JPH0811080A - 空間3自由度の駆動装置 - Google Patents

空間3自由度の駆動装置

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JPH0811080A
JPH0811080A JP14835994A JP14835994A JPH0811080A JP H0811080 A JPH0811080 A JP H0811080A JP 14835994 A JP14835994 A JP 14835994A JP 14835994 A JP14835994 A JP 14835994A JP H0811080 A JPH0811080 A JP H0811080A
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栄一 八木
Katsumi Nakajima
勝己 中嶋
Shigekazu Shikoda
繁一 志子田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 希望する構成が可能であるx軸およびy軸の
各軸まわりに角変位可能であり、かつz軸方向に移動が
可能である空間3自由度を有する駆動装置を提供するこ
と。 【構成】 ベースプレート2とエンドイフェクタ3と
を、合計3つの直動アクチュエータで関節を介して連結
する。ベースプレート2における合計3つの関節7〜9
のうち、2つの関節7,8は1自由度であって、それら
の3つの関節を含む仮想円10の接線方向の軸線まわり
に角変位可能である。エンドイフェクタ3における合計
3つの各関節11〜13は、2または3自由度を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、xyz直交三軸の座標
系におけるx軸およびy軸の各軸まわりの角変位、なら
びにz軸方向の移動変位を行うことができる空間3自由
度の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような駆動装置は、たとえば車輪形
移動ロボットの姿勢制御機構として働くサスペンション
機構および姿勢制御台として働くポジショナーまたは雲
台などとして用いられ、またロボットの手首機構として
用いられる。いわゆるパラレルマニピュレータは、シリ
アルマニピュレータに比べて、高剛性、軽量であるとい
う利点がある。
【0003】従来からのパラレル機構は、空間6自由度
を有する。このような先行技術では、3自由度の動作を
行うときには、自由度が冗長になる。したがってその無
駄な自由度の分だけ、アクチュエータ、リンクなどが無
駄に増加することになり、不必要に大重量となる。また
冗長な自由度の分だけ、構成が複雑になる。
【0004】他の先行技術は、平面3自由度のパラレル
機構である。この先行技術では、動きが平面内に限定さ
れるという問題がある。
【0005】他の先行技術は、球面3自由度パラレル機
構であり、この先行技術では動作範囲が狭い。
【0006】空間3自由度パラレル機構の先行技術はま
た、特開平3−111182および橋本他「3自由度パ
ラレルメカニズムを用いた柔軟リストの設計および性能
評価」日本機械学会〔No.930−40(ロボティク
ス・メカトロニクス講演会 '93講演論文集) '93.
7.6〜7.札幌市〕第596頁〜第601頁に開示さ
れている。これらの各先行技術では、関節の配置、選択
および構成についての検討が不十分であり、希望する用
途に最適の構成を実現することが考慮されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、希望
する動作を実現することができる空間3自由度の駆動装
置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の部材
と、第1の部材から間隔をあけて配置される第2の部材
と、第1および第2の各部材間に配置される第1〜第3
伸縮駆動手段と、第1部材と第1〜第3の各伸縮駆動手
段の一方端部とをそれぞれ連結する第1〜第3関節であ
って、第1〜第3関節は、1つの仮想円上に周方向に間
隔をあけて存在し、これらの第1〜第3関節のうち、少
なくとも第1および第2関節は、仮想円の接線方向の軸
線まわりに角変位可能な1自由度である第1〜第3関節
と、第2部材と第1〜第3の各伸縮駆動手段の他方端部
とをそれぞれ連結し、2または3自由度である第4〜第
6関節とを含むことを特徴とする空間3自由度の駆動装
置である。
【0009】また本発明は、第3および第4関節は、2
自由度であり、第5および第6関節は3自由度であるこ
とを特徴とする。
【0010】また本発明は、第3および第5関節は、3
自由度であり、第4および第6関節は2自由度であるこ
とを特徴とする。
【0011】また本発明は、第3および第4関節は、3
自由度であり、第5および第6関節は2自由度であるこ
とを特徴とする。
【0012】また本発明は、第3および第5関節は、2
自由度であり、第4および第6関節は3自由度であるこ
とを特徴とする。
【0013】また本発明は、第3および第6関節は、2
自由度であり、第4および第5関節は3自由度であるこ
とを特徴とする。
【0014】また本発明は、第3関節は1自由度であ
り、第4、第5および第6関節は3自由度であることを
特徴とする。
【0015】
【作用】本発明に従えば、第1および第2の部材は、第
1〜第3関節および第4〜第6関節によって第1〜第3
伸縮駆動手段の両端部が連結され、この伸縮駆動手段
は、直動アクチュエータであり、直動1自由度のみを持
つアクチュエータであり、たとえばラックおよびピニオ
ンの組合せ、またはリニアガイドを備えてボールねじに
よって駆動する構成などによって実現される。この直動
アクチュエータは、軸線方向に駆動可能であるが、その
軸線まわりに角変位可能な油圧などの流体圧シリンダな
どの構成は、含まない。各伸縮駆動手段の一方端部の合
計3つの第1〜第3関節のうちの少なくとも第1および
第2関節は、仮想円の接線方向の軸線まわりに角変位可
能なたとえばヒンジ状の1自由度を有し、各伸縮駆動手
段の他方端部の第4〜第6関節は2または3自由度を有
し、これによって自立可能であり、しかも空間3自由度
を達成することができ、たとえばロボットの手先方向の
並進と、それに垂直な面内での回転が可能になる。
【0016】本件明細書中、関節とは、対偶をなすよう
に一対の対偶素を連結する構成を言う。
【0017】
【実施例】図1は本発明の一実施例の構成を示す斜視図
である。この駆動装置1は、xyz軸の直交座標系にお
いて、第1の剛性の第1部材2と、そのベースプレート
2から図1の上方に間隔をあけて配置される第2の剛性
の部材であるエンドイフェクタ3とを有し、このエンド
イフェクタ3を、x軸まわりおよびy軸まわりに角変位
可能とし、またそのエンドイフェクタ3をz軸方向に移
動することができる。ベースプレート2とエンドイフェ
クタ3間には、第1直動アクチュエータ4と第2直動ア
クチュエータ5と第3直動アクチュエータ6とが配置さ
れる。ベースプレート2と第1〜第3の各直動アクチュ
エータ4〜6の一方端部とは、第1〜第3関節7〜9に
よってそれぞれ連結される。これらの第1〜第3関節7
〜9は、1つの仮想円10上に周方向に間隔をあけて、
この実施例では120度ずつの等間隔をあけて、存在す
る。
【0018】直動アクチュエータ4〜6は、伸縮駆動手
段であって、たとえば油圧などの流体圧複動シリンダ
が、ねじ駆動機構およびその他の構成によって実現する
ことができる。
【0019】エンドイフェクタ3と第1〜第3の各直動
アクチュエータ4〜6の他方端部とは、第4〜第6関節
11〜13によってそれぞれ連結される。本発明に従え
ば後述のように、第1〜第3関節7〜9のうち、少なく
とも2つの関節、たとえば第1および第2関節7,8
は、仮想円10の接線方向の軸線まわりに角変位可能な
1自由度を有する。また第4〜第6関節11〜13は、
2または3自由度を有する。
【0020】YangとLee(D.C.H.Yang and T.W.L
ee,“Feasibility Study of aPlatform Type of Roboti
c Manipulator From a Kinematic Viewpoint",Trans.AS
ME J.of.M.T.A.D.,106(1984),pp.191-198)によるとパラ
レル機構において、
【0021】
【数1】
【0022】より機構の自由度が求まる。ただしFは機
構の自由度、λは動作領域の自由度(空間では6、平面
では3になる)、Lはリンク数、jは関節数、fiはi
番目の関節の自由度、Idは無駄な(idleな)自由度で
ある。
【0023】ここで図2(1)に示されるように伸縮し
ないリンク44の両端に受動的球関節(passive spheric
al joint)45,46を持ち、リンク44がn組で構成
されるn−プラットフォームを考える。このときベース
プレート2やエンドイフェクタ3もリンクとみなす。ま
た無駄な自由度とは、この場合、1組のリンクについて
軸まわりの回転が可能であが、エンドイフェクタの位
置、姿勢に影響しないような自由度である。この場合、
式1はλ=6、L=n+2、j=2n、Id=nである
ので、F=6−nになる。これはn=6のときはリジッ
ドな(rigid、すなわち外力で変形しない)構造にな
り、n<6のときは(6−n)の冗長自由度を持ち、n
>6のときは過拘束になる。
【0024】次に図2(2)に示されるようにベースプ
レート2とエンドイフェクタ3との間に直動アクチュエ
ータ47を介在し、その両端に受動的球関節48,49
を持ち、その間に能動的(すなわちアクチュエータを持
つ)直動関節(translational joint)を持つリンク4
4がn組で構成されるプラットフォームを考える。これ
をn−STSプラットフォームと呼ぶ。このときリンク
数は1組のリンクにつき2つあるとみなす。つまり直動
アクチュエータ47を挟んで2つのリンクがあるものと
みなす。したがってn−STSプラットフォームは、λ
=6、L=2n+2、j=3n、そのうち球関節(3自
由度)2n、直動関節(1自由度)n、Id=nなので
F=6になる。この結果からn=3、つまり3組の直動
アクチュエータ47のあるリンクを持つパラレル機構
は、理論上6自由度を有するが、駆動関節3つに対して
3自由度冗長であり使えないことになる。
【0025】このことをふまえて3自由度パラレル機構
について考える。すべての受動的関節を球関節にすると
自由度が冗長になるので、1自由度関節J1個、2自由
度関節J2個、3自由度関節J3個を用いるものとす
る。そのとき式1は、 F=6(2n+2−3n−1)+J1+2・J2+3・J3+n−Id …(2) となる。ここで1組のリンクについて球関節を両端に配
置することはないものとする。したがってIdは0にな
る。n=3として、また機構の自由度Fを3としてn,
Idを式2に代入すれば、 J1+2・J2+3・J3=12 …(3) また関数の数から、 J1+J2+J3=6 …(4) であるので、式3,4より(J1,J2,J3)は (0,6,0)(1,4,1)(2,2,2)(3,0,3) …(5) の4組の組合せが考えられる。
【0026】式5から、どのような組合せでも、1自由
度関節は必ずあり、3個以下である。したがって本発明
では、前述の図1に示されるように、1自由度関節7,
8は、ベースプレート2に置くこととする。このとき、
その置き方には、3通り考えられる。すなわち、 (1)回転軸をベースプレート2の仮想円10の円周の
接線方向にとる(図3(a)参照)。 (2)回転軸をベースプレート2の仮想円10の円周の
法線方向にとり、ヒンジとする(図3(b)参照)。 (3)回転軸をリンク4〜6と同じ方向にとり、スイベ
ル継手とする(図3(c)参照)。 である。ここでエンドイフェクタの持つ自由度が一番多
くなるように3本のリンク4〜6のエンドイフェクタ側
の関節11〜13の3つは、それぞれ3自由度関節を持
つものと考える。このときに3本のリンク4〜6の長さ
が等しい状態を基本姿勢として、そこからベースプレー
ト2に1自由度を持つリンク4を縮めることを考える。
このときエンドイフェクタは縮まない他の2本のリンク
5,6につながる関節にその動作を制限される。すなわ
ちこの2つの関節を結ぶ直線(軸線R)を軸とする回転
を行う。
【0027】このときの様子を、図3(a)および図3
(b)について考察すると、図4(a)および図4
(b)にそれぞれ示されるとおりとなる。図4において
一重白丸は、少なくとも1自由度の関節を示し、二重白
丸は紙面に垂直な軸線まわりに角変位する関節を示す。
すなわち図3(a)および図4(a)に示される本発明
の一実施例では、2つの回転軸線A,Rが平行であるの
で、動作することができる。これに対して図3(b)お
よび図4(b)では、2つの回転軸線B,Rは、ねじれ
の位置にあり、リンク4の長さの変化に対して動くこと
ができない。また図3(c)の構成では、回転軸線C,
Rに対して軸線方向に変位を与えているので、関節の変
位に対して影響を及ぼすことができない。
【0028】したがって本発明では、1自由度関節7
は、図3(a)のように取付ける構成とし、また関節8
も同様とする。
【0029】以上の説明から、空間3自由度の駆動装置
であるパラレル機構に各関節を振り分けると、前述の図
1に示される本発明の一実施例のさらに具体的な構成
は、次の図5〜図10に示されるとおりとなる。
【0030】図5〜図9の各実施例は、前述の式5にお
ける(2,2,2)形であり、図10の実施例は、
(3,0,3)形である。これらの図5〜図10におい
て白丸内の数字は、各関節7〜9,11〜13の各自由
度を示す。これらをまとめると、自由度は表1のとおり
となる。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示されるように1〜3の各自由度を
有する関節7〜9,11〜13の具体的な構成は、図1
1〜図13と同様なまたは類似した構成を有して実現さ
れる。
【0033】1自由度の関節7の具体的な構成は図11
(1)および図11(2)にそれぞれ示されている。図
11(1)に示されるように回転軸15は、ベースプレ
ート2に取付られ、この回転軸15まわりに直動アクチ
ュエータ4が角変位可能に設けられる。直動アクチュエ
ータ4の長手方向の軸線16が回転軸15の軸線と交差
する交点17を関節7の中心と称することにすると、こ
の回転軸15の軸線は、仮想円10上の中心17におけ
る接線である。
【0034】図11(2)は関節7の他の構成を示す。
この関節7はいわゆるヒンジであり、一対のヒンジ片1
8,19はベースプレート2および直動アクチュエータ
4に固定されており、ヒンジピン20の軸線と直動アク
チュエータ4の軸線16との交点である中心21は、仮
想円10上にあり、その中心21における接線は、ヒン
ジピン20の軸線に一致する。もう1つの関節8もまた
前述のように1自由度を有し、関節7と同様な構成とな
っている。1自由度の関節7,8の具体的な構成は、そ
の他の構成によってもまた実現される。
【0035】2自由度を有する関節9の具体的な構成
は、図12に示されている。この関節9は、ユニバーサ
ルジョイントであり、相互に回転自在に交差する回転軸
22,23の各軸線の交点24を中心と称することにす
ると、この中心24は仮想円10上にある。
【0036】図5のように関節12が3自由度を有する
とき、その具体的な構成は図13(1)または図13
(2)のように構成される。図13(1)では、関節1
2は、エンドプレート3に固定された球面座25とその
球面座25によって囲まれる球26とを有し、球26は
直動形アクチュエータ5に固定される。球26の中心2
7は、関節12の中心と称することができる。
【0037】関節12はまた図13(2)に示される構
成であってもよい。この関節12は、ユニバーサルジョ
イント28とスイベルジョイント29との組合せから成
る。3自由度の関節の具体的な構成は、その他の構成で
あってもよい。
【0038】このような図5〜図10に示される各実施
例の空間3自由度のパラレル機構は、自立することがで
きる。ここで言う自立とは、静止時において、外力を受
けても変形しないリジッドな構成のものを言い、直動ア
クチュエータが駆動しないにも拘わらず、外力の影響で
変形するものを自立しないと呼ぶ。つまりYangとL
eeの自由度計算式は3自由度パラレル機構を構成する
にあたり必要条件であり十分条件ではないからである。
このことをさらに考察すると、まず関節の自由度とリン
クの動作の自由度について考える。リンクがベースプレ
ートに1自由度関節でつながれているとき、リンクの先
端は関節の回転軸を中心とするような円内を動く。一
方、2自由度関節のときは関節を中心とする球内を動
く。これはリンクの長さを変えられるとすると球座標と
同じように考えられるので空間内を動くものと考えられ
る。
【0039】図14に示されるように、前述の式5の
(0,6,0)形の構成では、前述の実施例と対応する
部分に同一の参照符を付して説明すると、3つの直動ア
クチュエータであるリンク4,5,6のいずれも、2自
由度関節でベースプレート2につながれる構成であり、
基本姿勢においてエンドイフェクタ3に外力が作用した
とき、各リンク4〜6は空間を自由に動くことができる
ので、直動アクチュエータ4〜6を駆動しなくても、そ
の位置を自由に変えることができる。したがって図14
(1)の構成では、自立することができない。
【0040】図14(2)〜図14(6)は、前述の式
5の(1,4,1)形であり、このような構成もまた、
自立することができない。すなわち一方のリンク4のみ
がベースプレート2に1自由度関節7で連結され、残り
2本のリンク5,6は、2または3の自由度の関節8,
9で連結されている。1自由度で連結されるリンク4
は、円内しか動くことができないけれども、他の2本の
リンク5,6は空間を自由に動くことができるので、外
力が作用したとき、直動アクチュエータ4,6を駆動し
なくても、その位置を変えることができる。したがって
このような図14(2)〜図14(6)の構成もまた自
立することができない。
【0041】これに対して前述の図5〜図10に示され
る各実施例では、2本のリンク4,5がベースプレート
2に1自由度の関節7,8で連結されており、したがっ
て2本のリンク4,5は互いに拘束し合うので、エンド
イフェクタ3は位置を変えることはできない。したがっ
てこれらの図5〜図10に示される構成では、自立する
ことができる。このことから、空間3自由度パラレル機
構の持つ自由度が、図1、図5〜図10のように、z軸
方向の上下移動、x軸まわりの回転、y軸まわりの回転
の合計3自由度である。
【0042】次に空間自由度パラレル機構が、実際にど
のように動作するのかを述べる。1自由度関節7,8が
ベースプレート2に2つ以上ある本発明の実施例では、
前述のようにエンドイフェクタ3はベースプレート2の
仮想円10の成す平面と平行状態でその位置を変えるこ
とができない。このことは図15に示されるように、各
リンク4〜6の軸方向ベクトルにおいてx,y平面内へ
の正射影ベクトルの向きが変わらないことを意味し、す
なわちエンドイフェクタ3は矢符30の方向には変位す
ることはない。
【0043】このような本発明の条件では、たとえば本
発明の一実施例における平面が図16に示されており、
その図16(1)に示されるように直動アクチュエータ
4を伸長駆動してそのリンクの長さを変えると図16
(2)のようになり、さらに直動アクチュエータ6を伸
長駆動することによって図16(3)に示されるように
なる。これによってエンドイフェクタ3の姿勢と同時に
位置も変わる。
【0044】図17(1)は、図16(2)の動作を説
明している。エンドイフェクタ3の回転軸線31は、伸
長駆動された直動アクチュエータ4の残余の2本のリン
ク5,6がエンドイフェクタ3と接合する関節12,1
3を結ぶ直線31である。図16(3)の動作は、図1
7(2)に示されるとおりであり、エンドイフェクタ3
は、伸長駆動した直動アクチュエータ6の残余のリンク
4,5のエンドイフェクタ3と接合する関節11,12
を結ぶ直線32まわりにエンドイフェクタ3が角変位す
る。そのときのエンドイフェクタ3の位置の変化は、そ
の姿勢に依存するものであり、リンク4〜6のリンク長
に独立ではない。リンク4〜6の軸方向ベクトルのxy
平面での方向が変わらないので、エンドイフェクタ3の
z軸まわりの回転は行われない。したがって空間3自由
度パラレル機構において実現可能な動作は、直交座標系
で見て、回転についてはx軸およびy軸まわりの回転が
可能であり、またz軸の上下方向の直動変位の合計3自
由度を有する。
【0045】図18は、本発明の一実施例の駆動装置1
を備える移動車両133の斜視図である。この移動車両
133の車両本体134には一対の無端履帯135が備
えられて移動可能であり、その車両本体134上には、
本発明に従う駆動装置1を介して積荷136の乗載板1
37が支持される。本発明に従えば、直動アクチュエー
タ4〜6の伸長および縮小の駆動制御を行うことによっ
て、車両本体134が凹凸の地面を走行して傾いたとき
であっても、積荷136の乗載板137をたとえば常に
水平に保つことが可能である。このような直動アクチュ
エータ4〜6の伸縮、縮小の各駆動は、車両本体134
の傾斜姿勢を検出するセンサの出力に応答して、制御手
段によって制御することができる。
【0046】上述の本発明の一実施例の駆動装置1によ
れば、空間3自由度パラレル機構としての構成が簡単に
なる。空間6自由度パラレル機構に比べて、本発明の一
実施例では、リンクおよびアクチュエータの数が半分で
あり、その分だけ軽量化することができ、また部品点数
を少なくしてコストダウンが可能となり、さらに不必要
な自由度を持たなくてよい。また従来の3自由度パラレ
ル機構は、平面または球面の拘束リンクを有しており、
そのような先行技術に比べると本発明の一実施例では、
動作範囲が広く、構成が簡単であるという効果もある。
【0047】本発明の一実施例の駆動装置1の上下は逆
にして実施されてもよい。ベースプレート2の仮想円1
0は、エンドイフェクタ3よりも大きい形状を有してい
るけれども、他の実施例としてその逆に小さくてもよい
し、同一形状であってもよい。
【0048】ベースプレート2と直動アクチュエータ6
とを連結する関節9は、上述のように2自由度を有し、
この関節9は、エンドプレート3の動作範囲を広くする
ために、仮想円10の接線方向に軸線を有する角変位可
能な構成であってもよい。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1〜第
3直動アクチュエータの一方端部に設けられる第1〜第
3関節のうちの少なくとも第1および第2の関節は仮想
円の接線方向の軸線まわりに角変位可能な1自由度であ
り、他方端部の第4〜第6関節は2または3自由度を有
し、これによって自立可能であり、たとえばロボットの
手先方向への並進と、それに直角な面内での回転成分の
空間3自由度の変位が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の斜視図である。
【図2】本発明の原理を説明するための構成を示す斜視
図である。
【図3】本発明の一実施例の関節7に関する動作を説明
するための斜視図である。
【図4】本発明の一実施例の関節7に関する動作の原理
を説明するための簡略化した平面図である。
【図5】本発明の図1に示される実施例のさらに具体的
な構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の図1に示される実施例のさらに具体的
な構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の図1に示される実施例のさらに具体的
な構成を示す斜視図である。
【図8】本発明の図1に示される実施例のさらに具体的
な構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の図1に示される実施例のさらに具体的
な構成を示す斜視図である。
【図10】本発明の図1に示される実施例のさらに具体
的な構成を示す斜視図である。
【図11】1自由度の関節7の具体的な構成を示す斜視
図である。
【図12】関節9が2自由度を有するときの具体的な構
成を示す斜視図である。
【図13】関節12が3自由度を有するときの構成を示
す図である。
【図14】本発明の一実施例が自立するための原理を説
明するための比較のための構成を示す斜視図である。
【図15】本発明の一実施例のエンドイフェクタ3の動
作を説明するための簡略化した平面図である。
【図16】本発明の一実施例のエンドイフェクタ3の動
作を説明するための簡略化した平面図である。
【図17】本発明の一実施例のエンドイフェクタ3の動
作を説明するための斜視図である。
【図18】本発明の一実施例の駆動装置1が備えられた
移動車両33の斜視図である。
【符号の説明】
1 駆動装置 2 ベースプレート 3 エンドイフェクタ 4,5,6 直動アクチュエータ 7 第1関節 8 第2関節 9 第3関節 10 仮想円 11 第4関節 12 第5関節 13 第6関節 133 移動車両 134 車両本体 136 積荷 137 乗載板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の部材と、 第1の部材から間隔をあけて配置される第2の部材と、 第1および第2の各部材間に配置される第1〜第3伸縮
    駆動手段と、 第1部材と第1〜第3の各伸縮駆動手段の一方端部とを
    それぞれ連結する第1〜第3関節であって、第1〜第3
    関節は、1つの仮想円上に周方向に間隔をあけて存在
    し、これらの第1〜第3関節のうち、少なくとも第1お
    よび第2関節は、仮想円の接線方向の軸線まわりに角変
    位可能な1自由度である第1〜第3関節と、 第2部材と第1〜第3の各伸縮駆動手段の他方端部とを
    それぞれ連結し、2または3自由度である第4〜第6関
    節とを含むことを特徴とする空間3自由度の駆動装置。
  2. 【請求項2】 第3および第4関節は、2自由度であ
    り、 第5および第6関節は3自由度であることを特徴とする
    請求項1記載の空間3自由度の駆動装置。
  3. 【請求項3】 第3および第5関節は、3自由度であ
    り、 第4および第6関節は2自由度であることを特徴とする
    請求項1記載の空間3自由度の駆動装置。
  4. 【請求項4】 第3および第4関節は、3自由度であ
    り、 第5および第6関節は2自由度であることを特徴とする
    請求項1記載の空間3自由度の駆動装置。
  5. 【請求項5】 第3および第5関節は、2自由度であ
    り、 第4および第6関節は3自由度であることを特徴とする
    請求項1記載の空間3自由度の駆動装置。
  6. 【請求項6】 第3および第6関節は、2自由度であ
    り、 第4および第5関節は3自由度であることを特徴とする
    請求項1記載の空間3自由度の駆動装置。
  7. 【請求項7】 第3関節は1自由度であり、 第4、第5および第6関節は3自由度であることを特徴
    とする請求項1記載の空間3自由度の駆動装置。
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