヨーク4によって、閉じた磁気
回路が形成されており、コネクタ12から供給される電
力によって複数のコイル10に電流が通電されると、コ
イル10を流れる電流と前記マグネット8とヨーク4と
の空隙を貫く磁束との間の電磁的な相互作用によって、
駆動トルクが発生し、軸5、ブッシュ6、マグネットヨ
ーク7、および、マグネット8からなる回転体が発生し
た駆動トルクによって回転駆動される。前記回転体の回
転位置は、前記位置検出素子13によって検出され、こ
の検出信号によって前記駆動制御素子11はマグネット
8とコイル10との相対的な回転位置関係に応じて、複
数のコイル10のうち回転駆動に必要なコイル10のみ
への電流の供給を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述した例において
は、軸は玉軸受によってハウジングに支持されている
が、一般にポリゴンミラーモータ等のような高速回転を
行う軸受部分に玉軸受等のころがり軸受を用いると、玉
軸受の玉の数などに起因して、軸の回転に対して、非同
期周波数の振動が生じ、また、騒音を引き起こす原因と
なる。前記振動や騒音は、高速回転時には特に著しくな
り、玉軸受の寿命にも影響を与えるため、玉軸受の摩耗
が経時的に進行し、振動や騒音が増大する傾向がある。
さらに、玉軸受を固定するハウジングの内径は、高い形
状精度を必要とし、上下に一対配置するために、上下の
軸受の組立精度も必要となる。そして、これらの組立精
度が適正に選択されていないと、騒音や振動が発生し、
また、軸受寿命を著しく低下させる原因となる。
は、軸は玉軸受によってハウジングに支持されている
が、一般にポリゴンミラーモータ等のような高速回転を
行う軸受部分に玉軸受等のころがり軸受を用いると、玉
軸受の玉の数などに起因して、軸の回転に対して、非同
期周波数の振動が生じ、また、騒音を引き起こす原因と
なる。前記振動や騒音は、高速回転時には特に著しくな
り、玉軸受の寿命にも影響を与えるため、玉軸受の摩耗
が経時的に進行し、振動や騒音が増大する傾向がある。
さらに、玉軸受を固定するハウジングの内径は、高い形
状精度を必要とし、上下に一対配置するために、上下の
軸受の組立精度も必要となる。そして、これらの組立精
度が適正に選択されていないと、騒音や振動が発生し、
また、軸受寿命を著しく低下させる原因となる。
【0007】一方、図3に示した例のように軸受部に玉
軸受を使用せずに、流体軸受を使用して軸を支持するこ
ともできる。しかしながら、流体軸受を使用すると軸と
軸受との隙間に潤滑剤を常に保持しておく必要があり、
潤滑が適切に行われている場合は、騒音や振動が少なく
回転摩擦も小さい等の利点があるが、軸高速回転による
遠心力によって、軸と軸受間の潤滑剤が外部に飛散され
ると軸が潤滑剤によって流体的に保持されている流体潤
滑の状態を維持することができなくなりできなくなり、
軸受と軸とが焼き付けを起こす等の状態に陥り、早期の
軸受の損耗を招く欠点がある。
軸受を使用せずに、流体軸受を使用して軸を支持するこ
ともできる。しかしながら、流体軸受を使用すると軸と
軸受との隙間に潤滑剤を常に保持しておく必要があり、
潤滑が適切に行われている場合は、騒音や振動が少なく
回転摩擦も小さい等の利点があるが、軸高速回転による
遠心力によって、軸と軸受間の潤滑剤が外部に飛散され
ると軸が潤滑剤によって流体的に保持されている流体潤
滑の状態を維持することができなくなりできなくなり、
軸受と軸とが焼き付けを起こす等の状態に陥り、早期の
軸受の損耗を招く欠点がある。
【0008】
【発明の目的】そこで、本発明は、上記のような従来の
玉軸受や流体軸受のもつ諸問題を解消し、騒音や振動が
少なく、しかも寿命の長い軸受装置を提供することを主
な目的とする。
玉軸受や流体軸受のもつ諸問題を解消し、騒音や振動が
少なく、しかも寿命の長い軸受装置を提供することを主
な目的とする。
【0009】 本発明は、流体軸受け装置に関するもの
で、請求項1の発明は、内部に閉じ込められる磁性潤滑
流体を介して軸端部を挿入し、軸を回転可能に支持する
有底の軸受部と、前記軸受部に対して軸の長さ方向に所
定の間隔を介して配置され、反対方向に着磁された永久
磁石と、からなり、前記磁性潤滑流体を介して軸受部に
挿入されて回転体を支持する軸は、下端部のスラスト軸
部と上部との、前記永久磁石に対応する部分が大径のも
のとして構成され、前記大径部の間に、小径部を設けて
なることを特徴とする。請求項2の発明は、前記軸受部
に配置する一対の永久磁石が、軸受部の半径方向に着磁
されており、磁石と軸の大径部との間での隙間の小さい
部分から、軸の小径部を通して磁束の密度を高くした状
態で、磁性潤滑流体を磁気的に保持する力(吸引能力)
を向上可能としていることを特徴とする。
で、請求項1の発明は、内部に閉じ込められる磁性潤滑
流体を介して軸端部を挿入し、軸を回転可能に支持する
有底の軸受部と、前記軸受部に対して軸の長さ方向に所
定の間隔を介して配置され、反対方向に着磁された永久
磁石と、からなり、前記磁性潤滑流体を介して軸受部に
挿入されて回転体を支持する軸は、下端部のスラスト軸
部と上部との、前記永久磁石に対応する部分が大径のも
のとして構成され、前記大径部の間に、小径部を設けて
なることを特徴とする。請求項2の発明は、前記軸受部
に配置する一対の永久磁石が、軸受部の半径方向に着磁
されており、磁石と軸の大径部との間での隙間の小さい
部分から、軸の小径部を通して磁束の密度を高くした状
態で、磁性潤滑流体を磁気的に保持する力(吸引能力)
を向上可能としていることを特徴とする。
【0010】
【作用】軸に対応する対の軸受部相互に永久磁石によっ
て反対方向に着磁されて磁気回路を形成し、磁気吸引力
によって、それぞれの軸受部分に磁性潤滑流体が吸引さ
れて閉じこめられる。潤滑流体は前記磁気吸引力で常に
軸受部分に引きつけられているため、軸が高速で回転し
て潤滑流体が軸受部から飛散することが防止され、軸と
軸受部との間は流体潤滑状態に保持される。したがって
軸の回転の開始時は軸受部は潤滑流体を間に挟んで間接
的に軸を支持しており、軸の回転数が増加するととも
に、潤滑流体の運動によって動圧が発生し、軸受部に対
して非接触状態で軸の回転が維持される。この場合、対
の軸受部の着磁方向が相互に反対になっているため、閉
じた磁気回路のループが形成され、それぞれの軸受部の
間に磁束が密集し、外側には磁束が拡がらず潤滑流体
は、軸受部の間にのみ捕捉されて流体潤滑状態が維持さ
れている。また、軸受を永久磁石によって形成し、軸に
対応する軸受部に着磁している場合には、軸受自体が磁
気吸引力を備えて前記磁性潤滑流体を軸受部間に閉じこ
める作用を生じる。
て反対方向に着磁されて磁気回路を形成し、磁気吸引力
によって、それぞれの軸受部分に磁性潤滑流体が吸引さ
れて閉じこめられる。潤滑流体は前記磁気吸引力で常に
軸受部分に引きつけられているため、軸が高速で回転し
て潤滑流体が軸受部から飛散することが防止され、軸と
軸受部との間は流体潤滑状態に保持される。したがって
軸の回転の開始時は軸受部は潤滑流体を間に挟んで間接
的に軸を支持しており、軸の回転数が増加するととも
に、潤滑流体の運動によって動圧が発生し、軸受部に対
して非接触状態で軸の回転が維持される。この場合、対
の軸受部の着磁方向が相互に反対になっているため、閉
じた磁気回路のループが形成され、それぞれの軸受部の
間に磁束が密集し、外側には磁束が拡がらず潤滑流体
は、軸受部の間にのみ捕捉されて流体潤滑状態が維持さ
れている。また、軸受を永久磁石によって形成し、軸に
対応する軸受部に着磁している場合には、軸受自体が磁
気吸引力を備えて前記磁性潤滑流体を軸受部間に閉じこ
める作用を生じる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。図
1は、本発明の流体軸受装置が適用されたモータの構造
を示したものであって、レーザプリンタ等のポリゴンミ
ラーの回転駆動に用いられるものである。軸5の上端部
には図示されないポリゴンミラーが取り付けられ、軸受
14によって回転自在に支持された軸5とともに回転さ
れるようになっている。軸5には、外周にマグネットヨ
ーク7が取り付けられたブッシュ6が固定されており、
マグネットヨーク7の下面には、複数のマグネット8が
接着剤等を用いた固着手段によって一体に固定されてい
る。すなわち、軸5、ブッシュ6、マグネットヨーク
7、および、マグネット8は、一体になって、回転体
(ロータ)を形成している。前記軸5はその下方が軸受
14によって支持されている。また、前記軸5の前記軸
受14内に挿入されている部分には、径を小さくした縮
径部5bが形成され、さらに、軸5のその下端には前記
軸受14の底部と当接するスラスト軸部5aが形成され
ている。軸5は、鉄系等の磁性材料で製作されることが
好ましい。
1は、本発明の流体軸受装置が適用されたモータの構造
を示したものであって、レーザプリンタ等のポリゴンミ
ラーの回転駆動に用いられるものである。軸5の上端部
には図示されないポリゴンミラーが取り付けられ、軸受
14によって回転自在に支持された軸5とともに回転さ
れるようになっている。軸5には、外周にマグネットヨ
ーク7が取り付けられたブッシュ6が固定されており、
マグネットヨーク7の下面には、複数のマグネット8が
接着剤等を用いた固着手段によって一体に固定されてい
る。すなわち、軸5、ブッシュ6、マグネットヨーク
7、および、マグネット8は、一体になって、回転体
(ロータ)を形成している。前記軸5はその下方が軸受
14によって支持されている。また、前記軸5の前記軸
受14内に挿入されている部分には、径を小さくした縮
径部5bが形成され、さらに、軸5のその下端には前記
軸受14の底部と当接するスラスト軸部5aが形成され
ている。軸5は、鉄系等の磁性材料で製作されることが
好ましい。
【0012】一方、軸受14は、底を有する円筒状に形
成されており、その上端部分が回路基板9に設けられた
孔に貫通した状態で回路基板9に取り付けられている。
軸受14はその上下の外周面に永久磁石15aと永久磁
石15bとが上下に設けられている。前記対の永久磁石
15aと永久磁石15bとは、ともに軸受14の半径方
向に沿って着磁されており、その着磁方向は相互に反対
方向になっている。
成されており、その上端部分が回路基板9に設けられた
孔に貫通した状態で回路基板9に取り付けられている。
軸受14はその上下の外周面に永久磁石15aと永久磁
石15bとが上下に設けられている。前記対の永久磁石
15aと永久磁石15bとは、ともに軸受14の半径方
向に沿って着磁されており、その着磁方向は相互に反対
方向になっている。
【0013】すなわち、図1のように、永久磁石15a
の外側がN極に着磁されていれば、永久磁石15bの外
側ではS極に着磁されている状態となっている。この例
では、永久磁石15aと永久磁石15bとは共に半径方
向に着磁されているためそれぞれの内側すなわち軸受1
4の外周面と接している側では、それぞれS極とN極と
に着磁されている。永久磁石15aと永久磁石15bと
は、それぞれ軸受14を取り囲むリング状に形成するこ
とができるほか、複数に分割して軸受14の周囲に配置
してもよい。永久磁石15aが設けられている軸受14
の内側及び、永久磁石15bが設けられている軸受14
の内側によって軸受部14a及び軸受部14bがそれぞ
れ形成されている。
の外側がN極に着磁されていれば、永久磁石15bの外
側ではS極に着磁されている状態となっている。この例
では、永久磁石15aと永久磁石15bとは共に半径方
向に着磁されているためそれぞれの内側すなわち軸受1
4の外周面と接している側では、それぞれS極とN極と
に着磁されている。永久磁石15aと永久磁石15bと
は、それぞれ軸受14を取り囲むリング状に形成するこ
とができるほか、複数に分割して軸受14の周囲に配置
してもよい。永久磁石15aが設けられている軸受14
の内側及び、永久磁石15bが設けられている軸受14
の内側によって軸受部14a及び軸受部14bがそれぞ
れ形成されている。
【0014】永久磁石15aと永久磁石15bとは互い
に反対方向に着磁されているので、永久磁石15bから
出た磁力線は軸受14の軸受部14bを通過して軸受1
4内に侵入し、上方の軸受部14aから永久磁石15a
へ入る磁気回路が形成される。この場合、永久磁石15
aと永久磁石15bの着磁方向を、それぞれ軸受14の
半径方向とすることで、軸受14の壁面を半径方向に貫
く磁束を最大にすることができる。
に反対方向に着磁されているので、永久磁石15bから
出た磁力線は軸受14の軸受部14bを通過して軸受1
4内に侵入し、上方の軸受部14aから永久磁石15a
へ入る磁気回路が形成される。この場合、永久磁石15
aと永久磁石15bの着磁方向を、それぞれ軸受14の
半径方向とすることで、軸受14の壁面を半径方向に貫
く磁束を最大にすることができる。
【0015】一方、軸5と軸受14との間の隙間には磁
性潤滑流体16が満たされている。磁性潤滑流体16は
磁力によって吸引される性質を有するもので、例えば磁
性粉と液体の潤滑剤とが混合されたものを用いることが
できる。軸受部14aと軸受部14bの軸5との対向面
には、前記磁気回路の形成によって磁束が密集している
から軸受部14aと軸受部14bには、磁性潤滑流体1
6が吸引されて保持される。この時、軸5が鉄系等の磁
性材料で形成されている場合には、永久磁石15bから
出た磁力線は軸受部14bを通過した後、磁性材料であ
る軸5に侵入し、軸受部14aを通過した後永久磁石1
5aに入るため、軸受部隙間17aと軸受部隙間17b
とにおいて、磁束の密度をより高めることができ、磁性
潤滑流体16の吸引能力を向上させることができる。ま
た、軸5の軸受部14aと軸受部14bとに対応する部
分間に縮径部5bを形成することにより、軸受部14a
と軸受部14bとの部分に磁束をより集中することがで
きる。また、軸受14は、永久磁石15a及び永久磁石
15bの磁束が軸5側へ透過しやすいように非磁性材料
で形成することが望ましい。
性潤滑流体16が満たされている。磁性潤滑流体16は
磁力によって吸引される性質を有するもので、例えば磁
性粉と液体の潤滑剤とが混合されたものを用いることが
できる。軸受部14aと軸受部14bの軸5との対向面
には、前記磁気回路の形成によって磁束が密集している
から軸受部14aと軸受部14bには、磁性潤滑流体1
6が吸引されて保持される。この時、軸5が鉄系等の磁
性材料で形成されている場合には、永久磁石15bから
出た磁力線は軸受部14bを通過した後、磁性材料であ
る軸5に侵入し、軸受部14aを通過した後永久磁石1
5aに入るため、軸受部隙間17aと軸受部隙間17b
とにおいて、磁束の密度をより高めることができ、磁性
潤滑流体16の吸引能力を向上させることができる。ま
た、軸5の軸受部14aと軸受部14bとに対応する部
分間に縮径部5bを形成することにより、軸受部14a
と軸受部14bとの部分に磁束をより集中することがで
きる。また、軸受14は、永久磁石15a及び永久磁石
15bの磁束が軸5側へ透過しやすいように非磁性材料
で形成することが望ましい。
【0016】上記構造の軸受14が取り付けられている
回路基板9上には、前記マグネット8に対向して複数の
コイル10が取り付けられ、また、マグネットヨーク7
の縁部の下方には軸5、ブッシュ6、マグネットヨーク
7、および、マグネット8によって構成される回転体の
回転を検出する、ホール素子等で構成される位置検出素
子13が設けられている。また、回路基板9上には、前
記コイル10へ電力を給電するためのコネクタ12とコ
イル10への通電を制御するための駆動制御素子11が
設けられている。
回路基板9上には、前記マグネット8に対向して複数の
コイル10が取り付けられ、また、マグネットヨーク7
の縁部の下方には軸5、ブッシュ6、マグネットヨーク
7、および、マグネット8によって構成される回転体の
回転を検出する、ホール素子等で構成される位置検出素
子13が設けられている。また、回路基板9上には、前
記コイル10へ電力を給電するためのコネクタ12とコ
イル10への通電を制御するための駆動制御素子11が
設けられている。
【0017】次に、上記のように構成されている、ポリ
ゴンミラーモータにコネクタ12を介して電力が供給さ
れ、複数のコイル10に電流が通電されると、コイル1
0を流れる電流と前記マグネット8とヨーク4との空隙
を貫く磁束との間の電磁的な相互作用によって駆動トル
クが発生し、前記回転体が回転駆動される。回転体の回
転位置は、前記位置検出素子13によって検出され、こ
の検出信号によって前記駆動制御素子11はマグネット
8とコイル10との相対的な回転位置関係に応じて、複
数のコイル10のうち回転駆動に必要なコイル10のみ
への電流の供給を行う。
ゴンミラーモータにコネクタ12を介して電力が供給さ
れ、複数のコイル10に電流が通電されると、コイル1
0を流れる電流と前記マグネット8とヨーク4との空隙
を貫く磁束との間の電磁的な相互作用によって駆動トル
クが発生し、前記回転体が回転駆動される。回転体の回
転位置は、前記位置検出素子13によって検出され、こ
の検出信号によって前記駆動制御素子11はマグネット
8とコイル10との相対的な回転位置関係に応じて、複
数のコイル10のうち回転駆動に必要なコイル10のみ
への電流の供給を行う。
【0018】このようにして回転駆動される回転体によ
って、軸5に加えられるラジアル荷重は、軸受部14a
と軸受部14bによって支持され、また、スラスト荷重
は軸5の下端に形成されたスラスト軸部5aによって、
軸受14の底部で支持されている。
って、軸5に加えられるラジアル荷重は、軸受部14a
と軸受部14bによって支持され、また、スラスト荷重
は軸5の下端に形成されたスラスト軸部5aによって、
軸受14の底部で支持されている。
【0019】軸5と軸受14との間には、磁性潤滑流体
16が存在しているので、軸5と軸受14との表面が直
接接触することはない。磁性潤滑流体16は、永久磁石
15aと永久磁石15bの磁極に対応した軸受部14a
と軸受部14bの部分に吸引されて軸受部隙間17aお
よび17bとを塞ぐため、この間に存在する磁性潤滑流
体16は閉じこめられた状態となっている。また、軸受
部14bより下部の磁性潤滑流体16は軸受14の底部
に溜まっており、軸5のスラスト軸部5aと軸受14の
底部との間には常に磁性潤滑流体16が存在し、直接接
触することはない。軸5が回転すると、軸受部14aお
よび軸受部14bと軸5との間の磁性潤滑流体16は軸
5の回転につれて運動を生じ動圧を発生する。この動圧
によって軸5は軸受14の内壁面に接触することなく流
体潤滑状態を維持した状態で円滑な回転が行われる。
16が存在しているので、軸5と軸受14との表面が直
接接触することはない。磁性潤滑流体16は、永久磁石
15aと永久磁石15bの磁極に対応した軸受部14a
と軸受部14bの部分に吸引されて軸受部隙間17aお
よび17bとを塞ぐため、この間に存在する磁性潤滑流
体16は閉じこめられた状態となっている。また、軸受
部14bより下部の磁性潤滑流体16は軸受14の底部
に溜まっており、軸5のスラスト軸部5aと軸受14の
底部との間には常に磁性潤滑流体16が存在し、直接接
触することはない。軸5が回転すると、軸受部14aお
よび軸受部14bと軸5との間の磁性潤滑流体16は軸
5の回転につれて運動を生じ動圧を発生する。この動圧
によって軸5は軸受14の内壁面に接触することなく流
体潤滑状態を維持した状態で円滑な回転が行われる。
【0020】軸5の回転によって磁性潤滑流体16に生
じる遠心力は、磁性潤滑流体16を軸受部隙間17aか
ら軸受14の上方へ流出させるように作用するが、軸受
14内の磁性潤滑流体16は永久磁石15aと永久磁石
15bによって生じている磁束によって閉じこめられ外
部への流出は阻止される。なお、以上説明した実施例で
は、軸受14を鉄系等の磁性材料で製作すると永久磁石
15aおよび永久磁石15bの磁束が軸受14の内側に
透過しにくくなるため、軸受14の素材としては非磁性
材料を用いることが望ましい。
じる遠心力は、磁性潤滑流体16を軸受部隙間17aか
ら軸受14の上方へ流出させるように作用するが、軸受
14内の磁性潤滑流体16は永久磁石15aと永久磁石
15bによって生じている磁束によって閉じこめられ外
部への流出は阻止される。なお、以上説明した実施例で
は、軸受14を鉄系等の磁性材料で製作すると永久磁石
15aおよび永久磁石15bの磁束が軸受14の内側に
透過しにくくなるため、軸受14の素材としては非磁性
材料を用いることが望ましい。
【0021】次に、図2に示したものは、本発明の別の
実施例であって、流体軸受装置の構造を除いた他の部分
については、前述の図1の実施例に記載したものと同一
の構成であるので、軸受装置の部分のみの構成について
説明する。図2の実施例では、軸受18は永久磁石によ
って構成されており、上下に間隔をあけて2カ所が着磁
されており永久磁石軸受部18aと永久磁石軸受部18
bとが形成されているものである。前記永久磁石軸受部
18aと永久磁石軸受部18bとは互いに反対方向に着
磁されている。すなわち本実施例の場合は、軸受18が
永久磁石軸受部18aと永久磁石軸受部18bの部分の
み半径方向に着磁されており、上方の永久磁石軸受部1
8aでは図2に示すように外側がN極であり永久磁石軸
受部18bでは外側がS極に着磁されている。
実施例であって、流体軸受装置の構造を除いた他の部分
については、前述の図1の実施例に記載したものと同一
の構成であるので、軸受装置の部分のみの構成について
説明する。図2の実施例では、軸受18は永久磁石によ
って構成されており、上下に間隔をあけて2カ所が着磁
されており永久磁石軸受部18aと永久磁石軸受部18
bとが形成されているものである。前記永久磁石軸受部
18aと永久磁石軸受部18bとは互いに反対方向に着
磁されている。すなわち本実施例の場合は、軸受18が
永久磁石軸受部18aと永久磁石軸受部18bの部分の
み半径方向に着磁されており、上方の永久磁石軸受部1
8aでは図2に示すように外側がN極であり永久磁石軸
受部18bでは外側がS極に着磁されている。
【0022】これに対応して永久磁石軸受部18aの部
分は内面がS極であり、一方永久磁石軸受部18bの部
分は内面がN極に着磁されている。軸受18の素材とし
ては、鉄系および非鉄系の金属材料、または、プラスチ
ック磁石を用いることができる。プラスチック磁石は、
プラスチック系素材に磁性体を粉末にして混入し、軸受
18の形状に成形した後に着磁して永久磁石軸受部18
aと永久磁石軸受部18bの部分のみを磁石とする。前
記プラスチック系素材としては、例えば、ポリカーボネ
ートを用いることができる。前述した各実施例において
は、ポリゴンミラーモータを例にして説明を行ったが、
本発明の流体軸受装置は、このような限られた用途に限
定されるものではなく、機械装置一般に用いられる軸受
装置として広く利用することができるものである。
分は内面がS極であり、一方永久磁石軸受部18bの部
分は内面がN極に着磁されている。軸受18の素材とし
ては、鉄系および非鉄系の金属材料、または、プラスチ
ック磁石を用いることができる。プラスチック磁石は、
プラスチック系素材に磁性体を粉末にして混入し、軸受
18の形状に成形した後に着磁して永久磁石軸受部18
aと永久磁石軸受部18bの部分のみを磁石とする。前
記プラスチック系素材としては、例えば、ポリカーボネ
ートを用いることができる。前述した各実施例において
は、ポリゴンミラーモータを例にして説明を行ったが、
本発明の流体軸受装置は、このような限られた用途に限
定されるものではなく、機械装置一般に用いられる軸受
装置として広く利用することができるものである。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の流体軸受
装置によれば、相互に反対方向に着磁された対の軸受部
間に形成される磁気回路によって、磁性潤滑流体を閉じ
こめる構造としたため、潤滑流体が軸の回転によって生
じる遠心力によって軸受部の隙間から外部へ流出したり
飛散したりすることを防止できる。その結果、良好な流
体潤滑状態を維持でき、高速回転においても軸受装置か
ら発生する騒音や振動を小さく抑えることができるとと
もに、長寿命な軸受装置を可能とすることができる。さ
らに、潤滑流体が外部に漏れ出さないので周囲を汚損す
ることがなく、軸受装置の保守も容易となる。また、軸
受を永久磁石によって構成した場合には、軸受周囲に磁
気回路を形成するための永久磁石を配置する必要が無く
なり、流体軸受装置の構造が簡略化することができる。
その結果、軸受装置を軽量化することができるととも
に、製造コストを下げることができる。その上、軸受を
構成する永久磁石にプラスチック磁石を用いた場合に
は、軸受を射出成形等の手段を用いて成形することがで
きるため、更なる製造コストの低減と軸受装置の軽量化
を図ることができる。
装置によれば、相互に反対方向に着磁された対の軸受部
間に形成される磁気回路によって、磁性潤滑流体を閉じ
こめる構造としたため、潤滑流体が軸の回転によって生
じる遠心力によって軸受部の隙間から外部へ流出したり
飛散したりすることを防止できる。その結果、良好な流
体潤滑状態を維持でき、高速回転においても軸受装置か
ら発生する騒音や振動を小さく抑えることができるとと
もに、長寿命な軸受装置を可能とすることができる。さ
らに、潤滑流体が外部に漏れ出さないので周囲を汚損す
ることがなく、軸受装置の保守も容易となる。また、軸
受を永久磁石によって構成した場合には、軸受周囲に磁
気回路を形成するための永久磁石を配置する必要が無く
なり、流体軸受装置の構造が簡略化することができる。
その結果、軸受装置を軽量化することができるととも
に、製造コストを下げることができる。その上、軸受を
構成する永久磁石にプラスチック磁石を用いた場合に
は、軸受を射出成形等の手段を用いて成形することがで
きるため、更なる製造コストの低減と軸受装置の軽量化
を図ることができる。
【図1】 本発明の流体軸受装置の一実施例を示す図で
ある。
ある。
【図2】 本発明の流体軸受装置の別の実施例を示す図
である。
である。
【図3】 従来の軸受装置の構造の一例を示す図であ
る。
る。
5 軸、 5a スラスト軸部、 5b 縮径
部、14・18 軸受、 14a・14b 軸受
部、15a・15b 永久磁石、 16 磁性潤滑
流体、17a・17b 軸受部隙間、 18a・18
b 永久磁石軸受部。
部、14・18 軸受、 14a・14b 軸受
部、15a・15b 永久磁石、 16 磁性潤滑
流体、17a・17b 軸受部隙間、 18a・18
b 永久磁石軸受部。
Claims (2)
- 【請求項1】 内部に閉じ込められる磁性潤滑流体を介
して軸端部を挿入し、軸を回転可能に支持する有底の軸
受部と、 前記軸受部に対して軸の長さ方向に所定の間隔を介して
配置され、反対方向に着磁された永久磁石と、からな
り、 前記磁性潤滑流体を介して軸受部に挿入されて回転体を
支持する軸は、下端部のスラスト軸部と上部との、前記
永久磁石に対応する部分が大径のものとして構成され、 前記大径部の間に、小径部を設けてなることを特徴とす
る流体軸受装置。 - 【請求項2】 前記軸受部に配置する一対の永久磁石
が、軸受部の半径方向に着磁されており、 磁石と軸の
大径部との間での隙間の小さい部分から、軸の小径部を
通して磁束の密度を高くした状態で、磁性潤滑流体を磁
気的に保持する力を向上可能としていることを特徴とす
る請求項1に記載の流体軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26318694A JP3491354B2 (ja) | 1994-10-03 | 1994-10-03 | 流体軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26318694A JP3491354B2 (ja) | 1994-10-03 | 1994-10-03 | 流体軸受装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08106063A JPH08106063A (ja) | 1996-04-23 |
JP3491354B2 true JP3491354B2 (ja) | 2004-01-26 |
Family
ID=17385971
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26318694A Expired - Fee Related JP3491354B2 (ja) | 1994-10-03 | 1994-10-03 | 流体軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3491354B2 (ja) |
-
1994
- 1994-10-03 JP JP26318694A patent/JP3491354B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08106063A (ja) | 1996-04-23 |
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Legal Events
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FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
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