JPH08111852A - 動き適応形走査線補間装置 - Google Patents

動き適応形走査線補間装置

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JPH08111852A
JPH08111852A JP6246570A JP24657094A JPH08111852A JP H08111852 A JPH08111852 A JP H08111852A JP 6246570 A JP6246570 A JP 6246570A JP 24657094 A JP24657094 A JP 24657094A JP H08111852 A JPH08111852 A JP H08111852A
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JP6246570A
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Hideo Takemura
英夫 竹村
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 映像信号の垂直方向と水平方向の微分値をそ
れぞれ一次元の微分積算値に投影し、これら垂直方向と
水平方向について別個に相関値を求めてスクロールの判
定を行うので、画像のスクロールを比較的わずかな処理
量によって正確に検出する。また、遅いスクロールの場
合に、静止画と同様の走査線の補間処理を行うことによ
り、垂直解像度が低下するのを防止する。 【構成】 映像信号を垂直方向と水平方向に微分するエ
ッジ検出回路7と、この微分値を各走査線ごとと各桁ご
とに積算するエッジ累積メモリ8と、この微分積算値を
走査線と桁を順次ずらして前フィールドと現在フィール
ドの相関値を計算しスクロールの有無を検出するエッジ
比較回路9と、このスクロールの有無に応じて補間処理
を切り替える補間切替回路5とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノンインターレース方
式において、画像の動き状態に応じた走査線の補間を行
う動き適応形走査線補間装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、テレビジョンなどの映像信号は、
インターレース(飛越走査)方式によってCRTディス
プレイなどに表示するのが従来から一般的であった。こ
のインターレース方式は、映像信号の走査線数を2n本
とすると、まず、奇数フィールドにおいて奇数本目
(1,3,5,…,2n−1)の走査線のみを走査し、
次に偶数フィールドにおいて偶数本目(2,4,6,
…,2n)の走査線のみを走査するというように、2フ
ィールドの走査で1フレームの全走査線の走査を完了す
るようにした走査方式である。このようなインターレー
ス方式を採用した理由は、当初1フレームの走査を高速
で行うことが困難であったので、これを2フィールドの
走査に分割することにより、画像にちらつきを生じるこ
となく1フレームの周期を長く取ることができるように
するためであった。
【0003】しかしながら、現在では、1フレームの走
査を十分に短い周期で行うことは容易である。また、大
型のCRTディスプレイや1フレームの全ての走査線の
走査が可能な液晶ディスプレイでは、このようなインタ
ーレース方式の走査を行うと、走査線の粗さが目立ち画
像が見苦しいものになる。このため、従来から、これら
のディスプレイでは、各フィールドの走査の際に、本来
の映像信号の各走査線の間にそれぞれ補間走査線を挿入
して、走査線の粗さを補うノンインターレース(順次走
査)方式が実用化されている。
【0004】このノンインターレース方式では、直前に
走査したフィールド(前フィールド)における補間走査
線と同じ走査線上の映像信号を用いて補間する方法(フ
ィールド補間方式)と、現在走査しているフィールド
(現在フィールド)における直前の走査線上の映像信号
を用いて補間する方法(Wスキャン方式)とがある。フ
ィールド補間方式では、1フィールドの走査の間に奇数
と偶数の双方のフィールド、即ち1フレームの全走査を
行うことになるので、垂直解像度を向上させることがで
きる。しかしながら、画像に速い動きがある場合には、
前フィールドと現在フィールドとの間にも画像の大きな
変化が生じるので、これらを同時に走査すると、画像の
動きのあるエッジ部分がギザギザ状となったり2重像が
発生することになる。また、Wスキャン方式では、現在
フィールド上の各走査線を2回ずつ走査することになる
ので、上記のような2重像などの発生は防げるが、垂直
解像度は低下する。
【0005】そこで、このようなノンインターレース方
式では、画像に動きのある動画の領域と動きのない静止
画の領域とを区別して、動画の領域ではWスキャン方式
と同じ直前の走査線の映像信号による補間処理を行い、
静止画の領域ではフィールド補間方式と同じ前フィール
ドの映像信号による補間処理を行う動き適応形走査線補
間方式が採用されることが多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記動き適
応形走査線補間方式では、画像の動きを検出するため、
画素ごとに、例えば前フレーム(前々フィールド)の同
一画素との映像信号の差を計算して、この差が大きい場
合に動画であると判断していた。このため、画像がスク
ロール(平行移動)するような場合には、このスクロー
ル速度が遅い場合にも、画像のエッジ部分で画素ごとに
動画であると判断され、直前の走査線の映像信号を用い
て補間が行われるために、垂直解像度が低下するだけで
なく、スクロールもスムーズに見えなくなるという問題
が発生していた。即ち、通常の動きのある画像であれ
ば、人間の視覚特性により垂直解像度の低下を認識させ
ないようにすることはできるが、画像全体が平行移動す
るようなスクロール動作では、視線がスクロールに追従
して移動するので、このような視覚特性の効果がほとん
ど期待できないためである。しかも、同様の問題は、画
像がゆっくりズーミングされたような場合にも発生す
る。
【0007】ところで、このようなスクロール時の解像
度の低下を解消するために、フィールド間の動き検出と
フレーム間の動き検出を組み合わせて、動きの遅い垂直
エッジ部の解像度を改善する発明が従来から提案されて
いる(特開平4−326276号)。しかしながら、こ
の発明は、エッジ部の動きを画素単位で検出するもので
あり、この動きの速度が速いかどうかについてはほとん
ど考慮されていない。従って、動きの遅い場合のみなら
ず、動きの速い垂直エッジ部に対しても多くの場合に静
止画としての補間処理を行うことになり、この場合に発
生する2重像などについては、前フィールドの映像信号
に現在フィールドの映像信号を混合することで回避する
ようにしているので、スクロール速度が速い場合には、
逆にエッジ部の画像が大きく乱れるおそれが生じる。
【0008】また、上記問題を解消するには、画像がス
クロールしていることを直接検出し、この検出結果に応
じて補間処理を切り替えればよいと考えられる。しかし
ながら、この画像のスクロールを直接検出するには、前
フィールドと現在フィールドの画像を相対的に垂直方向
と水平方向に順次二次元的にずらしながら、二次元に配
置された全画素データについてのマッチングを逐一調べ
なければならず、垂直方向と水平方向の2重ループ内で
多数の二次元画素データの各々について繰り返し演算処
理を施す必要がある。従って、このようにスクロールを
直接検出することは、処理量が指数関数的に増大して膨
大なものとなるため、非現実的で実施はほとんど困難で
ある。
【0009】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、画像の垂直エッジと水平エッジをそれぞれ一次元の
データに投影し、垂直方向と水平方向について別個にマ
ッチングを検索することにより、比較的簡易な処理によ
って画像が遅い速度でスクロールなどを行っていること
を正確に検出することができ、スクロール時などにおけ
る垂直解像度の低下を防止することができる動き適応形
走査線補間装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の動き適応形走査
線補間装置は、現在フィールドの各画素の映像信号を時
間方向に微分して動き度を得る動き検出手段と、該動き
度が所定値以下の場合に、前フィールドの映像信号又は
前フィールドと現在フィールドの映像信号に基づいて補
間走査線の映像信号を生成すると共に、動き度が所定値
を超えている場合には、現在フィールドの映像信号に基
づいて補間走査線の映像信号を生成する補間切替手段と
を備えた動き適応形走査線補間装置において、フィール
ドごとに各画素の映像信号を垂直方向に微分すると共
に、この二次元の空間上の微分値を各走査線ごとに積算
し一次元の垂直微分積算値として記憶する垂直エッジ検
出手段と、該垂直エッジ検出手段が記憶した前フィール
ドと現在フィールドの垂直微分積算値の差を、双方のフ
ィールドに共通する各走査線ごとに計算して積算しスカ
ラーの垂直相関値を得る垂直相関検出手段と、該垂直エ
ッジ検出手段が記憶した前フィールドと現在フィールド
のいずれかの各垂直微分積算値が対応する走査線をシフ
ト数分ずらせた状態で、負の所定数から正の所定数まで
の各シフト数について、該垂直相関検出手段を繰り返し
実行させて、最小の垂直相関値を得る垂直マッチング検
索手段と、該垂直マッチング検索手段によって得た最小
の垂直相関値が所定値以下である場合に、垂直方向のス
クロールが行われたと判定する垂直スクロール判定手段
と、フィールドごとに各画素の映像信号を水平方向に微
分すると共に、この二次元の微分値を各桁ごとに積算し
一次元の水平微分積算値として記憶する水平エッジ検出
手段と、該水平エッジ検出手段が記憶した前フィールド
と現在フィールドの水平微分積算値の差を、双方のフィ
ールドに共通する各桁ごとに計算して積算しスカラーの
水平相関値を得る水平相関検出手段と、該水平エッジ検
出手段が記憶した前フィールドと現在フィールドのいず
れかの各水平微分積算値が対応する桁をシフト数分ずら
せた状態で、負の所定数から正の所定数までの各シフト
数について、該水平相関検出手段を繰り返し実行させ
て、最小の水平相関値を得る水平マッチング検索手段
と、該水平マッチング検索手段によって得た最小の水平
相関値が所定値以下である場合に、水平方向のスクロー
ルが行われたと判定する水平スクロール判定手段と、該
垂直スクロール判定手段と該水平スクロール判定手段が
共にスクロールが行われたと判定した場合に、現在フィ
ールドについては、該補間切替手段に、前フィールドの
映像信号又は前フィールドと現在フィールドの映像信号
に基づいて補間走査線の映像信号を生成させるスクロー
ル時補間修正手段とを備えたものであり、そのことによ
り上記目的が達成される。
【0011】また、好ましくは、本発明の動き適応形走
査線補間装置における垂直相関検出手段が、少なくとも
前フィールドと現在フィールドのいずれか一方の各垂直
微分積算値ついてそれぞれ一次変換を施した後に、双方
の垂直微分積算値の差を計算するものであり、水平相関
検出手段が、少なくとも前フィールドと現在フィールド
のいずれかの水平微分積算値についてそれぞれ一次変換
を施した後に、双方の水平微分積算値の差を計算するも
のである。
【0012】さらに、好ましくは、本発明の動き適応形
走査線補間装置における垂直マッチング検索手段が、最
小の垂直相関値を得ると共に、その最小の垂直相関値を
算出したときの垂直方向のシフト数を得るものであり、
水平マッチング検索手段が、最小の水平相関値を得ると
共に、その最小の水平相関値を算出したときの水平方向
のシフト数を得るものであり、垂直スクロール判定手段
と水平スクロール判定手段が共にスクロールが行われた
と判定した場合に、前フィールドの映像信号を垂直方向
のシフト数と水平方向のシフト数分平行移動させる前フ
ィールド画像シフト手段が設けられている。
【0013】さらに、好ましくは、本発明の動き適応形
走査線補間装置における垂直相関検出手段が、垂直エッ
ジ検出手段が記憶した前フィールドと現在フィールドの
いずれか一方の垂直微分積算値の各走査線ごとの値と、
他方の垂直微分積算値におけるスキップ数おきの走査線
ごとの値との差を計算して積算しスカラーの垂直相関値
を得るものであり、垂直マッチング検索手段が、前フィ
ールドと現在フィールドの双方について、それぞれスキ
ップ数を0から所定値まで順に変更し、各フィールドの
各スキップ数ごとに、垂直エッジ検出手段が記憶した前
フィールドと現在フィールドのいずれかの各垂直微分積
算値が対応する走査線をシフト数分ずらせた状態で、負
の所定数から正の所定数までの各シフト数について、該
垂直相関検出手段を繰り返し実行させて最小の垂直相関
値を得、各フィールドの各スキップ数ごとの最小の垂直
相関値のうちからさらに最小の垂直相関値を得るもので
あり、水平相関検出手段が、水平エッジ検出手段が記憶
した前フィールドと現在フィールドのいずれかの一方の
水平微分積算値の各桁ごとの値と、他方の水平微分積算
値におけるスキップ数おきの桁ごとの値との差を計算し
て積算しスカラーの水平相関値を得るものであり、水平
マッチング検索手段が、前フィールドと現在フィールド
の双方について、それぞれスキップ数を0から所定値ま
で順に変更し、各フィールドの各スキップ数ごとに、水
平エッジ検出手段が記憶した前フィールドと現在フィー
ルドのいずれかの各水平微分積算値が対応する桁をシフ
ト数分ずらせた状態で、負の所定数から正の所定数まで
の各シフト数について、該水平相関検出手段を繰り返し
実行させて最小の水平相関値を得、各フィールドの各ス
キップ数ごとの最小の水平相関値のうちからさらに最小
の水平相関値を得る。
【0014】
【作用】動き検出手段は、例えば現在フィールドの画素
の映像信号と、前フィールドの対応画素又は前々フィー
ルド(前フレーム)の同一画素の映像信号との差を計算
することにより時間方向の微分を行い動き度を得ること
ができる。この場合、前フィールドには、現在フィール
ドの画素と同一位置の同一画素が存在しないので、当該
画素の周辺に位置する対応画素の映像信号との差を計算
する。対応画素は、周辺のいずれか1つの画素でもよい
し、周辺の複数の画素の映像信号の平均を取るなどし
て、複数画素対1画素の一次変換(線形変換)を行った
ものを対応画素の映像信号とすることもできる。また、
下記の垂直エッジ検出手段などでの微分と同様に前後の
フィールドの複数の対応画素に基づいて計算することも
可能である。
【0015】この動き検出手段が計算した動き度が所定
値以下であれば、当該画素は静止画であると考えること
ができるので、前フィールドの映像信号などに基づいて
補間走査線の映像信号を生成し、垂直方向の解像度を高
める。この前フィールドの映像信号では、上記対応画素
の映像信号が利用される。また、この対応画素の映像信
号と現在フィールドの当該画素の映像信号との一次変換
により得た映像信号を利用することもできる。この動き
検出手段が計算した動き度が所定値を超えている場合に
は、当該画素は動画であると考えることができるので、
現在フィールドの映像信号に基づいて補間走査線の映像
信号を生成し、2重像などの発生を防止する。
【0016】垂直エッジ検出手段と水平エッジ検出手段
は、フィールドごとに各画素の映像信号を垂直方向と水
平方向に微分する。この微分は、例えば垂直方向であれ
ば、直前の走査線上の同じ桁の画素との差を計算するこ
とにより処理できる。しかし、このような画像処理の微
分では、通常はノイズの影響を小さくするために、1次
微分型では周辺3×3画素を利用したPrewittの演算子
やSobelの演算子、又は2次微分型ではラプラス演算子
[Laplacian operator]などの微分演算子が用いられる。
従って、この垂直エッジ検出手段と水平エッジ検出手段
においても、これらの演算子を用いて、それぞれ垂直方
向と水平方向の偏微分成分のみを計算することにより微
分処理を行うことができる。このような微分処理を行え
ば、画像の垂直方向と水平方向のエッジを検出すること
ができる。
【0017】上記微分処理で計算した微分値は、各画素
ごとの二次元のデータとなる。そして、垂直エッジ検出
手段では、これを各走査線ごとに積算して一次元のデー
タである垂直微分積算値に投影し、水平エッジ検出手段
では、これを各桁ごとに積算して一次元のデータである
水平微分積算値に投影する。ここで、桁とは、各走査線
上の画素の縦方向の並びをいう。なお、ここでの積算は
微分値の大きさを累積するものなので、微分値が正負の
値をとる場合には、この微分値を絶対値化するか2乗な
どの処理をしてから加算する。また、これらの垂直微分
積算値や水平微分積算値は、一次元配列に記憶させるよ
うにすれば、添え字[subscript]操作により後の計算処
理が容易になる。
【0018】垂直相関検出手段と水平相関検出手段は、
垂直エッジ検出手段と水平エッジ検出手段が記憶した前
フィールドと現在フィールドの各垂直微分積算値の差和
(差の積算)と各水平微分積算値の差和を計算してスカ
ラー(単一の値)の垂直相関値と水平相関値を得ること
により、これらの画像の相関の程度を計るものである。
即ち、垂直相関値や水平相関値は、小さいほど相関の程
度が高く、全く同一の画像であれば、ノイズによる誤差
のみの極めて小さい値となる。なお、ここでの差和の際
の積算も、差の大きさを累積するものなので、この差を
絶対値化するか2乗などの処理をしてから加算する。
【0019】垂直マッチング検索手段と水平マッチング
検索手段は、走査線や桁をずらしながら上記垂直相関検
出手段と水平相関検出手段を繰り返し実行させ、垂直方
向と水平方向の最も相関の高い部分を検索する。この
際、走査線や桁をずらすことにより、互いに対応する走
査線や桁がなくなった領域については計算処理を行うこ
とができない。従って、この場合は、計算処理を行わな
いままにしておくか、シフト数が0に近い場合との均衡
のため、垂直相関値や水平相関値に適当な値を加算する
ようにしてもよい。このような処理によれば、例えば画
像全体が静止している場合には、垂直方向と水平方向の
シフト数が共に0の場合が最も相関が高くなり、垂直相
関値と水平相関値もこの場合が最小となる。このよう画
像全体が静止している場合もスクロール量が0のスクロ
ールとして取り扱えば、例えば周期性の強い画像が静止
画となっている場合に、その周期分のスクロールが発生
したと誤って検出するおそれを排除することができる。
また、例えば縦方向にのみスクロールしている場合に
は、垂直方向があるシフト数のときで、水平方向がシフ
ト数0のときに、垂直相関値と水平相関値が最小とな
る。さらに、垂直方向と水平方向の双方にスクロールし
ている場合には、垂直相関値と水平相関値の双方ともあ
るシフト数のときに最小となる。シフト数の正負の限界
を示す所定数は、スクロール速度が遅いと判断し得る1
フィールドの期間内の最大のシフト数を定める。
【0020】画像はスクロールせず、画像全体が静止し
ている訳でもない場合には、前フィールドと現在フィー
ルドの相関が低くなるので、上記最小の垂直相関値と水
平相関値がある程度大きな値となる。従って、垂直スク
ロール判定手段と水平スクロール判定手段は、これら最
小の垂直相関値と水平相関値が所定値以下であるかどう
かによってスクロールが行われたかどうかを判定するこ
とができる。
【0021】そして、スクロール時補間修正手段は、こ
れら垂直スクロール判定手段と水平スクロール判定手段
が共にスクロールが行われたと判定した場合に、補間切
替手段による補間処理を静止画の場合と同様に行わせ
る。即ち、シフト数が所定値以内の遅いスクロールが行
われた場合には、たとえ動き検出手段の動き度が所定値
を超えている場合であっても、前フィールドなどの映像
信号に基づいて補間走査線の映像信号を生成することに
より、垂直方向の解像度を高めることができる。また、
画像全体が静止画である場合も同様である。このスクロ
ール時補間修正手段は、現在フィールド全体に対して判
断を行う。そして、補間切替手段は、画像全体が静止画
でなく、スクロールも行われていない場合にのみ、動き
検出手段の動き度のみによって画素ごとに静止画と動画
の区別を行いながら補間処理を行うことになる。なお、
垂直スクロール判定手段と水平スクロール判定手段のい
ずれか一方のみがスクロールの判定を行った場合には、
スクロールを誤検出するおそれがあるので、通常はスク
ロール時補間修正手段は動作させない。
【0022】この結果、本発明によれば、画像の垂直方
向と水平方向の微分値をそれぞれ一次元の垂直微分積算
値と水平微分積算値に投影し、垂直方向と水平方向につ
いて別個に相関の高いシフト数を検索することにより、
画像がスクロールしていることを比較的わずかな処理量
によって正確に検出することができるので、このスクロ
ール速度が遅い場合に静止画と同様の走査線の補間処理
を行うことにより、垂直解像度が低下するのを防止する
ことができる。
【0023】請求項2の発明は、垂直相関値や水平相関
値を得るために、いずれか一方の垂直微分積算値や水平
微分積算値を一次変換してから差を計算するものであ
る。例えば画像がフェードアウトされた場合などには、
画像全体の信号レベルが均一に変化する。従って、例え
ば前フィールドと現在フィールドの画像全体の信号レベ
ルの変化を検出し、この信号レベルの変化に応じた係数
により垂直微分積算値や水平微分積算値を一次変換すれ
ば、このようなフェードアウト時などにもスクロールを
正しく判定することができるようになる。
【0024】なお、ここでの一次変換は、スカラー値に
対するものであり、所定の係数を乗算したり所定の係数
を加算する処理を意味する。
【0025】請求項3の発明は、スクロールを判定する
際に、最小の垂直相関値と水平相関値を算出したときの
シフト数によって、そのスクロール速度も同時に得るよ
うにし、このスクロール速度に応じて補間処理に用いる
前フィールドの映像信号を平行移動させるものである。
スクロール速度が遅い場合にも、現在フィールドの各画
素と前フィールドの対応画素との間にはわずかながらず
れが生じる。そこで、前フィールドの映像信号をそれぞ
れのスクロール速度に応じて垂直方向と水平方向に水平
移動させておけば、このような画素のずれをなくし、よ
り適正な補間処理を行うことができるようになる。しか
も、この画像のずれがなくなることにより、比較的速い
速度のスクロールの場合にも、前フィールドの映像信号
による補間が可能となるので、シフト数の正負の限界を
示す所定数を大きくして本発明の適応範囲を広げること
もできる。なお、この際、スクロールによって新たに画
像に現れる領域については現在フィールドの映像信号を
利用すればよい。
【0026】上記前フィールドの平行移動は、例えば前
フィールドの映像信号を記憶させたFIFO[First-In/
First-Out]メモリの読み出し開始のタイミングをずらせ
ることにより実現することができる。また、新たに画像
に現れる領域については、例えば現在フィールドの映像
信号又はこれを1H(水平走査期間)だけ遅延させた映
像信号を利用すればよい。
【0027】請求項4の発明は、垂直相関値や水平相関
値を得るために、いずれか一方の垂直微分積算値と水平
微分積算値については、各走査線と各桁ごとの値を用
い、他方の垂直微分積算値と水平微分積算値について
は、スキップ数分だけ走査線と桁をスキップさせた各走
査線と各桁ごとの値を用いて、これらの差を計算するよ
うにしたものである。例えばズーミングが行われる場合
には、画像が拡大又は縮小されるため、前フィールドと
現在フィールドの双方を同じ縮尺で比較したのでは、垂
直相関値や水平相関値が極小となる場合は検索できな
い。そこで、いずれか一方の走査線や桁をスキップ数分
だけスキップさせて比較するれば、このようなズーミン
グの場合をスクロールの場合と同様に検出することがで
きる。そして、スキップ数を適当な範囲に限定して緩や
かなズーミングが行われたことを検出した場合に、静止
画と同様の走査線の補間処理を行うことにより、垂直解
像度が低下するのを防止することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0029】図1〜図9は本発明の第1実施例を示すも
のであって、図1は動き適応形走査線補間装置の構成を
示すブロック図、図2はエッジ検出回路の構成を示すブ
ロック図、図3はエッジ累積メモリ8の構成を示すブロ
ック図、図4はエッジ比較回路9の構成を示すブロック
図、図5はエッジ比較回路9の動作を示すフローチャー
ト、図6はフィールドメモリの構成を示すブロック図、
図7は動き検出回路の構成を示すブロック図、図8は補
間切替回路の構成を示すブロック図、図9は垂直方向の
スクロールの検出の様子を模式的に説明する図である。
【0030】本実施例の動き適応形走査線補間装置は、
図1に示すように、3つのフィールドメモリ1〜3を備
え、映像信号が最初のフィールドメモリ1から3つ目の
フィールドメモリ3まで1フィールドの期間(垂直走査
期間)ずつ遅れて順送りされるようになっている。フィ
ールドメモリ1は、図6に示すように、映像信号を1フ
ィールド分記憶することができるメモリアレイ101と
書き込み用及び読み出し用のアドレスカウンタ102,
103とからなる。アドレスカウンタ102は、外部か
ら供給される書き込みクロック信号に従って書き込みア
ドレス(書き込みポインタ)をカウントする回路であ
り、これによって入力される映像信号をメモリアレイ1
01の所定のアドレスに順次記憶させることができ、ア
ドレスカウンタ103は、外部から供給される読み出し
クロック信号に従って読み出しアドレス(読み出しポイ
ンタ)をカウントする回路であり、これによってメモリ
アレイ101に記憶された映像信号を入力順に出力させ
ることができる。また、このフィールドメモリ1は、図
示しないタイミングクロック信号によって書き込みと読
み出しのタイミングが制御されると共に、図示しないイ
ネーブル信号によって書き込みと読み出し動作の可否が
制御される。従って、このフィールドメモリ1は、映像
信号の入出力を独立して別個に行うことが可能なFIF
Oメモリである。ただし、ここでは、入力に対して出力
のタイミングが常に1フィールドの期間だけ遅れた遅延
回路として機能させている。そして、フィールドメモリ
2,3も、このフィールドメモリ1と同じ構成であり、
これによって最初のフィールドメモリ1には現在フィー
ルドの映像信号が記憶され、次のフィールドメモリ2に
は前フィールドの映像信号が記憶され、最後のフィール
ドメモリ3には前々フィールドの映像信号が記憶される
ことになる。
【0031】上記フィールドメモリ1,3から出力され
る現在フィールドと前々フィールドの映像信号は、動き
検出回路4に入力されるようになっている。動き検出回
路4は、図7に示すように、現在フィールドの映像信号
と前々フィールドの映像信号との差を各画素ごとに減算
回路401で計算して動き度を得ると共に、この動き度
を比較回路402で所定値と比較し、比較結果を2値信
号として出力する回路である。ただし、比較回路402
は、この動き度の絶対値を所定値と比較する。そして、
動き度の方が大きかった場合(大きい動きがあった場
合)に1となる2値信号を出力する。従って、この動き
検出回路4は、映像信号の各画素を1フレーム間(2フ
ィールドの期間)で時間方向に微分して各画素の変化の
程度を求め、これが所定値を超えているかどうかにより
動きの有無を検出することになる。なお、この動き検出
回路4は、先に説明したように、他の微分処理を行うこ
とにより各画素の動きの有無を検出するように構成する
こともできる。
【0032】上記動き検出回路4が出力する動きの有無
の検出結果は、図1に示すように、補間切替回路5に送
られるようになっている。補間切替回路5は、内部構成
を後に詳細に説明するが、マルチプレクサ6を制御する
ことにより、フィールドメモリ1から出力される現在フ
ィールドの映像信号と、フィールドメモリ2から出力さ
れる前フィールドの映像信号とを切り替えて、これを補
間映像信号として動き適応形走査線補間装置から出力さ
せる回路である。そして、基本的には、動き検出回路4
が動きがあることを検出した場合に、現在フィールドの
映像信号を補間映像信号として出力させると共に、動き
を検出しなかった場合に、前フィールドの映像信号を補
間映像信号として出力させる。従って、この補間切替回
路5は、画素ごとに、静止画の場合には、補間走査線と
同じ前フィールドの走査線上の画素で補間を行うことに
より垂直解像度の向上を図り、動画の場合には、現在フ
ィールドの直前の走査線上の画素で補間を行うことによ
り2重像などの発生を防止する。
【0033】動き適応形走査線補間装置は、マルチプレ
クサ6から上記補間映像信号を外部に出力すると共に、
フィールドメモリ1から出力される映像信号を本来の映
像信号として外部に出力する。これらの映像信号と補間
映像信号は、例えばそれぞれについて時間軸を縮小し時
分割で交互に1フィールドずつ割り当てることにより、
ノンインターレース方式の映像信号とすることができ
る。なお、動き適応形走査線補間装置内で本来の映像信
号の伝送を倍速で行い、各フィールド間に補間映像信号
のフィールドを挿入して処理を行うようにする場合に
は、フィールドメモリ1から出力された本来の映像信号
を1H(水平走査期間)の遅延を行う1H遅延回路を介
してからマルチプレクサ6に送るようにして、補間映像
信号が1H前の本来の映像信号から生成されるように構
成する。
【0034】上記最初のフィールドメモリ1に入力する
映像信号は、エッジ検出回路7にも入力されるようにな
っている。エッジ検出回路7は、図2に示すように、3
×3画素の映像信号についてPrewittの演算子による微
分処理を行う回路である。Prewittの演算子は、画面上
で隣接する3行3列の画素A〜Iの映像信号をそれぞれ
A〜Iとすると、垂直方向の偏微分を(A+B+C)−
(G+H+I)で計算すると共に、水平方向の偏微分を
(A+D+G)−(C+F+I)で計算し、これらの偏
微分の値の2乗和の平方根(相乗平均)によってエッジ
の強度を求めるものである。ただし、ここでは垂直方向
と水平方向の偏微分成分をそれぞれ別個に計算する。
【0035】このため、エッジ検出回路7は、画素A〜
Iの映像信号をそれぞれ格納するラッチ回路701〜7
09をマトリクス状に配設し、画素C〜Aのラッチ回路
703〜701と画素F〜Dのラッチ回路706〜70
4と画素I〜Gのラッチ回路709〜707にそれぞれ
映像信号が順送りにされるように接続すると共に、画素
Iのラッチ回路709には映像信号をそのまま入力し、
画素Fのラッチ回路706にはこの映像信号を1Hの遅
延を行う第1の1H遅延回路710を介して入力し、画
素Cのラッチ回路703にはさらに1Hの遅延を行う第
2の1H遅延回路711を介して入力するようにしてい
る。従って、画面上の画素A〜Iは、図2とは逆に、画
素Eを中心として、画素A〜Cが左上から右上に配置さ
れ、画素D,Fが左右に配置され、画素G〜Iが左下か
ら右下に配置されることになる。そして、画素A〜Cの
ラッチ回路701〜703と画素G〜Iのラッチ回路7
07〜709にラッチされた映像信号は、加算回路71
2,713と加算回路714,715でそれぞれ加算さ
れ、減算回路716で差を計算されて絶対値回路717
で絶対値化されてから、垂直微分値として出力される。
また、画素A,D,Gのラッチ回路701,704,7
07と画素C,F,Iのラッチ回路703,706,7
09にラッチされた映像信号は、加算回路718,71
9と加算回路720,721でそれぞれ加算され、減算
回路722で差を計算されて絶対値回路723で絶対値
化されてから、水平微分値として出力される。これらの
垂直微分値と水平微分値は、画素Eのラッチ回路705
にラッチされた映像信号に対応する微分値となる。そし
て、これらの垂直微分値と水平微分値は、それぞれ各画
素ごとに計算され、垂直方向と水平方向の画像のエッジ
強度を検出した二次元のデータとして、図1に示すよう
に、エッジ累積メモリ8に送られるようになっている。
なお、1H遅延回路710,711には、1走査線分の
映像信号を記憶できるFIFOメモリを用いることも可
能である。また、このエッジ検出回路7は、先に説明し
たように、他の微分処理によってエッジの検出を行うよ
うに構成することもできる。
【0036】エッジ累積メモリ8は、図3に示すよう
に、垂直エッジ累積メモリ801,802と水平エッジ
累積メモリ803,804を備えている。垂直エッジ累
積メモリ801,802は、それぞれ1フィールドの走
査線数と同じ数の数値を記憶することができるメモリで
あり、水平エッジ累積メモリ803,804は、それぞ
れ1フィールドの桁数と同じ数の数値を記憶することが
できるメモリである。そして、上記垂直微分値と水平微
分値は、加算回路805,806を介してこれらの垂直
エッジ累積メモリ801,802と水平エッジ累積メモ
リ803,804に入力され記憶されるようになってい
る。これらの垂直エッジ累積メモリ801,802と水
平エッジ累積メモリ803,804は、チップセレクト
端子CSに入力される相補なフィールド切替信号に基づ
いてそれぞれ切り替えて使用される。また、このフィー
ルド切替信号は、マルチプレクサ807,808も切り
替えるようになっている。そして、これらの垂直エッジ
累積メモリ801,802と水平エッジ累積メモリ80
3,804のアクセスアドレスは、セレクタ809〜8
12を介して入力されるようになっている。
【0037】上記加算回路805は、垂直微分値が入力
されると共に、垂直エッジ累積メモリ801,802の
いずれかから読み出した数値がマルチプレクサ807を
介して入力され、これらが加算される。そして、この加
算結果が垂直エッジ累積メモリ801,802のいずれ
かに入力され記憶される。この際、垂直エッジ累積メモ
リ801,802には、図示しない回路からセレクタ8
09,810を介して、当該垂直微分値の画素が所属す
る走査線に対応したアドレスが供給される。従って、各
垂直微分値は、垂直エッジ累積メモリ801,802に
先に記憶された同じ走査線上の画素の垂直微分値と加算
されて再び記憶されるので、それぞれ各走査線ごとに積
算されて垂直微分積算値として記憶されることになる。
また、これらの垂直微分積算値は、各走査線に対応した
アドレスにそれぞれ記憶された一次元の垂直微分積算配
列となる。なお、この場合には、1フィールド分の垂直
微分値が送られて来るたびにフィールド切替信号が切り
替わるので、現在フィールドの映像信号を処理中には、
垂直エッジ累積メモリ801,802のいずれか一方に
のみ垂直微分積算値が積算されることになり、他方には
前フィールドの垂直微分積算値の積算結果が残ってい
る。また、これらの垂直エッジ累積メモリ801,80
2の記憶内容は、映像信号のフィールドが切り替わるた
びに、前フィールドの垂直微分積算値を記憶していた方
が0の値に初期化される。
【0038】上記加算回路806は、水平微分値が入力
されると共に、水平エッジ累積メモリ803,804の
いずれかから読み出した数値がマルチプレクサ808を
介して入力され、これらが加算される。そして、この加
算結果が水平エッジ累積メモリ803,804のいずれ
かに入力され記憶される。この際、水平エッジ累積メモ
リ803,804には、図示しない回路からセレクタ8
11,812を介して、当該水平微分値の画素が所属す
る桁に対応したアドレスが供給される。従って、各水平
微分値は、水平エッジ累積メモリ803,804に先に
記憶された同じ桁上の画素の水平微分値と加算されて再
び記憶されるので、それぞれ各桁ごとに積算されて記憶
されることになる。また、これらの積算結果は、各桁に
対応したアドレスにそれぞれ記憶された一次元配列の水
平微分積算値となる。なお、この場合にも、1フィール
ド分の水平微分値が送られて来るたびにフィールド切替
信号が切り替わるので、現在フィールドの映像信号を処
理中には、水平エッジ累積メモリ803,804のいず
れか一方にのみ水平微分積算値が積算されることにな
り、他方には前フィールドの水平微分積算値の積算結果
が残っている。また、これらの水平エッジ累積メモリ8
03,804の記憶内容は、映像信号のフィールドが切
り替わるたびに、前フィールドの水平微分積算値を記憶
していた方が0の値に初期化される。
【0039】また、上記垂直エッジ累積メモリ801,
802と水平エッジ累積メモリ803,804は、次に
説明するエッジ比較回路9から送られて来る読み出しア
ドレスAD1〜AD4をセレクタ809〜812を介して
入力することにより、一次元の垂直微分積算配列及び水
平微分積算配列として記憶した現在フィールドと前フィ
ールドの垂直微分積算値と水平微分積算値を順次1要素
ずつ読み出すことができるようになっている。そして、
これらの垂直微分積算値と水平微分積算値は、図1に示
すように、このエッジ比較回路9に送られるようになっ
ている。
【0040】エッジ比較回路9は、図4に示すように、
上記エッジ累積メモリ8から読み出した現在フィールド
と前フィールドの垂直微分積算値と水平微分積算値をそ
れぞれ比較する回路である。即ち、このエッジ比較回路
9は、垂直微分積算配列から垂直微分積算値を1要素ず
つ読み出すために2つのアドレスカウンタ901,90
2を備えている。一方のアドレスカウンタ901は、図
示しない回路から送られて来るカウンタクロックをクロ
ック間引き回路903を介して入力し、これによってカ
ウントを行うと共にカウント結果をアドレスAD1とし
てエッジ累積メモリ8に送るようになっている。また、
他方のアドレスカウンタ902は、同じカウンタクロッ
クをクロック間引き回路904を介して入力し、これに
よってカウントを行うと共に、このカウント結果に垂直
オフセット値回路905から出力されるオフセット値を
加算回路906で加算されて、アドレスAD2としてエ
ッジ累積メモリ8に送るようになっている。そして、エ
ッジ累積メモリ8では、セレクタ809,810を切り
替えて、これらのアドレスAD1,AD2を垂直エッジ累
積メモリ801,802に供給することになる。
【0041】従って、クロック間引き回路903,90
4がカウンタクロックを間引くことなくそのまま通過さ
せると共に、垂直オフセット値回路905のオフセット
値が0である場合には、アドレスAD1,AD2が同じア
ドレスとなるので、エッジ累積メモリ8から読み出され
る現在フィールドと前フィールドの垂直微分積算値は、
それぞれ同じ走査線(実際にはフィールド間なので互い
に隣接する走査線)に対応するものとなる。また、オフ
セット値が変更されると、現在フィールドと前フィール
ドとで、このオフセット値(シフト数)の本数だけ走査
線がずれた垂直微分積算値が読み出される。この垂直オ
フセット値回路905のオフセット値は、現在フィール
ドについての一連の処理の間に負の所定値から正の所定
値まで順次インクリメントされ、各オフセット値が出力
されるたびに、アドレスカウンタ901,902が一連
のアドレスを順次カウントするようになっている。さら
に、クロック間引き回路903,904のいずれかがカ
ウンタクロックの間引きを行った場合には、この間引か
れたカウンタクロックに同期して垂直微分積算値の読み
出しが行われるため、カウンタクロックが間引かれなか
った方のアドレスAD1又はアドレスAD2が間引き数
(スキップ数)おきにスキップしたアドレスとなり、現
在フィールドと前フィールドのいずれかの垂直微分積算
値がこの間引き数だけ間引かれて読み出される。このよ
うに垂直微分積算配列から要素が間引かれて読み出され
るということは、そのエッジパターンが垂直方向に縮小
されることを意味する。
【0042】上記エッジ累積メモリ8から読み出された
現在フィールドと前フィールドの垂直微分積算値は、減
算回路907に入力されて差を計算されるようになって
いる。ただし、いずれか一方の垂直微分積算値は、乗算
回路908で係数αを乗算されてから減算回路907に
入力される。この係数αは、現在フィールドと前フィー
ルドの映像信号の信号レベル比などに基づいて図示しな
い回路によって算出された値であり、このような係数α
を乗算して一次変換を施すことにより、現在フィールド
と前フィールドの垂直微分積算値を正規化(例えば総和
が一定になるようにする)して、フェードアウトなどの
処理の影響を回避させることができる。また、この係数
αを乗算すると共に又はこの係数αに代えて、適当な係
数βを加算するようにしてもよい。減算回路907での
減算結果は、2乗回路909で2乗されて全て正の値に
変換された後に加算回路910に送られ、ラッチ回路9
11がラッチした値と加算される。そして、この加算結
果は、同じラッチ回路911にラッチされる。従って、
このラッチ回路911には、現在フィールドと前フィー
ルドの垂直微分積算値の差を2乗した値が順次積算され
ることになる。このラッチ回路911での積算は、アド
レスカウンタ901,902が一連のアドレスをカウン
トする間継続され、積算が完了すると、そのときのオフ
セット値での垂直相関値となってラッチ回路912に送
られる。なお、垂直相関値がラッチ回路912に送られ
てラッチされると、ラッチ回路911の値は0に初期化
される。
【0043】ラッチ回路912がラッチした垂直相関値
は、比較回路913でラッチ回路914にラッチされた
値と比較され、ラッチ回路912の垂直相関値の方が小
さい場合にのみ、この垂直相関値がラッチ回路914に
ラッチされるようになっている。このラッチ回路914
には、現在フィールドについての一連の処理の初期化時
に十分に大きな値が格納されている。従って、ラッチ回
路912に順次新たな垂直相関値がラッチされると、こ
れらのうちの最小の垂直相関値のみがラッチ回路914
に格納されることになる。また、このラッチ回路914
が垂直相関値をラッチする際には、ラッチ回路915
も、上記垂直オフセット値回路905のオフセット値を
ラッチする。このため、現在フィールドについての一連
の処理が完了すると、この間に得られた最小の垂直相関
値がラッチ回路914にラッチされていると共に、その
ときのオフセット値がラッチ回路915にラッチされて
いる。そして、ラッチ回路914にラッチされた最小の
垂直相関値は、マイクロコンピュータ916に取り込ま
れる。また、ラッチ回路915にラッチされたオフセッ
ト値は、ラッチ回路917に送られてラッチされると共
に、マイクロコンピュータ916に取り込まれる。さら
に、この際、ラッチ回路917にラッチされていた前フ
ィールドの処理でのオフセット値がラッチ回路918に
送られてラッチされると共に、このオフセット値もマイ
クロコンピュータ916に取り込まれる。
【0044】上記エッジ比較回路9における垂直微分積
算値から最小の垂直相関値を得るための処理を図5のフ
ローチャートに基づいてさらに詳細に説明する。ただ
し、ここでは、クロック間引き回路903,904がカ
ウンタクロックを間引くことなくそのまま通過させてい
る場合について説明する。
【0045】ステップ(以下「S」という)1におい
て、最小値minに十分に大きな値MAXVALを代入
すると共に、オフセット値xに負の所定値−Kを代入す
る(S2)。そして、このオフセット値xが正の所定値
K以下の値である間、以降の主ループ処理(S3〜S1
4)を繰り返す(S3)。
【0046】この主ループ処理では、まず垂直相関値M
を0に初期化すると共に、ループカウンタiの値を1に
初期化する(S4,S5)。次に、ループカウンタiが
垂直微分積算配列Sの要素数N(1フィールドの走査線
数)以下であり(S6)、ループカウンタiとオフセッ
ト値xとの和i+xもこの要素数N以下であり(S
7)、かつ、このi+xが0よりも大きいという条件が
満たされたかどうかの検査を行う(S8)。そして、こ
れらの条件が満たされている場合には、前フィールドの
垂直微分積算配列S1のi+x番目の要素(垂直微分積
算値)と、現在フィールドの垂直微分積算配列S2のi
番目の要素に係数αを乗算した値との差を2乗して垂直
相関値Mに積算する演算処理を行う(S9)。また、こ
の後、ループカウンタiをインクリメントしてから(S
10)、再びS6以降の処理を繰り返し、内側のループ
処理(S6〜S10)を行う。ここで、例えばS1[i
+x]におけるi+xは垂直微分積算配列S1の添え字
を示す。また、ここでは、配列の添え字は1から開始す
るものとしている。従って、例えば垂直微分積算配列S
1の先頭アドレスに(i+x−1)と各要素のサイズと
の積を加算することにより、垂直微分積算配列S1のi
+x番目の要素にアクセスすることができる。
【0047】上記S6におけるループカウンタiが要素
数N以下であるという条件は、オフセット値xが負の値
の場合の内側ループの抜け出し条件であり、上記S7に
おけるi+xが要素数N以下であるという条件は、オフ
セット値xが正の値の場合の内側ループの抜け出し条件
である。また、上記S8におけるi+xが0よりも大き
いという条件は、オフセット値xが負の値のときに、垂
直微分積算配列S1の添え字が負又は0の値となり対応
する要素がないという場合を除外するためであり、この
場合には直ちにS10のインクリメント処理に移行し
て、ループカウンタiがこの条件を満たすような大きな
値となるまでこれを繰り返す。
【0048】上記内側のループ処理によって、ループカ
ウンタiがインクリメントされながら(S10)垂直相
関値Mの積算が行われると(S9)、現在フィールドの
各垂直微分積算値と、前フィールドにおけるオフセット
値x分だけ走査線の本数をずらした各垂直微分積算値と
の差が積算されて垂直相関値が計算されることになる。
そして、ループカウンタiの値が大きくなって垂直微分
積算配列S1又は垂直微分積算配列S2に対応する要素が
なくなると、S6又はS7の条件を満たさなくなるので
この内側のループ処理を終了する。
【0049】内側のループ処理が完了すると、積算され
た垂直相関値Mと最小値minとが比較され(S1
1)、垂直相関値Mの方が小さい場合に、この値を最小
値minに代入すると共に(S12)、マッチオフセッ
ト値offにこのときのオフセット値xを代入する(S
13)。なお、最小値minは十分に大きな値MAXV
ALで初期化されるので、最初の1順では必ず垂直相関
値Mの方が小さくなる。そして、オフセット値xをイン
クリメントしてから(S14)、S3に移行して主ルー
プ処理を繰り返す。従って、この主ループ処理では、オ
フセット値xを負の所定値−Kから正の所定値Kまで順
にインクリメントしながら垂直相関値Mを計算し、より
小さい値の垂直相関値Mが算出されるたびに、その値と
そのときのオフセット値xを最小値minとマッチオフ
セット値offに記憶させることになる。
【0050】上記オフセット値xがS14でインクリメ
ントされることにより正の所定値Kを超えると、S3の
条件を満たさなくなり主ループ処理を抜け出す。そし
て、このときに最小値minに格納された値が最小の垂
直相関値となり、マッチオフセット値offにはそのと
きのオフセット値xが格納されている。従って、これら
の値は、図4に示したラッチ回路914,915に格納
された値と同じものになる。
【0051】なお、図5に示したこれらエッジ比較回路
9の処理は、マイクロコンピュータ916のプログラム
によって実行することも可能である。また、エッジ検出
回路7やエッジ累積メモリ8の処理も同様に、このマイ
クロコンピュータ916のプログラムによって実行する
ことが可能である。さらに、このマイクロコンピュータ
916に代えてDSP[Digital Signal Processor]を用
いることもできる。
【0052】図4に示すように、上記エッジ比較回路9
は、アドレスカウンタ919,920、クロック間引き
回路921,922、水平オフセット値回路923及び
加算回路924を備え、上記垂直方向の場合と同様にし
てアドレスAD3,AD4をエッジ累積メモリ8の水平エ
ッジ累積メモリ803,804に供給するようになって
いる。そして、このエッジ累積メモリ8から読み出され
た現在フィールドと前フィールドの各水平微分積算値
は、減算回路925、乗算回路926、2乗回路92
7、加算回路928、ラッチ回路929〜934及び比
較回路935により、上記と同様にして水平相関値が計
算されると共に、最小の水平相関値とそのときのオフセ
ット値がマイクロコンピュータ916に取り込まれるよ
うになっている。
【0053】上記マイクロコンピュータ916では、現
在フィールドについての一連の処理が完了したときに、
ラッチ回路914から取り込んだ最小の垂直相関値を所
定値と比較し、この垂直相関値が所定値以下の場合に、
垂直方向のスクロールが行われたと判定する。また、こ
のとき、ラッチ回路931から取り込んだ最小の水平相
関値についても所定値と比較し、この水平相関値が所定
値以下の場合に、水平方向のスクロールが行われたと判
定する。実際にスクロールが行われた場合には、いずれ
かのオフセット値で映像信号が完全にマッチするため、
最小の垂直相関値や水平相関値は本来は0になる筈であ
る。ただし、現実には映像信号がある程度のノイズを含
むので、これらの相関値は0にはならない。このため、
ここでの判定基準となる所定値は、このノイズを見越し
て0よりも若干大きな値に設定されている。そして、垂
直方向と水平方向の双方のスクロールが行われたと判定
された場合に、実際にスクロールが行われたと判断す
る。また、スクロールが行われたと判断されると、ラッ
チ回路917,933から取り込んだ垂直方向と水平方
向のオフセット値に基づいてスクロールの方向と速度を
検出すると共に、これらのオフセット値を図1に示した
補間切替回路5に送る。スクロールの方向は、オフセッ
ト値の正負によって検出でき、スクロールの速度は、こ
のオフセット値の絶対値の大きさによって検出できる。
また、例えば水平方向のオフセット値が0であれば、垂
直方向のみのスクロールであり、垂直方向と水平方向の
オフセット値が共に0であれば静止画であると判断でき
る。この補間切替回路5に送られるオフセット値は、次
フィールドの一連の処理が完了するまでの1フィールド
の期間にわたって維持される。ただし、動き適応形走査
線補間装置から出力される映像信号は、フィールドメモ
リ1によって1フィールドの期間だけ遅延されるので、
補間切替回路5は、このオフセット値に基づいて現在フ
ィールドの映像信号についての補間処理を行うことにな
る。
【0054】なお、上記垂直方向と水平方向のオフセッ
ト値は、一定速度のスクロールが継続されれば次フィー
ルド以降も同じ値となる筈である。また、このスクロー
ル速度が一定の割り合いで変化する場合には、前フィー
ルドと現在フィールドでのオフセット値の相違が次フィ
ールドにも現れる筈である。そこで、ラッチ回路91
8,934から取り込んだ前フィールドのオフセット値
と現在フィールドのオフセット値とを直線で結びこれを
延長することにより、次フィールドでのオフセット値を
直線予測することができる。また、過去のより多くのオ
フセット値を記憶しておいて、多項式によるBスプライ
ン曲線やベツィエ曲線などを決定し、これに基づいて曲
線予測を行えば、さらに柔軟にスクロール速度が変化す
る場合にも、次フィールドでのオフセット値を予測する
ことが可能となる。このようにして前フィールドの処理
時に予測されたオフセット値は、現在フィールドで取り
込まれた実際のオフセット値と比較され、これらがかけ
離れている場合には、スクロールを誤判定している判断
できるので、より正確で安定したスクロールの検出に利
用することができる。ただし、一旦スクロールが行われ
ていないと判断されたときには、それまで記憶した過去
のオフセット値は廃棄し、予測のための処理プログラム
を初期化する。
【0055】マイクロコンピュータ916がスクロール
は行われていないと判断した場合には、そのまま処理を
終えてもよいが、上記クロック間引き回路903,90
4とクロック間引き回路921,922によるカウンタ
クロックの間引きを実行して再度最小の垂直相関値と水
平相関値を求めることもできる。例えば垂直方向の間引
きを行う場合には、まずクロック間引き回路903で間
引きを行って最小の垂直相関値を求め、次にクロック間
引き回路904で間引きを行って最小の垂直相関値を求
める。また、この際に、間引き数も順次変化させてそれ
ぞれ最小の垂直相関値を求めることができる。そして、
これら最小の垂直相関値のうちのさらに最小の垂直相関
値をマイクロコンピュータ916で取り込んで上記と同
様に所定値と比較することによりスクロールの有無を判
断することができる。ただし、ここでのスクロールは、
実際には画像が拡大又は縮小していることを意味する。
もっとも、これらの画像の拡大又は縮小に本来のスクロ
ールが加わっている可能性もあり得る。ここでスクロー
ルが行われたと判断された場合には、間引きを行ったク
ロック間引き回路903,904,921,922に応
じて、画像の拡大か縮小か、また、垂直方向と水平方向
のいずれの拡大縮小か又は双方の拡大縮小かを検出する
ことができる。そして、間引き数によって拡大率又は縮
小率も検出することができる。
【0056】ところで、画像のシーンが切り替わった場
合には、前フィールドと現在フィールドの映像信号の相
関は、スクロールが行われない他の場合に比べても極め
て低いものとなる場合が多い。そこで、上記マイクロコ
ンピュータ916が、間引きの結果又は間引きを行うこ
となく、スクロールは行われていないと判断した場合に
は、最小の垂直相関値と水平相関値を上記所定値よりも
十分に大きなシーン切り替え検出用の所定値と比較し、
これらの垂直相関値と水平相関値の方が共に大きかった
場合に、この画像にシーンの切り替わりがあったと判断
することができる。このようなシーンの切り替わりの判
断が可能になると、上記オフセット値の予測のための処
理プログラムを初期化する他、各種の処理の初期化に役
立てることができる。
【0057】上記エッジ検出回路7,エッジ累積メモリ
8及びエッジ比較回路9による垂直方向のスクロールの
検出の様子を図9に基づいて模式的に説明する。前フィ
ールドの画像GPに方形の濃度の濃い領域X,Yが存在
し、現在フィールドの画像GCでは、これらの領域X,
Yが垂直スクロールにより画面上方に走査線本数SVだ
け移動したとする。エッジ検出回路7がこれらの画像G
P,GCの映像信号を垂直方向に微分すると、それぞれ
行列データMP,MCに示すように、二次元空間上で、
領域X,Yの垂直方向のエッジ部分に垂直微分値D1〜
D4の水平線状の4本のパターンがそれぞれ検出され
る。また、エッジ累積メモリ8がこれらのエッジデータ
MP,MCの垂直微分値D1〜D4を各走査線ごとに積算
すると、それぞれ配列データAP,ACに示すように、
一次元空間上で、垂直微分積算値T1〜T3の3本のパタ
ーンがそれぞれ検出される。この際、配列データACの
垂直微分積算値T1〜T3は、配列データAPの垂直微分
積算値T1〜T3よりも走査線本数SVだけ上方にずれて
いる。そして、エッジ比較回路9がこれら配列データA
P,ACを順次1走査線ずつずらしてマッチングさせる
と、配列データAPに対して走査線本数SV分だけ正の
オフセット値を与えた場合に垂直相関値がほぼ0となる
ことが検出される。従って、図9の場合には、垂直方向
のスクロールがあると判定され、そのオフセット値は+
SVとなる。
【0058】図1に示した補間切替回路5には、先に説
明した動き検出回路4からの動きの有無の検出結果の他
に、上記のようにエッジ比較回路9からの垂直方向と水
平方向のオフセット値が送られて来るようになってい
る。この補間切替回路5は、図8に説明するように、垂
直方向と水平方向のオフセット値を比較回路501,5
02にそれぞれ入力するようになっている。比較回路5
01,502は、それぞれ入力されたオフセット値を所
定値と比較し、比較結果をオフセット値の方が大きい場
合に1となる2値信号として出力する回路である。これ
らの比較回路501,502の出力は、共にOR回路5
03に入力され、このOR回路503の出力は、動き検
出回路4からの動きの有無の検出結果と共にAND回路
504に入力される。従って、垂直方向と水平方向のオ
フセット値のいずれか一方でも所定値を超えていれば、
OR回路503の出力は1となり、動きの有無の検出結
果がそのままAND回路504を通過することになる。
また、垂直方向と水平方向のオフセット値が共に所定値
以下であれば、OR回路503の出力は0となるので、
動きの有無の検出結果にかかわらずAND回路504の
出力は常に0となる。そして、このAND回路504の
出力は、図1に示したように、マルチプレクサ6に送ら
れ、AND回路504の出力が1の場合には、フィール
ドメモリ1から出力される現在フィールドの映像信号を
補間映像信号として外部に出力し、AND回路504の
出力が0の場合には、フィールドメモリ2から出力され
る前フィールドの映像信号を補間映像信号として外部に
出力することになる。つまり、オフセット値が所定値を
超えていた場合には、動き検出回路4からの動きの有無
の検出結果に基づき、大きな動きがあったときは動画と
して補間映像信号を生成すると共に、大きな動きがなか
ったときには静止画として補間映像信号を生成する。ま
た、オフセット値が共に所定値以下となり遅いスクロー
ルが検出された場合には、動き検出回路4からの動きの
有無の検出結果にかかわらず、その現在フィールドにつ
いては常に静止画として補間映像信号を生成する。従っ
て、速度の遅いスクロールや先に説明したような緩やか
なズーミングがあった場合には、動き検出回路4が画素
単位で動きを検出したとしても、静止画として補間処理
を行うことができる。
【0059】なお、図5で説明したエッジ比較回路9の
処理において、オフセット値xの変化の範囲を定める所
定値Kの値を適当な小さい値に定めれば、遅いスクロー
ルのみを検出し、速いスクロールは検出から除外するこ
とができる。従って、本来は、この補間切替回路5にお
ける比較回路501,502とOR回路503によるオ
フセット値の比較は不要な処理であり、マイクロコンピ
ュータ916によるスクロールの有無の判断結果のみを
入力すれば足りる。ただし、エッジ比較回路9が速いス
クロールも検出する場合であって、この速いスクロール
時には静止画としての補間処理を行わないようにすると
きには、これら比較回路501,502とOR回路50
3による比較処理が必要となる。この場合、エッジ比較
回路9のマイクロコンピュータ916は、垂直相関値と
水平相関値のいずれか一方でもスクロール検出用の所定
値を超えていると、スクロールが検出されなかったこと
を示すために、オフセット値を十分大きな値に書き換え
て送る必要がある。
【0060】以上説明したように、本実施例の動き適応
形走査線補間装置によれば、一次元配列の垂直微分積算
値や水平微分積算値をそれぞれ別個にオフセット値だけ
ずらして順次マッチングを行う比較的簡単な処理を行う
だけで、画像に遅いスクロールやズーミングが発生した
ことを正確に検出することができる。また、このような
遅いスクロールなどが発生した場合には、動き検出回路
4が画素単位の検出によって動きを検出したとしても、
静止画と同様に前フィールドの映像信号に基づいて補間
映像信号を生成することができるので、遅いスクロール
やズーミング時に垂直解像度が低下するのを防止するこ
とができる。
【0061】なお、上記実施例では、遅いスクロールな
どが検出された場合に、前フィールドの映像信号のみに
基づいて補間映像信号を生成したが、前フィールドだけ
でなく現在フィールドの映像信号も含めた複数の画素の
映像信号の一次変換により得た映像信号を用いることも
できる。
【0062】図10は本発明の第2実施例を示すもので
あって、動き適応形走査線補間装置の構成を示すブロッ
ク図である。なお、図1に示した第1実施例と同様の機
能を有する構成部材には同じ番号を付記して説明を省略
する。
【0063】本実施例の動き適応形走査線補間装置は、
図1に示した第1実施例の場合の前フィールドのフィー
ルドメモリ2からの出力に代えて、映像遅延回路10の
出力をマルチプレクサ6に送るようにしたものである。
映像遅延回路10は、現在フィールドのフィールドメモ
リ1から出力された映像信号が入力され、エッジ比較回
路9から送られて来る垂直方向と水平方向のオフセット
値に応じた遅延期間だけ遅延させてこの映像信号をマル
チプレクサ6に送り出すようにした遅延期間が可変の遅
延回路である。即ち、垂直方向と水平方向のオフセット
値が共に0である場合には、この映像遅延回路10は、
丁度1フィールドの期間だけ遅延させて映像信号を出力
し、前フィールドのフィールドメモリ2と同じ映像信号
を出力することになる。また、垂直方向のオフセット値
が正負の値となる場合には、1フィールドに対してこの
オフセット値分の水平走査期間(H)だけ遅延期間を伸
縮し、水平方向のオフセット値が正負の値となる場合に
は、この遅延期間に対してさらにオフセット値分の桁
(画素)だけ遅延期間を伸縮する。従って、この映像遅
延回路10は、現在フィールドから1フィールドの期間
だけ遅延した映像信号を垂直方向と水平方向のオフセッ
ト値に応じて画面上で平行移動させることになり、スク
ロールがあった場合に、前フィールドの映像を現在フィ
ールドの映像と重なり合う位置まで画面全体でスクロー
ルさせることができる。
【0064】本実施例の補間切替回路5には、エッジ比
較回路9から、スクロールの有無の判断結果も送られる
ようになっている。そして、この補間切替回路5は、ス
クロールが行われていないとする判断結果が送られて来
た場合には、動き検出回路4からの動きの有無の検出結
果にのみ基づいて、フィールドメモリ1からの映像信号
と映像遅延回路10からの映像信号とを切り替えて補間
映像信号を生成する。従って、この場合には、映像遅延
回路10の遅延期間が丁度1フィールドの期間になって
いなければならないので、エッジ比較回路9は、スクロ
ールが行われていないと判断した場合には、垂直方向と
水平方向のオフセット値を共に0に書き換えて出力する
ようにしておく。また、この補間切替回路5は、スクロ
ールが行われているとする判断結果が送られて来た場合
には、動き検出回路4の検出結果にかかわりなく、映像
遅延回路10からの映像信号により補間映像信号を生成
する。さらに、この補間切替回路5は、スクロールが行
われているとする判断結果が送られて来た場合に、同時
に送られて来る垂直方向と水平方向のオフセット値に基
づいて、スクロールによって画面に新たに画像が現れた
領域の検出を行う。即ち、スクロール方向とは逆の画面
の端から垂直方向のオフセット値分の走査線本数の領域
及び水平方向のオフセット値分の桁数の領域がこのよう
な新たに画像が現れた領域となる。そして、補間切替回
路5は、このような領域の映像信号の補間を行う場合に
のみ、フィールドメモリ1からの映像信号により補間映
像信号を生成する。
【0065】ここで、スクロールが発生した場合には、
たとえこの速度が遅い場合にも、現在フィールドと前フ
ィールドの画像にはわずかながらずれが生じるので、そ
のまま静止画としてこの前フィールドの映像信号による
補間を行うと、本来の走査線と補間走査線との間に細か
いにじみなどが生じるおそれがある。そこで、上記構成
の動き適応形走査線補間装置を用いれば、前フィールド
の映像信号がスクロール速度に応じて平行移動されるの
で、このようなずれをなくし、より明瞭な画像を得るこ
とができるようになる。しかも、このようなスクロール
によるずれがなくなることから、比較的速度の速いスク
ロールの場合にも、前フィールドの映像信号による補間
が可能となり、図5に示したオフセット値xの変化の範
囲を定める所定値Kの値を大きくして、広い範囲のスク
ロールにも対応させることができるようになる。また、
スクロールによって画面に新たに画像が現れた領域につ
いては、前フィールドの画像は全く無関係のものとなる
ので、このような領域について現在フィールドの映像信
号により補間映像信号を生成することができる。
【0066】上記映像遅延回路10は、例えばフィール
ドメモリ1などと同様の構成であって、1フィールド分
よりも少し多い記憶容量を有するFIFOメモリを用
い、1フィールドの期間の遅延に対し、読み出しのタイ
ミングをオフセット値に応じて変化させるようにした回
路を設けることにより実現することができる。
【0067】なお、本実施例の動き適応形走査線補間装
置では、ズーミングなどには対応できないので、エッジ
比較回路9は、カウンタクロックの間引きによるズーミ
ングの検出は行わない。ただし、上記映像遅延回路10
による前フィールドの映像信号の平行移動処理に代え
て、前フィールドの映像信号の拡大縮小処理を行うよう
にすれば、これをズーミング時の補間処理に利用するこ
とも可能である。この際、拡大か縮小かの判断及び拡大
率又は縮小率は、間引き数に基づいて検出することがで
きる。また、縮小処理によって画面に新たに画像が現れ
た領域については、上記と同様に現在フィールドの映像
信号を用いて補間を行うことができる。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、本発明の
動き適応形走査線補間装置によれば、画像が遅い速度で
スクロールしている場合や緩やかなズーミングが行われ
る場合を比較的簡単な処理によって検出することができ
るようになり、しかも、これらの場合に、静止画のとき
と同様に、直前の画像によってノンインターレースの走
査線の補間処理を行うことができるので、垂直解像度が
低下して画像が見づらくなったりスクロールやズーミン
グがスムーズに見えなくなったりする弊害を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すものであって、動き
適応形走査線補間装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例を示すものであって、エッ
ジ検出回路の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施例を示すものであって、エッ
ジ累積メモリ8の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施例を示すものであって、エッ
ジ比較回路9の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施例を示すものであって、エッ
ジ比較回路9の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施例を示すものであって、フィ
ールドメモリの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1実施例を示すものであって、動き
検出回路の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第1実施例を示すものであって、補間
切替回路の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第1実施例を示すものであって、垂直
方向のスクロールの検出の様子を模式的に説明する図で
ある。
【図10】本発明の第2実施例を示すものであって、動
き適応形走査線補間装置の構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
4 動き検出回路 5 補間切替回路 6 マルチプレクサ 7 エッジ検出回路 8 エッジ累積メモリ 9 エッジ比較回路 10 映像遅延回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現在フィールドの各画素の映像信号を時
    間方向に微分して動き度を得る動き検出手段と、該動き
    度が所定値以下の場合に、前フィールドの映像信号又は
    前フィールドと現在フィールドの映像信号に基づいて補
    間走査線の映像信号を生成すると共に、動き度が所定値
    を超えている場合には、現在フィールドの映像信号に基
    づいて補間走査線の映像信号を生成する補間切替手段と
    を備えた動き適応形走査線補間装置において、 フィールドごとに各画素の映像信号を垂直方向に微分す
    ると共に、この二次元の空間上の微分値を各走査線ごと
    に積算し一次元の垂直微分積算値として記憶する垂直エ
    ッジ検出手段と、 該垂直エッジ検出手段が記憶した前フィールドと現在フ
    ィールドの垂直微分積算値の差を、双方のフィールドに
    共通する各走査線ごとに計算して積算しスカラーの垂直
    相関値を得る垂直相関検出手段と、 該垂直エッジ検出手段が記憶した前フィールドと現在フ
    ィールドのいずれかの各垂直微分積算値が対応する走査
    線をシフト数分ずらせた状態で、負の所定数から正の所
    定数までの各シフト数について、該垂直相関検出手段を
    繰り返し実行させて、最小の垂直相関値を得る垂直マッ
    チング検索手段と、 該垂直マッチング検索手段によって得た最小の垂直相関
    値が所定値以下である場合に、垂直方向のスクロールが
    行われたと判定する垂直スクロール判定手段と、 フィールドごとに各画素の映像信号を水平方向に微分す
    ると共に、この二次元の微分値を各桁ごとに積算し一次
    元の水平微分積算値として記憶する水平エッジ検出手段
    と、 該水平エッジ検出手段が記憶した前フィールドと現在フ
    ィールドの水平微分積算値の差を、双方のフィールドに
    共通する各桁ごとに計算して積算しスカラーの水平相関
    値を得る水平相関検出手段と、 該水平エッジ検出手段が記憶した前フィールドと現在フ
    ィールドのいずれかの各水平微分積算値が対応する桁を
    シフト数分ずらせた状態で、負の所定数から正の所定数
    までの各シフト数について、該水平相関検出手段を繰り
    返し実行させて、最小の水平相関値を得る水平マッチン
    グ検索手段と、 該水平マッチング検索手段によって得た最小の水平相関
    値が所定値以下である場合に、水平方向のスクロールが
    行われたと判定する水平スクロール判定手段と、 該垂直スクロール判定手段と該水平スクロール判定手段
    が共にスクロールが行われたと判定した場合に、現在フ
    ィールドについては、該補間切替手段に、前フィールド
    の映像信号又は前フィールドと現在フィールドの映像信
    号に基づいて補間走査線の映像信号を生成させるスクロ
    ール時補間修正手段とを備えた動き適応形走査線補間装
    置。
  2. 【請求項2】 前記垂直相関検出手段が、少なくとも前
    フィールドと現在フィールドのいずれか一方の各垂直微
    分積算値ついてそれぞれ一次変換を施した後に、双方の
    垂直微分積算値の差を計算するものであり、 前記水平相関検出手段が、少なくとも前フィールドと現
    在フィールドのいずれかの水平微分積算値についてそれ
    ぞれ一次変換を施した後に、双方の水平微分積算値の差
    を計算する請求項1記載の動き適応形走査線補間装置。
  3. 【請求項3】 前記垂直マッチング検索手段が、最小の
    垂直相関値を得ると共に、その最小の垂直相関値を算出
    したときの垂直方向のシフト数を得るものであり、 前記水平マッチング検索手段が、最小の水平相関値を得
    ると共に、その最小の水平相関値を算出したときの水平
    方向のシフト数を得るものであり、 前記垂直スクロール判定手段と前記水平スクロール判定
    手段が共にスクロールが行われたと判定した場合に、前
    フィールドの映像信号を垂直方向のシフト数と水平方向
    のシフト数分平行移動させる前フィールド画像シフト手
    段が設けられた請求項1または2記載の動き適応形走査
    線補間装置。
  4. 【請求項4】 前記垂直相関検出手段が、前記垂直エッ
    ジ検出手段が記憶した前フィールドと現在フィールドの
    いずれか一方の垂直微分積算値の各走査線ごとの値と、
    他方の垂直微分積算値におけるスキップ数おきの走査線
    ごとの値との差を計算して積算しスカラーの垂直相関値
    を得るものであり、 前記垂直マッチング検索手段が、前フィールドと現在フ
    ィールドの双方について、それぞれスキップ数を0から
    所定値まで順に変更し、各フィールドの各スキップ数ご
    とに、前記垂直エッジ検出手段が記憶した前フィールド
    と現在フィールドのいずれかの各垂直微分積算値が対応
    する走査線をシフト数分ずらせた状態で、負の所定数か
    ら正の所定数までの各シフト数について、該垂直相関検
    出手段を繰り返し実行させて最小の垂直相関値を得、各
    フィールドの各スキップ数ごとの最小の垂直相関値のう
    ちからさらに最小の垂直相関値を得るものであり、 前記水平相関検出手段が、前記水平エッジ検出手段が記
    憶した前フィールドと現在フィールドのいずれかの一方
    の水平微分積算値の各桁ごとの値と、他方の水平微分積
    算値におけるスキップ数おきの桁ごとの値との差を計算
    して積算しスカラーの水平相関値を得るものであり、 前記水平マッチング検索手段が、前フィールドと現在フ
    ィールドの双方について、それぞれスキップ数を0から
    所定値まで順に変更し、各フィールドの各スキップ数ご
    とに、前記水平エッジ検出手段が記憶した前フィールド
    と現在フィールドのいずれかの各水平微分積算値が対応
    する桁をシフト数分ずらせた状態で、負の所定数から正
    の所定数までの各シフト数について、該水平相関検出手
    段を繰り返し実行させて最小の水平相関値を得、各フィ
    ールドの各スキップ数ごとの最小の水平相関値のうちか
    らさらに最小の水平相関値を得る請求項1または2記載
    の動き適応形走査線補間装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0883298A2 (en) * 1997-06-04 1998-12-09 Hitachi, Ltd. Conversion apparatus for image signals and TV receiver
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