JPH08104902A - 圧粉焼結用sus410粉末及びその製造方法 - Google Patents

圧粉焼結用sus410粉末及びその製造方法

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JPH08104902A
JPH08104902A JP6240381A JP24038194A JPH08104902A JP H08104902 A JPH08104902 A JP H08104902A JP 6240381 A JP6240381 A JP 6240381A JP 24038194 A JP24038194 A JP 24038194A JP H08104902 A JPH08104902 A JP H08104902A
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JP
Japan
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powder
sus410
sintering
compact sintering
density
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JP6240381A
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English (en)
Inventor
Tomio Kono
富夫 河野
Kiyoshi Suzuki
喜代志 鈴木
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 目標とする圧粉密度が確実に得られると共
に、特に、圧粉密度が6.3以上となるSUS410粉
末を提供する。 【構成】 水アトマイズにより製造した圧粉焼結用SU
S410粉末を真空脱ガス処理することにより、その
C,N,Hの含有量について{C[wt%]+(12/
14)・N[wt%]+12・H[wt%]}≦0.0
3の関係式を満足するように調整する。具体的には、水
アトマイズ原料の調整により、粉末中のC,Nの含有量
について{C[wt%]+(12/14)・N[wt
%]}≦0.02の関係式を満足させておき、かつ、水
アトマイズ後の脱ガス処理により、H≦0.0010
[wt%]となるように調整する。 【効果】 圧粉密度が6.3以上になる。脱ガス処理の
後、さらに焼鈍を行うと一層圧粉密度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧粉焼結用のSUS4
10粉末及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、圧粉焼結用のSUS410粉末
は、水アトマイズによって製造されることが多かった。
これは、ガスアトマイズではその粒子表面が滑らかにな
りすぎ、焼結がうまくいかないからである。
【0003】こうした圧粉焼結用のSUS410粉末で
は、圧粉密度の向上が望まれており、従来、C,Nの含
有量を低下させることでその対策がなされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、後述の図2に
示すように、C,Nの含有量を同程度にしても、横軸の
値が0.055〜0.058の粉末では圧粉密度が5.
73〜6.03と大きくばらついており、C,Nの調整
だけでは思った様な圧粉密度が得られない場合があると
いう問題があった。
【0005】そこで、本発明においては、目標とする圧
粉密度が確実に得られると共に、特に、圧粉密度が6.
3以上となるSUS410粉末を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明の
圧粉焼結用SUS410粉末は、水アトマイズによって
製造される圧粉焼結用SUS410粉末であって、その
C,N,Hの含有量について{C[wt%]+(12/
14)・N[wt%]+12・H[wt%]}≦0.0
3の関係式を満足するようにしたことを特徴とする。
【0007】この場合、一例として、そのC,Nの含有
量について{C[wt%]+(12/14・N[wt
%])}≦0.02の関係式を満足し、かつ、H≦0.
0010[wt%]としておくとよい。また、焼鈍によ
る軟化処理が施されていると一層よい。
【0008】本発明のSUS410粉末は、C,Nばか
りでなくHをも含めたC,N,Hの含有量を抑制するこ
とにより、圧粉密度を概ね6.3以上にすることができ
る。また、特に、焼鈍による軟化処理をも施すことによ
り、さらに圧粉密度を向上させることができる。
【0009】この様な圧粉焼結用SUS410粉末の製
造方法としては、水アトマイズにより製造した圧粉焼結
用SUS410粉末を真空脱ガス処理することにより、
そのC,N,Hの含有量について{C[wt%]+(1
2/14・N[wt%])+12・H[wt%]}≦
0.03の関係式を満足するように調整するとよい。
【0010】C,Nについては、溶解材料の成分調整に
より低減しておくことができるが、水アトマイズ法では
必然的にHが粉末に吸収される。このため、水アトマイ
ズで製造した粉末に、さらに脱ガス処理を実施するので
ある。なお、脱ガス処理は加熱下で行うと、Hを低減し
易くなる。
【0011】一例をあげれば、上記の圧粉焼結用SUS
410粉末の製造方法であって、水アトマイズ原料の調
整により、そのC,Nの含有量について{C[wt%]
+(12/14)・N[wt%]}≦0.02の関係式
を満足させておき、かつ、前記脱ガス処理により、H≦
0.0010[wt%]とするとよい。C,N,Hの3
成分の含有量を抑えるに当り、C,Nは後の脱ガス処理
では除去が難しいからである。また、C,Nをこれ以上
に低減することは技術的にかなり負担が大きい。そこ
で、材料調整でC,Nを抑制し、かつ、脱ガス処理にて
最終的なC,N,H含有量の条件を満足させるようにす
るのである。この方法であれば、それほど負担なく、本
発明のSUS410粉末を製造することができる。
【0012】また、これらの脱ガス処理の後、粉末を焼
鈍処理すると一層よい。焼鈍処理をすることにより、粉
末が軟化し、より圧粉密度を向上させるからである。こ
の様に、本発明のSUS410粉末は、圧粉密度が6.
3以上と、非常に高密度化が図れる。この結果、より焼
結密度の高い焼結品を製造することができる。
【0013】
【実施例】次に、本発明を一層明らかにするために、実
施例及び比較例を説明する。実施例及び比較例として、
水アトマイズにより、表1の様な組成のSUS410L
の粉末を製造した。このとき、C,Nについては、原料
調整により、JISに規定されたC,N含有量よりも一
層抑えたものとしている。また、水アトマイズで製造し
た粉末を、真空炉に入れて200〜300℃に加熱した
状態で脱ガス処理を行うことにより、Hの含有量を低減
させる処理を行った。
【0014】また、各粉末について、見掛け密度AD
[g/cm3 ]、流動度FR[s/50g]、ラトラー
値RV[%]、圧粉密度GD[g/cm3 ]を計測し
た。なお、これらの粉末特性の計測には、粒径149μ
m以下で、かつ40μm以下の占める重量比が20〜5
0%の粉末を用いた。
【0015】なお、表1には、各粉末のパラメータとし
てK1=C[wt%]+(12/14)・N[wt%]
の値と、K2=C[wt%]+(12/14)・N[w
t%]+12・H[wt%]の値とを併記する。
【0016】
【表1】
【0017】表1から分かる様に、パラメータK2=C
[wt%]+(12/14)・N[wt%]+12・H
[wt%]の値が小さくなるほど、圧粉密度GDが向上
している。この様子をグラフに整理して見ると、図1の
様になる。ところで、この同じデータを、パラメータK
1=C[wt%]+(12/14)・N[wt%]で整
理すると、図2の様になる。
【0018】図1,図2を比較すると分かる様に、SU
S410粉末の圧粉密度GDは、図2では例えば横軸
0.055〜0.058の辺りで顕著にばらつきが認め
られるが、図1ではその様なばらつきはなくなり、より
整理が付いているということが分かる。
【0019】一方、表1によれば、これらの粉末はH=
0.0010[wt%]でもあるが、同様のH含有量の
No.10の圧粉密度GDは6.21である。また、G
D=6.2辺りを見るとNo.9があるが、そのH含有
量は0.0015[wt%]となっている。このことか
ら、H含有量だけでも圧粉密度の評価はできないという
ことが分かる。
【0020】これらのことから、SUS410粉末の圧
粉密度の評価に当り、今回検討したパラメータK2=C
[wt%]+(12/14)・N[wt%]+12・H
[wt%]を用いるとよいということが分かる。即ち、
パラメータK2=C[wt%]+(12/14)・N
[wt%]+12・H[wt%]で評価すれば、目標と
するような圧粉密度の粉末を確実に得ることができると
いうことが分かる。
【0021】こうして評価した結果、圧粉密度GD≧
6.3を得られたNo.17〜19のSUS410粉末
は、K2=C[wt%]+(12/14)・N[wt
%]+12・H[wt%]≦0.03であるということ
が確認できた。また、C,N,Hを低減させるに当たっ
て、Hは脱ガス処理で除去できるものの、C,Nは脱ガ
ス処理では低減できない。逆に、Hは水アトマイズの際
に粉末に吸収されるので、原料調整だけでは低減が難し
い。よって、実施例で行った様に、原料調整によって
C,Nを低減しておき、かつ、脱ガス処理によってHを
低減するという工程を採用するのがよいことが分かる。
そして、パラメータK2を0.03以下にするには、
C,N,Hのいずれをも低減させる必要があることか
ら、No.17〜19の様に、C,Nの含有量について
K1={C[wt%]+(12/14)・N[wt
%]}≦0.02の関係式を満足させておき、かつ、H
≦0.0010[wt%]とするのが望ましいというこ
とができる。
【0022】なお、表1のNo.17〜19について、
脱ガス処理の後でさらに焼鈍処理を施したところ、圧粉
密度が6.47へと向上した。このことから、さらに焼
鈍処理を行うのがよいということがいえる。以上本発明
の実施例を説明したが、本発明は上述した実施例に限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種
々なる態様にて実現することができることはいうまでも
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水アトマイズにより製造されたSUS410
粉末の圧粉密度をパラメータK2=C[wt%]+(1
2/14)・N[wt%]+12・H[wt%]で整理
したグラフである。
【図2】 水アトマイズにより製造されたSUS410
粉末の圧粉密度をパラメータK1=C[wt%]+(1
2/14)・N[wt%]で整理したグラフである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水アトマイズによって製造される圧粉焼
    結用SUS410粉末であって、そのC,N,Hの含有
    量について{C[wt%]+(12/14)・N[wt
    %]+12・H[wt%]}≦0.03の関係式を満足
    するようにしたことを特徴とする圧粉焼結用SUS41
    0粉末。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の圧粉焼結用SUS410
    粉末であって、そのC,Nの含有量について{C[wt
    %]+(12/14)・N[wt%]}≦0.02の関
    係式を満足し、かつ、H≦0.0010[wt%]とし
    たことを特徴とする圧粉焼結用SUS410粉末。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の圧粉焼結用
    SUS410粉末であって、焼鈍による軟化処理が施さ
    れていることを特徴とする圧粉焼結用SUS410粉
    末。
  4. 【請求項4】 水アトマイズにより製造した圧粉焼結用
    SUS410粉末を真空脱ガス処理することにより、そ
    のC,N,Hの含有量について{C[wt%]+(12
    /14)・N[wt%]+12・H[wt%]}≦0.
    03の関係式を満足するように調整することを特徴とす
    る圧粉焼結用SUS410粉末の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の圧粉焼結用SUS410
    粉末の製造方法であって、水アトマイズ原料の調整によ
    り、そのC,Nの含有量について{C[wt%]+(1
    2/14)・N[wt%]}≦0.02の関係式を満足
    させておき、かつ、前記脱ガス処理により、H≦0.0
    010[wt%]とすることを特徴とする圧粉焼結用S
    US410粉末の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5記載の圧粉焼結用
    SUS410粉末の製造方法において、前記脱ガス処理
    の後、さらに粉末を焼鈍処理することを特徴とする圧粉
    焼結用SUS410粉末の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008248389A (ja) * 2001-06-13 2008-10-16 Hoganas Ab 高密度ステンレス鋼製品およびその製造方法

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JP2008248389A (ja) * 2001-06-13 2008-10-16 Hoganas Ab 高密度ステンレス鋼製品およびその製造方法
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Effective date: 20040120