JPH08110751A - 白色リップマンホログラムおよびその作製方法 - Google Patents

白色リップマンホログラムおよびその作製方法

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JPH08110751A
JPH08110751A JP24375194A JP24375194A JPH08110751A JP H08110751 A JPH08110751 A JP H08110751A JP 24375194 A JP24375194 A JP 24375194A JP 24375194 A JP24375194 A JP 24375194A JP H08110751 A JPH08110751 A JP H08110751A
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white
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JP24375194A
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English (en)
Inventor
Yasushi Kishimoto
康 岸本
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複雑な作製工程を必要とせず、レインボーホロ
グラムよりも白色で観察される領域が広い、白色の画像
を再生するリップマンホログラムおよびその作製方法を
提供する。 【構成】互いに補色主波長となる2色を再生するよう
な2種類のホログラムを貼り合わせる。記録材料に対
して、互いに補色主波長となる2色を再生するような2
色のレーザーを用いた多重露光を行なう。また、互いに
補色主波長となる2色を再生するように、少なくとも一
方の記録材料の膜厚を所定量だけ変化させて再生波長を
シフトさせる手法も有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、白色の画像を再生する
リップマンホログラムおよびその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レインボーホログラム(上下方向の視差
を犠牲にすることによって、ホログラム面より離れた点
像のボケを少なくして白色光で再生を可能にしたホログ
ラム。視点を上下方向に移動させると再生像の色が虹色
に変化して見える)で、白色の明るい再生像が得られる
ようにした透過型のホログラムに関する提案として、本
出願人による特開平3−88600号公報がある。
【0003】前記公報は、「マスターホログラムよりス
リットを用いて1方向にのみ視差を持つ実像を再生し、
レインボーホログラムを撮影するに際して、互いに補色
主波長となる色を再生する角度の2種類の参照光を用い
て、再生実像と共に多重記録する」旨が開示されてお
り、1色のレーザーによる2回の多重露光によって白色
の明るい再生像が容易に得られることを特徴とする。
(図1〜図3参照)
【0004】上記の作製工程において、用いる2種類の
参照光A・Bが同波長・同露光量のものである場合、照
射角度のみが異なることになる。(図2)
【0005】作製されたホログラムを再生するにあたっ
ては、第1の参照光Aと第2の参照光Bとの角度の差の
分だけ、第1の再生光8Aと第2の再生光8Bとのスペ
クトル分光の位置がずれて再生され、観察点8Cでは2
つの再生色の加法混色の再生像(白色)が得られる。
(図3)
【0006】観察点8Cから外れた上下の領域では、再
生光8Aのみ,または再生光8Bのみが観察されること
になり、既存のレインボーホログラム同様、前記領域内
においては、視点の上下の移動に伴って、虹色に再生像
が視覚されることになる。
【0007】上記の提案において、白色再生像が視覚さ
れる領域を拡げるためには、再生光8Aと8Bの重なり
合う領域を拡げなければならないが、そのために2種類
の参照光A・Bの角度の差を小さくするのは原理的に不
可能である。
【0008】他方、一方向のみならず多方向の情報を記
録・再生するホログラムとして、リップマンホログラム
がある。前記ホログラムは、フィルム(記録材料)の厚
さ方向に光の干渉縞が透過率分布あるいは屈折率分布の
形で記録されているホログラムであり、白色光の中から
特定の波長のみを選択して観察させるという特性があ
る。
【0009】リップマンホログラムで再生画像の色を白
色にする方法としては、記録材料の同一領域に対して同
一の光量で、RGBの3原色の波長のレーザーを用いて
多重露光することによって、白色再生を行わせることが
知られている。
【0010】しかしながら、この方法では、3色のレー
ザーおよびレーザーの光路切り替えの光学系が必要とな
り、3重露光を行なうことを要するため、作製の工程が
複雑となる。また、3色分の広い波長域に対して同様に
感光性を有する記録材料が必要となり、そのような材料
の入手が困難であるばかりでなく、3重露光によって異
なる3種類の干渉縞を記録することになり、記録材料の
記録能力の限界を超えてしまい、回折効率の低下で再生
像が暗くなってしまうという弊害もある。
【0011】次に、白色の原画を色分解(既存の、3原
色の分解)し、各原色に応じた3枚のマスターホログラ
ムを作成し、前記マスターホログラムから、3原色それ
ぞれを再生するように各記録材料の膜厚を変化させ、3
枚のリップマンホログラムを作製し、それらを貼り合わ
せることによって、白色で再生するリップマンホログラ
ムを作製する方法も考えられる。
【0012】しかしながら、この方法では、白黒の画像
のみの表現であっても、上記手順により3枚のマスター
ホログラムを作製する必要があり、やはり作製の工程が
複雑となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、複雑な作製
工程を必要とせず、レインボーホログラムよりも白色で
観察される領域が広い、白色の画像を再生するリップマ
ンホログラムおよびその作製方法を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、互い
に補色主波長となる2色を再生するようなリップマンホ
ログラムとその作製方法についての提案である。
【0015】前記ホログラムは、互いに補色主波長とな
る2色を再生するような2種類のホログラムを貼り合わ
せるか、または、1種類の記録材料に対して、互いに補
色主波長となる2色を再生するような2色のレーザーを
用いた多重露光を行なうことによって得られる。
【0016】また、互いに補色主波長となる2色を再生
するように、所定量だけ記録材料の膜厚を変化させて再
生波長をシフトさせる処理が必要となる場合もある。
【0017】一般的なリップマンホログラムについて、
以下に説明する。
【0018】図4に示すように、レーザー光による照明
光12を拡げて物体を照明し、立体表示したい方向の直前
に垂直にホログラム記録材料10を配置する。物体への照
明光12は参照光となるとともに記録材料10の裏側の物体
に当たり、その反射光が物体光11となって記録材料10上
で干渉して干渉縞が記録され、リップマンホログラムと
なる。
【0019】リップマンホログラムの再生像の色(再生
波長)は、透過率分布あるいは屈折率分布の形で記録材
料(感光材料)に記録された干渉縞の間隔で決定され、
再生光(白色光)の中のある特定の範囲の色を波長選択
して反射(回折)する。
【0020】本発明では、用いるレーザー光12の波長を
所望(互いに補色主波長となる2色を再生するように。
以後、「所望」を同様に定義することとする)に選択す
ることで、作製されるホログラムの干渉縞の間隔が所望
になるようにする。レーザー光12の波長を選択するだけ
では不十分な場合には、ホログラムの作製後に記録材料
の膜厚を変化させて再生波長をシフトし、干渉縞の間隔
が所望になるようにする。
【0021】干渉縞の間隔の変化に伴う再生波長の変化
は、図5に示すようなCIE表色系の色度図上のスペク
トル軌跡上付近を移動する。任意の色(白色)を選択し
たい時には、色度図上のその色を通る直線が、スペクト
ル軌跡と交わる2点の波長(つまり、互いに補色主波長
となる2色の波長)となるように、第1の波長Aと第2
の波長Bを決定し、2枚の記録材料に前記A・Bの波長
のレーザー光を用いて(片方には波長A,他方には波長
B)、リップマンホログラムを露光・記録する。次い
で、その2枚の再生像の明るさを調整し、貼り合わせる
ことで、希望する任意の色を再生するリップマンホログ
ラムを作製することができる。(または、1枚の記録材
料に前記A・Bの波長のレーザー光を用いて多重露光
し、その露光量を調整することによって、希望する任意
の色を再生するリップマンホログラムを作製する)
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0023】本実施例による白色リップマンホログラム
は、次のような方法で作製する。
【0024】図6に示す色度図は、本実施例の白色を再
生する場合である。白色の点Cを通る直線を延長し、ス
ペクトル軌跡との2つの交点の波長、480nm,58
0nmが、記録する2つの再生色である。この2色は、
互いに補色主波長となる。この2色の再生像の明るさの
比によって、再生される色はこの直線上付近を移動す
る。
【0025】また、白色の点Cを通る別の直線も考えら
れるが、白色の領域は480nmと580nmの方向へ
広がっている(図5参照)ため、この2波長を選択する
ことで白色の領域から外れることを防いでいる。以上に
ように決定した2波長を再生するようなリップマンホロ
グラムを作成(2枚の記録材料の貼り合わせにより、ま
たは、1枚の記録材料への多重露光により)して、観察
することにより白色の再生像が得られる。
【0026】前記2波長(480nmと580nm)の
レーザー光を準備することが難しい場合には、それらと
近傍する波長のレーザー光を用いることで代用し、露光
された記録材料の干渉縞の間隔(膜厚)を変化させるこ
とにより、再生される波長をシフトさせる。
【0027】記録材料の膜厚を変化させるには、記録材
料が銀塩感光材料の場合には、ソルビトールもしくはト
リエタノールアミン等を用い、感光材料にこれらの水溶
液を浸透させて、記録時の干渉縞の間隔を広げる。こう
すると、感光材料の乳剤であるゼラチンが膨潤し、ゼラ
チン中に前記水溶液が入り込む。そして、これを乾燥さ
せると、水分は蒸発するが、ソルビトール等はゼラチン
中に残るために、銀塩感光材料の膜厚が厚くなり、干渉
縞の間隔が広がり、反射(回折)する波長が変化するこ
とになる。この際、浸透させる薬品の量により波長のシ
フトする量が決定する。
【0028】また、記録材料として、光重合フォトポリ
マーを用いた場合には、拡散剤を塗布したフィルムを用
い、光重合フォトポリマーに拡散剤を塗布したフィルム
を密着し、加熱処理を行なうことで、再生波長を変化さ
せるという方法もある。
【0029】光重合フォトポリマーの例としては、特開
平2−3081号公報もしくは特開平2−3082号公
報に記載のフォトポリマーを使用する。また、複製方法
の例としては、特開平3−4292号公報に記載の回転
ドラムを用いた複製方法を用いる。
【0030】露光記録を行ったフォトポリマーに対し
て、再生波長をシフトさせるために、例えば特開平3−
46687号公報に記載の拡散剤を塗布したフィルムを
使用する。
【0031】前記拡散剤は、前記光重合フォトポリマー
に用いられているモノマーと類似した物質であり、干渉
縞を記録したフォトポリマーに密着させて加熱すること
で、干渉縞の間隔を膨張させるように拡散剤が働き、再
生波長のシフトを引き起こすことになる。
【0032】この時に、前記フィルムに予め紫外線を照
射しておき、モノマーを重合することにより、前記した
拡散剤の働きを抑えることができ、紫外線の照射量に応
じて、再生波長のシフト量を制御することができる。
【0033】または、所望の波長(干渉縞の間隔)とな
った場合に、以後の拡散を阻止するため、前記フィルム
に紫外線を照射し、同様に再生波長のシフトを固定する
ことができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来のような単色(単波長)の再生像に比較して、より自
然な色の再生像での表現が可能であり、レインボーホロ
グラムよりも白色で観察される領域が広いリップマンホ
ログラムが、複雑な作製工程(3重露光等)を必要とせ
ずに提供される。
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】マスターホログラムの作製方法を示す構成図。
【図2】白色レインボーホログラムの作製方法を示す構
成図。
【図3】白色レインボーホログラムの再生状態を示す説
明図。
【図4】リップマンホログラムの作製方法を示す構成
図。
【図5】CIE表色系の色度図。
【図6】色度図上における補色主波長についての説明
図。
【符号の説明】
1…物体光 2…参照光 3…マスターホログラム 4…再生光 5…スリット 6…レインボーホログラム 7…再生照明の白色光 8A…第1の再生光 8B…第2の再生光 8C…観察点 10…記録材料 11…物体光 12…参照光(照明光)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに補色主波長となる2色を再生するよ
    うな2種類のリップマンホログラムを貼り合わせてなる
    ことを特徴とする白色リップマンホログラム。
  2. 【請求項2】互いに補色主波長となる2色を再生するよ
    うに、少なくとも一方の記録材料の膜厚を変化させて再
    生波長をシフトした2種類のリップマンホログラムを貼
    り合わせてなることを特徴とする白色リップマンホログ
    ラム。
  3. 【請求項3】互いに補色主波長となる2色を再生するよ
    うに、少なくとも一方の記録材料の膜厚を変化させて再
    生波長をシフトしたリップマンホログラムを2種類作製
    し、両者を貼り合わせることを特徴とする請求項2に記
    載の白色リップマンホログラムの作製方法。
  4. 【請求項4】記録材料が、互いに補色主波長の2色のレ
    ーザーにより多重露光されてなることを特徴とする白色
    リップマンホログラム。
  5. 【請求項5】記録材料の膜厚を変化させることによりシ
    フトされる再生波長との組み合わせに応じて、互いに補
    色主波長の2色を再生するような2色のレーザーを用
    い、 記録材料に対して前記2色のレーザーによる多重露光を
    行った後、記録材料の膜厚を変化させることにより再生
    波長をシフトさせる工程を含むことを特徴とする請求項
    4に記載の白色リップマンホログラムの作製方法。
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