JPH08109248A - 脂肪族ポリエステルの製造法 - Google Patents

脂肪族ポリエステルの製造法

Info

Publication number
JPH08109248A
JPH08109248A JP6270197A JP27019794A JPH08109248A JP H08109248 A JPH08109248 A JP H08109248A JP 6270197 A JP6270197 A JP 6270197A JP 27019794 A JP27019794 A JP 27019794A JP H08109248 A JPH08109248 A JP H08109248A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
aliphatic
aliphatic polyester
acid diester
carboxylic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6270197A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Kobayashi
健司 小林
Takeaki Fujii
剛章 藤井
Sadakatsu Suzuki
貞勝 鈴木
Hiroshi Ueno
廣 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tonen Corp filed Critical Tonen Corp
Priority to JP6270197A priority Critical patent/JPH08109248A/ja
Priority to EP95202538A priority patent/EP0703260A1/en
Priority to US08/531,694 priority patent/US5741882A/en
Publication of JPH08109248A publication Critical patent/JPH08109248A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】二塩基脂肪族カルボン酸ジエステルと脂肪族グ
リコールからの、機械強度等の機械物性が改善された高
分子量の脂肪族ポリエステルの製造法を提供すること。 【構成】二塩基脂肪族カルボン酸ジエステル及び脂肪族
グリコールを反応させて脂肪族ポリエステルを製造する
方法において、二塩基脂肪族カルボン酸ジエステルに対
して0.001〜1モル%のラジカル捕捉剤の存在下で
反応を行うことを特徴とする脂肪族ポリエステルの製造
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脂肪族ポリエステルの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、脂肪族ポリエステルの合成方法に
おいては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸或いはアジピ
ン酸等の二塩基脂肪族カルボン酸と、エチレングリコー
ルや1,4−ブタンジオール等の脂肪族グリコールを重
縮合する方法、或いは環状ラクトン類を開環重合する方
法が一般的であった。
【0003】しかしながら二塩基脂肪族カルボン酸と脂
肪族グリコールとの重縮合反応においては、二塩基脂肪
族カルボン酸は室温で固体であるので脂肪族グリコール
との反応を開始する時に大きな撹拌動力を必要とするな
ど、取り扱いが不便である。そしてもっと重要なこと
は、数平均分子量(以下、Mnと略する場合有り)が2
万を超える脂肪族ポリエステルを合成することは極めて
困難なことである。そのため、得られたMnが2万未満
の脂肪族ポリエステルは、通常樹脂として要求される機
械強度等の機械物性が不十分であるという欠点を有し、
フィルム、繊維、その他の成形品を成形するのが困難で
あった。
【0004】高分子量の脂肪族ポリエステルを得る方法
としては、架橋を行う方法、重合度を上げる方法等が考
えられる。
【0005】例えば、高分子量の脂肪族ポリエステルを
得るべく、二塩基脂肪族カルボン酸と脂肪族グリコール
との反応で合成した脂肪族ポリエステルに、更に架橋剤
としてジイソシアナートを反応させて高分子量化する方
法が報告されている(特開平4−189822号公
報)。しかしながらこの方法では、反応工程が2段階と
なり操作が煩雑となる。また、3次元架橋反応等により
破断点強度や破断点伸度と言った機械物性が大幅に低下
する。更に、架橋剤が有する窒素や金属元素が原因で、
絶縁率の低下、着色、生分解性の低下、分解生成物の環
境安全性に関する懸念といった問題を有する。
【0006】一方、重合度を向上させる方法としては、
減圧度を上げる方法や反応温度を高くする方法が考えら
れる。
【0007】例えば、特開平5−310898号公報に
は、グリコール成分と脂肪族ジカルボン酸(またはその
無水物)成分からポリエステルジオールを生成し、次に
触媒存在下、高温度かつ高真空下(0.005〜0.1
mmHg)で脱グリコール反応を行うことによる、高分
子量脂肪族ポリエステルの製造法が開示されている。し
かしながら、上記方法では反応を高真空下で行わなけれ
ばならず、制御が煩雑でかつ装置が特殊で高価なものと
なり、排気効率や製造設備のコストの点より工業的には
適していない。
【0008】また、反応温度を高くする場合は、反応系
中に不純物等が存在すればそれに起因する解重合、触媒
の失活、着色等がしばしば起こり、期待するMnを有す
る着色の少ない脂肪族ポリエステルが得られないことが
多い。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】本発明の目的は、二
塩基脂肪族カルボン酸ジエステルと脂肪族グリコールの
重縮合反応による脂肪族ポリエステルの合成法におい
て、機械強度等の機械物性が改善された高分子量脂肪族
ポリエステルの製造法を提供することである。
【0010】
【問題を解決するための手段】本発明は、(1)二塩基
脂肪族カルボン酸ジエステル及び脂肪族グリコールを反
応させて脂肪族ポリエステルを製造する方法において、
二塩基脂肪族カルボン酸ジエステルに対して0.001
〜1モル%のラジカル捕捉剤の存在下で反応を行なうこ
とを特徴とする脂肪族ポリエステルの製造法である。
【0011】本発明の好ましい態様として、(2)ラジ
カル捕捉剤が、ヒドロキノンモノアルキルエーテル、好
ましくはヒドロキノンモノ(C1〜6アルキル)エ−テ
ル、特にヒドロキノンモノメチルエーテルである上記
(1)の脂肪族ポリエステルの製造法、(3)二塩基脂
肪族カルボン酸ジエステルがコハク酸ジエステル特にコ
ハク酸ジエチルである上記(1)又は(2)の脂肪族ポ
リエステルの製造法、(4)脂肪族グリコールが1,4
−ブタンジオールである上記(1)乃至(3)のいずれ
か一の脂肪族ポリエステルの製造法、(5)二塩基脂肪
族カルボン酸ジエステル及び脂肪族グリコールを反応さ
せて脂肪族ポリエステルを製造する方法において、二塩
基脂肪族カルボン酸ジエステルに対して0.001〜1
モル%のラジカル捕捉剤の存在下で反応を行い、かつ反
応開始時及び反応中に、互いに少なくとも10分間の間
隔を置いて少なくとも2回に分けて触媒を反応系に加え
ることを特徴とする脂肪族ポリエステルの製造法、 (6)ラジカル捕捉剤が、ヒドロキノンモノアルキルエ
ーテル、好ましくはヒドロキノンモノ(C1〜6アルキ
ル)エ−テル、特にヒドロキノンモノメチルエーテルで
ある上記(5)の脂肪族ポリエステルの製造法、(7)
二塩基脂肪族カルボン酸ジエステルがコハク酸ジエステ
ル特にコハク酸ジエチルである上記(5)又は(6)の
脂肪族ポリエステルの製造法、(8)脂肪族グリコール
が1,4−ブタンジオールである上記(5)乃至(7)
のいずれか一の脂肪族ポリエステルの製造法、(9)反
応を常圧及び引き続き減圧で行い、反応開始時及び、該
減圧の反応工程において少なくとも1回触媒を反応系に
加えることによる上記(5)乃至(8)のいずれか一の
脂肪族ポリエステルの製造法、等を挙げることができ
る。
【0012】本発明で用いる二塩基脂肪族カルボン酸ジ
エステルとしては、炭素数2〜12の二塩基カルボン酸
のジエステルを挙げることができる。具体的には、コハ
ク酸ジエステル、アジピン酸ジエステル、ドデカンジカ
ルボン酸ジエステル、シュウ酸ジエステル、マロン酸ジ
エステル、グルタル酸ジエステル、ピメリン酸ジエステ
ル、スベリン酸ジエステル、アゼライン酸ジエステル、
セバシン酸ジエステル、ノナンジカルボン酸ジエステル
等を挙げることができる。二塩基脂肪族カルボン酸ジエ
ステルは室温で液体であるものが多いので、二塩基脂肪
族カルボン酸を用いた場合に比べて、反応開始時におい
て撹拌が容易でありまた撹拌効率も高い。
【0013】上記二塩基脂肪族カルボン酸ジエステル
は、コスト及び反応操作の容易さより、ジメチル或いは
ジエチルエステルが好ましい。また、その中でも特にコ
ハク酸ジメチル又はコハク酸ジエチルが好ましい。更に
は、コハク酸ジエチルの方がコハク酸ジメチルに比べ、
融点が低く室温付近で液体であり扱いやすく、かつ沸点
が高く反応温度が上げられるので好ましい。上記二塩基
脂肪族カルボン酸ジエステルは、単独で用いても良く、
また二種以上を混合して用いても良い。例えば、コハク
酸ジエチル30〜90重量%に、他の二塩基脂肪族カル
ボン酸ジエステル例えばアジピン酸ジエチル又は/及び
ドデカンジカルボン酸ジエチルを10〜70重量%混合
したものを用いることができる。
【0014】本発明で用いることができる脂肪族ジオー
ルとしては、炭素数2〜10のアルキレン基をもつもの
を挙げることができる。具体的には、エチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオ
ール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,7
−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,
9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ネオ
ペンチルグリコール等が挙げられる。これらの中で、エ
チレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオールが、高融点でかつ成形性の優れた脂肪
族ポリエステルを製造できるので好ましい。上記脂肪族
グリコールは、単独で用いても良くまた二種以上を混合
して用いても良い。
【0015】本発明では、公知のラジカル捕捉剤を満足
に用いることができる。具体的には、ヒドロキノンモノ
アルキルエーテル、ヒンダードフェノール、リン酸エス
テル類等を挙げることができる。これらの中では、ヒド
ロキノンモノアルキルエーテルが好ましい。ヒドロキノ
ンモノアルキルエーテルとしては、具体的にはヒドロキ
ノンモノメチルエーテル、ヒドロキノンモノエチルエー
テル、ヒドロキノンモノプロピルエーテル、ヒドロキノ
ンモノブチルエーテル等のモノアルキルの炭素数が1〜
6のヒドロキノンモノアルキルエーテルを挙げることが
できる。上記ラジカル捕捉剤は、単独で用いても良くま
た二種以上を混合して用いても良い。ラジカル捕捉剤
は、原料である二塩基脂肪族カルボン酸ジエステルに対
して、下限は0.001モル%、更には0.005モル
%、特には0.01モル%であるのが好ましく、一方上
限は1モル%、更には0.1モル%、特には0.05モ
ル%であるのが好ましい。上記下限未満であるとラジカ
ル捕捉剤の添加による効果が十分ではなく、一方上記上
限を超えても効果の向上が見られない。
【0016】本発明の方法においては、反応系にラジカ
ル捕捉剤を添加しているので、不純物類の発生が少な
く、不純物類による高分子量化の阻害が抑制されると考
えられる。その結果、Mnが約4万を超える高分子量の
脂肪族ポリエステルを製造することができる。また本発
明の方法においては、不純物類の発生が少ないので反応
温度を高く設定でき、その結果、反応時間の短縮等の反
応効率の向上が図れるという利点を有する。
【0017】ラジカル捕捉剤を反応系に添加する時期
は、特に制限はないが、不純物類による高分子量化の阻
害の抑制という上記効果をより高めるためには、反応開
始時に添加するのが好ましい。
【0018】本発明の脂肪族ポリエステエルを合成する
方法は、公知のポリエステルの製造法において、二塩基
脂肪族カルボン酸の代わりに二塩基脂肪族カルボン酸ジ
エステルを用い、かつラジカル捕捉剤を添加することを
特徴とする。
【0019】また好ましくは、触媒を反応開始時及び反
応中に、互いに少なくとも10分間の間隔を置いて少な
くとも2回に分けて添加する。触媒を添加する時期は、
反応開始時並びに、常圧及び引き続き減圧で行う反応工
程における減圧の反応工程にて少なくとも1回反応系に
加えることが好ましく、また、減圧の反応工程において
は減圧反応を開始してから30分乃至5時間以内に触媒
を反応系に加えることが好ましい。より好ましくは、反
応開始時及び減圧反応を約2時間行った時点を挙げるこ
とができる。このように、触媒を少なくとも2回に分け
て加えることにより、反応開始時に1回だけ加える方法
と比べて、同じ触媒量でより高分子量の脂肪族ポリエス
テルが製造でき、また得られた脂肪族ポリエステルの着
色度も少ない。各回における触媒量は、触媒合計量を等
分した量であることができるが、これに限定されない。
触媒合計量(X)をn回に分けて加える場合、1回にお
ける触媒量は、例えば0.1・X/n以上、特に0.3
・X/n以上であることが好ましい。
【0020】本発明の方法で用いることができる触媒と
しては、Ti,Ge,Zn,Fe,Mn,Sn,Co,
Zr,V,Ir,Ce,Li,Caなどの金属化合物、
好ましくはアルコキシド、アセチルアセトナートなどの
有機金属化合物が挙げられる。これらの中で、例えば、
オキソビス(アセチルアセトナト)チタン、ジブトキシ
ジアセトアセトキシチタン、テトラエトキシチタン、テ
トライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタンなど
が高活性であり特に好ましい。触媒の使用量は慣用の範
囲であることができ、通常、原料の二塩基脂肪族カルボ
ン酸ジエステル1モルに対して、約10ミリモル〜0.
01ミリモル、好ましくは約5ミリモル〜0.1ミリモ
ルである(この触媒量は、触媒を2回以上に分けて使用
した場合は、その合計量を意味する)。
【0021】本発明において反応は、好ましくは常圧及
び引き続く減圧で行われる。常圧反応は、約20〜22
0℃で不活性ガスの雰囲気下で、アルコールの留出がな
くなるまで行われる。この温度より低温では反応速度が
遅く実用性に乏しく、またこの温度より高温ではポリマ
ーの分解が起こる危険性が高いので好ましくない。減圧
反応は、約30〜0.1Torrの真空下で約150〜
250℃で行う。より高分子量の脂肪族ポリエステルを
得るためには減圧を2段階以上行うのが好ましい。例え
ば、まず反応装置内を約20〜5Torrまで減圧し、
約150〜220℃の温度にて約0.5〜2時間行う。
次いで、真空度を約3〜0.5Torrまで上げ、約1
80〜250℃の温度にて約1〜10時間更に反応を行
う。触媒の添加は、減圧を2段階以上で行う場合であっ
ても減圧反応中であれば何時添加してもよいが、2段階
目以降の減圧反応中に少なくとも1回添加するのが好ま
しい。最終回の触媒添加は、反応終了より少なくとも3
0分前に行うことが好ましい。
【0022】本発明の方法においては、必要に応じ、反
応系に反応促進剤、紫外線吸収剤等の各種添加剤を添加
することができる。これにより、製造工程の短縮、得ら
れる脂肪族ポリエステルの物性の改善等の効果が得られ
る。
【0023】以下実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0024】
【実施例】
(実施例1)撹拌機、窒素導入口、リービッヒ冷却管を
備えた500ml容のセパラブルフラスコにコハク酸ジ
エチル(以下、DESと略す)1.0mol、1,4−
ブタンジオール(以下、BDOと略す)1.2mol、
ヒドロキノンモノメチルエーテル28mg(0.23ミ
リモル)を入れ、フラスコ内を窒素置換した後に、テト
ライソプロポキシチタン0.5mmolを加え、激しく
撹拌しつつ反応温度を徐々に200℃まで上げた。次い
で、エタノールの留出がなくなるまでそのまま約2時間
反応を続けた。その後、フラスコ内を10Torrまで
減圧して1時間反応を行い、更に1Torrまで減圧し
て1時間保持した。その後、テトライソプロポキシチタ
ン0.5mmolを追加し、温度を上げ、反応温度22
0℃、圧力1Torrの条件にて4時間重縮合を行っ
た。得られた白色の樹脂は用いたDESに対して収率9
5%以上であった。またGPC(ゲル浸透クロマトグラ
フィー)でMn及びMw(ポリメタクリル酸メチル換
算)を測定した。その結果を表1に示す。更に、得られ
た樹脂を用いて以下の条件にて成形を行い、成形品の機
械物性を測定した。その結果を表2に示す。 成形条件:150℃にて射出成形し、成形後3日目に物
性測定した。
【0025】(実施例2)2回目の触媒の添加を、1T
orrまで減圧する直前に行ったこと以外は実施例1と
同様にして、樹脂を製造した。得られた樹脂の収率は9
0%以上であった。得られた樹脂のMn及びMwを表1
に示す。
【0026】(実施例3)触媒としてテトラブトキシチ
タンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂を
製造した。得られた樹脂の収率は95%以上であった。
得られた樹脂のMn及びMwを表1に示す。
【0027】(実施例4)二塩基脂肪族カルボン酸ジエ
ステルとしてコハク酸ジブチル、脂肪族ジオールとして
1,6−ヘキサンジオールを用い、常圧での反応温度を
230℃まで上げたこと以外は、実施例1と同様にして
樹脂を製造した。得られた樹脂の収率は85%以上であ
った。得られた樹脂のMn及びMwを表1に示す。
【0028】(実施例5)ラジカル捕捉剤としてヒドロ
キノンモノブチルエーテル14mg(0.11ミリモ
ル)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂を
製造した。得られた樹脂の収率は90%以上であった。
得られた樹脂のMn及びMwを表1に示す。 (比較例1)ヒドロキノンモノメチルエーテルを添加し
なかったこと以外は実施例1と同様にして樹脂を製造し
た。得られた樹脂の収率は約90%以上であった。得ら
れた樹脂のMn及びMwを表1に示す。
【0029】(比較例2)ヒドロキノンモノメチルエー
テルを添加せず、かつ常圧での反応温度を160℃にし
たこと以外は実施例2と同様にして樹脂を製造した。得
られた樹脂の収率は約95%以上であった。得られた樹
脂のMn及びMwを表1に示す。また、実施例1同様に
して、成形を行い成形品の機械物性を測定した。その結
果を表2に示す。
【0030】(比較例3)撹拌機、窒素導入口、リービ
ッヒ冷却管を備えた500ml容のセパラブルフラスコ
にコハク酸1.0mol、BDO1.2molを入れ、
フラスコ内を窒素置換した後に、激しく撹拌しつつ反応
温度を徐々に200℃まで上げた。次いで、水の留出が
なくなるまでそのまま反応を続けた。その後、フラスコ
内を10Torrまで減圧して1時間反応を行い、テト
ライソプロポキシチタン1.2mmolを添加し、更に
1Torrまで減圧して、温度を上げ、反応温度220
℃、真空度1Torrの条件にて4時間重縮合を行っ
た。得られた白色の樹脂は用いたコハク酸に対して収率
90%以上であった。得られた樹脂のMn及びMwを表
1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】 実施例1〜5より明らかなように、本発明の方法によれ
ば高分子量の脂肪族ポリエステルが製造できる。また、
本発明によるMnが約4万に達した脂肪族ポリエステル
は、アイゾット衝撃強度、破断点強度、破断点伸度が大
幅に向上し、特徴ある機械物性を示している。
【0033】
【発明の効果】本発明は、充分な機械強度等の機械物性
を有した高分子量の脂肪族ポリエステルを製造するのに
有用な方法であり、本発明の方法により得られるポリエ
ステルは、フィルム・シート等の成形に適している。ま
た、本発明の方法により製造される脂肪族ポリエステル
は生分解性を有するので、環境保護上極めて有用なポリ
マーである。
フロントページの続き (72)発明者 上野 廣 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二塩基脂肪族カルボン酸ジエステル及び
    脂肪族グリコールを反応させて脂肪族ポリエステルを製
    造する方法において、二塩基脂肪族カルボン酸ジエステ
    ルに対して0.001〜1モル%のラジカル捕捉剤の存
    在下で反応を行うことを特徴とする脂肪族ポリエステル
    の製造法。
JP6270197A 1994-09-21 1994-10-11 脂肪族ポリエステルの製造法 Pending JPH08109248A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6270197A JPH08109248A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 脂肪族ポリエステルの製造法
EP95202538A EP0703260A1 (en) 1994-09-21 1995-09-20 Aliphatic polyester and a process for the preparation thereof
US08/531,694 US5741882A (en) 1994-09-21 1995-09-21 Aliphatic polyester and a process for the preparation thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6270197A JPH08109248A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 脂肪族ポリエステルの製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08109248A true JPH08109248A (ja) 1996-04-30

Family

ID=17482886

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6270197A Pending JPH08109248A (ja) 1994-09-21 1994-10-11 脂肪族ポリエステルの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08109248A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009242483A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Mitsubishi Chemicals Corp ポリエステルの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009242483A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Mitsubishi Chemicals Corp ポリエステルの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5741882A (en) Aliphatic polyester and a process for the preparation thereof
JP3209336B1 (ja) 1,4−シクロヘキサンジメタノールが共重合されたポリエステル樹脂の製造方法
US4835213A (en) Process for producing lactone polymer and an anti-shrinking thermosetting resin composition having formulated therein said lactone polymer as an anti-shrinking agent
US4902773A (en) Method of preparation of unsaturated polyester resins from maleic acid/anhydride
TW200528487A (en) Catalyst for manufacture of esters
JP3703136B2 (ja) ポリエステル合成用触媒
JP3720040B2 (ja) ナフタレンジカルボン酸のエステル化反応生成物混合液または混合物およびこれらの製造方法、ならびにポリエチレンナフタレートの製造方法
JPH08109248A (ja) 脂肪族ポリエステルの製造法
JP2699802B2 (ja) 高分子量脂肪族ポリエステルの製造方法
JP2005133093A6 (ja) ナフタレンジカルボン酸のエステル化反応生成物混合液または混合物およびこれらの製造方法、ならびにポリエチレンナフタレートの製造方法
JP3353474B2 (ja) ポリブチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートの製造方法
JPH07304839A (ja) 生分解性脂肪族ポリエステルの製造方法
JPH0892361A (ja) 脂肪族ポリエステルの製造法
JPH0770296A (ja) 生分解性高分子量ポリエステルの製造方法
JP2676127B2 (ja) 生分解性ポリエステルの製造方法
JP3434622B2 (ja) 生分解性脂肪族ポリエステルの製造方法
JPH06306154A (ja) ポリエステルの製造法
JP2761304B2 (ja) 高分子量不飽和ポリエステル樹脂の製造方法
JPH05170885A (ja) 高分子量脂肪族ポリエステルの製造方法
JP2889715B2 (ja) カプロラクトン変性ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルの製造方法
JP2684150B2 (ja) 高分子量脂肪族ポリエステルの製造方法
JP3066500B1 (ja) 生分解性高分子脂肪族ポリエステル及びその製造方法
JPH08277324A (ja) 脂肪族ポリエステル
JP3547002B2 (ja) エステル類の製造方法
JP4680909B2 (ja) 脂肪族ポリエステルの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20040701

A977 Report on retrieval

Effective date: 20050317

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050705

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20050831

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060314

A521 Written amendment

Effective date: 20060512

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060629

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060704

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060815

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20060912

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20061214

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111222

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121222

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131222

Year of fee payment: 7