JPH08113725A - 疎水性繊維材料の染色または捺染方法 - Google Patents

疎水性繊維材料の染色または捺染方法

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JPH08113725A
JPH08113725A JP6250432A JP25043294A JPH08113725A JP H08113725 A JPH08113725 A JP H08113725A JP 6250432 A JP6250432 A JP 6250432A JP 25043294 A JP25043294 A JP 25043294A JP H08113725 A JPH08113725 A JP H08113725A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】Cu−Kα線によるX線回折により、回折角2θ
が3°以上の範囲に現れるピークのうち、2θ=4.7°
に最強のピークを示す結晶構造を有する3−フェニル−
7−〔4−(テトラヒドロフルフリルオキシ)フェニ
ル〕−1,5−ジオキサ−s−インダセン−2,6−ジ
オンの結晶変態を疎水性繊維材料の染色または捺染に適
用する。 【効果】本発明の染色または捺染方法により、濃色で鮮
明な色相を有する疎水性繊維材料の赤色の染色物を得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のベンゾジフラノ
ン化合物を用いて疎水性繊維材料を染色または捺染する
方法に関するものである。さらに詳しくは、3−フェニ
ル−7−〔4−(テトラヒドロフルフリルオキシ)フェ
ニル〕−1,5−ジオキサ−s−インダセン−2,6−
ジオン〔以下、ベンゾジフラノン化合物(I)と記す〕
を用いて、疎水性繊維材料を濃色まで染色または捺染す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ベンゾジフラノン化合物(I)は、特開
平 3-72571号公報や特開平 4-164967号公報に記載され
ており、疎水性繊維材料、例えばポリエステル繊維材料
を赤色に染色することが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、消費者の衣料品
に対する高級化志向に伴い、染色物の堅牢度が良好で、
しかも染色性に優れる、特に鮮明に濃色まで染色できる
分散染料に対するニーズが非常に高い。本発明の目的
は、ベンゾジフラノン化合物(I)を用いて疎水性繊維
材料を染色または捺染し、鮮明で充分濃色の染色物を与
える方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく研究を重ねた結果、ベンゾジフラノン化合
物(I)は結晶多形であって、そのうちの一つは濃色ま
で染色可能であるが、他の結晶変態を用いた場合には充
分な濃色が得られないことを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0005】すなわち、本発明は、Cu−Kα線によるX
線回折により、回折角2θが3°以上の範囲に現れるピ
ークのうち、2θ=4.7°に最強のピークを示す結晶構
造を有するベンゾジフラノン化合物(I)の結晶変態
(以下、α−結晶変態と記す)を疎水性繊維材料に適用
することを特徴とする疎水性繊維材料の染色または捺染
方法(以下、本発明方法と記す)を提供する。
【0006】ベンゾジフラノン化合物(I)は、例え
ば、次のようにして製造することができる。すなわち、
5−ヒドロキシ−2−オキソ−3−フェニル−2,3−
ジヒドロベンゾフランと、一般式(II)または(III)
【0007】
【化1】
【0008】〔式中、XはCOOR1 、CONR2 3
またはシアノを表わし、ここに、R 1 、R2 およびR3
はそれぞれ独立に、水素原子またはC1-4 アルキル基を
表わす。〕
【0009】
【化2】
【0010】〔式中、LはCOR4 、COOR5 または
SO2 6 を表わし、ここに、R4、R5 およびR6
それぞれ独立に、C1-4 アルキル基またはフェニル基を
表わす。〕
【0011】で示されるマンデル酸誘導体とを反応せし
め、次いで、酸化反応を行い、反応終了後、その反応混
合物を親水性有機溶剤と混合することによって、ベンゾ
ジフラノン化合物(I)が得られる。
【0012】5−ヒドロキシ−2−オキソ−3−フェニ
ル−2,3−ジヒドロベンゾフランは、例えば、前述の
特開平 3-72571号公報に記載される方法等に準じて製造
することができる。また、一般式(II)で示されるマン
デル酸誘導体も、前述の特開平 3-72571号公報に記載さ
れる方法に準じて製造することができ、一般式(III)で
示されるマンデル酸誘導体は、前述の特開平 4-164907
号公報に記載される方法に準じて製造することができ
る。
【0013】前記一般式(II)において、XがCOOR
1 またはCONR2 3 であって、R1 がC1-4 アルキ
ル基、R2 および/またはR3 がC1-4 アルキル基であ
る場合、および前記一般式(III) において、LがCOR
4 、COOR5 またはSO26 であって、R4 がC
1-4 アルキル基、R5 および/またはR6 がC1-4 アル
キル基である場合、これらのC1-4 アルキル基は、ハロ
ゲン、アルコキシ、フェニル、アルコキシフェニル、フ
ェノキシ、ヒドロキシ、シアノなどの基で置換されてい
てもよい。また、R4 がフェニル基、R5 および/また
はR6 がフェニル基である場合、そのフェニル基は、C
1-4 アルキル、C1-4 アルコキシ、ハロゲン、ニトロな
どの基で置換されていてもよい。
【0014】前記一般式(II)において、Xで表される
基としては、カルボキシのほか、メトキシカルボニルの
ようなアルコキシカルボニル基、カルバモイルのような
カルボニルアミド基、およびシアノが例示される。
【0015】また、前記一般式(III) において、Lで表
される基としては、アセチル、プロピオニル、ブチリ
ル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイ
ルのようなアルキルカルボニル基; ベンゾイル、o
−、m−またはp−メチルベンゾイル、o−、m−また
はp−メトキシベンゾイル、o−、m−またはp−ニト
ロベンゾイルのようなベンゾイル基;メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、n−またはイソ−プロポキシ
カルボニル、n−、イソ−またはt−ブトキシカルボニ
ルのようなアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボ
ニル、p−メチルフェノキシカルボニル、m−ニトロフ
ェノキシカルボニルのようなフェノキシカルボニル基;
メチルスルホニル、エチルスルホニル、n−またはイソ
−プロピルスルホニル、n−、イソ−またはt−ブチル
スルホニルのようなアルキルスルホニル基;およびフェ
ニルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル、4−
メチル−2−ニトロフェニルスルホニルのようなフェニ
ルスルホニル基が例示される。
【0016】5−ヒドロキシ−2−オキソ−3−フェニ
ル−2,3−ジヒドロベンゾフランと一般式(II)また
は(III) で示されるマンデル酸誘導体との反応は、それ
ぞれ、ほぼ化学量論量ずつ用い、溶媒の非存在下に、ま
たは好ましくは存在下に、好ましくは30〜180℃、
さらに好ましくは50〜120℃の温度の範囲で行うこ
とができる。
【0017】この反応に使用しうる溶媒としては、例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、低沸
点石油フラクションのような炭化水素類;モノ−、ジ−
またはトリ−クロロベンゼン、ブロモベンゼン、クロロ
ナフタレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−ト
リクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタ
ン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジク
ロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ブロモホルム
のようなハロゲン化炭化水素類;ニトロベンゼン、ニト
ロトルエン、ニトロメタンのようなニトロ炭化水素類;
メチルイソブチルケトンのようなケトン類;スルホラン
のような環状スルホニル化合物類;蟻酸、酢酸、プロピ
オン酸、無水酢酸のような低級アルカン酸およびその無
水物などが挙げられる。これらのなかでも、芳香族炭化
水素類およびハロゲン化炭化水素類、殊にトルエン、モ
ノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、1,2−ジクロ
ロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,
2,2−テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、ジ
クロロメタン、クロロホルムなどが好ましい。
【0018】また、この反応は、酸性触媒の存在下に有
利に行うことができる。使用しうる酸性触媒としては、
ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼ
ン−m−ジスルホン酸のような無置換または置換ベンゼ
ンスルホン酸類;メタンスルホン酸のようなアルカンス
ルホン酸類;トリフルオロ酢酸のようなハロゲン化低級
アルカン酸類;四塩化チタン、塩化アルミニウム、塩化
第一または第二錫、塩化第一または第二鉄、塩化亜鉛、
三フッ化ホウ素のようなルイス酸類;硫酸、塩酸のよう
な鉱酸類などが例示される。触媒の使用量は任意である
が、一般式(II)のマンデル酸誘導体に対しては、好ま
しくは0.01モル倍以上、より好ましくは0.1〜1モル
倍の範囲、さらに好ましくは0.1〜0.5モル倍の範囲で
あり、また、一般式(III) のマンデル酸誘導体に対して
は、好ましくは0.5モル倍以上、より好ましくは0.8〜
2モル倍の範囲、さらに好ましくは0.9〜1.5モル倍の
範囲である。
【0019】このようにして、5−ヒドロキシ−2−オ
キソ−3−フェニル−2,3−ジヒドロベンゾフランと
一般式(II)または(III) で示されるマンデル酸誘導体
とを反応させたあと、引き続き酸化反応を行う。この酸
化反応は溶媒の存在下、0〜70℃の温度範囲で行うこ
とが好ましい。ここでの溶媒は、通常、ベンゾフラン化
合物とマンデル酸誘導体との反応に用いた溶媒を引き継
ぐことができる。
【0020】また、この酸化反応は、酸化剤の存在下に
有利に行うことができる。使用しうる酸化剤としては、
クロラニル、ブロムアニル、チオ硫酸塩、亜硝酸塩、次
亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫
酸塩、過ヨウ素酸塩、過ホウ酸塩、過マンガン酸塩、バ
ナジン酸塩、ジクロム酸塩、硝酸、ヨウ素、テトラクロ
ロハイドロキノン、二酸化鉛、二酸化マンガン、五酸化
バナジウム、ニトロベンゼン、ジシアノジクロロベンゾ
キノン、過酸化水素、大気の酸素などが例示される。こ
れらはそれぞれ単独で、または2種以上混合して用いる
ことができる。
【0021】反応終了後、ベンゾジフラノン化合物
(I)を含む反応混合物を親水性有機溶剤と混合して、
ベンゾジフラノン化合物(I)を析出させる。ここで用
いる親水性有機溶剤は、親水基を有する有機溶剤であれ
ばいかなるものでもよく、例えばアルカノール類、アセ
トン等の低級アルキルケトン類、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル
類、アセトニトリル等の低級ニトリル類、低級カルボン
酸類などが挙げられる。なかでもアルカノール類、特に
1-4 アルカノール類が好ましく、とりわけメタノール
が好ましい。
【0022】以上のような反応および後処理により、ベ
ンゾジフラノン化合物(I)が得られるが、これらの反
応条件や後処理の条件によって、得られるベンゾジフラ
ノン化合物の結晶形態が異なったものとなる。そしてこ
れらの結晶変態は、Cu−Kα線を用いたX線回折測定に
より、容易に区別することができる。そこで本発明で
は、ベンゾジフラノン化合物(I)のなかでも、疎水性
繊維材料を濃色に染色できる結晶変態として、先に定義
したα−結晶変態、すなわちCu−Kα線によるX線回折
にかけた場合、回折角2θが3°以上の範囲で2θ=
4.7°に最強のピークを示す結晶変態を選択する。
【0023】本発明で採用するα−結晶変態は、Cu−K
α線を用いたX線回折測定により、回折角2θが3°以
上の範囲では、2θ=4.7°に特徴的な鋭いピーク、す
なわち、最も強いピークを与える。全体的なX線回折パ
ターン、特にピークの強弱は、製造条件などによって若
干変化するが、α−結晶変態の、Cu−Kα線を用いたX
線回折により得られる代表的回折パターンは図1のよう
になる。2θ=17.3°および19.2°に中位の強度の
ピークがみられること、また2θ=7.1°および9.4°
に小さい強度のピークがみられることも、α−結晶変態
の特徴である。
【0024】α−結晶変態が示すCu−Kα線を用いたX
線回折パターンに共通的に現れるピークは、概ね次のよ
うにまとめることができる。
【0025】強いピーク : 4.7° 中位の強度のピーク:17.3°、19.2°、26.0°、27.0
°、27.4° 小さい強度のピーク : 7.1°、 9.4°、14.4°、23.0
°
【0026】本発明で採用するベンゾジフラノン化合物
(I)のα−結晶変態は、前記のような方法でベンゾジ
フラノン化合物(I)を合成するにあたり、特に酸化反
応およびその後の親水性有機溶媒との混合を適切な条件
で行うことにより、得ることができる。例えば、酸化反
応を比較的マイルドな条件で行うこと、および親水性有
機溶媒との混合を比較的マイルドな条件で行うことによ
り得ることができる。酸化反応の条件および/または親
水性有機溶媒と混合する際の条件がきつくなると、他の
結晶形になったり、あるいは他の結晶形との混晶になっ
たりするため、本発明の目的に沿うα−結晶変態が得ら
れなくなる。
【0027】本発明のα−結晶変態を用いる染色または
捺染方法は、疎水性繊維材料、特にポリエステル繊維材
料に対して有用であり、とりわけ、吸尽染色法などの浸
染により疎水性繊維を充分濃色まで染色するのに有用で
ある。また、一般に繊維径が細くなるにつれ、例えば、
マイクロファイバー等の極細繊維などを濃色に染色する
ことが困難になるが、本発明のα−結晶変態を用いる場
合には比較的容易に濃色な染色物を得ることが可能であ
る。
【0028】例えば、本発明のα−結晶変態を、常法に
より適当な分散剤、例えば、ナフタレンスルホン酸とホ
ルムアルデヒドとの縮合物やリグニンスルホン酸などと
ともに水性媒体中で微細な粒子に粉砕して、染料分散液
が得られる。この染料分散液は、そのまま液状で、ある
いはスプレー乾燥などにより粉末状にして使用すること
ができる。染色、特に浸染は、水性媒体中に本発明のα
−結晶変態を分散させた染色浴に、必要に応じてpH調
整剤、分散均染剤などを加えたあと、疎水性繊維材料を
浸漬し、例えばポリエステル繊維の場合は、加圧下、通
常は105℃以上、好ましくは110〜140℃の温度
範囲で行うことができる。また、o−フェニルフェノー
ルやメチルナフタレンのようなキャリヤーの存在下、比
較的高温、例えば水の沸騰状態で染色することもでき
る。さらには、染料分散液を布にパディングしたあと、
100℃以上の温度でスチーミングや乾熱処理する染色
方法も適用可能である。
【0029】一方、捺染は、染料分散液を適当な糊剤と
ともに練り合わせ、これを布に印捺乾燥したあと、スチ
ーミングや乾熱処理することにより、行うことができ
る。
【0030】本発明により、ベンゾジフラノン化合物
(I)のα−結晶変態を染色または捺染に適用するにあ
たっては、もちろん他の染料を併用して配合染色しても
よく、また染料分散液の調製工程で種々の配合剤を添加
してもよい。
【0031】本発明方法により得られる疎水性繊維材
料、例えば、ポリエステル繊維材料の赤色染色物は、濃
色で鮮明な色相を有し、また耐光堅牢度、昇華堅牢度、
湿潤堅牢度などの諸堅牢度にも優れている。したがっ
て、本発明は疎水性繊維材料を赤色に染色または捺染す
る方法として、種々の優れた効果を発揮する。特に、ベ
ンゾジフラノン化合物(I)のなかでも特定の結晶変
態、すなわちα−結晶変態を選択したことにより、疎水
性繊維材料を常に安定して濃色まで染色または捺染する
ことが可能となった。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。なお、例中にある部および%は、特にこ
とわらないかぎり、それぞれ重量部および重量%を表わ
す。
【0033】参考例1 4−テトラヒドロフルフリルオキシマンデル酸5.30
部と5−ヒドロキシ−2−オキソ−3−フェニル−2,
3−ジヒドロベンゾフラン4.52部の混合物を、酢酸
76部と硫酸4部の混合溶媒中、80℃で6時間保温
し、次いで過硫酸アンモニウム4.68部を加え、70
℃で2時間保温した。35℃まで冷却したあと同温度で
メタノール100部を加え、生成した結晶を濾別し、水
洗後乾燥して、ベンゾジフラノン化合物(I)の結晶を
得た。得られた結晶を、Cu−Kα線によるX線回折に供
したところ、図1のX線回折図を示し、この結晶はα−
結晶変態であることが確認された。
【0034】参考例2 1−ベンゾイルオキシ−1−(p−テトラヒドロフルフ
リルオキシフェニル)−アセトニトリル3.37部、5
−ヒドロキシ−2−オキソ−3−フェニル−2,3−ジ
ヒドロベンゾフラン2.26部、p−トルエンスルホン
酸(一水和物)2.28部をモノクロロベンゼン33部
中に加え、80℃で3時間保温後に、クロラニル2.4
6部を加え、30℃で5時間保温した。55℃まで昇温
した後、同温度でメタノール50部を加え、生成した結
晶を濾別し水洗後乾燥してベンゾジフラノン化合物
(I)の結晶を得た。得られた結晶をCu−Kα線による
X線回折法により供したところ、、図1と同様のX線回
折図を示し、α−結晶変態であることが確認された。
【0035】実施例1 参考例1で得られたα−結晶変態1.0部を、ナフタレ
ンスルホン酸とホルムアルデヒドの縮合物3.0部とと
もに、水性媒体中で微粒化分散した。この染料分散液を
乾燥して得られた粉末0.6部を含む200部の染浴
に、テトロンジャージ〔ポリエステル布、帝人(株)製
品〕10部を浸し、加圧下、130〜135℃で60分
間染色を行った。次いで染色布を、苛性ソーダ3部、ハ
イドロサルファイト3部、ベタイン型両性界面活性剤3
部および水3000部からなる処理液に浸し、85℃で
10分間還元洗浄処理を行ったあと、水洗乾燥したとこ
ろ、濃度の高い鮮明な赤色の染色物が得られた。この染
色物は、耐光、昇華、湿潤堅牢度等の諸堅牢度にも優れ
ていた。
【0036】実施例2 参考例1で得られたα−結晶変態1.3部にリグニンス
ルホン酸3.7部を加えて微粒化分散し、これに、温湯
35部および下記組成のハーフエマルジョン糊60部を
混合して、捺染糊を調製した。
【0037】 O/Wエマルジョン 300部 メイプロガムNP12%ペースト 694部 〔エーテル系ローカストビーンガム系元糊、メイホール社(スイス)製〕 塩素酸ナトリウム 4部 酒石酸 2部 ───────────────────── 計 1000部
【0038】この捺染糊を用いてテトロントロピカル
〔ポリエステル布、帝人(株)製品〕に印捺し、乾燥
後、常圧の高温スチーマーにて170℃で7分間スチー
ミングして固着させた。さらに実施例1記載の方法に従
って、還元洗浄処理、水洗、乾燥を行ったあと、公知の
方法により、柔軟・帯電防止加工を施した。こうして得
られた染色物は、濃度の高い鮮明な赤色で、耐光、昇
華、湿潤堅牢度等の諸堅牢度に優れていた。
【0039】実施例3 実施例1で用いたテトロンジャージの代わりに、0.0
3デニールのポリエステル糸を用いた織物(東レ製)1
0部を用いて吸尽染色を行ったところ、充分濃色で、鮮
明な赤色の染色物を得た。この染色物の耐光堅牢度、湿
潤堅牢度は通常の繊維径の染色物と同等であった。
【0040】
【発明の効果】本発明の染色または捺染方法により、濃
色で鮮明な色相を有する疎水性繊維材料の染色物を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるベンゾジフラノン化合物(I)
のα−結晶変態が示すX線回折パターンである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Cu−Kα線によるX線回折により、回折角
    2θが3°以上の範囲に現れるピークのうち、2θ=
    4.7°に最強のピークを示す結晶構造を有する3−フェ
    ニル−7−〔4−(テトラヒドロフルフリルオキシ)フ
    ェニル〕−1,5−ジオキサ−s−インダセン−2,6
    −ジオンの結晶変態を疎水性繊維材料に適用することを
    特徴とする疎水性繊維材料の染色または捺染方法。
  2. 【請求項2】回折角2θが3°以上の範囲に現れる中位
    の強度のピークが2θ=17.3°および19.2°で
    あり、小さい強度のピークが2θ=7.1°および9.
    4°である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】染色方法が浸染である請求項1および2記
    載の方法。
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