JPH08112B2 - レーザメス装置 - Google Patents

レーザメス装置

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JPH08112B2
JPH08112B2 JP61056190A JP5619086A JPH08112B2 JP H08112 B2 JPH08112 B2 JP H08112B2 JP 61056190 A JP61056190 A JP 61056190A JP 5619086 A JP5619086 A JP 5619086A JP H08112 B2 JPH08112 B2 JP H08112B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、レーザ光を偏平状に集光させて生体組織等
を切除するレーザメス装置に関する。
〔従来の技術と発明が解決しようとする問題点〕
従来、例えば前立腺肥大症に対する処置法の一つとし
て、肥大した前立腺を径内視鏡的に体腔内に導入された
へら状の剥離子で機械的に剥離する方法が用いられてい
る。
しかし、前記剥離子を用いた機械的な剥離では、出血
を伴うと共に、細部にわたる手術ができないため効率が
悪いという問題点がある。
そこで近年、前記剥離子等の機械的メスの代りに、レ
ーザ光をメスとして利用するレーザメス装置が広く用い
られる状況にある。このレーザメス装置によれば、剥離
あるいは切開に伴う出血を止血することができ、また、
レーザ光を極めて細く収束できるので、より細部にわた
る手術を行うことができる。
このようなレーザメス装置としては、例えば特開昭58
−10039号公報に示されるようなピンセット状のハンド
ピースに光ファイバを取り付けたもの、あるいは特開昭
56−102235号公報に示されるような複数本の光ファイバ
を一列に並べると共にその出射側に集光レンズを設けた
ものがある。
しかしながら、前者は、レーザ光が照射される部分が
点状であるため切除の効率が劣り、また後者は、光ファ
イバーを一列に並べるため径が大きくなり、しかも出射
端の構造が複雑になるという問題点がある。
なお、本出願人は特願昭59−246671号において、出射
端側がへら状に構成された透明なチップの入射端と、こ
のチップの入射端へレーザ光を出射する導光ファイバの
出射端との間にレーザ光をチップの出射端の稜線に沿っ
てスキャンする手段を設けたレーザメス装置を提供して
いる。
〔発明の目的〕
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、
構造が簡単でしかも効率良く切除できるレーザメス装置
を提案することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
本発明によるレーザメス装置は、レーザ光を伝送する
導光手段と、この導光手段の出射端に設けられ、少なく
とも一方向の屈曲率が中心部から外周部に向って減少す
る屈折率分布を有し、前記出射端から出射されるレーザ
光を偏平状に集光する集光手段と、を具備したものであ
る。
以上の構成により、前記導光手段の出射端から出射さ
れたレーザ光が、前立腺の剥離等の組織の切除に適した
偏平状に集光される。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図ないし第5図は本発明の第1実施例に係り、第
1図はレーザメス装置の先端側の断面図、第2図はレー
ザメス装置の使用状態の説明図、第3図はスラブレンズ
中のレーザ光の光路を示す説明図、第4図は第2図の要
部拡大図、第5図(A)は一方向屈折率分布型スラブレ
ンズの斜視図、第5図(B)は一方向屈折率分布型スラ
ブレンズの屈折率を示す説明図である。
これらの図において、符号1はレゼクトスコープ装置
であり、このレゼクトスコープ装置1は、尿道2内に挿
入される細長なシース3と、このシース3の後部に接続
されたハンドル部4と、このハンドル部4後方からシー
ス3の先端部にかけて装着され、シース3先端前方を観
察可能なスコープ5とから構成されている。前記シース
3内には、図示しないチャンネルが設けられ、このチャ
ンネルの基部は前記ハンドル部4に配設され、その端部
にプローブ挿入口6が設けられている。
本実施例のレーザメス装置7は、例えば前記レゼクト
スコープ装置1と組合せて用いられ、前記レゼクトスコ
ープ装置1のチャンネルに挿通される細長で可撓性を有
する挿入部8と、この挿入部8の先端に接続され、シー
ス3の先端より突出可能な剥離子としてのレーザメス本
体9と、挿入部8の基部側に設けられ、YAGレーザ装置
(発振器)等のレーザ装置10に接続可能なコネクタ11と
から構成されている。
前記挿入部8は、第1図に示されるように外被チュー
ブ12内に石英ファイバ等より成る導光手段としての導光
ファイバ13が挿通されて構成されている。
また、前記レーザメス本体9は、先端面が略円柱面状
に形成された厚板状の集光手段としての一方向屈折率分
布型スラブレンズ14が、前記導光ファイバの出射端に口
金15によって固定されて構成されている。そして前記コ
ネクタ11により接続されたレーザ装置10から導光ファイ
バ13によって伝送されたレーザ光は、前記スラブレンズ
14によって偏平状に集光されて、スラブレンズ14の先端
より出射されるようになっている。
前記一方向屈折率分布型スラブレンズ14は、第5図に
示されるように、屈折率nが略次式に従って、中心から
外周部に向って一方向、本実施例では厚さ方向(X方
向)のみ、徐々に減少するような分布をもつスラブ状レ
ンズである。
n(x)=no 2(1−g2x2) ただし、noはスラブレンズ14の中心の屈折率、n(x)
は厚さにそった屈折率、gは屈折率勾配を表わす定数で
ある。
従って、前記レーザ装置10から導光ファイバ13によっ
て伝送され、この導光ファイバ13の出射端よりスラブレ
ンズ14に出射された拡散するレーザ光は、第3図に2点
鎖線16で示されるように、厚さ方向のみ収束されるた
め、スラブレンズ14の長さを適当に調整することによ
り、レーザ光をスラブレンズ14の先端近傍に偏平状ある
いは直線状に集光させることができる。
次に、以上の構成による実施例の作用について、前立
腺を剥離する場合を例にとり説明する。
レーザメス装置7のコネクタ11をレーザ装置10に接続
し、前記レゼクトスコープ装置1を介して挿入部8及び
その先端に設けられたレーザメス本体9を尿道2内に挿
入し、前記スコープ5の観察下、レーザメス本体9をレ
ゼクトスコープ装置1のシース3先端より突出させ、肥
大した前立腺17に対向させる。
レーザ装置10を作動させ、このレーザ装置10よりレー
ザ光を出射させる。このレーザ光は、挿入部8内の導光
ファイバ13を介してレーザメス本体9側に導かれ、導光
ファイバ13の出射端より出射されて、スラブレンズ14に
入射される。スラブレンズ14に入射したレーザ光は、偏
平状に集光されてスラブレンズ14の先端より出射され
る。そして、第4図に示されるように、この偏平状に集
光されたレーザ光にて組織を熱蒸散して、止血しながら
前立腺17を剥離してゆく。
本実施例によれば、レーザ光が前立腺の剥離等の組織
の切除に適した偏平状に集光されるので、効果的に組織
の切除を行うことができる。
なお、肥大した前立腺を剥離する場合、前立腺17の尿
道2近傍は例えば高周波電流によって切除し、その後、
本実施例のレーザメス装置7によって剥離を行なうよう
にしても良い。
また、レーザメス本体9(スラブレンズ14)の先端を
鋭利に加工して、このレーザメス本体9を前記レゼクト
スコープ装置1の操作で動かし、機械的に前立腺17を剥
離して、その際の出血をレーザ光により止血するように
しても良い。
なお、レーザ光は、YAGレーザに限らず、Arレーザ、C
O2レーザ等であっても良い。
また、本実施例のレーザメス装置は、前立腺以外のポ
リープ、前立腺がん、その他表在性のがん等の切除にも
適用できる。
第6図は本発明の第2実施例のレーザメス装置の概略
を示す斜視図である。
本実施例は、一方向性屈曲率分布型スラブレンズ14に
導光ファイバ13の出射端より出射される平行光を入射さ
せ、第1実施例と同様に偏平状に集光させるようにした
ものである。このような構成では、スラブレンズ14の長
さが、第1実施例の場合の半分で良い。
その他の作用及び効果は第1実施例と同様である。
第7図は本発明の第3実施例のレーザメス装置の先端
側の断面図である。
本実施例は、第1実施例と同様に一方向屈折率分布型
スラブレンズ14により導光ファイバ13の出射端から出射
されるレーザ光を偏平状に集光するものにおいて、前記
スラブレンズ14の先端側に、Al2O3等の透明セラミック
より成る先端側が略円柱面状に形成されたセラミック端
子18を設けたものである。このセラミック端子18は円筒
状の口金19の先端側に固着されており、この口金19を例
えばクリック機構にてスラブレンズ14及び口金15の外周
部に装着することにより、スラブレンズ14の先端に固定
されるようになっている。
本実施例によれば、スラブレンズ14の先端面がセラミ
ック端子18により保護されるので、スラブレンズ14に組
織が付着して、その部分が発熱して損傷を受けることが
防止される。また、前記セラミック端子18が損傷を受け
た場合には、前記口金19と共にこのセラミック端子18を
交換することもできる。
その他の作用及び効果は第1実施例と同様である。
第8図は本発明の第4実施例のレーザメス装置の先端
側の断面図である。
本実施例は、第1実施例と略同様に導光ファイバ13の
出射端側に一方向屈折率分布型スラブレンズ14を口金15
にて固定したものであるが、レーザ光として、He−Neレ
ーザ、半導体レーザ等の低出力赤外光を用いたものであ
る。
本実施例によれば、生体表面20の創傷部位へ低出力の
レーザ光を照射することにより治療を促進したり、生体
のつぼへ低出力のレーザ光を照射することにより、疼痛
の治療を行なう等の処置を行なうことができる。
なお、上述した実施例では、レーザ光を偏平状の集光
する集光手段として、厚さ方向のみ屈折率が変化するス
ラブレンズを用いたが、例えば第5図における幅方向の
屈折率も中心から外周部に向って徐々に厚さ方向の屈折
率の減少に比べて小さい割合で減少するスラブレンズを
用いて、レーザ光の幅方向の広がりを抑制するようにし
ても良い。
なお、本発明は上述した実施例に限定されず、例えば
本発明は体腔内ではなく生体表面の切除等に用いられる
レーザメス装置にも適用することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、簡単な構造で、
レーザ光を前立腺の剥離等の組織の切除に適した偏平状
に集光することができるので、効率的に組織の切除を行
うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は本発明の第1実施例に係り、第1
図はレーザメス装置の先端側の断面図、第2図はレーザ
メス装置の使用状態の説明図、第3図はスラブレンズ中
のレーザ光の光路を示す説明図、第4図は第2図の要部
拡大図、第5図(A)は一方向屈折率分布型スラブレン
ズの斜視図、第5図(B)は一方向屈折率分布型スラブ
レンズの屈折率を示す説明図、第6図は本発明の第2実
施例のレーザメス装置の概略を示す斜視図、第7図は本
発明の第3実施例のレーザメス装置の先端側の断面図、
第8図は本発明の第4実施例のレーザメス装置の先端側
の断面図である。 7……レーザメス装置、8……挿入部、9……レーザメ
ス本体、10……レーザ装置、11……コネクタ、13……導
光ファイバ、14……一方向屈折率分布型スラブレンズ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ光を伝送する導光手段と、 前記導光手段の出射端に設けられ、少なくとも一方向の
    屈曲率が中心部から外周部に向って減少する屈折率分布
    を有し、前記出射端から出射されるレーザ光を偏平状に
    集光する集光手段と、 を具備したことを特徴とするレーザメス装置。
JP61056190A 1986-03-13 1986-03-13 レーザメス装置 Expired - Fee Related JPH08112B2 (ja)

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