JPH08109495A - アルミニウム又はアルミニウム合金酸化皮膜の充填着色用赤色系顔料分散体 - Google Patents
アルミニウム又はアルミニウム合金酸化皮膜の充填着色用赤色系顔料分散体Info
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Abstract
好適に顔料を充填することができ、耐久性に優れ、顔料
の離脱も無く、堅牢で鮮やかで、更に繰り返し着色性に
優れたアルミニウム酸化皮膜の充填着色用赤色系顔料分
散体を得る。 【構成】 50〜250nmの皮膜細孔径を持つアルミ
ニウム又はアルミニウム合金の酸化皮膜の細孔中に電気
泳動法にて顔料を充填着色するための顔料分散体であっ
て、分散体中の顔料粒子径分布において、累積分布の5
0%点(平均粒子径:D50)を200nm以下とし、
顔料を、キナクリドン系、アントラキノン系、ジケトピ
ロロピロール系、ペリレン系、ペリノン系化合物又はそ
の誘導体であり、その比表面積を30〜100m2/g
とする。
Description
ミニウム合金(以下、アルミニウムと称す)の堅牢で鮮
やかな赤色系着色酸化皮膜を得るために、アルミニウム
の酸化皮膜細孔中に顔料を充填し、赤色に着色するため
の充填着色用赤色系顔料分散体に関する。
着色方法としては、 (1)水溶性又は油溶性染料溶液に浸漬して着色する方
法(特許第65742号) (2)金属塩を含む水溶液中で無機着色する方法(特公
昭38−1715号、同46−16566号、同44−
12566号)、 (3)界面活性剤で分散した有機顔料を電気泳動法で皮
膜に吸着させる方法(特公昭51−35177号、同5
2−5010号) (4)顔料粒子よりも大きな孔径としたアルミニウム酸
化皮膜細孔の深部にまでカーボンブラックまたは有機顔
料を電気泳動法にて析出充填する方法(特開平5−93
296号)等が提案されている。
性又は油溶性染料溶液に浸漬して着色する方法(特許第
65742号)は、鮮やかな皮膜が期待できるものの、
染料を使用するため日光堅牢性の良い塗膜とはならな
い。
する方法(特公昭38−1715号、同46−1656
6号、同44−12566号)は、無機着色であるので
日光堅牢性は優れているものの、色の種類が限定され、
原色性の鮮やかな着色はできない。
電気泳動法で皮膜に吸着させる方法(特公昭51−35
177号、同52−5010号)は、顔料粒子径が1μ
(1000nm)前後、好ましくは0・5μ(500n
m)以下の顔料微分散体を用いているが、これを適用す
るアルミニウム陽極酸化皮膜の細孔径が一般に低電圧で
は50nm以下位、高電圧では180nm位である。従
って、顔料分散体の粒子径がアルミニウム陽極酸化皮膜
の細孔径に比して大であるので、細孔内に充填されず、
皮膜表面に顔料が付着し、ロスが多い。細孔入口を閉鎖
し、表面付着物を除去すると、均一な着色物が得にく
い。
まで充填する顔料は分散体の粒子径分布中細孔径よりも
小さな極微量である。顔料分散体の大部分を占める細孔
径よりも大きな顔料粒子は、細孔入口に吸着されて留ま
り、微細な粒子への侵入を疎外したり、着色後の洗浄で
皮膜表面から離脱して未着色部分を残すために多くの着
色不良をもたらす。更に塗膜中に界面活性剤が含まれる
ということは、年単位の長期の堅牢性を考えた場合に、
溶剤、薬品等に対する耐性が劣ることも充分考えられ
る。
は、顔料粒子よりも大きな孔径のアルミニウム酸化皮膜
細孔に顔料を析出充填する方法であるため、顔料粒子を
アルミニウム酸化皮膜細孔の深部にまで充填するとされ
ているが、分散体の調整、特に赤色系顔料の粒子を深部
にまで充填する個別的条件については何等明かにされて
おらず、必ずしも十分とはいえない。
膜の充填着色に好適に用いられ、繰り返し着色性に優れ
た赤色系顔料分散体を提供しようとするものである。
め、鋭意検討した結果、好適にアルミニウム陽極酸化皮
膜を赤色に充填着色し得る顔料分散体の粒度とその他の
物性、またその調整法を見出だしたものである。
かし、分散体中の顔料粒子径分布において累積分布の5
0%点(平均粒子径;D50)が200nm以下で、か
つ顔料が、キナクリドン系、アントラキノン系、ジケト
ピロロピロール系、ペリレン系、ペリノン系化合物又は
その誘導体であり、その比表面積が30〜100m2/
gであれば、アルミニウム酸化皮膜、好ましくは50〜
250nmの皮膜細孔径を持つアルミニウム酸化皮膜細
孔に、好適に充填着色できる粒度分布をもつ日光堅牢性
のよい分散体が得られることがわかった。
ルミニウム合金の酸化皮膜の細孔中に電気泳動法にて顔
料を充填着色するための顔料分散体であって、分散体中
の顔料粒子径分布において累積分布の50%点(平均粒
子径;D50)が200nm以下で、顔料が、キナクリ
ドン系、アントラキノン系、ジケトピロロピロール系、
ペリレン系、ペリノン系化合物又はその誘導体であり、
その比表面積が30〜100m2/gであるアルミニウ
ム又はアルミニウム合金酸化皮膜の充填着色用赤色系顔
料分散体である。
酸、シュウ酸等の無機、有機酸の水溶液中で一定の電流
を通じて形成され、その微細孔の径はおよそ50nm以
下である。一般的に得られるこのサイズの微細孔に顔料
を充填着色するのは可能ではあるものの、繰り返し性や
着色塗膜の不良をもたらす原因となる。
ュウ酸、マレイン酸等の無機、有機酸から選ばれる1種
又は2種以上の酸水溶液中で高電圧で陽極酸化し、アル
ミニウム表面に通常の細孔径よりも大きな径を持つ多孔
質陽極酸化皮膜、第2には一般的な径の陽極酸化皮膜を
得た後にリン酸、硫酸、シュウ酸、スルファミン酸の1
種又は2種以上の酸化溶液に浸漬する処理又は浸漬と交
流電解を繰り返す処理等により細孔の拡大処理が行われ
た様なアルミニウム陽極酸化皮膜では一定の顔料分散体
であれば好適に顔料の充填着色が行える事がわかった。
この通常よりも大きなアルミニウム陽極酸化多孔質皮膜
の細孔径は50〜250nmである。
粒子は、耐光性、耐熱性、耐溶剤性等の耐久性に優れた
ものが好ましい。この顔料としては、キナクリドン系、
アントラキノン系、ジケトピロロピロール系、ペリレン
系、ペリノン系化合物又はその誘導体を使用することが
できるが、その比表面積は30〜100m2/gでなけ
ればならない。
cP以下程度の低粘度分散液において、長期にわたっ
て、凝集による沈降や、増粘のない安定な顔料の微粒子
分散液を得ることは容易ではない。
凝集する性質をもち、この凝集は粉体を構成する粒子の
大きさが小さくなるほど強固となることが一般に知られ
ている。粉体における顔料粒子の大きさはその比表面積
で示されるが、一定の配合で顔料を分散したときに、比
表面積の小さい顔料の方が大きい顔料よりも分散液とし
たときの顔料粒子径が小さくなることがある。これは比
表面積の大きい顔料がその凝集力のために集合体(二次
粒子、二次凝集体)で1個の顔料として振る舞うため
に、結果として分散液では顔料粒子径が大きくなってい
るのである。
つ顔料の比表面積は、顔料の大きさ以上に比表面積は大
きくなるが、アルミニウム皮膜の充填着色用の顔料、特
に赤色系顔料の分散につき鋭意検討した結果、キナクリ
ドン系、アントラキノン系、ジケトピロロピロール系、
ペリレン系、ペリノン系化合物又はその誘導体の場合、
その比表面積は30〜100m2/gが最適であること
を見出だした。
微粒子化が困難となり、また顔料分散体が得られたとし
ても、アルミ皮膜中に充填される顔料含有量が少なく、
着色体の色ムラの原因となり、歩留まりが悪くなる。大
きな機械力を使えば微粒子化できるが、時間ととともに
ゲル化や凝集が生じる。一方、比表面積が100m2/
gを上回る場合は、顔料粒子の凝集力により微粒子分散
液がつくり難い。また微粒子分散液をつくっても、耐光
性が悪くなるなど、顔料としての適性を持たない。
系、ジケトピロロピロール系、ペリレン系、ペリノン系
化合物又はその誘導体の各赤色系顔料について、その比
表面積を30〜100m2/gにすることで、アルミニ
ウム酸化皮膜に充填着色すると同時に、透明度のあるメ
タリック調の色から、濃く隠蔽力のある色合いまで操作
ができ、さらに長期にわたって凝集による顔料の沈降や
増粘がなく、また分散液が安定であるため着色時に着色
槽内の液の攪拌が不要となる。
素等の無機顔料と併用することもでき、その耐久性は充
分満足できるものである。特にカーボンブラックは、粒
子径が非常に小さくしやすく、本着色法で用いるのに好
適である。
で中和することにより水溶性となる高分子化合物又はp
Hが7.5〜11にて使用する糊剤1種又は2種以上が
用いられる。具体的には、アクリル酸−スチレン共重合
体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリピニルアルコ
ール、ポリピニルピロリドン等のα,β−エチレン性誘
導体である単量体の重合物やその変性樹脂等である。
い。しかし顔料を分散するための水溶性樹脂として、ア
クリル酸−スチレン共重合体、スチレン−マレイン酸共
重合体、ポリピニルピロリドン等のα,β−エチレン性
単量体の重合物やその変性体を用いれば,充填着色に好
適な粒度分布を持つ日光壁牢性の良い分散体が得られる
ことがわかった。これにより、原色性の鮮やかなアルミ
ニウム皮膜を得るための充填着色用顔料分散体が得られ
る。
対して1〜500重量部、好ましくは10〜200重量
部である。
ール等のアルコール類、エチレングリコール等のグリコ
ール類、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類等水溶性有
機溶剤を分散体中50重量部以下好ましくは30重量部
以下添加できる。
量部、好ましくは0.1〜20重量部で好適に充填着色
が行える。顔料の過少は着色時間をのばしたり、濃色の
着色が行えなかったりする。顔料の過多は着色濃度の調
整が難しくなったり、細孔中に充填されるだけでなく表
面に析出して色ムラの原因になったりする。
が、樹脂水溶液に顔料を添加して均一な懸濁液としたも
のを、ロールミル、ボールミル、サンドミル等の分散機
で充分分散する。分散時間は顔料に対する樹脂量が充分
であれば長い方が良く、充分でない時に分散時間が長く
なると顔料の擬集を招く。分散の後所望の顔料濃度とな
る様にこれを稀釈し、シャープレス、フィルター瀘過に
て粗大粒子を取り除く。この時の分散体粘度は低い方が
分級効率がよい。1回の分級処理で目的の粒度に達しな
い時には複数回分級を繰り返す。
ン性の場合、被着色材は陽極に、着色液がアニオン性の
場合は被着色液は陽極に設置して通電により着色が行わ
れる。本法の電気泳動着色において、着色液をカチオン
性溶液とし、カチオン性の分散体を用いた場合、被着色
材であるアルミニウム陽極酸化皮膜を陰極とする必要が
あるが、この場合は、陰極上で水素が発生し、水素によ
る電気泳動の阻害による着色ムラが確認された。そこで
本発明での分散体は使用する樹脂の性質及びpHの調整
によりアニオン性の樹脂及び溶液を使用した。本発明の
アニオン性分散体を用いる電気泳動着色は、アルミ材が
陽極となるため、水素発生による色ムラが発生する心配
がない。好適なpH調整としてはpH7.5〜11であ
り、この範囲がより実用的な範囲である。
ためには、分散の後、樹脂で被覆される顔料が負でより
大きな表面電荷(以下ゼータ電位)を持つ方が好まし
く、このため使用する樹脂は塩基性であった方が良い。
一方、分散体中の顔料のゼータ電位は負であるので陽極
に陽極酸化処理したアルミニウムを置いて充填着色する
事ができる。ゼータ電位の値は−10mv以下であれば
好適に粒子が電気泳動し、アルミニウム陽極酸化皮膜中
の細孔中に充填される。
t%とした着色溶液中で10.000μS/cm以下と
できるが、基本的に分散体には顔料粒子及び分散体に由
来する以外、即ちその他電解質添加物による電気伝導性
は高くない方が良い。これは顔料粒子を泳動するための
電流が分散媒に消費され、泳動を妨げるからである。
る顔料を含有する顔料分散体の1種(1種の顔料分散体
中に異なる顔料を含有するもの)又は2種以上(異なる
単一の顔料を含有する顔料分散体を2種以上、又は1種
の顔料分散体中に異なる顔料を含有するものを2種以
上)を混合して着色に用いることができ、また同じ又は
別種の分散体にて複数回の充填着色に用いることもでき
る。
金の酸化皮膜の細孔中に電気泳動法にて顔料を充填着色
するための顔料分散体であって、分散体中の顔料粒子径
分布において、累積分布の50%点(平均粒子径;D5
0)が200nm以下であり、顔料が、キナクリドン
系、アントラキノン系、ジケトピロロピロール系、ペリ
レン系、ペリノン系化合物又はその誘導体であり、その
比表面積が30〜100m2/gであるアルミニウム又
はアルミニウム合金酸化皮膜の充填着色用顔料分散体で
あるので、アルミニウム又はアルミニウム合金酸化皮膜
表面に赤色の着色が実用的に行なうことができる。
孔入口でのカブリがなく、繰り返しの着色が好適に行な
う事ができる。このように、アルミニウム又はアルミニ
ウム合金の酸化皮膜、特に50〜250nmの皮膜細孔
径を持つアルミニウム又はアルミニウム合金の酸化皮膜
の細孔中に電気泳動法にて上記の顔料分散体が充填着色
して得られたアルミニウム又はアルミニウム合金材料に
は、堅牢な着色皮膜が形成され、原色性の鮮やかな着色
が行える。またこのアルミニウム又はアルミニウム合金
材料に、表面塗装をしたアルミニウム又はアルミニウム
合金材料とすることもできる。
ナクリドン系、アントラキノン系、ジケトピロロピロー
ル系、ペリレン系、ペリノン系化合物又はその誘導体で
あり、かつその比表面積を30〜100m2/gとして
いるので、微粒子化が容易となり、アルミ皮膜の細孔中
の奥深くまで充分充填することができ、着色体の色ムラ
がなくなり、歩留まりが良好となる。また微粒子分散液
を容易につくることができ、耐光性が良好となる。
濃く隠蔽力のある色合いまで操作ができ、さらに長期に
わたって凝集による顔料の沈降や増粘がなく、また分散
液が安定であるため着色時に着色槽内の液の攪拌が不要
となる。
0P−H24、大きさ50×20mm)を常法に従って
前処理した後、次の方法で陽極酸化を行ない、A、B2
種の酸化皮膜を得た。
150Vで定電圧電解を6分間行って、皮膜厚さ10μ
m、細孔径30nmの陽極酸化皮膜を形成させた。これ
をAとする。
分間浸漬して皮膜細孔の拡大処理を行い、細孔径160
nmの皮膜とした。これをBとした。
(商品名)」(アクリル−スチレン系共重合体)30w
t%、次の赤色系顔料C〜Iが30wt%となる水溶液
を、ラボミキサーで60分撹拌してスラリーとした後、
0.5〜0.75mmφのガラスビーズ240ミリリッ
トルと、このスラリーとで計300ミリリットルとし、
30分間撹拌して赤色系顔料分散体を得た。
ガイギー社製「クロモフタルレッドA3B」(商品名)
(C.I.Pigment Red177)比表面積:
97m2/g 顔料D(キナクリドン系化合物):チバガイギー社製
「シンカシャレッドY−RT−759−D」(商品名)
(C.I.Pigment Violet 19)比
表面積:61m2/g 顔料E(キナクリドン系化合物):大日本インキ社製
「ファストゲンスーパーマゼンタRH」(商品名)
(C.I.Pigment Red 122)比表面
積:55m2/g 顔料F(ジケトピロロピロール系化合物):チバガイギ
ー社製「クロモフタルDPPレッドBP」(商品名)
(C.I.Pigment Red 254)比表面
積:30m2/g 顔料G(キナクリドン系化合物):チバガイギー社製
「シンカシャレッドY−RT−759−D」(商品名)
(C.I.Pigment Violet 19)比
表面積:23m2/g 顔料H(ジケトピロロピロール系化合物):チバガイギ
ー社製「クロモフタルDPPレッドBO」(商品名)
(C.I.Pigment Red 254)比表面
積:16m2/g
液となるように希釈したものを、超遠心分離機にて1
0.000RPM、10分処理し、上澄み液を充填着色
用赤色系顔料分散体C〜Hとして得た。なお、分散体I
は、分散体Cのシャープレス処理のみ行っていない分散
体である。
酸化皮膜の充填着色用赤色系顔料分散体の特性を示す。
−500、ゼータ電位測定は大塚電子製LEZA−60
0を使用した。
A、Bをそれぞれ25℃のC〜Iの分散液中で炭素電極
を対極とし、DC1V/秒の速度で120秒間昇圧し、
更に120Vで1分間電圧を保持した。この操作で着色
されたアルミニウム板の表面を流水中で洗浄し、洗浄前
後の着色状態を評価した。表2にその結果を示す。
洗浄後の着色アルミニウム板について同条件下で上記操
作を繰り返して評価した。繰り返しの着色で、洗浄後色
ムラとなる着色状態を呈するまでの回数で評価してい
る。
満、×は5回未満の繰り返し着色性を示す。
極酸化皮膜Bを分散体C〜E及びIにて着色したアルミ
ニウム板は、焼き付け樹脂によるオーバーコート等が無
くとも、顔料の離脱がなく、優れた堅牢性を示した。
濃く隠蔽力のある色合いまで操作ができることが確認さ
れ、さらに長期にわたって凝集による顔料の沈降や増粘
がなかった。また分散液が安定であるため着色時に着色
槽内の液の攪拌が不要であった。
又はアルミニウム合金の酸化皮膜の細孔中に電気泳動法
にて顔料を充填着色するための顔料分散体であって、分
散体中の顔料粒子径分布において累積分布の50%点
(平均粒子径:D50)が200nm以下であり、顔料
が、キナクリドン系、アントラキノン系、ジケトピロロ
ピロール系、ペリレン系、ペリノン系化合物又はその誘
導体であり、その比表面積が30〜100m2/gであ
るアルミニウム又はアルミニウム合金酸化皮膜の充填着
色用顔料分散体であるので、原色性の鮮やかなアルミニ
ウム多色化のニーズがある中で、これに適応する赤色系
顔料分散体を提供することができた。
アルミニウムの多色化を実用的に可能にする価値の大き
なものと言える。
Claims (12)
- 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金の酸
化皮膜の細孔中に電気泳動法にて顔料を充填着色するた
めの顔料分散体であって、分散体中の顔料粒子径分布に
おいて累積分布の50%点(平均粒子径;D50)が2
00nm以下で、顔料が、キナクリドン系、アントラキ
ノン系、ジケトピロロピロール系、ペリレン系、ペリノ
ン系化合物又はその誘導体であり、その比表面積が30
〜100m2/gであるアルミニウム又はアルミニウム
合金酸化皮膜の充填着色用赤色系顔料分散体。 - 【請求項2】 アルミニウム又はアルミニウム合金の酸
化皮膜は50〜250nmの皮膜細孔径を持つ請求項1
記載のアルミニウム又はアルミニウム合金酸化皮膜の充
填着色用赤色系顔料分散体。 - 【請求項3】 顔料、水溶性樹脂、水溶性有機溶剤、と
水から少なくとも成る請求項1又は2記載のアルミニウ
ム又はアルミニウム合金酸化皮膜の充填着色用赤色系顔
料分散体。 - 【請求項4】 顔料がアルミニウム又はアルミニウム合
金酸化皮膜着色時、着色溶液中0.05〜50wt%と
して使用できる請求項1、2又は3記載のアルミニウム
又はアルミニウム合金酸化皮膜の充填着色用赤色系顔料
分散体。 - 【請求項5】 顔料分散剤が1種又は2種以上のα,β
−エチレン性誘導体である単量体の重合物、又はその変
性体である請求項1、2、3又は4記載のアルミニウム
またはアルミニウム合金酸化皮膜の充填着色用赤色系顔
料分散体。 - 【請求項6】 顔料分散体中の顔料のゼータ電位が−1
0mv以下である請求項1、2、3、4又は5記載のア
ルミニウム又はアルミニウム合金酸化皮膜の充填着色用
赤色系顔料分散体。 - 【請求項7】 pHが着色溶液中で7.5〜11となる
請求項1、2、3、4、5又は6記載のアルミニウム又
はアルミニウム合金酸化皮膜の充填着色用赤色系顔料分
散体。 - 【請求項8】 電気伝導度が顔料濃度を10wt%とし
た着色液中で10,000μS/cm以下となる請求項
1、2、3、4、5、6又は7記載のアルミニウム又は
アルミニウム合金酸化皮膜の充填着色用赤色系顔料分散
体。 - 【請求項9】 異なる顔料を含有する請求項1、2、
3、4、5、6、7又は8記載の顔料分散体の1種又は
2種以上を混合してなるアルミニウム又はアルミニウム
合金酸化皮膜の充填着色用赤色系顔料分散体。 - 【請求項10】 同じ又は別種の請求項1、2、3、
4、5、6、7又は8記載の赤色系顔料分散体を用い
て、アルミニウム又はアルミニウム合金酸化皮膜に複数
回充填着色する充填着色方法。 - 【請求項11】 アルミニウム又はアルミニウム合金の
酸化皮膜の細孔中に電気泳動法にて請求項1、2、3、
4、5、6、7、8、9又は10記載の赤色系顔料分散
体が充填着色して得られたアルミニウム又はアルミニウ
ム合金材料。 - 【請求項12】 請求項11のアルミニウム又はアルミ
ニウム合金材料に、表面塗装を施したアルミニウム又は
アルミニウム合金材料。
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