JPH08105865A - 蒸発燃料濃度計測装置 - Google Patents

蒸発燃料濃度計測装置

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JPH08105865A
JPH08105865A JP6240125A JP24012594A JPH08105865A JP H08105865 A JPH08105865 A JP H08105865A JP 6240125 A JP6240125 A JP 6240125A JP 24012594 A JP24012594 A JP 24012594A JP H08105865 A JPH08105865 A JP H08105865A
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JP
Japan
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signal
ultrasonic wave
circuit
pulse
cycle
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JP6240125A
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English (en)
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Masayuki Habaguchi
正幸 幅口
Toshiaki Ariyoshi
敏明 有吉
Takefumi Nakamura
武文 中村
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N29/22Details, e.g. general constructional or apparatus details
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    • G01N29/2468Probes with delay lines
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車等のエンジンへの燃料供給系に適用し
て好適な構造を有する蒸発燃料濃度計測装置を提供す
る。 【構成】 所定周期(To)に同期し且つこれより短期間
(τs )において超音波送受信ユニット(21)に超音波駆
動用バースト信号(B) を供給し、反射波信号(C) を波形
整形回路(44)で整形する。合成回路(45)が超音波の発生
時を示す第1のパルスと反射波の検出時を示す第2のパ
ルスを有する合成信号(E) を形成する。伝搬遅延時間記
憶回路(46)が第1のパルスと第2のパルスとの時間間隔
を求め、擬似信号発生回路(47)が、分周回路(39)からの
トリガ信号(Sf ) ( 前記周期(To)の1/2n の周期
(Tf ) に設定されている)に同期して、第1,第2のパ
ルスを複写したのと等価な擬似信号(F) を発生する。合
成回路(48)が前記信号(E) と(F) を合成して合成信号
(G) を形成し、タイマー回路(49)が合成信号(G) に同期
した交流信号(H) を発生し、積分回路がこの交流信号
(H) を平滑化することにより蒸発燃料濃度に相当する特
徴信号(Vo)を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料タンクから発生す
る蒸発燃料(燃料ベーパー)の濃度や、かかる蒸発燃料
を一時的に吸着するキャニスターからエンジンのインテ
ークマニホールドへパージされる蒸発燃料(パージガ
ス)の濃度を計測する蒸発燃料濃度計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンクからエンジンへの燃料供給系
は、フューエルポンプにより燃料配管を介してキャブレ
ターへ燃料を送る系統と、燃料タンク内に発生する蒸発
燃料をキャニスターで一時的に吸着させ、このキャニス
ターに溜まった燃料を外気によって離脱させてインテー
クマニホールドへパージガスとして送る系統を備え、イ
ンジェクタからの噴射燃料と共にパージガスをシリンダ
内で燃焼させるようになっている。
【0003】ここで、パージガスを加えることによっ
て、空燃比が理論空燃比から外れると一酸化炭素(C
O)、炭化水素(HC)、窒化物(NOx)の浄化能力
が激減する等の問題があることから、パージガスの濃度
を高精度で計測し且つ供給量を最適制御することが極め
て重要である。
【0004】従来、このような自動車等のエンジンに供
給するパージガスの濃度を計測するためのものではない
が、特開昭61−269061号、特公昭61−294
49号、特開平2−147920号に開示されているよ
うに、超音波センサを用いて被測定物中を伝搬する超音
波伝搬速度を計測し、この計測値から被測定物の組成を
求めるものが知られている。
【0005】又、被測定物中を伝搬する超音波の伝搬速
度を計測するための回路としては、PLL(フェーズロ
ックループ)方式を応用したTLL(タイムロックルー
プ)方式の回路や、PWM(パルス幅変調)方式の回路
が知られている。
【0006】TLL方式の回路は、例えば図10に示す
構成となっており、被測定ガスなどを充満した容器10
0の一端に設けられた超音波発振素子101を、駆動パ
ルス発生回路102からの駆動パルス信号SD で駆動す
ることにより超音波を発生させ、この超音波が容器10
0内を伝搬して反射して来たその反射波の信号SR を波
形整形して位相比較回路103に入力させる。位相比較
回路103は、電圧制御発振回路105から出力される
信号Soと信号SR との位相差を検出し、ローパスフィ
ルタ104がこの位相差信号ΔROを平滑化することによ
り位相差に相当する直流電圧VROを発生させ、電圧制御
発振回路105が直流電圧VROに対応する周波数の信号
Soを発生して上記位相比較回路103へ帰還させる。
かかるTLL方式の回路によれば、電圧制御発振回路1
05から出力される信号Soと反射波の信号SR との位
相がロックするので、信号Soの発生周期τが容器10
1内を伝搬する超音波の往復の伝搬遅延時間となる。よ
って、この周期τから被測定ガスの濃度を求めることが
できる。
【0007】一方、PWM方式の回路は、図11に示す
ように、被測定ガスなどを充満した容器106の一端に
設けられた超音波発振素子107を、駆動パルス発生回
路108からの駆動パルス信号SD で駆動することによ
り超音波を発生させ、この超音波が容器106内を伝搬
して反射して来たその反射波の信号SR をPWM変調回
路109に入力させる。PWM変調回路109には、駆
動パルス信号SD も入力されるので、駆動パルス信号S
D が入力した時点から反射波の信号SR が入力した時点
までの期間τでは論理“H”となるPWM出力信号So
が出力され、この期間τに基づいて伝搬遅延時間及び被
測定ガスの濃度が求まる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
技術は、自動車等のエンジンへの燃料供給系統に適用す
るには、構造上大型になる等の問題があり好適ではな
い。
【0009】即ち、特開昭61−269061号の技術
は、チャンバー内の被測定ガス雰囲気中に、超音波発振
用の振動素子と超音波受信用のセンサーとを所定間隔で
対向配置し、振動素子から発せられた超音波がセンサー
にて受信されるまでに要する伝搬遅延時間を計測し、こ
の伝搬遅延時間から被測定ガスの濃度を求めるものであ
る。よって、計測可能な伝搬遅延時間を得るためには、
振動素子とセンサーとの対向間隔を広げる必要があるの
で構造上大型になり、上記エンジンへの燃料供給系統に
適用するには適さない等の問題がある。
【0010】特公昭61−29449号の技術は、被測
定液体を収容する液槽の一端に超音波発振用振動子と受
信素子を対向配置し、超音波発振用振動子から発せられ
た超音波が被測定液体中を伝搬して受信素子にて検出さ
れるまでに要する伝搬遅延時間を計測すると共に、予め
決められた液体(標準液体)の密度に相当する特性を有
するサーミスタの出力値と上記伝搬遅延時間の計測値と
の差分を求め、その差分から被測定液体の濃度を求める
ものである。よって、超音波発振用振動子と受信素子と
の対向間隔を広げる必要があるので構造上大型になり、
上記エンジンへの燃料供給系統に適用するには適さない
等の問題がある。
【0011】特開平2−147920号の技術は、紙の
弾性率等を測定するために、紙面の一端にトリガパルス
印加用の振動子を、他端に受信用の振動子をそれぞれ接
触させ、トリガパルスが上記一端から他端に到達するま
でに要する伝搬遅延時間を計測すると共に、受信用の振
動子から出力される受信信号を複数のしきい値と比較し
て夫々の比較結果について所定の補正演算処理を行うこ
とにより、受信信号の到達時点を推定する方法に関する
ものである。よって、上記一対の振動子を離して配置す
る必要があるので構造上大型になり、更に、かかる従来
技術は、構造上上記エンジンへの燃料供給系統に適用す
るには適さない。
【0012】又、TLL方式の回路を適用して計測する
場合には次の問題がある。車載用の蒸発燃料濃度計測装
置は可能な限り小型であることが望ましいが、かかる小
型化のために超音波を伝搬させるための前記容器を小型
にすると、容器内の超音波伝搬距離が短くなるので、伝
搬遅延時間が非常に短くなる。例えば、容器内の往復の
伝搬距離を10cm(換言すれば、容器内部の長さが5
cm)にした場合には、伝搬遅延時間は、580μse
cとなる。このような状況では、超音波の減衰量が非常
に小さいので、前回の駆動において入力された超音波が
残存してしまい、計測精度の向上が困難となる問題があ
る。
【0013】又、PWM方式の回路を適用して計測する
場合には、例えば、PWM出力信号Soの論理が“H”
となる時間幅τが伝搬遅延時間に相当するので、前記容
器を小型化すればするほどこの時間幅τが小さくなり、
結果的に測定精度(解像度)が低下するという問題があ
る。
【0014】本発明はこのような課題に鑑みて成された
ものであり、超音波の蒸発燃料中における伝搬速度を計
測することによりその蒸発燃料の濃度を求め、且つ自動
車等のエンジンへの燃料供給系に用いて好適な構造を有
する蒸発燃料濃度計測装置を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、ハウジングに設けられた流入流出ポ
ート間に形成され、蒸発燃料が供給される超音波伝搬室
と、前記超音波伝搬室の一端に設けられ、前記一端から
超音波を前記超音波伝搬室の所定反射面へ出射すると共
に、その反射面からの反射波を検出する超音波送受信ユ
ニットと、予め決められた所定周期(To)に同期し且
つこの周期(To)より短い所定期間(τs )に、前記
超音波送受信ユニットに超音波駆動用の信号(B)を供
給するバースト信号発生回路と、前記超音波の発生時点
を示す第1のパルスと、前記反射波の検出時点を示す第
2のパルスとを有する第1の合成信号を形成する第1の
合成回路と、前記第1のパルスと第2のパルスとの時間
間隔を求める伝搬遅延時間記憶回路と、前記周期(T
o)の1/2n (但し、nは正数)であり、且つ前記超
音波が発せられてから反射波が検出されるまでの超音波
伝搬遅延時間(τ)よりも長い周期(T)に同期
して、前記前記第1のパルスと第2のパルスとを複写し
たのと等価な擬似信号を発生する擬似信号発生回路と、
前記第1の合成信号と前記擬似信号との前記各パルス間
隔に基づいて前記蒸発燃料濃度に相当する特徴信号を形
成する回路と、を具備する構成とした。
【0016】又、前記超音波送受信ユニットに、所定周
期(T1 )に同期して、超音波駆動用の信号(B)を供
給するバースト信号発生回路と、前記超音波の発生時点
を示す第1のパルスと、前記反射波の検出時点を示す第
2のパルスとを有する第1の合成信号(E)を形成する
第1の合成回路と、前記周期(T1 )の1/2n の周期
に設定された擬似信号と前記第1の合成信号を合成する
ことにより、前記擬似信号と前記第1の合成信号の情報
を有する第2の合成信号を形成する第2の合成回路と、
前記第2の合成信号と前記擬似信号との位相を検出する
位相比較回路と、前記位相比較回路で検出された位相差
に基づいてその位相差を減少させる周波数信号を発生す
る電圧制御発振回路と、前記周波数信号を分周すること
により前記周期(T1 )を設定すると共に前記擬似信号
を発生する分周回路と、を具備する構成とした。
【0017】更に又、予め決められた所定周期(To)
に同期し且つこの周期(To)より短い所定期間
(τs )に、前記超音波送受信ユニットに超音波駆動用
の信号(B)を供給するバースト信号発生回路と、前記
超音波の発生時点を示す第1のパルスと、前記反射波の
検出時点を示す第2のパルスとを有する第1の合成信号
を形成する第1の合成回路と、前記第1のパルスと第2
のパルスとの時間間隔を求める伝搬遅延時間記憶回路
と、前記周期(To)の1/2n (但し、nは正数)で
あり、且つ前記超音波が発せられてから反射波が検出さ
れるまでの超音波伝搬遅延時間(τD )よりも長い周期
(Tf )に同期して、前記前記第1のパルスと第2のパ
ルスとを複写したのと等価な擬似信号を発生する擬似信
号発生回路と、前記第1の合成信号と前記擬似信号との
前記各パルス間隔に基づいて前記蒸発燃料濃度に相当す
るPWM変調信号を形成するパルス幅変調回路と、を具
備する構成とした。
【0018】
【作用】かかる構造を有する本発明の蒸発燃料濃度計測
装置によれば、超音波送受信ユニットにバースト信号を
供給する時点から前記反射波の検知信号を検出する時点
までの時間、即ち、前記超音波及び反射波の前記伝搬室
内における伝搬遅延時間の情報を得ることができる。こ
こで、超音波及び反射波の伝搬遅延時間は、超音波伝搬
室の長手方向の長さと、被測定対象であるパージガスそ
の他の蒸発燃料の濃度とに相関関係があるので、この伝
搬遅延時間の情報から蒸発燃料の濃度を判定することが
できる。
【0019】更に、超音波伝搬室に超音波を出射した時
点を示す第1のパルスと反射波を検出した時点を示す第
2のパルスが実際の計測信号に相当し、前記擬似信号
は、かかる計測信号中に複写信号として追加されること
となる。したがって、所定周期Toに同期して1回の超
音波送受信を行う度に、見掛け上、複数回の計測を行っ
たのと等価な計測結果が得られることとなる。
【0020】この結果、従来は所定周期Toに同期して
1回の計測結果しか得られなかったので、超音波伝搬室
の長さを小さくすることができなかったのに対し、本発
明では、見掛け上複数回の計測を行ったのと等価な計測
結果が得られる分、超音波伝搬室の長さを小さくするこ
とができ、ひいては装置全体の小型化を実現している。
【0021】
【実施例】以下、本発明による蒸発燃料濃度計測装置の
一実施例を図面と共に説明する。まず、この実施例の使
用態様を図1に基づいて説明する。これは、ガソリン等
の液体燃料を蓄える燃料タンク1内に発生する蒸発燃料
をキャニスター2で一時的に吸着させ、このキャニスタ
ー2に溜まった燃料を外気によって離脱させてインテー
クマニホールド3へパージガスとして送る系統の構成を
示す。
【0022】燃料タンク1に連結されたキャニスター
(例えば、活性炭キャニスター)2の流出ポートに、こ
の実施例の蒸発燃料濃度計測装置4の流入ポートが連結
され、蒸発燃料濃度計測装置4の流出ポートがパージ制
御弁5を介してインテークマニホールド3に連結され
る。蒸発燃料濃度計測装置(以下、単に計測装置とい
う)4には、後述の計測処理を行う電気回路基板が内蔵
されており、計測結果のデータをマイクロコンピュータ
システム等の制御装置6へ送出する。そして、制御装置
6が、インテークマニホールド3に設けられた圧力セン
サPとスロットル開度センサQからの計測データ及び計
測装置4の濃度計測データに基づいて最適の空燃比を判
定してパージ制御弁5の開閉制御などを行うことで、排
気ガスの浄化促進等を図る。
【0023】次に、図2及び図3に基づいて計測装置4
の構造及び機能を説明する。図2において、この計測セ
ンサ4の筐体9に、アルミダイキャストや硬質プラスチ
ックにより成型されたハウジング10が嵌着若しくは筐
体9と一体成型され、ハウジング10には、円柱状の超
音波伝搬室11と、超音波伝搬室11に対して隔壁を介
して併設された円柱状の小径通路12と、超音波伝搬室
11と小径通路12との間を所定の間隔をおいて連通す
る一組の連通路13,14が形成されると共に、流入ポ
ート7と流出ポート8が連通路13,14に夫々対応す
る位置関係で小径通路12に連通している。小径通路1
2の先端は密封カバー15により密封されている。超音
波伝搬室11の底端面16は長手方向に対して垂直に面
する円形平面となっており、後述する超音波を反射する
ための反射面として機能する。以下、底端面16を反射
面と呼ぶ。超音波伝搬室11の後端開口部には、その外
周に沿って形成された溝17中に嵌込まれた弾性封止材
18に密着して、超音波送受信ユニット19が取り付け
られている。6.6ナイロンで成型された円筒状のケー
ス20内には、PZT素子から成る超音波発生部21
と、ガラスビーズを混入したエポキシ樹脂から成る音響
整合層22と、超音波発生部21に電気的に接続するリ
ード端子23,24が、振動の減衰を促進するためのダ
ンピング材25によって封入・埋設されている。そし
て、超音波発生部21に音響整合層22が一体に固着さ
れ、音響整合層22とケース20の終端に約25μmの
厚さのポリイミドフィルムから成る隔壁26が接着さ
れ、隔壁26の側面が弾性封止材18に密着している。
更に、超音波発生部21と音響整合層22は、超音波伝
搬室11の長手方向の中心軸に合致するように配置され
且つ、超音波発生部21と音響整合層22及び隔壁26
の各接合面が反射面16に平行であり、超音波発生部2
1から発生する超音波が超音波伝搬室11内を一様に伝
搬するようになっている。
【0024】尚、ダンピング材25は、ウレタン系封止
材にセラミック粉を混入することにより、振動の減衰効
果の高い材質を実現している。又、この実施例では夫々
別体のケース20と隔壁26を相互に固着しているが、
同一素材(例えば、6.6ナイロン)により隔壁26を
ケース20の一部として予め一体成型するようにしても
よい。
【0025】更に、超音波送受信ユニット19を収容す
るための収容室Rの内径は、超音波伝搬室11の内径よ
り大きく設計されており、ケース20の側壁に形成され
た溝27に嵌込まれたフローティング材28が上記収容
室Rの内壁に接触することにより、超音波送受信ユニッ
ト19全体を位置ずれしないように収容室R内に保持し
ている。ケース20の先端と固定カバー31との間に
は、フローティング材29及び金属製などのスペーサリ
ング30が介在し、ハウジング10に圧入固着された金
属製などの固定カバー31によって、フローティング材
29及びスペーサリング30がケース20側に押圧され
ると共に、ケース20及び隔壁26が弾性封止材18を
介して超音波伝搬室11の後端開口部へ押圧されてい
る。
【0026】この実施例では、上記の弾性封止材18と
フローティング材28,29には、合成ゴム製のOリン
グを適用しているが、弾性封止材18としては、板ゴム
やPTV封止材などの弾性と密着性とを有する素材を適
用してもよい。
【0027】このような構造の超音波送受信ユニット1
9は、弾性封止材18とフローティング材28,29で
ハウジング10内の収容室Rに支持されるので、全体的
にハウジング10から音響的に隔離され、更に、固定カ
バー31が超音波送受信ユニット19全体を超音波伝搬
室11の方向へ位置ずれを生じないように押圧して、弾
性封止材18と隔壁26、及び弾性封止材18とハウジ
ング10の内壁との密着性を向上させるようにしている
ので、後述する蒸発燃料の濃度計測の際に超音波伝搬室
11に供給される蒸発燃料が超音波送受信ユニット19
へ漏れないようになっている。
【0028】更に、図3に示すように、小径通路12内
の一端には、サーミスタ等の温度センサ32が密封さ
れ、そのセンサ出力はリード端子33を介して、ハウジ
ング10の背面側に設けられた電気回路基板34へ伝送
される。前記超音波発生部21のリード端子23,24
も電気回路基板34に接続され、電気回路基板34に接
続されている電気端子(図示せず)を介して制御装置6
等の外部機器との接続が可能となっている。
【0029】尚、この実施例では、超音波伝搬室11の
長手方向の長さ(隔壁26から反射面16までの長さ)
を5cmとすることにより、超音波信号(進行波と反射
波)の伝搬距離を10cmに設定すると共に、超音波伝
搬室11の内径を約12mm前後に設定している。
【0030】かかる構造の計測装置4が、図1に示した
ように、キャニスター2とパージ制御弁5の間に連結さ
れると、キャニスター2からのパージガスが流入ポート
7を介して小径通路12及び超音波伝搬室11へ供給さ
れ、流出ポート8を介してパージ制御弁5へ出力され
る。又、小径通路12は、流入ポート7から流入するパ
ージガスの流量が過度に増大する場合に、そのパージガ
スの一部をバイパスして流出ポート8へ流すことによ
り、超音波伝搬室11へのパージガスの流量変動が大き
くなるのを防止し、安定したパージガス雰囲気の条件下
で濃度計測を可能にする。
【0031】次に、図4及び図5に基づいて計測処理回
路の構成と動作を説明する。尚、この計測処理回路は、
図3に示した電気回路基板34に形成して濃度計測信号
Voを図1の制御装置6へ逐次伝送するようにしてもよ
いし、制御装置6内に内蔵して超音波送受信ユニット1
9を駆動制御するようにしてもよい。
【0032】水晶発振器37は、4.4MHzの基準信
号SCKを発生する。第1の分周回路38は、基準信号S
CKを16分周することにより275kHzの信号SB
発生する。第2の分周回路39は、基準信号SCKを81
92分周することにより、周期Toが約1.86mse
cの計測周期指定信号ST を出力すると共に、計測周期
指定信号ST の2n 分の1の周期(即ち、To/2n
且つnは正の整数)を有するトリガ信号Sf を出力す
る。バースト信号発生回路40は、図5に示すように、
計測周期指定信号ST に同期した所定期間τs 中だけ信
号SB を転送することにより、その期間τs において超
音波発生部21を駆動するためのバースト信号Bを形成
する。即ち、期間τs は信号SB の周期よりも長く設定
されているので、1周期To当たりのバースト信号Bに
は、複数個の信号SB を有し、更に、τs <Toの関係
に設定されている。そして、バースト信号Bは、入力バ
ッファ回路41で電力増幅され、送受信切替回路42を
介して超音波振動ユニット19の超音波発生部21(図
1参照)に供給され、超音波(進行波)を超音波伝搬室
11へ出射させる。
【0033】送受信切替回路42は、計測周期指定信号
T に同期して切替え動作する複数のアナログスイッチ
等で形成され、上記の期間τs 中には、バースト信号B
を超音波発生部21へ切替え転送し、その期間τs 経過
後の期間(To−τs )では、超音波伝搬室11の反射
面16から反射してきた受信信号Cを出力バッファ回路
43へ転送するために、超音波振動ユニット19と出力
バッファ回路43とを切替え接続する。
【0034】波形成型回路44は、ゼロクロス検出回路
や比較器、ワンショットマルチバイブレータ回路等を有
し、出力バッファ回路43で電力増幅された受信信号C
の最初のゼロクロス時点や、所定のしきい値レベルを超
える時点を検出することにより、図5に示すような矩形
波信号Dに波形整形する。
【0035】合成回路45は、第2の分周回路39から
出力される計測周期指定信号ST と矩形波信号Dについ
て所定のデコード処理を行うことにより、超音波(進行
波)を発した時点を示す矩形信号E’と矩形波信号D’
(信号Dに相当する)とを有する合成信号Eを出力す
る。したがって、これらの信号E’とD’の発生間隔τ
D が超音波の伝搬遅延時間となる。
【0036】伝搬遅延時間記憶回路46は、タイマー回
路を有し、各周期Toにおける合成信号Eの信号E’と
D’との発生時間間隔τD を求めて内部レジスタ等に記
憶すると共に、その時間間隔τD のデータを擬似信号発
生回路47へ出力する。尚、各周期To毎の時間間隔τ
D のデータを出力するようにしてもよいし、現在から過
去の複数周期(N×To)において求めたN個の時間間
隔の加重平均値データを出力するようにしてもよい。
【0037】擬似信号発生回路47は、第2の分周回路
39からのトリガ信号Sf をトリガにして、図5に示す
ように、時間間隔τD に設定された一対の矩形信号E”
とD”を有する擬似信号Fを出力する。尚、この実施例
では、上記係数nを1に設定することにより、計測周期
指定信号ST の2分の1周期(To/2)の位置で信号
E”とD”を出力するようになっている。したがって、
信号E”とD”は、合成信号E中の信号E’とD’を複
写したのと等価になる。
【0038】合成回路48は、合成信号Eと擬似信号F
との論理和を求めることにより、図5に示すように、信
号EとFとの両者の情報を含む第2の合成信号Gを発生
し、アナログタイマー回路49に供給する。
【0039】アナログタイマー回路49は、第2の合成
信号G中の信号E’とE”の発生タイミングに同期して
内部コンデンサ(図示せず)への充電を開始し、信号
D’とD”の発生タイミングに同期してその内部コンデ
ンサを放電する処理を繰り返すことにより、図5に示す
ような、その内部コンデンサに生じる電圧信号Hを出力
する。尚、アナログタイマー回路49は、例えば、信号
E’又はE”に同期して上記の内部コンデンサに定電流
を供給することにより充電を行う第1の定電流回路と、
信号D’又はD”に同期して上記の内部コンデンサから
定電流を引く(シンク)ことにより放電を行う第2の定
電流回路を備える構成となっている。 積分回路50
は、アナログタイマー回路49から出力される電圧信号
Hを直流電圧に平滑化し、その直流電圧を濃度計測信号
Voとして出力端子51に出力する。
【0040】かかる構成を有するこの実施例によれば、
濃度計測信号Voの電圧値が伝搬遅延時間τD に相当す
るので、濃度計測信号Voに基づいてパージガスの濃度
を求めることができる。
【0041】更に、この実施例によれば、従来のTLL
方式やPWM方式の回路と比較すると、S/N比の向
上、計測精度の向上が図られる。即ち、従来のこれらの
技術を適用して高精度の計測を実現しようとすれば、被
測定ガスを内蔵した容器内での超音波の所定減衰量を確
保するために、その容器を長くすることによって超音波
の伝搬遅延時間を長くすると共に、超音波発生部を駆動
するための周期(本実施例の計測周期指定信号ST の周
期Toに相当する)を長くする必要があり、この結果、
装置の小型化が極めて困難となっていた。
【0042】これに対してこの実施例では、図5に示す
如く、計測周期指定信号ST の周期Toの1/2の周期
の位置に擬似信号Fを含む第2の合成信号Gを、超音波
の伝搬遅延時間についての特徴抽出信号としているの
で、相対的に1周期Toにおいて超音波の送受信を2回
行うこととなる。つまり、同一サイズの超音波伝搬用の
容器を適用して、従来のTLL方式やPWM方式の回路
では1回の超音波の送受信しかできなかったものとすれ
ば、この実施例では、あたかも2回の超音波の送受信が
行なわれた様になる。逆言すれば、この実施例を適用し
て1回の超音波の送受信を行うこととすれば、従来の2
分の1の長さの超音波伝搬用の容器で濃度計測が可能と
なる。したがって、この実施例においては、図2及び図
3に示した超音波伝搬室11を小型化すると共に、ひい
ては装置全体の小型化を実現している。
【0043】尚、この実施例では、擬似信号Fを計測周
期指定信号ST の周期Toの1/2の周期の位置に内在
させることとしたが、一般的には、かかる擬似信号Fを
周期Toの1/2n の周期の位置に複数個内在させるよ
うにしてもよい。このようにすれば、計測周期指定信号
T の1周期To当り、2n 回の超音波送受信を擬似的
に行ったことに相当するので、装置の小型化を図ること
ができると共に、計測精度の向上を図ることができる。
【0044】次に、第2の実施例の計測処理回路の構成
と動作を図6及び図7に基づいて説明する。尚、超音波
送受信ユニットを有する装置本体の構造は図2及び図3
に示すのと同様であるものとする。更に、図6及び図7
において図4及び図5と同一又は相当する部分を同一符
号で示すものとする。
【0045】図2において、水晶発振器37は275k
Hzの基準信号SCKを出力し、バースト信号発生回路4
0は、後述する分周回路52から出力される計測周期指
定信号Smに同期した所定期間τs 中だけ信号SCKを転
送することにより、その期間τs において超音波発生部
21を駆動するためのバースト信号Bを形成する。即
ち、期間τs は信号SCKの周期よりも長く設定されてい
るので、図7に示す如く、計測周期指定信号Smの1周
期T1 当たりのバースト信号Bには、複数個の信号SCK
を有し、更に、τs <T1 の関係に設定されている。そ
して、バースト信号Bは、入力バッファ回路41で電力
増幅され、送受信切替回路42を介して超音波振動ユニ
ット19の超音波発生部21に供給され、超音波(進行
波)を超音波伝搬室11へ出射させる。
【0046】送受信切替回路42は、計測周期指定信号
Smに同期して切替え動作する複数のアナログスイッチ
等で形成され、上記の期間τs 中には、バースト信号B
を超音波発生部21へ切替え転送し、その期間τs 経過
後の期間(T1 −τs )には、超音波振動ユニット19
と出力バッファ回路43とを切替え接続することによ
り、超音波伝搬室11の反射面16から反射してきた受
信信号Cを出力バッファ回路43へ転送する。
【0047】波形成型回路44は、ゼロクロス検出回路
や比較器、ワンショットマルチバイブレータ回路等を有
し、出力バッファ回路43で電力増幅された受信信号C
の最初のゼロクロス時点や、所定のしきい値レベルを超
える時点を検出することにより、図7に示すような矩形
波信号Dに波形整形する。
【0048】第1の合成回路45は、矩形波信号Dと分
周回路52からの計測周期指定信号Smとについて所定
のデコード処理を行うことにより、超音波(進行波)を
発した時点を示す矩形信号E’と矩形波信号D’(信号
Dに相当する)とを有する第1の合成信号Eを出力す
る。したがって、これらの信号E’とD’の発生間隔τ
D が超音波の伝搬遅延時間となる。
【0049】第2の合成回路53は、第2の合成信号E
と計測周期指定信号Smと分周回路52からの擬似信号
Snとについて所定のデコード処理を行うことにより、
図7に示す第2の合成信号Jを出力する。即ち、分周回
路52は、電圧制御発振回路56から出力される信号S
nを発生する。そして、第2の合成回路53は、計測周
期指定信号Smが論理“H”となる期間には第1の合成
信号Eを出力し、計測周期指定信号Smが論理“L”と
なる期間には擬似信号Snを出力するデコード処理を行
うことにより、第2の合成信号Jを出力するようになっ
ている。
【0050】位相比較回路54は第2の合成信号Jと擬
似信号Snとの位相差を検出してその位相差信号Δを出
力し、積分回路55はその位相差信号Δを平滑化するこ
とにより、位相差に相当する直流電圧ΔV を発生し、電
圧制御発振回路56はこの直流電圧ΔV に基づいて上記
位相差をゼロにするための周波数信号Soを発生する。
そして、この周波数信号Soは、分周回路52のクロッ
ク信号として帰還されると共に、出力端子51にパージ
ガスの濃度を示す特徴信号として出力される。
【0051】かかる第2の実施例によれば、分周回路5
2と位相比較回路54と積分回路55及び電圧制御発振
回路56によって所謂PLL回路が構成されるので、第
2の合成信号Jと擬似信号Snとの位相がロックするよ
うになり、周波数信号Soはこのロック状態を維持すべ
く一定周波数となる。更に、分周回路52が周波数信号
Soを分周するので、計測周期指定信号Smと擬似信号
Snも夫々所定の周波数に維持されることとなる。そし
て、これらの信号So,Sm,Snは、超音波伝搬室1
1内を伝搬する超音波の伝搬遅延時間τs にも同期する
こととなるので、図7に示すように、擬似信号Snの周
期は伝搬遅延時間τs と等しくなり、更に、第2の合成
信号Jも伝搬遅延時間τs と等しくなる。
【0052】更にこの第2の実施例では、図7に示す如
く、計測周期指定信号Smの周期T1 の1/2の周期の
位置に擬似信号Snを含む第2の合成信号Jを、超音波
の伝搬遅延時間についての特徴抽出信号としてPLL処
理を行うので、相対的に1周期T1 において超音波の送
受信を2回行ったのと等価になる。つまり、同一サイズ
の超音波伝搬用の容器を適用して、従来のTLL方式や
PWM方式の回路では1回の超音波の送受信しかできな
かったものとすれば、この第2の実施例では、あたかも
2回の超音波の送受信を行う様になる。したがって、こ
の実施例を適用して1回の超音波の送受信を行うことと
すれば、従来の2分の1の長さの超音波伝搬用の容器で
濃度計測が可能となり、図2及び図3に示した超音波伝
搬室11を小型化すると共に、ひいては装置全体の小型
化を実現している。
【0053】尚、前述したようにこの実施例では、分周
回路52の分周比を、計測周期指定信号Smについては
2×Np、擬似信号SnについてはNp/2に設定した
ので、図7に示す如く、計測周期指定信号Smの周期T
1 と擬似信号Snの周期τnが、τn =T1 /4の関係
になり、周期T1 の2分の1の長さの超音波伝搬室11
を実現しているが、本発明は、かかる分周比の関係に限
定されるものではない。つまり、一般的には、かかる擬
似信号Snの周期τn を、計測周期指定信号Smの周期
1 の1/2n にするように分周比を設定してもよい。
このようにすれば、計測周期指定信号Smの1周期T1
当り、2n 回の超音波送受信を擬似的に行ったことに相
当するので、装置の小型化を図ることができると共に、
計測精度の向上を図ることができる。
【0054】次に、第3の実施例の計測処理回路の構成
と動作を図8及び図9に基づいて説明する。尚、超音波
送受信ユニットを有する装置本体の構造は図2及び図3
に示すのと同様であるものとする。更に、図8及び図9
において図4及び図5と同一又は相当する部分を同一符
号で示すものとする。
【0055】水晶発振器37は4.4MHzの基準信号
CKを出力し、分周回路57は、この基準信号SCKを1
6分周と8192分周と4096分周することにより、
275kHzの信号SB と、周期Toが約1.86ms
ecの計測周期指定信号STと、計測周期指定信号ST
の半周期のトリガ信号Sf を発生する。尚、この実施例
の説明では、計測周期指定信号ST の周期Toとトリガ
信号Sf の周期Tf を、Tf =To/2の関係に設定さ
れているが、一般的には、Tf =To/2n (但し、n
は正数)の関係に設定される。
【0056】バースト信号発生回路40は、図9に示す
ように、計測周期指定信号ST に同期した所定期間τs
中だけ信号SB を転送することにより、その期間τs
おいて超音波発生部21を駆動するためのバースト信号
Bを形成する。但し、τs <Toの関係に設定されてい
る。そして、バースト信号Bは、入力バッファ回路41
で電力増幅され、送受信切替回路42を介して超音波振
動ユニット19の超音波発生部21に供給され、超音波
(進行波)を超音波伝搬室11へ出射させる。
【0057】送受信切替回路42は、計測周期指定信号
T に同期して切替え動作する複数のアナログスイッチ
等で形成され、上記の期間τs 中には、バースト信号B
を超音波発生部21へ切替え転送し、その期間τs 経過
後の期間(To−τs )では、超音波伝搬室11の反射
面16から反射してきた受信信号Cを出力バッファ回路
43へ転送するために、超音波振動ユニット19と出力
バッファ回路43とを切替え接続する。
【0058】波形成型回路44は、ゼロクロス検出回路
や比較器、ワンショットマルチバイブレータ回路等を有
し、出力バッファ回路43で電力増幅された受信信号C
の最初のゼロクロス時点や、所定のしきい値レベルを超
える時点を検出することにより、図9に示すような矩形
波信号Dに波形整形する。
【0059】合成回路45は、分周回路57から出力さ
れる計測周期指定信号ST と矩形波信号Dについて所定
のデコード処理を行うことにより、超音波(進行波)を
発した時点を示す矩形信号E’と矩形波信号D’(信号
Dに相当する)とを有する第1の合成信号Eを出力す
る。したがって、これらの信号E’とD’の発生間隔τ
D が超音波の伝搬遅延時間となる。
【0060】伝搬遅延時間記憶回路46は、タイマー回
路を有し、各周期Toにおける第1の合成信号Eの信号
E’とD’との発生時間間隔τD を求めて内部レジスタ
等に記憶すると共に、その時間間隔τD のデータを擬似
信号発生回路47へ出力する。尚、各周期To毎の時間
間隔τD のデータを出力するようにしてもよいし、現在
から過去の複数周期(N×To)において求めたN個の
時間間隔の加重平均値データを出力するようにしてもよ
い。
【0061】擬似信号発生回路47は、分周回路57か
らのトリガ信号Sf をトリガにして、図7に示すよう
に、時間間隔τD に設定された一対の矩形信号E”と
D”を有する擬似信号Fを出力する。尚、この実施例で
は、上記係数nを1に設定することにより、計測周期指
定信号ST の2分の1周期(To/2)の位置で信号
E”とD”を出力するようになっている。したがって、
信号E”とD”は、第1の合成信号E中の信号E’と
D’を複写したのと等価になる。
【0062】合成回路48は、第1の合成信号Eと擬似
信号Fとの論理和を求めることにより、図9に示すよう
に、信号EとFとの両者の情報を含む第2の合成信号G
を発生し、パルス幅変調(PWM)回路58に供給す
る。
【0063】パルス幅変調回路58は、第2の合成信号
G中の信号E’とE”の発生タイミングに同期して論理
を“L”から“H”へ反転し、信号D’とD”の発生タ
イミングに同期して論理を“H”から“L”へ反転する
PWM変調信号Soを発生し、出力端子51へ出力す
る。したがって、PWM変調信号Soの論理が“H”と
なる期間が超音波伝搬遅延時間τD と等しくなるので、
PWM変調信号Soに基づいて被測定対象であるパージ
ガスの濃度を求めることができる。
【0064】この実施例によれば、従来のTLL方式や
PWM方式の回路と比較すると、S/N比の向上、計測
精度の向上が図られる。即ち、従来のこれらの技術を適
用して高精度の計測を実現しようとすれば、被測定ガス
を内蔵した容器内での超音波の所定減衰量を確保するた
めに、その容器を長くすることによって超音波の伝搬遅
延時間を長くすると共に、超音波発生部を駆動するため
の周期(本実施例の計測周期指定信号ST の周期Toに
相当する)を長くする必要があり、この結果、装置の小
型化が極めて困難となっていた。
【0065】これに対してこの実施例では、図9に示す
如く、計測周期指定信号ST の周期Toの1/2の周期
の位置に擬似信号Fを含む第2の合成信号Gを、超音波
の伝搬遅延時間についての特徴抽出信号としているの
で、相対的に1周期Toにおいて超音波の送受信を2回
行うこととなる。つまり、同一サイズの超音波伝搬用の
容器を適用して、従来のTLL方式やPWM方式の回路
では1回の超音波の送受信しかできなかったものとすれ
ば、この実施例では、あたかも2回の超音波の送受信を
行う様になる。逆言すれば、この実施例を適用して1回
の超音波の送受信を行うこととすれば、従来の2分の1
の長さの超音波伝搬用の容器で濃度計測が可能となる。
したがって、この実施例においては、図2及び図3に示
した超音波伝搬室11を小型化すると共に、ひいては装
置全体の小型化を実現している。
【0066】又、擬似信号Fの発生周期Tf を計測周期
指定信号ST の周期Toに対して、Tf =To/2n
関係に設定すれば、この実施例よりも周期To中に多く
の擬似信号が内在することになるので、1周期To当
り、2n 回の超音波送受信を擬似的に行ったことに相当
する。よって、装置の小型化を図ることができると共
に、計測精度の向上を図ることができる。
【0067】尚、上述した各実施例は、キャニスターか
らのパージガス濃度を計測する場合を述べたが、本発明
はこれに限定されず、燃料タンクに生じた蒸発燃料をキ
ャニスターの前段にて計測するようにしてもよいし、そ
の他の用途等に応じて適宜の場所に適用することができ
るものである。
【0068】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
超音波送受信ユニットにバースト信号を供給する時点か
ら前記反射波の検知信号を検出する時点までの時間、即
ち、前記超音波及び反射波の前記伝搬室内における伝搬
遅延時間の情報を得ることができ、この超音波及び反射
波の伝搬遅延時間は、超音波伝搬室の長手方向の長さ
と、被測定対象であるパージガスその他の蒸発燃料の濃
度とに相関関係があるので、この伝搬遅延時間の情報か
ら蒸発燃料の濃度を判定することができる。
【0069】更に、超音波伝搬室に超音波を出射した時
点を示す第1のパルスと反射波を検出した時点を示す第
2のパルスが実際の計測信号に相当し、前記擬似信号
は、かかる計測信号中に複写信号として追加されること
となる。したがって、所定周期Toに同期して1回の超
音波送受信を行う度に、見掛け上、複数回の計測を行っ
たのと等価な計測結果が得られることとなる。この結
果、従来は所定周期Toに同期して1回の計測結果しか
得られなかったので、超音波伝搬室の長さを小さくする
ことができなかったのに対し、本発明では、見掛け上複
数回の計測を行ったのと等価な計測結果が得られる分、
超音波伝搬室の長さを小さくすることができ、ひいては
装置全体の小型化を実現している。特に、小型化の必要
な自動車等のエンジンへの燃料供給系統に適用して優れ
た効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による蒸発燃料濃度計測装置の適用例を
示す説明図である。
【図2】本発明による蒸発燃料濃度計測装置の一実施例
の構造を示す縦断面図である。
【図3】図2中の仮想線X−Xに沿った部分の要部構造
を示す要部縦断面図である。
【図4】第1の実施例における計測処理回路の構成を示
すブロック図である。
【図5】第1の実施例の計測処理回路の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図6】第2の実施例における計測処理回路の構成を示
すブロック図である。
【図7】第2の実施例の計測処理回路の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図8】第3の実施例における計測処理回路の構成を示
すブロック図である。
【図9】第3の実施例の計測処理回路の動作を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図10】従来のTLL方式の計測処理回路を示すブロ
ック図である。
【図11】従来のPWM方式の計測処理回路を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
7…流入ポート、8…流出ポート、9…筐体、10…ハ
ウジング、11…超音波伝搬室、12…小径通路、1
3,14…連通路、15…密封カバー、16…反射面、
17,38…溝、18,37,39…弾性封止材、19
…超音波送受信ユニット、20…ケース、21…超音波
振動部、22…音響整合層、23,24…リード端子、
25…ダンピング材、26…隔壁、28,29…フロー
ティング材、37…水晶発振器、38,39,52,5
7…分周回路、40…バースト信号発生回路、41…バ
ッファ回路、42…送受信切替回路、43…出力バッフ
ァ回路、44…波形整形回路、45,48,53…合成
回路、46…伝搬遅延時間記憶回路、47…擬似信号発
生回路、49…タイマー回路、50,55…積分回路、
54…位相比較回路、56…電圧制御発振回路、58…
PWM変調回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに設けられた流入流出ポート
    間に形成され、蒸発燃料が供給される超音波伝搬室と、 前記超音波伝搬室の一端に設けられ、前記一端から超音
    波を前記超音波伝搬室の所定反射面へ出射すると共に、
    その反射面からの反射波を検出する超音波送受信ユニッ
    トと、 予め決められた所定周期(To)に同期し且つこの周期
    (To)より短い所定期間(τs )に、前記超音波送受
    信ユニットに超音波駆動用の信号(B)を供給するバー
    スト信号発生回路と、 前記超音波の発生時点を示す第1のパルスと、前記反射
    波の検出時点を示す第2のパルスとを有する第1の合成
    信号を形成する第1の合成回路と、 前記第1のパルスと第2のパルスとの時間間隔を求める
    伝搬遅延時間記憶回路と、 前記周期(To)の1/2n (但し、nは正数)であ
    り、且つ前記超音波が発せられてから反射波が検出され
    るまでの超音波伝搬遅延時間(τD )よりも長い周期
    (Tf )に同期して、前記前記第1のパルスと第2のパ
    ルスとを複写したのと等価な擬似信号を発生する擬似信
    号発生回路と、 前記第1の合成信号と前記擬似信号との前記各パルス間
    隔に基づいて前記蒸発燃料濃度に相当する特徴信号を形
    成する回路と、を具備することを特徴とする蒸発燃料濃
    度計測装置。
  2. 【請求項2】 ハウジングに設けられた流入流出ポート
    間に形成され、蒸発燃料が供給される超音波伝搬室と、 前記超音波伝搬室の一端に設けられ、前記一端から超音
    波を前記超音波伝搬室の所定反射面へ出射すると共に、
    その反射面からの反射波を検出する超音波送受信ユニッ
    トと、 前記超音波送受信ユニットに、所定周期(T1 )に同期
    して、超音波駆動用の信号(B)を供給するバースト信
    号発生回路と、 前記超音波の発生時点を示す第1のパルスと、前記反射
    波の検出時点を示す第2のパルスとを有する第1の合成
    信号(E)を形成する第1の合成回路と、 前記周期(T1 )の1/2n の周期に設定された擬似信
    号と前記第1の合成信号を合成することにより、前記擬
    似信号と前記第1の合成信号の情報を有する第二の合成
    信号を形成する第2の合成回路と、 前記第2の合成信号と前記擬似信号との位相を検出する
    位相比較回路と、 前記位相比較回路で検出された位相差に基づいてその位
    相差を減少させる周波数信号を発生する電圧制御発振回
    路と、 前記周波数信号を分周することにより、前記周期
    (T1 )を設定すると共に、前記擬似信号を発生する分
    周回路と、を具備することを特徴とする蒸発燃料濃度計
    測装置。
  3. 【請求項3】 ハウジングに設けられた流入流出ポート
    間に形成され、蒸発燃料が供給される超音波伝搬室と、 前記超音波伝搬室の一端に設けられ、前記一端から超音
    波を前記超音波伝搬室の所定反射面へ出射すると共に、
    その反射面からの反射波を検出する超音波送受信ユニッ
    トと、 予め決められた所定周期(To)に同期し且つこの周期
    (To)より短い所定期間(τs )に、前記超音波送受
    信ユニットに超音波駆動用の信号(B)を供給するバー
    スト信号発生回路と、 前記超音波の発生時点を示す第1のパルスと、前記反射
    波の検出時点を示す第2のパルスとを有する第1の合成
    信号を形成する第1の合成回路と、 前記第1のパルスと第2のパルスとの時間間隔を求める
    伝搬遅延時間記憶回路と、 前記周期(To)の1/2n (但し、nは正数)であ
    り、且つ前記超音波が発せられてから反射波が検出され
    るまでの超音波伝搬遅延時間(τD )よりも長い周期
    (Tf )に同期して、前記前記第1のパルスと第2のパ
    ルスとを複写したのと等価な擬似信号を発生する擬似信
    号発生回路と、 前記第1の合成信号と前記擬似信号との前記各パルス間
    隔に基づいて前記蒸発燃料濃度に相当するPWM変調信
    号を形成するパルス幅変調回路と、を具備することを特
    徴とする蒸発燃料濃度計測装置。
JP6240125A 1994-10-04 1994-10-04 蒸発燃料濃度計測装置 Pending JPH08105865A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6308572B1 (en) 1999-02-15 2001-10-30 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Gas concentration sensor
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US6568240B1 (en) 1999-01-11 2003-05-27 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Method and apparatus using a gas concentration sensor for accurately controlling an air fuel ratio in an internal combustion engine

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