JPH08102610A - ガラスアンテナ - Google Patents
ガラスアンテナInfo
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- JPH08102610A JPH08102610A JP23678194A JP23678194A JPH08102610A JP H08102610 A JPH08102610 A JP H08102610A JP 23678194 A JP23678194 A JP 23678194A JP 23678194 A JP23678194 A JP 23678194A JP H08102610 A JPH08102610 A JP H08102610A
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Abstract
上に設けたガラスアンテナにおいて、ポールアンテナと
同等の性能を発揮するものを提案する。 【構成】 車幅方向に複数の熱線がデフォッガとしてガ
ラス上に延設され、このデフォッガの熱線(130,1
40)に略直交して交差するように前記ガラス面上に配
設された第1のアンテナ導体素子160を有したガラス
アンテナは、第1のアンテナ導体素子160と容量結合
する第2のアンテナ導体素子150と、第1のアンテナ
導体素子60,第2のアンテナ導体素子150と直列に
容量結合する第3のアンテナ導体素子151を具備する
ことを特徴とする。
Description
ラスに設置されるガラスアンテナに関し、詳しくは、2
つ以上の受信特性(例えば、受信周波数帯域)を1つの
ガラス上で実現するガラスアンテナに関する。
ディにポール(ロッド)を絶縁状態で突設してこれに給
電するようにしたポールアンテナが広く知られている
が、このポールアンテナは、ポールの折れ曲がりや破損
を招き易く、しかも走行時に風切り音が発生するという
問題があることから、これに代わるアンテナとしてガラ
スアンテナが実用化されている。
−92409号公報等に開示されるように、車両のウィ
ンドガラスに設けられるデフォッガの側部に近接してア
ンテナ線を配置し、それに給電するようにしたものであ
る。しかし、この従来のガラスアンテナでは、アンテナ
線をデフォッガに対し近接配置してアンテナの受信性能
をチューニングしており、そのアンテナの性能を向上さ
せるための方法が定性的でなく、チューニングが不明確
で予測し難いとともに、アンテナ自体の構成が複雑にな
るという問題がある。
606号公報に開示されるように、ガラス面に透明電導
膜を設けるとともに、この電動膜上側のガラス面に、給
電点を有するアンテナ体を配置し、このアンテナ体と透
明電動膜とを容量結合させてアンテナとするようにした
ものが提案されている。また、米国特許第5,029,
308号では、デフォッガ熱線が張られた領域内におい
てデフォッガ領域の略中央で上下方向に延びた第1のア
ンテナ導体を設け、この第1のアンテナ導体と交差する
熱線を電気的に接続する。さらに、デフォッガの最上位
(若しくは最下位)の熱線に接続させるようにして、デ
フォッガの上部(若しくは下部)において第2のアンテ
ナ導体を設ける。即ち、前記第1のアンテナ導体と第2
のアンテナ導体とが1つのアンテナとして機能するよう
にしているのである。しかしながら、第1,第2のアン
テナ導体を接続すると、デフォッガに流れる直流電流が
第1のアンテナ導体に分流してしまい、上記接続点近傍
において曇り除去の効果が落ちてしまう。そこで、この
米国特許では、第1のアンテナ導体と第2のアンテナ導
体との間にコンデンサを設け、デフォッガに流れる電流
が第1のアンテナ導体に分流しないようにしている。
尚、このコンデンサの容量は、第1のアンテナ導体と第
2のアンテナ導体とが1つのアンテナとして機能するよ
うに、受信周波数帯域において、高いインピーダンスを
持たないような値を有するものが選択されている。
は、デフォッガ領域内に上下方向に第1のアンテナ導体
を、デフォッガ領域外に第2のアンテナ導体を設ける。
そして、第1の導体に接続し且つこの第1の導体に直交
(即ち、デフォッガ熱線に平行するように)するように
して設けた第1の導線と、この第1の導線に平行させ前
記第2のアンテナ導体に接続された第2の導線とをガラ
ス面上に設け、これらの第1,第2の導線同士を近接さ
せて容量結合させるというものである。
開昭63−92409号や特開昭62−131606
号)では、アンテナ体を透明電導膜と容量結合させてい
るものの、ガラスの透明性を確保すべく、この電導膜の
透明度を確保しようとして薄膜のものを利用すると、そ
の電気抵抗値が極めて高くならざるを得ず、受信電流が
流れ難くなり、実用上は良好なアンテナ性能を期待でき
ない虞れがある。
は、設けられたコンデンサが受信電波の周波数帯域にお
いて低インピーダンスとなるように選ばれているため
に、デフォッガ熱線がアンテナとして機能してしまい、
そのために、熱線に流れる加熱電流がアンテナに影響し
てしまい、結局のところアンテナ性能が劣化してしまう
という欠点がある。
も、上記米国特許第5,029,308号と同じよう
に、デフォッガ領域外に設けられたアンテナ形状に配慮
がないために、換言すれば、デフォッガ熱線がアンテナ
として機能させないようにすることを考慮していないた
めにアンテナ性能が劣化していた。また、こうした従来
のガラスアンテナは、本来的にアンテナ受信性能が劣る
ために、実用化に当たっては、アンテナに誘起される電
圧を増幅するアンテナ・ブースタや、アンテナの持つイ
ンピーダンスをラジオのインピーダンスと同値に変換す
るマッチング回路を付加するなどの、受信性能を向上さ
せるための工夫が必要となり、組み付け工数やコストの
増大、構造の大型化・複雑化を招いていた。
AM放送)の他に、TV(UHF帯やVHF帯)放送電
波、自動車電話等のためのアンテナ等が装着されるよう
になってきた。これらの放送電波は帯域が夫々異なって
いるために、全ての帯域をカバーするためには、夫々の
帯域の電波のための複数のアンテナをリアガラス上に設
けなくてはならず、そのために、美観上からも好ましく
なく、多くのアンテナがあることから後方視界を悪化さ
せるという欠点があった。
あり、その目的とするところは、簡単な構成で2つの受
信特性を別個に得ることのできるガラスアンテナを提案
するものである。
く、請求項1に係る本発明の、車幅方向に複数の熱線が
デフォッガとしてガラス上に延設され、このデフォッガ
の熱線に略直交して交差するように前記ガラス面上に配
設された第1のアンテナ導体素子を有したガラスアンテ
ナは、前記デフォッガよりも下部または上部にあるとこ
ろの熱線の配されていない空白部において、前記第1の
アンテナ導体素子と容量結合すると共に第1の給電部を
有する第2のアンテナ導体素子と、前記空白部に設けら
れ、前記第1のアンテナ導体素子,第2のアンテナ導体
素子と直列に容量結合すると共に第2の給電部を有する
第3のアンテナ導体素子を具備することを特徴とする。
子と第2のアンテナ導体素子とが第1のアンテナを形成
し、前記第1のアンテナ導体素子と第2のアンテナ導体
素子と第3のアンテナ導体素子とが第2のアンテナを形
成することができる。第1のアンテナ導体素子,第2の
アンテナ導体素子,第3のアンテナ導体素子は互いに容
量結合するので、換言すれば、第2のアンテナ導体素子
が第1のアンテナと第2のアンテナに兼用されるので、
2つのアンテナの構成は簡単なものとなる。
ナ導体素子と第2のアンテナ導体素子との結合容量と、
前記第1のアンテナ導体素子と第2のアンテナ導体素子
と第3のアンテナ導体素子との結合容量とは、前記第1
のアンテナの受信周波数帯が前記第2のアンテナの受信
周波数帯と異なるように設定されている。従って、広い
受信周波数帯域を確保できる。
第2の給電部は、夫々、スイッチを介して受信機本体に
接続され、一方のスイッチが導通状態の時は他方のスイ
ッチは開いて高インピーダンス状態になることにより、
前記異なる受信周波数帯のうちの一方のみが前記受信機
本体に入力されることを特徴とする。即ち、第1のアン
テナと第2のアンテナを同時に2つ動作させる必要のな
いときに、動作させない方のアンテナ導体素子の受信機
本体へのインピーダンスは高くなるので、無用なる受信
電波の損失を防ぐことができる。
第3アンテナ導体素子は、夫々、略L字形状若しくは逆
L字形状を有し、このL字若しくは逆L字の底辺に相当
する導体部分が、互いに容量結合し、且つ前記導体部分
の夫々が前記デフォッガの最上位若しくは最下位の熱線
を介して前記第1のアンテナ導体素子と容量結合するこ
とを特徴とする。第1のアンテナと第2のアンテナをコ
ンパクトな大きさに制限することができる。
第3のアンテナ導体素子の底辺の第1の導体部分は前記
第2のアンテナ導体素子の底辺の第2の導体部分よりも
短く、前記第1の導体部分と第2の導体部分とが重なり
ながら、前記第3のアンテナ導体素子の縦の導体部分は
前記第2のアンテナ導体素子の縦の導体部分と最大に離
間している。従って、いずれか一方のアンテナの容量結
合が他方のアンテナに対する受信感度の損失要因になる
ことが抑制される。
ガラスの中心線に関して前記第2のアンテナ導体素子に
略対象的な位置の前記空白部内の領域に設けられ、前記
第1のアンテナ導体素子と容量結合すると共に第3の給
電部を有する第4のアンテナ導体素子と、前記ガラスの
中心線に関して前記第3のアンテナ導体素子に略対象的
な位置の前記空白部内の領域に設けられ、前記第1のア
ンテナ導体素子と容量結合すると共に第4の給電部を有
する第5のアンテナ導体素子と具備する。
テナ導体素子と第4のアンテナ導体素子とは1つの受信
周波数帯についてダイバシティアンテナシステムを構成
し、前記第3のアンテナ導体素子と第5のアンテナ導体
素子とは別の受信周波数帯について別のダイバシティア
ンテナシステムを構成することできる。即ち、2つの周
波数帯域の夫々にダイバシティアンテナシステムが設定
されている。
ガラスの中心線に関して、前記第2のアンテナ導体素子
は前記第3のアンテナ導体素子よりもより外側に設けら
れ、また、前記第4のアンテナ導体素子は前記第5のア
ンテナ導体素子よりもより外側に設けられている。この
ようなガラスアンテナによれば、前記第1のアンテナと
第3のアンテナが構成するダイバシティアンテナシステ
ムの受信種周波数帯域は前記第2のアンテナと第4のア
ンテナが構成するダイバシティアンテナシステムの受信
種周波数帯域よりも低いように設定することができ、空
間ダイバシティとしての効果も効率的に得ることができ
る。
第2アンテナ導体素子,第3アンテナ導体素子,第4ア
ンテナ導体素子,第5アンテナ導体素子は、夫々、略L
字形状部分若しくは逆L字形状部分を有し、このL字若
しくは逆L字の底辺に相当する導体部分が、互いに容量
結合し、且つ前記導体部分の夫々が前記デフォッガの最
上位若しくは最下位の熱線を介して前記第1のアンテナ
導体素子と容量結合することを特徴とする。
ンパクトなものとすることができる。請求項9のガラス
アンテナによれば、ガラスの中心線に関して、前記第2
のアンテナ導体素子のL字部分の縦線位置は前記第3の
アンテナ導体素子のL字部分の縦線位置よりもより外側
に設けられ、また、前記第4のアンテナ導体素子のL字
部分の縦線位置は前記第5のアンテナ導体素子のL字部
分の縦線位置よりもより外側に設けられている。
ステムと高い周波数帯用のダイバシティアンテナシステ
ムとをコンパクトに設定できき、空間ダイバシティとし
ての効果も効率的に得ることができる。
する。先ず、デフォッガが設けられたリヤウインドガラ
スの構造(図1,図2)について説明し、次に本発明の
ガラスアンテナの基礎をなす容量結合型アンテナについ
て、図3〜図10を用いて、その原理を説明する。次
に、この原理に基づいて設計されたところの2つ以上の
異なる受信周波数帯を有するガラスアンテナ(2つの容
量結合を並列に発生させたもの)を図12を用いて説明
する。そして、次に、本発明の実施例のガラスアンテナ
として2つの実施例を挙げて説明する。
体素子と1つの直線状のアンテナ導体素子とを組み合わ
せて、これらにより複数の容量結合を直列/並列接続を
作り、2つの受信周波数帯を有するところのガラスアン
テナである。第2実施例は、第1実施例のガラスアンテ
ナをダイバシティアンテナシステムに拡張したものであ
る。
テナは、特にリアガラスのアンテナに適用したものであ
る。各実施例の説明では、「左」は車両のボディの左側
を、また「右」は同右側を、また「上」は上側を、さら
に「下」は下側をそれぞれ示すものとする。 〈デフォッガ付ガラスアンテナの構造〉図1は本明細書
に於いてガラスアンテナが適用される車両の後部を示
し、1は車両のボディであって、このボディ1の後部に
はリヤウィンド2が開口され、このリヤウィンド2には
リヤウィンドガラス3(以下、単にウィンドガラスとい
う)が略気密状に嵌装されている。
ガラス3にはデフォッガ5の熱線が、ウィンドガラス3
の上端部(ウィンド2周囲上側のボディ1)から所定の
大きさの空白部4だけ隔てられ、さらに左右方向におけ
る中央部がウィンドガラス3の左右中央部と略一致する
ように配置されて取り付けられている。このデフォッガ
5は、上下段部5a,5bを有するコ字状のもので、車
幅方向に左右に延びる複数本のヒータ線6,6,…(熱
線)を上下2段に分け、上段側ヒータ線6,6,…及び
下段側ヒータ線6,6,…の各一側(右側)の端部同士
をそれぞれ独立バスバー7,8で接続し、全体のヒータ
線6,6,…の他側(左側)の端部同士を共通バスバー
9で接続したものである。
ボディ1にアースされてデフォッガ5のアース側とされ
ている。また、下側独立バスバー8は図外のスイッチを
介して車載バッテリーの+電源に接続されており、スイ
ッチをON操作することで、バッテリーからデフォッガ
5の各ヒータ線6に給電して発熱させ、その発熱により
ウィンドガラス3面の曇りを除去するようになってい
る。
6,…及び下段側ヒータ線6,6,…の各左側の端部同
士を夫々独立バスバー7,8で接続し、全体のヒータ線
6,6,…の右側の端部同士を共通バスバー9で接続し
たもの、即ち、左右逆形状のデフォッガも「コ」字状と
呼ぶことにする。 〈容量結合型アンテナの原理〉デフォッガは、ガラスア
ンテナの性能に大きな影響を与える。特に、デフォッガ
に流れる直流電流はノイズ成分が多くこのノイズがアン
テナに載らないことが好ましい。さらに、デフォッガの
熱線がアンテナ導体素子として機能してしまい、目標の
性能のガラスアンテナを設計することはなかなか難しか
った。
テナよりも飛躍的に性能を高めるために、本発明の発明
者達が、デフォッガからのノイズ成分をカットし、さら
に、デフォッガ熱線がアンテナ素子として機能しないよ
うにされたもので、特願平6−205767号として提
案されたものである。この特願平6−205767号に
提案されたガラスアンテナの設計方法およびその設計方
法によって構成されたガラスアンテナの構造を先に説明
することにより、デフォッガの熱線がアンテナの動作に
影響を与えないようにすることができる理由について説
明する。
において熱線6に交差して導体41が配線されていると
ころを示す。最上位の熱線6に平行して導体42が配さ
れ、この導体42に直交して導体40が配されている。
導体40は、第1実施例における導体板13などに相当
する。また、導体41は第1実施例などの導体18に相
当する。導体40の給電点からの長さをL、デフォッガ
の熱線(最上位の熱線6a)の長さを2Yとする。導体
40と熱線6との関係を見るために、図4のような等価
回路図を考える。図4でコンデンサは導体42と熱線6
aとによる結合容量である。コンデンサ43によるアン
テナ短縮率をαで表す。今、結合容量C=11pF(8
4MHz)、L=12cm、Y=28cmとすると、コンデン
サ43による短縮効果により、図4のアンテナは図5に
示したアンテナと等価となる。この例では、コンデンサ
43以降のアンテナ導体の長さが28cmから22cmに短
縮したので、コンデンサ短縮率αは、 α=22/28 となる。短縮率αと結合容量との関係を実験的に求めれ
ば、図6及び図7のようになる。図6のグラフによれ
ば、結合容量Cが増えれば短縮率αは増加する。しか
し、短縮率αは、結合容量Cが40pFを超えると、C
が増えても1を超えない。このことは、結合容量を40
pFを超えて増やすことは意味がないことを物語ってい
る。
しなくなるためには、その熱線のインピーダンスが極め
て大きくなればよい。発明者達による実験の結果、熱線
6のインピーダンスが極めて大きくなるためには、 β・λ/4=L+α・Y …(1) の関係を満足するように、導体(アンテナの一部)の長
さLと、熱線(最上位の熱線)の長さYと、容量結合に
よる短縮率αとの関係を設定すれば良いことを見いだし
た。ここで、λは受信しようとする電波の波長であり、
βはガラスによるアンテナ短縮率であり、自動車用のガ
ラスであれば、通常、β=0.6程度であることが知ら
れている。
考察する。車両によって、Lが長くなる場合は、(2)
式からαは小さくなることが分かるから、デフォッガの
影響を少なくするためには、図6のグラフに従って結合
容量Cを低くする。一方、Yの長さが短いような車両で
は、(2)式からαが大きくなることが分かるから、容
量Cを大きく設定する。
ッガがアンテナ特性にほとんど影響しなくなるような設
定は、FM周波数域の波長であれば、 70cm≦λ/4≦100cm であり、車載状態ではガラス短縮率(β=0.6)を掛
けて、 42cm≦β・λ/4≦60cm、 即ち、 42cm≦L+α・Y≦60cm となる。
スバー端部が車体ボデイに短絡されている理想状態を想
定した場合に成り立つもので、実際の車両においては、
バスバーとボデイ間とはある程度の容量結合によって接
続されている構成と見做されえることから、FMラジオ
用としての、上記のL+α・Yの取るべき好ましい範囲
としては、 20cm≦L+α・Y≦70cm …(3) であることが実験的に得られた。また、FMラジオの周
波数帯域が88MHz〜108MHzの北米に於て使用するに
特に相応しいアンテナについては、 40cm≦L+α・Y≦50cm となり、一方、日本におけるFM電波の周波数帯域76
MHz〜90MHzについては、 50cm≦L+α・Y≦60cm に設定されるガラスアンテナが特に好ましい性能を示
す。
を有する周波数帯域の電波を受信するので、全域に亘っ
て受信性能を確保するためには、L+α・Yは受信しよ
うとする周波数帯域の略中央部分の周波数にあわせた長
さとするのが良いことは勿論である。図3のアンテナに
於て、第1の導体40部分をループ45に変更した場合
のアンテナを図8,図9に示す。ループ導体の特徴は、
車幅方向に幅Wを有することであり、このようなループ
導体を用いると、結合容量の設定がWを変えることによ
り簡単に行なうことができる。図10に、ループ導体4
5の幅Wを色々と変えたときに、そして、ループ導体4
5とデフォッガ熱線6との距離dを色々と変えたとき
に、結合容量がどのように変わるかを示す。
テナ性能として十分なモノが得られるもので、従来のリ
アポールアンテナ(90cmのロッドアンテナ)に比して
保守性の面や風切り音等の面で圧倒的に優れているの
で、実用的な価値は特に大きい。
=20cm)をデフォッガの下部に配し、デフォッガの中
央位置に於てこのアンテナ45に給電した例でも、高性
能が得られる。モノポール型アンテナをガラスアンテナ
として車両に搭載した場合、モノポール型アンテナの長
さをLxとすると、 20cm≦Lx≦70cm …(4) の範囲で高性能のアンテナが得られる。
たように(1)式を満足するように設定すれば、TVの
VHF帯にも適用が可能である。
2MHz)に於ては、デフォッガがアンテナ特性に殆ど影
響しなくなる設定は、 34cm≦λ/4≦82cm であり、車載状態ではガラス短縮率(β=0.6)を掛
けて、 20cm≦β・λ/4≦50cm 即ち、 20cm≦L+α・Y≦50cm …(5) となる。
スバーの端部が車体ボデイに短絡されている理想状態を
考えた場合に成り立ち、実際の車載状態に於いてはバス
バーとボデイとの間はある程度の容量結合によって接続
されていると見做すことができるから、上記TVのVH
F帯域用としてのL+α・Yの取り得る好ましい範囲と
してはFM周波数用のアンテナと同様に理想状態よりも
若干の広がりを有することとなり、10cm以上60cm以
下である。さらに、実用上VHF帯全域に亘って受信性
能を確保するためには、L+α・YはVHF帯の略中央
部分の周波数にマッチした長さとするのが良いことは勿
論である。
5は、下部においてデフォッガと容量結合すると共に、
さらにもう一本の熱線によって囲まれている。導体45
は熱線によって囲まれてはいるものの、熱線とは接して
いない。従って、導体45は熱線の直流電流の影響を受
けることはほとんどない。そして、導体45の周辺のガ
ラス領域はこの熱線によって暖められ曇ることはない。
したガラスアンテナを拡張発展して、実際の自動車に適
用可能な2つの受信周波数帯を有するガラスアンテナを
図11A,図11Bに従って説明する。尚、図11A,
図11Bは、図3のガラスアンテナなどと異なり、自動
車内部から見たときの図である。従って左右が逆になっ
ている。
る。デフォッガ130の中央に導体100が複数の熱線
6と交差するように配設されている。長さXの導体10
0は、熱線6の車幅方向の中央において各熱線6と接続
されているので、ヒータ電流が内部を流れることはな
い。2つの周波数帯(例えば、FM電波とテレビ放送用
電波)を受信するためのアンテナシステムを構成するた
めに、デフォッガが配設されていない領域において、2
つのアンテナ110,120が、最上位の熱線108と
容量結合すべく配設されている。各アンテナの給電点
は、同軸フィーダ線を介して、アンテナブースタ等を介
さずに直接ラジオ受信機、そしてスピーカに接続され
る。
0は、「目」の字形状を有している。また、サブアンテ
ナ素子としてのアンテナ120は「日」の字形状を有し
ている。アンテナ110の高さはLであり、幅はWであ
る。従って、L,W,d等は前記(1)〜(3)式を満
たす最適な値(W,dによってαを決定)に決定され
る。
ず、前記(1)式の関係を基に、受信しようとする電波
の波長(中心)λとガラスに配されるデフォッガの長さ
Yとから、デフォッガの影響を受けにくい最適な第1ア
ンテナ導体素子(メインアンテナ素子110)の高さL
と結合容量C(短縮率αに関連する)の組み合わせを決
定する。幅W,dの寸法は、この結合容量Cの値に基づ
いて決定される。
等により求められる最適なモノポール型アンテナ長(L
x)との関係式 L+α・X=Lx …(6) に基づいて決定される。尚、Lxの値は、FMラジオ電
波を受信する場合は、通常の使用形態において、20cm
〜70cmの範囲内に入り、この範囲は前述の範囲と同じ
である。また、メインアンテナの幅Wの値としては50
mm〜300mmの範囲が好ましく、より好ましくは100
mm〜250mmの範囲に設定されるのが良い。高さLの値
としては40mm〜300mmの範囲内が好ましい。
125が伸びてデフォッガ130のバスバーに接続され
ている。本来はFM用のアンテナである110が導電線
125によってデフォッガのバスバーに接続されること
により、アンテナ110の共振点がAM領域にも生ま
れ、AMアンテナとしても使うことができる。具体例2 図11Bに示されたアンテナシステムは、図11Aのア
ンテナシステムに対して、デフォッガ130内に配設さ
れたアンテナ導体100に加えて、デフォッガ140内
において導体150が追加されている。アンテナ110
の高さをL1、アンテナ120の高さをL1’、アンテナ
110と熱線との距離をd1’、アンテナ120と熱線
との距離をd1”、導体100の長さをX1、導体150
の長さをX1’とし、デフォッガ130とデフォッガ1
40との間の距離をd2とすると、アンテナ110に対
して、 20cm≦L1+α1・(X1+α2・X1’)≦70cm …(7) アンテナ120に対して、 20cm≦L1’+α1’・(X1+α2・X1’)≦70cm …(8) が成り立つと、好ましいアンテナ長として、性能の良い
ガラスアンテナが提供される。但し、α1はアンテナ1
10のデフォッガ130による短縮率であり、α1’は
アンテナ120のデフォッガ130による短縮率であ
り、α2は、導体150の、デフォッガ130と140
との容量結合による短縮率である。
アンテナシステムは、デフォッガの空白領域に設けられ
た2つのアンテナ素子110,120が、デフォッガ内
に設けられたアンテナ素子と並列的に交流結合してい
る。ここに説明する第1実施例(図12)は、2つのア
ンテナ導体素子がデフォッガ内に設けられたアンテナ導
体素子と直並列的に交流結合するものである(本件で用
いる直並列的とは図14に示す接続の構成を示す)。
アンテナシステムは、デフォッガの車幅方向の中央で垂
直方向に延びたアンテナ導体素子160とL字形のアン
テナ導体素子150と逆L字形のアンテナ導体素子15
1とからなる。垂直のアンテナ導体素子160は、デフ
ォッガ130の最上位の熱線161から始めて下方に垂
直に延びて交差するデフォッガ熱線と接続されている。
構成を示す。L字形アンテナ導体素子150は、水平部
分150b(長さW1)と垂直部分150a(長さL1)
を有し、逆L字形アンテナ導体素子151は水平部分1
51b(長さW2)と垂直部分151a(長さL2)を有
する。アンテナ導体素子151の素片151bと最上位
の熱線161との距離はd2であり、アンテナ導体素子
150の素片150bと最上位の熱線161との距離は
(d1+d2)である。素片151bは熱線161とはコ
ンデンサを構成し、素片150bと素片151bともコ
ンデンサを構成する。従って、図14に示すように、素
片151bと熱線161とが構成するコンデンサの容量
をC2とし、素片150bと素片151bとが構成する
容量C1とすると、受信周波数帯域がVHF−H(又は
UHF)であるアンテナ導体素子150は、垂直アンテ
ナ導体素子160と、 C1×C2/(C1+C2) …(9) なる容量で容量結合し、受信周波数帯域がFM(又はV
HF−L)であるアンテナ導体素子151は、垂直アン
テナ導体素子160と容量C2で容量結合する。換言す
れば、図12のアンテナシステムでは、容量結合C1と
C2の直列接続での合成容量であるC1×C2/(C1+C
2)と、容量C2の容量結合とが並列接続されていること
になる。
1,W2、また距離d1,d2に基づいて決定される。ま
た、受信したい周波数帯にマッチするように前述の
(1)〜(5)式に基づいてL1,L2等の値を決定す
る。尚、図12のアンテナシステムは、高い周波数を受
信するための素片150bが低い周波数を受信するため
の素片151bよりも短いアンテナシステムであった
が、図15のように、高い周波数を受信するための素片
を低い周波数を受信するための素片よりも長くしてもよ
い。
をL字形と逆L字形にしたのは、縦の素片15aと素片
151aとが干渉しないように互いに離すためである。
この干渉は受信周波数が近い領域で問題となる。したが
って、受信周波数が離れている場合には、図16に示す
ように、2つのアンテナ導体素子を共にL字形、あるい
は不図示ではあるが共に逆L字形にしてもよい。また、
さらに、図17に示すように、アンテナ形状をL字形と
逆T字形にしてもよい。要は、直列接続した容量結合が
できればよい。
に、高周波スイッチ170を設けることによって排除す
ることができる。図18のアンテナシステムは、矩形の
ループ形状のアンテナ導体素子152が同軸ケーブル1
54を介して高周波スイッチ170に接続され、逆L字
形のアンテナ導体素子151が同軸ケーブル155を介
して同じくスイッチ170に接続されている。スイッチ
170は、外部からの制御により、同軸ケーブル154
若しくは155を選択して受信機に接続する。図13の
システムでは、双方のアンテナ導体素子は給電されてお
り、それが一方が他方に影響を与える要因になってい
た。図18のアンテナシステムでは、使用しない方の周
波数帯の方のアンテナ導体素子をスイッチ170によっ
て開放にすることによって、使用する周波数帯のアンテ
ナ導体素子への影響を排除する。これが可能なのも、通
常、1つの車両では、1つの周波数の電波を受信すれば
済むからである。
アンテナシステムによれば、 :2つ以上の異なる受信周波数帯を容易に設定でき
る。 :2つの容量結合を直列並列接続して、2つの出力を
取り出すことにより、2つ以上の異なる周波数帯を受信
することのできるアンテナシステムをコンパクトに設計
できる。 :L字形と逆L字型のアンテナ導体素子を使用するこ
とにより、アンテナシステムをコンパクトに設定でき、
さらに、垂直導体部分同士が互いに離間することにな
り、一方のアンテナ導体素子の他方のアンテナ導体素子
への影響を少なくすることができる。
テナ導体素子と逆L字形アンテナ導体素子を複数用い
て、ダイバシティアンテナシステムを構成することを目
的とする。図19は第2実施例の一例を示す。図19に
おいて、L字形アンテナ導体素子170aと逆L字形ア
ンテナ導体素子170dとで周波数帯F1を受信するた
めのダイバシティアンテナシステムを構成し、逆L字形
アンテナ導体素子170bとL字形アンテナ導体素子1
70cとで周波数帯F2を受信するためのダイバシティ
アンテナシステムを構成する。尚、周波数F1はF2より
も低い。これは、低い周波数帯ほど対のアンテナ素片間
隔を開ける方が空間ダイバシティとしての効果を得るこ
とできるためで、低いほうの周波数を受信する対のアン
テナ導体素子170aと170dを、高いほうの周波数
を受信する対のアンテナ導体素子170bと170cよ
りも大きく離間させるのである。換言すれば、高い受信
周波数帯のためのアンテナ導体素子を内側のアンテナ導
体素子に設定し、低い受信周波数帯のためのアンテナ導
体素子を外側のアンテナ導体素子に設定する。従って、
車両のウインドないの限られた両域内で、内側,外側共
に効率的に空間ダイバシティ効果が得られる。
実施例の具体的適用例を示す。アンテナ導体素子170
aとアンテナ導体素子170dとがFM電波を受信する
ためのダイバシティシステムを構成する。ダイバシティ
アンテナシステムを構成する際には、意図的に、サブで
あるアンテナ導体素子170aの感度を落とすべく、ア
ンテナ導体素子170aの垂直素片の長さや水平素片の
長さを設定し、前述した空間ダイバシティ効果を組み合
わせることができる。
いては、メインをアンテナ導体素子170cに設定し、
サブを170aとする。尚、サブは感度を落とすべきこ
と、VHF−LとFMとは周波数帯が近接していること
に鑑みて、FM用のサブアンテナ導体素子とVHF−L
のサブアンテナ導体素子を170aで兼用している。図
20のシステムでは、周波数帯VHF−HとUHFにつ
いてはダイバシティ機能を設定していない。そして、V
HF−Hをアンテナ導体素子170bに設定し、UHF
をアンテナ導体素子170eに設定する。尚、UHFに
ついては高周波であるために、受信アンテナ長は短いた
め、垂直素片のみからなるアンテナ導体素子としてい
る。
ナシステムでは、アンテナ導体素子172aと172d
をFMとTVのチャネル1受信用のダイバシティシステ
ムとし、アンテナ導体素子172bをTV(チャネル
2)受信用とし、アンテナ導体素子172cをTV(チ
ャネル3)受信用としている。
対する図21のアンテナシステムの各アンテナ導体素子
による受信感度(POWER AVERAGE)を示す。図22におい
て、実線はFM用のアンテナ導体素子172aの感度
(他のアンテナ導体素子は75オームで終端されてい
る)を、破線はFM用のアンテナ導体素子172dの感
度(他のアンテナ導体素子は75オームで終端されてい
る)を示す。また、図23において、実線はTV(2)
用のアンテナ導体素子172bの感度(他のアンテナ導
体素子は75オームで終端されている)を、破線はTV
(3)のアンテナ導体素子172cの感度(他のアンテ
ナ導体素子は75オームで終端されている)を示す。ア
ンテナとしての実用感度である15dBを達成してい
る。
対する図21のアンテナシステムの指向特性を示す。図
24において、実線はFM用のアンテナ導体素子172
aの感度(他のアンテナ導体素子は75オームで終端さ
れている)を、破線はFM用のアンテナ導体素子172
dの感度(他のアンテナ導体素子は75オームで終端さ
れている)を示す。また、図25において、実線はTV
(2)用のアンテナ導体素子172bの感度(他のアン
テナ導体素子は75オームで終端されている)を、破線
はTV(3)のアンテナ導体素子172cの感度(他の
アンテナ導体素子は75オームで終端されている)を示
す。図24,図25に示された特性は、FM(1)とF
M(4)が互いに相補的でダイバシティシステムを構成
し、TV(2)とTV(3)が互いに相補的でダイバシ
ティシステムを構成していることがわかる。
施例によると、 :L字形のアンテナ導体素子を用いることによりコン
パクトなダイバシティシステムが得られる。 :2つ以上のことなる周波数帯域でダイバシティアン
テナシステムを構成する場合、より低い周波数のための
1対のアンテナ導体素子をより高い周波数のための1対
のアンテナ導体素子よりも外側におくことにより、指向
性ダイバシティのみでなく空間ダイバシティとしての効
果も得ることができる。
1,第2実施例に用いられている2つのL字形アンテナ
導体素子間の結合容量の大きさがアンテナ特性に与える
影響について図26〜図29を用いて説明する。図2
6,図27は、図13に示された2つのL字形アンテナ
導体素子の水平素片同士の間隔d1を1cmにした場合と
3cmにした場合の特性(受信感度特性(POWER AVERAG
E))の変化を示す。図26は水平偏波電波に対して、図
27は垂直偏波電波に対する特性を示す。尚、垂直の導
体素片150aと151aとの間隔は10cmとしてい
る。
ためのリアポールアンテナの受信感度特性を示す。一点
鎖線IVは間隔d1を3cm(結合容量小)にしてアンテナ
導体素子150を75オームで終端したときのアンテナ
導体素子151の感度を示す。破線Vは間隔d1を1cm
(結合容量大)にしてアンテナ導体素子150を75オ
ームで終端したときのアンテナ導体素子151の感度を
示す。鎖線IVと破線Vを比較すれば、アンテナ導体素子
の間隔d1を遠ざけて結合容量を小さくするほうが特性
が向上することがわかる。尚、一点鎖線IIは、間隔d1
を3cmにしてアンテナ導体素子150bの長さを半分の
長さとしたとき、即ちIV,Vよりもさらに結合容量を小
さくしたときのものである。また、破線IIIは間隔d1を
1cmにしてアンテナ導体素子150を開放にしたときの
アンテナ導体素子151の感度を示す。図28は、図1
3のアンテナシステムにおいて、アンテナ導体素子15
1を75オームで終端しあるいは開放にしたときのアン
テナ導体素子150の感度を示す。特に、破線IとII
は、共に、アンテナ導体素子150の垂直片150bの
長さを半分にし、アンテナ導体素子間隔d1を3cmにし
た場合において、前者はアンテナ導体素子151を75
オームで終端したときの、後者は開放にしたときの特性
を示す。アンテナ導体素子間隔d1を十分に離せば、ア
ンテナ導体素子150の性能は、アンテナ導体素子15
1を終端するか開放にするかによって影響を受けないこ
とがわかる。尚、実線IIIは比較のためのリアポールア
ンテナの性能を示す。
ムに於いて、一方のアンテナ導体素子を開放又は終端し
た場合のL字形アンテナ導体素子の特性変化を示す。図
30において、アンテナ導体素子181はL字形アンテ
ナ導体素子であり、図13のアンテナ導体素子151と
変わらない。図30のアンテナ導体素子180は矩形の
ループ型をしている。図29において、破線Iはアンテ
ナ導体素子180を75オームで終端したときのアンテ
ナ導体素子181の受信感度を、破線IIはアンテナ導体
素子180を開放にしたときのアンテナ導体素子181
の受信感度を示す。尚、実線IIIは比較のためのリアポ
ールアンテナの受信感度を示す。
端したときのアンテナ導体素子181の受信感度を示す
破線Iの特性が悪いのは、垂直素片180a(図30参
照)がアンテナ導体素子181から離間していても、垂
直素片180b(図30参照)がアンテナ導体素子18
1に近接してしまっているので、それらの間の結合容量
が大きくなって、アンテナ導体素子180がアンテナ導
体素子181に影響するということである。
素子間の結合容量を小さくすると、一方のアンテナ導体
素子は他方のアンテナ導体素子が開放である状態に近づ
く、即ち互いの影響が小さくなることがわかる。 〈更なる変形〉本発明はその主旨を逸脱しない範囲でさ
らに変形することができる。
想定される使用状態として、FMラジオおよびTVのV
HF帯に適用されるものとしているが、これらの周波数
帯を用いる他の通信装置(例えば、キーレスエントリー
システム)にも適用可能であることは勿論である。
ンテナ導体素子間の容量結合を、互いに離間させてガラ
ス面上に配置することにより得ているが、アンテナ導体
素子間にチップコンデンサを設けて容量結合を得る構成
としてもよい。さらにこのチップコンデンサを容量を変
化できる可変コンデンサとすれば、アンテナ導体素子間
の結合容量の調整がガラスを車体に取り付けた後でも可
能になり、受信周波数に対するマッチング、また車体個
体差から必要となる最適アンテナ長の微調整が、車体が
生産ラインからラインオフした後でも可能となり、その
効果は絶大である。
上の領域に分割されて、デフォッガ領域内のアンテナ導
体がこれらの領域にまたがる必要性があるときは、アン
テナシステムを設計するときは、上述の(7),(8)
式を適用する。
よるガラスアンテナでは、第1のアンテナ導体素子と第
2のアンテナ導体素子とが第1のアンテナを形成し、前
記第1のアンテナ導体素子と第2のアンテナ導体素子と
第3のアンテナ導体素子とが第2のアンテナを形成する
ことができる。第1のアンテナ導体素子,第2のアンテ
ナ導体素子,第3のアンテナ導体素子は互いに容量結合
するので、換言すれば、第2のアンテナ導体素子が第1
のアンテナと第2のアンテナに兼用されるので、2つの
アンテナの構成は簡単なものとなる。
波数帯域を確保できる。請求項3のガラスアンテナによ
れば、第1のアンテナと第2のアンテナを同時に2つ動
作させる必要のないときに、動作させない方のアンテナ
導体素子の受信機本体へのインピーダンスは高くなるの
で、無用なる受信電波の損失を防ぐことができる。
テナと第2のアンテナをコンパクトな大きさに制限する
ことができる。請求項5のガラスアンテナによれば、い
ずれか一方のアンテナの容量結合が他方のアンテナに対
する受信感度の損失要因になることが抑制される。請求
項6のガラスアンテナによれば、第2のアンテナ導体素
子と第4のアンテナ導体素子とは1つの受信周波数帯に
ついてダイバシティアンテナシステムを構成し、前記第
3のアンテナ導体素子と第5のアンテナ導体素子とは別
の受信周波数帯について別のダイバシティアンテナシス
テムを構成することできる。即ち、2つの周波数帯域の
夫々にダイバシティアンテナシステムが設定されてい
る。
のアンテナと第3のアンテナが構成するダイバシティア
ンテナシステムの受信種周波数帯域は前記第2のアンテ
ナと第4のアンテナが構成するダイバシティアンテナシ
ステムの受信種周波数帯域よりも低いように設定するこ
とができ、空間ダイバシティとしての効果も効率的に得
ることができる。
のダイバシティアンテナシステムをコンパクトなものと
することができる。請求項9のガラスアンテナによれ
ば、低い周波数帯用のダイバシティアンテナシステムと
高い周波数帯用のダイバシティアンテナシステムとをコ
ンパクトに設定でき、空間ダイバシティとしての効果も
効率的に得ることができる。
ンドガラス面と直交する方向から見た平面図である。
るためのアンテナの構成を原理的に示す図。
るためのアンテナの構成をモデル化した図。
るためのアンテナの構成をモデル化した図。
スアンテナを示す図。
スアンテナの他の例の構成を示す図。
係を説明する図。
容量結合を並列に配列したときのアンテナシステム(具
体例1)の構成を示す図。
容量結合を並列に配列したときのアンテナシステム(具
体例2)の構成を示す図。
導体素子の構成を説明する図。
明する図。
を説明する図。
を説明する図。
すためのアンテナシステムの構成を示す図。
て特性が変わることを説明する図。
て特性が変わることを説明する図。
て特性が変わることを説明する図。
て特性が変わることを説明する図。
子の構造を説明する示す図。
Claims (9)
- 【請求項1】 車幅方向に複数の熱線がデフォッガとし
てガラス上に延設され、このデフォッガの熱線に略直交
して交差するように前記ガラス面上に配設された第1の
アンテナ導体素子を有したガラスアンテナであって、 前記デフォッガよりも下部または上部にあるところの熱
線の配されていない空白部において、前記第1のアンテ
ナ導体素子と容量結合すると共に第1の給電部を有する
第2のアンテナ導体素子と、 前記空白部に設けられ、前記第1のアンテナ導体素子,
第2のアンテナ導体素子と直列に容量結合すると共に第
2の給電部を有する第3のアンテナ導体素子を具備する
ことにより、 前記第1のアンテナ導体素子と第2のアンテナ導体素子
とが第1のアンテナを形成し、前記第1のアンテナ導体
素子と第2のアンテナ導体素子と第3のアンテナ導体素
子とが第2のアンテナを形成したことをを特徴とするガ
ラスアンテナ。 - 【請求項2】 請求項1に記載のガラスアンテナにおい
て、 前記第1のアンテナ導体素子と第2のアンテナ導体素子
との結合容量と、前記第1のアンテナ導体素子と第2の
アンテナ導体素子と第3のアンテナ導体素子との結合容
量とは、前記第1のアンテナの受信周波数帯が前記第2
のアンテナの受信周波数帯と異なるように設定されたこ
とを特徴とするガラスアンテナ。 - 【請求項3】 請求項1に記載のガラスアンテナにおい
て、 前記第1,第2の給電部は、夫々、スイッチを介して受
信機本体に接続され、 一方のスイッチが導通状態の時は他方のスイッチは開い
て高インピーダンス状態になることにより、前記異なる
受信周波数帯のうちの一方のみが前記受信機本体に入力
されることを特徴とするガラスアンテナ。 - 【請求項4】 請求項1乃至3に記載のガラスアンテナ
において、 前記第2,第3アンテナ導体素子は、夫々、略L字形状
部分若しくは逆L字形状部分を有し、このL字若しくは
逆L字の底辺に相当する導体部分が、互いに容量結合
し、且つ前記導体部分の夫々が前記デフォッガの最上位
若しくは最下位の熱線を介して前記第1のアンテナ導体
素子と容量結合することを特徴とするガラスアンテナ。 - 【請求項5】 請求項4のガラスアンテナにおいて、前
記第3のアンテナ導体素子の底辺の第1の導体部分は前
記第2のアンテナ導体素子の底辺の第2の導体部分より
も短く、前記第1の導体部分と第2の導体部分とが重な
りながら、前記第3のアンテナ導体素子の縦の導体部分
は前記第2のアンテナ導体素子の縦の導体部分と最大に
離間していることを特徴とするガラスアンテナ。 - 【請求項6】 請求項2に記載のガラスアンテナにおい
て、さらに、 前記ガラスの中心線に関して前記第2のアンテナ導体素
子と反対側の位置の前記空白部内の領域に設けられ、前
記第1のアンテナ導体素子と容量結合すると共に第3の
給電部を有する第4のアンテナ導体素子と、 前記ガラスの中心線に関して前記第3のアンテナ導体素
子と反対側の位置の前記空白部内の領域に設けられ、前
記第1のアンテナ導体素子と容量結合すると共に第4の
給電部を有する第5のアンテナ導体素子と具備すること
により、 前記第1のアンテナ導体素子と第4のアンテナ導体素子
とが第3のアンテナを形成し、前記第1のアンテナ導体
素子と第4のアンテナ導体素子と第5のアンテナ導体素
子とが第4のアンテナを形成し、前記第1のアンテナと
第3のアンテナとが1つの受信周波数帯についてダイバ
シティアンテナシステムを構成し、前記第2のアンテナ
と第4のアンテナとは別の受信周波数帯について別のダ
イバシティアンテナシステムを構成することを特徴とす
るガラスアンテナ。 - 【請求項7】 請求項6に記載のガラスアンテナにおい
て、 前記ガラスの中心線に関して、前記第2のアンテナ導体
素子は前記第3のアンテナ導体素子よりもより外側に設
けられ、また、前記第4のアンテナ導体素子は前記第5
のアンテナ導体素子よりもより外側に設けられ、 前記第1のアンテナと第3のアンテナが構成するダイバ
シティアンテナシステムの受信種周波数帯域は前記第2
のアンテナと第4のアンテナが構成するダイバシティア
ンテナシステムの受信種周波数帯域よりも低いことを特
徴とするガラスアンテナ。 - 【請求項8】 請求項7に記載のガラスアンテナにおい
て、 前記第2アンテナ導体素子,第3アンテナ導体素子,第
4アンテナ導体素子,第5アンテナ導体素子は、夫々、
略L字形状部分若しくは逆L字形状部分を有し、このL
字若しくは逆L字の底辺に相当する導体部分が、互いに
容量結合し、且つ前記導体部分の夫々が前記デフォッガ
の最上位若しくは最下位の熱線を介して前記第1のアン
テナ導体素子と容量結合することを特徴とするガラスア
ンテナ。 - 【請求項9】 請求項8に記載のガラスアンテナにおい
て、 ガラスの中心線に関して、前記第2のアンテナ導体素子
のL字部分の縦線位置は前記第3のアンテナ導体素子の
L字部分の縦線位置よりもより外側に設けられ、また、
前記第4のアンテナ導体素子のL字部分の縦線位置は前
記第5のアンテナ導体素子のL字部分の縦線位置よりも
より外側に設けられたことを特徴とするガラスアンテ
ナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23678194A JP3424221B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 車両用ガラスアンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23678194A JP3424221B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 車両用ガラスアンテナ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08102610A true JPH08102610A (ja) | 1996-04-16 |
JP3424221B2 JP3424221B2 (ja) | 2003-07-07 |
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ID=17005705
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23678194A Expired - Fee Related JP3424221B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 車両用ガラスアンテナ |
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JP (1) | JP3424221B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101294158B1 (ko) * | 2007-12-13 | 2013-08-08 | 현대자동차주식회사 | 차량용 글래스 안테나 어셈블리 |
JP2018502428A (ja) * | 2014-12-16 | 2018-01-25 | サン−ゴバン グラス フランスSaint−Gobain Glass France | 電気的に加熱可能なアンテナ板材およびその製造方法 |
-
1994
- 1994-09-30 JP JP23678194A patent/JP3424221B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101294158B1 (ko) * | 2007-12-13 | 2013-08-08 | 현대자동차주식회사 | 차량용 글래스 안테나 어셈블리 |
JP2018502428A (ja) * | 2014-12-16 | 2018-01-25 | サン−ゴバン グラス フランスSaint−Gobain Glass France | 電気的に加熱可能なアンテナ板材およびその製造方法 |
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