JPH08109532A - 精紡交撚糸 - Google Patents
精紡交撚糸Info
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- JPH08109532A JPH08109532A JP27765693A JP27765693A JPH08109532A JP H08109532 A JPH08109532 A JP H08109532A JP 27765693 A JP27765693 A JP 27765693A JP 27765693 A JP27765693 A JP 27765693A JP H08109532 A JPH08109532 A JP H08109532A
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 連続長繊維糸条と短繊維成分の抱合性が良好
であり且つ、品質の安定した精紡交撚糸を提供する。 【構成】 連続長繊維糸条と短繊維成分とを同一方向に
施撚して成る精紡交撚糸の連続長繊維糸条に、高分子重
合体よりなる偏平率２以上のマルチフィラメントを用
い、これに短繊維成分と同一撚方向の実撚を付与する。
一方、短繊維成分を構成する単繊維を施撚方向に配列す
る。
であり且つ、品質の安定した精紡交撚糸を提供する。 【構成】 連続長繊維糸条と短繊維成分とを同一方向に
施撚して成る精紡交撚糸の連続長繊維糸条に、高分子重
合体よりなる偏平率２以上のマルチフィラメントを用
い、これに短繊維成分と同一撚方向の実撚を付与する。
一方、短繊維成分を構成する単繊維を施撚方向に配列す
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、短繊維糸条と連続長繊
維糸条とから成る抱合性に富んだ精紡交撚糸に関する。
維糸条とから成る抱合性に富んだ精紡交撚糸に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、高分子重合体からなるマルチ
フィラメントの特長である強度，ハリ・コシ，寸法安定
性と、短繊維糸条の特長である吸水性，保温性，良好な
肌触り，自然な外観とを併せ持つ繊維構造物を得る目的
で、マルチフィラメントと短繊維糸条とよりなる複合糸
が開発，生産されてきた。
フィラメントの特長である強度，ハリ・コシ，寸法安定
性と、短繊維糸条の特長である吸水性，保温性，良好な
肌触り，自然な外観とを併せ持つ繊維構造物を得る目的
で、マルチフィラメントと短繊維糸条とよりなる複合糸
が開発，生産されてきた。
【０００３】かかる複合糸として、一つに、精紡工程で
短繊維糸条とマルチフィラメントとを重ね合わせてフロ
ントローラーに挿入し、フロントローラー出口でこれら
を加撚し、マルチフィラメントの外周に短繊維糸条を複
覆させた糸形状とするコアヤーンがあり、他の一つに、
短繊維糸条と長繊維糸条とを若干離した（数ミリ）平行
状態でフロントローラーに挿入して加撚し、短繊維糸条
と長繊維糸条とを撚り合わせた糸形状とする精紡交撚糸
がある。これら２つの複合糸には次の如き長所と短所が
ある。
短繊維糸条とマルチフィラメントとを重ね合わせてフロ
ントローラーに挿入し、フロントローラー出口でこれら
を加撚し、マルチフィラメントの外周に短繊維糸条を複
覆させた糸形状とするコアヤーンがあり、他の一つに、
短繊維糸条と長繊維糸条とを若干離した（数ミリ）平行
状態でフロントローラーに挿入して加撚し、短繊維糸条
と長繊維糸条とを撚り合わせた糸形状とする精紡交撚糸
がある。これら２つの複合糸には次の如き長所と短所が
ある。
【０００４】即ち、コアヤーンの場合マルチフィラメン
トを短繊維糸条が被覆する形態となっている為、得られ
る繊維構造物の表面は当然短繊維で被覆されているが、
マルチフィラメントと短繊維糸条の抱合性が悪い為、コ
アヤーンは長さ方向に斑を生じ易い。特に織編製時の笈
等のガイド類のシゴキに対して弱いため、織編物を製造
し難く、又得られる織編物の外観価値が低下しやすい。
トを短繊維糸条が被覆する形態となっている為、得られ
る繊維構造物の表面は当然短繊維で被覆されているが、
マルチフィラメントと短繊維糸条の抱合性が悪い為、コ
アヤーンは長さ方向に斑を生じ易い。特に織編製時の笈
等のガイド類のシゴキに対して弱いため、織編物を製造
し難く、又得られる織編物の外観価値が低下しやすい。
【０００５】一方、精紡交撚糸の場合は、両糸条が撚糸
状となっている為に抱合性が良く、比較的均一な糸条を
得やすく、ガイド等におけるシゴキに対しても比較的強
いことから製織編性はよいが、得られる繊維構造物の表
面に両糸条が現れる為、短繊維で表面を被うことを目的
とした繊維構造物の生産には不向きであった。
状となっている為に抱合性が良く、比較的均一な糸条を
得やすく、ガイド等におけるシゴキに対しても比較的強
いことから製織編性はよいが、得られる繊維構造物の表
面に両糸条が現れる為、短繊維で表面を被うことを目的
とした繊維構造物の生産には不向きであった。
【０００６】従ってコアヤーンは、比較的繊維が細く，
長さが短く，しかも繊維同士の抱合性が良好である綿の
如き短繊維とマルチフィラメントとの複合糸の製造に適
しており、後者の精紡交撚糸は羊毛の如く比較的繊維が
太く，長さが長く，抱合性のやや悪い短繊維とマルチフ
ィラメントとの複合糸の製造に適していた。
長さが短く，しかも繊維同士の抱合性が良好である綿の
如き短繊維とマルチフィラメントとの複合糸の製造に適
しており、後者の精紡交撚糸は羊毛の如く比較的繊維が
太く，長さが長く，抱合性のやや悪い短繊維とマルチフ
ィラメントとの複合糸の製造に適していた。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したコ
アヤーンと精紡交撚糸の従来の長所を併せ持つ精紡交撚
糸、即ち、被覆性及び抱合性に優れた精紡交撚糸の提供
を目的とする。
アヤーンと精紡交撚糸の従来の長所を併せ持つ精紡交撚
糸、即ち、被覆性及び抱合性に優れた精紡交撚糸の提供
を目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、連続長繊維糸条と短繊維成分とを同一方向
に施撚して成る複合紡績糸であって、前記連続長繊維糸
条が高分子重合体よりなる偏平率２以上のマルチフィラ
メントであり且つ、短繊維成分と同一撚方向の実撚を有
する一方、前記短繊維成分を構成する単繊維が前記施撚
方向に配列されていることを要旨とする。
の本発明は、連続長繊維糸条と短繊維成分とを同一方向
に施撚して成る複合紡績糸であって、前記連続長繊維糸
条が高分子重合体よりなる偏平率２以上のマルチフィラ
メントであり且つ、短繊維成分と同一撚方向の実撚を有
する一方、前記短繊維成分を構成する単繊維が前記施撚
方向に配列されていることを要旨とする。
【０００９】ここに、高分子重合体はポリアミド重合
体，ポリエステル重合体，ポリオレフィン重合体，アク
リルニトリルを主成分とするアクリル系重合体等が考え
られるが、強度、寸法安定性の得やすさから考えるとナ
イロン６、ナイロン６６等のポリアミド重合体，ポリエ
チレンテレフタレート，ポリブチレンテレフタレート等
に代表されるポリエステル重合体が好適であり、繊維特
性の点からポリエチレンテレフタレートによるものが最
も適している。また、イソフタル酸やポリエチレングリ
コール等の第３成分を共重合したものでもよく、これら
の重合体を複数種重合した所謂コンジュケート糸も用い
ることが出来る。
体，ポリエステル重合体，ポリオレフィン重合体，アク
リルニトリルを主成分とするアクリル系重合体等が考え
られるが、強度、寸法安定性の得やすさから考えるとナ
イロン６、ナイロン６６等のポリアミド重合体，ポリエ
チレンテレフタレート，ポリブチレンテレフタレート等
に代表されるポリエステル重合体が好適であり、繊維特
性の点からポリエチレンテレフタレートによるものが最
も適している。また、イソフタル酸やポリエチレングリ
コール等の第３成分を共重合したものでもよく、これら
の重合体を複数種重合した所謂コンジュケート糸も用い
ることが出来る。
【００１０】また、偏平率とは、図１に示す如く、偏平
フィラメントの横断面の長軸長Ｌと短軸長１との比、即
ちＬ／１を言う。尚、図２に示す如く、厚みに偏りがあ
る場合には、短軸は実質的な最大の値とする。この様な
フィラメントはスリット状のオリフィスから高分子重合
体を押し出し巻取る事により容易に得られる。
フィラメントの横断面の長軸長Ｌと短軸長１との比、即
ちＬ／１を言う。尚、図２に示す如く、厚みに偏りがあ
る場合には、短軸は実質的な最大の値とする。この様な
フィラメントはスリット状のオリフィスから高分子重合
体を押し出し巻取る事により容易に得られる。
【００１１】本発明で使用するフィラメントは偏平なほ
どよいが、目的とする効果を発揮するのは偏平率が２以
上であり、好ましくは３以上のフィラメントである。し
かし、あまりに偏平なフィラメントは工業生産が困難で
あるので、偏平率は６以下が好ましい。
どよいが、目的とする効果を発揮するのは偏平率が２以
上であり、好ましくは３以上のフィラメントである。し
かし、あまりに偏平なフィラメントは工業生産が困難で
あるので、偏平率は６以下が好ましい。
【００１２】かかるフィラメントは柔軟性を得るために
マルチフィラメントとして用い、そのデニールは３０デ
ニールから２００デニールが一般に使用され、マルチフ
ィラメントを構成するモノフィラメントのデニールは２
デニール以上１０デニール以下好ましい。又マルチフィ
ラメントの構成本数は後述する如く、マルチフィラメン
トの集積のし易さから４〜２４本、更には６〜１８本が
好ましい。構成本数が２４本を越えると偏平フィラメン
トの特徴である捻転による集積効果が失われ好ましくな
い。
マルチフィラメントとして用い、そのデニールは３０デ
ニールから２００デニールが一般に使用され、マルチフ
ィラメントを構成するモノフィラメントのデニールは２
デニール以上１０デニール以下好ましい。又マルチフィ
ラメントの構成本数は後述する如く、マルチフィラメン
トの集積のし易さから４〜２４本、更には６〜１８本が
好ましい。構成本数が２４本を越えると偏平フィラメン
トの特徴である捻転による集積効果が失われ好ましくな
い。
【００１３】また、本発明における偏平フィラメントの
横断面は、図１に示す長楕円形状のもの、又は、長形状
のもの、その他図２乃至図５に示すさまざまな形状が考
えられる。
横断面は、図１に示す長楕円形状のもの、又は、長形状
のもの、その他図２乃至図５に示すさまざまな形状が考
えられる。
【００１４】一方短繊維には、獣毛繊維（羊毛，モヘ
ア，カシミヤ等），絹繊維，植物繊維（綿，麻等）等の
天然繊維並びに、無機繊維，再生人造繊維，半合成繊
維，合成繊維等の人造繊維のステープル繊維が含まれ
る。
ア，カシミヤ等），絹繊維，植物繊維（綿，麻等）等の
天然繊維並びに、無機繊維，再生人造繊維，半合成繊
維，合成繊維等の人造繊維のステープル繊維が含まれ
る。
【００１５】
【作用】本発明の精紡交撚糸が優れた被覆性と抱合性を
有する理由は次の如く考えられる。即ち、本発明に係る
精紡交撚糸は短繊維糸条と、横断面が偏平のフィラメン
トからなるマルチフィラメントとを精紡工程にて交撚し
て得られるが、交撚に際しマルチフィラメントは断面が
偏平なるが故に、図８に示すように積層された形で集束
しやすく、精紡交撚糸の中央部を形成する一方、短繊維
成分は偏平のマルチフィラメントの動きに沿って当該マ
ルチフィラメントに巻き込まれながらその外周部に位置
する。即ち、高い被覆率で短繊維成分に覆われた糸とな
る。その結果、各フィラメントの平坦面と接触する短繊
維成分が多くなって両繊維間における摩擦力が増加し、
精紡交撚糸全体の抱合性が高まる。従って、かかる精紡
交撚糸を用いて製織あるいは編成するに際して、当該織
機又は編機の各部における摩擦に起因した前記両繊維の
分離は少なく、精紡交撚糸は高い被覆率をそのまま維持
することができ、製造される製品は品質的に均一なもの
となる。
有する理由は次の如く考えられる。即ち、本発明に係る
精紡交撚糸は短繊維糸条と、横断面が偏平のフィラメン
トからなるマルチフィラメントとを精紡工程にて交撚し
て得られるが、交撚に際しマルチフィラメントは断面が
偏平なるが故に、図８に示すように積層された形で集束
しやすく、精紡交撚糸の中央部を形成する一方、短繊維
成分は偏平のマルチフィラメントの動きに沿って当該マ
ルチフィラメントに巻き込まれながらその外周部に位置
する。即ち、高い被覆率で短繊維成分に覆われた糸とな
る。その結果、各フィラメントの平坦面と接触する短繊
維成分が多くなって両繊維間における摩擦力が増加し、
精紡交撚糸全体の抱合性が高まる。従って、かかる精紡
交撚糸を用いて製織あるいは編成するに際して、当該織
機又は編機の各部における摩擦に起因した前記両繊維の
分離は少なく、精紡交撚糸は高い被覆率をそのまま維持
することができ、製造される製品は品質的に均一なもの
となる。
【００１６】また、長軸方向に周面が変形していても、
糸条の抱合性は高い。尚、横断面の長軸、短軸について
最大の値をとる事は前述と同じである。この様なフィラ
メントもスリット状のオリフィスから高分子重合体を押
し出し巻取る事により前述同様容易に得られる。
糸条の抱合性は高い。尚、横断面の長軸、短軸について
最大の値をとる事は前述と同じである。この様なフィラ
メントもスリット状のオリフィスから高分子重合体を押
し出し巻取る事により前述同様容易に得られる。
【００１７】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説
明する。 実施例１ まず、酸化チタン含有率０．０１８％のポリエチレンテ
レフタレートをスリット状のオリフィスから溶融紡糸延
伸して図１に示す如き横断面をした、偏平率が2.2 ，3.
3 ，５である５０ｄ／１２ｆのマルチフィラメントから
なる連続長繊維糸条Ｆ−１，Ｆ−２，Ｆ−３を、また、
偏平率が５である５０ｄ／２４ｆのマルチフィラメント
からなる連続長繊維糸条Ｆ−４を製造した。
明する。 実施例１ まず、酸化チタン含有率０．０１８％のポリエチレンテ
レフタレートをスリット状のオリフィスから溶融紡糸延
伸して図１に示す如き横断面をした、偏平率が2.2 ，3.
3 ，５である５０ｄ／１２ｆのマルチフィラメントから
なる連続長繊維糸条Ｆ−１，Ｆ−２，Ｆ−３を、また、
偏平率が５である５０ｄ／２４ｆのマルチフィラメント
からなる連続長繊維糸条Ｆ−４を製造した。
【００１８】ついで、これら連続長繊維糸条Ｆ−１，Ｆ
−２，Ｆ−３又はＦ−４と、羊毛粗糸（短繊維成分）と
を用い、図７に示す態様により精紡交撚糸ＭＹ−１，Ｍ
Ｙ−２，ＭＹ−３，ＭＹ−４を得た。
−２，Ｆ−３又はＦ−４と、羊毛粗糸（短繊維成分）と
を用い、図７に示す態様により精紡交撚糸ＭＹ−１，Ｍ
Ｙ−２，ＭＹ−３，ＭＹ−４を得た。
【００１９】即ち、上述の偏平マルチフィラメント
（２）を送りローラー（５），フロントローラー（７）
に順次経由せしめる一方、短繊維成分としての羊毛（１
９μ）粗糸（１）をバックローラー（６），エプロン装
置（９），フロントローラー（７）に順次経由せしめて
紡出後、偏平マルチフィラメント（２）と羊毛粗糸
（１）とを合流せしめ、これらをトラベラ（８）にて交
撚せしめて、メートル番手１／５２ｍ／ｍの精紡交撚糸
（３）を得た。尚、前記フロントローラー（７）に経由
せしめる偏平マルチフィラメント（２）と羊毛粗糸
（１）とは相互間隔が６ｍｍであり、また、偏平マルチ
フィラメントと羊毛との混率４０：６０（重量％）であ
り、撚り数は９２０Ｔ／Ｍであった。ついで、本実施例
で得られた糸条をシングルジャージでニット編成し、短
繊維成分のみを濃青色に片染した染色仕上加工の布帛Ｎ
−１，Ｎ−２，Ｎ−３，Ｎ−４を得た。尚、布帛Ｎ−３
をほぐして得た精紡交撚糸ＭＹ−３の正面図を図７に、
横断面図を図８に示す。
（２）を送りローラー（５），フロントローラー（７）
に順次経由せしめる一方、短繊維成分としての羊毛（１
９μ）粗糸（１）をバックローラー（６），エプロン装
置（９），フロントローラー（７）に順次経由せしめて
紡出後、偏平マルチフィラメント（２）と羊毛粗糸
（１）とを合流せしめ、これらをトラベラ（８）にて交
撚せしめて、メートル番手１／５２ｍ／ｍの精紡交撚糸
（３）を得た。尚、前記フロントローラー（７）に経由
せしめる偏平マルチフィラメント（２）と羊毛粗糸
（１）とは相互間隔が６ｍｍであり、また、偏平マルチ
フィラメントと羊毛との混率４０：６０（重量％）であ
り、撚り数は９２０Ｔ／Ｍであった。ついで、本実施例
で得られた糸条をシングルジャージでニット編成し、短
繊維成分のみを濃青色に片染した染色仕上加工の布帛Ｎ
−１，Ｎ−２，Ｎ−３，Ｎ−４を得た。尚、布帛Ｎ−３
をほぐして得た精紡交撚糸ＭＹ−３の正面図を図７に、
横断面図を図８に示す。
【００２０】比較例１ まず、酸化チタン含有率０．０１８％のポリエチレンテ
レフタレートを実施例１と同様にして溶融紡糸延伸し、
偏平率が１．７である５０ｄ／１２ｆのマルチフィラメ
ントからなる連続長繊維糸条Ｆ−５を得、また、円形状
のオリフィスから溶融紡糸延伸して丸断面である５０ｄ
／２４ｆのマルチフィラメントからなる連続長繊維糸条
Ｆ−６を得た。
レフタレートを実施例１と同様にして溶融紡糸延伸し、
偏平率が１．７である５０ｄ／１２ｆのマルチフィラメ
ントからなる連続長繊維糸条Ｆ−５を得、また、円形状
のオリフィスから溶融紡糸延伸して丸断面である５０ｄ
／２４ｆのマルチフィラメントからなる連続長繊維糸条
Ｆ−６を得た。
【００２１】ついで、連続長繊維糸条Ｆ−５又はＦ−６
と、短繊維成分の羊毛粗糸とを用い、実施例１における
製造方法と同様の方法により比較例１の布帛Ｎ−５（精
紡交撚糸ＭＹ−５），Ｎ−６（精紡交撚糸ＭＹ−６）を
得た。布帛Ｎ−６をほぐして得た精紡交撚糸ＭＹ−６の
正面図を図９に、横断面図を図１０に示す。尚、マルチ
フィラメントと羊毛繊維の混率を４０：６０（重量％）
とした。
と、短繊維成分の羊毛粗糸とを用い、実施例１における
製造方法と同様の方法により比較例１の布帛Ｎ−５（精
紡交撚糸ＭＹ−５），Ｎ−６（精紡交撚糸ＭＹ−６）を
得た。布帛Ｎ−６をほぐして得た精紡交撚糸ＭＹ−６の
正面図を図９に、横断面図を図１０に示す。尚、マルチ
フィラメントと羊毛繊維の混率を４０：６０（重量％）
とした。
【００２２】このようにして得られた６種類の製品につ
いて、下記の試験方法で評価した。その結果を表１に示
す。 （試験方法）ＪＩＳＰ８１２３に準拠し、以下の白度検
査、外観検査を行った。 （１）白度検査 測定装置；日本電色工業株式会社製 測光方法；ダブルビーム交照測光方式 光学条件；ＪＩＳＺ８７２２に準拠する積分球方式 試料照射面積；φ３０ｍｍ 光源；１２Ｖ，５０Ｗ ハロゲンランプ 受光素子；シリコンフォトセル 尚、白度とは、スペクトルの青−スミレ色の部分の光で
照射したときの試料の標準酸化マグネシウム板に対する
比反射率で示される値で、上記装置により測定した値を
下表に示す。 （２）外観検査 製品表面のフィラメントのチラツキを目視で判定する。
チラツキが無い場合を○で、チラツキはあるが気になら
ない程度を△で、チラツキが有り、製品として成立しな
い場合を×で表す。
いて、下記の試験方法で評価した。その結果を表１に示
す。 （試験方法）ＪＩＳＰ８１２３に準拠し、以下の白度検
査、外観検査を行った。 （１）白度検査 測定装置；日本電色工業株式会社製 測光方法；ダブルビーム交照測光方式 光学条件；ＪＩＳＺ８７２２に準拠する積分球方式 試料照射面積；φ３０ｍｍ 光源；１２Ｖ，５０Ｗ ハロゲンランプ 受光素子；シリコンフォトセル 尚、白度とは、スペクトルの青−スミレ色の部分の光で
照射したときの試料の標準酸化マグネシウム板に対する
比反射率で示される値で、上記装置により測定した値を
下表に示す。 （２）外観検査 製品表面のフィラメントのチラツキを目視で判定する。
チラツキが無い場合を○で、チラツキはあるが気になら
ない程度を△で、チラツキが有り、製品として成立しな
い場合を×で表す。
【００２３】
【表１】
【００２４】表１に示すように、実施例１の布帛は比較
例１のものと比べて、白度が低く、又、外観のチラツキ
も少ないことが判る。これは、実施例１の精紡交撚糸の
方が比較例１のものよりも、その表面が羊毛繊維によ
り、より多く覆われているためであると考えられる。
例１のものと比べて、白度が低く、又、外観のチラツキ
も少ないことが判る。これは、実施例１の精紡交撚糸の
方が比較例１のものよりも、その表面が羊毛繊維によ
り、より多く覆われているためであると考えられる。
【００２５】このことは、図７と図９、図８と図１０を
比較しても明らかである。図７及び図９においてはマル
チフィラメントを黒く塗りつぶして示すが、図示する如
く、実施例１においてマルチフィラメントの露出率は、
比較例１のものに比べて極めて低いものである。
比較しても明らかである。図７及び図９においてはマル
チフィラメントを黒く塗りつぶして示すが、図示する如
く、実施例１においてマルチフィラメントの露出率は、
比較例１のものに比べて極めて低いものである。
【００２６】また、図８及び図１０においてもマルチフ
ィラメントを黒く塗りつぶして示すが、実施例１のマル
チフィラメントは比較例１のものに比べて良好に短繊維
糸条により被覆されている。
ィラメントを黒く塗りつぶして示すが、実施例１のマル
チフィラメントは比較例１のものに比べて良好に短繊維
糸条により被覆されている。
【００２７】実施例２ 連続長繊維糸条として実施例１のＦ−４のマルチフィラ
メントを用い、短繊維成分としてアクリル繊維（３デニ
ール，カット長７０〜８０ｍｍのバイアスカット）又
は、レーヨン繊維（３デニール，カット長７０〜８０ｍ
ｍのバイアスカット）を用いて、実施例１における製造
方法と同様の方法により実施例２の精紡交撚糸ＭＹ−
７，ＭＹ−８を得、さらに布帛Ｎ−７，Ｎ−８を得た。
尚、連続長繊維糸条と短繊維糸条との混率を４０：６０
（重量％）とした。
メントを用い、短繊維成分としてアクリル繊維（３デニ
ール，カット長７０〜８０ｍｍのバイアスカット）又
は、レーヨン繊維（３デニール，カット長７０〜８０ｍ
ｍのバイアスカット）を用いて、実施例１における製造
方法と同様の方法により実施例２の精紡交撚糸ＭＹ−
７，ＭＹ−８を得、さらに布帛Ｎ−７，Ｎ−８を得た。
尚、連続長繊維糸条と短繊維糸条との混率を４０：６０
（重量％）とした。
【００２８】比較例２ 連続長繊維糸条として前述の比較例１のＦ−６のマルチ
フィラメントを用い、短繊維糸条として実施例２のアク
リル繊維又はレーヨン繊維を用いて、実施例１における
製造方法と同様の方法により比較例２の精紡交撚糸ＭＹ
−９，ＭＹ−１０を得、さらに布帛Ｎ−９，Ｎ−１０を
得た。尚、連続長繊維糸条と短繊維糸条との混率を４
０：６０（重量％）とした。
フィラメントを用い、短繊維糸条として実施例２のアク
リル繊維又はレーヨン繊維を用いて、実施例１における
製造方法と同様の方法により比較例２の精紡交撚糸ＭＹ
−９，ＭＹ−１０を得、さらに布帛Ｎ−９，Ｎ−１０を
得た。尚、連続長繊維糸条と短繊維糸条との混率を４
０：６０（重量％）とした。
【００２９】得られた布帛Ｎ−７，Ｎ−８，Ｎ−９，Ｎ
−１０を実施例１におけると同様の試験方法により評価
した結果を表２に示す。
−１０を実施例１におけると同様の試験方法により評価
した結果を表２に示す。
【００３０】
【表２】
【００３１】表２に示すように、実施例２の布帛は比較
例２のものに比べて白度が低く又、外観におけるチラツ
キも少ないことが判る。
例２のものに比べて白度が低く又、外観におけるチラツ
キも少ないことが判る。
【００３２】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の精紡交撚糸
によれば糸条の抱合性が富む故に抗ピル性に優れ、カジ
ュアル用途に有用である。また、本発明の精紡交撚糸は
従来糸に比べて耐摩擦性に富み、製織性にも優れている
ことから、製織あるいは編組工程は高速化が図れる。
によれば糸条の抱合性が富む故に抗ピル性に優れ、カジ
ュアル用途に有用である。また、本発明の精紡交撚糸は
従来糸に比べて耐摩擦性に富み、製織性にも優れている
ことから、製織あるいは編組工程は高速化が図れる。
【図１】本発明に用いられる偏平フィラメントの横断面
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図２】本発明に用いられる偏平フィラメントの横断面
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図３】本発明に用いられる偏平フィラメントの横断面
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図４】本発明に用いられる偏平フィラメントの横断面
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図５】本発明に用いられる偏平フィラメントの横断面
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図６】本発明の複合糸の製造工程を示す説明図であ
る。
る。
【図７】実施例１の精紡交撚糸を示す正面図である。
【図８】実施例１の精紡交撚糸の横断面を示す断面図で
ある。
ある。
【図９】比較例１の精紡交撚糸を示す正面図である。
【図１０】比較例１の精紡交撚糸の横断面を示す断面図
である。
である。
１ 粗糸（短繊維成分） ２ フィラメント ３ 複合糸 ４ フリース ５ 送りローラ ６ バックローラ ７ フロントローラ ８ トラベラ ９ エプロン装置
Claims (1)
- 【請求項１】 連続長繊維糸条と短繊維成分とを同一方
向に施撚してなる複合紡績糸であって、前期連続長繊維
糸条が高分子重合体よりなる偏平率２以上のマルチフィ
ラメントであり且つ、短繊維成分と同一撚方向の実撚を
有する一方、前記短繊維成分を構成する単繊維が前記施
撚方向に配列されてなる精紡交撚糸。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27765693A JP2646466B2 (ja) | 1992-10-15 | 1993-10-07 | 精紡交撚糸 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4-305062 | 1992-10-15 | ||
| JP30506292A JPH06128831A (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 複合糸 |
| JP27765693A JP2646466B2 (ja) | 1992-10-15 | 1993-10-07 | 精紡交撚糸 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08109532A true JPH08109532A (ja) | 1996-04-30 |
| JP2646466B2 JP2646466B2 (ja) | 1997-08-27 |
Family
ID=26552502
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27765693A Expired - Lifetime JP2646466B2 (ja) | 1992-10-15 | 1993-10-07 | 精紡交撚糸 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2646466B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103835045A (zh) * | 2012-11-26 | 2014-06-04 | 日本毛织株式会社 | 长短复合纺丝及其制造方法以及使用了该纺丝的布帛和衣料用纤维制品 |
| JP2014196572A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-16 | 日本毛織株式会社 | 衣料用編地 |
-
1993
- 1993-10-07 JP JP27765693A patent/JP2646466B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103835045A (zh) * | 2012-11-26 | 2014-06-04 | 日本毛织株式会社 | 长短复合纺丝及其制造方法以及使用了该纺丝的布帛和衣料用纤维制品 |
| JP2014105395A (ja) * | 2012-11-26 | 2014-06-09 | Japan Wool Textile Co Ltd | 長短複合紡績糸及びその製造方法並びにこれを用いた布帛と衣料用繊維製品 |
| JP2014196572A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-16 | 日本毛織株式会社 | 衣料用編地 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2646466B2 (ja) | 1997-08-27 |
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