JP3305131B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3305131B2
JP3305131B2 JP24984894A JP24984894A JP3305131B2 JP 3305131 B2 JP3305131 B2 JP 3305131B2 JP 24984894 A JP24984894 A JP 24984894A JP 24984894 A JP24984894 A JP 24984894A JP 3305131 B2 JP3305131 B2 JP 3305131B2
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保弘 宇野沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンタ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュ
ータ等の情報処理システムにおいて、文字、画像等の情
報を被記録媒体上に記録するためのインクジェット記録
装置に関する。特にインク貯蔵容器等のインクが無くな
ったことを検知する手段、もしくはインクの残量状態を
検知する手段を具備し、かつ該手段の感度補正が可能な
インクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリなどの
機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワード
プロセッサなどを含む複合電子機器やワークステーショ
ンの出力機器として用いられる記録装置は、画像情報に
基づいて用紙やプラスチック薄板などの記録媒体に画像
を記録していくように構成されている。このような記録
装置は、記録方式によりインクジェット式、ワイヤドッ
ト式、サーマル式、レーザービーム式などに分けること
ができる。
【0003】インクジェット式の記録装置(インクジェ
ット記録装置)は、記録手段(記録ヘッド)から記録媒
体にインクを吐出して記録を行なうものであり、以下の
利点を有する。すなわち、記録手段のコンパクト化が容
易、高精細な画像を高速で記録することが可能、普通紙
に特別の処理を必要とせずに記録することが可能、ラン
ニングコストが低い、ノンインパクト方式であるために
騒音が少ない、多色のインクを使用してカラー画像を記
録するのが容易等の利点を有する。
【0004】特に熱エネルギーを利用してインクを吐出
するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、エ
ッチング、蒸着、スパッタリングなどの半導体製造プロ
セスを経て基板上に製膜された電気熱変換体、電極、液
路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路配
置(吐出口配置)を有するものを容易に製造することが
でき、一層のコンパクト化を図ることができる。
【0005】また、上記インクジェット記録装置におい
て、記録ヘッドへ供給するインクを貯留するためのイン
クタンク等のインク貯留装置は、インクジェット記録装
置の所定の固定部位に装着される場合と、記録ヘッドと
ともにキャリッジに搭載される場合とがある。前者の場
合、記録ヘッドと貯留装置との間にインクチューブ等の
インク供給路を設け、これがキャリッジの移動に追随す
るようにする。また、後者の場合、記録ヘッドと貯留装
置との間におけるインク供給路は比較的短いものとする
ことができる。このため、キャリッジにインク貯留装置
を搭載する構成は、インクジェット記録装置の小型化や
構成の簡潔化等に適した構成といえる。
【0006】このような記録ヘッドとインク貯留装置
(インクタンク)がともにキャリッジに搭載される構成
の中では、記録ヘッドとインクタンクとを一体に形成す
る構成や、記録ヘッドとインクタンクとが分離可能に搭
載される構成がある。
【0007】前者の記録ヘッドとインクタンクとを一体
に形成する構成においては、インクタンク内のインクが
なくなった時点で、インクタンクと記録ヘッドとが一体
となったそのカートリッジを新たなものと交換するた
め、取扱が容易であることから近年普及しつつあるが、
高価なヘッドをインクがなくなる毎に交換するため、ラ
ンニングコストが上昇してしまう。
【0008】また後者の、記録ヘッドとインクタンクと
が分離可能に搭載される構成においては、インクがなく
なったときにインクを貯留しているインクタンクのみを
交換し、ヘッド自体はその寿命がきた時に交換すればよ
い。
【0009】通常の使用においては、一般的にインクタ
ンク内のインクを使いきる前にヘッドが寿命により使用
できなくなることはあり得ない。そのため、高価なヘッ
ドの交換回数がインクタンクの交換回数よりも少なく、
ランニングコストを抑えることができる。しかしなが
ら、記録ヘッドとインクタンクとを分離可能に搭載され
る構成においては、インクタンクと記録ヘッドとの接続
部分を、インクの漏れがないように精巧に製造する必要
がある。
【0010】また、インクジェット方式を用いた記録装
置においては、記録時に記録ヘッドから吐出されるイン
ク量に見合ったインクを良好に供給することができると
ともに、非記録時は、吐出口からのインク漏れなどがな
いインク供給系が要求される。
【0011】この吐出口からのインク漏れはインクジェ
ット記録の分野に特有の課題であり、これを解決するた
めに吐出口部における圧力を大気圧よりも低い状態とす
るのが一般的である。そして、インクジェット記録装置
には前述の圧力状態を実現するために、負圧発生機構が
インク供給系に設けられる。ここでいう負圧とは、吐出
口部へのインク供給方向に対する背圧で、特に上述のよ
うに吐出口部を大気圧よりも低くする圧力状態を意味す
る。
【0012】そして、インク収容部が交換型である場合
には、上述の課題に加えて、インク収容部の着脱がスム
ーズにでき、その際にインク漏れなどはなく、確実に記
録ヘッドへインクを供給できることが要求される。
【0013】前述のインクジェット記録装置に使用され
るインク収容部としてのインク容器の一形態が、特開昭
63−87242号公報に開示されている(以下第1従
来例という)。この第1従来例には、インク容器内のほ
ぼ全体に発泡材が配置され、複数のインク射出オリフィ
スを備えたインクジェット記録カートリッジの構成が示
されている。
【0014】このインク容器においては、発泡材である
ポリウレタンフォームのような多孔質媒体にインクを貯
蔵するためのフォームの毛細管力による負圧の発生およ
びインクの保持(インク容器からのインク漏れ防止)が
可能である。
【0015】しかしながら、上記第1従来例において
は、インク収容部内のほぼ全体にフォームを必要とする
ことからインクの充填量が制限されるとともにフォーム
中に使用されずに残るインク量が多くなり、インクの使
用効率が悪いという問題があった。
【0016】このような、インク貯留手段内に負圧発生
部材として発泡材を配置した構成において、インク充填
量を大きくする技術として、特開平6−40043号が
提案されている。本出願によれば、負圧発生部材収容部
とインクを収容するインク収容部を分けたインク貯蔵容
器を使用することにより、インク収容部内の壁面に付着
するインク以外はほぼ全て使用することができ、インク
貯蔵容器の大容量化が達成される。また、収容される負
圧発生部材により記録ヘッドからのインクの漏れを防
ぎ、長期間安定したインクの供給性能を維持することが
できる。
【0017】上述のような種々のインクジェット記録装
置のいずれにおいても、インク貯留手段の交換を適切な
時期に行うことが望ましく、インク貯留手段内に残るイ
ンクの量を正確に検知する構成や、インクがなくなる時
期を適切に検知するための構成を備えることが必要であ
る。
【0018】記録中にインク貯留手段内のインクがなく
なったとき、記録ヘッドからインクを吐出するための吐
出手段はインクがない状態で吐出のためのエネルギーを
発生することになる。特に、吐出手段として電気熱変換
素子等の熱エネルギー発生手段を設け、インクに熱エネ
ルギーを与えて、インクの熱による状態変化により発生
する圧力を利用してインクを吐出させる、いわゆるバブ
ルジェット方式のインクジェット記録装置においては、
インクがない状態で熱エネルギー発生手段を駆動する
と、記録ヘッドの温度を不要に上昇させるばかりでな
く、記録ヘッド自体の損傷を招くことになる。
【0019】また、吐出手段としてピエゾ素子等の機械
的圧力発生手段を用いてインクを吐出する方式のインク
ジェット記録装置においては、インクがない状態で吐出
手段を駆動することにより、インクの吐出にかかる負荷
がない状態で圧力を発生し続けることとなり、結果とし
て吐出手段の劣化、耐久性の低下を招くこととなる。
【0020】従来、インクジェット記録装置のインク貯
蔵容器等のインクがなくなったこと(インク終了)を検
知するための構成としては、特開昭54−133733
号公報に開示されているような光学素子を用いてインク
タンクの透光状態を検出する構成や、特公平1−174
65号公報に開示されているような電極部材の導通で検
知する構成、特開昭59−194853号公報に開示さ
れているような吐出パルス数をカウントして使用したイ
ンク量に基づいて推測する構成(以下ドットカウント方
式という)等が知られている。例えば、光学素子を用い
た検出方法について述べる。まず、発光ダイオード(L
ED)等を用いて光をインクタンクへ照射する。そし
て、その光がインクタンクを透過する量又は反射する量
をフォトトランジスタ等の受光手段で受光する。制御部
は、この受光結果にもとづいてインクの有無を判断す
る。この場合、LEDより照射された光はプラスチック
等の材質で作成された透明、或いは半透明なインクタン
クの外壁材を通過する。その後、インク液層に入射する
時に、インク液の有無により光の屈折角が異なるため光
の反射量が異なってくる。この差を計測してインクの有
無の判断が可能である。一般に、インクジェット記録装
置は、記録ヘッドへのインク供給上不可欠な負圧発生手
段をインクタンク内に有する。この負圧発生手段は、ス
ポンジ等からなるインク吸収体である。このインク吸収
体がインクタンク内の光照射部に配置される場合は、L
EDより照射される光によって、インク吸収体より反射
される光の反射量もインク液の有無により異なってく
る。このことはインク有無の判断を一層容易にする。従
来の方式によるインクセンサーでは上記光量の差異を発
光素子と受光素子とが一体となったフォトインタラプタ
で感知し、インク液の有無を判断していた。
【0021】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、インクタ
ンクに光を照射して、その反射光量の差異を計測してイ
ンクの有無を判断するインク残量検知手段も以下のよう
な問題点を有する。すなわち、光を照射する各LEDの
発光光量は一定でなくてはならない(一般に、LEDの
発光光量は各LED毎に異なる)。そこで、使用するL
EDの発光光量を測定し、一定領域内の発光光量である
と選別されたLEDのみを使用する必要がある。何故な
ら、LEDの発光光量の差異によって受光素子での受光
光量の差が生ずるからであり、またその差異がインク有
無の判断を行うための受光素子からの出力変動値に影響
を与えるからである。同様なことは受光素子側について
も言える。受光光量に対する出力値は一定でなくてはな
らない。即ち、出力電流は一定の受光光量に対し常に一
定でなくてはならない。このため、受光素子についても
受光光量と出力特性が一定の素子を選択し、使用する必
要が出てくる。上記のように発光素子と受光素子を選別
使用することは部品のコストを上昇させることとなる。
【0022】また、上記の素子とは別に、上記のフォト
インタラプタを作動させるシステム全体の誤差調整も必
要である。上記フォトインタラプタのLED部を駆動す
るための電圧値やLEDに流れる電流値を制限する電流
制限抵抗の値の製造上の許容誤差、又、受光部に於ける
電流電圧変換抵抗の許容誤差やADコンバータの変換誤
差がシステム内に内在している。上記誤差はインクジェ
ットプリンタ一台毎に調整作業が必要となる。このこと
は製造工程での調整作業を増加させることになり結果的
に製品のコストアップを招くことになる。
【0023】さらに、上記従来のインクジェット記録装
置では、記録紙と記録ヘッドとの距離を紙厚に応じて変
化させるので、フォトインタラプタの感度を補正する際
に記録紙と記録ヘッドとの距離の変位を考慮しなければ
ならないという問題がある。
【0024】したがって、本発明は上記問題点を解決
し、容易に感度補正が行え、高精度でかつ所望のインク
残量で検知するインク残量検知機能を実現することを目
的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明にもとづくインクジェット記録装置は、イン
を吐出させる記録手段と透光性を有するインクタンク
とを搭載したキャリッジを被記録媒体に対して走査し、
前記インクタンクから供給されるインクを前記記録手段
から被記録媒体を吐出して画像を形成するインクジェッ
ト記録装置において、前記キャリッジとは独立して設け
られ、かつ発光素子と受光素子とを有するフォトインタ
ラプタからなり、前記インクタンク内のインクの有無あ
るいはインクの残量を検知するための検知手段と、該検
知手段を制御するための制御手段と、を備え、前記キャ
リッジは前記発光素子からの出力光を透過させるための
開口部と、前記出力光を反射させるための反射板とが設
けられており、さらに前記制御手段は、前記キャリッジ
と前記検知手段との距離が一定となる位置において、前
記発光素子から前記反射板に照射した光の反射光を前記
受光素子により受光した結果に基づいて、前記検知手段
の感度補正を行うことを特徴とする。
【0026】好ましくは、上記キャリッジと検知手段と
の距離を一定にするための手段を有する。
【0027】好ましくは、上記キャリッジと上記検知手
段との距離を一定にするための手段は、上記キャリッジ
に当接して上記キャリッジを持ち上げる部材を有し、該
部材によって上記キャリッジと上記検知手段との距離は
上記被記録媒体と上記記録手段との距離にかかわりな
く、上記キャッピングポジションにおいて常に一定とな
る。
【0028】好ましくは、上記キャリッジは上記発光素
子からの出力光を透過させるための開口部と、上記出力
光を反射させるための反射板とを有するもので、より好
ましくは上記検知手段の感度補正は、上記反射板からの
反射光を受光する上記受光素子より誘起される出力値を
一定にすることによって行われる。
【0029】好ましくは、上記インクタンクはインク吸
収体を内蔵するもので、また上記検出手段は上記キャリ
ッジの開口部を通して上記インクタンクの壁面と上記イ
ンク吸収体との境界部の光反射率の変化を検出する。
【0030】好ましくは、上記制御手段は、前記フォト
インタラプタの発光部に通電する電流を制御する素子
と、前記フォトインタラプタの受光部からの信号の高周
波領域を処断するローパスフィルターと、前記ローパス
フィルターを通過したアナログ信号をデジタル化するA
Dコンバータと、デジタル化された信号を所定の設定値
と比較する比較器と、前記比較器の出力により前記フォ
トインタラプタ発光素子に通電する電流を制御する素
子を駆動する回路とを有することを特徴とする。
【0031】そして、好ましくは上記記録手段は、イン
クに膜沸騰を生じさせる発熱抵抗素子をインク吐出のた
めのエネルギー発生手段とするインクジェット記録ヘッ
ドからなる。
【0032】上記構成からなるインクジェット記録装置
は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、ワードプロセッ
サ、パーソナルコンピュータ等の情報処理システムにお
いて、文字、画像等の情報を被記録媒体上に記録するた
めの出力手段として用いられる。なお、ここで、記録と
は、布、糸、紙、シート材等のインク付与を受けるイン
ク支持体全てへのインク付与等(印字、画像形成、印
刷、プリント、染色等)を含むもので、本発明は情報処
理分野のみならず、布、糸、紙、シート材等のインク付
与を受けるインク支持体を用いるアパレル産業等の幅広
い産業分野において適用可能なものである。
【0033】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。
【0034】(実施例1)まずはじめに、本発明が適用
されるインクジェット記録装置の概略的構成と、該装置
におけるインク残量の検知に関わる構成を、図1ないし
図8を参照しながら説明する。
【0035】図4は、前述の特開平6−40043号に
提案されたインクタンクおよびインクジェット記録装置
に、本発明が適用されたインクジェット記録装置の実施
例の概略斜視図である。
【0036】図4において、参照符号8は各種構成部品
が取付けられたシャーシである。また、参照符号9は当
該装置の長手方向に設けられ、記録紙(不図示)を搬送
するための紙送りローラであり、10は紙送りローラ9
と並列に設けられ、上記記録紙を紙送りローラ9に押圧
するためのピンチローラである。参照符号2は、紙送り
ローラ9に対向し、かつ平行に設けられたガイドシャフ
ト、11はガイドシャフト2に対向し、かつ平行に設け
られた磁気式リニアエンコーダのスケール部である。
【0037】また、参照符号1はガイドシャフト2に沿
って移動するキャリッジである。参照符号12はインク
ジェットヘッド(不図示)をキャリッジ1に固定するた
めのヘッドカバー、13はフレキシブル基板であり、こ
れにより装置制御部からキャリッジ1に搭載されるイン
クジェットヘッドに記録データ信号を送り、またキャリ
ッジ1に設けられた磁気式リニアエンコーダのセンサ
(不図示)からの出力信号を装置制御部へ送ることがで
きる。
【0038】参照符号3はガイドシャフト2と平行に設
けられ、ガイドシャフト2を中心に回動可能に設けられ
ているキャリッジ1の姿勢を維持するサポートシャフト
であり、14はキャリッジ1をガイドシャフト2に沿っ
て走査させるためのキャリッジモータ、15はキャリッ
ジモータ14の駆動力をキャリッジ1に伝達するための
タイミングベルトである。尚、参照符号16はキャリッ
ジ1の走査における基準位置を設定するためにキャリッ
ジ1の走査領域内に設けられた透過型フォトインタラプ
タである。
【0039】参照符号17はインクジェットヘッドの吐
出不良を防止またはそれらの回復動作に用いられる吸引
キャップであり、18はインクジェットヘッドが待機中
に、インクジェットヘッドの吐出口(以下、ノズルとも
いう)内の乾燥を防ぐための保護キャップである。5は
上記キャリッジ1上に設けられ、上記記録紙の厚さに応
じて上記記録紙とインクジェットヘッドとのクリアラン
スを切換えるための紙ポジション切換えレバー、6は上
記キャリッジ1のホームポジション近傍に設けられたイ
ンクセンサとしての反射型フォトインタラプタ、19は
上記インクジェットヘッドのノズル部の目詰りを防止す
るため、印字に先立って予備吐出を行う際にインク滴を
受けとめるための予備吐出孔である。
【0040】図1は、キャリッジ1の側面図、図2は図
1においてインクタンクを装着した状態を示す図、ま
た、図3は図1に示すキャリッジを図1の矢印Aの方向
から見た状態を示す図である。
【0041】図1、図2および図3を用いて本図を用い
てキャリッジ1とフォトインタラプタ6の位置関係およ
びフォトインタラプタ6による検出の原理を説明する。
【0042】図1、図2および図3において、参照符号
1aはキャリッジの底部に設けられ、かつ上記フォトイ
ンタラプタ6からの光を反射させるための反射板であ
る。また、参照符号1bはキャリッジ1の底部の反射板
1aとは異なる部分に形成され、かつ上記フォトインタ
ラプタ6からの光を透過させるための穴である(図4参
照)。
【0043】図2において、参照符号21はその先端の
ノズル22からインクを吐出して印字を行うための記録
ヘッドである。7は上記キャリッジ1上に搭載されたイ
ンクタンク、7aはインクタンク内に設けられた負圧発
生部材としての吸収体、7bはインクタンク内の吸収体
とインクタンクの外壁7eとの境界部、7cはインクタ
ンク内でインクを他の部材と混入せずにそのままの状態
(以下、生インクともいう)で収納するインク収納部
(以下、生インク収納部ともいう)、7dはインクタン
ク内の生インクとインクタンク外壁7eとの境界部であ
る。インクタンク7の材質は透明プラスチック等のフォ
トインタラプタ6の検出光に対して透過性のものであ
る。また参照符号24は記録ヘッド21へインクを供給
するための供給口、28はインクの消費に伴う気液交換
を行うための大気連通口である。
【0044】ヘッド21とインクタンク7は一体となっ
てキャリッジ1に搭載され、シャフト2、3をスライド
して本図面垂直方向に走査される。
【0045】図5はフォトインタラプタ6の装着された
基板の平面図であり、6cは発光部、6dは受光部を示
す。また、図1において、6aは発光部6cにより発せ
られた光、6bが反射して戻ってくる光路(以下、戻り
光路ともいう)を示しており、図5に示す受光部6dに
より受光される。この光路は図1の様に図1の紙面内を
反射面としても良いし、図1の紙面の垂直面を反射面と
しても良い。但し、前述の紙ポジション切換えレバー5
の操作によってキャリッジ1の姿勢が大きく変わる場合
は、図1の紙面垂直方向を反射面とする方が、姿勢差の
影響を受けにくくなる。また図1ではこの光路は図面を
煩雑にしないために単なる直線で描かれているが、実際
はある程度ひろがりをもった光束である。
【0046】フォトインタラプタ6はインクタンク7内
の吸収体7aのやや生インク収納部7c寄りに検出光を
照射するように設置されている。この位置は後述するよ
うに検知する時点での印字可能残枚数に影響する。ま
た、フォトインタラプタ6の高さ方向の位置に関して
は、フォトインタラプタ6の焦点位置近傍にインクタン
ク7の壁面と吸収体7aの境界7bがくるように配置す
るのが望ましい。フォトインタラプタ6の焦点位置から
外れてくると、検出光のひろがりが大きくなり、キャリ
ッジ1の穴1bの縁部等で反射・散乱される光のため検
出のS/Nを下げてしまうことになる。
【0047】本実施例では、図4に示すように複数の異
なる色のインクを吐出可能に構成したカラーインクジェ
ット記録装置を例に説明する。複数のそれぞれ異なる色
のインクは、それぞれ対応するインクタンクに収容され
てキャリッジ上に搭載される。従って、吸収体7aに吸
収されているインクはカラープリンターで通常使用され
る黒、シアン、マゼンタ、イエローの4色のいずれかで
ある。インクは吸収体7aより供給口24、記録ヘッド
21内の流路30を順次流れた後、吐出手段としてノズ
ル22に設けられる発熱手段(以下、ヒーターともい
う)31により熱エネルギーを付与され、急激な熱エネ
ルギーの付与によりインクが発泡してノズル22の先端
の吐出口から吐出する。このようにして吐出されたイン
クが紙などの媒体に付着することによって印字が行われ
る。
【0048】フォトインタラプタ6は、前述の如く、光
源の発光素子6cであるLEDと受光素子6dが一体と
なったものである。このLEDは上記の4色のインクの
いずれにも透過性を有する赤外光のもので、受光素子6
dもLEDの波長に対して十分な感度を有するものであ
る。
【0049】フォトインタラプタ6はキャリッジ1とは
別体に設置され、キャリッジ1に開けられた穴1bと透
明なインクタンク7の壁7eを通して吸収体7cの底面
に赤外光を照射し、反射してきた光を受光素子6dによ
り検出する。このように検出系であるフォトインタラプ
タ6をキャリッジから離して別体に設置することは、記
録装置本体から可動部分であるキャリッジへの給電線や
信号線などがその分不要になり、構成の簡潔化を達成し
て低廉化を図ることができる。
【0050】図6はインクタンク7にインクが十分にあ
るときの吸収体7aの下面のフォトインタラプタ6のフ
ォトインタラプタが光照射している近傍の拡大図、図7
は同じ位置でインクが無くなったときの拡大図である。
また図8は残インク量に応じたフォトインタラプタ6の
受光部6dの出力変化を示すグラフである。
【0051】次に本発明によるインク残量検出の原理を
説明する。
【0052】一般に異なる屈折率どうしの媒質1、2の
境界面における光の振幅反射率を示すフレネルの公式
は、
【0053】
【数1】
【0054】本実施例においては、フォトインタラプタ
6の発光部6cからの光は、インクタンク7に垂直に近
い角度で入射しているとするとcosθ=1とみなすこ
とができ、上記の振幅反射率に代えてエネルギー反射率
で記述するために二乗すると、
【0055】
【数2】
【0056】となる。
【0057】まず、インクタンク7にインクが十分にあ
るとき図6のようにインクタンク7の壁面7eと吸収体
7aの隙間はインクで充填されている。インクタンク7
と吸収体7aはプラスチックで屈折率は約1.5、イン
クは屈折率約1.4なのでインクタンク7の内壁7eや
吸収体7aの表面での反射率は上式から約0.1%しか
ない。
【0058】次にインク消費に伴って、図6における大
気連通口8を通じて、図7のようにインクタンク7の壁
面と吸収体7aの隙間には空気が入り込んでくる。イン
クが無くなった状態でのタンク内壁や吸収体表面での反
射率は約4%ある。すなわちインクが無くなると反射光
量は約40倍に増大する。(但し実際はインクタンク7
の外側底面からの反射光など境界部7cの反射光以外の
光や電気ノイズの影響でそこまでの出力差としては検出
されない。)ここで、フォトインタラプタ6でインクタ
ンク7と生インク収納部7cとの境界部7dにおいて検
出を行っても反射率の差は生ずるが、その場合と比べて
みると反射要素の数として以下の様な差がある。
【0059】
【表1】
【0060】このように吸収体部で検出を行った方が反
射要素の数が3倍も多く、それだけ反射光量自体が大き
くなり、前述のようなノイズに強い検出ができる。
【0061】また図7に示すように、吸収体7aとイン
クタンク7との間に入り込んだ空気は吸収体7aを通過
するうち微細な多数の気泡となって存在することが多
く、これらの光散乱効果も加わって反射光量はさらに増
加する。
【0062】これらの反射率は上述のようにcosθ=
1の場合の値であるが、それ以外の場合でもインク有る
場合と無い場合では同様にかなりの反射率差がある。い
ずれの場合も反射率差に応じてフォトインタラプタ6の
受光部6dに大きな出力差が生じるので、この出力差に
よってインクタンク7内のインクの有無を検知すること
ができる。
【0063】実際には、フォトインタラプタ6が光を照
射している領域はその焦点位置においても点では無く、
ある所定の大きさをもっており、その領域からインクが
徐々に抜けていくにつれてフォトインタラプタ6の出力
は連続的に変化していくことになる。
【0064】図8において横軸はインクがなくなって不
吐になるまでの印字可能残枚数、縦軸はフォトインタラ
プタ6の出力である。この出力変化カーブに基き、所定
のしきい値レベルを越えたとき(図8においては残り約
15枚印字可能な残量をしきい値としている)に、イン
クタンク7内のインク量が残り少なくなったと判断す
る。そして、インクジェット印字装置本体の表示パネル
上で警告表示用LED等を点灯させることによりインク
残量が少なくなったということをユーザーに知らせるこ
とができる。
【0065】インク残量が低下してことを表示させると
きの残枚数は、しきい値レベルを変更することで、増減
できる。ただし、図8からわかるように出力が立ち上が
るときの枚数(図8においては残り約30枚)以前で表
示させることは困難である。これに対しては、フォトイ
ンタラプタ6が検出を行う位置を変えることによって出
力が立ち上がるときの印字可能枚数を変更することがで
きる。このようにして、所望の残枚数で警告を発するこ
とができる。
【0066】あるいは、確実に印字不良を出さないよう
にするためには、警告を行う代わりに、または警告と同
時に印字動作を停止させても良い。この場合は一旦停止
してしまうことで、より強い警告になるという効果があ
る。
【0067】したがって、上記構成によれば、負圧発生
部材として吸収体7aを配置したインクタンク7に対し
て、発光部6cより発せられた光の反射光を受光部6d
により検出し、その出力レベルにより、インクタンク7
内のインクの残量が所定量より少なくなったことを検出
することができる。
【0068】このとき、吸収体7aはインクタンク7か
ら供給されるインクの負圧をコントロールする負圧コン
トロール部材としての働きと、発光部6cにより発せら
れた光の反射光量をコントロールする反射コントロール
部材としての働きをし、吸収体7aが配置されたインク
タンク内のインクの残量の低下を正確に検出することが
できる。
【0069】また本実施例は前述のようにカラープリン
タに適用していてインクタンク7がカラーの4色に対応
して4個横並びになっている。従って、キャリッジ1を
移動することによって各色のインクタンクを順次フォト
インタラプタ6に対向させ、それぞれのインクタンクイ
ンク残量の検知を行う。各色における出力変化を個別に
追跡する必要があるので、それに対応するメモリ手段を
持つ。この場合インク残量が少なくなったという表示は
4色個別に行うのが望ましいが、インクジェット記録装
置本体の表示パネルが煩雑になる等の理由で簡易的にど
れか1色が少なくなったというのみの表示を行う場合も
ある。
【0070】以上のような構成によれば、カラーインク
ジェット記録装置のインク吸収体を内蔵したインクタン
クに対して、1つの検出系で4色のインクタンクそれぞ
れのインク残量が精度良く検出できる。
【0071】本実施例ではインクタンク7の底面から検
出を行っている。しかしながら、本発明はインクタンク
7の底面から検出を行う構成に限らず、側面や上面から
検出を行ってもかまわない。
【0072】しかし、以下の理由から、インクタンク7
の底面から検出を行う方が望ましい。
【0073】吸収体7aは通常その密度の分布が均一で
は無く、インクが無くなっていくときにスポット的にイ
ンクが抜けていく。したがって、周囲にまだインクが残
っていてもフォトインタラプタ6がたまたま検知してい
るところだけが先にインクが無くなったり、その逆のこ
とがあったりして同一出力レベルでもその時点での残印
字可能枚数にばらつきが生じ、最悪の場合、警告がされ
ないままインクが無くなってしまうということもあり得
る。
【0074】ところがインクタンク7の底面は重力の作
用でインクがたまりやすくなっているので、吸収体7a
の密度の分布の影響は軽減される。したがって、インク
タンク7の底面からの検出を行うことによって、精度の
高いインク残量検出が可能になる。
【0075】つぎに、上記フォトインタラプタ6の感度
補正について説明する。
【0076】図9は、記録ヘッドの移動経路の一端に設
けられた吸引キャップ17によるキャッピングが行われ
る位置(キャッピングポジション)に、キャリッジ10
1が置かれた状態を示す。この図では、キャリッジ10
1はキャリッジ固定ピン104によってガイドシャフト
102を軸として持ち上げられている。
【0077】キャッピングポジションでは、フォトイン
タラプタ106がキャリッジ101の底部に設けられた
反射板107の下部に位置する。したがって、フォトイ
ンタラプタ106から照射された光は反射板107で反
射し、再度フォトインタラプタ106に戻る。一方、印
字状態ではキャリッジ固定ピン104が下方に移動す
る。また、キャリッジ101はガイドシャフト102と
サポートシャフト103に支えられて被記録媒体109
の副走査方法に往復動作を行う。被記録媒体109はキ
ャリッジ101の下部を通過するようにして搬送され
る。
【0078】図10は、キャリッジが薄紙ポジションに
ある場合のキャリッジの状態を示すものである。ここで
紙間調整レバー105は図9のキャッピングポジション
と同じ位置にある。しかし、キャリッジの傾きはない。
これはキャリッジ固定ピン104が下方に下がりキャリ
ッジ後部を支持している部材がキャリッジ固定ピン10
4からサポートシャフト103に代わったためである。
【0079】図11は、キャリッジが厚紙ポジションに
ある場合のキャリッジの状態を示すものである。厚紙ポ
ジションに於いては紙間調整レバー105は垂直に立っ
た状態となる。ここで紙間調整レバー105、キャリッ
ジ支持板110、およびキャリッジ固定ピン103の関
係について説明する。キャリッジ支持板110の下部
は、自重によって常にサポートシャフト103と接しっ
た状態にある。また、紙間調整レバー105はレバーの
回転角度によりキャリッジ支持板110との距離を変化
できる構成となっている。また、紙間調整レバー105
はキャリッジ101に該レバーの回転中心にて接続され
ている。したがって、紙間調整レバー105が図10の
ように傾いた状態の場合、キャリッジ101の重さが紙
間調整レバー105に加わる。しかし、この場合、紙間
調整レバー105の回転軸とキャリッジ支持板110ま
での距離は、レバーの傾斜角度によって異なるように構
成されているため、紙間調整レバー101の回動によっ
てキャリッジがサポートシャフト103に対し上下する
こととなる。この上下動作の回転中心はガイドシャフト
102を中心として行われる。従って、記録ノズル11
1と被記録媒体109との距離が変化することとなる。
同時に、フォトインタラプタ106と反射板107の距
離も変化することとなる。図9に示すように、図10、
図11のキャリッジポジションに対し、キャッピングポ
ジションではフォトインタラプタ106と反射板107
の距離は一定である。
【0080】図12にフォトインタラプタを含むブロッ
ク図を示す。キャリッジは図9に示すキャッピングポジ
ションにいるときにその反射板とフォトインタラプタの
距離が一定となる。この状態に於ける出力期待値が感度
補正の目標値として設定値406にデジタル値で設定さ
れる。設定値406と現状の出力値は比較機409によ
り比較される。比較された誤差分は発信周波数が変化す
る発信器407に入力される。発信器407からの出力
信号によりフォトインタラプタの発光部401に供給す
る電流を制御する電流スイッチ408がオンオフされ
る。上記処理により間欠的に駆動されたフォトインタラ
プタの発光部からの光は反射板403に反射されてフォ
トインタラプタの受光部402に到達し、ここで光電変
換が行われる。受光素子により生成された間欠電流はロ
ーパスフィルター404を通過することにより間欠電圧
から直流電圧に変換され、その値がADコンバーター4
05に入力され設定値406と比較される。上記のシー
ケンスを繰り返すことによりフォトインタラプタの感度
補正だけでなく、各プリンタシステムに持っている特徴
を含めて感度補正を行うことが可能となる。
【0081】図13は、感度補正を行うための制御構成
を示す図である。本感度補正はキャリッジがキャッピン
グ位置にある状態にて行う。この図において、参照符号
516はクロック信号である。点線501で囲まれた領
域はマイクロコンピュータ内に設定されたタイマーとA
Dコンバータの回路である。図13に示す構造では、フ
ォトインタラプタの発光光量を下げるとローパスフィル
ター502の出力電圧が上がり、フォトインタラプタの
発光光量を上げるとローパスフィルター502の出力電
圧が下がる。最初にADコンバータ512は現状の状態
を読みとりデジタル化する。ADコンバータ512によ
りサンプリングされたデータは読み込み用データバス5
17を通じてADコンバータ読み込み信号518に同期
してCPUに読み込まれる。CPUに読み込まれたデー
タはソフトウエアにより目標とする設定値と比較され
る。目標値と比較した結果、現状のフォトインタラプタ
の出力が低い場合は、フォトインタラプタの発光部の発
光光量を下げる方向に制御を行う。又、現状のフォトイ
ンタラプタの出力が高い場合は、フォトインタラプタの
発光部の発光光量を上げる方向に制御を行う。図13の
方法ではフォトインタラプタの光量調整のために一定周
期で発生するパルスのデュティーを変化させる方法を用
いる。パルスの周期は周期タイミングレジスタ505に
書き込まれ、ダウンカウンターである周期カウンター5
06の値が0になったときにロードされる。周期カウン
ター506はカウンター値が0になると519の線にパ
ルスが出力される。このパルスはセットリセットフリッ
プフロップ507のセット端子に接続される。又、本パ
ルスはオフカウンター504をリセットする。リセット
されたオフカウンター504はオフタイミング設定レジ
スタ503よりオフタイミングのデータをロードし、カ
ウントダウンを開始する。オフカウンターはカウンター
値が0になると520の線にパルスを出力し、再度51
9の線にパルスが入力されるまで動作を停止する。線5
20に出力されたパルスはセットリセットフリップフロ
ップ507のリセット端子に接続される。この関係を図
14に示す。尚、線515はレジスタへの書き込みデー
タバスであり、線513は周期タイミングレジスタへの
書き込み同期信号、線514はオフタイミング設定レジ
スタへの書き込み同期信号である。この様にして生成さ
れたパルス信号によりセットリセットフリップフロップ
507の出力はトランジスタ508をオンオフしフォト
インタラプタ509のLEDへの電流を制御する。本式
ではオフタイミングの時間を大きくするとフォトインタ
ラプタ509のLEDへの電流が大きくなる。フォトイ
ンタラプタ509の受光部で光電返還された信号は抵抗
510とコンデンサー511で構成されたローパスフィ
ルタ502に入力され平滑化された信号となり再度AD
コンバータ512に入力される。
【0082】(実施例2)上記実施例1では一つのフォ
トインタラプタの出力のみからインク残量の検知および
感度補正を行っていたが、例えば第1のフォトインタラ
プタと第2のフォトインタラプタとを異なる位置に配置
し、これらの出力の平均値を用いてインク残量が低下し
たことを検知してもよい。図15において、参照符号6
は第一のフォトインタラプタ、6′は第2のフォトイン
タラプタを示す。こららのフォトインタラプタの出力の
平均値は単純平均でも重み付け平均でも構わない。この
図では、第2のフォトインタラプタ6′を第1のフォト
インタラプタ6よりもインク供給口に近い位置に配置
し、印字可能残枚数がより少なくなってから出力変化が
起きるようにしてもよい。したがって、検知したい残枚
数によって、どちらをより重み付けするかが決まる。
【0083】このように複数点にインクの残量検出用の
センサを設け、複数の検出点の計測値の平均値を用いる
ことによって、より一層高精度の残量検出および感度補
正を行うことができる。
【0084】なお、上記構成のように複数のフォトイン
タラプタを固定配置するかわりに、フォトインタラプタ
を移動可能とし、キャリッジに複数の穴または反射板を
設けてインクの残量の検出あるいは感度補正を行うとい
う方法も考えられる。
【0085】また、フォトインタラプタ6を移動可能に
構成する例に限らず、フォトインタラプタ6は固定した
状態で、キャリッジ1を移動させながら複数点を計測し
ても構わない。ただしこの場合はインクタンク7がキャ
リッジ1の移動方向にある程度の厚みを持っていないと
検出点を増やすことにより達成される効果が少ない。
【0086】(その他)本発明は、特にインクジェット
記録方式の中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液的を
形成し、記録を行うインクジェット方式の記録ヘッドを
用いた記録装置において優れた効果をもたらすものであ
る。
【0087】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一体一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成
長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書、同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、更に優れた記録を行うことが出
来る。
【0088】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書、米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0089】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0090】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0091】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0092】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、記録色や濃度を異にする複数のインク
に対応して2個以上の個数設けられるものであってもよ
い。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかい
ずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色に
よるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備え
た装置にも本発明は極めて有効である。
【0093】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように、キャリッジの下部
に反射板を設けることによりフォトインタラプタを用い
た検知手段の感度補正を行うことが可能となる。また、
キャッピングポジションで感度補正を行うことで厚紙ポ
ジションや薄紙ポジションに無関係に感度補正を行うこ
とができる。このことはプリンタ個々のフォトインター
ラプタのばらつきを考慮した調整作業を不要とし、製品
のコストダウンを可能とする。また、キャリッジの下部
に上記反射板とは別に開口部(穴)を形成し、該開口部
を通してインクタンク内のインク残量あるいはインクの
有無を検知することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづくインクジェット記録装置に具
備されるキャリッジおよびインクセンサの側面図であ
る。
【図2】本発明にもとづくインクジェット記録装置に具
備されるキャリッジにインクタンクが装着された状態を
示す側面図である。
【図3】本発明にもとづくインクジェット記録装置のキ
ャリッジを底部側から見た場合の概略的構成を示す図で
ある。
【図4】本発明にもとづくインクジェット記録装置の概
略的構成を説明するための斜視図である。
【図5】本発明にもとづくインクジェット記録装置に適
用されるインクセンサの構成を示す図である。
【図6】本発明にもとづくインクジェット記録装置に適
用されるインク残量検出の原理を説明する図である。
【図7】本発明にもとづくインクジェット記録装置に適
用されるインク残量検出の原理を説明する図である。
【図8】本発明にもとづくインクジェット記録装置に適
用されるフォトインタラプタの出力を説明する図であ
る。
【図9】本発明にもとづくインクジェット記録装置に適
用されるインクセンサの構成を示す図で、キャリッジが
キャッピングポジションに置かれた状態を示す。
【図10】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
適用されるインクセンサの構成を示す図で、キャリッジ
が薄紙ポジションに置かれた状態を示す。
【図11】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
適用されるインクセンサの構成を示す図で、キャリッジ
が厚紙ポジションに置かれた状態を示す。
【図12】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
適用されるインクセンサの感度補正を説明するためのブ
ロック図である。
【図13】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
適用されるインクセンサの感度補正を制御するための構
成を説明するためのブロック図である。
【図14】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
適用されるインクセンサの感度補正を説明するためのタ
イミングチャートである。
【図15】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
具備されるキャリッジのおよびインクセンサの側面図で
ある。
【符号の説明】
1 キャリッジ 1a 反射板 1b 穴 2 ガイドシャフト 3 サポートシャフト 4 キャリッジ固定ピン 5 紙間調整レバー 6 フォトインタラプタ 7 インクタンク 9 被記録媒体(記録紙媒体) 21 記録ヘッド 22 ノズル 24 供給口 101 キャリッジ 102 ガイドシャフト 103 サポートシャフト 104 キャリッジ固定ピン 105 紙間調整レバー 106 フォトインタラプタ 107 反射板 109 被記録媒体(記録紙媒体) 401 発光部 402 受光部 403 反射板 404 ローパスフィルター 405 ADコンバータ 406 設定値 407 発信器 408 電流スイッチ 409 比較器 501 マイクロコンピュータ 502 ローパスフィルター 503 オフタイミング設定レジスタ 504 オフカウンター 505 周期タイミングレジスタ 506 周期カウンター 507 セットリセットフリップフロップ 508 トランジスタ 509 反射型フォトインタラプタ 510 抵抗 511 コンデンサー 512 ADコンバータ 513 周期タイミングレジスタへの書き込み同期信号 514 オフタイミング設定レジスタへの書き込み同期
信号 515 レジスタへの書き込みデータバス 516 クロック信号 517 読み込みデータバス 518 ADコンバータ読み込み信号 519 セット信号 520 リセット信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野沢 保弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 錦織 均 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 植月 雅哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 鳥越 真 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 乾 利治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−332812(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/17 G01F 23/28

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出させる記録手段と透光性を
    有するインクタンクとを搭載したキャリッジを被記録媒
    体に対して走査し、前記インクタンクから供給されるイ
    ンクを前記記録手段から被記録媒体を吐出して画像を形
    成するインクジェット記録装置において、 前記キャリッジとは独立して設けられ、かつ発光素子と
    受光素子とを有するフォトインタラプタからなり、前記
    インクタンク内のインクの有無あるいはインクの残量を
    検知するための検知手段と、 該検知手段を制御するための制御手段と、を備え、 前記キャリッジは前記発光素子からの出力光を透過させ
    るための開口部と、前記出力光を反射させるための反射
    板とが設けられており、 さらに前記制御手段は、前記キャリッジと前記検知手段
    との距離が一定となる位置において、前記発光素子から
    前記反射板に照射した光の反射光を前記受光素子により
    受光した結果に基づいて、前記検知手段の感度補正を行
    うことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録装置において、 さらに、前記キャリッジと前記検知手段との距離を一定
    にするための手段が設けられたことを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の記録装置において、 前記キャリッジと前記検知手段との距離を一定にするた
    めの手段は、前記キャリッジに当接して前記キャリッジ
    を持ち上げる部材を有し、該部材によって前記キャリッ
    ジと前記検知手段との距離は前記被記録媒体と前記記録
    手段との距離にかかわりなく、前記キャッピングポジシ
    ョンにおいて常に一定となることを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一項記載の
    装置において、 前記検知手段の感度補正は、前記反射板からの反射光を
    受光する前記受光素子より誘起される出力値を一定にす
    ることによって行われることを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一項記載の
    装置において、 前記インクタンクはインク吸収体を内蔵するもので、ま
    た前記検出手段は前記キャリッジの開口部を通して前記
    インクタンクの壁面と前記インク吸収体との境界部の光
    反射率の変化を検出することを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか一項記載の
    装置において、 前記制御手段は、前記フォトインタラプタの発光部に通
    電する電流を制御する素子と、前記フォトインタラプタ
    の受光部からの信号の高周波領域を処断するローパスフ
    ィルターと、前記ローパスフィルターを通過したアナロ
    グ信号をデジタル化するADコンバータと、デジタル化
    された信号を所定の設定値と比較する比較器と、前記比
    較器の出力により前記フォトインタラプタ発光素子
    通電する電流を制御する素子を駆動する回路とを有する
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか一項記載の
    装置において、 前記記録手段は、インクに膜沸騰を生じさせる発熱抵抗
    素子をインク吐出のためのエネルギー発生手段とするイ
    ンクジェット記録ヘッドからなることを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか一項記載の
    インクジェット記録装置を出力手段として設けたことを
    特徴とする情報処理システム。
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