JPH08113014A - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りラジアルタイヤ

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JPH08113014A
JPH08113014A JP6249806A JP24980694A JPH08113014A JP H08113014 A JPH08113014 A JP H08113014A JP 6249806 A JP6249806 A JP 6249806A JP 24980694 A JP24980694 A JP 24980694A JP H08113014 A JPH08113014 A JP H08113014A
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JP
Japan
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tire
belt layer
groove
circumferential
groove bottom
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JP6249806A
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English (en)
Inventor
Eiji Mineki
英治 峯木
Kazuharu Kotoda
一治 小藤田
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 周方向ベルト層を有するベルト構造を装備し
た重荷重用空気入りラジアルタイヤのリブティア故障を
防止する。 【構成】 タイヤの横断面において、踏面部の端部に配
置されているリブ溝の溝底位置を、周方向ベルト層の端
部から7%以上離れた位置に設定し、しかも前記リブ溝
の溝傾斜角度を、前記リブ溝の溝底が周方向ベルト層の
端部から離れる方向に前記リブ溝位置のトレッド表面に
立てた垂直線に対して3度以上に設定した周方向ベルト
層を有する重荷重用空気入りラジアルタイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】タイヤのベルト層にベルトコ−ド
の方向が実質的にタイヤの周方向に設定されたベルト層
を有し、タイヤ踏面部の端部に周方向に延設される周方
向溝が設けられたを重荷重用空気入りラジアルタイヤの
耐久性能の改良に関し、特にタイヤ走行による上記周方
向溝からの亀裂故障の防止に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の重荷重用空気入りラジアルタイヤ
のベルト構造は、ベルトコ−ドがタイヤ赤道面に対して
小さな角度で傾斜して成る傾斜ベルト層の2層を各々の
傾斜方向を交錯させて上下に積層とした所謂交錯層を少
なくとも一対有し、タイヤ充填内圧に対抗する強度を主
に分担させ、また交錯層の構造からもたらされる高いベ
ルト剛性を利用してタイヤの諸性能を発揮させている。
従って、ベルト剛性の高い交錯層から外れるタイヤ踏面
部の両端部分と交錯層で補強されるタイヤ踏面部の中央
部分とでは剛性差が大きく、特に交錯層の両端部分では
ベルト剛性の著しい段差が発生する。
【0003】このため、従来のタイヤ踏面部のパタ−ン
設計においては、この剛性段差の部分に大きな応力集中
や過大な変形を受ける溝を配置しないように配慮されて
来た。例えば、図5に示す様に、タイヤ踏面部の端部に
周方向に延設された溝、即ちリブ溝を持つタイヤが道路
の縁石に乗り上げるような場合では、このリブ溝を押し
広げる様な大きな変形を受けて溝底部分に応力、ひずみ
の集中が起こり、該溝底部分にほぼタイヤの周方向に沿
った亀裂故障(所謂リブティア)が発生するに至る場合
があることから、この故障(リブティア)を防止するた
めに、タイヤ踏面部端部のリブ溝の位置は前記交錯層の
端部からタイヤ軸方向内方に遠ざかる位置に設定されて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、近年、タイ
ヤ寿命の延長やタイヤ形状の扁平化傾向に促されて、ベ
ルト耐久性に代表されるタイヤ性能の一層の向上が要求
され、特にベルト部分の耐久性を大きく左右するタイヤ
内圧充填時またはタイヤ走行時のタイヤの外径成長を抑
制するために、複数のベルトコ−ドがタイヤの赤道面に
ほぼ平行に配列されて被覆ゴム中に埋設された帯状ベル
ト層、または前記帯状ベルト層をリボン状の狭幅として
これをタイヤ軸方向に巻回して所定幅としたベルト層、
更にまた並列された複数のタイヤコ−ドがタイヤの赤道
面方向(タイヤ周方向)に対して小振幅で左右に振られ
て波状に配列された狭幅の波状ベルト層をタイヤ軸方向
に巻回して所定幅としたベルト層等の所謂周方向ベルト
層を構成要素に加えたベルト構造が重荷重用空気入りラ
ジアルタイヤに採用されるようになっている。
【0005】そして、この様な重荷重用空気入りラジア
ルタイヤにおいては、上記周方向ベルト層の端部の影響
を受けて、前述の如くベルト構造の交錯層の端部を回避
して配置されたリブ溝の位置から再びリブティア故障が
屡々発生するという問題があった。
【0006】本発明の目的は、上記の実情に鑑みて、周
方向ベルト層を有するベルト構造を装備した重荷重用空
気入りラジアルタイヤのリブティア故障を防止すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の重荷重用空気入りラジアルタイヤでは、特
許請求項1に記載した様に、左右に隔離されて配設され
た少なくとも一対のビ−ドコアと、該ビ−ドコアに両端
部が係止されて円環体状に形成されたカ−カスと、該カ
−カスの頭頂部のタイヤ半径方向の外側に設置されるベ
ルト層とを主補強構造とし、前記ベルト層は、タイヤ赤
道面と傾斜する複数の補強コ−ドを被覆ゴム中に並列埋
設したベルト層が少なくとも一層前記カ−カス層に隣接
して設置された傾斜ベルト層と、実質的にタイヤ赤道面
と平行に配列された複数の補強コ−ドが被覆ゴム中に埋
設されたベルト層が少なくとも一層前記傾斜ベルト層の
タイヤ半径方向外側に設置された周方向ベルト層とを有
し、前記ベルト層のタイヤ半径方向外側に設置されるト
レッドの踏面部の端部には少なくとも一本のタイヤ周方
向に延設される周方向溝が形成されている重荷重用空気
入りラジアルタイヤであって、タイヤのラジアル方向の
断面において、前記周方向ベルト層のタイヤ軸方向の端
部と、前記周方向溝の溝底を形成する溝両側の壁面が作
る角度の2等分線が溝底壁面と交錯する位置として表さ
れる溝底位置との間のタイヤ軸方向の距離がトレッド幅
の7%以上に設定されていることを特徴とするとしてい
る。
【0008】更に、より効果的な手段として、請求項2
に記載の如く、前記周方向ベルト層の端部と前記溝底位
置との間の距離が最も短い前記周方向溝において、前記
2等分線と、該2等分線がトレッド表面と交わる点での
トレッド表面に対する垂直線とが成す角度として表され
る溝傾斜角度が、溝底が前記垂直線に対して前記周方向
ベルト層の端部に近づかない方向に3度以上の傾斜とな
るように設定された請求項1記載の重荷重用空気入りラ
ジアルタイヤとしている。
【0009】
【作用】図6に示す様に、前記周方向ベルト層と交錯層
ベルト層とを有するベルト構造のラジアルタイヤと従来
の交錯層ベルト層を有するベルト構造のラジアルタイヤ
の両方について、内圧充填によってベルト層に負担され
る周方向張力のベルト幅方向の分布を有限要素法や実験
などの応力解析法を用いて算出確認したところ、周方向
ベルト層を有するタイヤ(図上実線)では、周方向ベル
ト層を有する部分のベルト張力が極めて高く、周方向ベ
ルト層の端部でベルト張力が急激に低下しベルト張力の
段差が大きい。しかし交錯層の端部では交錯層自体のベ
ルト張力の負担が少ないためにここでのベルト張力の低
下(段差)はそれほど大きくない。
【0010】一方従来のタイヤ(図上点線)では、特に
交錯層の端部においてベルト張力の大きな段差を呈す
る。
【0011】この結果から、周方向ベルト層を有するタ
イヤにおいて、前記リブティア故障を防止するには、タ
イヤ踏面部の端部に配置される周方向溝(リブ溝)の位
置を、周方向ベルト層の端部付近に存在させないことが
重要となる。
【0012】次に、図7に示される如く、発明者等は以
下に説明する詳細な実験を実施して、周方向ベルト層の
端部と前記周方向溝(リブ溝)の位置特にリブ溝の溝底
の位置との相関を詳細に検討した。即ち、タイヤ踏面部
上で前記リブ溝の位置をタイヤ軸方向に種々変更したタ
イヤを、周方向ベルト層を有するベルト構造のタイヤと
従来のベルト構造のタイヤとで試作して、これらをトラ
ックの前輪に装着し、タイヤが路上の縁石上に乗り上げ
た際の溝底に発生する引張歪みを測定した。また、縁石
乗り上げ時の外力(溝幅を広げようとする力)に対し出
来るだけ応力集中しないリブ溝底形状を探索するため
に、タイヤ横断面において、リブ溝が周方向ベルト層の
端部からタイヤ軸方向外側に存在する場合において、リ
ブ溝がタイヤ軸方向内側に傾斜してリブ溝底が前記周方
向ベルト層の端部から出来るだけ遠ざけられたタイヤ
と、逆にリブ溝がタイヤ軸方向外側に傾斜してリブ溝底
が前記周方向ベルト層の端部に接近する様にされたタイ
ヤを各々試作して溝底に発生する引張歪のレベル差を測
定した。
【0013】そして、図7に示された前記引張歪の測定
結果によって、周方向ベルト層を有するタイヤでは、周
方向ベルト層の端部から左右にトレッド幅のほぼ7%に
相当する距離までの範囲内に請求項1に定義されるリブ
溝の溝底位置が存在する時は前記溝底に大きな引張歪が
発生すること、また、リブ溝が周方向ベルト層の端部か
らタイヤ軸方向外側に存在する場合において、リブ溝が
タイヤ軸方向内側に傾斜してリブ溝底が前記周方向ベル
ト層の端部から遠ざかる様に傾斜されたタイヤの方が、
リブ溝がタイヤ軸方向外側に傾斜してリブ溝底が前記周
方向ベルト層に近ずく様に傾斜されたタイヤより、約1
1%前記引張歪が小さくなるという新らしい知見を得
た。
【0014】尚、前記溝底位置を周方向ベルト層の端部
から確実に隔離するためには、溝底を形成する溝両側の
壁面が作る角度の2等分線と、該2等分線がトレッド表
面と交わる点でのトレッド表面に対する垂直線とが成す
角度として表される溝傾斜角度が、溝底が前記垂直線に
対して前記周方向ベルト層の端部に近づかない方向に3
度以上の傾斜となるように設定されることが望ましい。
前記溝傾斜角度が3度以下に設定されると引張歪低減の
効果が薄くなることが発明者等の別の実験で確かめられ
ている。
【0015】以上の発明者等の詳細な実験に基づく研究
の成果によって、周方向ベルト層を有するタイヤでは、
特許請求項1及び2に記載する様にリブ溝の位置と形状
を設定することによってリブティア故障をほぼ完全に防
止することが出来、周方向ベルト層が持つ優れた特性を
十分に享受することができる。
【0016】尚、リブ溝が周方向ベルト層の端部からタ
イヤ軸方向内側に存在する場合においては、リブ溝をタ
イヤ軸方向外側に傾斜させてリブ溝底が前記周方向ベル
ト層の端部から出来るだけ遠ざけられる様に傾斜させる
ことによって、上記したリブ溝が周方向ベルト層の端部
からタイヤ軸方向外側に存在する場合と同様な作用効果
が得られる。
【0017】また別の実験の結果によって、本発明で
は、縁石等異物に乗り上げた時に大きな変形を受け易い
タイヤ踏面部の端部即ちタイヤ踏面部の末端からタイヤ
トレッド幅のほぼ1/4までの距離の範囲に存在する周
方向溝(リブ溝)を対象とした場合に効果が大きく、ま
たトレッド表面でのリブ溝の幅がトレッド幅の4%以上
の場合に大きな効果を得ることが出来る。
【0018】
【実施例】以下に実施例について説明する。本発明の効
果を検証するために、表1に示す様に、タイヤサイズ3
15/60R22.5の重荷重用空気入りラジアルタイ
ヤについて、下記に説明する実施例及び比較例1、2、
3のタイヤを各々試作して、タイヤが道路の縁石に乗り
上げた時のタイヤ踏面部の両端部に配置されたリブ溝の
溝底引張歪を測定し、その歪量の多寡を比較評価した。
【0019】図1は、本発明に係る実施例のラジアルタ
イヤの横断面図である。本実施例のタイヤ1のベルト構
造では、被覆ゴムで覆われた複数のスチ−ルコ−ドがタ
イヤのラジアル方向に配列されたカ−カス層2のタイヤ
径方向上部に、ベルトコ−ド角度がタイヤの赤道面に対
して20度の傾斜角度とされた2枚の傾斜ベルト層を互
いにその角度方向を逆にして積層した交錯層3が配置さ
れている。そして、交錯層3を構成する狭い方の傾斜ベ
ルト層4の幅は、240mmに設定されて本実施例のタ
イヤのトレッド幅(TW、即ち、タイヤ踏面部の幅)2
80mmに対して略86%になっている。交錯層3のタ
イヤ径方向上部には、20mmの幅の被覆ゴム中に12
本のスチ−ルコ−ドが振幅3mm波長35mmの波状に
並列された帯状ベルト層をスパイラル状に巻回して構成
された周方向ベルト層としてのウエイヴィベルト層5が
2層配置されている。該ウエイヴィベルト層5の幅は1
70mmに設定されてトレッド幅の60%に相当してい
る。前記ウエイヴィベルト層5のタイヤ径方向上部に
は、タイヤ赤道面に対して20度の角度方向に並列され
た複数のスチ−ルコ−ドから成る一層の保護層6が幅1
60mmで配置されている。
【0020】該保護層5の上部にはトレッドゴム7が配
置されていて、トレッドゴム7の踏面部上には溝幅11
mmのタイヤ赤道面に平行な即ち周方向に真直ぐなリブ
溝8が5本配置されて所謂トレッドパタ−ンが形成され
ている。そして、図2のリブ溝断面の拡大図に示される
如く、踏面部の両端部分に配置されている一対のリブ溝
1 、81 においては、溝底を形成する溝両側の壁面が
作る角度の2等分線X−Xが溝底壁面と交錯する位置と
して表される溝底位置9が、ウエイヴィベルト層5の端
部10から、21mm離れた距離(L)に設定されてい
る(図1)。また、前記リブ溝81 では、前記2等分線
と、該2等分線がトレッド表面と交わる点でのトレッド
表面に対する垂直線Y−Yとが成す角度として表される
溝傾斜角度Φが5度とされて、しかも溝底が前記垂直線
に対してウエイヴィベルト層5の端部10に近づかない
方向即ちタイヤ軸方向内側に該溝が傾斜されている。
【0021】なお、トレッドゴム7の上層部には、前記
リブ溝81 、81 以外のリブ溝として、溝底の位置がタ
イヤ赤道面にあるセンタ−溝82 、溝底の位置がウエイ
ヴィベルト層5の端部10よりタイヤ軸方向内側に25
mm離れた位置にある中間溝83 が配置されている。そ
して、これらの溝82 、83 では、従来のタイヤと同様
に、リブ溝の溝底を形成する溝両側の壁面が作る角度の
2等分線が、該2等分線がトレッド表面と交わる点での
トレッド表面に対する垂直線と一致する様に、即ち溝傾
斜角度を零として設定されている。
【0022】また、上記実施例のタイヤと比較する従来
技術に係る比較例1のタイヤは、タイヤサイズを上記実
施例と同一とし、ベルト構造が下記の4層から構成され
ている。即ち、図3に示すように、ベルト層を構成する
スチ−ルコ−ドの角度をタイヤの赤道面に対して50度
としベルト幅を240mmとした傾斜ベルト層を第一ベ
ルト層11としてカ−カス層12の上部に配置し、該第
一ベルト層11の上部に実施例と同一の交錯層13を配
置し、さらに該交錯層13の上部に実施例と同一の保護
層14を配置したものとしている。そして、このベルト
構造の上部に配置されるトレッドゴムの踏面部15には
5本のリブ溝16が設置されるが、特に該踏面部15の
両端に配置される左右一対のリブ溝16は交錯層の端部
17より20mm内側に設置されている。
【0023】また、比較例2のタイヤでは、実施例と同
一ベルト構造、同一トレッドパタ−ンでしかも同一のリ
ブ溝配置並びに形状とされているが、踏面部の両端に配
置されているリブ溝の傾斜角度が実施例と逆方向に設定
されている。即ち、前記溝傾斜角度が、溝底が前記ウエ
イヴィベルト層5の端部10に近づく方向即ちタイヤ軸
方向外側に2度の傾斜とされているものである(図
4)。
【0024】更にまた、比較例3のタイヤでは、トレッ
ドパタ−ンは5本のリブ溝より構成されベルト構造を実
施例と同一とするが、踏面部の両端に配置されるリブ溝
の位置が、図1上の点線で示される如く、ウエイヴィベ
ルト層の端部10より7mmタイヤ軸方向外側に配置さ
れているもので、踏面部の両端のリブ溝の位置が極めて
ウエイヴィベルト層の端部10に近いものである。
【0025】次に、上記の各タイヤを試作してホイ−ル
に装着しタイヤ設計基準の内圧を充填して車両標準荷重
を積載した車両に装着し、タイヤが約10cm高さの縁
石に乗り上げた際の踏面部の両端に配置されているリブ
溝の溝底引張歪を測定した。
【0026】結果は、測定した引張歪みを指数表示にし
て示した表1に明らかの如く、実施例のタイヤでは、リ
ブティア対策として踏面部の両端に配置されるリブ溝の
位置を交錯層の端部よりタイヤ軸方向内側に離して配置
した従来構造の比較例1のタイヤの溝底歪と同等の歪レ
ベルが得られている。一方、踏面部の両端のリブ溝の溝
傾斜角度がタイヤ軸方向外側に2度傾斜されて溝底が周
方向ベルト層の端部に接近された比較例2のタイヤで
は、実施例対比溝底引張歪みが略10%増加してリブテ
ィア故障の発生に不利な状態となっている。また、踏面
部の端部に配置されるリブ溝の位置がウエイヴィベルト
層の端部に極めて近い比較例3の場合では、溝底引張歪
みが実施例対比略38%増加しリブティア故障の早期発
生が懸念される状態にある。なお、従来構造の比較例1
のタイヤでは、周方向ベルト層を持たないためにベルト
の耐久性(例えば、交錯層端部の剥離故障)が劣る。
【0027】
【表1】
【0028】なお、本実施例では、周方向ベルト層とし
て帯状のウエイヴィベルト層を用いたが、これを周方向
に真直ぐな複数のスチ−ルコ−ドが並列されて被覆ゴム
に覆われたリボン状のベルトをタイヤ軸方向に螺旋状に
巻回したベルト層に代替えすることが出来る。また、こ
のような周方向ベルト層の下層に配置されるベルト層
は、本実施例のごとく単に2層の傾斜ベルト層から成る
一組の交錯層とするのでなく、3層以上の多積層ベルト
層或は単に一層のベルト層とすることが出来る。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る周方向ベルト層を有する重
荷重用空気入りラジアルタイヤでは、タイヤ踏面部の端
部に配置されるリブ溝が、剛性段差の大きな周方向ベル
ト層の端部を回避して最適の位置に設置され、また該リ
ブ溝の傾斜角度が、応力歪みの集中が起こり易い溝底位
置を引張歪みの大きな前記周方向ベルト層の端部から遠
ざける様に設定されるので、トレッド踏面部のリブティ
ア故障が確実に防止されて、周方向ベルト層本来の特長
であるベルト部の高い耐疲労耐久性を享受することが出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のタイヤの横断面図である。
【図2】本実施例のタイヤ踏面部の端部の溝断面の拡大
図である
【図3】比較例1のタイヤの横断面図である。
【図4】比較例2のタイヤ踏面部の端部の溝断面の拡大
図である
【図5】タイヤが縁石に乗り上げた際の状況を示す図で
ある。
【図6】内圧充填時のベルト張力のタイヤ軸方向分布を
示す図である。
【図7】溝底の引張歪みを測定した結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 タイヤ 2 カ−カス層 3 交錯層 4 傾斜ベルト層 5 ウエイヴィベルト層 6 保護層 7 トレッドゴム 8 リブ溝 81 (トレッド部の)両端部に配置されているリブ溝 82 センタ−溝 83 中間溝 9 溝底位置 10 ウエイヴィベルト層の端部 11 第一ベルト層 12 カ−カス層 13 交錯層 14 保護層 15 踏面部 16 リブ溝 17 交錯層の端部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右に隔離されて配設された少なくとも
    一対のビ−ドコアと、該ビ−ドコアに両端部が係止され
    て円環体状に形成されたカ−カスと、該カ−カスの頭頂
    部のタイヤ半径方向の外側に設置されるベルト層とを主
    補強構造とし、前記ベルト層は、タイヤ赤道面と傾斜す
    る複数の補強コ−ドを被覆ゴム中に並列埋設したベルト
    層が少なくとも一層前記カ−カス層に隣接して設置され
    た傾斜ベルト層と、実質的にタイヤ赤道面と平行に配列
    された複数の補強コ−ドが被覆ゴム中に埋設されたベル
    ト層が少なくとも一層前記傾斜ベルト層のタイヤ半径方
    向外側に配設された周方向ベルト層とを有し、前記ベル
    ト層のタイヤ半径方向外側に設置されるトレッドの踏面
    部の端部には少なくとも一本のタイヤ周方向に延設され
    る周方向溝が形成されている重荷重用空気入りラジアル
    タイヤであって、タイヤのラジアル方向の断面におい
    て、前記周方向ベルト層のタイヤ軸方向の端部と、前記
    周方向溝の溝底を形成する溝両側の壁面が作る角度の2
    等分線が溝底壁面と交錯する位置として表される溝底位
    置との間のタイヤ軸方向の距離がトレッド幅の7%以上
    に設定されていることを特徴とする重荷重用空気入りラ
    ジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記周方向ベルト層の端部と前記溝底位
    置との間の距離が最も短い前記周方向溝において、前記
    2等分線と、該2等分線がトレッド表面と交わる点での
    トレッド表面に対する垂直線とが成す角度として表され
    る溝傾斜角度が、溝底が前記垂直線に対して前記周方向
    ベルト層の端部に近づかない方向に3度以上の傾斜とな
    るように設定された請求項1記載の重荷重用空気入りラ
    ジアルタイヤ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017128229A (ja) * 2016-01-20 2017-07-27 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤのシミュレーション方法及び評価方法
USD981327S1 (en) 2020-07-10 2023-03-21 American Tire Engineering, Inc. Drive-position truck tire
USD1010560S1 (en) 2020-07-10 2024-01-09 American Tire Engineering, Inc. All-position truck tire

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