JPH08105407A - 圧電・油圧ハイブリッドアクチュエータ - Google Patents

圧電・油圧ハイブリッドアクチュエータ

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JPH08105407A
JPH08105407A JP6241111A JP24111194A JPH08105407A JP H08105407 A JPH08105407 A JP H08105407A JP 6241111 A JP6241111 A JP 6241111A JP 24111194 A JP24111194 A JP 24111194A JP H08105407 A JPH08105407 A JP H08105407A
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piston
piezoelectric element
end plate
piezoelectric
cylindrical body
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Koichi Koganezawa
鋼一 小金澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気モータや油圧ポンプ等の油圧機器を使用
せずに、ピストンを直線運動させるアクチュエータを提
供することを目的とする。 【構成】 シリンダ1の両端を油密状態で貫通している
ピストンロッド2をそれぞれ設けた第一及び第二端板3
b、3cと中間の円筒体3aよりなる第一ピストン3
と、第一ピストン内で第一圧電素子6で第一端板側に連
結されている第二ピストン4と、第二ピストン内で第二
圧電素子7で第一ピストンの第二端板と連結されている
第三ピストン5よりなり、第二及び第三ピストンには同
一円周上の同じ位置にそれぞれ逆方向に流通可能なチェ
ック弁4d、5e及び4e、5dが分散配置され、シリ
ンダの内部空間には油が充満している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は産業用マニピュレータ、
或いは人間型ロボットに使用する関節駆動用アクチュエ
ータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から多く使用されて来たものとし
て、電気モータがある。電気モータは高速であるが、単
体としての発生トルクは小さいので、高い減速比を持っ
た減速機を介して関節軸を駆動している。
【0003】又、油圧ピストン・シリンダ、油圧ロータ
リアクチュエータも従来から使用されている。これら油
圧アクチュエータを使用する場合には、油圧ポンプ並び
に油圧サーボ弁を外部に持たなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に、関節軸の剛性
は非常に大きくなり、ロボットのリンクに加わる外力に
対して柔軟に対応することが好ましい。しかし電気モー
タを使用する場合には、高い減速比を持った減速機を使
用しているので、ロボットのリンクに加わる外力に対し
て柔軟に対応することは不可能である。又、従来のサー
ボ弁を使用する限りでは電気モータと同様にリンクに加
わる外力に対してコンプライアントに応答することは困
難であると共に、油圧機器では外部に油圧ポンプ等の付
属装置が必要である。
【0005】本発明は上述の問題を解決して、油圧のピ
ストン、シリンダのピストン内に圧電素子を組み込み、
油圧ポンプ及びサーボ弁を使用することなしに、ピスト
ンを直線運動させるアクチュエータを提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、円筒体1a及び蓋1bよりなるシリンダ1と、こ
のシリンダ1の両端を油密状態で貫通しているピストン
ロッド2をそれぞれ設けた両端の第一及び第二端板3
b、3cと中間の円筒体3aとよりなる第一ピストン3
と、この第一ピストン3内で第一圧電素子6で第一端板
3b側に連結されている第二ピストン4と、この第二ピ
ストン4内で第二圧電素子7で第一ピストン3の第二端
板3cと連結されている第三ピストン5とよりなり、第
二及び第三ピストン4、5には同一円周上の同じ位置に
それぞれ逆方向に流通方向を持ったチェック弁4d、5
e及び4e、5dが分散配置されており、かつシリンダ
1、第一ピストン3、第二ピストン4及び第三ピストン
5の内部空間には油が充満しているものである。
【0007】第一ピストン3は円筒体3aと両端に第一
端板3b及び第二端板3cと第一端板3bの外側軸方向
に設けた圧電素子収納部3dよりなり、かつ圧電素子収
納部3d及び第二端板3cにそれぞれピストンロッド2
を設けて軸方向に摺動可能に保持し、かつ第一及び第二
端板3b、3cには中間の円周上に一定間隔で油流通孔
3eが穿設されているものである。
【0008】第二ピストン4は第一端板3b側から駆動
板4aと、この駆動板4aの周囲で螺合し、先端側で内
径及び外径ともに小径となっていて厚肉部を構成してい
る円筒体4bと、この円筒体4bの先端側に設けられた
チェック弁蓋4cとからなり、この厚肉部に一定間隔で
交互に流通方向が逆方向となるように複数個の分散配置
されたチェック弁4d、4eと、駆動板4aに第一端板
3bの油流通孔3eの位置と一致するように分散配置さ
れた油流通孔4fが穿設してあり、かつ駆動板4aと圧
電素子収納部3dの奥部との間に挿入された第一圧電素
子6で前記第一ピストン3と連結されているものであ
る。
【0009】第三ピストン5は第二端板3c側から圧電
素子収納部5aと、円筒体5bと、蓋部5cとからな
り、この円筒体5b部分に前記第二ピストン4のチェッ
ク弁4d、4eと一致する位置に、かつこのチェック弁
4d、4eと流通方向が逆方向に設けられたチェック弁
5e、5dとを具備しており、かつ圧電素子収納部5a
内でこの奥部と第一ピストン3の第二端板3cから圧電
素子収納部5a内に延伸している支持棒3fの先端部と
の間に挿入された円筒状の第二圧電素子7で第一ピスト
ン3と第三ピストン5とが連結されているものである。
【0010】
【作用】上述のように、2個の圧電素子を同時に、又は
片方のみを荷電、無荷電状態にすることにより、第二及
び第三ピストン4、5を移動させることになり、シリン
ダ1内に充満している油が右室又は左室に移動する結
果、第一ピストン3及びピストンロッド2が左又は右に
移動する。
【0011】更に、第一圧電素子6を荷電、第二圧電素
子7を無荷電状態(状態2)を保持すれば、油は左右両
室間の移動が可能で、アクチュエータを外部負荷に柔軟
に対応出来る。
【0012】
【実施例】図1、図2、図3は本発明のアクチュエータ
の断面図で、図1は両方の圧電素子が無荷電の状態(状
態1)、図2は第二ピストン側の圧電素子は荷電、第三
ピストン側の圧電素子は無荷電の状態(状態2)、図3
は両方の圧電素子が荷電の状態(状態3)の断面図であ
る。ただし、図2、図3とも動作状態を理解し易いよう
に、第二ピストン、第三ピストンとも移動範囲を実際よ
りはるかに大きく表示してあるため、各所のOリングの
潰れ状態は誇張して表示してある。
【0013】このアクチュエーターの構成は、円筒体1
a及び蓋1bよりなるシリンダ1と、このシリンダ1の
円筒体1aの底部及び蓋1bを油密状態で貫通している
ピストンロッド2をそれぞれ設けた両端の第一及び第二
端板3b、3cと中間の円筒体3aとよりなる第一ピス
トン3と、この第一ピストン3内で第一圧電素子6で第
一端板3b側に連結されている第二ピストン4と、この
第二ピストン4内で第二圧電素子7で第一ピストン3の
第二端板3cと連結されている第三ピストン5とよりな
る。
【0014】第二及び第三ピストン4、5には同一円周
上の同じ位置にそれぞれ逆方向に流通方向を持ったチェ
ック弁4d、5e及び4e、5dが分散配置されてお
り、かつシリンダ1、第一ピストン3、第二ピストン4
及び第三ピストン5の内部空間には油が充満しているも
のである。
【0015】第一ピストン3は円筒体3aと両端に第一
端板3b及び第二端板3cと第一端板3bの外側軸方向
に設けた圧電素子収納部3dよりなり、かつ圧電素子収
納部3d及び第二端板3cにそれぞれピストンロッド2
を設けて軸方向に摺動可能に保持し、かつ第一及び第二
端板3b、3cには中間の円周上に一定間隔で油流通孔
3eが穿設されている。
【0016】第二ピストン4は第一端板3b側から駆動
板4aと、この駆動板4aの周囲で螺合し、先端側で内
径及び外径ともに小径となっていて厚肉部を構成してい
る円筒体4bと、この円筒体4bの先端側に設けられた
チェック弁蓋4cとからなり、この厚肉部に一定間隔で
交互に流通方向が逆方向となるように複数個の分散配置
されたチェック弁4d、4eと、駆動板4aに第一端板
3bの油流通孔3eの位置と一致するように分散配置さ
れた油流通孔4fが穿設してあり、かつ駆動板4aと圧
電素子収納部3dの奥部との間に挿入された第一圧電素
子6で第一ピストン3と連結されている。
【0017】第三ピストン5は第二端板3c側から圧電
素子収納部5aと、円筒体5bと、蓋部5cとからな
り、この円筒体5b部分に前記第二ピストン4のチェッ
ク弁4d、4eと一致する位置に、かつこのチェック弁
4d、4eと流通方向が逆方向に設けられたチェック弁
5e、5dとを具備しており、かつ圧電素子収納部5a
内でこの奥部と第一ピストン3の第二端板3cから圧電
素子収納部5a内に延伸している支持棒3fの先端部と
の間に挿入された円筒状の第二圧電素子7で第一ピスト
ン3と第三ピストン5とが連結されている。
【0018】なお、Oリングがシリンダ1と第一ピスト
ン3間に2本、第一ピストン3と第二ピストン4間に2
本、第二ピストン4と第三ピストン5間に1本、及びピ
ストンロッド2とシリンダ1の円筒体1aの底部及び蓋
1b間にそれぞれ1本づつが挿入されて油密状態で保持
されている。なお、上記各図面には、圧電素子に電圧を
印加するリード線は省略してある。
【0019】次に、このアクチュエータの動作について
説明する。説明の都合上、図1を状態1、図2を状態
2、図3を状態3として説明する。
【0020】ピストンロッド2を右方向に移動させるた
めの駆動方法は、両方の圧電素子6、7が無荷電の状態
1から第一圧電素子6のみに荷電した状態2にすると、
第二ピストン4は右方向に移動する。油はチェック弁5
dを通り、第二ピストン4と第三ピストン5との間に出
来るギャップに入り状態2となる。
【0021】続いて第二圧電素子7にも荷電すると第三
ピストン5が右方向に移動し、ギャップに溜まっていた
油はチェック弁5eを通って左に移動し状態3となる。
この状態では第二及び第三ピストン4、5は再び接触し
た状態である。
【0022】続いて両圧電素子6、7を同時に無荷電状
態にすると、第二及び第三ピストン4、5は同時に(接
触を保ったまま)左方向に移動しようとするが、油の流
通路が遮断されているため、第二及び第三ピストン4、
5の相対位置は動けないため、シリンダ1に対して充満
している油を介して固定状態であり、従って第一ピスト
ン3とピストンロッド2が右方向へ移動し再び状態1と
なる。
【0023】つまり、右方向へ移動させる場合には、状
態1、状態2、状態3、状態1の順に変化するように第
一圧電素子6及び第二圧電素子7に荷電、無荷電を繰り
返すことにより第一ピストン3とピストンロッド2を何
回でも右方向に移動させることが可能である。
【0024】なお、この場合、圧電素子の性質上、1パ
ルス電圧を印加した場合には一例として長さ方向で約4
0μmと僅かな伸長しかしなくても、1000Hzのパ
ルス電圧を印加すれば1分間に4cm移動出来ることに
なる。
【0025】ピストンロッド2を左方向に移動させるた
めの駆動方法は、両方の圧電素子6、7が無荷電の状態
1から第一及び第二圧電素子6、7を同時に荷電した状
態3にすると、第二及び第三ピストン4、5は接触を保
っているので、油が左室から右室への流動はなく、第一
ピストン3及びピストンロッド2は両圧電素子6、7の
伸長分だけ左方向に移動する。
【0026】続いて第二圧電素子7のみを無荷電の状態
2にすると第三ピストン5は左方向に移動し、油はチェ
ック弁5dを通って第二及び第三ピストン4、5間に出
来たギャップに流れ込む。
【0027】続いて第一圧電素子6を無荷電の状態1に
すると、第二ピストン4は左方向に移動し、ギャップに
溜まっている油はチェック弁4dを通って右室へ移動す
る。
【0028】つまり、左方向へ移動させる場合には、状
態1、状態3、状態2、状態1の順に変化するように第
一圧電素子6及び第二圧電素子7に荷電、無荷電を繰り
返すことにより第一ピストン3とピストンロッド2を何
回でも左方向に移動させることが可能である。
【0029】アクチュエータを外部負荷に対して柔軟に
対応させたい場合、ピストンロッド2に外部負荷が作用
した時、それに応じてピストンロッド2を従動させたい
場合は第一圧電素子6だけを荷電する。このとき第二及
び第三ピストン4、5間にギャップが出来、油がチェッ
ク弁5dから4dへ、又は4eから5eへという流路が
出来る。この時の流量は負荷の大きさとギャップ幅、つ
まり第一圧電素子6への荷電量で調節が可能である。
【0030】
【発明の効果】上述のように、油圧ポンプ、サーボ弁及
びそれらに付属する油圧配管が一切必要でないため、全
体として小型化が可能である。
【0031】それぞれの部材間にはOリングを介して油
密接触しているので、製作に際して厳しい精度を必要と
しないため、比較的廉価に出来る。
【0032】従来のアクチュエータにはない「負荷に対
する柔軟さ」という特性が可能である。
【0033】圧電素子を駆動するための電力は非常に小
さく、駆動回路も小型化することが可能である。
【0034】又、圧電素子を使用するため、圧電素子の
剛性が非常に高いので、ピストンロッドにかかる相当重
い負荷も駆動が可能である。
【0035】更に、応答速度が速いため、高速駆動が可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】状態1の場合の断面図である。
【図2】状態2の場合の断面図である。
【図3】状態3の場合の断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 ピストンロッド 3 第一ピストン 3a 円筒体 3b 第一端板 3c 第二端板 3d 圧電素子収納部 3e 油流通孔 4 第二ピストン 4a 駆動板 4b 円筒体 4c チェック弁蓋 4d チェック弁 4e チェック弁 4f 油流通孔 5 第三ピストン 5a 圧電素子収納部 5b 円筒体 5c 蓋部 5d チェック弁 5e チェック弁 6 第一圧電素子 7 第二圧電素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒体及び蓋よりなるシリンダと、この
    シリンダの両端を油密状態で貫通しているピストンロッ
    ドをそれぞれ設けた両端の第一及び第二端板と中間の円
    筒体とよりなる第一ピストンと、この第一ピストン内で
    第一圧電素子で前記第一端板側に連結されている第二ピ
    ストンと、この第二ピストン内で第二圧電素子で前記第
    一ピストンの第二端板と連結されている第三ピストンと
    よりなり、前記第二及び第三ピストンには同一円周上の
    同じ位置にそれぞれ逆方向に流通方向を持ったチェック
    弁が分散配置されており、かつ前記シリンダ、第一ピス
    トン、第二ピストン及び第三ピストンの内部空間には油
    が充満していることを特徴とする圧電・油圧ハイブリッ
    ドアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記第一ピストンは円筒体と両端に第一
    端板及び第二端板と第一端板の外側軸方向に設けた圧電
    素子収納部よりなり、かつ前記圧電素子収納部及び第二
    端板にそれぞれ前記ピストンロッドを設けて軸方向に摺
    動可能に保持し、かつ前記第一及び第二端板には中間の
    円周上に一定間隔で油流通孔が穿設されていることを特
    徴とする請求項1の圧電・油圧ハイブリッドアクチュエ
    ータ。
  3. 【請求項3】 前記第二ピストンは前記第一端板側から
    駆動板と、この駆動板の周囲で螺合し、先端側で内径及
    び外径ともに小径となっていて厚肉部を構成している円
    筒体と、この円筒体の先端側に設けられたチェック弁蓋
    とからなり、この厚肉部に一定間隔で交互に流通方向が
    逆方向となるように複数個の分散配置されたチェック弁
    と、前記駆動板に前記第一端板の油流通孔の位置と一致
    するように分散配置された油流通孔が穿設してあり、か
    つ駆動板と前記圧電素子収納部の奥部との間に挿入され
    た第一圧電素子で前記第一ピストンと連結されているこ
    とを特徴とする請求項1の圧電・油圧ハイブリッドアク
    チュエータ。
  4. 【請求項4】 前記第三ピストンは前記第二端板側から
    圧電素子収納部と、円筒体と、蓋部とからなり、この円
    筒体部分に前記第二ピストンのチェック弁と一致する位
    置に、かつこのチェック弁と流通方向が逆方向に設けら
    れたチェック弁とを具備しており、かつ圧電素子収納部
    内でこの奥部と前記第一ピストンの第二端板から圧電素
    子収納部内に延伸している支持棒の先端部との間に挿入
    された円筒状の第二圧電素子で第一ピストンと第三ピス
    トンとが連結されていることを特徴とする請求項1の圧
    電・油圧ハイブリッドアクチュエータ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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