JPH08109062A - アルミナ質不焼成れんが - Google Patents

アルミナ質不焼成れんが

Info

Publication number
JPH08109062A
JPH08109062A JP6274443A JP27444394A JPH08109062A JP H08109062 A JPH08109062 A JP H08109062A JP 6274443 A JP6274443 A JP 6274443A JP 27444394 A JP27444394 A JP 27444394A JP H08109062 A JPH08109062 A JP H08109062A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alumina
slag
magnesia
particle size
refractory material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6274443A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Watanabe
明 渡辺
Hirokuni Takahashi
宏邦 高橋
Kazuo Nonobe
和男 野々部
Hiroshi Yasui
宏 安井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushu Refractories Co Ltd
Original Assignee
Kyushu Refractories Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyushu Refractories Co Ltd filed Critical Kyushu Refractories Co Ltd
Priority to JP6274443A priority Critical patent/JPH08109062A/ja
Publication of JPH08109062A publication Critical patent/JPH08109062A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明はアルミナれんがのスラグ浸食、ス
ラグ浸透の改善のためにマグネシア質材料を添加する
と、使用時に膨張過多による物性低下あるいは逆に高温
での過焼結という問題が生ずるので、容積安定性に優れ
たマグネシアの添加方法の開発を目的とする。 【構成】 アルミナ質耐火材料80〜97重量%、粒径
10μm以下のマグネシア質超微粉2〜10重量%、粒
径1μm以下のマグネシア質超微粉1〜10重量%にバ
インダーを添加して混練、成形したアルミナ質不焼成れ
んがであり、さらに、バインダーとして無機系バインダ
ーを用いるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶鋼の各種精錬に使用さ
れる取鍋、RHなどの内張りに適したアルミナ質不焼成
れんがに関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の製鋼において取鍋に使用される耐
火物を構成する素材としてはマグネシアなどの塩基性素
材やアルミナなどの中性素材、またスピネル等の素材が
多く使用されるようになっている。マグネシアなどの塩
基性れんがは耐スラグ浸食性の点では優れているが、ス
ラグ浸透による構造スポーリングを起こす欠点がある。
これに対しアルミナ、スピネル等の素材は耐食性、耐ス
ポーリング性を共に満足するものとして優れた素材であ
る。
【0003】しかし、アルミナ質れんがやスピネル質れ
んがは高塩基度スラグや高FeOスラグに対しては耐食
性が低下するという欠点を有している。またスピネル原
料はアルミナ原料に比べ耐食性には優れるが高価である
という問題点がある。そこで高塩基度スラグや高FeO
スラグに強いマグネシアを添加した材料が注目され、ア
ルミナ−マグネシア質の耐火物が使用されている。
【0004】また高耐食性の特長を活かしマグネシア−
クロミア質焼成れんがが使用される例も見られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アルミナ質れんがへマ
グネシアを添加すると、使用時に膨張過多による物性低
下あるいは逆に高温での過焼結という問題が生ずるので
ある。アルミナれんがのスラグ浸食、スラグ浸透の改善
のためにはマグネシアの添加は有効な手法であり、容積
安定性に優れたマグネシアの添加方法の開発が望まれて
いる。
【0006】またマグネシア−クロミア質焼成れんがは
耐食性に優れるが、スラグ浸透による構造スポーリング
を起こしやすい欠点は解消されず、またクロム含有材料
ということで公害的観点から使用後れんがの処理が問題
となっており、クロムを含まない高耐用れんがの開発が
望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはアルミナ質
れんがについて種々検討を重ね、粒径の異なった2種類
のマグネシア質超微粉を添加する事により、容積安定性
を損なうことなく耐食性、耐スラグ浸透性が大幅に改善
されることを見いだし本発明を完成させたものである。
即ち、本発明はアルミナ質耐火材料80〜97重量%、
粒径10μm以下のマグネシア質超微粉2〜10重量
%、粒径1μm以下のマグネシア質超微粉1〜10重量
%にバインダーを添加して混練、成形したアルミナ質不
焼成れんがであり、さらに、バインダーとして無機系バ
インダーを用いるものである。
【0008】本発明に用いられるアルミナ質耐火材料は
焼結アルミナや電融アルミナなど、一般に耐火材料とし
て使用されるアルミナ質のものである。その使用量は8
0〜97重量%であり、この範囲よりはずれるとスラグ
に対する耐食性や耐スポーリング性が低下する。
【0009】本発明の特徴である超微粉は2種類のもの
を使用する。いずれもマグネシア質のものであり焼結
品、電融品などの超微粉である。その内の1種は粒径1
0μm以下の超微粉であり、中心粒径が3〜5μmのも
のが好ましい。その使用量は2〜10重量%とする。こ
の使用量が2重量%未満ではその添加効果が得られず、
10重量%を越えると加熱時の膨張が過多となり、れん
が物性が悪化し耐食性、耐スポーリング性が低下する。
もう1種類の超微粉は粒径1μm以下のものであってそ
の使用量は1〜10重量%とする。1重量%未満の使用
量では本発明の骨子であるスラグ浸透防止作用に十分な
だけのスピネルの生成が得られず逆に10重量%より多
いと配合の混練性が低下し成形体の良好な充填性が得ら
れない。
【0010】れんがのバインダーとしては無機系ではリ
ン酸塩、ケイ酸塩、アルミナセメント等が、有機系では
フェノール樹脂等が使用できるが、無機系のバインダー
を用いることにより、熱間でセラミック結合が生じやす
く強固な組織が得られるため、スラグと接触した場合の
耐食性が更に向上する。バインダーの添加量は耐火材料
100重量部に対して0.1〜5重量部とする。0.1
重量部未満の添加では乾燥後の強度が低く、5重量部を
越えると耐食性が低下する。
【0011】この他に通常のれんがに使用される各種繊
維、焼結助剤、Al、Si等の金属等を添加することも
可能である。これらの構成材料を混練、成形後乾燥し、
不焼成れんがとして使用される。
【0012】
【作用】アルミナ質耐火材料にマグネシア質超微粉を添
加すると、加熱されてマグネシア−アルミナスピネル
(以後単にスピネルという)を生成する。この反応の初
期以降の進行過程においては、スピネルとMgOの境界
では、MgOの拡散によりほぼMgO・Al23の組成
でスピネルが成長する。一方、スピネルとAl23の境
界ではAl23はスピネル中へ固溶してアルミナリッチ
の組成のMgO・nAl23の結晶成長が起こる。この
アルミナリッチスピネルが二次生成されることで、スラ
グと接触した場合、スラグ中のFeO、MnO等の成分
はスピネル中へ溶け込み易くなり稼働面付近に止められ
るため深部への浸透が抑制される。
【0013】また、マグネシアを超微粉で添加すると微
細なスピネルを生成しスラグとの反応性に富むため、ス
ラグ中のCaO、SiO2等の成分との反応を稼働面近傍
で促進し、CaO−MgO−SiO2系やCaO−Al2
3−SiO2系の化合物を生成しスラグ成分の深部への
浸透が防止されるのである。
【0014】アルミナ質耐火材料にマグネシア質材料を
超微粉で添加することにより少ない添加量でスピネル生
成を促進する効果があるが、粒径の異なる2種類の超微
粉を使用する点が本発明の特徴である。即ち、粒径1μ
m以下の超微粉を適量添加することでアルミナ質材料と
の接触面積が拡大し、稼働面近傍でより早い時期からス
ピネル生成反応が起こり、スラグの改質による深部への
浸透抑制に作用するが、粒径のやや大きいマグネシア質
超微粉の併用によりスピネル生成反応を長期間持続させ
ることができ、その結果スラグ浸透抑制作用をも長期間
にわたって持続させることが可能となる。
【0015】また、スピネルの結晶成長に伴う体積膨張
により、マトリックス中の気孔が閉塞されスラグ浸透を
抑制する作用もある。この気孔閉塞作用は、粒径が10
μm以下で中心粒径3〜5μmの超微粉の使用が最も効
果的である。超微粉の中心粒径が小さすぎると気孔閉塞
が不十分であり、大きすぎるとスピネル生成に伴う体積
膨張の絶対値が大きすぎ、亀裂の生成等組織状態に悪影
響を及ぼし好ましくない。さらにスピネルの結晶成長は
れんがに適度な残存膨張性を付与し、過焼結による緻密
化を防止するが、2種類の粒径の超微粉を適正に使用す
ることによりこの作用をも長期間持続させることが可能
となり、焼結バランスがとれるようになり、構造安定性
の向上に寄与するのである。
【0016】
【実施例】
実施例1〜8、比較例1〜6 表1に示す1〜8の配合を混練、プレス成形し110℃
で乾燥後供試試料とした。なお表中のマグネシア超微粉
Aは中心粒径3〜5μmのもの、マグネシア超微粉Bは
中心粒径0.3〜0.5μmのものである。また表2に
示す比較例1〜5の配合も同様に混練、成形、乾燥し試
料を作成した。比較例6としてマグネシア−クロミア質
焼成れんがを用いた。
【0017】試験は回転式スラグ試験機を用いたスラグ
浸食試験により耐食性、耐スラグ浸透性を評価した。試
験は1750℃で4時間行い、使用スラグはCaO=4
5%、MgO=5%、SiO2=10%、Al23=4
0%の組成のものである。 またFeOの影響を見るた
めに中周波誘導炉を用いて、溶鋼上にスラグを浮かべる
方法による浸食試験を行った。試験は1650℃で3時
間行い、使用したスラグは回転式試験と同一の組成のも
のである。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】表1、表2より明らかなように、粒径の異
なった2種類のマグネシア超微粉を規定量使用し、無機
系のバインダーを用いた実施例1〜7は、超微粉でない
マグネシアを添加した比較例1やマグネシア超微粉の量
が適正でない比較例2〜4に比べ耐食性、耐スラグ浸透
性ともに優れている。また比較例6のマグクロれんがに
対しても溶損量は大きいもののスラグ浸透深さは大幅に
小さい。これはスラグ成分に対する両者の固溶能力の差
によるものである。バインダーにフェノール樹脂を使用
した場合においても、実施例8と比較例5より2種類の
超微粉使用の効果は明らかであるが、リン酸塩あるいは
アルミナセメント使用品がフェノール樹脂使用品に対し
て、スラグ浸透深さは同程度であるが溶損量は小さい。
【0021】FeOの影響を加味した誘導炉による溶鋼
スラグ試験においても、本発明の実施例は比較例に比べ
小さい損耗量を示した。誘導炉試験ではFeOおよび他
のスラグ成分が浸透した層が溶鋼による摩耗を受けるた
め、表1、表2の結果は実施例1〜8のスラグ浸透に対
する優位性を表すものである。
【0022】
【発明の効果】本発明で規定する粒径の異なった2種類
のマグネシア質超微粉を用いることにより、スピネル生
成反応が促進され、スラグ成分の稼働面近傍での捕捉、
および気孔の閉塞の二作用による深部へのスラグ浸透抑
制効果、また適度な残存膨張性付与による過焼結防止の
効果が得られた。その結果、アルミナ質不焼成れんがを
取鍋等の容器に使用した場合、施工体の溶損、構造的ス
ポーリングが少なくなり耐用の向上が期待されるもので
ある。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】 注)比較例6は焼成れんが

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ質耐火材料80〜97重量%、
    粒径10μm以下のマグネシア質超微粉2〜10重量
    %、粒径1μm以下のマグネシア質超微粉1〜10重量
    %よりなるアルミナ質不焼成れんが。
  2. 【請求項2】 れんが用バインダーとして無機系バイン
    ダーを用いた請求項1記載のアルミナ質不焼成れんが。
JP6274443A 1994-10-13 1994-10-13 アルミナ質不焼成れんが Pending JPH08109062A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6274443A JPH08109062A (ja) 1994-10-13 1994-10-13 アルミナ質不焼成れんが

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6274443A JPH08109062A (ja) 1994-10-13 1994-10-13 アルミナ質不焼成れんが

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08109062A true JPH08109062A (ja) 1996-04-30

Family

ID=17541760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6274443A Pending JPH08109062A (ja) 1994-10-13 1994-10-13 アルミナ質不焼成れんが

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08109062A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007061070A1 (ja) * 2005-11-25 2007-05-31 Shinagawa Refractories Co., Ltd. 耐火れんが
JP2008013430A (ja) * 2006-06-07 2008-01-24 Nippon Steel Corp 断熱材の製造方法、断熱材、窯炉容器、断熱材の施工方法、及び断熱材のリサイクル方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007061070A1 (ja) * 2005-11-25 2007-05-31 Shinagawa Refractories Co., Ltd. 耐火れんが
US7939458B2 (en) 2005-11-25 2011-05-10 Shinagawa Refractories Co., Ltd. Refractory brick
AU2006317007B2 (en) * 2005-11-25 2011-06-30 Shinagawa Refractories Co., Ltd. Refractory brick
JP2008013430A (ja) * 2006-06-07 2008-01-24 Nippon Steel Corp 断熱材の製造方法、断熱材、窯炉容器、断熱材の施工方法、及び断熱材のリサイクル方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0420871B2 (ja)
RU2634140C1 (ru) Хромитопериклазовый огнеупор
JPH08109062A (ja) アルミナ質不焼成れんが
JP2001302364A (ja) ジルコニウム酸化物含有アルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物及び金属精錬用溶融金属容器
JP2005512934A (ja) 焼結耐火セラミックモールド片、その使用、及び該モールド片の製造のための組成
JPH082975A (ja) 流し込み施工用耐火物
JPH08143356A (ja) マグネシア質不焼成れんが
JP4408552B2 (ja) 炭酸マグネシウムをマグネシア源とするアルミナ−マグネシア質キャスタブル耐火物
JPH07300361A (ja) 耐火れんが
JP2975849B2 (ja) 製鋼用耐火物
JPH0952755A (ja) マグネシア−クロム耐火物
JP3212856B2 (ja) 不定形流し込み耐火物及びその成形体
JPH08198686A (ja) アルミナ−スピネル質流込み材
JP3026640B2 (ja) ジルコニア系材料添加塩基性流込材
JPH11157927A (ja) ジルコニア質不定形耐火物
JPH07242470A (ja) アルミナ・マグネシア質流込材
JP2795805B2 (ja) 取鍋れんが
JP3297308B2 (ja) 精練用不定形耐火物
JPH07223872A (ja) アルミナ・スピネル質流込材
JP3177200B2 (ja) 低通気性マグネシア−クロム質耐火物の製造方法
JP3238592B2 (ja) 不定形流し込み耐火物成形体
JPH06172044A (ja) アルミナ・スピネル質キャスタブル耐火物
JPH072573A (ja) アルミナ−マグネシア系不定形耐火物
JPH0920551A (ja) カルシア・チタニア系複合酸化物添加マグネシア質耐火物
JPH0782002A (ja) マグネシア質耐火組成物