JPH08113466A - 吊具の自動旋回位置決め方法および自動旋回位置決め装置を備えた吊具 - Google Patents

吊具の自動旋回位置決め方法および自動旋回位置決め装置を備えた吊具

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JPH08113466A
JPH08113466A JP34113994A JP34113994A JPH08113466A JP H08113466 A JPH08113466 A JP H08113466A JP 34113994 A JP34113994 A JP 34113994A JP 34113994 A JP34113994 A JP 34113994A JP H08113466 A JPH08113466 A JP H08113466A
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茂 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吊具が旋回しても吊具の設定位置への復帰制
御に困難な操作は必要とせず、吊具を設定位置に精度良
く位置決めすることができるようにする。 【構成】 光ファイバージャイロ1の出力に基づいて吊
具B’の設定位置に対する旋回方向、旋回角および角速
度を常に検知し、吊具が該設定位置から外れて旋回し、
吊具を元の設定位置に復帰させる旋回をさせるときに、
吊具の旋回に伴って旋回係数A〔=Kθ・θ+Kω・ω
(Kθは角度係数、θは吊具旋回角、Kωは角速度係
数、ωは吊具角速度)〕を常に算出し、この値と、予め
設定した旋回係数の設定値の範囲である、吊具を元の設
定位置方向に旋回させて戻すようにブロア装置を駆動す
る係数の値の範囲、吊具を元の設定位置に戻す旋回動作
を阻止するようにブロア装置を駆動する係数の値の範
囲、及び、ブロア装置を停止させる係数の値の範囲、と
を比較してブロア装置13又は14の駆動又は停止を司
ることにより、復帰時の加速の徒な増加を効果的に抑え
て停止精度を向上させ吊具を設定位置に精度良く復帰さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、港湾や建築現場等にお
いてクレーン等の揚重機器による荷役作業や据付作業を
行う際に、吊具を左右に旋回させて吊り荷を常に設定位
置に位置決めさせる吊具の自動旋回位置決め方法および
自動旋回位置決め装置を備えた吊具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に揚重機器であるクレーンによって
荷物を吊る場合、ワイヤーの捻じれや風の影響で吊り荷
が旋回したり、荷振れを起こしたりして周囲物や作業者
に衝突する危険があった。そこで従来は吊り荷の端部に
ロープを掛けてこの一端を作業者が保持して吊り荷の回
転を抑止したり、吊具にブロア装置を取付けて無線機に
よる遠隔操作で吊り荷の方向を制御するものが知られて
いる。
【0003】図5および図6は、本願出願人が実開平3
−38890号公報で開示した旋回用ブロアを備えた吊
具の説明図であって、図5はその平面図、図6は正面図
である。図5および図6について簡単に説明すると、吊
具Aは、その枠体10の中央に設置されたエンジンや電
動機などの駆動源12と、枠体10の両端に設置された
ブロアなどからなるブロア装置13、14とを有してい
る。前記駆動源12の回転軸に取付けられたスプロケッ
ト12aと、左右2ヵ所に取付けられた電磁クラッチ1
5、15のスプロケット15a、15aとの間には伝動
チェーン16が巻き掛けられ、電磁クラッチ15、15
のVプーリ15b、15bとブロア装置13、14のV
プーリ13a、14aとの間にはVベルト17a、17
bが巻き掛けられている。この構成により、駆動源12
の回転は左右いずれかの電磁クラッチ15、15によっ
て選択されて伝動チェーン16、Vベルト17a、17
bを介して左右いずれかのブロア装置13、14に伝達
される。
【0004】このような構成の吊具Bにおいて、例え
ば、吊具Bが右方向(図5中、矢印Eで示す方向)に旋
回したときは、ブロア装置14を作動させることによ
り、矢印Dで示す方向に風が流れて吊具Bの旋回を停止
させると共に、左方向に吊具Bを旋回させて設定位置に
復帰させることができる。そして、従来より、吊具Bの
駆動源12の駆動、停止、および左右ブロア装置13、
14の切り換え操作は無線による遠隔操作や磁気方位セ
ンサーを使用した自動位置決め装置付きのものにより行
われるものが知られている。なお、図6中、Cはこの吊
具Bに吊り下げられるPC板、合板などの被搬送物(吊
り荷)である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記無
線操作によるものは、地上の作業者が吊具Bの旋回を常
に監視しながら吊具Bの位置調整に専念しなければなら
ないうえ、吊具Bを設定位置に維持することが困難で作
業者の経験と熟練が必要であり、また、前記磁気方位セ
ンサーを使用した自動位置決め装置付きのものは、磁気
を帯びた鉄骨などの影響で方位が狂い、制御が困難であ
るという問題があった。
【0006】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
もので、吊具の方向制御に困難な経験や熟練は特に必要
とせず、停止精度を向上させて設定位置に精度良く位置
決めすることのできる吊具の自動旋回位置決め方法およ
び自動旋回位置決め装置を備えた吊具を提供することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の吊具の自動旋回位置決め方法は、 (1)揚重機器によって懸吊される吊具に、これに設け
た駆動源からの出力で吊具の相対する水平方向に推進力
を発生するブロア装置を備えた吊具の自動旋回位置決め
方法であって、該吊具に光ファイバージャイロを取付
け、該光ファイバージャイロの出力に基づいて吊具の設
定位置に対する旋回方向、旋回角および角速度を常に検
知し、該光ファイバージャイロから出力される吊具の旋
回角と角速度の信号に基づいて旋回係数〔A=Kθ・θ
+Kω・ω(Kθは角度係数、θは吊具旋回角、Kωは
角速度係数、ωは吊具角速度)〕の値を常に算出し、該
旋回係数の設定値として、吊具を元の設定位置方向に旋
回させて戻すようにブロア装置を駆動する係数の値の範
囲、該吊具を元の設定位置に戻す旋回動作を阻止するよ
うにブロア装置を駆動する係数の値の範囲、及び、ブロ
ア装置を停止させる係数の値の範囲を予め設定し、これ
ら旋回係数の設定値と吊具の旋回動作に応じて出力され
る前記吊具の旋回係数とを比較してブロア装置の駆動又
は停止を司るようにし、吊具を元の設定位置に復帰させ
るようにした構成とした。
【0008】(2)また、上記(1)の方法において、
吊具が設定位置に近い範囲に位置したときには、ブロア
装置の回転数を下げると共に、角速度係数Kωの絶対値
を大きくすることにより前記旋回係数Aの角速度分を大
きくして吊具を元の設定位置に復帰させるようにした構
成とした。
【0009】(3)また、上記方法を達成するための自
動旋回位置決め装置を備えた吊具として、揚重機器によ
って懸吊される吊具に、これに設けた駆動源から4出力
で吊具の相対する水平方向に推進力を発生するブロア装
置を備えた吊具であって、該吊具に、吊具の旋回角およ
び角速度を常に検知し出力する光ファイバージャイロ
と、該光ファイバージャイロの出力信号を受信し、吊具
の設定位置に対する旋回方向を判断すると共に、該光フ
ァイバージャイロから出力される吊具の旋回角と角速度
の信号に基づいて旋回係数〔A=Kθ・θ+Kω・ω
(Kθは角度係数、θは吊具旋回角、Kωは角速度係
数、ωは吊具角速度)〕を常に算出し、該旋回係数の設
定値として、吊具を元の設定位置方向に旋回させて戻す
ようにブロア装置を駆動する係数の値の範囲、該吊具を
元の設定位置に戻す旋回動作を阻止するようにブロア装
置を駆動する係数の値の範囲、及び、ブロア装置を停止
させる係数の値の範囲が予め設定されると共に、これら
旋回係数の設定値と吊具の旋回動作に応じて出力される
前記吊具の旋回係数とを比較してブロア装置の駆動又は
停止のための指令信号を受信するマイコンを備えた旋回
制御装置と、この旋回制御装置の発信信号を受けて該ブ
ロア装置を駆動又は停止させて吊具を元の設定位置に復
帰させるブロア制御装置とを備えた構成とした。
【0010】(4)また、上記(3)の吊具において、
該旋回制御装置を、吊具が設定位置に近い範囲に位置し
たときには、ブロア装置の回転数を下げると共に、角速
度係数の絶対値を大きくすることにより前記旋回係数の
角速度分を大きく設定する旋回制御装置とした構成とし
た。
【0011】
【作用】上記(1)の構成の方法、又は(3)の構成の
吊具では、荷吊りの際には光ファイバージャイロによっ
て吊具の旋回角、角速度が常に検知され、その信号が旋
回制御装置に入力される。そして、荷吊りに際して振動
や風などの影響によって吊具が左右いずれかの方向に旋
回して設定位置からずれると、該旋回制御装置は設定位
置に対する旋回方向を判断すると共に、旋回角、角速度
の信号に基づいて吊具を設定位置に復帰させるように該
旋回方向とは逆方向に旋回させるようにブロア装置を駆
動する信号をブロア制御装置を介して該ブロア装置に発
信する。該設定位置は吊り荷の吊り上げ方向に応じて予
め設定するものであり、旋回制御の基準位置となるもの
である。
【0012】しかして、吊具は、設定位置に旋回復帰さ
せるときに、ブロア装置を停止させても吊具自体が惰性
で回転する性質があり、また、ブロア装置を駆動して旋
回させるときに旋回加速度が付与されて角速度が必要以
上に増加するという性質がある。このような吊具の旋回
の性質に鑑み、上記の吊具を設定位置方向に復帰させる
ための動作を行わせるにあたり、吊具の旋回動作を示す
ものである吊具が旋回中に有している旋回角と角速度と
を、旋回係数Aによって代表させ、吊具の旋回動作中に
常に旋回角と角速度から旋回係数A〔A=Kθ・θ+K
ω・ω(Kθは角度係数、θは吊具旋回角、Kωは角速
度係数、ωは吊具角速度)〕を算出する。この値の大小
により、吊具の設定位置への復帰のための旋回動作とし
て、吊具を復帰方向へ旋回させるようにブロア装置を駆
動させる動作、該復帰方向へ旋回させる動作を阻止する
ようにブロア装置を駆動させる動作、又は、吊具の旋回
のためのブロア装置の駆動を停止する動作、を判断・選
択させて行わせ、かつ、この動作を繰り返し行わせる。
このような旋回係数Aの算出、該旋回係数Aに基づく上
記のようなブロア装置の動作の選択は旋回制御装置のマ
イコンによって自動的に繰り返し行われ、旋回制御装置
はブロア制御装置を介してブロア装置に動作指令を発す
る。
【0013】このような吊具の復帰のための旋回制御に
おいて、その吊具の角速度が設定位置に対する旋回角に
相応した角速度である場合、例えば、吊具が設定位置に
対して余裕をもって振れている状態であって、そのとき
の復帰角速度であっても加速がつき過ぎる度合いが小さ
いような場合、或いは、設定位置に復帰する角速度の大
きさが適当であるような場合には、そのまま復帰方向の
旋回を行わせるようにブロア制御装置に指令し、ブロア
装置はその指令信号に基づいて駆動される。また、該旋
回制御装置は、吊具の角速度が設定位置に対する旋回角
に相応した角速度よりも大きくなった場合、例えば、設
定位置に戻る途中でずれ角の割には加速が必要以上につ
き過ぎた場合、或いは、設定位置に近づいたときの旋回
角速度が大きくて設定位置を必要以上に行き過ぎるよう
な状態にあるような場合には、その復帰方向の旋回を阻
止するようにブロア装置が駆動されるようにブロア制御
装置に指令し、ブロア装置はその指令信号に基づいて駆
動される。以下、旋回制御装置は吊具の旋回角とそのと
きの角速度を睨みつつ旋回制御を行い、必要に応じて前
記動作を吊具に繰り返し行わせる指令を発信することに
より、吊具は元の設定位置に復帰される。
【0014】しかして、前記したように、吊具は設定位
置に旋回復帰させるときに、ブロア装置を停止させても
吊具自体が惰性で回転する性質があり、また、ブロア装
置を駆動して旋回させるときに旋回加速度が付与されて
角速度が必要以上に増加するという性質があるが、上記
のように吊具の復帰のための旋回制御を、旋回係数Aの
算出値をその基準設定値と比較させて吊具のブロア装置
に上記の3つの動作を組み合わせて行わせることによ
り、かつ、それにより復帰方向の旋回時の角速度の増加
が抑えられて角速度が或る大きさ以上になることが阻止
されることにより、吊具の停止精度が向上され、吊具は
設定位置に精度良く位置決めされる。そして、これによ
り設定位置に外れて旋回した吊具の方向制御に困難な経
験や熟練を必要としない。
【0015】上記(2)の構成の方法、又は(4)の構
成の吊具では、吊具の旋回制御装置のマイコンに、例え
ば設定位置を中心として±7°というように低速角度範
囲を予め設定して記憶させると共に、この範囲に吊具が
あるときは旋回係数Aの角速度分が大きくなるように旋
回係数Aの角速度係数Kωの絶対値を大きく設定して記
憶させる。これによって、吊具が設定位置付近で旋回し
ているときには、ブロア装置が低速にされて騒音が低く
されて作業環境の良い運転が行えると共に、吊具の角速
度が増加しようとすると、即ち、旋回加速度が増えよう
とするとその方向の旋回を抑えるようにブロア装置がよ
り敏感にいち早く駆動されてその旋回角速度の増加を感
度良く阻止しようとするので、吊具の停止精度が向上さ
れる。
【0016】
【実施例】次に、図面に示した実施例により本発明を詳
細に説明する。図1は本発明の自動旋回位置決め装置を
備えた吊具の概略構成を示す正面図、図2は本発明の自
動旋回位置決め装置の概略回路を示す図、図3は吊具の
設定位置と旋回制御との関連の一例を説明する図、図4
はブロア装置の作動基準範囲(旋回係数の値の範囲の設
定値)の一例を示す図である。なお、これらの図におい
て図5、図6と同一部分又は相当する部分には同一符号
を付し説明を省略する。
【0017】図1に示すように、吊具B’は中央部を揚
重機器としてのクレーンのフック7によって吊り下げら
れており、吊具B’の枠体10の長手方向の両端には右
ブロア装置13と左ブロア装置14が取付けられてい
る。そして、右ブロア装置13には該ブロア装置駆動用
の油圧モータ4bが付設されていると共に、左ブロア装
置14には該ブロア装置駆動用の油圧モータ4aが付設
れている。枠体10の中央部には該油圧モータ4a、4
bを駆動するための油圧ポンプ21と、該油圧ポンプ2
1を駆動するためのガソリンエンジン等の駆動源12が
設けられている。右ブロア装置13と同用の油圧モータ
4bの回転軸の間、左ブロア装置14と同用の油圧モー
タ4aの回転軸の間にはVベルトが巻き掛けられてい
る。
【0018】20は電磁切換弁であり、該油圧ポンプ2
1との間に油圧配管22が接続されており、該電磁切換
弁20と前記油圧モータ4a、4bとの間はそれぞれ油
圧配管24、23が接続されている。油圧ポンプ21に
より配管22を通して電磁切換弁20へ送られた油は電
磁切換弁20のソレノイドa、bを切り換えることによ
り、配管23を通して右ブロア装置13駆動用の油圧モ
ータ4bへ供給したり、又は、配管24を通して左ブロ
ア装置14駆動用の油圧モータ4aへ供給することがで
きる。油圧モータ4a、4bは該油の供給によって回転
駆動される。なお、油圧モータ4a、4bで使用に供さ
れた油は図示を省略した戻り配管を通して油タンクへ戻
されて循環使用される。
【0019】枠体10の上部には、さらに、光ファイバ
ージャイロ1と、旋回制御装置2を内蔵した旋回制御盤
2’および、ブロア制御装置3を内蔵した操作盤5が取
付けられている。しかして、自動旋回位置決め装置は、
図2にも示すように、吊具B’の旋回位置、即ち、設定
位置に対する旋回角と角速度を検知して出力する光ファ
イバージャイロ1と、その出力信号を受けてマイコン2
aにより必要な吊具の旋回のための動作を判断、又は、
選択して指令を出す旋回制御装置2と、この旋回制御装
置2が旋回を指令したときに右ブロア装置13、左ブロ
ア装置14のいずれかを駆動させる信号を出すブロア制
御装置3と、このブロア制御装置3の指令出力信号によ
り該ブロア装置13、14を駆動させる旋回駆動装置4
から構成される。
【0020】光ファイバージャイロは常に角速度を検出
し、角速度の信号を出力するもので公知である。本吊具
B’に使用する光ファイバージャイロ1は角速度と角度
の信号を同時に出力するものである。前記旋回制御装置
2はマイコン2aを有し、該マイコン2aによって吊具
B’の設定位置を任意に設定することができ、また、光
ファイバージャイロ1からの角速度と角度の信号によっ
て吊具B’が設定位置に対して旋回してずれたときに該
設定位置に対する旋回角と角速度を判断し、それによっ
て吊具B’を設定位置に戻すべき左右いずれのブロア装
置13又は14を作動させるすべきかを判断し、かつ、
その処理信号を後記ブロア制御装置3に出力するリレー
X1(右ブロア装置13用)、リレーX2(左ブロア装
置14用)を備えてなる。
【0021】ブロア制御装置3は前記リレーX1、リレ
ーX2からの出力信号を旋回駆動装置4に伝達する回路
と該設定位置用のリセットボタン6を有している。該リ
セットボタン6は前記マイコン2aに接続されている。
旋回駆動装置4は駆動源12を有した油圧ポンプ21
と、ブロア装置13、14のブロアを駆動する油圧モー
タ4a、4bと、電磁切換弁20を有してなる。
【0022】ブロア制御装置3の信号により電磁切換弁
20が切り換えられ、それにより油圧モータ4a、4b
のいずれかに圧油が供給され、右ブロア装置13、左ブ
ロア装置14のいずれかを駆動することができる。本実
施例では右ブロア13を駆動すると吊具B’を平面視で
右方向(時計方向)に旋回させることができ、また、左
ブロア14を駆動すると吊具B’を平面視で左方向(反
時計方向)に旋回させることができる。
【0023】つぎに、上記のように構成された実施例の
自動旋回位置決め装置を備えた吊具B’の作動を説明す
る。吊具B’の自動旋回旋回位置決め装置の旋回制御装
置2のマイコン2aには、荷吊り前に、図3に示すよう
に、予め、吊具B’を所定の位置に旋回させて位置決め
させて操作盤5のリセットボタン6を押すことにより所
定位置を設定する。このリセット動作により所定位置に
おける光ファイバージャイロ1の角度を0°(度)とし
て設定、記憶させることができる。前もってずれた角度
を設定したときはその角度が0°となる。なお、本実施
例の制御回路では例えば吊具B’に角度0°の状態で吊
り荷を取付けた後、その方向から所望の角度α(例えば
90°)だけずらせた(旋回)させた状態で吊り上げた
い場合に予めマイコン2aにこのαの値を設定しておく
ことにより、設定位置を(0+α)°として設定するこ
ともできるように構成されている。なお、前記リセット
動作は無線機でも設定することができるように構成され
ている。
【0024】一方、マイコン2aには、吊具B’の旋回
動作を示すものである旋回中に有している設定位置に対
してずれた旋回角と角速度を代表させて表す旋回係数A
を求める算出式が設定されている。この旋回係数Aは、
A=Kθ・θ+Kω・ωで表される。θは吊具の旋回角
〔°(度)〕、Kθは角度係数、ωは吊具の角速度(°
/sec)、Kωは角速度係数である。そして、マイコ
ン2aには、初期設定値(データ)としてKθ(角度係
数)の値およびKω(角速度係数)の値が入力されて設
定されると共に、図3に示すように低速角度範囲として
例えば設定位置を中心として±7°(度)の角度の値が
入力、設定されている。なお、前記吊具の旋回角は光フ
ァイバージャイロ1で検出されるが、この検出角度がこ
の低速角度範囲±7°以内にあるときにはガソリンエン
ジン(駆動源12)の回転数は低速にされブロア装置1
3、14は低速回転される。
【0025】そして、マイコン2aには図4に示すよう
に該旋回係数Aの大小によって吊具を設定位置へ精度良
く復帰させるように旋回動作をさせるために旋回係数の
値の範囲が設定値として予め設定される。この設定値と
しては、図4のように吊具を元の設定位置方向に旋回さ
せて戻すようにブロア装置13、14のいずれかを駆動
する旋回係数Aの値の範囲〔Aが−LMTより小さい範
囲、即ち、A<−LMTの場合(この場合は右ブロア装
置13を駆動)、又は、Aが+LMTより大きい範囲、
即ち、A>+LMTの場合(この場合は左ブロア装置1
4を駆動)のいずれか〕、該吊具を元の設定位置に戻す
旋回動作を阻止するようにブロア装置13、14のいず
れかを駆動する係数の値の範囲〔Aが+LMTより大き
い範囲、即ち、A>+LMTの場合(この場合は左ブロ
ア装置14を駆動)、又は、Aが−LMTより小さい範
囲、即ち、A<−LMTの場合(この場合は右ブロア装
置13を駆動)のいずれか〕、及び、ブロア装置13、
14を停止させる係数の値の範囲〔−LMT<A<+L
MT(この場合は左右ブロア装置13、14は停止)〕
が予め設定される。
【0026】一方、図3に示すように、上記旋回係数A
の算出式において、旋回角度θは設定位置を起点として
左方向(反時計方向)に旋回するときは+(プラス)の
値とし、設定位置を起点として右方向(時計方向)に旋
回するときは−(マイナス)の値とするように決められ
る。また、角速度ωは、設定位置に対する左右方向の旋
回とは関係なく、左方向に旋回するときを+(プラス)
の値とされ、右方向に旋回するときを−(マイナス)の
値とされる。即ち、角度θ°は−360<θ<360と
され、角速度ω(°/sec)は−60≦ω≦60とさ
れる。なお、図3において設定位置は、例えば、吊具を
平面的に見て吊具の枠体10の長手方向と一致する方向
としてもよいし、該吊具の枠体10の長手方向と直行す
るなど、交差する方向としてもよい。
【0027】上記の旋回係数Aの係数Kθ、Kωの値、
設定値の範囲(LMT値の大小)は吊具B’や吊り荷C
の大きさ、重量、吊り作業現場の気象条件などを勘案し
て旋回角とその旋回位置に相応した角速度の度合いに応
じて、設定位置に吊具を復帰させるのに迅速かつ精度良
く行われるように決定する。
【0028】しかして、荷吊りの際に、吊具B’が設定
位置に対して左方向又は右方向のいずれかに旋回する
と、吊具B’の旋回角度と角速度が光ファイバージャイ
ロ1から出力される。この出力信号は常に旋回制御装置
2のマイコン2aに入力される。マイコン2aはそれに
基づいて旋回係数Aの値を常に算出する。そして、この
旋回係数Aと前記設定値の範囲を比較して、吊具B’を
元の設定位置方向に旋回させて戻すようにブロア装置1
3、14のいずれかを駆動させる動作、該吊具B’を元
の設定位置に戻す旋回動作を阻止するようにブロア装置
13、14のいずれかを駆動する動作、及び、ブロア装
置13、14を停止させる動作を選択させて行わせ、ま
た、必要によりこれらの動作を繰り返し行わせて、吊具
B’を元の設定位置に復帰させる。
【0029】例えば、旋回制御の基準を上記の通りと
し、Kθ、Kωをいずれもマイナス値で設定した場合に
おいて、例えば、吊具B’が図3の設定位置から左に旋
回した場合、旋回係数Aは吊具が設定位置からずれる方
向で旋回角(プラス値)と角速度(プラス値)が大きく
なって旋回係数Aの絶対値は大きくなり(A自体はマイ
ナス値であり、そのものは小さい)、旋回係数AがA<
−LMTの範囲になったときは復帰方向に向かせる側の
ブロア装置である右ブロア装置13が駆動され吊具の左
旋回を止めさせる動作が行われる。この場合、旋回制御
装置2のマイコン2aはリレーX1を作動させブロア制
御装置3の操作回路が作動し、旋回駆動装置4の電磁切
換弁20が切り換わり油圧モータ4bが作動し、右ブロ
ア装置13が回転駆動される。
【0030】この作動により吊具は旋回一時停止に向か
う。この一時停止に近づく程、角度はやや大きくなりつ
つ、角速度は小さくなり旋回係数Aの絶対値は小さくな
る。そして、この一時停止の後、前記右ブロア装置13
が駆動されていることにより吊具は復帰方向の右旋回を
開始し、吊具は加速されて角速度(今度はマイナス値と
なる)の絶対値は零(0)から徐々に大きくなるが、そ
のときの旋回係数AがA<−LMTの範囲のままの状
態、即ち、角速度がその角度に相応した角速度である状
態であればそのまま右ブロア装置13が駆動されて復帰
方向の右旋回を続ける。また、そのときの旋回係数Aが
A>+LMTの範囲になると、即ち、角速度がその角度
に相応した角速度よりも大きくなった場合には、設定位
置に戻す旋回動作を阻止するように今度は左ブロア装置
14が駆動され該右方向への加速を防いで吊具を一時停
止するようにし、吊具を安全範囲に保持しようとする。
この場合、旋回制御装置2のマイコン2aはリレーX2
を作動させブロア制御装置3の操作回路が作動し、旋回
駆動装置4の電磁切換弁20が切り換わり油圧モータ4
aが作動し、左ブロア装置14が回転駆動される。
【0031】そして、前記吊具の一時停止後の設定位置
への復帰動作の開始時の加速がつき始めた時点などの動
作時、或いは、設定位置に近い範囲に位置したときなど
に、旋回係数Aが−LMT<A<+LMTの範囲になっ
たときはブロア装置13、14が停止され、吊具の旋回
状態を一時、監視するように動作される。吊具B’は以
上の動作を繰り返して精度良く設定位置に復帰される。
【0032】つぎに、本実施例の旋回制御の具体例を表
1および表2によって説明する。この制御例は吊具B’
の停止角度範囲を±5°以内(目標値)とするために旋
回操作角度を±3°、低速範囲角度を±7°に設定した
場合を示すものである。また、旋回係数Aの算出式にお
いて、Kθ(角度係数)=−1、Kω(角速度係数)=
−15とし、図4に示すように旋回係数の設定値LMT
=3とし、A<−3(−LMT)のときに右ブロア装置
13を駆動、−3(−LMT)≦A≦+3(+LMT)
のときにブロア装置13、14は停止、A>+3(+L
MT)のときに左ブロア装置14を駆動すると定めた場
合である。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】表1において最左欄のNoの1は吊具B’
を設定位置に位置設定した場合、2は吊具B’が低速範
囲角度の±7°以内の旋回をする場合、表2の最左欄の
Noの3は吊具B’が±7°以上の旋回をする場合を示
し、また、吊具B’が設定位置から左方向にずれて旋回
した場合を示すものである。表1のNo1のように荷吊
りの前に、予め、吊具B’を所定の位置に旋回させて位
置決めさせて操作盤5のリセットボタン6を押すと旋回
制御の基準となる設定位置が設定される。このときは角
速度(ω)は0、旋回角度(°)は0であり、従って、
旋回係数Aは0である。従って、−3≦A≦+3であ
り、リレーX1、リレーX2は供にOFF、従って、電
磁切換弁20のa(右油圧モータ4b用)、b(左油圧
モータ4a用)のソレノイドも供に励磁はOFF、右油
圧モータ4b、左油圧モータ4aも供にOFFとされ、
左右いずれのブロア装置も駆動されない。
【0036】この状態から荷吊りが開始されて吊具B’
が設定位置に対して左方向に旋回して+7°の角度範囲
内に吊具B’が位置しているときは、表1のNo2に示
す動作が行われる。このときは低速範囲角度±7°以内
の旋回であり、表1の最右欄に示すようにガソリンエン
ジン(駆動源12)は低速運転が行われる。そこで、表
1のNo2に示す動作について説明すると、のように
吊具A’が左旋回して設定位置から3°を過ぎたときに
角速度が+1であったとするとそのときの旋回係数Aは
−18となるのでA=−18<−3であるので、右の欄
の(1)のようにリレーX1、電磁弁a、右油圧モータ
4bがONにされ、右ブロア装置13が駆動される。
【0037】そして、この右ブロア装置13が駆動され
ることにより吊具B’は右に旋回しようとして該の動
作の左旋回が阻止され、に示すように吊具は一旦停止
(一時停止)される。この一時停止は吊具の有している
惰性(慣性)とブロア装置の駆動の遅れによって前記
の3°を過ぎた位置でされるようになる。このとき設定
位置から4.5°の位置で停止されたとすると角速度は
0であるから、旋回係数Aは−4.5であり、従って、
A=−4.5<−3となり、右欄(2)のようにリレー
X1、電磁弁a、右油圧モータ4bがONにされ、右ブ
ロア装置13が駆動される。そして、これにより吊具
B’に加速度が付与され、吊具B’はのように右旋回
を始め、設定位置に復帰する方向に旋回させられるよう
になる。
【0038】このの右旋回中において角速度が増加さ
れ、即ち、吊具が加速されて旋回角3°の位置で角速度
が−0.3になったとすると、そのとき、旋回係数Aは
1.5となり、従って、−3≦A=1.5≦+3であ
り、(3)に示すようにリレーX1、リレーX2、電磁
切換弁20のa、bのソレノイド、左右油圧モータ4
b、4aは供にOFFとされ、左右のブロア装置は一旦
停止される。この状態では吊具B’を設定位置に復帰さ
せる方向で加速度が上昇中の状態であるため、一旦、ブ
ロア装置13、14を停止して吊具に惰性(慣性)が付
く状況を監視するものである。
【0039】そして、この状態から吊具は前に有してい
た右方向の旋回の惰性をそのまま有しており、に示す
ように惰性で右旋回して加速されて角度1°の位置で角
速度が−1になったとすると、旋回係数Aは14とな
り、従って、A=14>3であるので、即ち、、角速度
がその旋回角度に相応した角速度よりも大きいと判断し
て、(4)に示すようにリレーX2、電磁切換弁20の
bのソレノイド、油圧モータ4aがONとなり、左ブロ
ア装置14が駆動される。従って、吊具は左旋回をしよ
うとして前回のの右方向の加速を阻止するように作動
され、復帰方向への角速度が必要以上に増加することが
抑えられる。この反対方向の旋回駆動により設定位置を
オーバーして旋回するようなことが防がれる。
【0040】そして、前記(4)の作動によりのよう
に吊具B’が設定位置の±0°付近で停止したとする
と、旋回係数Aは0になり、従って、−3<A=0<3
である故、(5)に示すようにリレーX1、リレーX
2、電磁切換弁20のa、bのソレノイド、左右油圧モ
ータ4a、4bは供にOFFとされ、左右のブロア装置
は停止される。
【0041】このように、設定位置に復帰するまでに吊
具は復帰方向への旋回動作、該復帰方向への旋回加速を
一時止めるようにブロア装置13、14を停止させる動
作、および、該復帰方向への旋回を阻止するような動
作、即ち、復帰方向への旋回角速度の増加を抑える動作
を折り込んで行うので、吊具B’は精度良く元の設定位
置に復帰させられる。特に、この制御例ではKθ(角度
係数)よりもKω(角速度係数)の絶対値を大きくして
いるので、角速度の変化に敏感に応じるので加速が徒に
増加されることが防がれ、吊具を精度よく元の位置に復
帰させることができる。また、ブロア装置が低速運転さ
れて吊具の旋回動作が比較的緩やかに行われることと相
まって精度の良い復帰動作が良好に行われる。また、ブ
ロアの回転が低速であることにより騒音が低くされ作業
環境が良好にされる。この低速角度範囲の旋回制御は実
際的に最も頻繁に行われる。なお、表1に示した動作の
例は代表的な動作を示したもので、実際はこれらの動作
が繰り返し行われ、吊具の旋回動作に伴って旋回制御の
ための旋回係数Aは絶えず連続して算出されて前記設定
値との比較が行われ、きめ細かい制御が行われる。
【0042】つぎに、表2のNo3に基づいて吊具が±
7°以上に旋回した場合の例を説明する。この場合は吊
具が設定位置から左に旋回し、低速範囲角度±7°を越
えて旋回したような場合である。このときはガソリンエ
ンジン(駆動源12)は表2の最右欄に示すように高速
回転され、吊具が前記の低速範囲角度の±7°以内の旋
回に復帰するまでこの高速運転が行われる。
【0043】に示すように荷吊りが開始されて突風な
どにより吊具B’が設定位置に対して左方向に急旋回し
て+7°の低速角度範囲を越えて設定位置から例えば4
5°を過ぎたときに角速度が+2であったとするとその
ときの旋回係数Aは−75となるのでA=−75<−3
であるので、右の欄の(1)のようにリレーX1、電磁
弁a、右油圧モータ4bがONにされ、右ブロア装置1
3が駆動される。そして、この右ブロア装置13が駆動
されることにより吊具B’は右に旋回しようとして該
の動作の左旋回が阻止され、に示すように吊具は一旦
停止(一時停止)される。この一時停止は吊具の有して
いる惰性(慣性)とブロア装置の駆動の遅れによって前
記の45°を過ぎた位置でされるようになる。このと
き設定位置から50°の位置で停止されたとすると角速
度は0であるから、旋回係数Aは−50であり、従っ
て、A=−50<−3となり、右欄(2)のようにリレ
ーX1、電磁弁a、右油圧モータ4bがONにされ、右
ブロア装置13が駆動される。
【0044】そして、これにより吊具B’に加速度が付
与され、吊具Aはのように右旋回を始め、設定位置に
復帰する方向に旋回が開始させる。以下、前記±7°以
内の旋回制御、動作と同様に(4)〜(9)の指令によ
り、吊具は〜の動作を行って、旋回角度が小さくな
っていき、設定位置方向に復帰して行く。そして、吊具
が低速角度範囲の+7°の範囲に入り、エンジンが低速
に切り換えられ、前記表1のNo2の低速角度範囲での
旋回制御が行われる。なお、この高速運転の間の表2の
制御において、(一時停止)、(右旋回中)の旋回
状況は角速度がそのときの旋回角に相応した角速度にな
っているときであり、従って(2)、(3)のように設
定位置に復帰させるための指令を行う。(加速回転)
および(惰性右回転)の旋回状況は角速度がそのとき
の旋回角度に相応する角速度よりも大きくなっていると
きであり、従って(4)および(7)のように吊具の右
方向へ復帰するときの加速を一時的に阻止するための指
令を行う。(右旋回)の旋回状況は加速が徐々に行わ
れて行く途中の状況であり、(6)の指令を行わせてブ
ロア装置を停止させて加速状況を監視するためのもので
ある。この±7°以上の旋回の場合はエンジンが高速回
転されていることにより、吊具は迅速に設定位置に復帰
させられる。
【0045】一方、前記表1のNo2の低速角度範囲内
の旋回制御例において、旋回係数Aの角速度係数ωの値
−15を例えば−30として絶対値を大きくして旋回係
数の角速度分を大きくした場合には、表1のNo2の
の右旋回中の動作において角速度−0.3で旋回角度が
3°のとき、旋回係数Aは6となり、A=6>3(設定
値)となり、(3)の指令はω=−15のときの表1の
(3)のようにブロア装置を停止させることなくリレー
X1、電磁弁a、油圧モータ(右)がOFF、リレーX
2、電磁弁b、油圧モータ(左)がONとされて左ブロ
ア装置が駆動され、吊具はこの時点で早くも吊具の右旋
回を阻止するように左旋回させられようとし、吊具が右
方向に加速される(角速度が増加される)ことが防がれ
るように制御される。従って、設定位置に返す方向の旋
回において角速度の徒な増加を抑えることができるた
め、吊具が旋回し過ぎたりすることがなくハンチングを
少なくすることができ、吊具は低速で騒音を低く抑え、
かつ、感度を上げて設定位置に復帰されるために微小角
度内でも一層精度の良い制御が行われる。
【0046】以上の旋回制御の実際例は、吊具が設定位
置から左に旋回してずれた場合を示したが、吊具が設定
位置から右に旋回してずれた場合も同様な制御が行われ
て吊具は元の設定位置に復帰される。また、上記旋回係
数の設定値の範囲、角度係数Kθの値、角速度係数Kω
の値および低速範囲角度は吊り荷Bの大きさ、重量、慣
性、或いは、吊具A’を使用する際の風など周囲の環境
を考慮して設定することが望ましい。さらに、上記実施
例では吊具A’に左右に2台のブロア装置13、14を
取付けた場合を説明したが、1台のブロア装置を取付け
て、これを油圧モータで正逆回転制御するようにして構
成してもよい。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の吊具の自動旋回位置決め方法および自動旋回位置決め
装置を備えた吊具によれば、
【0048】請求項1又は3の構成とすることにより、
吊具が風などの影響により旋回しても自動的に旋回方向
を判断し、かつ、吊具の復帰のための旋回動作を、旋回
係数の算出値をその基準設定値と比較させ、それに基づ
いて吊具を復帰方向へ旋回させるようにブロア装置を駆
動させる動作、該復帰方向へ旋回させる動作を阻止する
ようにブロア装置を駆動させる動作、又は、吊具の旋回
のためのブロア装置の駆動を停止する動作を組み合わせ
て行うことにより、さらに、それにより吊具の復帰方向
の旋回時の角速度の増加が抑えられて角速度が或る大き
さ以上になることが阻止されるため、吊具の停止精度を
向上させることができ、吊具を設定位置に精度良く位置
決めさせることができる。
【0049】そして、この吊具の旋回制御は自動的に行
われるので、吊具を設定位置に復帰させるための熟練や
煩雑な操作をなくすることができる。また、旋回係数の
設定値の範囲や角度係数Kθの値、角速度係数Kωの値
など種々変化させて設定することにより、吊具や吊り荷
の大きさが変わった場合や風の強さ等の周囲環境に応じ
て最適な旋回制御をさせることができる。また、本発明
の旋回制御装置、ブロア制御装置等の自動位置決め装置
の取付け、増設は既存吊具にも容易、簡単に行うことが
できる。
【0050】請求項2又は4の構成とすることにより、
前記請求項1又は3の効果に加えて、設定位置範囲の近
くの微小角度内でも吊具が旋回し過ぎたりすることがな
くハンチングを少なくすることができ、吊具は低速で騒
音を低く抑え、かつ、感度を上げて設定位置方向に復帰
されるために、低騒音の作業環境にして一層停止精度を
向上させて復帰のための精度の良い操作を行わせること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動旋回位置決め装置を備えた吊具の
概略構成を示す正面図である。
【図2】本発明の自動旋回位置決め装置の概略回路を示
す図である。
【図3】本発明の吊具の設定位置と旋回制御との関連の
一例を説明する図である。
【図4】本発明のブロア装置の作動基準範囲の一例を示
す図である。
【図5】従来の吊具の平面図である。
【図6】図5の正面図である。
【符号の説明】
B’ 吊具 C 吊り荷 1 光ファイバージャイロ 2 旋回制御装置 2’ 旋回制御盤 3 ブロア制御装置 4 旋回駆動装置 4a 油圧モータ(左ブロア装置用) 4b 油圧モータ(右ブロア装置用) 5 操作盤 6 リセットボタン 7 クレーンフック 10 枠体 12 駆動源(ガソリンエンジン) 13 右ブロア装置 14 左ブロア装置 20 電磁切換弁 21 油圧ポンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揚重機器によって懸吊される吊具に、こ
    れに設けた駆動源からの出力で吊具の相対する水平方向
    に推進力を発生するブロア装置を備えた吊具の自動旋回
    位置決め方法であって、該吊具に光ファイバージャイロ
    を取付け、該光ファイバージャイロの出力に基づいて吊
    具の設定位置に対する旋回方向、旋回角および角速度を
    常に検知し、該光ファイバージャイロから出力される吊
    具の旋回角と角速度の信号に基づいて旋回係数〔A=K
    θ・θ+Kω・ω(Kθは角度係数、θは吊具旋回角、
    Kωは角速度係数、ωは吊具角速度)〕の値を常に算出
    し、該旋回係数の設定値として、吊具を元の設定位置方
    向に旋回させて戻すようにブロア装置を駆動する係数の
    値の範囲、該吊具を元の設定位置に戻す旋回動作を阻止
    するようにブロア装置を駆動する係数の値の範囲、及
    び、ブロア装置を停止させる係数の値の範囲を予め設定
    し、これら旋回係数の設定値と吊具の旋回動作に応じて
    出力される前記吊具の旋回係数とを比較してブロア装置
    の駆動又は停止を司るようにし、吊具を元の設定位置に
    復帰させるようにしたことを特徴とする吊具の自動旋回
    位置決め方法。
  2. 【請求項2】 吊具が設定位置に近い範囲に位置したと
    きには、ブロア装置の回転数を下げると共に、角速度係
    数Kωの絶対値を大きくすることにより前記旋回係数A
    の角速度分を大きくして吊具を元の設定位置に復帰させ
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載の吊具の自
    動旋回位置決め方法。
  3. 【請求項3】 揚重機器によって懸吊される吊具に、こ
    れに設けた駆動源から4出力で吊具の相対する水平方向
    に推進力を発生するブロア装置を備えた吊具であって、
    該吊具に、吊具の旋回角および角速度を常に検知し出力
    する光ファイバージャイロと、該光ファイバージャイロ
    の出力信号を受信し、吊具の設定位置に対する旋回方向
    を判断すると共に、該光ファイバージャイロから出力さ
    れる吊具の旋回角と角速度の信号に基づいて旋回係数
    〔A=Kθ・θ+Kω・ω(Kθは角度係数、θは吊具
    旋回角、Kωは角速度係数、ωは吊具角速度)〕を常に
    算出し、該旋回係数の設定値として、吊具を元の設定位
    置方向に旋回させて戻すようにブロア装置を駆動する係
    数の値の範囲、該吊具を元の設定位置に戻す旋回動作を
    阻止するようにブロア装置を駆動する係数の値の範囲、
    及び、ブロア装置を停止させる係数の値の範囲が予め設
    定されると共に、これら旋回係数の設定値と吊具の旋回
    動作に応じて出力される前記吊具の旋回係数とを比較し
    てブロア装置の駆動又は停止のための指令信号を受信す
    るマイコンを備えた旋回制御装置と、この旋回制御装置
    の発信信号を受けて該ブロア装置を駆動又は停止させて
    吊具を元の設定位置に復帰させるブロア制御装置とを備
    えたことを特徴とする自動旋回位置決め装置を備えた吊
    具。
  4. 【請求項4】 該旋回制御装置を、吊具が設定位置に近
    い範囲に位置したときには、ブロア装置の回転数を下げ
    ると共に、角速度係数の絶対値を大きくすることにより
    前記旋回係数の角速度分を大きく設定する旋回制御装置
    としたことを特徴とする請求項3記載の自動旋回位置決
    め装置を備えた吊具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014032679A1 (en) * 2012-08-30 2014-03-06 Kong S.P.A. Automatic system of stabilisation of suspended loads with automatic control
JP2015101413A (ja) * 2013-11-21 2015-06-04 株式会社大林組 吊物旋回装置及び方法
CN113389538A (zh) * 2021-06-29 2021-09-14 北京三一智造科技有限公司 车身回转控制方法以及系统

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CN113389538A (zh) * 2021-06-29 2021-09-14 北京三一智造科技有限公司 车身回转控制方法以及系统

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