JPH08107927A - 微生物消臭剤 - Google Patents

微生物消臭剤

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JPH08107927A
JPH08107927A JP6244389A JP24438994A JPH08107927A JP H08107927 A JPH08107927 A JP H08107927A JP 6244389 A JP6244389 A JP 6244389A JP 24438994 A JP24438994 A JP 24438994A JP H08107927 A JPH08107927 A JP H08107927A
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thiobacillus
microorganisms
microbial deodorant
microorganism
deodorant
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JP6244389A
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Hiroshi Kurosawa
尋 黒沢
Yoshibumi Amano
義文 天野
Kazuo Nakamura
和夫 中村
Hiroko Kitagawa
裕子 北川
Hirofumi Akano
裕文 赤野
Kichiya Kawamura
吉也 川村
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Nakano Vinegar Co Ltd
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Nakano Vinegar Co Ltd
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  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 チオバチルス属に属する微生物および該微生
物によって生成する硫黄酸化物を中和する中和剤を含む
微生物消臭剤及びこれにさらに緩衝液を加えた微生物消
臭剤。 【効果】 本発明の微生物消臭剤は、チオバチルス属に
属する微生物に中和剤を共存させることにより、硫黄系
悪臭成分の酸化により生じた硫酸を中和して微生物の消
臭能を安定に維持することができ、すぐれた消臭力を発
揮できた。また、上記微生物消臭剤に緩衝液を加えるこ
とにより、さらにすぐれた消臭力が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下水処理、生ゴミ、畜
産農家、食品工場等から発生する、含硫黄系悪臭を消臭
できる微生物消臭剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来消臭剤としては化学的に分解、中和
させるもの、活性炭等に物理的に吸着除去するもの、各
種芳香でマスキングするもの等がある。しかし、化学的
方法では化学薬剤のコストが高くつき、速効性はあって
も持続性が乏しく、また安全性の上でも問題がある。ま
た物理的吸着には能力に限界があるため、定期的に交換
する必要があり、持続性という点でやはり問題がある。
さらに芳香剤では根本的な悪臭物質の除去はできず、マ
スキングするための香りが強いという問題がある。
【0003】微生物を用いた消臭法は下水処理場などで
実用化されているが、一般的には土壌菌を用いており複
数の微生物の状態を好適に保つことが難しいという問題
があった。(特開平5−329326号公報) 微生物の中でもチオバチルス属に属する微生物は、硫化
水素やメチルメルカプタンなどの硫黄系悪臭成分を分
解、除去できることが知られている(科学技術庁資源調
査会編「環境と微生物」p138〜139、1992年) 。しか
し、硫化水素を酸化すると硫酸を産生するため、蓄積す
ると安全性に問題があるばかりか、酸性側にpHが低下す
るため微生物の酸化活性が弱まり、その結果消臭できな
くなるという問題があった。また、微生物の硫化水素の
消臭能は中性付近で最も大きいが、下水中ではpHが2
〜3の酸性であり、下水から発生する硫化水素に対して
十分な消臭はできなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、チオバチル
ス属に属する微生物による硫黄系悪臭成分の酸化により
生じた硫酸を中和して微生物の消臭能を安定に維持する
ことができる微生物消臭剤を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を行った結果、チオバチルス属
に属する微生物を中和剤と共存させることによって、微
生物が硫黄系悪臭成分を酸化して生成した硫酸を中和
し、共存する中和剤で微生物の消臭能を安定に持続させ
ることができるということを見出し、本発明を完成し
た。
【0006】すなわち、本発明はチオバチルス属に属す
る微生物および該微生物によって生成する硫黄酸化物を
中和する中和剤を含む微生物消臭剤である。さらに、本
発明はチオバチルス属に属する微生物、該微生物によっ
て生成する硫黄酸化物を中和する中和剤及び緩衝液を含
有してなる微生物消臭剤である。上記緩衝液のpHは、
3以上乃至8以下の範囲であることが好ましい。
【0007】なお、本発明における消臭剤とは、悪臭の
消臭や脱臭の作用を有するものをいう。本発明で使用で
きるチオバチルス属に属する微生物としては、チオバチ
ルス・チオオキシダンス(Thiobacillus thiooxidans)
、チオバチルス・フェロオキシダンス(T. ferrooxida
ns)、チオバチルス・チオパルス(T. thioparus) 、チ
オバチルス・デニトリフィカンス(T. denitrificans)
、チオバチルス・ネアポリタナス(T. neapolitanu
s)、チオバチルス・テピダリアス(T. tepidarius)、チ
オバチルス・ベルサタス(T. versutus)、チオバチルス
・インターメディアス(T. intermedius) などが挙げら
れる。さらに具体的な菌株として、チオバチルス属に属
するチオバチルス・チオオキシダンス11773(FE
RM BP−3119)やチオバチルス・チオオキシダ
ンス20294(FERM BP−3467)を好適に
使用することができる。これらの微生物は常法により培
養することができる。本発明においては、これらの微生
物の湿菌体を使用してもよいし乾燥菌体を用いてもよ
い。また、これらの微生物菌体を適当な担体に固定化し
て用いてもよい。
【0008】本発明で使用できる中和剤としては、アル
カリ土類金属の炭酸塩若しくは炭酸水素塩のいずれかが
使用できる。アルカリ土類金属の炭酸塩としては炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸スト
ロンチウム、アルカリ土類金属の炭酸水素塩としては炭
酸水素カルシウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素バ
リウム、炭酸水素ストロンチウムなどが挙げられる。こ
の中でも炭酸カルシウムは取り扱いや、廃棄したり、肥
料化した後も土壌改良剤として作用する等の点で好適に
使用できる。炭酸カルシウムとしては、化学薬品のほ
か、一般に炭酸カルシウムを主成分として含有している
天然物を使用することができる、例えば、天然カルシウ
ムとしてサンゴ、カキ殻、卵殻、真珠貝などが好適に使
用できる。
【0009】本発明の微生物消臭剤は、微生物と中和剤
は両者を混在させることにより製造できる。中和剤の濃
度は、発生する硫化水素濃度にもよるが、炭酸カルシウ
ムを用いる場合、硫化水素と等モル以上となるように混
合すればよい。例えば、微生物と中和剤の混在比率は、
乾燥微生物重量1部に対し、中和剤は 0.1〜100 部であ
る。
【0010】また、本発明の微生物消臭剤では微生物の
働きを活性化するために水分が存在することが望まし
い。水分を補給する方法としては水道水や微生物の活性
を維持するために使用する緩衝液で湿らせるか、含浸す
るか、蒸気を通すといった方法によればよいが、使用す
る状態が湿潤状態であればよい。吸水性樹脂やゲル化多
糖、ヒアルロン酸などの保湿剤を共存させれば水分を保
持することができ、なお好適である。
【0011】緩衝液としてはpH3以上8以下であれば
よく、クエン酸ナトリウム−水酸化ナトリウム緩衝液、
リン酸二水素カリウム−水酸化ナトリウム緩衝液、リン
酸二水素カリウム−リン酸水素二ナトリウム緩衝液、リ
ン酸水素二ナトリウム−クエン酸緩衝液などが挙げられ
る。濃度は緩衝作用を有する濃度であればよい。例え
ば、10mMから1Mである。
【0012】これらの各成分は適宜混合して用いればよ
いが、用途に応じてカラムに充填したり、袋状の通気性
容器に封入することもできる。さらに、活性炭や珪藻土
などの物理的吸着剤や、化学消臭剤と組み合わせること
も可能である。本発明の微生物消臭剤は、生ゴミや冷蔵
庫、排水処理等で発生する悪臭の消臭に使用できるが、
例えば生ゴミの悪臭に使用する場合、直接ふりかけた
り、通気性の容器に封入してごみ箱にはりつけたり、ひ
もでつりさげる等の方法で使用することができる。
【0013】
【作用】本発明の微生物消臭剤によれば、チオバチルス
属に属する微生物に中和剤を共存させることにより、硫
黄系悪臭成分の消臭に伴い発生する硫酸を中和して、消
臭作用に好適な条件を維持することができる。さらに、
上記微生物消臭剤にpH3以上8以下の緩衝液を含有さ
せることにより、微生物の消臭作用に好適な条件を維持
することができる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の微生物消臭剤を具体的に実施
例により説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。以下の実施例において、微生
物としてはチオバチルス・チオオキシダンス 1177
3(FERM BP−3119)を、中和剤としては主
成分が炭酸カルシウムである市販のカルシウム剤を用い
た。またチオバチルス・チオオキシダンスの培養方法及
びそれに用いる培地については通常用いられる培養方法
及び培地であればよい。
【0015】〔実施例1〕 微生物消臭剤の調製 (1)微生物の調製 試験管に、表1に示す基本培地10mlを分注し、115℃で1
5分オートクレーブした。これに微生物を接種し、30℃
で3日間振とう培養して前々培養液とした。次に500ml
容坂口フラスコに、表1に示す基本培地 100mlを分注
し、 115℃で15分間オートクレーブした。これに前々培
養液2mlを接種し、30℃で3日間振とう培養した。
【0016】次に、2L容ジャーファーメンターに表1
に示す培地1.5Lを入れ、 115℃で15分間オートクレー
ブで殺菌し、先に培養した前培養液 200mlを接種し、本
培養を行った。この際の培養条件は、回転数300rpm、通
気量0.5vvm、温度30℃とした。また1.5M炭酸カリウム
を添加してpHを5.0に、培地中のチオ硫酸ナトリウム濃
度は1.5Mチオ硫酸ナトリウム溶液を添加して20mMにコ
ントロールした。
【0017】対数増殖期後期に達した本培養液を10000r
pmで15分間遠心分離して集菌し、滅菌水、0.1Mクエン
酸ナトリウム−水酸化ナトリウム緩衝液(pH 6.0) の順
に洗浄した。この菌体を本発明の微生物として使用し
た。 表1 基本培地の組成 KH2PO4 3.0 g (NH4)2SO4 2.0 g MgSO4・7H2O 0.5 g CaCl2・2H2O 0.25g FeSO4・7H2O 0.01g Na2MoO4・2H2O 0.75mg Na2S2O3・5H2O 5.0 g 脱塩水 1 L pH 5.0〜5.2
【0018】(2)微生物による硫化水素の酸化能に対
するpHの影響 硫化水素は、図1に示す装置底部に0.5mMの硫化ナ
トリウム溶液2.0mlと吸収液1.0mlを入れ、こ
こに1M硫酸を1.0ml添加することによって発生さ
せた。吸収液は、水酸化ナトリウム4gに水を500m
l加えて溶解し、これにグリセリン50ml、エチレン
ジアミン四酢酸二ナトリウム0.4gを加えて蒸留水で
1L として調製した。25℃で硫酸と30分反応させる
と気相中の硫化水素濃度の初期値は約20ppmとなっ
た。本装置は気相体積が1006mlで、中央に微生物
および微生物消臭剤を入れるための容器をつるし、側部
にセンサをとりつけたものである。なお、硫化水素の濃
度はキーエンス社製半導体香りセンサ及び硫化水素電極
を用いて測定した。
【0019】上記(1)で調整した微生物の懸濁液(O
D=10,λ=660nm)1mlを装置の中央の容器
に入れた。微生物は、pH2から9まで緩衝液のpHを
変化させて各1mlに懸濁したが、pH2〜6.5は
0.1Mクエン酸ナトリウム−水酸化ナトリウム緩衝
液、pH6.5〜9は0.1Mリン酸二カリウム−ホウ
砂緩衝液を使用した。その結果を図2に示したが、pH
3以上8以下では80%以上の活性を有するが、この範
囲外では活性が低下することがわかった。すなわち、酸
性下では微生物の硫化水素酸化能が低く、またアルカリ
性下、特にpH9以上では硫化水素酸化能はほとんどな
かった。従って、本発明の微生物消臭剤はpH3以上8
以下の緩衝液を含有させることにより、消臭能を発揮で
きることが認められた。特にpH4以上乃至pH7以下
でより高い消臭能があった。
【0020】(3)微生物消臭剤の調製 (A)微生物消臭剤 上記(1)で調製した微生物を水道水に懸濁した懸濁液
(OD=10,λ=660nm)1mlと、サンゴ由来
で主成分が炭酸カルシウムである市販未焼成型カルシウ
ム剤(商品名;ポアライム−100、製造元;徳之島コ
ーラルリーフ)0.01gを混合して微生物消臭剤を調
製した。(以下、微生物消臭剤Aとする) (B)微生物消臭剤(緩衝液を使用した場合) 上記(1)で調製した微生物をpH6の0.1Mクエン
酸ナトリウム−水酸化ナトリウム緩衝液に懸濁した懸濁
液(OD=10,λ=660nm)1mlと、サンゴ由
来で主成分が炭酸カルシウムである市販未焼成型カルシ
ウム剤(商品名;ポアライム−100、製造元;徳之島
コーラルリーフ)0.01gを混合して微生物消臭剤を
調製した。(以下、微生物消臭剤Bとする)
【0021】〔実施例2〕 微生物消臭剤による硫化水
素の消臭 実施例1(3)で調製した微生物消臭剤Bを図1で示し
た装置の中央の容器に入れた。また、微生物懸濁液の代
わりに0.1Mクエン酸ナトリウム−水酸化ナトリウム
緩衝液(pH6.0)1mlを添加したものを対照とし
た。図3に結果を示した。カルシウム剤単独では硫化水
素濃度は減少しないが、本発明の微生物消臭剤は50分
間で20ppmの硫化水素を完全に除去でき、官能的に
も全く硫化水素臭が消えていることがわかった。硫化水
素の認知閾値は6ppbという低濃度であり、本発明の
微生物消臭剤によれば硫化水素が低濃度でも完全に除去
でき、実用上優れていることが明らかになった。この図
3から、炭酸カルシウムを中和剤として使用した本発明
の微生物消臭剤は微生物単独の場合と比較して優れた消
臭効果を有することを示している。
【0022】〔実施例3〕 微生物消臭剤による硫化水
素の消臭(pHの影響) 実施例2の試験において、pH2,4,6,7,8の各
緩衝液(組成は実施例1(2)と同じもの)1mlに懸
濁した微生物にカルシウム剤0.01gを混合した微生
物消臭剤を用いて、試験を10回繰り返した際の本発明
の微生物消臭剤による硫化水素の消臭効果を図4に示し
た。この結果、pH4,6,7の緩衝液を含有させた微
生物消臭剤は1回目と同程度の消臭能を有していたが、
pH2,8では消臭能が低下した。特にアルカリ側では
この微生物は硫化水素の消臭能をほとんど示さず、本発
明の微生物消臭剤はpH4以上7以下の緩衝液を含有さ
せることで消臭能が維持できることがわかった。この結
果は、実施例1(2)に示した、微生物の硫化水素酸化
能へのpHの影響とよく結果が一致している。なお、微
生物消臭剤Aを使用した場合、1回目はpH6の緩衝液
を用いた微生物消臭剤Bと同程度の効果を示したが、5
回目には消臭能の低下がみられた。このことは、緩衝液
を用いた方がより消臭能が維持されることを示してい
る。以下の実施例においては、微生物消臭剤B(pH6
の緩衝液使用)を本発明の微生物消臭剤とした。
【0023】〔実施例4〕 微生物消臭剤による硫化水
素の消臭(繰り返し使用の例) 実施例2の試験を10回繰り返した際の微生物消臭剤B
による硫化水素の消臭効果を図5に示した。微生物のみ
の場合は硫化水素消臭能が低下したのに対し、本発明の
微生物消臭剤では1回目と同程度の活性を維持している
ことがわかった。このことから、中和剤であるカルシウ
ム剤が微生物の消臭能を安定化していることが示され
た。活性炭のような物理的消臭と比較し、本発明の微生
物消臭剤は消臭能が持続するという点で優れている。
【0024】〔実施例5〕 微生物消臭剤を用いた生ゴ
ミから発生する悪臭の消臭 実施例2に示した微生物消臭剤Bに吸水性樹脂0.1g を
添加したものを、ティーバックに封入した。吸水性樹脂
は株式会社日本触媒製アクアリックCA K−4を使用
し、0.1Mクエン酸ナトリウム−水酸化ナトリウム緩衝
液(pH 6.0) 3mlにあらかじめ膨潤させて用いた。ま
た、ティーバックはゼンミ株式会社製お茶パック(95mm
×70mm) を用いた。
【0025】こうして作成した微生物消臭剤を用いて、
市販生ゴミ用消臭剤と硫化水素の消臭能を比較した。市
販生ゴミ用消臭剤(ゴミげん、八尋産業株式会社製)も
同じティーバックに入れて使用した。図6に示したよう
に、市販生ゴミ用消臭剤では数ppm までしか消臭でき
ず、官能的には臭いが取れていないのに対し、本発明の
微生物消臭剤は硫化水素の消臭能が大きく、完全に臭い
がとれていた。
【0026】またこの微生物消臭剤を用いて生ゴミから
発生する悪臭除去効果について検討した。微生物消臭剤
を12世帯(各世帯の人数は4人) に配布し、生ゴミ用ポ
リバケツのフタの内側にはりつけ、1週間室温で放置し
た。官能評価した結果、12世帯中すべての家庭の生ゴミ
において硫化水素、メチルメルカプタン、トリメチルア
ミン等生ゴミ特有の悪臭が消え、有意に効果が認められ
た。この結果は1日後も1週間後も同様であり、本発明
の微生物消臭剤が生ゴミから発生する悪臭の消臭剤とし
て極めて優れていることが明らかになった。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の微生物消
臭剤は、チオバチルス属に属する微生物に中和剤を共存
させることにより、硫黄系悪臭成分の酸化により生じた
硫酸を中和して微生物の消臭能を安定に維持することが
でき、すぐれた消臭力を発揮できた。また、上記微生物
消臭剤に緩衝液を加えpHを調整することにより、さら
にすぐれた消臭力が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】硫化水素消臭能測定装置の配置図。
【図2】微生物の硫化水素酸化能に対するpHの影響を
示す図。
【図3】本発明の微生物消臭剤の硫化水素消臭能を示す
図。
【図4】本発明の微生物消臭剤の硫化水素消臭能に対す
るpHの影響を示す図。
【図5】本発明の微生物消臭剤を繰り返し使用した際の
硫化水素消臭能を示す図。
【図6】本発明の微生物消臭剤と市販生ゴミ用消臭剤の
硫化水素消臭能を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤野 裕文 愛知県半田市有脇町2−46−28 (72)発明者 川村 吉也 愛知県江南市古知野町古渡132

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チオバチルス属に属する微生物および該
    微生物によって生成する硫黄酸化物を中和する中和剤を
    含む微生物消臭剤。
  2. 【請求項2】 チオバチルス属に属する微生物が、チオ
    バチルス・チオオキシダンス(Thiobacillus thiooxida
    ns) 、チオバチルス・フェロオキシダンス(T. ferroox
    idans)、チオバチルス・チオパルス(T. thioparus) 、
    チオバチルス・デニトリフィカンス(T. denitrifican
    s) 、チオバチルス・ネアポリタナス(T. neapolitanu
    s)、チオバチルス・テピダリアス(T. tepidarius)、チ
    オバチルス・ベルサタス(T. versutus)、チオバチルス
    ・インターメディアス(T. intermedius) から選ばれた
    少なくとも1種以上の微生物である請求項1記載の微生
    物消臭剤。
  3. 【請求項3】 中和剤がアルカリ土類金属の炭酸塩若し
    くは炭酸水素塩のいずれかである請求項1記載の微生物
    消臭剤。
  4. 【請求項4】 アルカリ土類金属の炭酸塩が炭酸カルシ
    ウムである請求項3記載の微生物消臭剤。
  5. 【請求項5】 チオバチルス属に属する微生物、該微生
    物によって生成する硫黄酸化物を中和する中和剤及び緩
    衝液を含有してなる微生物消臭剤。
  6. 【請求項6】 緩衝液がpH3以上乃至8以下である請
    求項5記載の微生物消臭剤。
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