JP3424221B2 - 車両用ガラスアンテナ - Google Patents

車両用ガラスアンテナ

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JP3424221B2 JP23678194A JP23678194A JP3424221B2 JP 3424221 B2 JP3424221 B2 JP 3424221B2 JP 23678194 A JP23678194 A JP 23678194A JP 23678194 A JP23678194 A JP 23678194A JP 3424221 B2 JP3424221 B2 JP 3424221B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両等のウィンドガ
ラスに設置されるガラスアンテナに関し、詳しくは、2
つ以上の受信特性(例えば、受信周波数帯域)を1つの
ガラス上で実現するガラスアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用アンテナとして、そのボ
ディにポール(ロッド)を絶縁状態で突設してこれに給
電するようにしたポールアンテナが広く知られている
が、このポールアンテナは、ポールの折れ曲がりや破損
を招き易く、しかも走行時に風切り音が発生するという
問題があることから、これに代わるアンテナとしてガラ
スアンテナが実用化されている。
【0003】このガラスアンテナは、例えば実開昭63
−92409号公報等に開示されるように、車両のウィ
ンドガラスに設けられるデフォッガの側部に近接してア
ンテナ線を配置し、それに給電するようにしたものであ
る。しかし、この従来のガラスアンテナでは、アンテナ
線をデフォッガに対し近接配置してアンテナの受信性能
をチューニングしており、そのアンテナの性能を向上さ
せるための方法が定性的でなく、チューニングが不明確
で予測し難いとともに、アンテナ自体の構成が複雑にな
るという問題がある。
【0004】一方、これとは別に、特開昭62−131
606号公報に開示されるように、ガラス面に透明電導
膜を設けるとともに、この電動膜上側のガラス面に、給
電点を有するアンテナ体を配置し、このアンテナ体と透
明電動膜とを容量結合させてアンテナとするようにした
ものが提案されている。また、米国特許第5,029,
308号では、デフォッガ熱線が張られた領域内におい
てデフォッガ領域の略中央で上下方向に延びた第1のア
ンテナ導体を設け、この第1のアンテナ導体と交差する
熱線を電気的に接続する。さらに、デフォッガの最上位
(若しくは最下位)の熱線に接続させるようにして、デ
フォッガの上部(若しくは下部)において第2のアンテ
ナ導体を設ける。即ち、前記第1のアンテナ導体と第2
のアンテナ導体とが1つのアンテナとして機能するよう
にしているのである。しかしながら、第1,第2のアン
テナ導体を接続すると、デフォッガに流れる直流電流が
第1のアンテナ導体に分流してしまい、上記接続点近傍
において曇り除去の効果が落ちてしまう。そこで、この
米国特許では、第1のアンテナ導体と第2のアンテナ導
体との間にコンデンサを設け、デフォッガに流れる電流
が第1のアンテナ導体に分流しないようにしている。
尚、このコンデンサの容量は、第1のアンテナ導体と第
2のアンテナ導体とが1つのアンテナとして機能するよ
うに、受信周波数帯域において、高いインピーダンスを
持たないような値を有するものが選択されている。
【0005】また、さらに、特開昭55−60304号
は、デフォッガ領域内に上下方向に第1のアンテナ導体
を、デフォッガ領域外に第2のアンテナ導体を設ける。
そして、第1の導体に接続し且つこの第1の導体に直交
(即ち、デフォッガ熱線に平行するように)するように
して設けた第1の導線と、この第1の導線に平行させ前
記第2のアンテナ導体に接続された第2の導線とをガラ
ス面上に設け、これらの第1,第2の導線同士を近接さ
せて容量結合させるというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記提案の従来例(実
開昭63−92409号や特開昭62−131606
号)では、アンテナ体を透明電導膜と容量結合させてい
るものの、ガラスの透明性を確保すべく、この電導膜の
透明度を確保しようとして薄膜のものを利用すると、そ
の電気抵抗値が極めて高くならざるを得ず、受信電流が
流れ難くなり、実用上は良好なアンテナ性能を期待でき
ない虞れがある。
【0007】また、米国特許第5,029,308号で
は、設けられたコンデンサが受信電波の周波数帯域にお
いて低インピーダンスとなるように選ばれているため
に、デフォッガ熱線がアンテナとして機能してしまい、
そのために、熱線に流れる加熱電流がアンテナに影響し
てしまい、結局のところアンテナ性能が劣化してしまう
という欠点がある。
【0008】また、特開昭55−60304号において
も、上記米国特許第5,029,308号と同じよう
に、デフォッガ領域外に設けられたアンテナ形状に配慮
がないために、換言すれば、デフォッガ熱線がアンテナ
として機能させないようにすることを考慮していないた
めにアンテナ性能が劣化していた。また、こうした従来
のガラスアンテナは、本来的にアンテナ受信性能が劣る
ために、実用化に当たっては、アンテナに誘起される電
圧を増幅するアンテナ・ブースタや、アンテナの持つイ
ンピーダンスをラジオのインピーダンスと同値に変換す
るマッチング回路を付加するなどの、受信性能を向上さ
せるための工夫が必要となり、組み付け工数やコストの
増大、構造の大型化・複雑化を招いていた。
【0009】特に、近年では、車両に、ラジオ(FM,
AM放送)の他に、TV(UHF帯やVHF帯)放送電
波、自動車電話等のためのアンテナ等が装着されるよう
になってきた。これらの放送電波は帯域が夫々異なって
いるために、全ての帯域をカバーするためには、夫々の
帯域の電波のための複数のアンテナをリアガラス上に設
けなくてはならず、そのために、美観上からも好ましく
なく、多くのアンテナがあることから後方視界を悪化さ
せるという欠点があった。
【0010】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、簡単な構成で2つの受
信特性を別個に得ることのできる車両用ガラスアンテナ
を提案するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、請求項1に係る本発明の、車幅方向に複数の熱線が
デフォッガとして延設されたデフォッガ領域と、そのデ
フォッガ領域よりも下部または上部であって熱線が延設
されていない空白領域とを有するガラス上において、こ
のデフォッガ領域の熱線に略直交交差して接続された
第1のアンテナ導体素子を有した車両用ガラスアンテナ
であって、前記空白領域において第1の給電部から給電
され、ガラス面に沿って延設された第2のアンテナ導体
素子と、前記空白領域において第2の給電部から給電さ
れ、ガラス面に沿って延設された第3のアンテナ導体素
を具備し、 前記第2のアンテナ導体素子は、前記デ
フォッガ領域に向かって上下方向に延びる垂直素片と、
その垂直素片の前記デフォッガ領域側から前記車幅方向
に水平に延びる水平素片とを有し、 前記第3のアンテナ
導体素子は、前記デフォッガ領域に向かって上下方向に
延びる垂直素片と、その垂直素片の前記デフォッガ領域
側から前記車幅方向に水平に延びる水平素片とを有して
おり、 前記第2のアンテナ導体素子の水平素片と、前記
第3のアンテナ導体素子の水平素片とが、前記空白領域
において上下方向に離間すると共に前記車幅方向には重
複する位置を含んだ状態で容量をなすように延設される
ことにより、前記第1のアンテナ導体素子と第2のアン
テナ導体素子とが容量結合することによって第1のアン
テナを形成し、前記第1のアンテナ導体素子と第3のア
ンテナ導体素子とが、前記第2のアンテナ導体素子の水
平素片を間に配した状態で容量結合することによって
2のアンテナを形成したことを特徴とする。
【0012】上記構成に拠れば第2のアンテナ導体素
の水平素片が第1のアンテナと第2のアンテナに兼用
されるので、2つのアンテナの構成は簡単なものとな
り、簡単な構成で2つの受信特性を別個に得ることがで
る。
【0013】請求項2の車両用ガラスアンテナは、前記
第1のアンテナの受信周波数帯は、前記第2のアンテナ
の受信周波数帯よりも低く設定されている。従って、広
い受信周波数帯域を確保できる。
【0014】請求項3の車両用ガラスアンテナは、前記
第1及び第2の給電部は、夫々、スイッチを介して受信
機本体に接続され、一方のスイッチが導通状態の時は他
方のスイッチは開いて高インピーダンス状態になること
により、前記異なる受信周波数帯のうちの一方のみが前
記受信機本体に入力されることを特徴とする。即ち、第
1のアンテナと第2のアンテナを同時に2つ動作させる
必要のないときに、動作させない方のアンテナ導体素子
の受信機本体へのインピーダンスは高くなるので、無用
なる受信電波の損失を防ぐことができる。
【0015】請求項4の車両用ガラスアンテナによれ
ば、前記第1のアンテナにおいて、前記第1のアンテナ
導体素子と第2のアンテナ導体素子とは、前記第2のア
ンテナ導体素子の水平素片と前記デフォッガの最上位若
しくは最下位の熱線とがなす第1の容量を介して容量結
合し、前記第2のアンテナにおいて、前記第1のアンテ
ナ導体素子と前記第3のアンテナ導体素子とは、前記第
1の容量と、前記第3のアンテナ導体素子の水平素片と
前記第2のアンテナ導体素子の水平素片とがなす第2の
容量とを介して容量結合する。そして、この構成におい
て、請求項5の車両用ガラスアンテナは、前記第2及び
第3のアンテナ導体素子は、略L字形状部分若しくは逆
L字形状部分を有し、前記第2及び第3のアンテナ導体
素子の夫々の水平素片は、このL字若しくは逆L字の底
辺に相当する導体部分をなす。第1のアンテナと第2の
アンテナをコンパクトな大きさに制限することができ
る。
【0016】請求項車両用ガラスアンテナによれ
ば、前記略L字形状部分若しくは逆L字形状部分を有す
る前記第2及び第3のアンテナ導体素子は、前記第3の
アンテナ導体素子の水平素片は前記第2のアンテナ導体
素子の水平素片よりも短く、前記空白領域において上下
方向に離間すると共に前記車幅方向には重複する位置を
含んだ状態で容量をなすように延設される一方で、前記
第3のアンテナ導体素子の垂直素片が、その水平素片の
両端のうち前記車幅方向の一方側に接続されており、前
記第2のアンテナ導体素子の水平素片が、その両端のう
ち前記車幅方向の該一方側とは異なる他方側に接続され
ることにより、前記第2のアンテナ導体素子の垂直素片
と、前記第3のアンテナ導体素子の垂直素片とが最大に
離間している。従って、いずれか一方のアンテナの容量
結合が他方のアンテナに対する受信感度の損失要因にな
ることが抑制される。
【0017】請求項車両用ガラスアンテナによれ
ば、前記空白領域において第3の給電部から給電され、
前記ガラスの中心線に関して前記第2のアンテナ導体素
子と反対側の位置においてガラス面に沿って延設された
第4のアンテナ導体素子と、前記空白領域において第4
の給電部から給電され、前記ガラスの中心線に関して前
記第3のアンテナ導体素子と反対側の位置においてガラ
ス面に沿って延設された第5のアンテナ導体素子と具備
し、 前記第4のアンテナ導体素子は、前記デフォッガ領
域に向かって上下方向に延びる垂直素片と、その垂直素
片の前記デフォッガ領域側から前記車幅方向に水平に延
びる水平素片とを有し、 前記第5のアンテナ導体素子
は、前記デフォッガ領域に向かって上下方向に延びる垂
直素片と、その垂直素片の前記デフォッガ領域側から前
記車幅方向に水平に延びる水平素片とを有しており、
記第4のアンテナ導体素子の水平素片と、前記第5のア
ンテナ導体素子の水平素片とが、前記空白領域において
上下方向に離間すると共に前記車幅方向には重複する位
置を含んだ状態で容量をなすように延設されることによ
り、前記第1のアンテナ導体素子と第4のアンテナ導体
素子とが容量結合することによって第3のアンテナを形
成し、前記第1のアンテナ導体素子と第5のアンテナ導
体素子とが、前記第4のアンテナ導体素子の水平素片を
間に配した状態で容量結合することによって第4のアン
テナを形成しており前記第1乃至第4のアンテナによ
って、前記第1のアンテナと第3のアンテナとが1つの
受信周波数帯についてダイバシティアンテナシステムを
構成し、前記第2のアンテナと第4のアンテナとは別の
受信周波数帯について別のダイバシティアンテナシステ
ムを構成する
【0018】このような構成に拠ると、2つの周波数帯
域の夫々にダイバシティアンテナシステムが設定さ
【0019】請求項車両用ガラスアンテナによれ
ば、前記ガラスの中心線に関して、前記第2のアンテナ
導体素子は前記第3のアンテナ導体素子よりも前記車幅
方向の一方側においてより外側に設けられ、また、前記
第4のアンテナ導体素子は前記第5のアンテナ導体素子
よりも前記車幅方向の他方側においてより外側に設けら
れ、前記第1のアンテナと第3のアンテナが構成するダ
イバシティアンテナシステムの受信種周波数帯域は
記第2のアンテナと第4のアンテナが構成するダイバシ
ティアンテナシステムの受信種周波数帯域よりも低いよ
うに設定することができ、空間ダイバシティとしての効
果も効率的に得ることができる。
【0020】請求項車両用ガラスアンテナによれ
ば、前記第3のアンテナにおいて、前記第1のアンテナ
導体素子と第4のアンテナ導体素子とは、前記第4のア
ンテナ導体素子の水平素片と前記デフォッガの最上位若
しくは最下位の熱線とがなす第3の容量を介して容量結
合し、前記第4のアンテナにおいて、前記第1のアンテ
ナ導体素子と第5のアンテナ導体素子とは、前記第3の
容量と、前記第5のアンテナ導体素子の水平素片と前記
第4のアンテナ導体素子の水平素片とがなす第4の容量
とを介して容量結合することを特徴とする。
【0021】2組のダイバシティアンテナシステムをコ
ンパクトなものとすることができる。 請求項10
両用ガラスアンテナによれば、前記第2乃至第5のアン
テナ導体素子は、夫々、略L字形状若しくは逆L字形状
を有しており、 略逆L字形状をなす前記第2のアンテナ
導体素子の垂直素片の位置は、略L字形状をなす前記第
3のアンテナ導体素子の垂直素片の位置よりも前記車幅
方向の一方側においてより外側に設けられ、また、略L
字形状をなす前記第4のアンテナ導体素子の垂直素片の
位置は、略逆L字形状をなす前記第5のアンテナ導体素
子の垂直素片の位置よりも前記車幅方向の他方側におい
より外側に設けられている。
【0022】低い周波数帯用のダイバシティアンテナシ
ステムと高い周波数帯用のダイバシティアンテナシステ
ムとをコンパクトに設定できき、空間ダイバシティとし
ての効果も効率的に得ることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。先ず、デフォッガが設けられたリヤウインドガラ
スの構造(図1,図2)について説明し、次に本発明の
ガラスアンテナの基礎をなす容量結合型アンテナについ
て、図3〜図10を用いて、その原理を説明する。次
に、この原理に基づいて設計されたところの2つ以上の
異なる受信周波数帯を有するガラスアンテナ(2つの容
量結合を並列に発生させたもの)を図12を用いて説明
する。そして、次に、本発明の実施例のガラスアンテナ
として2つの実施例を挙げて説明する。
【0024】第1実施例は、2つのL字形のアンテナ導
体素子と1つの直線状のアンテナ導体素子とを組み合わ
せて、これらにより複数の容量結合を直列/並列接続を
作り、2つの受信周波数帯を有するところのガラスアン
テナである。第2実施例は、第1実施例のガラスアンテ
ナをダイバシティアンテナシステムに拡張したものであ
る。
【0025】尚、以下の説明における車両用ガラスアン
テナは、特にリアガラスのアンテナに適用したものであ
る。各実施例の説明では、「左」は車両のボディの左側
を、また「右」は同右側を、また「上」は上側を、さら
に「下」は下側をそれぞれ示すものとする。 〈デフォッガ付ガラスアンテナの構造〉図1は本明細書
に於いてガラスアンテナが適用される車両の後部を示
し、1は車両のボディであって、このボディ1の後部に
はリヤウィンド2が開口され、このリヤウィンド2には
リヤウィンドガラス3(以下、単にウィンドガラスとい
う)が略気密状に嵌装されている。
【0026】図2に示すように、自動車のリヤウインド
ガラス3にはデフォッガ5の熱線が、ウィンドガラス3
の上端部(ウィンド2周囲上側のボディ1)から所定の
大きさの空白部4だけ隔てられ、さらに左右方向におけ
る中央部がウィンドガラス3の左右中央部と略一致する
ように配置されて取り付けられている。このデフォッガ
5は、上下段部5a,5bを有するコ字状のもので、車
幅方向に左右に延びる複数本のヒータ線6,6,…(熱
線)を上下2段に分け、上段側ヒータ線6,6,…及び
下段側ヒータ線6,6,…の各一側(右側)の端部同士
をそれぞれ独立バスバー7,8で接続し、全体のヒータ
線6,6,…の他側(左側)の端部同士を共通バスバー
9で接続したものである。
【0027】尚、図示しないが、上側独立バスバー7は
ボディ1にアースされてデフォッガ5のアース側とされ
ている。また、下側独立バスバー8は図外のスイッチを
介して車載バッテリーの+電源に接続されており、スイ
ッチをON操作することで、バッテリーからデフォッガ
5の各ヒータ線6に給電して発熱させ、その発熱により
ウィンドガラス3面の曇りを除去するようになってい
る。
【0028】尚、本明細書中では、上段側ヒータ線6,
6,…及び下段側ヒータ線6,6,…の各左側の端部同
士を夫々独立バスバー7,8で接続し、全体のヒータ線
6,6,…の右側の端部同士を共通バスバー9で接続し
たもの、即ち、左右逆形状のデフォッガも「コ」字状と
呼ぶことにする。 〈容量結合型アンテナの原理〉デフォッガは、ガラスア
ンテナの性能に大きな影響を与える。特に、デフォッガ
に流れる直流電流はノイズ成分が多くこのノイズがアン
テナに載らないことが好ましい。さらに、デフォッガの
熱線がアンテナ導体素子として機能してしまい、目標の
性能のガラスアンテナを設計することはなかなか難しか
った。
【0029】容量結合型アンテナは、従来のガラスアン
テナよりも飛躍的に性能を高めるために、本発明の発明
者達が、デフォッガからのノイズ成分をカットし、さら
に、デフォッガ熱線がアンテナ素子として機能しないよ
うにされたもので、特願平6−205767号として提
案されたものである。この特願平6−205767号に
提案されたガラスアンテナの設計方法およびその設計方
法によって構成されたガラスアンテナの構造を先に説明
することにより、デフォッガの熱線がアンテナの動作に
影響を与えないようにすることができる理由について説
明する。
【0030】図3は、デフォッガの熱線が配された領域
において熱線6に交差して導体41が配線されていると
ころを示す。最上位の熱線6に平行して導体42が配さ
れ、この導体42に直交して導体40が配されている。
導体40は、第1実施例における導体板13などに相当
する。また、導体41は第1実施例などの導体18に相
当する。導体40の給電点からの長さをL、デフォッガ
の熱線(最上位の熱線6a)の長さを2Yとする。導体
40と熱線6との関係を見るために、図4のような等価
回路図を考える。図4でコンデンサは導体42と熱線6
aとによる結合容量である。コンデンサ43によるアン
テナ短縮率をαで表す。今、結合容量C=11pF(8
4MHz)、L=12cm、Y=28cmとすると、コンデン
サ43による短縮効果により、図4のアンテナは図5に
示したアンテナと等価となる。この例では、コンデンサ
43以降のアンテナ導体の長さが28cmから22cmに短
縮したので、コンデンサ短縮率αは、 α=22/28 となる。短縮率αと結合容量との関係を実験的に求めれ
ば、図6及び図7のようになる。図6のグラフによれ
ば、結合容量Cが増えれば短縮率αは増加する。しか
し、短縮率αは、結合容量Cが40pFを超えると、C
が増えても1を超えない。このことは、結合容量を40
pFを超えて増やすことは意味がないことを物語ってい
る。
【0031】長さ2Yの熱線6がアンテナに大きく影響
しなくなるためには、その熱線のインピーダンスが極め
て大きくなればよい。発明者達による実験の結果、熱線
6のインピーダンスが極めて大きくなるためには、 β・λ/4=L+α・Y …(1) の関係を満足するように、導体(アンテナの一部)の長
さLと、熱線(最上位の熱線)の長さYと、容量結合に
よる短縮率αとの関係を設定すれば良いことを見いだし
た。ここで、λは受信しようとする電波の波長であり、
βはガラスによるアンテナ短縮率であり、自動車用のガ
ラスであれば、通常、β=0.6程度であることが知ら
れている。
【0032】(1)式を変形すると、 α=(β・λ/4 −L)・1/Y …(2) となる。(2)式を使って、車両が異なる場合について
考察する。車両によって、Lが長くなる場合は、(2)
式からαは小さくなることが分かるから、デフォッガの
影響を少なくするためには、図6のグラフに従って結合
容量Cを低くする。一方、Yの長さが短いような車両で
は、(2)式からαが大きくなることが分かるから、容
量Cを大きく設定する。
【0033】このような手法により決定された、デフォ
ッガがアンテナ特性にほとんど影響しなくなるような設
定は、FM周波数域の波長であれば、 70cm≦λ/4≦100cm であり、車載状態ではガラス短縮率(β=0.6)を掛
けて、 42cm≦β・λ/4≦60cm、 即ち、 42cm≦L+α・Y≦60cm となる。
【0034】尚、上記式(1)の関係はデフォッガのバ
スバー端部が車体ボデイに短絡されている理想状態を想
定した場合に成り立つもので、実際の車両においては、
バスバーとボデイ間とはある程度の容量結合によって接
続されている構成と見做されえることから、FMラジオ
用としての、上記のL+α・Yの取るべき好ましい範囲
としては、 20cm≦L+α・Y≦70cm …(3) であることが実験的に得られた。また、FMラジオの周
波数帯域が88MHz〜108MHzの北米に於て使用するに
特に相応しいアンテナについては、 40cm≦L+α・Y≦50cm となり、一方、日本におけるFM電波の周波数帯域76
MHz〜90MHzについては、 50cm≦L+α・Y≦60cm に設定されるガラスアンテナが特に好ましい性能を示
す。
【0035】また、実際にはFMラジオ用電波等広がり
を有する周波数帯域の電波を受信するので、全域に亘っ
て受信性能を確保するためには、L+α・Yは受信しよ
うとする周波数帯域の略中央部分の周波数にあわせた長
さとするのが良いことは勿論である。図3のアンテナに
於て、第1の導体40部分をループ45に変更した場合
のアンテナを図8,図9に示す。ループ導体の特徴は、
車幅方向に幅Wを有することであり、このようなループ
導体を用いると、結合容量の設定がWを変えることによ
り簡単に行なうことができる。図10に、ループ導体4
5の幅Wを色々と変えたときに、そして、ループ導体4
5とデフォッガ熱線6との距離dを色々と変えたとき
に、結合容量がどのように変わるかを示す。
【0036】図8のような形状のガラスアンテナはアン
テナ性能として十分なモノが得られるもので、従来のリ
アポールアンテナ(90cmのロッドアンテナ)に比して
保守性の面や風切り音等の面で圧倒的に優れているの
で、実用的な価値は特に大きい。
【0037】次に、図9のように、ループ導体45(W
=20cm)をデフォッガの下部に配し、デフォッガの中
央位置に於てこのアンテナ45に給電した例でも、高性
能が得られる。モノポール型アンテナをガラスアンテナ
として車両に搭載した場合、モノポール型アンテナの長
さをLxとすると、 20cm≦Lx≦70cm …(4) の範囲で高性能のアンテナが得られる。
【0038】また、上記のアンテナシステムは、前述し
たように(1)式を満足するように設定すれば、TVの
VHF帯にも適用が可能である。
【0039】TVのVHF帯域の波長(92MHz〜22
2MHz)に於ては、デフォッガがアンテナ特性に殆ど影
響しなくなる設定は、 34cm≦λ/4≦82cm であり、車載状態ではガラス短縮率(β=0.6)を掛
けて、 20cm≦β・λ/4≦50cm 即ち、 20cm≦L+α・Y≦50cm …(5) となる。
【0040】前述のように、(1)式はデフォッガのバ
スバーの端部が車体ボデイに短絡されている理想状態を
考えた場合に成り立ち、実際の車載状態に於いてはバス
バーとボデイとの間はある程度の容量結合によって接続
されていると見做すことができるから、上記TVのVH
F帯域用としてのL+α・Yの取り得る好ましい範囲と
してはFM周波数用のアンテナと同様に理想状態よりも
若干の広がりを有することとなり、10cm以上60cm以
下である。さらに、実用上VHF帯全域に亘って受信性
能を確保するためには、L+α・YはVHF帯の略中央
部分の周波数にマッチした長さとするのが良いことは勿
論である。
【0041】図9のガラスアンテナにおいては、導体4
5は、下部においてデフォッガと容量結合すると共に、
さらにもう一本の熱線によって囲まれている。導体45
は熱線によって囲まれてはいるものの、熱線とは接して
いない。従って、導体45は熱線の直流電流の影響を受
けることはほとんどない。そして、導体45の周辺のガ
ラス領域はこの熱線によって暖められ曇ることはない。
【0042】〈2つの受信周波数帯への拡張〉以上説明
したガラスアンテナを拡張発展して、実際の自動車に適
用可能な2つの受信周波数帯を有するガラスアンテナを
図11A,図11Bに従って説明する。尚、図11A,
図11Bは、図3のガラスアンテナなどと異なり、自動
車内部から見たときの図である。従って左右が逆になっ
ている。
【0043】具体例1 デフォッガは2つの領域130,140に分割されてい
る。デフォッガ130の中央に導体100が複数の熱線
6と交差するように配設されている。長さXの導体10
0は、熱線6の車幅方向の中央において各熱線6と接続
されているので、ヒータ電流が内部を流れることはな
い。2つの周波数帯(例えば、FM電波とテレビ放送用
電波)を受信するためのアンテナシステムを構成するた
めに、デフォッガが配設されていない領域において、2
つのアンテナ110,120が、最上位の熱線108と
容量結合すべく配設されている。各アンテナの給電点
は、同軸フィーダ線を介して、アンテナブースタ等を介
さずに直接ラジオ受信機、そしてスピーカに接続され
る。
【0044】メインアンテナ素子としてのアンテナ11
0は、「目」の字形状を有している。また、サブアンテ
ナ素子としてのアンテナ120は「日」の字形状を有し
ている。アンテナ110の高さはLであり、幅はWであ
る。従って、L,W,d等は前記(1)〜(3)式を満
たす最適な値(W,dによってαを決定)に決定され
る。
【0045】具体的なアンテナの設定に当たっては、先
ず、前記(1)式の関係を基に、受信しようとする電波
の波長(中心)λとガラスに配されるデフォッガの長さ
Yとから、デフォッガの影響を受けにくい最適な第1ア
ンテナ導体素子(メインアンテナ素子110)の高さL
と結合容量C(短縮率αに関連する)の組み合わせを決
定する。幅W,dの寸法は、この結合容量Cの値に基づ
いて決定される。
【0046】次に、導体100の長さXが車両毎に実験
等により求められる最適なモノポール型アンテナ長(L
x)との関係式 L+α・X=Lx …(6) に基づいて決定される。尚、Lxの値は、FMラジオ電
波を受信する場合は、通常の使用形態において、20cm
〜70cmの範囲内に入り、この範囲は前述の範囲と同じ
である。また、メインアンテナの幅Wの値としては50
mm〜300mmの範囲が好ましく、より好ましくは100
mm〜250mmの範囲に設定されるのが良い。高さLの値
としては40mm〜300mmの範囲内が好ましい。
【0047】メインアンテナ110の給電点から導電線
125が伸びてデフォッガ130のバスバーに接続され
ている。本来はFM用のアンテナである110が導電線
125によってデフォッガのバスバーに接続されること
により、アンテナ110の共振点がAM領域にも生ま
れ、AMアンテナとしても使うことができる。具体例2 図11Bに示されたアンテナシステムは、図11Aのア
ンテナシステムに対して、デフォッガ130内に配設さ
れたアンテナ導体100に加えて、デフォッガ140内
において導体150が追加されている。アンテナ110
の高さをL1、アンテナ120の高さをL1’、アンテナ
110と熱線との距離をd1’、アンテナ120と熱線
との距離をd1”、導体100の長さをX1、導体150
の長さをX1’とし、デフォッガ130とデフォッガ1
40との間の距離をd2とすると、アンテナ110に対
して、 20cm≦L1+α1・(X1+α2・X1’)≦70cm …(7) アンテナ120に対して、 20cm≦L1’+α1’・(X1+α2・X1’)≦70cm …(8) が成り立つと、好ましいアンテナ長として、性能の良い
ガラスアンテナが提供される。但し、α1はアンテナ1
10のデフォッガ130による短縮率であり、α1’は
アンテナ120のデフォッガ130による短縮率であ
り、α2は、導体150の、デフォッガ130と140
との容量結合による短縮率である。
【0048】<第1実施例> 図11,図11Bに示したアンテナシステムは、デフ
ォッガの空白領域に設けられた2つのアンテナ素子11
0,120が、デフォッガ内に設けられたアンテナ素子
と並列的に交流結合している。ここに説明する第1実施
例(図12)は、2つのアンテナ導体素子がデフォッガ
内に設けられたアンテナ導体素子と直並列的に交流結合
するものである(本件で用いる直並列的とは図14に示
す接続の構成を示す)。
【0049】本発明の第1実施例に係る図12に示した
アンテナシステムは、デフォッガの車幅方向の中央で垂
直方向に延びたアンテナ導体素子160とL字形のアン
テナ導体素子150と逆L字形のアンテナ導体素子15
1とからなる。垂直のアンテナ導体素子160は、デフ
ォッガ130の最上位の熱線161から始めて下方に垂
直に延びて交差するデフォッガ熱線と接続されている。
【0050】図13に2つのL字形アンテナ導体素子の
構成を示す。L字形アンテナ導体素子150は、水平部
分150b(長さW1)と垂直部分150a(長さL1)
を有し、逆L字形アンテナ導体素子151は水平部分1
51b(長さW2)と垂直部分151a(長さL2)を有
する。アンテナ導体素子151の素片151bと最上位
の熱線161との距離はd2であり、アンテナ導体素子
150の素片150bと最上位の熱線161との距離は
(d1+d2)である。素片151bは熱線161とはコ
ンデンサを構成し、素片150bと素片151bともコ
ンデンサを構成する。従って、図14に示すように、素
片151bと熱線161とが構成するコンデンサの容量
をC2とし、素片150bと素片151bとが構成する
容量C1とすると、受信周波数帯域がVHF−H(又は
UHF)であるアンテナ導体素子150は、垂直アンテ
ナ導体素子160と、 C1×C2/(C1+C2) …(9) なる容量で容量結合し、受信周波数帯域がFM(又はV
HF−L)であるアンテナ導体素子151は、垂直アン
テナ導体素子160と容量C2で容量結合する。換言す
れば、図12のアンテナシステムでは、容量結合C1と
C2の直列接続での合成容量であるC1×C2/(C1+C
2)と、容量C2の容量結合とが並列接続されていること
になる。
【0051】前述のように、C1,C2は、素片の幅W
1,W2、また距離d1,d2に基づいて決定される。ま
た、受信したい周波数帯にマッチするように前述の
(1)〜(5)式に基づいてL1,L2等の値を決定す
る。尚、図12のアンテナシステムは、高い周波数を受
信するための素片150bが低い周波数を受信するため
の素片151bよりも短いアンテナシステムであった
が、図15のように、高い周波数を受信するための素片
を低い周波数を受信するための素片よりも長くしてもよ
い。
【0052】図12や図15のようにアンテナ導体素子
をL字形と逆L字形にしたのは、縦の素片15aと素
片151aとが干渉しないように互いに離すためであ
る。この干渉は受信周波数が近い領域で問題となる。し
たがって、受信周波数が離れている場合には、図16に
示すように、2つのアンテナ導体素子を共にL字形、あ
るいは不図示ではあるが共に逆L字形にしてもよい。ま
た、さらに、図17に示すように、アンテナ形状をL字
形と逆T字形にしてもよい。要は、直列接続した容量結
合ができればよい。
【0053】〈干渉の排除〉上述の干渉は図18のよう
に、高周波スイッチ170を設けることによって排除す
ることができる。図18のアンテナシステムは、矩形の
ループ形状のアンテナ導体素子152が同軸ケーブル1
54を介して高周波スイッチ170に接続され、逆L字
形のアンテナ導体素子151が同軸ケーブル155を介
して同じくスイッチ170に接続されている。スイッチ
170は、外部からの制御により、同軸ケーブル154
若しくは155を選択して受信機に接続する。図13の
システムでは、双方のアンテナ導体素子は給電されてお
り、それが一方が他方に影響を与える要因になってい
た。図18のアンテナシステムでは、使用しない方の周
波数帯の方のアンテナ導体素子をスイッチ170によっ
て開放にすることによって、使用する周波数帯のアンテ
ナ導体素子への影響を排除する。これが可能なのも、通
常、1つの車両では、1つの周波数の電波を受信すれば
済むからである。
【0054】〈第1実施例の効果〉上述の第1実施例の
アンテナシステムによれば、 :2つ以上の異なる受信周波数帯を容易に設定でき
る。 :2つの容量結合を直列並列接続して、2つの出力を
取り出すことにより、2つ以上の異なる周波数帯を受信
することのできるアンテナシステムをコンパクトに設計
できる。 :L字形と逆L字型のアンテナ導体素子を使用するこ
とにより、アンテナシステムをコンパクトに設定でき、
さらに、垂直導体部分同士が互いに離間することにな
り、一方のアンテナ導体素子の他方のアンテナ導体素子
への影響を少なくすることができる。
【0055】〈第2実施例〉第2実施例は、L字形アン
テナ導体素子と逆L字形アンテナ導体素子を複数用い
て、ダイバシティアンテナシステムを構成することを目
的とする。図19は第2実施例の一例を示す。図19に
おいて、L字形アンテナ導体素子170aと逆L字形ア
ンテナ導体素子170dとで周波数帯F1を受信するた
めのダイバシティアンテナシステムを構成し、逆L字形
アンテナ導体素子170bとL字形アンテナ導体素子1
70cとで周波数帯F2を受信するためのダイバシティ
アンテナシステムを構成する。尚、周波数F1はF2より
も低い。これは、低い周波数帯ほど対のアンテナ素片間
隔を開ける方が空間ダイバシティとしての効果を得るこ
とできるためで、低いほうの周波数を受信する対のアン
テナ導体素子170aと170dを、高いほうの周波数
を受信する対のアンテナ導体素子170bと170cよ
りも大きく離間させるのである。換言すれば、高い受信
周波数帯のためのアンテナ導体素子を内側のアンテナ導
体素子に設定し、低い受信周波数帯のためのアンテナ導
体素子を外側のアンテナ導体素子に設定する。従って、
車両のウインドないの限られた両域内で、内側,外側共
に効率的に空間ダイバシティ効果が得られる。
【0056】〈第2実施例の具体例1〉図20は、第2
実施例の具体的適用例を示す。アンテナ導体素子170
aとアンテナ導体素子170dとがFM電波を受信する
ためのダイバシティシステムを構成する。ダイバシティ
アンテナシステムを構成する際には、意図的に、サブで
あるアンテナ導体素子170aの感度を落とすべく、ア
ンテナ導体素子170aの垂直素片の長さや水平素片の
長さを設定し、前述した空間ダイバシティ効果を組み合
わせることができる。
【0057】TV電波のLチャネル(VHF−L)につ
いては、メインをアンテナ導体素子170cに設定し、
サブを170aとする。尚、サブは感度を落とすべきこ
と、VHF−LとFMとは周波数帯が近接していること
に鑑みて、FM用のサブアンテナ導体素子とVHF−L
のサブアンテナ導体素子を170aで兼用している。図
20のシステムでは、周波数帯VHF−HとUHFにつ
いてはダイバシティ機能を設定していない。そして、V
HF−Hをアンテナ導体素子170bに設定し、UHF
をアンテナ導体素子170eに設定する。尚、UHFに
ついては高周波であるために、受信アンテナ長は短いた
め、垂直素片のみからなるアンテナ導体素子としてい
る。
【0058】〈第2実施例の具体例2〉図21のアンテ
ナシステムでは、アンテナ導体素子172aと172d
をFMとTVのチャネル1受信用のダイバシティシステ
ムとし、アンテナ導体素子172bをTV(チャネル
2)受信用とし、アンテナ導体素子172cをTV(チ
ャネル3)受信用としている。
【0059】図22,図23は、水平偏波された電波に
対する図21のアンテナシステムの各アンテナ導体素子
による受信感度(POWER AVERAGE)を示す。図22におい
て、実線はFM用のアンテナ導体素子172aの感度
(他のアンテナ導体素子は75オームで終端されてい
る)を、破線はFM用のアンテナ導体素子172dの感
度(他のアンテナ導体素子は75オームで終端されてい
る)を示す。また、図23において、実線はTV(2)
用のアンテナ導体素子172bの感度(他のアンテナ導
体素子は75オームで終端されている)を、破線はTV
(3)のアンテナ導体素子172cの感度(他のアンテ
ナ導体素子は75オームで終端されている)を示す。ア
ンテナとしての実用感度である15dBを達成してい
る。
【0060】図24,図25は、水平偏波された電波に
対する図21のアンテナシステムの指向特性を示す。図
24において、実線はFM用のアンテナ導体素子172
aの感度(他のアンテナ導体素子は75オームで終端さ
れている)を、破線はFM用のアンテナ導体素子172
dの感度(他のアンテナ導体素子は75オームで終端さ
れている)を示す。また、図25において、実線はTV
(2)用のアンテナ導体素子172bの感度(他のアン
テナ導体素子は75オームで終端されている)を、破線
はTV(3)のアンテナ導体素子172cの感度(他の
アンテナ導体素子は75オームで終端されている)を示
す。図24,図25に示された特性は、FM(1)とF
M(4)が互いに相補的でダイバシティシステムを構成
し、TV(2)とTV(3)が互いに相補的でダイバシ
ティシステムを構成していることがわかる。
【0061】〈第2実施例の効果〉以上説明した第2実
施例によると、 :L字形のアンテナ導体素子を用いることによりコン
パクトなダイバシティシステムが得られる。 :2つ以上のことなる周波数帯域でダイバシティアン
テナシステムを構成する場合、より低い周波数のための
1対のアンテナ導体素子をより高い周波数のための1対
のアンテナ導体素子よりも外側におくことにより、指向
性ダイバシティのみでなく空間ダイバシティとしての効
果も得ることができる。
【0062】〈結合容量の大きさによる影響〉上記第
1,第2実施例に用いられている2つのL字形アンテナ
導体素子間の結合容量の大きさがアンテナ特性に与える
影響について図26〜図29を用いて説明する。図2
6,図27は、図13に示された2つのL字形アンテナ
導体素子の水平素片同士の間隔d1を1cmにした場合と
3cmにした場合の特性(受信感度特性(POWER AVERAG
E))の変化を示す。図26は水平偏波電波に対して、図
27は垂直偏波電波に対する特性を示す。尚、垂直の導
体素片150aと151aとの間隔は10cmとしてい
る。
【0063】図26,図27において、実線Iは比較の
ためのリアポールアンテナの受信感度特性を示す。一点
鎖線IVは間隔d1を3cm(結合容量小)にしてアンテナ
導体素子150を75オームで終端したときのアンテナ
導体素子151の感度を示す。破線Vは間隔d1を1cm
(結合容量大)にしてアンテナ導体素子150を75オ
ームで終端したときのアンテナ導体素子151の感度を
示す。鎖線IVと破線Vを比較すれば、アンテナ導体素子
の間隔d1を遠ざけて結合容量を小さくするほうが特性
が向上することがわかる。尚、一点鎖線IIは、間隔d1
を3cmにしてアンテナ導体素子150bの長さを半分の
長さとしたとき、即ちIV,Vよりもさらに結合容量を小
さくしたときのものである。また、破線IIIは間隔d1を
1cmにしてアンテナ導体素子150を開放にしたときの
アンテナ導体素子151の感度を示す。図28は、図1
3のアンテナシステムにおいて、アンテナ導体素子15
1を75オームで終端しあるいは開放にしたときのアン
テナ導体素子150の感度を示す。特に、破線IとII
は、共に、アンテナ導体素子150の垂直片150bの
長さを半分にし、アンテナ導体素子間隔d1を3cmにし
た場合において、前者はアンテナ導体素子151を75
オームで終端したときの、後者は開放にしたときの特性
を示す。アンテナ導体素子間隔d1を十分に離せば、ア
ンテナ導体素子150の性能は、アンテナ導体素子15
1を終端するか開放にするかによって影響を受けないこ
とがわかる。尚、実線IIIは比較のためのリアポールア
ンテナの性能を示す。
【0064】図29は、図30に示したアンテナシステ
ムに於いて、一方のアンテナ導体素子を開放又は終端し
た場合のL字形アンテナ導体素子の特性変化を示す。図
30において、アンテナ導体素子181はL字形アンテ
ナ導体素子であり、図13のアンテナ導体素子151と
変わらない。図30のアンテナ導体素子180は矩形の
ループ型をしている。図29において、破線Iはアンテ
ナ導体素子180を75オームで終端したときのアンテ
ナ導体素子181の受信感度を、破線IIはアンテナ導体
素子180を開放にしたときのアンテナ導体素子181
の受信感度を示す。尚、実線IIIは比較のためのリアポ
ールアンテナの受信感度を示す。
【0065】アンテナ導体素子180を75オームで終
端したときのアンテナ導体素子181の受信感度を示す
破線Iの特性が悪いのは、垂直素片180a(図30参
照)がアンテナ導体素子181から離間していても、垂
直素片180b(図30参照)がアンテナ導体素子18
1に近接してしまっているので、それらの間の結合容量
が大きくなって、アンテナ導体素子180がアンテナ導
体素子181に影響するということである。
【0066】図26〜図29より、2つのアンテナ導体
素子間の結合容量を小さくすると、一方のアンテナ導体
素子は他方のアンテナ導体素子が開放である状態に近づ
く、即ち互いの影響が小さくなることがわかる。 〈更なる変形〉本発明はその主旨を逸脱しない範囲でさ
らに変形することができる。
【0067】上述の種々の実施例のガラスアンテナは、
想定される使用状態として、FMラジオおよびTVのV
HF帯に適用されるものとしているが、これらの周波数
帯を用いる他の通信装置(例えば、キーレスエントリー
システム)にも適用可能であることは勿論である。
【0068】また、上述の種々の実施例においては、ア
ンテナ導体素子間の容量結合を、互いに離間させてガラ
ス面上に配置することにより得ているが、アンテナ導体
素子間にチップコンデンサを設けて容量結合を得る構成
としてもよい。さらにこのチップコンデンサを容量を変
化できる可変コンデンサとすれば、アンテナ導体素子間
の結合容量の調整がガラスを車体に取り付けた後でも可
能になり、受信周波数に対するマッチング、また車体個
体差から必要となる最適アンテナ長の微調整が、車体が
生産ラインからラインオフした後でも可能となり、その
効果は絶大である。
【0069】また、上記実施例で、デフォッガが2つ以
上の領域に分割されて、デフォッガ領域内のアンテナ導
体がこれらの領域にまたがる必要性があるときは、アン
テナシステムを設計するときは、上述の(7),(8)
式を適用する。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よる車両用ガラスアンテナでは、第2のアンテナ導体
素子の水平素片が第1のアンテナと第2のアンテナに兼
用されるので、2つのアンテナの構成は簡単なものとな
り、簡単な構成で2つの受信特性を別個に得ることがで
る。
【0071】請求項2の車両用ガラスアンテナによれ
ば、広い受信周波数帯域を確保できる。請求項3の車両
ガラスアンテナによれば、第1のアンテナと第2のア
ンテナを同時に2つ動作させる必要のないときに、動作
させない方のアンテナ導体素子の受信機本体へのインピ
ーダンスは高くなるので、無用なる受信電波の損失を防
ぐことができる。
【0072】請求項4及び5の車両用ガラスアンテナに
よれば、第1のアンテナと第2のアンテナをコンパクト
な大きさに制限することができる。請求項車両用
ラスアンテナによれば、いずれか一方のアンテナの容量
結合が他方のアンテナに対する受信感度の損失要因にな
ることが抑制される。請求項車両用ガラスアンテナ
によれば、2つの周波数帯域の夫々にダイバシティアン
テナシステムが設定されている。
【0073】請求項車両用ガラスアンテナによれ
、空間ダイバシティとしての効果も効率的に得ること
ができる。
【0074】請求項車両用ガラスアンテナによれ
ば、2組のダイバシティアンテナシステムをコンパクト
なものとすることができる。請求項10車両用ガラス
アンテナによれば、低い周波数帯用のダイバシティアン
テナシステムと高い周波数帯用のダイバシティアンテナ
システムとをコンパクトに設定でき、空間ダイバシティ
としての効果も効率的に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の後部を示す斜視図である。
【図2】実施例が適用される車両のリヤウィンドをウィ
ンドガラス面と直交する方向から見た平面図である。
【図3】デフォッガの影響が極小化される原理を説明す
るためのアンテナの構成を原理的に示す図。
【図4】デフォッガの影響が極小化される原理を説明す
るためのアンテナの構成をモデル化した図。
【図5】デフォッガの影響が極小化される原理を説明す
るためのアンテナの構成をモデル化した図。
【図6】短縮率αと結合容量Cとの関係を示す図。
【図7】短縮率αと結合容量Cとの関係を例示した図。
【図8】図3〜図7に示された原理により構成したガラ
スアンテナを示す図。
【図9】図3〜図7に示された原理により構成したガラ
スアンテナの他の例の構成を示す図。
【図10】実施例における、結合容量Cと間隔dとの関
係を説明する図。
【図11A】図3〜図10の原理を発展させて、2つの
容量結合を並列に配列したときのアンテナシステム(具
体例1)の構成を示す図。
【図11B】図3〜図10の原理を発展させて、2つの
容量結合を並列に配列したときのアンテナシステム(具
体例2)の構成を示す図。
【図12】本発明の第1実施例の構成を示す図。
【図13】第1実施例に用いられているL字形アンテナ
導体素子の構成を説明する図。
【図14】第1実施例の原理を説明する図。
【図15】第1実施例のアンテナ導体素子の変形例を説
明する図。
【図16】第1実施例のアンテナ導体素子の他の変形例
を説明する図。
【図17】第1実施例のアンテナ導体素子の他の変形例
を説明する図。
【図18】第1実施例のアンテナシステムの干渉を減ら
すためのアンテナシステムの構成を示す図。
【図19】本発明の第2実施例の構成を示す図。
【図20】第2実施例の具体例の構成を示す図。
【図21】第2実施例の他の具体例の構成を示す図。
【図22】第2実施例の特性を説明する図。
【図23】第2実施例の特性を説明する図。
【図24】第2実施例の特性を説明する図。
【図25】第2実施例の特性を説明する図。
【図26】アンテナ導体素子間の結合容量の相違によっ
て特性が変わることを説明する図。
【図27】アンテナ導体素子間の結合容量の相違によっ
て特性が変わることを説明する図。
【図28】アンテナ導体素子間の結合容量の相違によっ
て特性が変わることを説明する図。
【図29】アンテナ導体素子間の結合容量の相違によっ
て特性が変わることを説明する図。
【図30】図29の特性の試験に用いたアンテナ導体素
子の構造を説明する示す図。
【符号の説明】
1 ボディ 3 ウィンドガラス 4 空白部 150,151,160 アンテナ導体素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−101402(JP,A) 特開 平6−164229(JP,A) 特開 平3−65803(JP,A) 米国特許5099250(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 1/32

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車幅方向に複数の熱線がデフォッガとして
    延設されたデフォッガ領域と、そのデフォッガ領域より
    も下部または上部であって熱線が延設されていない空白
    領域とを有するガラス上において、このデフォッガ領域
    の熱線に略直交交差して接続された第1のアンテナ導
    体素子を有した車両用ガラスアンテナであって、 前記空白領域において第1の給電部から給電され、ガラ
    ス面に沿って延設された第2のアンテナ導体素子と、 前記空白領域において第2の給電部から給電され、ガラ
    ス面に沿って延設された第3のアンテナ導体素子を具
    し、 前記第2のアンテナ導体素子は、 前記デフォッガ領域に向かって上下方向に延びる垂直素
    片と、その垂直素片の前記デフォッガ領域側から前記車
    幅方向に水平に延びる水平素片とを有し、 前記第3のアンテナ導体素子は、 前記デフォッガ領域に向かって上下方向に延びる垂直素
    片と、その垂直素片の前記デフォッガ領域側から前記車
    幅方向に水平に延びる水平素片とを有しており、 前記第2のアンテナ導体素子の水平素片と、前記第3の
    アンテナ導体素子の水平素片とが、前記空白領域におい
    て上下方向に離間すると共に前記車幅方向には重複する
    位置を含んだ状態で容量をなすように延設される ことに
    より、 前記第1のアンテナ導体素子と第2のアンテナ導体素子
    とが容量結合することによって第1のアンテナを形成
    し、 前記第1のアンテナ導体素子と第3のアンテナ導体素子
    とが、前記第2のアンテナ導体素子の水平素片を間に配
    した状態で容量結合することによって第2のアンテナを
    形成したことを特徴とする車両用ガラスアンテナ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用ガラスアンテナに
    おいて、前記 第1のアンテナの受信周波数帯は、前記第2のアン
    テナの受信周波数帯よりも低く設定されたことを特徴と
    する車両用ガラスアンテナ。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の車両用ガラスアンテナに
    おいて、 前記第1及び第2の給電部は、夫々、スイッチを介して
    受信機本体に接続され、一方のスイッチが導通状態の時
    は他方のスイッチは開いて高インピーダンス状態になる
    ことにより、前記異なる受信周波数帯のうちの一方のみ
    が前記受信機本体に入力されることを特徴とする車両用
    ガラスアンテナ。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3の何れかに記載の車両用
    ラスアンテナにおいて、前記第1のアンテナにおいて、 前記第1のアンテナ導体素子と第2のアンテナ導体素子
    とは、前記第2のアンテナ導体素子の水平素片と前記デ
    フォッガの最上位若しくは最下位の熱線とがなす第1の
    容量を介して 容量結合し、前記第2のアンテナにおいて、 前記第1のアンテナ導体素子と前記第3のアンテナ導体
    素子とは、前記第1の容量と、前記第3のアンテナ導体
    素子の水平素片と前記第2のアンテナ導体素子の水平素
    片とがなす第2の容量とを介して 容量結合することを特
    徴とする車両用ガラスアンテナ。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4の何れかに記載の車両用
    ラスアンテナにおいて、 前記第2及び第3アンテナ導体素子は、略L字形状部
    分若しくは逆L字形状部分を有し、前記第2及び第3の
    アンテナ導体素子の夫々の水平素片は、このL字若しく
    は逆L字の底辺に相当する導体部分をなすことを特徴と
    する車両用ガラスアンテナ。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の車両用ガラスアンテナに
    おいて、前記略L字形状部分若しくは逆L字形状部分を有する前
    記第2及び第3のアンテナ導体素子は、 前記第3のアンテナ導体素子の水平素片は前記第2のア
    ンテナ導体素子の水平素片よりも短く、前記空白領域に
    おいて上下方向に離間すると共に前記車幅方向には重複
    する位置を含んだ状態で容量をなすように延設される一
    方で、 前記第3のアンテナ導体素子の垂直素片が、その水平素
    片の両端のうち前記車幅方向の一方側に接続されてお
    り、前記第2のアンテナ導体素子の水平素片が、その両
    端のうち前記車幅方向の該一方側とは異なる他方側に接
    続されることにより、前記第2のアンテナ導体素子の垂
    直素片と、前記第3のアンテナ導体素子の垂直素片とが
    最大に離間していることを特徴とする車両用ガラスアン
    テナ。
  7. 【請求項7】請求項に記載の車両用ガラスアンテナに
    おいて、さらに、前記空白領域において第3の給電部から給電され、 前記
    ガラスの中心線に関して前記第2のアンテナ導体素子と
    反対側の位置においてガラス面に沿って延設された第4
    のアンテナ導体素子と、前記空白領域において第4の給電部から給電され、 前記
    ガラスの中心線に関して前記第3のアンテナ導体素子と
    反対側の位置においてガラス面に沿って延設された第5
    のアンテナ導体素子と具備し、 前記第4のアンテナ導体素子は、 前記デフォッガ領域に向かって上下方向に延びる垂直素
    片と、その垂直素片の前記デフォッガ領域側から前記車
    幅方向に水平に延びる水平素片とを有し、 前記第5のアンテナ導体素子は、 前記デフォッガ領域に向かって上下方向に延びる垂直素
    片と、その垂直素片の前記デフォッガ領域側から前記車
    幅方向に水平に延びる水平素片とを有しており、 前記第4のアンテナ導体素子の水平素片と、前記第5の
    アンテナ導体素子の水平素片とが、前記空白領域におい
    て上下方向に離間すると共に前記車幅方向には重複する
    位置を含んだ状態で容量をなすように延設される ことに
    より、 前記第1のアンテナ導体素子と第4のアンテナ導体素子
    とが容量結合することによって第3のアンテナを形成
    し、 前記第1のアンテナ導体素子と第5のアンテナ導体素子
    とが、前記第4のアン テナ導体素子の水平素片を間に配
    した状態で容量結合することによって第4のアンテナを
    形成しており前記第1乃至第4のアンテナによって、 前記第1のアンテナと第3のアンテナとが1つの受信周
    波数帯についてダイバシティアンテナシステムを構成
    し、 前記第2のアンテナと第4のアンテナとは別の受信周波
    数帯について別のダイバシティアンテナシステムを構成
    することを特徴とする車両用ガラスアンテナ。
  8. 【請求項8】請求項に記載の車両用ガラスアンテナに
    おいて、 前記ガラスの中心線に関して、前記第2のアンテナ導体
    素子は前記第3のアンテナ導体素子よりも前記車幅方向
    の一方側においてより外側に設けられ、また、前記第4
    のアンテナ導体素子は前記第5のアンテナ導体素子より
    前記車幅方向の他方側においてより外側に設けられ、 前記第1のアンテナと第3のアンテナが構成するダイバ
    シティアンテナシステムの受信種周波数帯域は前記第
    2のアンテナと第4のアンテナが構成するダイバシティ
    アンテナシステムの受信種周波数帯域よりも低いことを
    特徴とする車両用ガラスアンテナ。
  9. 【請求項9】請求項7に記載の車両用ガラスアンテナに
    おいて、 前記第3のアンテナにおいて、 前記第1のアンテナ導体素子と第4のアンテナ導体素子
    とは、前記第4のアンテナ導体素子の水平素片と前記デ
    フォッガの最上位若しくは最下位の熱線とがなす第3の
    容量を介して 容量結合し、前記第4のアンテナにおいて、 前記第1のアンテナ導体素子と第5のアンテナ導体素子
    とは、前記第3の容量と、前記第5のアンテナ導体素子
    の水平素片と前記第4のアンテナ導体素子の水平素片と
    がなす第4の容量とを介して 容量結合することを特徴と
    する車両用ガラスアンテナ。
  10. 【請求項10】請求項に記載の車両用ガラスアンテナ
    において、前記第2乃至第5のアンテナ導体素子は、夫々、略L字
    形状若しくは逆L字形状を有しており、 略逆L字形状をなす 前記第2のアンテナ導体素子の垂直
    素片の位置は、略L字形状をなす前記第3のアンテナ導
    体素子の垂直素片の位置よりも前記車幅方向の一方側に
    おいてより外側に設けられ、また、略L字形状をなす 前記第4のアンテナ導体素子の垂直素
    片の位置は、略逆L字形状をなす前記第5のアンテナ導
    体素子の垂直素片の位置よりも前記車幅方向の他方側に
    おいてより外側に設けられたことを特徴とする車両用
    ラスアンテナ。
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