JPH08104768A - スチレン系樹脂発泡体の製法 - Google Patents

スチレン系樹脂発泡体の製法

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JPH08104768A
JPH08104768A JP23880594A JP23880594A JPH08104768A JP H08104768 A JPH08104768 A JP H08104768A JP 23880594 A JP23880594 A JP 23880594A JP 23880594 A JP23880594 A JP 23880594A JP H08104768 A JPH08104768 A JP H08104768A
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JP
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styrene resin
foam
foaming agent
styrene
resin foam
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JP23880594A
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Shigeyuki Takahashi
重之 高橋
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Daicel Corp
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オゾン層破壊のない発泡剤を使用して高品質
のスチレン系樹脂発泡体を製造する方法を提供する。 【構成】 押出機にてスチレン系樹脂と揮発性発泡剤と
を溶融・均一混合した溶融混合物を押出発泡させてスチ
レン系樹脂発泡体を製造する方法において、揮発性発泡
剤としてフッ化炭化水素90〜97モル%、アセトン 1.5〜
6.5 モル%、及び塩化エチル又は塩化メチル 1.5〜6.5
モル%からなる混合発泡剤をスチレン系樹脂 100重量部
に対し8〜15重量部使用することを特徴とするスチレン
系樹脂発泡体の製造方法。 【効果】 住宅家屋の床材、壁材、天井材などの断熱材
として好適に使用しうる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスチレン系樹脂発泡断熱
材の製造方法に関する。特に、本発明は均一微細に且つ
高倍率に発泡した断面積の大きな長尺のスチレン系樹脂
発泡体を得るに適した方法である。例えば、厚さが10〜
150mm 、幅は厚さの10倍以上の断面積で、嵩密度が20〜
45kg/m3 に高度に発泡したものであり、しかも気泡が微
細である板状スチレン系樹脂発泡体である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
省エネルギーの為、住宅・家屋の壁材、床材、天井材に
断熱施工の必要がいわれており、ガラスウール、発泡ス
チレン系樹脂などの断熱材が多く用いられている。なか
でも押出発泡スチレン系樹脂は断熱性に優れており、多
用されている。
【0003】従来、スチレン系樹脂発泡体を製造する時
の発泡剤としてジクロロジフルオロメタン(CFC-12)、或
いはジクロロテトラフルオロエタン(CFC-114) などの飽
和クロロフルオロカーボンが使用されてきた。しかしな
がら、これら飽和クロロフルオロカーボン類は非常に安
定な化合物であり、空気中に拡散すると、成層圏まで上
昇し、オゾン層を破壊して有害な放射線の地表到達率を
増大せしめ、人体の皮膚に悪影響があると言われてい
る。この為、発泡剤として上記のような環境破壊につな
がる有害なフロン系発泡剤(特にCFC-12、CFC-114 な
ど)に代わる発泡剤を用いたスチレン系樹脂押出発泡体
の製造法が求められている。
【0004】しかしながら、発泡剤としてオゾン層破壊
のないフロン例えば1,1,1,2 −テトラフルオロエタンを
用いて押出発泡体を製造すべく試みたが押出機内でのス
チレン系樹脂への溶解・分散が不十分と思われる現象す
なわちダイスリットからの1,1,1,2 −テトラフルオロエ
タンのガスの噴出があること、また表面外観が悪く、均
一な独立気泡より形成される発泡体を得ることができず
断熱性能も断熱材としては不十分という問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題点を
解決する為に鋭意検討の結果、発泡剤として有害な飽和
クロロフルオロカーボン(CFC-12、CFC-114 など)を使
用せず断熱材用のスチレン系樹脂発泡体の製造方法を完
成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、押出機にてスチレン系樹
脂と揮発性発泡剤とを溶融・均一混合した溶融混合物を
押出発泡させてスチレン系樹脂発泡体を製造する方法に
おいて、揮発性発泡剤としてフッ化炭化水素90〜97モル
%、アセトン 1.5〜6.5 モル%、及び塩化エチル又は塩
化メチル 1.5〜6.5 モル%からなる混合発泡剤をスチレ
ン系樹脂 100重量部に対し8〜15重量部使用することを
特徴とするスチレン系樹脂発泡体の製造方法に関する。
【0007】本発明によれば、均一微細にしかも高倍率
に発泡したスチレン系樹脂発泡体を連続的に製造するこ
とが可能であり、且つ厚みが10〜150mm 、幅が厚みの10
倍以上という断面積の大きい発泡体を容易に得ることが
できる。
【0008】本発明に使用し得るスチレン系樹脂として
はスチレン系モノマーの単独重合体に限らず共重合体で
あってもよく、スチレン系モノマーはスチレンのほかメ
チルスチレン、エチルスチレン等のスチレン誘導体を含
んでいても良い。また、共重合体はスチレン系モノマー
を50重量%以上含み、その余が他のモノマーからなるも
のであって、他のモノマーとしてはメチルメタクリレー
ト、アクリロニトリル、無水マレイン酸等を挙げること
ができる。その他スチレン系樹脂は単独重合体または共
重合体に他の樹脂を混合して得られたブレンド物でも良
い。他の樹脂としては、合成ゴム、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等を挙げることができる。ブレンド物はスチ
レン系樹脂が50重量%以上占めていることが好ましい
が、本発明はスチレン系樹脂の種類によって限定される
ものではない。これらのスチレン系樹脂のMFRは 2.5
〜8g/10分(ASTM D-1288G法)のものが好ましく、厚
さが10mmを超える発泡体を成形する時などに好適であ
る。MFRの値が小さいほど機械的強度も優れた発泡体
が得られるなど有利である。
【0009】本発明に用いる混合発泡剤の一成分である
フッ化炭化水素としては、 1,1,1,2−テトラフルオロエ
タン、 1,1−ジフルオロエタンなどが挙げられる。これ
らはいずれもオゾン破壊能がゼロであり、環境保護の面
から好ましいものである。なかでも 1,1,1,2−テトラフ
ルオロエタンは 1,1−ジフルオロエタンより熱伝導率が
低く、且つ不燃性であり安全性の面から好都合である。
しかし、押出機内で溶融されたスチレン系樹脂に 1,1,
1,2−テトラフルオロエタンを圧入・混合してもスチレ
ン系樹脂への溶解性が不十分と思われ、発泡に適した温
度に冷却し、ダイそしてスリットから押出発泡してもス
リットからの 1,1,1,2−テトラフルオロエタンの噴出が
起こり、表面外観が悪く、均一な独立気泡より形成され
る発泡体を得ることがてきないという問題があった。
【0010】本発明者は、 1,1,1,2−テトラフルオロエ
タンの溶解性を補助し、押出機内で均一な混合状態を達
成するという観点から揮発性発泡剤について種々検討し
た結果、アセトンと塩化エチル又は塩化メチルとの混合
物が良好であることを見い出した。
【0011】これまで飽和クロロフルオロカーボンを使
用しない発泡剤が提案されている。例えば、特開平4-18
9839号には揮発性発泡剤として分子中に水素を含むフッ
素化炭化水素とイソブタンとの混合物を主成分とする混
合発泡剤を使用する方法が提案されている。しかし、ア
セトンはイソブタンに比べ溶解性補助の効果に対し量的
に少なくてすむこと、さらに塩化エチル又は塩化メチル
と併用することにより、さらに量的に少なくてすむこと
が判明し、難燃性ならびに安全性の達成に有効であるこ
とが判った。
【0012】本発明で使用する揮発性発泡剤はフッ化炭
化水素90〜97モル%、アセトン 1.5〜6.5 モル%、及び
塩化エチル又は塩化メチル 1.5〜6.5 モル%からなる混
合発泡剤である。
【0013】フッ化炭化水素の量は熱伝導率の観点よ
り、90モル%以上が好ましい。
【0014】また、アセトンはフッ化炭化水素のスチレ
ン樹脂への溶解性を補助するものであるが、その量は
1.5〜6.5 モル%である。 6.5モル%を超えるとスチレ
ンへの溶解性補助の効果が大きくなり、発泡後の気泡生
成・固定に問題があり、さらに難燃性ならびに安全性の
達成に問題がある。 1.5モル%未満ではスチレンへの溶
解性補助の効果が小さくなる。
【0015】塩化エチル又は塩化メチルはアセトンと併
用することによりアセトンの使用量を減ずる効果を持つ
ものであるが、その量は 1.5〜6.5 モル%である。 6.5
モル%を超えるとスチレン樹脂に対して易透過性である
ため、発泡体製造後の発泡体から逃げるのが早く寸法安
定性に問題がある。 1.5モル%未満ではアセトンの使用
量を減ずる効果が小さくなる。
【0016】これら混合発泡剤の混合量はスチレン系樹
脂 100重量部に対し8〜15重量部である。
【0017】本発明の方法では押出機内で上記スチレン
系樹脂に揮発性混合発泡剤を添加して溶融混合し、次い
でこの溶融混練物からなる発泡性組成物を押出機内より
も低圧の雰囲気に押出して発泡せしめるが、本発明にお
いては、発泡体の気泡をより微細化する為の気泡調整剤
を添加することができる。気泡調整剤としては、例え
ば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、タルク、
酸化チタン、酸化アルミニウム、クレー、ベントナイ
ト、ケイソウ土などの無機化合物が挙げられ、平均粒径
が 0.1〜10μ、好ましくは 0.5〜5μのもの、また、ク
エン酸、酒石酸、シュウ酸などの有機酸とナトリウム、
カリウムなどの重炭酸塩、炭酸塩とを組合わせたものな
どが挙げられる。気泡調整剤は通常スチレン系樹脂 100
重量部当たり0.05〜5重量部程度使用される。
【0018】また、発泡体に難燃性を付与するために難
燃化剤を添加することができる。難燃化剤としては、ペ
ンタブロモシクロヘキサン、ヘキサブロモシクロヘキサ
ン、ヘキサブロモシクロドデカンなどを用いることがで
きる。難燃化剤はスチレン系樹脂 100重量部当たり2〜
7重量部程度使用される。
【0019】これら気泡連行剤、難燃化剤はスチレン系
樹脂とともに押出機へ供給される。
【0020】さらに、本発明においては所期の目的を妨
げない程度において、着色剤、熱安定剤、界面活性剤、
帯電防止剤、酸化防止剤等の各種添加剤をスチレン系樹
脂に適宜混合することもできる。
【0021】一般に押出発泡するにはスチレン系樹脂と
揮発性発泡剤とを押出機中で高温高圧の条件下で混合さ
れるが、この条件は発泡剤がスチレン系樹脂に均一に混
合する為に必要であり、本発明においては、高温条件と
して 120〜290 ℃の範囲が良く、高圧条件として70〜28
0 kg/cm2 がよい。次いで、この混合物を冷却しながら
発泡に適度の温度圧力の条件にして低圧帯域(大気中)
に押出発泡するが、本発明の方法においては、この条件
として80〜150 ℃である。また圧力は20〜70kg/cm2
好ましいがスチレン系樹脂の種類、更には混合発泡剤の
添加量や発泡剤における混合成分の組合わせ等により若
干変更が可能である。
【0022】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を具体的に説明
する。
【0023】実施例1〜8 内径65mmφのスクリュー型押出機内でポリスチレン樹脂
(MFR 3.0g/10分)100 重量部当たりタルク(平均
粒径 2.5μ); 1.0重量部、およびヘキサブロモシクロ
ドデカン;4重量部を混合し、これに表1に示す混合発
泡剤を押出機に圧入し、 220℃、 270kg/cm2 で均一に
溶融混練した。溶融した発泡性溶融樹脂混合物を巾が40
mm、目開きの間隔が 1.8mmのスリットを介して大気中に
押し出す直前の温度は 110℃、圧力は60kg/cm2 にて押
出発泡し、厚さ40〜60mmの板状のポリスチレン樹脂発泡
体を得た。得られた発泡体の物性として発泡体密度、平
均気泡径、熱伝導率および外観を下記の方法にしたがっ
て調べた。その結果を表1に示す。
【0024】(発泡体密度)次式により求めた。〔発泡
体密度〕=〔発泡体重量〕/〔発泡体体積〕 (平均気泡径)得られたスチレン系樹脂発泡体の厚さ方
向の平均気泡径を測定した。 (熱伝導率)JIS A 9511に準じて測定した。 (外観)得られたスチレン系樹脂発泡体に異状がないか
どうか目視により調べ、以下に示すように○を合格とし
た。 (良好) ○>△>× (不良) (難燃性)製造後1週間経過後にJIS A 9511に準じて測
定した。なお、10個の試験片を測定し平均燃焼時間
(秒)で示した。平均燃焼時間が3秒以下は合格とし、
3秒を超えるものは不合格とした。
【0025】比較例1〜5 発泡剤として表1に示す発泡剤を用いた以外は実施例1
と同様に実施した。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明のスチレン系樹脂発泡体は、オゾ
ン層を破壊する可能性のない飽和クロロフルオロカーボ
ン(CFC-12、CFC-114 など)を使用せずに、長期間にわ
たって優れた断熱性能が維持され、難燃性、安全性を満
たすものであり、住宅家屋の床材、壁材、天井材などの
断熱材として好適に使用しうるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出機にてスチレン系樹脂と揮発性発泡
    剤とを溶融・均一混合した溶融混合物を押出発泡させて
    スチレン系樹脂発泡体を製造する方法において、揮発性
    発泡剤としてフッ化炭化水素90〜97モル%、アセトン
    1.5〜6.5 モル%、及び塩化エチル又は塩化メチル 1.5
    〜6.5 モル%からなる混合発泡剤をスチレン系樹脂 100
    重量部に対し8〜15重量部使用することを特徴とするス
    チレン系樹脂発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】 フッ化炭化水素が 1,1,1,2−テトラフル
    オロエタンであることを特徴とする請求項1記載のスチ
    レン系樹脂発泡体の製造方法。
JP23880594A 1994-10-03 1994-10-03 スチレン系樹脂発泡体の製法 Pending JPH08104768A (ja)

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