JPH08112910A - インクジェット記録装置におけるインク残量検知方法および装置 - Google Patents

インクジェット記録装置におけるインク残量検知方法および装置

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JPH08112910A
JPH08112910A JP24987294A JP24987294A JPH08112910A JP H08112910 A JPH08112910 A JP H08112910A JP 24987294 A JP24987294 A JP 24987294A JP 24987294 A JP24987294 A JP 24987294A JP H08112910 A JPH08112910 A JP H08112910A
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Makoto Torigoe
真 鳥越
Norifumi Koitabashi
規文 小板橋
Fumiyuki Mikami
文之 三上
Masafumi Kamata
雅史 鎌田
Atsuyuki Ninomiya
敬幸 二宮
Hitoshi Nishigori
均 錦織
Masaya Uetsuki
雅哉 植月
Kazuhiko Morimura
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸収体、発泡材等の負圧発生部材を内蔵する
インクタンクにおいて、高精度でかつ所望のインク残量
で検知するインク残量検知機能を実現する。 【構成】 フォトインタラプタ6の検出光に対して透過
性の透明プラスチック等からなるインクタンクの壁面の
一部を通して、フォトインタラプタ6の検出光を透過
し、該壁面と該インク吸収体7aとの境界部の光反射率
変化を検出する。この際、検出手段により所定のタイミ
ングで前記光反射量を検出して取得したデータを出力す
る検出工程と、第n回目(n≧2、整数)の出力結果
と、第(n−1)回目または第(n−1)回目までの出
力検出結果とを比較する比較工程とを有し、該比較工程
にて、所定値α以上の変化があった場合に、前記インク
タンク内のインク残量が少なくなっていることを知らし
める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクタンクより記録
ヘッドにインクを供給して該記録ヘッドのノズルよりイ
ンク滴を飛翔させて画像を得るインクジェット記録装置
におけるインクタンクのインク残量検知方法および残量
検知装置を有するインクジェット記録装置に関する。な
お、ここで、記録とは、布、糸、紙、シート材等のイン
ク付与を受けるインク支持体全てへのインク付与等(プ
リント)を含むもので、記録装置は、各種情報処理装置
全てあるいはその出力器としてのプリンタを含むもので
あり、本発明はこれらへの用途が可能なものである。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリなどの
機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワード
プロセッサなどを含む複合電子機器やワークステーショ
ンの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に
基づいて用紙やプラスチック薄板などの記録媒体に画像
を記録していくように構成されている。このような記録
装置は、記録方式によりインクジェット式、ワイヤドッ
ト式、サーマル式、レーザービーム式などに分けること
ができる。
【0003】インクジェット式の記録装置(インクジェ
ット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から記録媒
体にインクを吐出して記録を行なうものであり、以下の
利点を有する。記録手段のコンパクト化が容易であり、
高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特
別の処理を必要とせずに記録することが可能であり、ラ
ンニングコストが低く、ノンインパクト方式であるため
に騒音が少なく、しかも多色のインクを使用してカラー
画像を記録するのが容易であるが挙げられる。
【0004】特に熱エネルギーを利用してインクを吐出
するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、エ
ッチング、蒸着、スパッタリングなどの半導体製造プロ
セスを経て基板上に製膜された電気熱変換体、電極、液
路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路配
置(吐出口配置)を有するものを容易に製造することが
でき、一層のコンパクト化を図ることができる。
【0005】インクジェット記録装置において、記録ヘ
ッドへ供給するインクを貯留するためのインクタンク等
のインク貯留装置は、インクジェット記録装置の所定の
固定部位に装着される場合と、記録ヘッドとともにキャ
リッジに搭載される場合とがある。前者の場合、記録ヘ
ッドと貯留装置との間にインクチューブ等のインク供給
路を設け、これがキャリッジの移動に追随するようにす
る。また、後者の場合、記録ヘッドと貯留装置との間に
おけるインク供給路は比較的短いものとすることができ
る。このため、キャリッジにインク貯留装置を搭載する
構成は、インクジェット記録装置の小型化や構成の簡潔
化等に適した構成といえる。
【0006】このような記録ヘッドとインク貯留装置
(インクタンク)がともにキャリッジに搭載される構成
の中では、記録ヘッドとインクタンクとを一体に形成す
る構成や、記録ヘッドとインクタンクとが分離可能に搭
載される構成がある。
【0007】前者の記録ヘッドとインクタンクとを一体
に形成する構成においては、インクタンク内のインクが
なくなった時点で、インクタンクと記録ヘッドとが一体
となったそのカートリッジを新たなものと交換するた
め、取扱が容易であることから近年普及しつつあるが、
高価なヘッドをインクがなくなる毎に交換するため、ラ
ンニングコストが上昇してしまう。
【0008】また後者の、記録ヘッドとインクタンクと
が分離可能に搭載される構成においては、インクがなく
なったときにインクを貯留しているインクタンクのみを
交換し、ヘッド自体はその寿命がきた時に交換すればよ
い。
【0009】通常の使用においては、一般的にインクタ
ンク内のインクを使いきる前にヘッドが寿命により使用
できなくなることはあり得ない。そのため、高価なヘッ
ドの交換回数がインクタンクの交換回数よりも少なく、
ランニングコストを抑えることができる。しかしなが
ら、記録ヘッドとインクタンクとを分離可能に搭載され
る構成においては、インクタンクと記録ヘッドとの接続
部分を、インクの漏れがないように精巧に製造する必要
がある。
【0010】また、インクジェット方式を用いた記録装
置においては、記録時に記録ヘッドから吐出されるイン
ク量に見合ったインクを良好に供給することができると
ともに、非記録時は、吐出口からのインク漏れなどがな
いインク供給系が要求される。
【0011】この吐出口からのインク漏れはインクジェ
ット記録の分野に特有の課題であり、これを解決するた
めに吐出口部における圧力を大気圧よりも低い状態とす
るのが一般的である。そして、インクジェット記録装置
には前述の圧力状態を実現するために、負圧発生機構が
インク供給系に設けられる。ここでいう負圧とは、吐出
口部へのインク供給方向に対する背圧で、特に上述のよ
うに吐出口部を大気圧よりも低くする圧力状態を意味す
る。
【0012】そして、インク収容部が交換型である場合
には、上述の課題に加えて、インク収容部の着脱がスム
ーズにでき、その際にインク漏れなどはなく、確実に記
録ヘッドへインクを供給できることが要求される。
【0013】前述のインクジェット記録装置に使用され
るインク収容部としてのインク容器の一形態が、特開昭
63−87242号公報に開示されている(以下第1従
来例という)。この第1従来例には、インク容器内のほ
ぼ全体に発泡材が配置され、複数のインク射出オリフィ
スを備えたインクジェット記録カートリッジの構成が示
されている。
【0014】このインク容器においては、発泡材である
ポリウレタンフォームのような多孔質媒体にインクを貯
蔵するためのフォームの毛細管力による負圧の発生およ
びインクの保持(インク容器からのインク漏れ防止)が
可能である。
【0015】しかしながら、前記第1従来例において
は、インク収容部内のほぼ全体にフォームを必要とする
ことからインクの充填量が制限されるとともにフォーム
中に使用されずに残るインク量が多くなり、インクの使
用効率が悪いという問題があった。
【0016】このような、インク貯留手段内に負圧発生
部材として発泡材を配置した構成において、インク充填
量を大きくする技術として、特開平6−40043号が
提案されている。本出願によれば、負圧発生部材収容部
とインクを収容するインク収容部を分けたインク貯蔵容
器を使用することにより、インク収容部内の壁面に付着
するインク以外はほぼ全て使用することができ、インク
貯蔵容器の大容量化が達成される。また、収容される負
圧発生部材により記録ヘッドからのインクの漏れを防
ぎ、長期間安定したインクの供給性能を維持することが
できる。
【0017】上述のような種々のインクジェット記録装
置のいずれにおいても、インク貯留手段の交換を適切な
時期に行うことが望ましく、インク貯留手段内に残るイ
ンクの量を正確に検知する構成や、インクがなくなる時
期を適切に検知するための構成を備えることが必要であ
る。
【0018】記録中にインク貯留手段内のインクがなく
なったとき、記録ヘッドからインクを吐出するための吐
出手段はインクがない状態で吐出のためのエネルギーを
発生することになる。特に、吐出手段として電気熱変換
素子等の熱エネルギー発生手段を設け、インクに熱エネ
ルギーを与えて、インクの熱による状態変化により発生
する圧力を利用してインクを吐出させる、いわゆるバブ
ルジェット方式のインクジェット記録装置においては、
インクがない状態で熱エネルギー発生手段を駆動する
と、記録ヘッドの温度を不要に上昇させるばかりでな
く、記録ヘッド自体の損傷を招くことになる。
【0019】また、吐出手段としてピエゾ素子等の機械
的圧力発生手段を用いてインクを吐出する方式のインク
ジェット記録装置においては、インクがない状態で吐出
手段を駆動することにより、インクの吐出にかかる負荷
がない状態で圧力を発生し続けることとなり、結果とし
て吐出手段の劣化、耐久性の低下を招くこととなる。
【0020】従来、インクジェット記録装置のインク貯
蔵容器等のインクがなくなったこと(インク終了)を検
知するための構成としては、特開昭54−133733
号公報に開示されているような光学素子を用いてインク
タンクの透光状態を検出する構成や、特公平1−174
65号公報に開示されているような電極部材の導通で検
知する構成(いか、これらを「センサー方式」という)
がある。また、別の方式として、特開昭59−1948
53号公報に開示されているような吐出パルス数をカウ
ントして使用したインク量に基づいて推測する構成(以
下、「ドットカウント方式」という)等が知られてい
る。
【0021】このようなインクジェット記録装置におけ
るインク残量検知機能は、インクが無いままで記録を行
なってしまうことによる記録不良を未然に防止する効果
がある。すなわち、インクタンク内のインク量を検知し
て、その残量を表示、あるいは残量が少なくなった場合
に、警告を発したり、記録動作を停止させるようにする
ものである。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のインク終了検知装置(インク残量状態検知装置)
は、前述のインク貯留手段内に負圧発生部材として発泡
材を配置した構成や、負圧発生部材収容部とインク収納
部とを分けたインク貯蔵容器構成においては、インク残
量状態を正確に検知することは困難であった。
【0023】例えば、上記センサー方式のうち、光学素
子を用いてインクタンクの透光状態を検出するもの、お
よび電極部材の導通で検知するものは、インク貯蔵容器
の構造上、負圧発生部材を収容したインクタンク内のイ
ンクがなくなったことを検知するのは困難である。ま
た、負圧発生部材収容部とインク収納部とを分けた構成
においてインク収容部のみのインクの残量状態を検知し
たとしても、負圧発生部材収容部にインクがまだかなり
残っており、インクがある程度減ったことの警告にしか
適用することはできなかった。
【0024】また、電極部材の導通によって残量を検出
する構成においては、電極の設置により負圧発生部材が
圧迫されると、所望の負圧が得られなくなってインクの
供給に悪影響を与えることになりかねない。
【0025】また、ドットカウント方式においては、装
置毎の1吐出当りの吐出量のバラツキや、インクタンク
の初期注入量のバラツキ、使用環境により使用量が異な
るため大きな誤差が生じてしまう。この誤差は、装置毎
の誤差や環境等の影響など全てを含めて考えると全イン
ク量の半分近くにも達することもあり、その結果、残量
が低下したことの警告または記録装置の停止を確実にイ
ンクが無くなる前に行うには、インクを半分近く残して
行わざるを得ない。この警告あるいは停止を行うタイミ
ングは、このようにあまりインクを多く残して行うと残
量検知という意味が無い、あるいはインクのムダを生じ
てしまうことになる。ドットカウント方式により正確な
残量検知を行おうとすると、コストが非常に高くなって
しまう。さらにインク貯蔵容器の大容量化に伴い、イン
ク残量の正確な検知は一層困難となった。
【0026】しかしながら上記センサー方式のうち、電
極を用いる方式ではインクタンク1個1個に電極が必要
となるためにインクタンクまたはインクタンクと記録ヘ
ッドが一体となったインクカートリッジのコスト高を招
いてしまう。また、安定的にインクを吐出させるために
負圧発生機構として設けられているインク吸収体が電極
により圧迫され、インクの供給に悪影響を与えかねない
という問題点もある。
【0027】本件出願人は、これら従来技術の問題点を
改良するために、インク吸収体の光反射率を検出するこ
とによるインク残量検知方法を先に開発した。
【0028】該方法によれば吸収体中のインクの有無に
より光反射率が変化することを利用するために、インク
吸収体を内蔵したインクタンクであっても精度良く正確
にインク残量検知が可能である。
【0029】本発明は、かかる残量検知方法をさらに発
展させたものであって、光反射率を検出する手段(セン
サー)の出力ばらつきや取付け精度によるばらつき、あ
るいはインクタンクの製造上のばらつき等による誤動作
や検出精度の低化を生じせしめることなく、高精度でか
つ所望のインク残量で検知ができるインク残量検知方法
および装置を提供することを目的とする。
【0030】また、被記録材の厚みに応じてキャリッジ
位置を複数選択可能なインクジェット記録装置であって
も、キャリッジ位置によることない正確なインク残量検
知方法および装置を提供することを目的とする。
【0031】さらには、表示や警告音によってインク残
量が少ないことを知らしめた後に新しいインクタンクに
交換が行なわれた場合、前記表示や警告音を解除させる
ための手段をインクジェット記録装置に設けることな
く、自動的に行なわせることのできるインク残量検知方
法および装置を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の第1の態様は、インク吸収体を内蔵したインクタン
クと、該インクタンクより供給されたインクを被記録材
上に吐出、付着させて画像を形成させるための記録ヘッ
ドと、前記インクタンクの壁面を通して前記インクタン
クの壁面と前記インク吸収体との境界部の光反射率の変
化を検出するための検出手段とを備えたインクジェット
記録装置のインク残量検知方法であって、前記検出手段
により所定のタイミングで前記光反射量を検出して取得
したデータを出力する検出工程と、第n回目(n≧2、
整数)の出力結果と、第(n−1)回目または第(n−
1)回目までの出力結果とを比較する比較工程とを有
し、該比較工程にて、所定値α以上の変化があった場合
に、前記インクタンク内のインク残量が少なくなってい
ることを知らしめることを特徴とする。
【0033】本発明の第2の態様は、インク吸収体を内
蔵したインクタンクと、該インクタンクより供給された
インクを被記録材上に吐出、付着させて画像を形成させ
るための記録ヘッドと、前記インクタンクと前記記録ヘ
ッドとを搭載するためのキャリッジと、該キャリッジに
搭載された前記インクタンクの壁面を通して前記インク
タンクの壁面と前記インク吸収体との境界部の光反射率
の変化を検出するための検出手段と、前記被記録材の厚
みに応じて前記キャリッジを複数位置に上下動させる手
段とを備えたインクジェット記録装置のインク残量検知
方法であって、前記検出手段により所定のタイミングで
前記光反射量を検出して取得したデータを出力する検出
工程と、該検出された光反射率に対して、前記キャリッ
ジの位置に応じて所定の演算を施す演算工程と、該演算
工程を経て得られた第n回目(n≧2、整数)の出力結
果と、第(n−1)回目または第(n−1)回目までの
出力結果とを比較する比較工程とを有し、該比較工程に
て、所定値α以上の変化があった場合に、前記インクタ
ンク内のインク残量が少なくなっていることを知らしめ
ることを特徴とする。
【0034】本発明の第3の態様は、第1または第2の
態様において、前記演算工程は、第nページ終了時に光
反射率R1を検出し、第(n+1)回目にキャリッジ位
置に変更があった場合には、第(n+1)回目の記録開
始前に光反射率R2を検出し、前記R1とR2とから使
用中のインクタンクの補正係数を算出し、該補正係数を
用いてキャリッジ位置に応じた出力値の補正を行うこと
を特徴とする。
【0035】本発明の第4の態様は、第1〜第3の態様
の何れかにおいて、前記所定のタイミングは、前記記録
ヘッドより吐出されるインクの吐出発数と、前記記録ヘ
ッドの回復のための吸引回数とから算出されるインク消
費量が所定量に達したとき、または該所定量に達した以
降であることを特徴とする。
【0036】本発明の第5の態様は、第1〜第4の態様
の何れかにおいて、前記インクジェット記録装置におけ
る記録ヘッドの全ての回復動作の前後で光反射率を検出
し、該回復動作前後の光反射率の差が所定値β以下であ
るときは該回復の前に検出した光反射率の出力結果を全
てリセットすることを特徴とする。
【0037】本発明の第6の態様は、第5の態様におい
て、回復動作前にインク残量が少ないことを知らしめて
いた場合に、前記リセットの際に、インク残量が少ない
ことを知らしめることを停止させることを特徴とする。
【0038】本発明の第7の態様は、第1〜第4の態様
の何れかにおいて、前記インク残量が少ないことを知ら
しめている場合に、前記第n回目(n≧2、整数)の出
力結果と、第(n−1)回目または第(n−1)回目ま
での出力結果とを比較し、所定値γ以下の変化しかない
ときは前記インク残量が少ないことを知らしめることを
停止することを特徴とする。
【0039】本発明の第8の態様は、第1〜第4の態様
の何れかにおいて、前記インク残量が少ないことを知ら
しめている場合に、前記第n回目(n≧2、整数)の出
力結果と、第(n−1)回目の出力結果を比較し、所定
値δ以上の変化があったときは前記インク残量が少ない
ことを知らしめることを停止することを特徴とする。
【0040】本発明の第9の態様は、第2〜第4の態様
の何れかにおいて、前記光反射量を検出するための検出
手段を用い、前記キャリッジからの光反射率を検出する
ことによって、前記複数のキャリッジの位置を検出する
ことを特徴とする。
【0041】本発明の第10の態様は、第1〜第9の態
様において、前記所定値α、β、γ、およびδは、使用
するインクの色に応じて適宜異ならせることを特徴とす
る。
【0042】本発明の第11の態様は、第1〜第10の
態様の何れかにおいて、前記検出工程の出力値が過去の
取得データと今回の取得データとの平均値であることを
特徴とする。
【0043】本発明の第12の態様は、第1〜第10の
態様の何れかにおいて、前記検出工程の出力値が、繰り
返しm回取得したデータの平均値であることを特徴とす
る。
【0044】本発明の第13の態様は、第1〜第12の
態様の何れかにおいて、前記記録ヘッドは、前記インク
に膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換
体からなるエネルギ発生素子によりインクを吐出するも
のであることを特徴とする。
【0045】本発明の第14の態様は、第1〜第13の
態様の何れかにおいて、前記記録ヘッドが記録装置本体
に対して着脱可能であることを特徴とする。
【0046】本発明の第15の態様は、インク吸収体を
内蔵したインクタンクと、該インクタンクより供給され
たインクを被記録材上に吐出、付着させて画像を形成さ
せるための記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装
置のインク残量検知装置であって、前記インクタンクの
壁面を通して前記インクタンクの壁面と前記インク吸収
体との境界部の光反射率の変化を所定のタイミングで検
出して取得したデータを出力する検出手段と、第n回目
(n≧2、整数)の出力結果と、第(n−1)回目また
は第(n−1)回目までの出力結果とを比較する比較手
段と、該比較手段にて、所定値α以上の変化があった場
合に、前記インクタンク内のインク残量が少なくなって
いることを知らしめる検知手段とを有することを特徴と
する。
【0047】本発明の第16の態様は、インク吸収体を
内蔵したインクタンクと、該インクタンクより供給され
たインクを被記録材上に吐出、付着させて画像を形成さ
せるための記録ヘッドと、前記インクタンクと前記記録
ヘッドとを搭載するためのキャリッジと、前記被記録材
の厚みに応じて前記キャリッジを複数位置に上下動させ
る手段とを備えたインクジェット記録装置のインク残量
検知装置であって、前記キャリッジに搭載された前記イ
ンクタンクの壁面を通して前記インクタンクの壁面と前
記インク吸収体との境界部の光反射率の変化を所定のタ
イミングで検出して取得したデータを出力する検出手段
と、該検出された光反射率に対して、前記キャリッジの
位置に応じて所定の演算を施す演算手段と、該演算手段
を経て得られた第n回目(n≧2、整数)の出力結果
と、第(n−1)回目または第(n−1)回目までの出
力結果とを比較する比較手段と、該比較手段にて、所定
値α以上の変化があった場合に、前記インクタンク内の
インク残量が少なくなっていることを知らしめる検知手
段とを有することを特徴とする。
【0048】本発明の第17の態様は、第15または第
16の態様において、前記検出手段が、過去の取得デー
タと今回の取得データとの平均値を出力することを特徴
とする。
【0049】本発明の第18の態様は、第15または第
16の態様において、前記検出手段が、繰り返しm回取
得したデータの平均値を出力することを特徴とする。
【0050】本発明の第19の態様は、第15〜第18
の態様の何れかにおいて、前記記録ヘッドは、前記イン
クに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変
換体からなるエネルギ発生素子によりインクを吐出する
ものであることを特徴とする。
【0051】本発明の第20の態様は、第15〜第19
の態様の何れかにおいて、前記記録ヘッドが記録装置本
体に対して着脱可能であることを特徴とする。
【0052】
【作用】本発明によれば、インク吸収体に対する光反射
率の変化量を検知することができるので、センサーの出
力ばらつきや取付け精度によるばらつき、あるいはイン
クタンクの製造上のばらつきがあっても、インクタンク
のインク残量を精度良く正確に検知することができる。
【0053】また、被記録材の厚みに応じてキャリッジ
位置を変えて画像を得る装置であっても、キャリッジ位
置に応じてインク吸収体に対する光反射率に所定の演算
を施すので、常に正確なインク残量を検知することがで
きる。
【0054】さらには、インク残量が少ないことを検知
した後に新しいインクタンクへの交換が行なわれた場
合、センサーの出力変化が少ないことを検知するので、
自動的にインク残量が少ないことを知らしめることを停
止することができる。
【0055】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0056】(第1の基本構成例)まず、本発明のイン
ク残量検知方法の原理を示す第1の基本構成例を図1か
ら図8を参照しながら説明する。
【0057】図1は、前述の特開平6−40043号に
提案されたインクタンクおよびインクジェット記録装置
に、インク残量検知装置を搭載した場合のキャリッジ部
の側面図、図2は図1においてインクタンクを装着した
状態を示す図、また、図3は図1に示すキャリッジを図
1の矢印Aの方向から見た状態を示す図、図4は、イン
クジェット記録装置全体の概略斜視図である。
【0058】図4において、8は各種構成部品が取付け
られたシャーシである。また、9は当該装置の長手方向
に設けられ、記録紙(不図示)を搬送するための紙送り
ローラであり、10は紙送りローラ9と並列に設けら
れ、上記記録紙を紙送りローラ9に押圧するためのピン
チローラである。2は、紙送りローラ9に対向し、かつ
平行に設けられたガイドシャフト、11はガイドシャフ
ト2に対向し、かつ平行に設けられた磁気式リニアエン
コーダのスケール部である。
【0059】また、1はガイドシャフト2に沿って移動
するキャリッジである。12はインクジェットヘッド
(不図示)をキャリッジ1に固定するためのヘッドカバ
ー、13はフレキシブル基板であり、これにより装置制
御部からキャリッジ1に搭載されるインクジェットヘッ
ドに記録データ信号を送り、またキャリッジ1に設けら
れた磁気式リニアエンコーダのセンサ(不図示)からの
出力信号を装置制御部へ送ることができる。
【0060】3はガイドシャフト2と平行に設けられ、
ガイドシャフト2を中心に回動可能に設けられているキ
ャリッジ1の姿勢を維持するサポートシャフトであり、
14はキャリッジ1をガイドシャフト2に沿って走査さ
せるためのキャリッジモータ、15はキャリッジモータ
14の駆動力をキャリッジ1に伝達するためのタイミン
グベルトである。尚、16はキャリッジ1の走査におけ
る基準位置を設定するためにキャリッジ1の走査領域内
に設けられた透過型フォトインタラプタである。
【0061】17はインクジェットヘッドの吐出不良を
防止またはそれらの回復動作に用いられる吸引キャップ
であり、18はインクジェットヘッドが待機中に、イン
クジェットヘッドの吐出口(以下、ノズルともいう)内
の乾燥を防ぐための保護キャップである。5は前記キャ
リッジ1上に設けられ、前記記録紙の厚さに応じて前記
記録紙とインクジェットヘッドとのクリアランスを切換
えるための紙ポジション切換えレバー、6は前記キャリ
ッジ1のホームポジション近傍に設けられたインクセン
サとしての反射型フォトインタラプタ、19は前記イン
クジェットヘッドのノズル部の目詰りを防止するため、
記録に先立って予備吐出を行う際にインク滴を受けとめ
るための予備吐出孔である。
【0062】図1、図2および図3において、1bはキ
ャリッジ1の底部に設けられ、前記フォトインタラプタ
6からの光を透過させるための穴である。
【0063】図2において、21はその先端のノズル2
2からインクを吐出して記録を行うための記録ヘッドで
ある。7は前記キャリッジ1上に搭載されたインクタン
ク、7aはインクタンク内に設けられた負圧発生部材と
しての吸収体、7bはインクタンク内の吸収体とインク
タンクの外壁7eとの境界部、7cはインクタンク内で
インクを他の部材と混入せずにそのままの状態(以下、
生インクともいう)で収納するインク収納部(以下、生
インク収納部ともいう)、7dはインクタンク内の生イ
ンクとインクタンク外壁7eとの境界部である。インク
タンク7の材質は透明プラスチック等のフォトインタラ
プタ6の検出光に対して透過性のものである。また24
は記録ヘッド21へインクを供給するための供給口、2
8はインクの消費に伴う気液交換を行うための大気連通
口である。
【0064】ヘッド21とインクタンク7は一体となっ
てキャリッジ1に搭載され、シャフト2、3に沿ってス
ライドして本図面に直交する方向に走査される。
【0065】図5はフォトインタラプタ6の装着された
基板の平面図であり、6cは発光部、6dは受光部を示
す。また、図1において、6aは発光部6cにより発せ
られた光、6bが反射して戻ってくる光路(以下、戻り
光路ともいう)を示しており、図5に示す受光部6dに
より受光される。この光路は図1の様に図1の紙面内を
反射面としても良いし、図1の紙面に対する垂直面を反
射面としても良い。但し、前述の紙ポジション切換えレ
バー5の操作によってキャリッジ1の姿勢が大きく変わ
る場合は、図1の紙面垂直方向を反射面とする方が、姿
勢差の影響を受けにくくなる。また、図1ではこの光路
は図面を煩雑にしないために単なる直線で描かれている
が、実際はある程度ひろがりをもった光束である。
【0066】フォトインタラプタ6はインクタンク7内
の吸収体7aのやや生インク収納部7c寄りに検出光を
照射するように設置されている。この位置は後述するよ
うに検知する時点での記録可能残枚数に影響する。ま
た、フォトインタラプタ6の高さ方向の位置に関して
は、フォトインタラプタ6の焦点位置近傍にインクタン
ク7の壁面と吸収体7aの境界7bがくるように配置す
るのが望ましい。フォトインタラプタ6の焦点位置から
外れてくると、検出光のひろがりが大きくなり、キャリ
ッジ1の穴1bの縁部等で反射・散乱される光のため検
出のS/Nを下げてしまうことになる。
【0067】本実施例では、図4に示すように複数の異
なる色のインクを吐出可能に構成したカラーインクジェ
ット記録装置を例に説明する。複数のそれぞれ異なる色
のインクは、それぞれ対応するインクタンクに収容され
てキャリッジ上に搭載される。従って、吸収体7aに吸
収されているインクはカラープリンターで通常使用され
る黒、シアン、マゼンタ、イエローの4色のいずれかで
ある。インクは吸収体7aより供給口24、記録ヘッド
21内の流路30を順次流れた後、吐出手段としてノズ
ル22に設けられる発熱手段(以下、ヒーターともい
う)31により熱エネルギーを付与され、急激な熱エネ
ルギーの付与によりインクが発泡してノズル22の先端
の吐出口から吐出する。このようにして吐出されたイン
クが紙などの媒体に付着することによって記録が行われ
る。
【0068】フォトインタラプタ6は、前述の如く、光
源の発光素子6cであるLEDと受光素子6dとが一体
となったものである。このLEDは前記の4色のインク
のいずれにも透過性を有する赤外光を発光するもので、
受光素子6dもLEDの波長に対して十分な感度を有す
るものである。
【0069】フォトインタラプタ6はキャリッジ1とは
別体に設置され、キャリッジ1に開けられた穴1bと透
明なインクタンク7の壁7eを通して吸収体7aの底面
に赤外光を照射し、反射してきた光を受光素子6dによ
り検出する。このように検出系であるフォトインタラプ
タ6をキャリッジ1から離して別体に設置することは、
記録装置本体から可動部分であるキャリッジ1への給電
線や信号線などがその分不要になり、構成の簡潔化を達
成して低廉化を図ることができる。
【0070】図6はインクタンク7にインクが十分にあ
るときの吸収体7aの下面のフォトインタラプタ6のフ
ォトインタラプタが光照射している近傍の拡大図、図7
は同じ位置でインクが無くなったときの拡大図である。
また図8は残インク量に応じたフォトインタラプタ6の
受光部6dの出力変化を示すグラフである。
【0071】次に本発明によるインク残量検出の原理を
説明する。
【0072】一般に異なる屈折率どうしの媒質1、2の
境界面における光の振幅反射率を示すフレネルの公式
は、次式のようになる。
【0073】
【数1】
【0074】本実施例においては、フォトインタラプタ
6の発光部6cからの光は、インクタンク7に垂直に近
い角度で入射しているとするとcosθ=1とみなすこ
とができ、上記の振幅反射率に代えてエネルギー反射率
で記述するために二乗すると、次式のようになる。
【0075】
【数2】
【0076】まず、インクタンク7にインクが十分にあ
るとき図6のようにインクタンク7の壁面7eと吸収体
7aの隙間はインクで充填されている。インクタンク7
と吸収体7aはプラスチックで屈折率は約1.5、イン
クは屈折率約1.4なのでインクタンク7の内壁7eや
吸収体7aの表面での反射率は上式から約0.1%しか
ない。
【0077】次にインク消費に伴って、図6における大
気連通口8を通じて、図7のようにインクタンク7の壁
面7eと吸収体7aの隙間には空気がはいりこんでく
る。インクが無くなった状態でのタンク内壁7eや吸収
体7a表面での反射率は約4%ある。すなわち、インク
が無くなると反射光量は約40倍に増大する(但し、実
際はインクタンク7の外側底面からの反射光など境界部
7cの反射光以外の光や電気ノイズの影響でそこまでの
出力差としては検出されない)。
【0078】ここで、フォトインタラプタ6でインクタ
ンク7と生インク収納部7cとの境界部7dにおいて検
出を行っても反射率の差は生ずるが、その場合と比べて
みると反射要素の数として以下の様な差がある。
【0079】
【表1】
【0080】このように吸収体部で検出を行った方が反
射要素の数が3倍も多く、それだけ反射光量自体が大き
くなり、前述のようなノイズに強い検出ができる。
【0081】また図7に示すように、吸収体7aとイン
クタンク7との間に入り込んだ空気は吸収体7aを通過
するうち微細な多数の気泡となって存在することが多
く、これらの光散乱効果も加わって反射光量はさらに増
加する。
【0082】これらの反射率は上述のようにcosθ=
1の場合の値であるが、それ以外の場合でもインク有る
場合と無い場合では同様にかなりの反射率差がある。い
ずれの場合も反射率差に応じてフォトインタラプタ6の
受光部6dに大きな出力差が生じるので、この出力差に
よってインクタンク7内のインクの有無を検知すること
ができる。
【0083】実際には、フォトインタラプタ6が光を照
射している領域はその焦点位置においても点では無く、
ある所定の大きさをもっており、その領域からインクが
徐々に抜けていくにつれてフォトインタラプタ6の出力
は連続的に変化していくことになる。
【0084】図8において横軸はインクがなくなって不
吐になるまでの記録可能残枚数、縦軸はフォトインタラ
プタ6の出力である。この出力変化カーブに基き、所定
のしきい値レベルを越えたとき(図8においては残り約
15枚記録可能な残量をしきい値としている)に、イン
クタンク7内のインク量が残り少なくなったと判断す
る。そして、インクジェット記録装置本体の表示パネル
上で警告表示用LED等を点灯させることによりインク
残量が少なくなったということをユーザーに知らせるこ
とができる。
【0085】インク残量が低下してことを表示させると
きの残枚数は、しきい値レベルを変更することで、増減
できる。ただし、図8からわかるように出力が立ち上が
るときの枚数(図8においては残り約30枚)以前で表
示させることは困難である。これに対しては、フォトイ
ンタラプタ6が検出を行う位置を変えることによって出
力が立ち上がるときの記録可能枚数を変更することがで
きる。このようにして、所望の残枚数で警告を発するこ
とができる。
【0086】あるいは、確実に記録不良を出さないよう
にするためには、警告を行う代わりに、または警告と同
時に記録動作を停止させても良い。この場合は一旦停止
してしまうことで、より強い警告になるという効果があ
る。
【0087】ところで、実際にはフォトインタラプタ6
が光を照射している領域は点ではなくある所定の大きさ
をもっており、その領域において徐々にインクが無くな
ることを検出するのでフォトインタラプタ6の出力も連
続的に変化する。
【0088】図9(a)はこの様子を模式的に表したも
ので、初期状態からインクタンク7のインクが無くなる
まで記録を行なったとき(横軸)のフォトインタラプタ
6の出力(縦軸)の関係を示しており、記録枚数Xを過
ぎた後にフォトインタラプタ6が光を照射する領域のイ
ンクが減少し、フォトインタラプタ6の出力が上昇す
る。
【0089】したがって、記録枚数Xを過ぎてからのフ
ォトインタラプタ6の出力変化を検知することによって
残量検知が可能となる。
【0090】図23は、より具体的な実施例1〜4で用
いたインクタンクの実際の出力特性を示したもので、異
なる4つのインクタンクを用いて所定の画像を記録した
ときの、5×106パルス毎の出力値の測定結果をプロ
ットしたものである。縦軸の出力値は、LEDのOFF
時のフォトインタラプタからの出力(暗電圧)よりLE
DのON時のフォトインタラプタからの出力(明電圧)
を差し引いたものを示している。
【0091】同図より明らかなようにインクタンクによ
って出力値が異なっているため、出力値のスレッシュホ
ールド値を定めてインク残量を正確に検知することは困
難であるが、各インクタンクの出力変化量を測定すれば
インク残量をより正確に検知することができることがわ
かる。
【0092】また、被記録材の厚みに応じてキャリッジ
の位置を変えて画像を得る場合、フォトインタラプタ6
の焦点距離を考慮してフォトインタラプタ6とインクタ
ンク7との距離を適宜設定した場合、図9(b)に示す
ように距離が長い程出力は小さく、反対に距離が短いほ
ど出力は大きくなるようになる。したがって、この場
合、フォトインタラプタ6とインクタンク7との距離を
考慮しつつ、フォトインタラプタ6の出力変化量を測定
すれば、インク残量をさらに正確に検知することができ
る。
【0093】一方、記録枚数がX以前ではフォトインタ
ラプタ6の出力は一定である。これはフォトインタラプ
タ6からの光が照射される領域に十分なインクがあるた
めで、残量検知が行なわれた後に新しいインクタンクへ
の交換が行なわれた場合、出力変化が少ないことを検知
して自動的に残量が少ないことを知らしめることを停止
させることができる。
【0094】以上詳述した第1の基本構成によれば、負
圧発生部材として吸収体7aを配置したインクタンク7
に対して、発光部6cより発せられた光の反射光を受光
部6dにより検出し、その出力レベルにより、インクタ
ンク7内のインクの残量が所定量より少なくなったこと
を正確に検出することができる。
【0095】このとき、吸収体7aはインクタンク7か
ら供給されるインクの負圧をコントロールする負圧コン
トロール部材としての働きと、発光部6cにより発せら
れた光の反射光量をコントロールする反射コントロール
部材としての働きをし、吸収体7aが配置されたインク
タンク内のインクの残量の低下を正確に検出することが
できる。
【0096】また、この場合、前述のようにカラープリ
ンタに適用していてインクタンク7がカラーの4色に対
応して4個横並びになっている。従って、キャリッジ1
を移動することによって各色のインクタンクを順次フォ
トインタラプタ6に対向させ、それぞれのインクタンク
インク残量の検知を行う。各色における出力変化を個別
に追跡する必要があるので、それに対応するメモリ手段
を持つ。この場合インク残量が少なくなったという表示
は4色個別に行うのが望ましいが、インクジェット記録
装置本体の表示パネルが煩雑になる等の理由で簡易的に
どれか1色が少なくなったというのみの表示を行う場合
もある。
【0097】以上のような構成によれば、カラーインク
ジェット記録装置のインク吸収体を内蔵したインクタン
クに対して、1つの検出系で4色のインクタンクそれぞ
れのインク残量が精度良く検出できる。
【0098】また、第1の基本構成では、インクタンク
7の底面から検出を行っている。しかしながら、本発明
方法ではインクタンク7の底面から検出を行う構成に限
らず、側面や上面から検出を行ってもかまわない。
【0099】しかし、以下の理由から、インクタンク7
の底面から検出を行う方が望ましい。
【0100】吸収体7aは通常その密度の分布が均一で
は無く、インクが無くなっていくときにスポット的にイ
ンクが抜けていく。したがって、周囲にまだインクが残
っていてもフォトインタラプタ6がたまたま検知してい
るところだけが先にインクが無くなったり、その逆のこ
とがあったりして同一出力レベルでもその時点での残記
録可能枚数にばらつきが生じ、最悪の場合、警告がされ
ないままインクが無くなってしまうということもあり得
る。
【0101】ところがインクタンク7の底面は重力の作
用でインクがたまりやすくなっているので、吸収体7a
の密度の分布の影響は軽減される。したがって、インク
タンク7の底面からの検出を行うことによって、精度の
高いインク残量検出が可能になる。
【0102】以上、本発明の第1の基本構成について説
明したが、以下具体的な実施例を用いてさらに詳細に説
明する。
【0103】(実施例1)図10は、本発明の適用が可
能なカラーインクジェットプリンタの記録部の概略図で
ある。
【0104】101は、複数のノズル列を有しインク滴
を吐出することにより、記録媒体110上にドット形成
を行なう記録ヘッドであり、後述する記録ヘッド固定レ
バーによってキャリッジ103に着脱自在になってい
る。さらに後述するように、本実施例で用いる記録ヘッ
ドは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)、ブラック(KまたはBk)の4色分の記録ヘッ
ドが一体となって構成されており、インク滴の混色によ
り記録媒体110上にカラー画像が形成される。
【0105】キャリッジ103はキャリッジ駆動用モー
ター113により、モータプーリ112、従動プーリ1
11およびタイミングベルト107を介し、ガイド軸1
05上を矢印a、b方向へ移動する。
【0106】記録媒体110は、2組の搬送ローラ10
6、107、108、109によって搬送される。な
お、記録紙110は記録ヘッドのノズルと対向する位置
において平坦な記録面を形成するように、その裏面をプ
ラテン(不図示)により支持されている。
【0107】画像データはフレキシブルケーブル(不図
示)によりプリンタ本体の電気回路から記録ヘッド10
1に伝送される。
【0108】記録ヘッド101のホームポジションには
回復系ユニット120が配設されている。回復系ユニッ
ト120は、記録ヘッド101の各色のノズル列のそれ
ぞれに対応して配置された4個のキャップ121と各キ
ャップにチューブ等で接続されたポンプユニット(不図
示)とを備えている。前記キャップ121は、キャリッ
ジ103が接近してきたときにその移動に伴って上下方
向に昇降可能であり、キャリッジ103がホームポジシ
ョンにあるときに記録ヘッド101の各色のノズル列に
密着してキャッピングするように構成されている。この
キャッピングにより、ノズル内のインクの蒸発による増
粘または固着が防止され、吐出不良の発生が防止されて
いる。
【0109】インクタンクの交換時や記録ヘッドの吐出
不良が生じた場合には、前記キャッピング状態のもとで
前記ポンプユニットを作動させて負圧を発生させ、この
負圧吸引力でノズルからインクを吸い出し新しいインク
を導くことができる。
【0110】さらに、前記回復系ユニットには、前記キ
ャップ121と記録紙搬送部との間の位置に、記録ヘッ
ド101の先端部を拭き取り清掃するためのワイパーブ
レード122が設けられている。
【0111】前記キャップ121とワイパーブレード1
22との間には、フォトインタラプタ123が設けら
れ、後述する記録ヘッドに連結するインクタンク102
の吸収体部の底面に光を照射してインクタンクのインク
の残量が少なくなったことを検知するためのもので、キ
ャリッジ103を走査することにより各色のインクタン
クの光反射率を測定できるように構成されている。
【0112】図11は、キャリッジ103上の記録ヘッ
ド101について説明したものである。
【0113】キャリッジ103内には、K、C、M、Y
のインクを吐出する4つの記録ヘッドとインクタンク1
02K、102C、102M、102Yが搭載されてい
る。4つの記録ヘッドは、各々64個のノズルを具備し
ており、各ノズルからは一吐出当たり約40ngのイン
ク滴が吐出される。また、4つのインクタンクは各々キ
ャリッジ103に着脱可能な構成で、インクがなくなっ
た時点で新たなインクタンクを色別に交換することがで
きる。
【0114】記録ヘッドの固定レバー104は記録ヘッ
ド101をキャリッジ103に位置決めし、固定するた
めのものであり、キャリッジ103のボス103bと記
録ヘッド固定レバー104の穴104a が回転自在に嵌
合しており、記録ヘッド101は上記レバーの開閉によ
って記録ヘッドが交換可能になる。
【0115】図12は、インクタンク102を説明する
ための図で、インクタンク102は、隔壁121によっ
て吸収体122にインクが吸収されている部分と、吸収
体によってインクが吸収されていない部分(生インク)
123とに仕切られている。また、インクタンク102
には記録ヘッド101にインクを供給するための供給口
124、大気連通口125が設けられている。本実施例
で用いたインクタンクを用いれば、例えばA4サイズ1ペ
ージ当たり、各色10%デューディの画像を記録する場
合、A4約160ページの記録が可能である。
【0116】図13は、上述したインクジェットプリン
タの電気制御ブロック図である。
【0117】301は、装置全体を制御するためのシス
テムコントローラーで、内部にはマイクロプロセッサー
をはじめ、制御プログラムが収納されている記憶素子
(ROM、マイクロプロセッサーが処理を行なう際に使用
する記憶素子(RAM )等が配置されている。
【0118】302は、主走査方向に記録ヘッドを駆動
させるためのドライバであり、同様に303は、副走査
方向に被記録材を移動させるためのドライバである。
【0119】304、305は、該ドライバに対応した
モータであり、ドライバからの速度、移動距離などの情
報を受け取り動作する。
【0120】306は、ホストコンピューターであり、
本発明の記録装置に対して記録すべき情報を転送するた
めの装置である。
【0121】307は、前記ホストコンピューター30
6からのデータを一時的に格納するための受信バッファ
であり、301のシステムコントローラーからデータが
読み込まれるまでデータを蓄積しておく。
【0122】308は、記録すべきデータをイメージデ
ータに展開するためのフレームメモリであり、記録に必
要な分のメモリサイズを有している。本実施例では記録
用紙1枚分が記憶可能なフレームメモリについて説明す
るが、本発明はフレームメモリのサイズには限定されな
い。
【0123】309は、記録すべきデータを一時的に記
憶するための記憶素子で、記録ヘッドのノズル数により
記憶容量は変化する。
【0124】310は、記録ヘッドをシステムコントロ
ーラからの指令により適切にコントロールするためのも
ので、記録速度、記録データ数等を制御するための記録
制御部である。またここでは、記録ヘッド312Bk、
312C、312M、312Yによって行なわれるイン
ク滴の吐出数と、記録ヘッドの回復のために行なわれる
吸引回数を計数し、各色毎のインク消費量をインク滴数
(パルス数)に換算を行なう。
【0125】311は、Bk、C、M、Yのインクを吐
出させるための記録ヘッドのドライバであり、前記記録
制御部310からの信号によりコントロールされる。な
お、同図では記録ヘッドを各色毎に312Bk、312
C、312M、312Yに分けて記してある。
【0126】313は、フォトインタラプタ123によ
ってインクタンクの底面の光反射率を測定し出力値を得
るための検出部であり、システムコントローラ301か
らの指令によって各色のインクタンクの検出を行なう。
【0127】次に、インクタンクの残量を検知する方法
について説明する。
【0128】図14はインクタンク102内のインク残
量を検知するための動作フローを説明する図である。
【0129】まず、ステップS1は、画像形成のための
インク滴の吐出や、記録ヘッドの回復のために行なわれ
る空吐出や吸引から各色毎のインク消費量をパルス数に
換算して計数するステップである。本実施例では吸引1
回当たり、3×106 パルスとして計数している。
【0130】ステップS2は、ステップS1にて計数さ
れたパルス数が所定パルス数に達したか否かを判断する
ステップで、本実施例では15×106 パルスに設定し
ている。所定パルス数に達していないときは引き続き計
数を行ない、所定パルスに達した場合には、ステップS
3においてインクタンク102の底面の吸収体部の光反
射率(出力値)を測定する。本実施例では、出力を測定
するタイミングとしては、所定パルス数に達した直後の
キャリッジ103の最初のホームポジションへのリター
ン時とし、したがって所定パルス数到達時に記録が行な
われていた場合には、その走査が終了して次の行の走査
に移る前に行なわれるよう設定した。
【0131】出力値を測定するタイミングとしては、こ
の他、所定パルス到達後のページの最後に行なったり、
所定パルス到達後の最初の回復のための空吐出時等に行
なうこともできる。
【0132】ステップS4は、ステップS3で得られた
出力値と前回の出力値を比較するステップであり、前回
の出力値よりもα以上上昇したかを判別する。α以上上
昇していないときにはステップS1に戻りパルス数の計
数と出力値の取得を継続し、α以上上昇している場合に
はステップS5に進み、インクタンク102の残量が残
り少なくなったことを知らせる。
【0133】さらに、不図示の警告ランプを点灯させた
後、ステップS6にて、記録走査を中断させる。
【0134】本実施例では、前記αを0.20に設定し、い
くつかの新しいインクタンクを装着してから連続してデ
ューティ10%の画像を記録したところ、約130〜1
55ページ目で前記警告ランプが点灯した。
【0135】表示した警告ランプは、例えばプリンタに
設けられた警告ランプ解除スイッチ(不図示)を押すこ
とにより消灯させることができる。
【0136】以上説明したように、本実施例によれば、
前回の出力値との比較をし、前回の出力値よりも所定値
以上の変化があるか否かを検知するために、フォトイン
タラプタの出力のばらつき取付けによるばらつき、ある
いはインクタンクの製造上のばらつきがあっても、常に
インクタンクの残量が少なくなったことを精度良く検知
することができる。
【0137】(実施例2)本実施例は、実施例1におけ
る残量検知の判定方法を異ならせるとともに、インク残
量の警告ランプが点灯した後に新しいインクタンクに交
換した際には自動的に消灯させるようにしたものであ
る。
【0138】図15は、本実施例におけるインク残量検
知の方法を説明するための動作フローである。
【0139】実施例1と異なる点は、ステップS12お
よびステップS14以降である。
【0140】ステップS11は実施例1のステップS1
と同じであり、ステップ12は、所定消費量の設定を5
×106 パルスにしている以外は実施例1のステップS
2と同じであり、ステップ13は、実施例1のステップ
S3と同じである。
【0141】ステップS14は、今回の出力値から過去
3回の出力変化量を演算するステップである。過去3回
の出力変化量を求めるためには今回の出力値と記憶して
おいた過去3回の出力値とが必要となる。
【0142】さらに、ステップS15では、ステップS
14にて得られた過去3回の出力変化量がβ以上上昇し
たか否かを判別し、α以上上昇していなければステップ
S11に戻り、α以上上昇していれば実施例1と同様に
ステップS16で表示を行なう。
【0143】本実施例が実施例1と異なる点は、上述し
たようにステップS12における所定消費量の設定を実
施例1よりも少なく設定し、過去の出力変化量の合計値
を所定値と比較する点である。すなわち、本実施例では
出力値を取得する間隔が短いために、残量検知の誤差が
生じにくいメリットがある。但し、所定パルス数の設定
を極端に小さくすると、出力値の取得回数が増え、スル
ープットの低下を生じ好ましくない。
【0144】次に、インクタンクの残量が少なくなって
警告ランプが点灯した後、プリンタの使用者が新しいイ
ンクタンクに交換した場合について説明する。
【0145】インクタンクを交換する場合は以下に説明
する不具合を防止するために、通常回復動作が行なわれ
る。
【0146】すなわち、残量が少ないインクタンクを使
用し続けた結果、インクがなくなって記録ヘッドのノズ
ルにインクが供給されなくなり、インクの不吐出を生じ
る。この状態で新しいインクタンクに交換しても、回復
動作を行なわなければノズルに新しいインクが供給され
ないので、インクの不吐出状態が続く。
【0147】また、残量が少ないインクタンクを不吐出
が生じる以前に新しいインクタンクに交換した場合に
は、ノズルにはインクが残っている。しかしながら、イ
ンクタンクを交換する際に記録ヘッドの供給口より空気
が入り込む可能性があり、インクタンク交換後しばらく
は正常に記録できるが、その後取り込んだ空気によりイ
ンクタンクから記録ヘッドへのインクの供給が妨げら
れ、その結果不吐出を生じる場合がある。
【0148】このような不具合を防ぐために通常インク
タンク交換時には回復動作が行なわれる。本実施例は、
以上説明したインクタンクの交換時に行なわれる回復動
作に着目して、新しいインクタンク交換時に自動的に警
告ランプを消灯させるものである。
【0149】図16は、警告ランプの消灯に関して説明
するための動作フローである。
【0150】ステップS21で回復動作前に出力値P1
の測定を行ない、ステップS22にて回復動作を行な
う。ここでいう回復動作とは、インクタンクより記録ヘ
ッドのノズル部にインクを導くための吸引や吸引後に行
なわれるブレード等によるワイピング、ワイピング後に
行なわれる空吐出を含んでいる。
【0151】回復動作終了後、ステップS23にて再び
出力値P2の測定を行なう。
【0152】さらにステップS24では、ステップS2
1およびステップS23で測定した出力値の差(P2−
P1)が所定値βよりも小さいか否かを判別する。小さ
い場合はステップS25へ進み、そうでない場合には回
復動作を終了して元に戻り、インク消費量のカウントを
継続する。
【0153】ステップS25では、回復動作以前に取得
した出力値を全てリセットして破棄する。この理由につ
いては後で説明する。
【0154】ステップS26では、回復動作以前に警告
ランプが点灯していたか否かを判別し、点灯していた場
合にはステップS27にて表示を消して回復動作を終了
し、また点灯していなかった場合にはそのまま回復動作
を終了して元に戻る。
【0155】次にステップS5にて出力値をリセットす
る理由について説明する。
【0156】まず、警告ランプが点灯しているときに新
しいインクタンクに交換され、回復動作が行なわれた場
合は、新しいインクタンクであるために回復動作以前に
取得した出力値は不必要となる。
【0157】また、警告ランプが点灯していないときに
別のインクタンクに交換され、回復動作が行なわれた場
合、インクタンクの製造上のバラツキ等により出力値が
変わることがある。例えば図17に示すように記録枚数
Y枚の時点でインクタンクAをインクタンクBに交換し
た場合を想定すると、インクタンクBの出力値はインク
タンクAの出力値よりも大きいため、回復動作以前にイ
ンクタンクAにて取得した出力値からの出力上昇が大き
い。その結果、インクタンクBに交換されるとインクが
十分にあるにも拘わらず警告ランプが点灯するという不
具合が生じる。
【0158】そこで、回復動作以前の出力値をリセット
するようにしておけばこのような不具合が発生すること
を防止することができる。
【0159】また、インクタンクの交換時以外に通常の
回復動作が行なわれた場合にも、回復動作前後で所定値
以上のの出力変化がなければインクが十分ありとみな
し、回復動作以前の出力値をリセットしても構わない。
【0160】以上説明した理由により、全ての場合にお
ける回復動作前後の出力値変化が所定値以下であればそ
れまでの出力値をリセットすることにより、誤動作のな
いインク残量検知を行なうことができるとともに、自動
的に警告ランプを消灯させることができる。
【0161】最後に本実施例において、前記αを0.2
0、βを0.09に設定し、連続して各色のデューティ
が10%の画像を記録したところ、約135〜150ペ
ージ目で警告ランプが点灯した。さらに新しいインクタ
ンクに交換し、回復動作を行なったところ、警告ランプ
は消灯した。
【0162】(実施例3)図18のインクジェットプリ
ンタは、実施例1におけるインクジェットプリンタと類
似のものであるが、キャリッジの位置を2つの位置に変
えられるように、キャリッジ103に紙間ポジションレ
バー130が設けられている点が実施例1とは異なって
いる。
【0163】図19は、図18で示した紙間ポジション
レバー130を操作することにより、紙間ポジションを
変える様子を示したキャリッジ103の模式断面図であ
る。
【0164】図19(a)は紙間ポジションがノーマル
の状態を示しており、通常の普通紙やコート紙、OHP
フィルム等の被記録材に画像を得る場合に使用される。
この状態から紙間ポジションレバー130を矢印c方向
へ倒すと、図19(b)に示すようにキャリッジ103
の底部より搬送ローラ106に対して紙間位置変更部材
131が飛び出し、ガイド軸105を支点としてキャリ
ッジ103が上方へ移動して被記録材との距離が大きく
なる。図19(b)のキャリッジ位置は厚紙ポジション
と呼び、通常の紙よりも厚いものや厚手の特殊フィルム
に画像を得る場合に使用される。
【0165】図20は、本実施例の動作フローを示した
もので、ステップS31〜S33は実施例1のステップ
S1〜S3と同じであり、ステップS34以降が実施例
1とは異なっている。
【0166】すなわち、ステップS34においてキャリ
ッジ103の位置がノーマルポジションにあるか厚紙ポ
ジションにあるかを認識する。ノーマルポジションにあ
る場合にはステップS36〜S39へ進み、実施例1の
ステップS4〜S6と同様の処理が行なわれる。
【0167】一方、厚紙ポジションにある場合にはステ
ップS35に進み、ステップS33にて得られた出力値
に対し1.5 を乗じた値を新たに出力値として用い、ステ
ップS36〜S39へ進む。
【0168】このように、厚紙ポジションでの出力値に
1.5 を乗じることによって、厚紙ポジションでの出力値
を補正しノーマルポジションでの出力値として取り扱う
ことができるので、いずれの紙間ポジションであっても
実施例1と同様のインク残量検知が可能となる。
【0169】なお、ステップS4におけるキャリッジ位
置の認識は、以下のように行なうことが可能である。
【0170】例えばインクジェットプリンタに設けられ
た紙間ポジション入力スイッチ(不図示)により認識し
たり、プリンタドライバからの設定により認識すること
が可能である。また、プリンタの使用者が紙間ポジショ
ンレバー130の切り替えを行なったことを機械的に検
出するようにすれば、前記した紙間ポジション入力スイ
ッチによる入力やプリンタドライバによる入力を省略す
ることも可能である。
【0171】さらには、紙間ポジションレバー130に
よってキャリッジ103が上下方向に移動するため、フ
ォトインタラプタ123によってキャリッジ裏面の所定
位置からの光反射率を測定すれば自動的に紙間ポジショ
ンを検出することが可能となる。
【0172】(実施例4)実施例4は、実施例3をさら
に高精度に発展させたものであって、キャリッジ位置に
応じて出力値の補正を一律に行なうのではなく、使用さ
れているインクタンク毎に補正するものである。これに
より、インクタンクの製造上等におけるバラツキがあっ
ても精度良く残量検知が可能となる。
【0173】図21は、紙間ポジションの補正係数を算
出するためのフローを示したもので、ステップS41で
は、現在キャリッジがノーマルポジションにあるか厚紙
ポジションにあるかを認識する。認識する手段としては
実施例3で説明した方法と同じ方法を用いることができ
る。
【0174】つぎに、ステップS42では、認識したキ
ャリッジ位置での記録が終了した後に出力値R1を測定
する。
【0175】ステップS43では次のページを記録する
ときのキャリッジ位置に変更があるか否かを認識する。
変更がない場合には出力値を補正する必要がないのでそ
のまま記録を行ない、再びステップS42に戻り記録終
了後に出力値R1を測定する。このときR1は更新され
る。
【0176】一方、ステップS43にてキャリッジ位置
に変更がある場合には、ステップS44にて記録開始前
に出力値R2を測定し、ステップS45へ進む。
【0177】ステップS45では、補正係数=ノーマル
ポジションにおける出力値/厚紙ポジションにおける出
力値を算出する。
【0178】算出した補正値は、図20におけるステッ
プS35にて一律の補正係数1.5 の代わりに用いられ
る。
【0179】以上説明した方法によれば、使用している
インクタンク毎に補正係数を算出することができるの
で、さらに高精度のインク残量検知を行なうことができ
る。
【0180】(実施例5)本実施例は、実施例2におけ
る警告ランプの消灯をより確実なものとするものであ
る。
【0181】すなわち、実施例2では、新しいインクタ
ンクの交換が行なわれた場合回復動作の前後の出力値の
変化量を検出し、その結果に応じて警告ランプを消灯さ
せるものであったが、新しいインクタンクに交換された
場合に、回復動作が行なわれなかった場合にも自動的に
警告ランプを消灯させようとするものである。
【0182】図22は、本実施例においてインク残量が
少なくなって警告ランプが点灯した後の動作について説
明するためのもので、警告ランプが点灯する以前の動作
については実施例2と同じであるために説明は省略す
る。
【0183】ステップS51では、警告ランプ表示後も
引き続いて各色のインク消費量がカウントされる。
【0184】ステップS52にて所定消費量に達した場
合はステップS53へ進み、出力値の測定が行なわれ
る。
【0185】ステップS54では、ステップS53にて
得られた出力値の上昇が2回連続してγ以下であるかを
判別する。γ以下の場合はステップS56に進み警告ラ
ンプを消灯する。
【0186】ここでは、新しいインクタンクに交換され
たにも拘わらず回復動作が行なわれなかった場合の措置
として、出力値の上昇がなければインクタンク内の吸収
体にはインクが十分あり、インクタンクが交換されたと
みなす。2回連続して出力値をみるのは1回の出力値の
みでは誤検知の可能性が生じるからである。3回以上み
てもよいがその場合は、警告ランプの消灯までの時間が
長くなる。
【0187】一方、ステップS54にて出力上昇が連続
して2回γ以下でなかったときはステップS55へ進
み、前回の出力値と比較して今回の出力値がδ以上上昇
したか、または下降したかを判別する。δ以上の変化が
あった場合にはステップS56に進み警告ランプを消灯
させる。
【0188】ここでは、所定以上の出力値の上昇、また
は下降があれば別のインクタンクに交換されたとみな
す。
【0189】本実施例では、γを0.07、δを0.1
5と設定し、警告ランプ点灯直後にインクタンクを交換
し、回復動作を行わないで引き続き記録を継続したとこ
ろ、しばらくしてから警告ランプが消灯した。
【0190】以上説明したように、本実施例ではインク
タンクの交換時に回復動作が行なわれなくとも、出力値
に変化がないことを検知するか、あるいは出力値が急激
に変化したことを検知することによって警告ランプを自
動的に消灯させることが可能となる。
【0191】(実施例6)本実施例は、キャリッジの停
止位置のばらつきにより、複数回の検出で反射光量にそ
れぞればらつきがあることを解決するものである。すな
わち、インク残量の多少に拘わらず検出する反射光量の
再現性があまり良くないのを解決するものである。上述
した実施例では、出力値を1回の測定によって取得した
値であったが、本実施例では、(1)過去の取得データ
と今回の取得データとの平均値を今回の出力値とする、
または(2)第n回目の出力値を、繰り返しm回取得し
た値の平均値とする、ようにする。
【0192】ここで、過去の取得データと今回の取得デ
ータとの平均値を今回の出力値とする場合には、例え
ば、第1回目ではその取得値を出力値とするが、第2回
目には第1回目の出力値と第2回目の取得値との平均を
出力値とし、第3回目には第1、2回の出力値と第3回
目の取得値との平均を出力値とし、第n回目には第nー
2、n−1回目の出力値と第n回目の取得値との平均を
出力値とするようにする。
【0193】また、第n回目の出力値は繰り返しm回取
得した値の平均値とする場合には、例えば、キャリッジ
を3回走査させて各色3回ずつの取得値の平均を出力値
とする。なお、この場合、スループットが低下するが、
高精度の検出が可能である。
【0194】(その他の実施例)実施例1〜6では4色
のインクタンクはほぼ等しい出力値が得られる場合につ
いて説明したが、インクタンクの壁材やインク吸収体の
材質、あるいはインクの特性に応じて色毎に出力値が異
なることもある。この場合には、色毎にインク残量を検
知する基準値を異ならせてばよい。
【0195】例えば実施例1〜6で設定したα、β、
γ、δの値を色毎に設定すればよい。この場合、4つの
値全てを色毎に異ならせてもよいし、あるいは、通常
β、γは設定値が小さいため色毎に異ならせなくともよ
く、α、δのみを異ならせておくようにしてもよい。
【0196】以上本発明の詳細を実施例を用いて説明し
たが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0197】(他の基本構成例)また、前述の如く、本
発明の原理を説明する第1の基本構成例の構成において
は、吸収体7aの密度の不均一性により正確な検知が行
うことが困難となる場合がある。そこで、第1の基本構
成例の吸収体7aの密度の不均一性への別な対処を行っ
た本発明の他の基本構成例を図24に示す。
【0198】図24において、図6と同様の構成につい
ては同じ符号を付している。6′は第2のインクセンサ
として配置されるフォトインタラプタであり、フォトイ
ンタラプタ6と同じものである。本例において、フォト
インタラプタ6を説明の便宜上第1のフォトインタラプ
タともいうこととする。
【0199】第1の基本例ではフォトインタラプタ6の
出力のみからインク残量を判断していたが、本基本構成
例では第1のフォトインタラプタ6と第2のフォトイン
タラプタ6′の出力の平均値を用いてインク残量が低下
したことを検知する。この平均値は単純平均でも重み付
け平均でも構わない。本基本例では第2のフォトインタ
ラプタ6′の方が第1のフォトインタラプタ6よりも供
給口24に近いので、記録可能残枚数がより少なくなっ
てから出力変化が起きる。したがって、検知したい残枚
数によって、どちらをより重み付けするかが決まる。
【0200】このように複数点にインクの残量検出用の
センサを設け、複数の検出点の計測値の平均値を用いる
ことによって、吸収体7aの密度が不均一であってもそ
の影響が軽減でき、高精度の残量検出を行うことができ
る。
【0201】同じく吸収体7aの密度の不均一性の影響
による検出値のばらつきを低減する手段としては、図6
において説明したフォトインタラプタ6を移動可能と
し、インクタンク7の複数点においてインクの残量の検
出を行うという方法も考えられる。
【0202】また、フォトインタラプタ6を移動可能に
構成する例に限らず、フォトインタラプタ6は固定した
状態で、キャリッジ1を移動させながら複数点を計測し
ても構わない。ただしこの場合はインクタンク7がキャ
リッジ1の移動方向にある程度の厚みを持っていないと
検出点を増やすことにより達成される効果が少ない。
【0203】本基本構成例においては、フォトインタラ
プタ6とキャリッジ1とを相対的に移動させながら複数
点でインクの残量検出を行うもので、複数の検出点の計
測値の平均値を用いることによって、前述の如く吸収体
7aの密度が不均一であってもその影響が軽減でき、高
精度の残量検出を行うことができる。
【0204】前述の第1基本構成例においては、フォト
インタラプタ6の出力が所定のしきい値を越えた場合に
警告や記録動作の停止を行っている。
【0205】本基本構成例では、センサの出力がしきい
値を越えた場合に警告や記録動作の停止を行わず、その
代わりにフォトインタラプタ6の出力に対応した表示、
すなわちフォトインタラプタ6の出力に比例あるいは単
調変化する表示を行うものである。
【0206】図8から明らかなように、インクタンク7
内の残インク量が少なくなるとフォトインタラプタ6の
出力は連続的に変化していく。したがって、この出力変
化に対応した残量表示を行うことにより、記録可能残枚
数にほぼ対応した表示を連続的に行うことができる。こ
うすることによって、より詳細なインク残量情報をユー
ザーに与えることができる。
【0207】図25は、インクタンク7内のインクの残
量を表示パネルに表示する例を示している。表示パネル
内の表示は、図25に示すように記録可能残枚数に対応
して、デジタルメータのレベルが変化するものや、他に
記録可能残枚数を数字で表示するものであっても良い。
また、表示パネルとしては、液晶を用いたものをはじ
め、一般的に使用される表示機器を使用すればよい。
【0208】また視認される表示手段に限らず、音声に
よる記録可能残枚数の案内や、記録可能残枚数に応じて
ブザー音の長さ、回数を異ならせる方法によってもよ
い。
【0209】以上の構成により、フォトインタラプタ6
の出力に応じて詳細なインク残量情報をユーザに知らせ
ることが可能となる。本基本構成例によれば、ユーザは
インクタンク7内のインク残量が低下したとき詳細なイ
ンク残量を知ることが可能となり、インクタンクの交換
等のメンテナンスを適切な時期に行うことができる。
【0210】前述の第1基本構成例において、インクタ
ンク7は吸収体部7aと生インク収納部7cとを合わせ
持つものであったが、本発明はこの構成に限らず、図2
6に示すような構成のインクタンクにも適用されるもの
である。
【0211】図26に示すインクタンクは、インクタン
ク7の内部全域にわたって吸収体7aを配置したもので
ある。
【0212】図26において、図2と同様に24は供給
口、28は大気連通口、6はフォトインタラプタとして
のフォトインタラプタである。フォトインタラプタ6
は、実施例1と同様に吸収体7aの底面の反射率変化を
検出する配置になっている。
【0213】本発明によればインクタンク7が無いとき
はフォトインタラプタ6の反射光が無くなるので、前述
のインクが十分ある時の出力レベルよりもはるかに低い
レベルの出力となる。
【0214】本基本構成例では、第1の基本構成例で示
したインク残量検出の構成を利用し、インクタンク7の
有無をフォトインタラプタ6により行うものである。
【0215】フォトインタラプタ6を用い、インクタン
ク7が搭載されているときと搭載されていないときとの
検出レベル差からインクタンク7の有無をも検出するこ
とができる。
【0216】また、本実施例ではカラープリンターの場
合の各色のインクタンクの有無を個別に検出することが
でき、インクタンクが搭載されていないときに記録を行
うことが無くなる。
【0217】従って、上述の構成によれば、インクタン
クの有無を検出するための特別な構成を設けることなく
インクタンクの有無が検出でき、コストを高くすること
なく簡単な構成でインクタンクのインク残量検出および
インクタンクの有無の検出を行うことができる。
【0218】なお、本発明は、特にインクジェット記録
方式の中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液的を形成
し、記録を行うインクジェット方式の記録ヘッドを用い
た記録装置において優れた効果をもたらすものである。
【0219】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一体一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成
長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書、同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、更に優れた記録を行うことが出
来る。
【0220】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書、米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0221】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0222】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0223】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0224】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、記録色や濃度を異にする複数のインク
に対応して2個以上の個数設けられるものであってもよ
い。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかい
ずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色に
よるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備え
た装置にも本発明は極めて有効である。
【0225】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0226】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればイ
ンク吸収体を内蔵したインクタンクのインク残量を正確
に検知することが可能となる。また、インク吸収体の光
反射率の変化量より検知する方式であるために、センサ
ーの出力ばらつきや取付け精度によるばらつき、あるい
はインクタンクの反射率等の製造上のばらつきがあって
も、インク残量を常に同じ精度で検知することができ
る。
【0227】また、インク残量が少ないことを知らしめ
るために行なう警告ランプ点灯等を、新しいインクタン
ク交換後は使用者の手を煩わせることなく自動的に停止
させることができ装置の操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1基本構成例のキャリッジ側面図で
ある。
【図2】本発明の第1基本構成例のタンク装着状態を示
すキャリッジ側面図である。
【図3】本発明の第1基本構成例のキャリッジを底部側
から見た概略図である。
【図4】本発明の第1基本構成例の装置全体概略図であ
る。
【図5】本発明の第1基本構成例で用いるインクセンサ
の構成を示す図である。
【図6】本発明のインク残量検出の原理を説明する図で
ある。
【図7】本発明のインク残量検出の原理を説明する図で
ある。
【図8】本発明の第1基本構成例のフォトインタラプタ
の出力を説明する図である。
【図9】インクの減少に伴う光反射率の変化を説明する
図である。
【図10】実施例1で用いたインクジェットプリンタの
概略図である。
【図11】実施例1で用いる記録ヘッド、インクタン
ク、キャリッジの概略図である。
【図12】実施例1で用いる記録ヘッド、インクタン
ク、キャリッジの概略図である。
【図13】実施例1のインクジェットプリンタの電気制
御ブロック図である。
【図14】実施例1の動作フローを説明する図である。
【図15】実施例2の動作フローを説明する図である。
【図16】実施例2における警告ランプを消灯させるた
めの動作フローを説明する図である。
【図17】異なるインクタンクの出力特性を示す図であ
る。
【図18】実施例3で用いたインクジェットプリンタの
概略図である。
【図19】紙間ポジションとキャリッジ位置の関係を説
明する図である。
【図20】実施例3の動作フローを説明する図である。
【図21】実施例4の動作フローを説明する図である。
【図22】実施例5の動作フローを説明する図である。
【図23】各実施例で用いたインクタンクの実際の出力
特性を示す図である。
【図24】本発明の第2基本構成例のインクセンサの構
成を示す図である。
【図25】本発明のインク残量検出結果の表示を示す図
である。
【図26】本発明他の基本構成におけるキャリッジおよ
びインクセンサの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 6 フォトインタラプタ 7 インクタンク 7a 吸収体 21 記録ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三上 文之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鎌田 雅史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 二宮 敬幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 錦織 均 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 植月 雅哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 森村 和彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク吸収体を内蔵したインクタンク
    と、該インクタンクより供給されたインクを被記録材上
    に吐出、付着させて画像を形成させるための記録ヘッド
    と、前記インクタンクの壁面を通して前記インクタンク
    の壁面と前記インク吸収体との境界部の光反射率の変化
    を検出するための検出手段とを備えたインクジェット記
    録装置のインク残量検知方法であって、 前記検出手段により所定のタイミングで前記光反射量を
    検出して取得したデータを出力する検出工程と、 第n回目(n≧2、整数)の出力結果と、第(n−1)
    回目または第(n−1)回目までの出力結果とを比較す
    る比較工程とを有し、 該比較工程にて、所定値α以上の変化があった場合に、
    前記インクタンク内のインク残量が少なくなっているこ
    とを知らしめることを特徴とするインク残量検知方法。
  2. 【請求項2】 インク吸収体を内蔵したインクタンク
    と、該インクタンクより供給されたインクを被記録材上
    に吐出、付着させて画像を形成させるための記録ヘッド
    と、前記インクタンクと前記記録ヘッドとを搭載するた
    めのキャリッジと、該キャリッジに搭載された前記イン
    クタンクの壁面を通して前記インクタンクの壁面と前記
    インク吸収体との境界部の光反射率の変化を検出するた
    めの検出手段と、前記被記録材の厚みに応じて前記キャ
    リッジを複数位置に上下動させる手段とを備えたインク
    ジェット記録装置のインク残量検知方法であって、 前記検出手段により所定のタイミングで前記光反射量を
    検出して取得したデータを出力する検出工程と、 該検出された光反射率に対して、前記キャリッジの位置
    に応じて所定の演算を施す演算工程と、 該演算工程を経て得られた第n回目(n≧2、整数)の
    出力結果と、第(n−1)回目または第(n−1)回目
    までの出力結果とを比較する比較工程とを有し、 該比較工程にて、所定値α以上の変化があった場合に、
    前記インクタンク内のインク残量が少なくなっているこ
    とを知らしめることを特徴とするインク残量検知方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記演算工
    程は、第nページ終了時に光反射率R1を検出し、第
    (n+1)回目にキャリッジ位置に変更があった場合に
    は、第(n+1)回目の記録開始前に光反射率R2を検
    出し、前記R1とR2とから使用中のインクタンクの補
    正係数を算出し、該補正係数を用いてキャリッジ位置に
    応じた出力値の補正を行うことを特徴とするインク残量
    検知方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記所
    定のタイミングは、前記記録ヘッドより吐出されるイン
    クの吐出発数と、前記記録ヘッドの回復のための吸引回
    数とから算出されるインク消費量が所定量に達したと
    き、または該所定量に達した以降であることを特徴とす
    るインク残量検知方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記イ
    ンクジェット記録装置における記録ヘッドの全ての回復
    動作の前後で光反射率を検出し、該回復動作前後の光反
    射率の差が所定値β以下であるときは該回復の前に検出
    した光反射率の出力結果を全てリセットすることを特徴
    とするインク残量検知方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、回復動作前にインク
    残量が少ないことを知らしめていた場合に、前記リセッ
    トの際に、インク残量が少ないことを知らしめることを
    停止させることを特徴とするインク残量検知方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記イ
    ンク残量が少ないことを知らしめている場合に、前記第
    n回目(n≧2、整数)の出力結果と、第(n−1)回
    目または第(n−1)回目までの出力結果とを比較し、
    所定値γ以下の変化しかないときは前記インク残量が少
    ないことを知らしめることを停止することを特徴とする
    インク残量検知方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記イ
    ンク残量が少ないことを知らしめている場合に、前記第
    n回目(n≧2、整数)の出力結果と、第(n−1)回
    目の出力結果を比較し、所定値δ以上の変化があったと
    きは前記インク残量が少ないことを知らしめることを停
    止することを特徴とするインク残量検知方法。
  9. 【請求項9】 請求項2〜4の何れかにおいて、前記光
    反射量を検出するための検出手段を用い、前記キャリッ
    ジからの光反射率を検出することによって、前記複数の
    キャリッジの位置を検出することを特徴とするインク残
    量検知方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9の何れかにおいて、前記
    所定値α、β、γ、およびδは、使用するインクの色に
    応じて適宜異ならせることを特徴とするインク残量検知
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10の何れかにおいて、前
    記検出工程の出力値が過去の取得データと今回の取得デ
    ータとの平均値であることを特徴とするインク残量検知
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10の何れかにおいて、前
    記検出工程の出力値が、繰り返しm回取得したデータの
    平均値であることを特徴とするインク残量検知方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12の何れかにおいて、前
    記記録ヘッドは、前記インクに膜沸騰を生じさせる熱エ
    ネルギを発生する電気熱変換体からなるエネルギ発生素
    子によりインクを吐出するものであることを特徴とする
    インク残量検知方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13の何れかにおいて、前
    記記録ヘッドが記録装置本体に対して着脱可能であるこ
    とを特徴とするインク残量検知方法。
  15. 【請求項15】 インク吸収体を内蔵したインクタンク
    と、該インクタンクより供給されたインクを被記録材上
    に吐出、付着させて画像を形成させるための記録ヘッド
    とを備えたインクジェット記録装置のインク残量検知装
    置であって、 前記インクタンクの壁面を通して前記インクタンクの壁
    面と前記インク吸収体との境界部の光反射率の変化を所
    定のタイミングで検出して取得したデータを出力する検
    出手段と、 第n回目(n≧2、整数)の出力結果と、第(n−1)
    回目または第(n−1)回目までの出力結果とを比較す
    る比較手段と、 該比較手段にて、所定値α以上の変化があった場合に、
    前記インクタンク内のインク残量が少なくなっているこ
    とを知らしめる検知手段とを有することを特徴とするイ
    ンク残量検知装置。
  16. 【請求項16】 インク吸収体を内蔵したインクタンク
    と、該インクタンクより供給されたインクを被記録材上
    に吐出、付着させて画像を形成させるための記録ヘッド
    と、前記インクタンクと前記記録ヘッドとを搭載するた
    めのキャリッジと、前記被記録材の厚みに応じて前記キ
    ャリッジを複数位置に上下動させる手段とを備えたイン
    クジェット記録装置のインク残量検知装置であって、 前記キャリッジに搭載された前記インクタンクの壁面を
    通して前記インクタンクの壁面と前記インク吸収体との
    境界部の光反射率の変化を所定のタイミングで検出して
    取得したデータを出力する検出手段と、 該検出された光反射率に対して、前記キャリッジの位置
    に応じて所定の演算を施す演算手段と、 該演算手段を経て得られた第n回目(n≧2、整数)の
    出力結果と、第(n−1)回目または第(n−1)回目
    までの出力結果とを比較する比較手段と、 該比較手段にて、所定値α以上の変化があった場合に、
    前記インクタンク内のインク残量が少なくなっているこ
    とを知らしめる検知手段とを有することを特徴とするイ
    ンク残量検知装置。
  17. 【請求項17】 請求項15または16において、前記
    検出手段が、過去の取得データと今回の取得データとの
    平均値を出力することを特徴とするインク残量検知装
    置。
  18. 【請求項18】 請求項15または16において、前記
    検出手段が、繰り返しm回取得したデータの平均値を出
    力することを特徴とするインク残量検知装置。
  19. 【請求項19】 請求項15〜18の何れかにおいて、
    前記記録ヘッドは、前記インクに膜沸騰を生じさせる熱
    エネルギを発生する電気熱変換体からなるエネルギ発生
    素子によりインクを吐出するものであることを特徴とす
    るインク残量検知装置。
  20. 【請求項20】 請求項15〜19の何れかにおいて、
    前記記録ヘッドが記録装置本体に対して着脱可能である
    ことを特徴とするインク残量検知装置。
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