JPH08110491A - 回転部材 - Google Patents
回転部材Info
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- JPH08110491A JPH08110491A JP24538294A JP24538294A JPH08110491A JP H08110491 A JPH08110491 A JP H08110491A JP 24538294 A JP24538294 A JP 24538294A JP 24538294 A JP24538294 A JP 24538294A JP H08110491 A JPH08110491 A JP H08110491A
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- JP
- Japan
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- mirror
- rotor magnet
- rotor
- rotating body
- center
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Abstract
(57)【要約】
【目的】光偏向装置のミラーのバランス修正面とミラー
の重心を通る平面とをほぼ一致せしめるように設定し
て、高速回転時の振動を防止した回転部材を提供する。 【構成】回転体13のが外周に配設したミラー22とロ
ータ磁石24とを回転体13にそれぞれ固定し、回転体
13の軸心と直角な平面であってミラーの重心Gを含む
平面A−A上でミラーの面22aに凸部27(又は凹
部)を設けて、回転体13とミラー22とロータ磁石2
4とを備えた回転部材Kの重量のバランスをとるように
した。
の重心を通る平面とをほぼ一致せしめるように設定し
て、高速回転時の振動を防止した回転部材を提供する。 【構成】回転体13のが外周に配設したミラー22とロ
ータ磁石24とを回転体13にそれぞれ固定し、回転体
13の軸心と直角な平面であってミラーの重心Gを含む
平面A−A上でミラーの面22aに凸部27(又は凹
部)を設けて、回転体13とミラー22とロータ磁石2
4とを備えた回転部材Kの重量のバランスをとるように
した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザプリンタ,デジタ
ル複写機等に用いられるレーザ光を走査するための光偏
向装置に係り、特に、ミラーとロータ磁石を回転体に嵌
合してなる回転部材の改良に関する。
ル複写機等に用いられるレーザ光を走査するための光偏
向装置に係り、特に、ミラーとロータ磁石を回転体に嵌
合してなる回転部材の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光偏向装置としては、例えば図5
に示すようなものが知られている。この従来例は、ハウ
ジング1の下側部材1Aの中心部に立設された固定軸2
に、回転体であるスリーブ3が、ラジアル動圧流体軸受
R及びスラスト動圧流体軸受Sを介して回転自在に嵌合
されている。
に示すようなものが知られている。この従来例は、ハウ
ジング1の下側部材1Aの中心部に立設された固定軸2
に、回転体であるスリーブ3が、ラジアル動圧流体軸受
R及びスラスト動圧流体軸受Sを介して回転自在に嵌合
されている。
【0003】上記ラジアル動圧流体軸受Rとスラスト動
圧流体軸受Sとを介して回転自在に支持された回転体と
してのスリーブ3の外周面に、ミラー6とロータ磁石7
とが嵌合されて、回転部材Kが構成されている。そのロ
ータ磁石7は、ハウジングの下側部材1Aの内周部に取
付けられたステータ8と、エアギャップを介して径方向
に対向して駆動モータMを構成している。この駆動モー
タMにより、ミラー6が回転体3と一体に回転駆動され
る。
圧流体軸受Sとを介して回転自在に支持された回転体と
してのスリーブ3の外周面に、ミラー6とロータ磁石7
とが嵌合されて、回転部材Kが構成されている。そのロ
ータ磁石7は、ハウジングの下側部材1Aの内周部に取
付けられたステータ8と、エアギャップを介して径方向
に対向して駆動モータMを構成している。この駆動モー
タMにより、ミラー6が回転体3と一体に回転駆動され
る。
【0004】このような光偏向装置は、回転部材K(ス
リーブ3,ミラー6,ロータ磁石7を含む部材)に不釣
り合いがあると、高速回転する際に有害な振動を生じ
る。すると、ミラー6から反射されるレーザ光が所定の
位置からずれて印字品質の劣化を招く。その防止のた
め、装置の振動が小さいことが求められている。従来の
光偏向装置では、振動を軽減するために、ミラー面(図
5のA−A面)とロータ磁石面(図5のB−B面)との
二面修正によるバランス修正を行っている。すなわち、
一方の修正面であるB−B面はロータ磁石7に設けた周
溝7aに接着充填剤(接着パテ)10を固着してバラン
スを修正し、他方の修正面であるA−A面はミラー6の
上面またはミラーの押さえ板の上面に設けた周溝6aに
同じく接着パテ10を固着してバランスを修正してい
る。なお、このように接着パテ10を固着する付加修正
法の他に、ドリル等で削るなどの削り修正法によるバラ
ンス修正も行われている。
リーブ3,ミラー6,ロータ磁石7を含む部材)に不釣
り合いがあると、高速回転する際に有害な振動を生じ
る。すると、ミラー6から反射されるレーザ光が所定の
位置からずれて印字品質の劣化を招く。その防止のた
め、装置の振動が小さいことが求められている。従来の
光偏向装置では、振動を軽減するために、ミラー面(図
5のA−A面)とロータ磁石面(図5のB−B面)との
二面修正によるバランス修正を行っている。すなわち、
一方の修正面であるB−B面はロータ磁石7に設けた周
溝7aに接着充填剤(接着パテ)10を固着してバラン
スを修正し、他方の修正面であるA−A面はミラー6の
上面またはミラーの押さえ板の上面に設けた周溝6aに
同じく接着パテ10を固着してバランスを修正してい
る。なお、このように接着パテ10を固着する付加修正
法の他に、ドリル等で削るなどの削り修正法によるバラ
ンス修正も行われている。
【0005】こうした回転体,ミラー,ロータ磁石等を
含む回転部材の重量のアンバランスの修正は、回転部材
の回転数が定格回転数より低い回転数、例えば3000
rpmのときに行われている。
含む回転部材の重量のアンバランスの修正は、回転部材
の回転数が定格回転数より低い回転数、例えば3000
rpmのときに行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近の
光偏向装置にあっては、デジタル複写機やレーザプリン
タなどの印字速度及び印字品質の向上を狙って、大径で
厚肉のミラーを高速回転させ、しかも回転中の振動が一
層小さい光偏向装置が要求されるようになってきてい
る。このようにミラーの直径が大きくしかも厚肉になる
と、ミラー上面に設けた周溝でバランス修正をした場
合、ミラー6の重心から半径方向及び軸方向に大きく隔
たった位置にバランス修正の接着パテ10が固着される
ことになる。
光偏向装置にあっては、デジタル複写機やレーザプリン
タなどの印字速度及び印字品質の向上を狙って、大径で
厚肉のミラーを高速回転させ、しかも回転中の振動が一
層小さい光偏向装置が要求されるようになってきてい
る。このようにミラーの直径が大きくしかも厚肉になる
と、ミラー上面に設けた周溝でバランス修正をした場
合、ミラー6の重心から半径方向及び軸方向に大きく隔
たった位置にバランス修正の接着パテ10が固着される
ことになる。
【0007】それゆえ、ミラー6には、回転体3の軸心
と直角な平面であってミラー6の重心を含む平面より軸
方向の上部では、円周方向の各部分のあいだに、重量の
アンバランスが生ずる。すなわち、回転部材K全体とし
ては重量のバランスがとれていても、回転部材Kの重量
の約9割を占めるミラー6の各部には重量アンバランス
が生じることになる。
と直角な平面であってミラー6の重心を含む平面より軸
方向の上部では、円周方向の各部分のあいだに、重量の
アンバランスが生ずる。すなわち、回転部材K全体とし
ては重量のバランスがとれていても、回転部材Kの重量
の約9割を占めるミラー6の各部には重量アンバランス
が生じることになる。
【0008】いま、鉛直軸に対して傾いて取り付けられ
た円板が高速回転したとすると、円板は、同一平面上を
高速回転して軸受に支持される軸の両端部が振れ回るジ
ャイロモーメントが働くことが知られている。なお、低
速回転時には、軸が軸心を中心にして回転し、円板が振
れ回る。これと同じく、ミラー6の重心から軸方向に離
れた各部分に重量アンバランスがあると、ミラー6の高
速回転時に、ミラー6が回転体3に対して傾いて取り付
けられた時に生ずるようなジャイロモーメントが生じ
る。回転部材Kの回転数が3000rpmでは、ミラー
6は軸心に対して直角な平面上を回転し、ミラー6の各
部分の重量のアンバランスによってミラー6に作用する
ジャイロモーメントは少ない。しかし、回転部材の回転
数が15000rpm以上の定格回転時には、ミラー6
に作用するジャイロモーメントは大きい。
た円板が高速回転したとすると、円板は、同一平面上を
高速回転して軸受に支持される軸の両端部が振れ回るジ
ャイロモーメントが働くことが知られている。なお、低
速回転時には、軸が軸心を中心にして回転し、円板が振
れ回る。これと同じく、ミラー6の重心から軸方向に離
れた各部分に重量アンバランスがあると、ミラー6の高
速回転時に、ミラー6が回転体3に対して傾いて取り付
けられた時に生ずるようなジャイロモーメントが生じ
る。回転部材Kの回転数が3000rpmでは、ミラー
6は軸心に対して直角な平面上を回転し、ミラー6の各
部分の重量のアンバランスによってミラー6に作用する
ジャイロモーメントは少ない。しかし、回転部材の回転
数が15000rpm以上の定格回転時には、ミラー6
に作用するジャイロモーメントは大きい。
【0009】このように、二面修正により回転部材K全
体としてのバランス修正を行っても、定格回転数より低
い回転数で行ったのでは高速回転時のミラー6のジャイ
ロモーメントが大きくなる。その影響で、回転数の上昇
につれて回転部材Kの全体がコニカルモード(円錐モー
ド)で振れ回ることになり、光偏向装置の振動が大きく
なるという問題があった。
体としてのバランス修正を行っても、定格回転数より低
い回転数で行ったのでは高速回転時のミラー6のジャイ
ロモーメントが大きくなる。その影響で、回転数の上昇
につれて回転部材Kの全体がコニカルモード(円錐モー
ド)で振れ回ることになり、光偏向装置の振動が大きく
なるという問題があった。
【0010】そこで本発明は、ミラーのバランス修正面
とミラーの重心を通る平面とをほぼ一致せしめるように
設定して、高速回転時の振動を防止した回転部材を提供
することを目的とする。
とミラーの重心を通る平面とをほぼ一致せしめるように
設定して、高速回転時の振動を防止した回転部材を提供
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の回転部材は、回転体の外周に配設したミラーとロ
ータ磁石とを回転体にそれぞれ固定し、前記回転体の軸
心と直角な平面であってミラーの重心を含む平面上で、
ミラーの面に凹部と凸部との少なくとも一方を設けて、
回転体とミラーとロータ磁石とを備えた回転部材の重量
のバランスをとり、前記回転体は軸受を介して固定部材
に支持されるようにしたものである。
発明の回転部材は、回転体の外周に配設したミラーとロ
ータ磁石とを回転体にそれぞれ固定し、前記回転体の軸
心と直角な平面であってミラーの重心を含む平面上で、
ミラーの面に凹部と凸部との少なくとも一方を設けて、
回転体とミラーとロータ磁石とを備えた回転部材の重量
のバランスをとり、前記回転体は軸受を介して固定部材
に支持されるようにしたものである。
【0012】
【作用】回転部材の重量の大部分を占めるミラーのバラ
ンス修正位置が、ミラーの重心を通り回転軸に直角な平
面にほぼ一致している。そのため、高速回転でもミラー
にジャイロモーメントは発生せず、したがって回転部材
全体の振動が防止される。
ンス修正位置が、ミラーの重心を通り回転軸に直角な平
面にほぼ一致している。そのため、高速回転でもミラー
にジャイロモーメントは発生せず、したがって回転部材
全体の振動が防止される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の一実施例を示すもので、本発明の
回転部材を備えた光偏向装置の断面図である。先ず構成
を説明すると、この光偏向装置のハウジング11は、下
部材11Aと上部材11Bと固定軸12との三部材から
なる密封構造とされている。
する。図1は本発明の一実施例を示すもので、本発明の
回転部材を備えた光偏向装置の断面図である。先ず構成
を説明すると、この光偏向装置のハウジング11は、下
部材11Aと上部材11Bと固定軸12との三部材から
なる密封構造とされている。
【0014】下部材11Aの中心部に固定部材としての
固定軸12が立設されており、その固定軸12に、軸受
すきまを介して回転体としてのスリーブ13が回転自在
に嵌合されている。スリーブ13の内周面には円筒状の
ラジアル軸受面14が設けられ、固定軸12の外周面に
設けたラジアル受面15と対向している。前記ラジアル
軸受面14とラジアル受面15との少なくとも一方に、
図示しない動圧発生用の溝が設けられてラジアル流体軸
受Rが構成され、スリーブ13はこのラジアル流体軸受
Rを介して固定軸12に径方向に支持されている。
固定軸12が立設されており、その固定軸12に、軸受
すきまを介して回転体としてのスリーブ13が回転自在
に嵌合されている。スリーブ13の内周面には円筒状の
ラジアル軸受面14が設けられ、固定軸12の外周面に
設けたラジアル受面15と対向している。前記ラジアル
軸受面14とラジアル受面15との少なくとも一方に、
図示しない動圧発生用の溝が設けられてラジアル流体軸
受Rが構成され、スリーブ13はこのラジアル流体軸受
Rを介して固定軸12に径方向に支持されている。
【0015】また、スリーブ13の上端に空気抜き孔1
7を有するスラスト受16が取り付けてあり、スリーブ
13はスラスト受16の球面状のスラスト軸受面18と
これに対向する固定軸12の自由端のスラスト受面19
とで構成されたスラスト流体軸受Sを介して固定軸12
に軸方向に支持されている。スリーブ13は、例えばア
ルミ合金又は表面にアルマイト処理等の表面硬化処理を
施したアルミ合金製で、外周面に僅かに突出させた小さ
なフランジ21を有し、そのフランジ21の上面に同じ
くアルミ合金製のミラー22が取付けられている。また
フランジ21の下面に、固定治具23を介して駆動用モ
ータMのロータ磁石24が取り付けられ、スリーブ13
の外周面を取り囲んでいる。そのロータ磁石24の外周
面は、ハウジング11の内周面に配設してあるステータ
25の内周面にエアギャップを介して半径方向に対向し
ている。上記のスリーブ13と、これに固定して取り付
けられているスラスト受16,ミラー22,固定治具2
3及びロータ磁石24とを回転部材Kは備えている。な
お、26はミラー22の反射面に対向させてハウジング
の上部材11Bの側面に設けられたガラス窓である。
7を有するスラスト受16が取り付けてあり、スリーブ
13はスラスト受16の球面状のスラスト軸受面18と
これに対向する固定軸12の自由端のスラスト受面19
とで構成されたスラスト流体軸受Sを介して固定軸12
に軸方向に支持されている。スリーブ13は、例えばア
ルミ合金又は表面にアルマイト処理等の表面硬化処理を
施したアルミ合金製で、外周面に僅かに突出させた小さ
なフランジ21を有し、そのフランジ21の上面に同じ
くアルミ合金製のミラー22が取付けられている。また
フランジ21の下面に、固定治具23を介して駆動用モ
ータMのロータ磁石24が取り付けられ、スリーブ13
の外周面を取り囲んでいる。そのロータ磁石24の外周
面は、ハウジング11の内周面に配設してあるステータ
25の内周面にエアギャップを介して半径方向に対向し
ている。上記のスリーブ13と、これに固定して取り付
けられているスラスト受16,ミラー22,固定治具2
3及びロータ磁石24とを回転部材Kは備えている。な
お、26はミラー22の反射面に対向させてハウジング
の上部材11Bの側面に設けられたガラス窓である。
【0016】この実施例における回転部材Kの重量バラ
ンスの修正は、ミラー22の所定面とロータ磁石24の
所定面との二面について、接着パテ10を固着する付加
修正法により、回転部材Kの回転数3000rpmで行
っている。具体的には、ロータ磁石24のバランス修正
は、ロータ磁石24の内周面に周溝24aを設けて、そ
の溝の底面と内周面とのコーナ位置に接着パテ10を固
着する方法で行われている。
ンスの修正は、ミラー22の所定面とロータ磁石24の
所定面との二面について、接着パテ10を固着する付加
修正法により、回転部材Kの回転数3000rpmで行
っている。具体的には、ロータ磁石24のバランス修正
は、ロータ磁石24の内周面に周溝24aを設けて、そ
の溝の底面と内周面とのコーナ位置に接着パテ10を固
着する方法で行われている。
【0017】これに対してミラー22の方は、従来とは
異なり、ミラー22の上面に中心から所定半径を有する
凹部を設けて断面凹形のミラーとし、その凹形のコーナ
位置に接着パテ10を固着する方法で行われている。そ
の凹部の底面(円形平面)22aの位置は、スリーブ1
3の軸心と直角な平面であってミラー22の重心Gを含
む平面A−Aにほぼ一致するか、または僅かに深くなる
ように設定してある。そして、ミラーの円形平面22a
と立ち上げ面である円筒状の面22bとの交わるコーナ
位置に、接着パテ10を固着してバランスを修正する。
これは、ミラーの面22a,22bの円状の位置に部分
的に接着パテ10からなる凸部27を設けて、回転部材
Kの重量バランスをとったものである。
異なり、ミラー22の上面に中心から所定半径を有する
凹部を設けて断面凹形のミラーとし、その凹形のコーナ
位置に接着パテ10を固着する方法で行われている。そ
の凹部の底面(円形平面)22aの位置は、スリーブ1
3の軸心と直角な平面であってミラー22の重心Gを含
む平面A−Aにほぼ一致するか、または僅かに深くなる
ように設定してある。そして、ミラーの円形平面22a
と立ち上げ面である円筒状の面22bとの交わるコーナ
位置に、接着パテ10を固着してバランスを修正する。
これは、ミラーの面22a,22bの円状の位置に部分
的に接着パテ10からなる凸部27を設けて、回転部材
Kの重量バランスをとったものである。
【0018】次に作用を述べる。ミラー22を搭載して
固定軸12に嵌合された回転体のスリーブ13は、スラ
スト軸受Sにより軸方向に支持されている。駆動モータ
Mの作動でスリーブ13が回転すると、ラジアル動圧流
体軸受Rの動圧発生用の溝のポンピング作用により、ラ
ジアル軸受面14とラジアル受面15との間の半径方向
の軸受すきまに動圧が発生して、スリーブ13はラジア
ル方向に非接触に支持され、短い立ち上がり時間で15
000rpmの定格回転に到達する。
固定軸12に嵌合された回転体のスリーブ13は、スラ
スト軸受Sにより軸方向に支持されている。駆動モータ
Mの作動でスリーブ13が回転すると、ラジアル動圧流
体軸受Rの動圧発生用の溝のポンピング作用により、ラ
ジアル軸受面14とラジアル受面15との間の半径方向
の軸受すきまに動圧が発生して、スリーブ13はラジア
ル方向に非接触に支持され、短い立ち上がり時間で15
000rpmの定格回転に到達する。
【0019】この実施例の場合、ミラー22の側の重量
バランスの修正位置がミラー22の重心Gを通り回転軸
に直角な平面A−A上にほぼ一致している。したがって
高速回転になってもジャイロモーメントの影響は受けな
いから、定格回転数よりも低い回転数(3000rp
m)でミラー22とロータ磁石24の二面修正によるバ
ランス修正を行ったにもかかわらず、従来のように定格
回転数に近づくにつれ回転部材Kのコニカルモードの振
れが大きくなるという不具合は発生しない。
バランスの修正位置がミラー22の重心Gを通り回転軸
に直角な平面A−A上にほぼ一致している。したがって
高速回転になってもジャイロモーメントの影響は受けな
いから、定格回転数よりも低い回転数(3000rp
m)でミラー22とロータ磁石24の二面修正によるバ
ランス修正を行ったにもかかわらず、従来のように定格
回転数に近づくにつれ回転部材Kのコニカルモードの振
れが大きくなるという不具合は発生しない。
【0020】また、ミラー22は断面凹形状に形成さ
れ、重量バランス修正用の接着パテ10はその凹部のコ
ーナ位置に固着されているため、固着した接着パテ10
が遠心力で剥がれるおそれがない。更に、凹形状にした
ことでミラー22の重量が軽減され、これによってミラ
ーの慣性が小さくなり、その結果定格回転数に到達する
までの立ち上がり時間が短縮された。
れ、重量バランス修正用の接着パテ10はその凹部のコ
ーナ位置に固着されているため、固着した接着パテ10
が遠心力で剥がれるおそれがない。更に、凹形状にした
ことでミラー22の重量が軽減され、これによってミラ
ーの慣性が小さくなり、その結果定格回転数に到達する
までの立ち上がり時間が短縮された。
【0021】もっとも、ミラー22の断面形状は図1の
形状に限定されるものではない。また、重量バランス修
正も、上記に示した接着パテ10を固着する付加修正法
の他に、ドリル等で削るなどの削り修正法も適用でき
る。図2〜図4にそれらの変形例を例示する。図2に示
すものは、図1に示した実施例のミラー22のバランス
修正を削り修正法で行う例である。すなわち、回転体の
軸心と直角な平面であってミラー22の重心Gを含む平
面A−Aにほぼ一致するミラーの面(円形平面)22a
をドリルで削って凹部28を設けることにより、バラン
スを修正している。
形状に限定されるものではない。また、重量バランス修
正も、上記に示した接着パテ10を固着する付加修正法
の他に、ドリル等で削るなどの削り修正法も適用でき
る。図2〜図4にそれらの変形例を例示する。図2に示
すものは、図1に示した実施例のミラー22のバランス
修正を削り修正法で行う例である。すなわち、回転体の
軸心と直角な平面であってミラー22の重心Gを含む平
面A−Aにほぼ一致するミラーの面(円形平面)22a
をドリルで削って凹部28を設けることにより、バラン
スを修正している。
【0022】図3に示すものは、ミラー22の断面凹形
状を、回転体の軸心と直角な平面であってミラー22の
重心Gを含む平面A−Aにほぼ一致する円形平面22a
と、その端部で僅かに立ち上げた円筒状の面22bと、
これに続く円錐面22cとで構成している。バランス修
正位置は面22aと22bとの交わるコーナ位置Cまた
はその近傍であり、ミラー22の面のコーナ位置Cに凸
部を設ける付加修正法、及び凹部を設ける削り修正法の
いずれも適用可能であり、また両方法の同時適用も可能
である。
状を、回転体の軸心と直角な平面であってミラー22の
重心Gを含む平面A−Aにほぼ一致する円形平面22a
と、その端部で僅かに立ち上げた円筒状の面22bと、
これに続く円錐面22cとで構成している。バランス修
正位置は面22aと22bとの交わるコーナ位置Cまた
はその近傍であり、ミラー22の面のコーナ位置Cに凸
部を設ける付加修正法、及び凹部を設ける削り修正法の
いずれも適用可能であり、また両方法の同時適用も可能
である。
【0023】図4に示すものは、ミラーが22が上下二
段のミラー部30,31を備えた二段ミラーの場合であ
る。遠心力による接着パテの剥がれ現象を防止するた
め、ミラーに接着パテを固着しないでバランスを修正す
る削り修正法を施している。削り修正する位置は、両ミ
ラー部の間に挟まれる中間であって、ミラー重心Gを含
む平面A−A上にあるミラーの面(円筒面)32であ
り、ここを削って凹部を設ける。
段のミラー部30,31を備えた二段ミラーの場合であ
る。遠心力による接着パテの剥がれ現象を防止するた
め、ミラーに接着パテを固着しないでバランスを修正す
る削り修正法を施している。削り修正する位置は、両ミ
ラー部の間に挟まれる中間であって、ミラー重心Gを含
む平面A−A上にあるミラーの面(円筒面)32であ
り、ここを削って凹部を設ける。
【0024】上記実施例では、温度上昇が回転部材に及
ぼす影響についても考慮が払われている。すなわち、ス
リーブ13とミラー22とを共にアルミ合金製として、
熱膨張係数を合わせている。また、ロータ磁石24をス
リーブ13に直接接着せずに、スリーブ13と熱膨張係
数が等しい材料からなる固定治具23を介して取り付け
て、ロータ磁石24の内径面とスリーブ13の外径面と
の間にすきまαを設け、ロータ磁石24の熱膨張が軸受
面へ及ぼす悪影響を無くすなどの対策を行っている。こ
れらの対策により、回転部材Kの回転の伴う温度上昇よ
りスリーブ13に対してミラー22及びロータ磁石24
が僅かにずれ、その結果振動変化が拡大されることが抑
制されるという効果が得られる。
ぼす影響についても考慮が払われている。すなわち、ス
リーブ13とミラー22とを共にアルミ合金製として、
熱膨張係数を合わせている。また、ロータ磁石24をス
リーブ13に直接接着せずに、スリーブ13と熱膨張係
数が等しい材料からなる固定治具23を介して取り付け
て、ロータ磁石24の内径面とスリーブ13の外径面と
の間にすきまαを設け、ロータ磁石24の熱膨張が軸受
面へ及ぼす悪影響を無くすなどの対策を行っている。こ
れらの対策により、回転部材Kの回転の伴う温度上昇よ
りスリーブ13に対してミラー22及びロータ磁石24
が僅かにずれ、その結果振動変化が拡大されることが抑
制されるという効果が得られる。
【0025】なお、駆動モータMについて、実施例では
回転体であるスリーブ3に嵌合するロータ磁石24を回
転体に固定する形式のインナーロータモータとしたもの
を示したが、これに限定されない。すなわち、回転体に
嵌合するロータ磁石を回転体に固定するものではある
が、回転体はカップ状のヨークを有し、ロータ磁石はそ
のヨーク内面に嵌合することにより回転体に固定し、ロ
ータ磁石は内側に配設したステータの外周を囲むように
して回転する形式のいわゆるアウターロータモータにし
ても良い。しかして、アウターロータモータにすると、
ロータ磁石の重量が重くなるので、大径のミラー22を
使用したときと同じく、重量のアンバランスに起因する
ジャイロモーメントの問題が発生する。したがって、ア
ウターロータモータの場合には、ロータ磁石側のバラン
ス修正についても、モータロータの重心を含む平面であ
って回転体の軸心と直角な平面上で、ロータ磁石に接着
充填剤を固着して凸部を設けたり、あるいはロータ磁石
を削って凹部を設けたり、凸部と凹部との両方を設けて
回転部材Kの重量バランスをとるという修正を行うこと
が好ましい。
回転体であるスリーブ3に嵌合するロータ磁石24を回
転体に固定する形式のインナーロータモータとしたもの
を示したが、これに限定されない。すなわち、回転体に
嵌合するロータ磁石を回転体に固定するものではある
が、回転体はカップ状のヨークを有し、ロータ磁石はそ
のヨーク内面に嵌合することにより回転体に固定し、ロ
ータ磁石は内側に配設したステータの外周を囲むように
して回転する形式のいわゆるアウターロータモータにし
ても良い。しかして、アウターロータモータにすると、
ロータ磁石の重量が重くなるので、大径のミラー22を
使用したときと同じく、重量のアンバランスに起因する
ジャイロモーメントの問題が発生する。したがって、ア
ウターロータモータの場合には、ロータ磁石側のバラン
ス修正についても、モータロータの重心を含む平面であ
って回転体の軸心と直角な平面上で、ロータ磁石に接着
充填剤を固着して凸部を設けたり、あるいはロータ磁石
を削って凹部を設けたり、凸部と凹部との両方を設けて
回転部材Kの重量バランスをとるという修正を行うこと
が好ましい。
【0026】また、光偏向装置を蓋するハウジング上部
材11Bは、必ずしも必要ではなく、省略しても良い。
また、光偏向装置に内設される軸受の形式や、ハウジン
グ11の形状は実施例に限定されない。
材11Bは、必ずしも必要ではなく、省略しても良い。
また、光偏向装置に内設される軸受の形式や、ハウジン
グ11の形状は実施例に限定されない。
【0027】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、回転体の軸心と直角な平面であってミラーの重心を
含む平面上でミラーの面に凹部と凸部との少なくとも一
方を設けて、回転体とミラーとロータ磁石とを備えた回
転部材の重量のバランスをとるものとしたため、ミラー
の円周方向の各部分では、ミラーの重心を含む平面であ
って回転体の軸心と直角な平面の軸方向両側の重量バラ
ンスがとれ、ミラー側のバランス修正によって回転に伴
うジャイロモーメントの影響が現れるのを防止できる。
その結果、高速回転に伴う光偏向装置の振動変化を小さ
くできて、印字品質が向上するという効果が得られる。
ば、回転体の軸心と直角な平面であってミラーの重心を
含む平面上でミラーの面に凹部と凸部との少なくとも一
方を設けて、回転体とミラーとロータ磁石とを備えた回
転部材の重量のバランスをとるものとしたため、ミラー
の円周方向の各部分では、ミラーの重心を含む平面であ
って回転体の軸心と直角な平面の軸方向両側の重量バラ
ンスがとれ、ミラー側のバランス修正によって回転に伴
うジャイロモーメントの影響が現れるのを防止できる。
その結果、高速回転に伴う光偏向装置の振動変化を小さ
くできて、印字品質が向上するという効果が得られる。
【図1】本発明の第1の実施例の回転部材を用いた光偏
向装置の断面図である。
向装置の断面図である。
【図2】本発明のミラーの変形例の断面図である。
【図3】本発明のミラーの変形例の断面図である。
【図4】本発明のミラーの変形例の断面図である。
【図5】従来の回転部材を用いた光偏向装置の断面図で
ある。
ある。
K 回転部材 13 回転体(スリーブ) 22 ミラー 22a 円形平面 24 ロータ磁石 27 凸部 28 凹部 32 円筒面
Claims (1)
- 【請求項1】 回転体の外周に配設したミラーとロータ
磁石とを回転体にそれぞれ固定し、前記回転体の軸心と
直角な平面であってミラーの重心を含む平面上で、ミラ
ーの面に凹部と凸部との少なくとも一方を設けて、回転
体とミラーとロータ磁石とを備えた回転部材の重量のバ
ランスをとり、前記回転体は軸受を介して固定部材に支
持される回転部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24538294A JPH08110491A (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | 回転部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24538294A JPH08110491A (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | 回転部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08110491A true JPH08110491A (ja) | 1996-04-30 |
Family
ID=17132833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24538294A Pending JPH08110491A (ja) | 1994-10-11 | 1994-10-11 | 回転部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08110491A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19750577C1 (de) * | 1997-11-16 | 1999-06-17 | Fraunhofer Ges Forschung | Rotierender Zylinder mit vermiedenen Momenten |
US6617729B2 (en) | 1999-12-28 | 2003-09-09 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Light deflecting electric motor with oscillation preventing means |
JP2013022414A (ja) * | 2011-07-26 | 2013-02-04 | Namiki Precision Jewel Co Ltd | 光イメージング用プローブ |
-
1994
- 1994-10-11 JP JP24538294A patent/JPH08110491A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19750577C1 (de) * | 1997-11-16 | 1999-06-17 | Fraunhofer Ges Forschung | Rotierender Zylinder mit vermiedenen Momenten |
US6617729B2 (en) | 1999-12-28 | 2003-09-09 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Light deflecting electric motor with oscillation preventing means |
JP2013022414A (ja) * | 2011-07-26 | 2013-02-04 | Namiki Precision Jewel Co Ltd | 光イメージング用プローブ |
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