JPH08111167A - 粒子放出装置、電界放出型装置及びこれらの製造方法 - Google Patents

粒子放出装置、電界放出型装置及びこれらの製造方法

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JPH08111167A
JPH08111167A JP27027394A JP27027394A JPH08111167A JP H08111167 A JPH08111167 A JP H08111167A JP 27027394 A JP27027394 A JP 27027394A JP 27027394 A JP27027394 A JP 27027394A JP H08111167 A JPH08111167 A JP H08111167A
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electrode
melting point
insulating layer
particle
cathode
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Application number
JP27027394A
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English (en)
Inventor
Naoko Takeda
直子 武田
Tatsuya Sasaoka
龍哉 笹岡
Mitsunobu Sekiya
光信 関谷
Takayuki Hirano
貴之 平野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 第1の電極(例えば、カソード電極13)と第
2の電極(例えば、ゲート電極14)とが絶縁層(例え
ば、SiO2 層15)を介し互いに対向して設けられ、前
記第2の電極及び前記絶縁層をそれぞれ貫通する微小孔
(例えば、ほぼ円形又はスリット状の微細孔又はカソー
ドホール20)が形成され、粒子放出部(例えば、マイク
ロチップ16)が前記微小孔内に設けられ、前記第1の電
極と前記第2の電極との間に電圧を印加することによっ
て前記粒子放出部から所定の粒子(特に電子)が前記微
小孔を通して放出されるように構成されている電子放出
装置(例えば、電界放出型カソード)において、前記粒
子放出部の融点が、前記絶縁層の厚みに方向に分布を有
していることを特徴とする電子放出装置又は電界放出型
装置。 【効果】 短絡に起因する溶断や破壊を効果的に防止
し、高信頼性で高精細、大型の極薄型ディスプレイ装置
にも十分対応可能な装置を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子放出装置(例え
ば、極薄型のディスプレイ装置に使用して好適な電子放
出源)、電界放出型装置(例えば、前記電子放出源を具
備するディスプレイ装置)及びこれらの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば極薄型のディスプレイ装置
としては、電界放出型カソードを電子放出源とする電界
放出型ディスプレイ(FED:Field Emission Displa
y)が知られている。
【0003】公知のFEDでは、スクリーン内部に電子
放出源を設け、その各画素領域内に電子放出材料からな
る多数のマイクロチップを形成し、所定の電気信号に応
じて対応する画素領域のマイクロチップを励起すること
により、スクリーンの螢光面を発光させている。
【0004】上記の電子放出源においては、帯状に形成
された複数本のカソード電極ラインと、このカソード電
極ラインの上部においてカソード電極ラインと交差して
帯状に形成された複数本のゲート電極ラインとが設けら
れ、上記カソード電極ラインの上記ゲート電極ラインと
の各交差領域がそれぞれ1画素領域として形成されてい
る。
【0005】従来の電子放出源によれば、具体的には図
16〜図18に示すように、例えばガラス材からなる下部基
板101 の表面上に帯状の複数本のカソード電極ライン10
3 が形成されている。
【0006】これらのカソード電極ライン103 上には絶
縁層105 が成膜され、この上に各カソード電極ライン10
3 と交差して帯状に複数本のゲート電極ライン104 が形
成されていて、各カソード電極ライン103 と共にマトリ
クス構造を構成している。
【0007】さらに、各カソード電極ライン103 及び各
ゲート電極ライン104 はそれぞれの接続端部において制
御手段107 に接続され、電気的に導通している。
【0008】ここで、各カソード電極ライン103 の各ゲ
ート電極ライン104 との各交差領域122 において、絶縁
層105 には、カソード電極ライン103 からゲート電極ラ
イン104 へ通じる孔径wの多数の円形の微細(小)孔12
0 がカソードホールとして形成され、これらの各孔内に
電界放出型カソードとしてのほぼ円錐状(コーン状)の
マイクロチップ106 が数μm以下の微小サイズに設けら
れている。例えば、マイクロチップ106 は1μm程度の
径で1画素当たり数1000個形成されている。
【0009】これらの各マイクロチップ106 は、電子放
出材料、例えばモリブデンからなっていて、ほぼ円錐体
に形成され、それぞれカソード電極ライン103 上に配さ
れている。そして、各マイクロチップ106 の円錐体の先
端部は、ゲート電極ライン104 に形成されている電子通
過用のゲート部 104aにほぼ位置している。
【0010】このように、各カソード電極ライン103 の
各ゲート電極ライン104 との各交差領域122 には、多数
のマイクロチップ106 が設けられて画素領域が形成さ
れ、個々の画素領域が1つの画素(ピクセル)に対応し
ている。
【0011】上記のように構成された電子放出源(電界
放出型カソード)においては、制御手段107 により所定
のカソード電極ライン103 及びゲート電極ライン104 を
選択し、これらの間に所定の電圧を印加することによっ
て、この印加電圧を対応する画素領域内の各マイクロチ
ップ106 に印加すると、各マイクロチップ106 の先端か
らトンネル効果によって電子が放出される。なお、この
所定の印加電圧値は、各マイクロチップ106 がモリブデ
ンからなっている場合、各マイクロチップ106の円錐体
の先端部付近の電界の強さが108 〜1010V/mとなる程
度のものである。
【0012】このとき、この電子放出源が内蔵されたデ
ィスプレイ(FED)においては、所定の画素領域を励
起することによって各マイクロチップ106 から放出され
た電子が、制御手段107 によりカソード電極ライン103
とアノード(螢光面パネルの透明電極)との間に印加さ
れた電圧によって更に加速され、ゲート電極ライン104
とアノードとの間に形成された真空部を通って螢光面に
到達する。そして、この電子線により螢光面から可視光
が放出される。
【0013】ここで、図16においてこのディスプレイ装
置の構成を説明すると、例えばR(赤)、G(緑)、B
(青)の三原色の各螢光体素子がITO(Indium Tin O
xide:In及びSnの混合酸化物)等からなる透明電極
100R、 100G、 100Bを介してストライプ状に配列さ
れてカラー螢光面123 が形成された光透過性の螢光面パ
ネル114 と、電界放出型カソードを有する電極構体115
(電子放出源)が形成された背面パネル101 とがシール
材等により気密に封止され、所定の真空度に保持され
る。
【0014】螢光面パネル114 と背面パネル101 とは、
その間隔を一定に保持するために所定の高さの柱(いわ
ゆるピラー)110 を介して封止される。
【0015】このFEDによりカラー表示を行う方法と
しては、選択された交差部122 の各カソードと一色の螢
光体とを対応させる方法と、各カソードと複数の色の螢
光体とを対応させるいわゆる色選別方法がある。この場
合の色選別の動作を図19及び図20を用いて説明する。
【0016】図19において、螢光面パネル114 の内面の
複数のストライプ状の透明電極100上には各色に対応す
るR、G、Bの螢光体が順次配列されて形成され、各色
の電極はそれぞれ赤色は3R、緑色は3G、青色は3B
の端子に集約されて導出されている。
【0017】対向する背面パネル101 上には、上記した
ようにカソード電極103 及びゲート電極104 が直交して
ストライプ状に設けられ、このカソード電極103 −ゲー
ト電極104 間に 108〜1010V/mの電界を加えると、各
電極の交差部122 に形成されたマイクロチップ(電界放
出型カソード)106 から電子が放出される。
【0018】一方、透明電極100(即ち、アノード電極)
とカソード電極103 との間には 100〜1000Vの電圧を印
加して、電子を加速し、螢光体を発光させる。図19の例
においては、赤色螢光体Rにのみ電圧を印加して、電子
を矢印eで示すように加速させた場合を示している。
【0019】このように、三端子化された各色R、G、
Bを時系列で選択することによってカラー表示を行うこ
とができる。各カソード電極列上のある一点のカソー
ド、ゲート及びアノード(螢光体ストライプ)のNTS
C方式での色選別タイミングチャートを図20に示す。
【0020】各カソード電極103 を1Hの周期で線順次
駆動させるときに、各色螢光体R、G、Bに対しそれぞ
れ周期HのうちH/3ずつ+hVの信号を与える一方、
ゲート信号及びカソード信号をH/3周期でゲート信号
として+αV、カソード信号として−αV〜−βVを同
期してそれぞれ与え、ゲートカソード間電圧VPP=+2
αVのときに電子を放出して、H/3毎に選択される
R、G、Bの各螢光体を発光させて色選別を行うことが
でき、これによりフルカラー表示を行うことができる。
【0021】しかしながら、本発明者が上記した電子放
出源について検討を加えた結果、以下に述べるような欠
点が存在することを突き止めた。
【0022】即ち、上記した電子放出源は、金属粒子等
により、マイクロチップ106 とゲート電極ライン104 と
が接続されてカソード電極ライン103 とゲート電極ライ
ン104 とが短絡し、マイクロチップ106 が破壊される場
合があることが分かった。こうした短絡によるマイクロ
チップ106 の破壊について、図21〜図22に示す製造工程
で説明する。
【0023】まず、ガラス等からなる下部基板101 上に
ニオブ等を材料として厚さ約2000Å程度の導体膜を成膜
し、その後、写真製版法及び反応性イオンエッチング法
等により、この導体膜をライン形状にパターニングして
カソード電極103 とする。
【0024】そして、絶縁層105(例えば、二酸化珪素)
をスパッタリング又は化学蒸着法により上記導体膜上に
成膜し、この絶縁層105 上にゲート電極材料(例えば、
ニオブ)を成膜し、その後、写真製版法及び反応性イオ
ンエッチング法によりこの導体膜をカソード電極ライン
103 と交差するようなゲート電極ライン104 に加工す
る。
【0025】しかる後、ゲート電極ライン104 及び絶縁
層105 を貫通する円形の微細孔120を写真製版法及び反
応性イオンエッチング法により形成する。この微細孔12
0 は更に、ウエットエッチング等によって拡大させ、ゲ
ート電極ライン104 にオーバーハング部 104bを形成す
る。
【0026】その後、図21に示すように、剥離層124(例
えば、アルミニウム)を電子放出源の主面部に対して斜
め方向から真空蒸着により成膜する。
【0027】そして、微細孔120 中のカソード電極103
上にモリブデンを円錐形に蒸着法により堆積させ、マイ
クロチップ106 を形成する。このとき、剥離層124 上に
モリブデン106 が堆積するが、この堆積の進行に伴って
孔120 の上方が堆積モリブデンにより徐々に閉じられ、
これと同時にマイクロチップ106 が円錐状に堆積する。
【0028】次いで、図22に示すように剥離層124 を溶
解することにより、剥離層124 上のモリブデン106 を剥
離し、除去(リフトオフ)し、図18に示した如き構造を
作製する。
【0029】しかし、このリフトオフ時等に生じた金属
片125 等がマイクロチップ106 とゲート電極ライン104
との間に付着し、これらを短絡する。このため、作動時
にカソード103 −ゲート104 間に電圧を印加し、この電
圧を上げていった場合に、マイクロチップ106 は非常に
高温になり、ついには耐えきれないほどの温度となる。
【0030】この結果、図23に示すように、マイクロチ
ップ106 自体と、その周りの半径数十μmに亘る領域の
ゲート104 やカソード103 までも矢印126 のように溶断
され、破壊を生じてしまう。これでは、かなりの領域が
動作しなくなり、有効な領域が減少してしまう。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
したような従来技術の欠点を解決し、短絡に起因する溶
断や破壊を効果的に防止し、高信頼性で高精細、大型の
極薄型ディスプレイ装置にも十分対応可能な粒子放出装
置、電界放出型装置及びこれらの製造方法を提供するこ
とにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、第1の
電極(例えば、後述のカソード電極13)と第2の電極
(例えば、後述のゲート電極14)とが絶縁層(例えば、
後述のSiO2 層15)を介し互いに対向して設けられ、
前記第2の電極及び前記絶縁層をそれぞれ貫通する微小
孔(例えば、後述のほぼ円形又はスリット状の微細孔又
はカソードホール20)が形成され、粒子放出部(例え
ば、後述のマイクロチップ16)が前記微小孔内に設けら
れ、前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧を印
加することによって前記粒子放出部から所定の粒子(特
に電子)が前記微小孔を通して放出されるように構成さ
れている粒子放出装置(例えば、電界放出型カソード)
において、前記粒子放出部の融点が、前記絶縁層の厚み
方向に分布を有していることを特徴とする粒子放出装置
に係るものである。
【0033】本発明の粒子放出装置によれば、粒子放出
部が絶縁層の厚み方向に融点の分布を有しているので、
上述したようにしてリフトオフ後に生じる金属片や金属
屑により粒子放出部と第2の電極とが短絡したとして
も、装置の動作時に第1の電極−第2の電極間に電圧を
印加し、この電圧を上げていった場合、低電圧で粒子放
出部の低融点部分(又は領域)が溶けるため、この溶け
出した分だけ粒子放出部の高さが低くなる。
【0034】この結果、粒子放出部と第2の電極との間
の間隔が拡大し、この拡大された間隔から上記の金属片
や金属屑が微小孔内に落ち込み、粒子放出部と第2の電
極とはもはや短絡しないようになるため、こうした微小
孔内の粒子放出部の性能は劣化することがあってもその
周囲の各電極や絶縁層は既述したように溶断、破壊を生
じることはない。従って、従来では素子の大面積にわた
って使用できなくなっていたことに比べて、有効領域を
大きくでき、上記の粒子放出部を含む画素も破壊される
ことなく使用することができる。
【0035】本発明の粒子放出装置においては、融点に
分布を有する粒子放出部が、第1の電極側の低融点部分
(例えば、後述の低融点金属層16a)と第2の電極側の
(特に先端部分を形成している)高融点部分(例えば、
後述の高融点金属層16b)とからなっていることが望ま
しい。この場合には、粒子放出部の下部にある低融点部
分が溶けると、溶けずに残った高融点部分からなる先端
部が微小孔内に効果的に落ち込み、上記した結果を確実
に得ることができる。
【0036】また、上記の低融点部分と高融点部分の融
点の差は十分にすること(例えば1400℃以上)が望まし
く、低融点部分の融点が 600℃以下であり、高融点部分
の融点が2000℃以上であるのがよい。
【0037】これらの低融点部分と高融点部分とは、互
いに区別できる別々の層を形成しているのがよく、例え
ば粒子放出部の第1の電極側が低融点層、第2の電極側
(特に先端部)が高融点層であるのがよいが、低融点層
が高融点層間の中間層として存在していてもよい。或い
は、粒子放出部の融点が絶縁層の厚み方向に段階的に若
しくは徐々に変化している(例えば、第2の電極側から
第1の電極側へ融点が低下している)構造も採用可能で
ある。
【0038】上記の粒子放出部、又は低融点部分及び高
融点部分は、電圧印加下で電子等の粒子を放出できる電
界放出型の材料で形成する必要がある。低融点部分と高
融点部分は共に金属からなっているのがよいが、使用可
能な低融点金属としてはスズ、インジウム、亜鉛等が挙
げられ、アルミニウムよりも低融点(融点 600℃以下)
のものがよく、また、使用可能な高融点金属としてはモ
リブデン、クロム、タングステン、ニオブ等が挙げら
れ、融点は2000℃以上であるのがよい。
【0039】また、本発明の粒子放出装置においては、
第2の電極が絶縁層での微小孔上に突設されており、こ
の突設量(オーバーハング量)が前記第2の電極での微
小孔の径の20%〜100 %であることが、上記した短絡に
より溶け出した粒子放出部の低融点部分が微小孔から溢
れ出ないように、これを抑制する作用も有効に発揮させ
る上で望ましい。また、こうした突設量によって、後述
する粒子放出部の形成時に蒸着金属が第2の電極と接触
して堆積することを防止でき、かつ、第2の電極の機械
的強度を保持することができる。
【0040】本発明の粒子放出装置は、具体的には、互
いに交差する(交差領域は画素領域となる)カソード電
極ラインとゲート電極ラインとが絶縁層を介して基体上
に積層され、前記ゲート電極ライン及び前記絶縁層をそ
れぞれ貫通する微小孔が形成され、微小冷陰極が前記微
小孔内において前記カソード電極と接して設けられてお
り、電子放出源として構成されるのが望ましい。
【0041】本発明はまた、上記した電界放出型カソー
ド等の電子放出源の如き粒子放出装置を具備する電界放
出型装置も提供するものである。具体的には、そうした
粒子放出装置と、上記した螢光面パネルの如く粒子が入
射する発光用等の装置との組み合わせで構成される電界
放出型装置も提供するものである。また、放出される粒
子は通常は電子であるが、必ずしも電子に限られるもの
ではなく、他の素粒子も対象としてよい。
【0042】こうした電界放出型装置としては、カソー
ド電極ライン、ゲート電極ライン、微小孔付きの絶縁層
及び前記微小孔内の微小冷陰極からなる第1のパネル
と、複数色の発光体及びこれらの発光体がそれぞれ被着
された電極からなる第2のパネルとによって構成された
電界放出型発光装置が挙げられる。この場合、発光体が
螢光体である電界放出型ディスプレイ装置(FED)と
して構成することができる。
【0043】本発明による粒子放出装置及び電界放出型
装置は、基体(例えば、後述のガラス基板11)上に第1
の電極(例えば、後述のカソード電極13)を形成する工
程と;この第1の電極を含む領域上に絶縁層(例えば、
後述のSiO2 層15)を形成する工程と;この絶縁層上
に第2の電極(例えば、後述のゲート電極14)を形成す
る工程と;この第2の電極及び前記絶縁層をそれぞれ貫
通する微小孔(例えば、後述のほぼ円形又はスリット状
の微細孔又はカソードホール20)を形成する工程と;前
記第2の電極上に剥離層(例えば、後述のアルミニウム
層24)を形成する工程と;しかる後に、第1の物質(例
えば、Sn)を前記微小孔内に堆積させた後に、前記第
1の物質とは融点の異なる第2の物質(例えば、Mo)
を前記第1の物質の堆積層上に堆積させることによっ
て、粒子放出部を前記微小孔内に形成する工程と;前記
剥離層と共にこの剥離層上の前記第1及び第2の物質の
堆積層を除去する工程(リフトオフ)と;を有する方法
を経て製造するのが望ましい。
【0044】この製造方法によれば、融点分布を有する
粒子放出部を微小孔内に再現性良く確実に作製すること
ができる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0046】図1〜図14は、本発明の第1の実施例によ
る電子放出源(電界放出型カソードを含む電極構体)及
び極薄型のディスプレイ装置(FED)を示すものであ
る。
【0047】本実施例によるディスプレイ装置は、図18
に示したものと同様に、図1に示す電子放出源(電界放
出型カソードを含む電極構体35)と、真空部を介して電
子放出源に対向したアノードとなる螢光面パネル(図16
参照)との組み合わせによって構成され、既述したよう
にしてディスプレイ動作を行うものである。
【0048】電子放出源においては、その要部を縦断面
で表す図1に示すように、例えばガラス材からなる下部
基板11の表面上に帯状の複数本のカソード電極ライン13
がニオブ等によって厚さ2000Å程度に形成されている。
【0049】これらのカソード電極ライン13上には、各
接続端部を除いて二酸化珪素等の絶縁層15が厚さ1μm
程度に成膜され、その上に各カソード電極ライン13と領
域22で交差して帯状の複数本のゲート電極ライン14がニ
オブ等によって厚さ2000Å程度に形成され、各カソード
電極ライン13と共にマトリクス構造を構成している。
【0050】さらに、各カソード電極ライン13及び各ゲ
ート電極ライン14はそれぞれの接続端部において制御手
段(図18の107 と同様のもの)にそれぞれ接続され、電
気的に導通している。
【0051】ここで、絶縁層15にはカソード電極ライン
13からゲート電極ライン14へ通じる孔径wの多数の円形
の微細(小)孔20がカソードホールとして形成され、こ
れらの各孔内に電界放出型カソードとしてのマイクロチ
ップ16が微小孔20の深さ全体に亘ってほぼ円錐形に設け
られている。例えば、マイクロチップ16は1μm程度の
径で1画素当たり数1000個形成されている。
【0052】このマイクロチップ16は、本発明に基い
て、下部の低融点金属層(例えば、スズ層)16aと上部
の高融点金属層(例えば、モリブデン層)16bとの積層
体からなっている。このマイクロチップ16は、後述の方
法によって微細孔20内に容易に成膜できる。
【0053】なお、螢光面パネル側の基板は、その一主
面である下面部において上記真空部を介して上記電子放
出源の主面部と対向して設けられている。この上部基板
の下面部には、螢光面が塗布され、各カソード電極ライ
ン13とそれぞれ平行な帯状の螢光面が形成されている。
【0054】上記電子放出源においては、上記制御手段
により所定のカソード電極ライン13及びゲート電極ライ
ン14を選択し、これらの間に所定の電圧を印加すること
によって、対応する画素領域内の各微細孔20内のマイク
ロチップ16に所定の電界がかかると、各微細孔20内のマ
イクロチップ16からトンネル効果によって電子が放出さ
れる。
【0055】このとき、上記電子放出源が内蔵されたデ
ィスプレイ装置において、所定の画素領域を励起するこ
とによって各微細孔20内のマイクロチップ16から放出さ
れた電子が上記制御手段によりカソード電極ライン13と
アノードである上部基板との間に印加された電圧によっ
て更に加速され、ゲート電極ライン14と上記上部基板と
の間に形成された真空部を通って螢光面に到達する。そ
して、この電子線により螢光面から可視光が放出され
る。
【0056】上記したように構成された本実施例の電子
放出源35によれば、微細孔20内に設けたマイクロチップ
16が、そのほぼ円錐形の形状において、下部のほぼ円錐
台形の部分がスズ等の低融点金属層16aからなり、上部
(先端部側)のほぼ円錐形の部分がモリブデン等の高融
点金属からなっているため、次に述べるように、電子放
出源の電極13、14や絶縁層15の溶断や破壊を十二分に防
止でき、ディスプレイとして画素の有効領域を実質的に
減少させることなく、その性能を良好に保持することが
できる。
【0057】即ち、図3に示すように、後述のリフトオ
フ時に生じた金属片(又は金属屑)25がマイクロチップ
16とゲート電極14との間に付着して挟まり、これらの間
を短絡させてしまっても、ディスプレイの動作時にカソ
ード電極13−ゲート電極14間の印加電圧が低いときに短
絡による通電で一定の熱が発生し、この熱によってマイ
クロチップ16の低融点金属層16aが溶け出す。
【0058】この結果、図4に示すように、低融点金属
層16aはもはや元の形状を維持できずにその溶融した金
属が微細孔20内で広がり、これと同時に、溶けないで残
った高融点金属層16bが微細孔20内で一定の高さ分だけ
落下することになる。この落下によって、マイクロチッ
プ16とゲート電極14との間の間隔が拡大し、この拡大さ
れた間隔sから上記の金属片(又は金属屑)25が微細孔
20内に落ち込み、マイクロチップ16とゲート電極14とは
もはや短絡しないようになる。
【0059】このように金属片(又は金属屑)25が付着
した箇所では、マイクロチップ16−ゲート電極14間の短
絡がなくなるため、その周囲の各電極13、14及び絶縁層
15は既述した如き溶断や破壊を生じることはなく、ディ
スプレイとしての有効領域を実質的に減少させることは
ない。
【0060】マイクロチップ16が初期形状から変形し、
この電子放出能が劣化することはあっても、なおも或る
程度の(若しくは有効な)電子放出能を示すことがあ
る。そして、金属片(又は金属屑)25の付着した微細孔
20での電子放出能が劣化若しくは無効となる箇所は1画
素当たり数個程度であるため、マイクロチップ16が1画
素当たり数1000個も存在することから実質的にディスプ
レイ性能に影響を与えることはない。
【0061】上記の金属片(又は金属屑)25はリフトオ
フ時にエッチング液中に生じ、そのサイズは 0.5〜0.6
μmに及ぶことがある。これを考慮すると、図2に拡大
図示するように、マイクロチップ16の低融点金属層16a
の高さhaと高融点金属層16bの高さhbとは、絶縁層
15の厚みが1μm程度(ゲート電極14の厚みを合計して
も 1.2μm程度)であるから、 ha≧0.6 μm、 hb≦0.6 μm(或いはhb<0.6
μm) 又は ha/hb≧1.0 とすることが望ましい(但し、本実施例では、ha=h
b=0.6 μmとしてよい)。
【0062】即ち、ha≧0.6 μm又はha/hb≧1.
0 とすることによって、上記した低融点金属層16aが溶
けることによってその厚み分に対応した高さ(例えば
0.3〜0.4 μm)だけマイクロチップ16の高さが低下す
るため、マイクロチップ16とゲート電極14との上記した
間隔sは金属片15を十分に通せる大きさ( 0.6μm以
上)となる。
【0063】また、図2において、ゲート電極14が絶縁
層15の微細孔20上にオーバーハング部14bを有してお
り、この突設量(オーバーハング量)dがゲート電極14
での微細孔20Aの径rの20%〜100 %であることが、上
記した短絡により溶け出したマイクロチップ16の低融点
金属が微細孔20から溢れ出ないように、これを抑制する
作用を有効に発揮させる上で望ましい。また、こうした
突設量dによって、後述するマイクロチップの形成時に
蒸着金属がゲート電極14と接触して堆積することを防止
でき、かつ、ゲート電極14の機械的強度を保持すること
ができる。
【0064】上記のオーバーハング部14bと微細孔20と
のサイズ関係については絶縁層15での微細孔20Bにおい
てカソード電極13に接する端部15aと中心軸線CLとの
距離をa、ゲート電極14に接する端部15bと中心軸線C
Lとの距離をbとすると、微細孔20Aの半径rとの関係
を、 0.20≦(a−r)/r≦1.00、 0.20≦(b−r)/r
≦1.00 とするのが望ましい。
【0065】なお、微細孔20は後述するウエットエッチ
ングで拡大され、ゲート電極14のオーバーハング部14b
が形成されるが、このときに、実際には仮想線21で示す
ように微細孔20の壁面が斜めにオーバーエッチングされ
るが、この場合の端部15bによる距離bも上記した関係
を満たすことが望ましい。
【0066】次に、本実施例によるディスプレイ装置を
構成する電子放出源(電界放出型カソードを含む電極構
体35)の製造方法の一例を図5〜図14について説明す
る。
【0067】まず、図5に示すように、ガラス等からな
る下部基板11上にニオブ、モリブデン又はクロム等の導
体材料を厚さ約2000Å程度に成膜し、その後、写真製版
法及び反応性イオンエッチング法(例えばCl2 とO2
との混合ガス使用)によりこの導体膜をライン形状に加
工し、カソード電極ライン13を形成する。
【0068】次いで、図6に示すように、絶縁層15、例
えば二酸化珪素(SiO2 )をスパッタリング又は化学
蒸着法(CVD)によりカソード電極ライン13を含む面
上に厚さ1μm程度に成膜する。
【0069】次いで、図7に示すように、絶縁層15上に
ゲート電極材料14、例えばニオブ又はモリブデンを厚さ
2000Å程度に成膜する。更に、写真製版法及び反応性イ
オンエッチング法により、このゲート電極材料膜をカソ
ード電極ライン13と交差するようなライン形状のゲート
電極ライン14に加工する。
【0070】次いで、図8に示すように、ゲート電極ラ
イン14と絶縁層15を貫通する円形の微細孔20を写真製版
法及び反応性イオンエッチング法(例えば、CHF3
CH2 2 との混合ガス使用)により形成する。
【0071】次いで、図9に示すように、ゲート電極14
をマスクにして微細孔20に面する絶縁層15をウエットエ
ッチング(等方性エッチング:例えば、弗化アンモニウ
ムを緩衝剤として添加したフッ酸を使用)でオーバーエ
ッチングし、これによって微細孔20を拡張すると共に、
ゲート電極14にオーバーハング部14bを形成する。
【0072】次いで、図10に示すように、剥離層24、例
えばアルミニウム又はニッケルを電子放出源の主面部に
対して斜め方向から真空蒸着により成膜する。
【0073】次いで、図11に示すように、微細孔20内の
導体部(カソード電極13)上に低融点金属16a、例えば
スズを垂直に蒸着し、 0.6μm厚程度の低融点金属層16
aを微細孔20内に形成する。この蒸着においては、図14
に示す真空蒸着槽40(但し、排気系等は図示省略)にお
いて、所定の真空度にして、低融点金属の蒸着源41に対
し電子銃42による電子ビーム加熱を行い、蒸着源41上の
基板11(図10の状態のもの)に蒸着する。
【0074】なお、図14中の43は蒸着源41に対して回動
可能なシャッタ(蒸着時は蒸着源を開放)、44は仕切壁
である。上記の剥離層24の蒸着も、図14の蒸着槽内で行
うことができる。
【0075】次いで、図12に示すように、低融点金属層
16a上に高融点金属層16b、例えばモリブデンを垂直蒸
着により 0.6μm厚程度に堆積させる。この蒸着を行う
には、図14に示した蒸着槽40内で基板11を仮想線位置へ
移動させ、この位置で高融点金属16bの蒸着源45を電子
銃46による電子ビーム加熱によって基板11へ向けて蒸発
させる(このときは、シャッタ47を開放する)。
【0076】こうして、低融点金属層16a上に高融点金
属層16bを堆積させるが、このとき、堆積の進行に伴っ
て微細孔20の上方が堆積スズ16a及び堆積モリブデン16
bにより徐々に閉じられ、低融点金属層16aと高融点金
属層16bとの積層構造からなるマイクロチップ16が円錐
状に堆積していく。
【0077】次いで、図13に示すように、剥離層24を溶
解することにより、剥離層24と共にこの上の堆積金属16
a及び16bを剥離し、除去(リフトオフ)する。これに
よって、図1に示した如く、微細孔20内にマイクロチッ
プ16からなる微小冷陰極を選択的に形成した電極構体35
(電子放出源)を完成する。
【0078】このように、上記した製造方法によって、
低融点金属層16a及び高融点金属層16bからなるマイク
ロチップ16を再現性良く、確実に形成することができ
る。
【0079】なお、図11〜図12に示した金属16a、16b
の堆積時には、ゲート電極14のオーバーハング部14bの
存在によって、微細孔20内において堆積金属が絶縁層15
の内壁面に付着すること(従って、ゲート電極14とマイ
クロチップ16が接触すること)を防止でき、マイクロチ
ップ16の電子放出性能を良好にできる。また、オーバー
ハング部14bはあまり突出させないことによって、ゲー
ト電極14の機械的強度も保持できる。
【0080】図15は、本発明の第2の実施例による電子
放出源(電極構体35)を示すものである。
【0081】この第2の実施例による電子放出源は、上
記の第1の実施例による電子放出源とほぼ同様の構成を
有するが、微細孔20内のマイクロチップ16を3層構造と
し、最下層及び最上層にそれぞれ高融点金属層(例えば
モリブデン層)16bを円錐台形及び円錐形に設け、これ
らの中間層として低融点金属層(例えばスズ層)16aを
設けている点が異なっている。この中間の低融点金属層
16aの厚みは 0.6μm以上とするのがよい。
【0082】この例でも、図3及び図4で述べたと同様
に、金属片が付着して短絡を生じると、カソード電極13
−ゲート電極14間の印加電圧が低電圧のときに、マイク
ロチップ16において中間の低融点金属層16aが溶け、こ
れに伴って最上層16bの位置が低下し、金属片が微細孔
20内に落下する。これによって、短絡を解消し、周囲の
溶断、破壊を防止することができる。その他、上記の第
1の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0083】以上、本発明の実施例を説明したが、上述
の実施例は本発明の技術的思想に基いて更に変形が可能
である。
【0084】例えば、上述したマイクロチップ16の層構
成又は融点分布は種々変更することができ、低融点金属
層の個数やその形成位置を変化させてよいし、また、融
点分布が上部から下部にかけて段階的若しくは連続的に
低くなる領域をマイクロチップ16に形成することもでき
る。
【0085】また、マイクロチップ16の形状について
も、上述したコーン状又は円錐形に限ることはなく、そ
の作製方法も変更してよい。その他、電子放出源の各部
の形状、材質も変更してよく、特にマイクロチップの構
成金属は上述したように様々に選択可能である。
【0086】微細孔20(カソードホール)の平面形状も
変形でき、例えばスリット状としてよい。微細孔20がス
リット状であると、円形の微細孔の場合と比較して、エ
ミッション領域(電子放出面積)が大きい。
【0087】マイクロチップ16をはじめ各電極等の堆積
方法は、蒸着、スパッタ法、レーザアブレーション法
(レーザ光照射によるエッチング現象を利用した堆積
法)等が採用可能である。
【0088】また、上述した電子放出源は、FEDに好
適であるが、対向する螢光面パネルの構造や各部のパタ
ーン及び材質等は上述したものに限られず、また、その
作製方法も種々採用できる。
【0089】なお、上述した電子放出源の用途は、FE
D又はそれ以外のディスプレイ装置に限定されることは
なく、真空管(即ち、カソードから放出される電子流を
ゲート電極(グリッド)によって制御し、増幅又は整流
する電子管)に使用したり、或いは、カソードから放出
される電子を信号電流として取り出すための回路素子
(これは、上述したFEDの螢光面パネルに光電変換素
子を取付け、螢光面パネルの発光パターンを光電変換素
子で電気信号に変換する光通信用の素子も含まれる。)
等にも応用可能である。
【0090】
【発明の作用効果】本発明によれば、上述した如く、第
1の電極(例えば、上述のカソード電極13)と第2の電
極(例えば、上述のゲート電極14)とが絶縁層(例え
ば、上述のSiO2 層15)を介し互いに対向して設けら
れ、前記第2の電極及び前記絶縁層をそれぞれ貫通する
微小孔(例えば、上述のほぼ円形又はスリット状の微細
孔又はカソードホール20)が形成され、粒子放出部(例
えば、上述のマイクロチップ16)が前記微小孔内に設け
られ、前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧を
印加することによって前記粒子放出部から所定の粒子
(特に電子)が前記微小孔を通して放出されるように構
成されている粒子放出装置(例えば、電界放出型カソー
ド)において、前記粒子放出部の融点が、前記絶縁層の
厚み方向に分布を有しているので、リフトオフ後に生じ
る金属片や金属屑により粒子放出部と第2の電極とが短
絡したとしても、装置の動作時に第1の電極−第2の電
極間に電圧を印加し、この電圧を上げていった場合、低
電圧で粒子放出部の低融点部分(又は領域)が溶けるた
め、この溶け出した分だけ粒子放出部の高さが低くな
る。
【0091】この結果、粒子放出部と第2の電極との間
の間隔が拡大し、この拡大された間隔から上記の金属片
や金属屑が微小孔内に落ち込み、粒子放出部と第2の電
極とはもはや短絡しないようになるため、こうした微小
孔内の粒子放出部の性能は劣化することがあってもその
周囲の各電極や絶縁層は既述したように溶断、破壊を生
じることはない。従って、従来では素子の大面積にわた
って使用できなくなっていたことに比べて、有効領域を
大きくでき、上記の粒子放出部を含む画素も破壊される
ことなく使用することができる。
【0092】本発明は、高信頼性で高精細、大型の極薄
型ディスプレイ装置にも十分対応可能な粒子放出装置、
電界放出型装置及びこれらの製造方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による電子放出源の一部
分の概略断面図である。
【図2】同電子放出源の主要部のサイズを説明するため
の拡大断面図(但し、断面ハッチングは省略)である。
【図3】同電子放出源の微細孔に金属片が付着した状態
を示す概略断面図である。
【図4】同電子放出源の微細孔のマイクロチップが熱的
に変形した状態を示す概略断面図である。
【図5】同電子放出源の製造工程の一段階を示す概略断
面図である。
【図6】同電子放出源の製造工程の他の一段階を示す概
略断面図である。
【図7】同電子放出源の製造工程の他の一段階を示す概
略断面図である。
【図8】同電子放出源の製造工程の他の一段階を示す概
略断面図である。
【図9】同電子放出源の製造工程の他の一段階を示す概
略断面図である。
【図10】同電子放出源の製造工程の他の一段階を示す概
略断面図である。
【図11】同電子放出源の製造工程の他の一段階を示す概
略断面図である。
【図12】同電子放出源の製造工程の他の一段階を示す概
略断面図である。
【図13】同電子放出源の製造工程の更に他の一段階を示
す概略断面図である。
【図14】同電子放出源を製造する際に使用する真空蒸着
装置の概略断面図である。
【図15】本発明の第2の実施例による電子放出源の一部
分の概略断面図である。
【図16】従来の電子放出源を適用したディスプレイ装置
の一部分の分解断面斜視図である。
【図17】同電子放出源の一部分の拡大断面斜視図であ
る。
【図18】同電子放出源の概略断面図である。
【図19】同ディスプレイ装置におけるR、G、B三端子
の切り換えによる色選別を説明するための一部分の概略
断面図である。
【図20】同色選別時のタイミングチャートである。
【図21】同電子放出源の製造工程の一段階を示す概略断
面図である。
【図22】同電子放出源の製造工程の他の一段階を示す概
略断面図である。
【図23】同電子放出源の製造工程において溶断が生じる
状況を示す概略断面図である。
【符号の説明】
11・・・下部基板 13・・・カソード電極ライン 14・・・ゲート電極ライン 15・・・絶縁層 16・・・マイクロチップ(微小冷陰極又はカソードコー
ン) 16a・・・低融点金属層 16b・・・高融点金属層 20・・・微細孔(カソードホール) 20A・・・ゲート電極ラインでの微細孔 20B・・・絶縁層での微細孔 22・・・交差領域 24・・・剥離層 25・・・金属片又は金属屑 35・・・電子放出源(電極構体) e・・・電子 R、G、B・・・各色の螢光体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 貴之 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極と第2の電極とが絶縁層を介
    し互いに対向して設けられ、前記第2の電極及び前記絶
    縁層をそれぞれ貫通する微小孔が形成され、粒子放出部
    が前記微小孔内に設けられ、前記第1の電極と前記第2
    の電極との間に電圧を印加することによって前記粒子放
    出部から所定の粒子が前記微小孔を通して放出されるよ
    うに構成されている粒子放出装置において、前記粒子放
    出部の融点が、前記絶縁層の厚み方向に分布を有してい
    ることを特徴とする粒子放出装置。
  2. 【請求項2】 粒子放出部が、第1の電極側の低融点部
    分と第2の電極側の高融点部分とからなっている、請求
    項1に記載した粒子放出装置。
  3. 【請求項3】 高融点部分が粒子放出部の先端部分を形
    成している、請求項2に記載した粒子放出装置。
  4. 【請求項4】 低融点部分の融点が 600℃以下であり、
    高融点部分の融点が2000℃以上である、請求項2又は3
    に記載した粒子放出装置。
  5. 【請求項5】 低融点部分及び高融点部分が共に金属か
    らなっている、請求項2〜4のいずれか1項に記載した
    粒子放出装置。
  6. 【請求項6】 第2の電極が絶縁層での微小孔上に突設
    されており、この突設量が前記第2の電極での微小孔の
    径の20%〜100 %である、請求項1〜5のいずれか1項
    に記載した粒子放出装置。
  7. 【請求項7】 互いに交差するカソード電極ラインとゲ
    ート電極ラインとが絶縁層を介して基体上に積層され、
    前記ゲート電極ライン及び前記絶縁層をそれぞれ貫通す
    る微小孔が形成され、微小冷陰極が前記微小孔内におい
    て前記カソード電極と接して設けられており、電子放出
    源として構成された、請求項1〜6のいずれか1項に記
    載した粒子放出装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載した
    粒子放出装置を具備する電界放出型装置。
  9. 【請求項9】 カソード電極ライン、ゲート電極ライ
    ン、微小孔付きの絶縁層及び前記微小孔内の微小冷陰極
    からなる第1のパネルと、複数色の発光体及びこれらの
    発光体がそれぞれ被着された電極からなる第2のパネル
    とによって電界放出型発光装置として構成された、請求
    項8に記載した電界放出型装置。
  10. 【請求項10】 発光体が螢光体である電界放出型ディス
    プレイ装置として構成された、請求項9に記載した電界
    放出型装置。
  11. 【請求項11】 基体上に第1の電極を形成する工程と;
    この第1の電極を含む領域上に絶縁層を形成する工程
    と;この絶縁層上に第2の電極を形成する工程と、この
    第2の電極及び前記絶縁層をそれぞれ貫通する微小孔を
    形成する工程と、前記第2の電極上に剥離層を形成する
    工程と;しかる後に、第1の物質を前記微小孔内に堆積
    させた後に、前記第1の物質とは融点の異なる第2の物
    質を前記第1の物質の堆積層上に堆積させることによっ
    て、粒子放出部を前記微小孔内に形成する工程と;前記
    剥離層と共にこの剥離層上の前記第1及び第2の物質の
    堆積層を除去する工程と;を有する、請求項1〜10のい
    ずれか1項に記載した装置の製造方法。
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