JPH08113615A - 活性エネルギー線硬化性組成物およびレンズシート - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物およびレンズシート

Info

Publication number
JPH08113615A
JPH08113615A JP27715394A JP27715394A JPH08113615A JP H08113615 A JPH08113615 A JP H08113615A JP 27715394 A JP27715394 A JP 27715394A JP 27715394 A JP27715394 A JP 27715394A JP H08113615 A JPH08113615 A JP H08113615A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
sheet
lens
curable composition
bis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27715394A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Fukushima
洋 福島
Masao Hamada
雅郎 浜田
Yukichi Konami
諭吉 小並
Noriji Ooishi
則司 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP27715394A priority Critical patent/JPH08113615A/ja
Priority to EP99113508A priority patent/EP0952466A3/en
Priority to TW084110921A priority patent/TW293019B/zh
Priority to DE69525236T priority patent/DE69525236T2/de
Priority to EP95934319A priority patent/EP0735062B1/en
Priority to KR1019960703220A priority patent/KR100407736B1/ko
Priority to US08/652,464 priority patent/US5969867A/en
Priority to PCT/JP1995/002128 priority patent/WO1996011964A1/ja
Publication of JPH08113615A publication Critical patent/JPH08113615A/ja
Priority to US09/253,695 priority patent/US6206550B1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 取扱い性や生産性に優れ、正面輝度を著しく
向上させることができるレンズシート、および、このレ
ンズシートのレンズ部素材に最適な活性エネルギー線硬
化性組成物を得ること。 【構成】 ビス(4-(メタ)アクリロイルチオフェニ
ル)スルフィドと、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロイル
オキシフェニル)−プロパンと、フェニルメタクリレー
トまたは4-フェニルフェニルメタクリレートおよび光重
合開始剤とよりなる活性エネルギー線硬化性組成物、お
よび、この組成物よりなるレンズ部を透明基材シート上
に設けたレンズシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性エネルギー線硬化
性組成物および液晶表示装置等に用いられるプリズムシ
ート、プロジェクションテレビ等のスクリーン等に用い
られるレンチキュラーレンズシートやフレネルレンズシ
ート、あるいは立体写真等に用いられるレンチキュラー
レンズシート等のレンズシートに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置等に使用されるバックライ
トユニットに用いられるプリズムシート、プロジェクシ
ョンテレビやマイクロフィルムリーダー等の投射スクリ
ーンとして用いられるフレネルレンズシートやレンチキ
ュラーレンズシート、立体写真に用いられるレンチキュ
ラーレンズシート等のレンズシートとして、活性エネル
ギー線硬化性組成物を用いてレンズ部を形成したものが
使用されてきている。このようなレンズシートは、例え
ば、透明基材とその上に形成された活性エネルギー線硬
化性組成物の硬化物からなるレンズ部とから構成されて
いる。このレンズ部を形成するために使用される活性エ
ネルギー線硬化性組成物としては、透明基材との密着
性、レンズ型との剥離性、レンズシートとしての光学特
性等の種々の特性が要求される。
【0003】例えば、ノート型パソコン等のカラー液晶
表示装置や、液晶TVやビデオ一体型液晶TV等のカラ
ー液晶パネル等に使用されるバックライトにおいては、
バックライトの輝度を低下させることなく、その消費電
力を低く抑えることが重要であり、バックライトの光学
的な効率の改善が望まれている。そこで、図1(イ) に示
すごとく、片面にプリズム列2を形成したプリズムシー
トを同図(ロ) に示すバックライト3の発光面4の上に載
置した同図(ハ) に示すごとき輝度向上を図ったバックラ
イトが提案されている。
【0004】ここに用いられるプリズムシートとして
は、熱可塑性樹脂製の透明シートの片面にプリズム列を
プレス加工によって形成したものや、透明シートの片面
に紫外線硬化型組成物製のプリズム列を賦形したものが
一般的に用いられており、前者の素材としてはポリメチ
ルメタクリレート(屈折率:1.49)やポリカーボネート
(屈折率:1.59)などが、後者で用いられる紫外線硬化
型組成物としては、(メタ)アクリレート系組成物(硬
化樹脂の屈折率:1.49〜1.55)が使われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、熱可塑性樹脂
製の透明シートを用い、プレス賦形法にてプリズムシー
トを作る方法では、屈折率と透明性とのバランスをと
り、輝度向上効果に優れたプリズムシートとすることが
困難であり、また、従来の紫外線硬化型(メタ)アクリ
レート系組成物を用いてプリズムシ−トを作る方法で
は、プリズムシ−トの正面輝度向上を図りうるほど、そ
の屈折率を十分に高めることは困難である。
【0006】一方、屈折率の高い材料を使って作ったプ
リズムシートは、バックライトの正面輝度の増加に大き
く寄与する反面、その光線透過率が低くなりやすいとい
う問題点を有していた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するため、活性エネルギー線硬化性組成物につ
いて鋭意検討した結果、特定構造の(メタ)アクリレー
ト組成物を用いることにより、光線透過率の低下を招く
ことなく、高い屈折率を有する硬化物を得ることがで
き、輝度の増加効果の高いレンズシートを生産性よく製
造できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、(A) 下記一般式[化
5]で示される化合物20〜80重量%、
【化5】 (B) 下記一般式[化6]で示される化合物10〜90重量
%、
【化6】 (C) 下記一般式[化7]または[化8]で示される化合
物の少なくとも1種1〜50重量%、
【化7】
【化8】 (D) (A) 成分、(B) 成分および(C) 成分の合計量 100重
量部に対して0.01〜5重量部の活性エネルギー線感応性
ラジカル重合開始剤、とからなることを特徴とする活性
エネルギー線硬化性組成物、および、透明基材シートの
少なくとも一方の面に当該活性エネルギー線硬化性組成
物によりレンズ部が形成されたことを特徴とするレンズ
シートにある。
【0009】以下、本発明の活性エネルギー線硬化性組
成物、およびレンズシートに関して、より詳細に説明す
る。
【0010】本発明において、活性エネルギー線硬化性
組成物に使用される(A) 成分である一般式[化5]で示
される化合物は、本発明の活性エネルギー線硬化性組成
物の硬化物の透明性を低下させることなく、屈折率を向
上させる成分である。
【0011】(A) 成分の具体例としては、ビス(4-メタ
クリロイルチオフェニル)スルフィド、ビス(4-アクリ
ロイルチオフェニル)スルフィド、ビス(4-メタクリロ
イルチオ−3,5-ジクロロフェニル)スルフィド、ビス
(4-アクリロイルチオ−3,5-ジクロロフェニル)スルフ
ィド、ビス(4-メタクリロイルチオ−3,5-ジブロモフェ
ニル)スルフィド、ビス(4-アクリロイルチオ−3,5-ジ
ブロモフェニル)スルフィド、ビス(4-メタクリロイル
チオ−3,5-ジメチルフェニル)スルフィド、ビス(4-ア
クリロイルチオ−3,5-ジメチルフェニル)スルフィド等
が挙げられ、これらを単独または2種以上を組合せて使
用することができる。
【0012】上記した化合物の中でも、ビス(4-メタク
リロイルチオフェニル)スルフィドが最も好ましい。
【0013】(A) 成分の使用割合は、 (A)〜(C) 成分中
20〜80重量%、より好ましくは30〜60重量%の範囲であ
る。(A) 成分の含量が20重量%未満では、レンズシート
のレンズ部の屈折率が低下する傾向にあり、高輝度効果
を発揮しうるレンズシートを得ることが困難である。一
方、(A) 成分含量が80重量%を越えると、レンズ部の透
明性や機械的強度が低下するとともに、レンズ型への注
入作業性が低下するばかりでなく、液体状の当該組成物
は、その保存中に固体である(A) 成分の析出が起こり、
その組成変化を起しやすいので好ましくない。
【0014】また、(B) 成分である、一般式[化6]で
示される化合物は、本発明の組成物より製造したレンズ
シートのレンズ部の機械的強度を向上する成分である。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物をレンズシート
に賦形する際には、レンズ形状を転写するレンズ型と基
材シートの間に注入して、その厚み精度を出すこと、レ
ンズ型の形状転写性に優れていることが必要であり、
(B) 成分は室温で液体で、かつ、粘度が低いものほど好
ましい。また、固体である(A) 成分の溶解性が高いほど
好ましい。
【0015】(B) 成分の具体例としては、2,2-ビス(4-
(メタ)アクリロイルオキシフェニル)−プロパン、2,
2-ビス(4-(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニ
ル)−プロパン、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロイルオ
キシジエトキシフェニル)−プロパン、2,2-ビス(4-
(メタ)アクリロイルオキシトリエトキシフェニル)−
プロパン、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロイルオキシテ
トラエトキシフェニル)−プロパン、2,2-ビス(4-(メ
タ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)−プ
ロパン、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロイルオキシエト
キシ−3,5-ジブロモフェニル)−プロパン、2,2-ビス
(4-(メタ)アクリロイルオキシジエトキシ−3,5-ジブ
ロモフェニル)−プロパン、ビス(4-(メタ)アクリロ
イルオキシペンタエトキシ−3,5-ジブロモフェニル)−
プロパン、ビス(4-(メタ)アクリロイルオキシフェニ
ル)−メタン、ビス(4-(メタ)アクリロイルオキシエ
トキシフェニル)−メタン、ビス(4-(メタ)アクリロ
イルオキシジエトキシフェニル)−メタン、ビス(4-
(メタ)アクリロイルオキシトリエトキシフェニル)−
メタン、ビス(4-(メタ)アクリロイルオキシテトラエ
トキシフェニル)−メタン、ビス(4-(メタ)アクリロ
イルオキシペンタエトキシフェニル)−メタン、ビス
(4-(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)
−スルフォン、ビス(4-(メタ)アクリロイルオキシペ
ンタエトキシフェニル)−スルフォン、ビス(4-(メ
タ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)−スルフ
ィド、ビス(4-(メタ)アクリロイルオキシペンタエト
キシフェニル)−スルフィド、ビス(4-(メタ)アクリ
ロイルオキシジエトキシ−3,5-ジメチルフェニル)−ス
ルフィド、ビス(4-(メタ)アクリロイルオキシペンタ
エトキシ−3,5-ジメチルフェニル)−スルフィド、等の
エステルモノマー、ビスフェノールA型エポキシ化合物
とメタクリル酸との反応物、臭素化ビスフェノールA型
エポキシ化合物とメタクリル酸との反応物、ビスフェノ
ールF型エポキシ化合物とメタクリル酸との反応物、ビ
スフェノールS型エポキシ化合物とメタクリル酸との反
応物等が挙げられる。
【0016】これらの単量体は、1種を単独で用いても
よいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0017】上記した(B) 成分の中でも、2,2-ビス(4-
メタクリロイルオキシエトキシフェニル)−プロパン、
2,2-ビス(4-アクリロイルオキシエトキシフェニル)−
プロパン、2,2-ビス(4-メタクリロイルオキシジエトキ
シフェニル)−プロパン、2,2-ビス(4-アクリロイルオ
キシジエトキシフェニル)−プロパン、2,2-ビス(4-メ
タクリロイルオキシトリエトキシフェニル)−プロパ
ン、2,2-ビス(4-アクリロイルオキシトリエトキシフェ
ニル)−プロパン、2,2-ビス(4-メタクリロイルオキシ
テトラエトキシフェニル)−プロパン、2,2-ビス(4-ア
クリロイルオキシテトラエトキシフェニル)−プロパ
ン、2,2-ビス(4-メタクリロイルオキシペンタエトキシ
フェニル)−プロパン、2,2-ビス(4-アクリロイルオキ
シペンタエトキシフェニル)−プロパンがとくに好まし
い。
【0018】(B) 成分の使用割合は、 (A)〜(C) 成分中
に10〜90重量%、より好ましくは30〜70重量%の範囲で
ある。(B) 成分の含量が10重量%未満では、レンズシー
トのレンズ部の透明性や機械的強度が低下するととも
に、この液体組成物の貯蔵中に固体である(A) 成分の析
出が起こり、組成変化が起こりやすいので好ましくな
く、一方、(B) 成分含量が90重量%を越えた組成物から
は、十分な高屈折率のレンズ部が得られない。
【0019】また、(C) 成分である一般式[化7]、お
よび[化8]で示される化合物は、本発明の活性エネル
ギー線硬化性組成物の粘度、および、該組成物よりの硬
化物の屈折率を調整する成分である。本発明の活性エネ
ルギー線硬化性組成物をレンズシートに賦形する際に
は、レンズ型への注入作業性、レンズシートの厚みコン
トロール性、および、レンズ形状の転写性に優れている
ことが必要であり、(C)成分を使用することによって、
活性エネルギー線硬化性組成物の厚みコントロール性や
転写性を向上できるものである。従って、(C) 成分は常
温で液体で、低粘度のものがより好ましい。
【0020】(C) 成分[化7]、[化8]で示される化
合物の具体例としては、フェニル(メタ)アクリレー
ト、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル
(メタ)アクリレート、フェノキシ−2-メチルエチルメ
タクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アク
リレート、3-フェノキシ−2-ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2-フェニルフェニル(メタ)アクリ
レート、4-フェニルフェニル(メタ)アクリレート、2-
フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、3-
(2-フェニルフェニル)−2-ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2-ブロモフェノキシエチル(メタ)
アクリレート、2,4-ジブロモフェノキシエチル(メタ)
アクリレート、2,4,6-トリブロモフェノキシエチル(メ
タ)アクリレート、2-ブロモベンジル(メタ)アクリレ
ート等が挙げられる。
【0021】これらの単量体は、1種を単独で用いても
よいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0022】上記した中でも、フェニル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエ
チル(メタ)アクリレート、フェノキシ−2-メチルエチ
ル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル
(メタ)アクリレート、3-フェノキシ−2-ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレートがとくに好ましい。
【0023】(C) 成分の使用割合は、 (A)〜(C) 成分中
に1〜50重量%、より好ましくは、5〜30重量%の範囲
である。(C) 成分の含量が1重量%未満では、活性エネ
ルギー線硬化性組成物の十分な粘度調整ができず、レン
ズ型への注入作業性に劣ったり、基材シ−トとレンズ部
との密着性が低下したり、レンズシートの厚みコントロ
ール性やレンズ形状の転写性に劣るものである。一方、
(C) 成分含量が50重量%を越えた組成物より製造したレ
ンズシートは、その屈折率が低下するばかりでなく、レ
ンズ部の機械的強度が低下するので好ましくない。
【0024】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に
おいては、上記のような(A) 成分、(B) 成分および(C)
成分とを併用することによって、透明性を低下させるこ
となく、高い屈折率を有する硬化物を、生産性よく得る
ことができ、プリズムシート、フレネルレンズシート、
レンチキュラーレンズシートのレンズ部を構成する素材
として適したものである。
【0025】さらに、(D) 成分である、活性エネルギー
線感応性ラジカル重合開始剤としては、紫外線や可視光
線に代表される活性エネルギー線に感応してラジカルを
発生するものが好ましく、公知のものを用いればよく、
とくに限定されない。
【0026】(D) 成分の具体例としては、ベンゾイン、
ベンゾインモノメチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル、アセトイン、ベンジル、ベンゾフェノン、
p-メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノ
ン、2,2-ジメトキシ−1,2-ジフェニルエタン−1-オン、
2,2-ジエトキシアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレー
ト、エチルフェニルグリオキシレート、2-ヒドロキシ−
2-メチル−1-フェニルプロパン−1-オン、2-メチル−1-
(4-(メチルチオ)フェニル)−2-モルフォリノプロパ
ノン-1等のカルボニル化合物、テトラメチルチウラムモ
ノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなど
のイオウ化合物、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニ
ルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキ
サイド、カンファーキノン、ビス(シクロペンタジエニ
ル)−ビス(2,6-ジフルオロ−3-(ピル−1-イル)チタ
ニウム等の可視光線感応性のラジカル重合開始剤を挙げ
ることができる。
【0027】これら(D) 成分は単独で用いてもよいし、
2種以上を混合して用いてもよい。
【0028】これら(D) 成分の中でも、メチルフェニル
グリオキシレート、2-ヒドロキシ−2-メチル−1-フェニ
ルプロパン−1-オン、1-ビドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、2,2-ジメトキシ−1,2-ジフェニルエタン−
1-オン、ベンジルジメチルケタール、2,4,6-トリメチル
ベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドがより好
ましい。
【0029】(D) 成分の使用割合は、 (A)〜(C) 成分の
合計量 100重量部に対して0.01〜5重量部、より好まし
くは、0.02〜3重量部の範囲である。(D) 成分の使用量
が0.01重量部未満の組成物では、その硬化性が不十分と
なり、一方、(D) 成分含量が5重量部を越えて多い該組
成物では、該組成物より形成したレンズシートのレンズ
部が黄変するため好ましくない。
【0030】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に
は、(A) 成分の溶解性向上を図ること、および該組成物
より作ったレンズ部の基材シートへの密着性を向上する
ために本発明の目的とする効果を損なわない範囲で(メ
タ)アクリレート以外のラジカル重合官能基を有する化
合物を添加してもよい。その具体例としては、スチレ
ン、ジビニルベンゼン、クロロスチレン、ジブロモスチ
レン等のスチレン誘導体、ジアリルフタレート、ジエチ
レングリコールビス(アリルカーボネート)等のアリル
化合物、ジベンジルフマレート、ジブチルフマレート等
のフマル酸誘導体等を挙げることができる。
【0031】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に
は、必要に応じて酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収
剤、ブルーイング剤、顔料、沈降防止剤、消泡剤、帯電
防止剤、防曇剤など、各種の添加剤が含まれていてもよ
い。
【0032】次に、上記のような活性エネルギー線硬化
性組成物を用いた本発明のレンズシートについて図面に
従って説明する。
【0033】本発明に係るレンズシートは、図2のよう
に透明基材シート8と本発明の活性エネルギー線硬化性
組成物を硬化させたポリマーからなるプリズム列等のレ
ンズ部9からなる。この透明基材シート8の材質は紫外
線を通過する柔軟なガラス板でもよいが、一般的にはア
クリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、
ポリメタクリルイミド樹脂、ポリエステル樹脂等の厚さ
数百μm程度の透明合成樹脂製シートを用いるのが、そ
の取扱い性を高める上で好ましい。とくに、比較的屈折
率が低く、かつ、表面反射率の低いポリメチルメタクリ
レート、ポリメチルメタクリレートとポリフッ化ビニリ
デン系樹脂との混合物、ポリカーボネート樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート等のポリエステル樹脂からなるシ
ートが好ましく、具体的には屈折率がレンズ部の屈折率
より低いものが好ましい。この場合、活性エネルギー線
硬化性組成物を硬化させて作ったレンズ部9と透明基材
シート8との間に密着性を向上させるアンカーコート処
理層10を配することにより、より強固にレンズ部9と基
材シート8とが密着したレンズシートが得られる。
【0034】本発明のレンズシートを製造する際には、
図3に示すように、プリズム列等のレンズ形状を形成し
た金属、ガラスあるいは樹脂製のレンズ型11に活性エネ
ルギー線硬化性組成物12を注入延展し、その上面に透明
基材シート8を重ね合わせ、該シート8を通して活性エ
ネルギー線発光光源から活性エネルギー線を照射し硬化
させる。その後、図4に示すように製造したレンズシー
トをレンズ型11から剥離することにより、本発明のレン
ズシートを得ることができる。
【0035】活性エネルギー線発光光源としては、化学
反応用ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ラン
プ、メタルハライドランプ、可視光ハロゲンランプ、太
陽光等が使用できる。照射エネルギーとしては、 200〜
600nm の波長の積算エネルギーが 0.1〜50J/cm2 とな
るように照射する。また、活性エネルギー線の照射雰囲
気下は、空気中でもよいし、窒素、アルゴン等の不活性
ガス中でもよい。
【0036】使用するレンズ型11は、図5に示すごとき
ものであり、例えば、プリズムシートを製造する場合に
は、円内に示したような頂角αを備えたプリズム形状を
備えたプリズム型11を使用する。レンズ型素材として
は、アルミニウム、黄銅、鋼等の金属製の型やシリコン
樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ABS樹脂、フッ
素樹脂あるいはポリメチルペンテン樹脂等の合成樹脂か
ら作った型、およびまたは、上記材料にメッキを施した
ものや、各種金属粉を混合したものから製作した型を用
いることができるが、耐熱性や強度の面から金属製の型
を使用することが望ましい。
【0037】上記のようにして得られたレンズシート
は、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物からなるレ
ンズ部の屈折率が1.56以上の高い屈折率を有することが
好ましく、さらに好ましくは1.60以上である。これは、
レンズ部、すなわち活性エネルギー線硬化性組成物の硬
化物の屈折率が1.56未満であると、例えば、バックライ
トユニットのプリズムシートとして使用した場合、十分
な正面輝度の向上が図れない傾向にあるためである。ま
た、本発明のレンズシートとして、バックライトユニッ
トのプリズムシートに使用する場合には、プリズム列の
頂角αは80°〜150 °の範囲のものがバックライトの輝
度向上効果の点から好ましく、さらに好ましくは85°〜
130 °の範囲である。
【0038】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
をさらに詳しく説明する。なお、実施例中、および表1
に記載する単量体の略号は以下の通りである。
【0039】MPSMA : ビス(メタクリロイルチオフェニ
ル)スルフィド(商品名:MPSMA 、住友精化製) BPA-2 : 2,2-ビス(メタクリロキシジエトキシフェニ
ル)プロパン(商品名:NKエステル A-BPE-4、新中村
化学社製) BPM-5 : 2,2-ビス(メタクリロキシペンタエトキシフェ
ニル)プロパン(商品名:ファンクリル FA-321M、日立
化成社製) BZM : ベンジルメタクリレート(商品名:アクリエス
テル BZ 、三菱レイヨン社製) PHM : フエニルメタクリレート(三菱レイヨン社製) HMPO : 2-ヒドロキシ−2-メチル−1-フェニルプロパン
−1-オン(商品名:ダロキュア1173、チバガイギー社
製) APO : 2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォス
フィンオキサイド(商品名:ルシリン TPO、BASF社
製) PET : ポリエステルフィルム(東洋紡社製、A4100 、
厚み 188μm) PMMA : ポリメチルメタクリレート樹脂製シート(三菱
レイヨン社製、アクリライトL、厚み 0.8mm) PC : ポリカーボネート樹脂製シート(三菱瓦斯化学
社製、厚み 0.5mm)
【0040】
【実施例1】 (活性エネルギー線硬化性組成物の調整)MPSMA 40g 、
BPA-2 50g 、BZM 10g 、HMPO 2g を混合し、50℃に加温
して攪拌し、本発明の透明で均一な溶液を得た。
【0041】(プリズムシートの作成)この混合液を図
5に示したごときプリズム列のピッチ50μm、頂角αが
95°の三角錐プリズム列を有する、黄銅製の概略A4サ
イズのプリズム型11の上に注入した後、図3に示すごと
く、概略同サイズの PETフィルム8を混合液注入面上に
重ね合わせ、その後、該 PETフィルムの上部 300mmのと
ころに設置した、 6.4KW(80W/cm)の高圧水銀ランプ
により、6秒間、 1.2J/cm2 の紫外線エネルギーを照
射して混合液塗布層を硬化させた後、図4に示すごとく
剥離して本発明のプリズムシートを得た。
【0042】(活性エネルギー線硬化性組成物、および
プリズムシートの評価)このようにして得られたプリズ
ムシートを次のような方法で評価した結果を表1に示し
た。
【0043】(1) 組成物の透明性 上記のごとくして調整した組成物の透明性を次の規準で
目視判定した。 ○:透明である。 ×:濁りがあり、白濁している。
【0044】(2) 組成物の金型への注入作業性 上記のごとくして作成した組成物の金型への注入作業
性、および基材シートのラミネート性を次の規準で判定
した。 ○:作業し易い。 ×:泡等を巻き込み作業し難い。
【0045】(3) プリズムの屈折率の測定 上記のごとくして作成したプリズムシートのプリズム部
の屈折率測定のため、上記組成物を、径65mm、厚み3mm
の2枚のガラス円板の間にガスケットを挿入し、1mmの
隙間を設け、外周をポリエステルテープで巻き固定した
金型に注入し、該ガラス金型の片面から上記と同様にし
て高圧水銀ランプにより、50秒間、10J/cm2 の紫外線
エネルギーを照射して硬化させた後、ガラス金型から硬
化した樹脂板を脱型してその屈折率をアッベ屈折率計で
20℃にてナトリウムD線光源による屈折率を測定した。
【0046】(4) 輝度向上率の測定 上記のごとくして作成した図1(イ) に示すごとき構造の
プリズムシート1を、図1(ロ) に示すスタンレー社製の
冷陰極管5と三菱レイヨン社製アクリル製導光体7と東
レ社製拡散フィルム4からなるバックライトユニット3
にセットし、該バックライトユニットの直上1mのとこ
ろから、トプコン社製BM7型輝度計で輝度を測定し
た。表1には、バックライト面にプリズムシートを置か
ない場合の輝度を1.00とした時の輝度比を示した。
【0047】(5) 密着性 プリズムシートのプリズム列面側にカミソリで基材フィ
ルムに達する傷を 1.5mmの間隔で縦、横それぞれ11本入
れ、 100個のます目を作り、セロハン粘着テープ(幅25
mm、ニチバン製)をプリズム面に密着させて急激に剥が
した後、剥がれなかったプリズム列面のます目を数え
た。
【0048】
【実施例2〜6、比較例1〜3】表1に示した組成物、
および基材シート用いた他は、実施例1と同様にしてプ
リズムシートを作成し、実施例1と同様にして評価した
結果を表1に併記した。
【0049】
【比較例4】図5に示したプリズム金型11のプリズム形
状刻印部に、該刻印部面積より少し小さいサイズの厚さ
0.8mmのPMMAフィルムを重ね合わせた後、この上面に厚
さ3mmの磨きステンレス板を重ね合わせた後、前述積層
物を金型とともに 180℃に加熱しつつ、50tの荷重を均
等にかけ、3時間放置後、冷却するのを待って剥離して
PMMA製のプリズムシートを作成した。このプリズムシー
トを実施例1と同様にして輝度を測定した。なお、上記
PMMAフィルムの屈折率は、n=1.492 であった。
【0050】表1に示した実施例1〜6、および比較例
1〜4の輝度比は、プリズムシートを用いない場合のバ
ックライトの輝度を1.00として表している。本発明の実
施例で得たプリズムシートを用いたバックライトの輝度
はいずれの比較例よりも優れた輝度向上効果を示してい
ることが分かる。
【0051】なお、表1に示した輝度比は、使用するバ
ックライトが異なればその絶対値は変化するものである
が、本発明者等が検討した範囲内ではバックライトの種
類によって上記比較例と実施例の大小関係が逆転するこ
とはなかった。
【表1】
【0052】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の活性エネル
ギー線硬化性組成物は、透明性を低下させることなく、
高い屈折率を有する硬化物を得ることができるものであ
り、透明基材の表面にレンズ部を形成したレンズシート
のレンズ部の素材として使用することにより、レンズシ
ートの厚みコントロール性およびレンズ形状の転写性に
優れ、レンズシートの正面輝度を著しく向上させること
ができるとともに、取扱い性や生産性の良好なレンズシ
ートを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリズムシートとバックライトとを用い、本発
明の輝度向上バックライトを得る概略を示す説明図。
【図2】本発明のプリズムシートの部分断面図。
【図3】本発明のプリズムシートの作成方法を説明する
概略図。
【図4】本発明のプリズムシートを金型から取り出す状
態を示す概略図。
【図5】プリズムシート作成用プリズム型の一例を示す
斜視図。
【符号の説明】
1 ………… プリズムシート 2 ………… プリズム列 3 ………… バックライト 4 ………… 拡散フィルム 5 ………… 冷陰極管 6 ………… 反射フィルム 7 ………… 導光体 8 ………… 基材シート 9 ………… プリズム列 10 ………… アンカーコート層 11 ………… プリズムシート作成用金型 12 ………… 活性エネルギー線硬化性組成物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 則司 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 下記一般式[化1]で示される化合
    物20〜80重量%、 【化1】 (B) 下記一般式[化2]で示される化合物10〜90重量
    %、 【化2】 (C) 下記一般式[化3]または[化4]で示される化合
    物の少なくとも1種1〜50重量%、 【化3】 【化4】 (D) (A) 成分、(B) 成分および(C) 成分の合計量 100重
    量部に対して0.01〜5重量部の活性エネルギー線感応性
    ラジカル重合開始剤、とからなる組成物よりなる活性エ
    ネルギー線硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 透明基材の少なくとも一方の面に活性エ
    ネルギー線硬化性組成物によりレンズ部が形成されたレ
    ンズシートにおいて、レンズ部が請求項1記載の活性エ
    ネルギー線硬化性組成物の硬化物からなることを特徴と
    するレンズシート。
JP27715394A 1994-10-18 1994-10-18 活性エネルギー線硬化性組成物およびレンズシート Pending JPH08113615A (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27715394A JPH08113615A (ja) 1994-10-18 1994-10-18 活性エネルギー線硬化性組成物およびレンズシート
EP99113508A EP0952466A3 (en) 1994-10-18 1995-10-17 Lens sheet
TW084110921A TW293019B (ja) 1994-10-18 1995-10-17
DE69525236T DE69525236T2 (de) 1994-10-18 1995-10-17 Aktinische strahlungshärtbare zusammensetzung und blattförmige linse
EP95934319A EP0735062B1 (en) 1994-10-18 1995-10-17 Actinic-radiation-curable composition and lens sheet
KR1019960703220A KR100407736B1 (ko) 1994-10-18 1995-10-17 활성에너지선경화성조성물을사용하여제조한렌즈시이트
US08/652,464 US5969867A (en) 1994-10-18 1995-10-17 Active energy ray-curable composition and lens sheet
PCT/JP1995/002128 WO1996011964A1 (fr) 1994-10-18 1995-10-17 Composition actinique radiodurcissable et lentilles en feuille
US09/253,695 US6206550B1 (en) 1994-10-18 1999-02-22 Active energy ray-curable composition and lens sheet

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27715394A JPH08113615A (ja) 1994-10-18 1994-10-18 活性エネルギー線硬化性組成物およびレンズシート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08113615A true JPH08113615A (ja) 1996-05-07

Family

ID=17579544

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27715394A Pending JPH08113615A (ja) 1994-10-18 1994-10-18 活性エネルギー線硬化性組成物およびレンズシート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08113615A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005077997A1 (ja) * 2004-02-17 2005-08-25 Toagosei Co., Ltd. 活性エネルギー線硬化型光学材料用組成物
JP2013071959A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Daicel Corp 樹脂組成物及びその硬化物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005077997A1 (ja) * 2004-02-17 2005-08-25 Toagosei Co., Ltd. 活性エネルギー線硬化型光学材料用組成物
JP2013071959A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Daicel Corp 樹脂組成物及びその硬化物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0735062B1 (en) Actinic-radiation-curable composition and lens sheet
TWI404977B (zh) 增亮膜及具有該膜之顯示裝置
JP5168608B2 (ja) ラジカル重合性組成物、硬化物及びプラスチックレンズ
JP2004516367A (ja) 高屈折率の微細複製樹脂
KR20110068833A (ko) 백라이트 유닛의 제조 방법
US10774222B2 (en) Photocurable coating composition and application thereof
JP6955470B2 (ja) 導光板用封止部材及びそれを用いた導光板の製造方法
TW201438909A (zh) 樹脂積層體及使用該積層體之成形方法
JP2009265640A (ja) プリズムシート
JPH08113616A (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物およびレンズシート
JPH08113614A (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物およびレンズシート
JP3866443B2 (ja) 光学シート用活性エネルギー線硬化性組成物及び光学シート
US20090202838A1 (en) Self-assembling optical film and a method of manufacturing the same
JPH08113615A (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物およびレンズシート
JPH11171941A (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物および光学シート
JPH11349645A (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物および光学シート
JP2009198749A (ja) 光線制御部材
TW201111332A (en) Polymerizable composition and its uses
JP2001226418A (ja) 光学シート用紫外線硬化性組成物及び光学シート
JPH0987336A (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物、レンズシートおよびバックライト
JP3147205B2 (ja) バックライト
JPH07174911A (ja) プリズムシート
KR20090035233A (ko) 반사외관이 우수한 디스플레이용 하드코팅필름
JP2016090945A (ja) 光学部材、光学部材の製造方法、面光源装置、映像源ユニット、及び液晶表示装置
JPH09309923A (ja) 活性エネルギー線硬化性組成物、レンズシートおよびバックライト