JP3008423U - ガラスアンテナ - Google Patents

ガラスアンテナ

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JP3008423U
JP3008423U JP1994010823U JP1082394U JP3008423U JP 3008423 U JP3008423 U JP 3008423U JP 1994010823 U JP1994010823 U JP 1994010823U JP 1082394 U JP1082394 U JP 1082394U JP 3008423 U JP3008423 U JP 3008423U
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龍昭 谷口
栄一 山本
健治 久保田
一生 重田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 デフォッガとアンテナとを近接させてガラス
上に設けたガラスアンテナにおいて、ポールアンテナと
同等の性能を発揮するものを提案する。 【構成】 ガラス上に車幅方向の長さが2Yのデフォッ
ガ(130,140)とアンテナ導体(100,11
0,120)とが延設されたガラスアンテナであって、
車幅方向に直交する方向においてLの長さを有するとこ
ろの第1のアンテナ導体素子(110,120)と、デ
フォッガの延設された領域においてガラス面に沿って上
下方向に伸び、方向にXの長さを有すると共に、一部が
デフォッガの熱線の一部と直流的に接続された第2のア
ンテナ導体素子(100)とを具備するアンテナ。第1
のアンテナ導体素子(110,120)は、デフォッガ
に対して、第2のアンテナ導体素子(100)の一部と
接続された熱線が第1のアンテナ導体素子の一部と略4
0pF以下の容量で容量結合し、この容量結合によるア
ンテナ短縮率をαとすると、20cm≦L+α・Y≦70
cm、20cm≦L+α・X≦70cmを満足するするように
配設されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、車両等のウィンドガラスに設置されるガラスアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両用アンテナとして、そのボディにポール(ロッド)を絶縁状態で 突設してこれに給電するようにしたポールアンテナが広く知られているが、この ポールアンテナは、ポールの折れ曲がりや破損を招き易く、しかも走行時に風切 り音が発生するという問題があることから、これに代わるアンテナとしてガラス アンテナが実用化されている。
【0003】 このガラスアンテナは、例えば実開昭63−92409号公報等に開示される ように、車両のウィンドガラスに設けられるデフォッガの側部に近接してアンテ ナ線を配置し、それに給電するようにしたものである。 しかし、この従来のガラスアンテナでは、アンテナ線をデフォッガに対し近接 配置してアンテナの受信性能をチューニングしており、そのアンテナの性能を向 上させるための方法が定性的でなく、チューニングが不明確で予測し難いととも に、アンテナ自体の構成が複雑になるという問題がある。
【0004】 一方、これとは別に、特開昭62−131606号公報に開示されるように、 ガラス面に透明電導膜を設けるとともに、この電動膜上側のガラス面に、給電点 を有するアンテナ体を配置し、このアンテナ体と透明電動膜とを容量結合させて アンテナとするようにしたものが提案されている。 また、米国特許第5,029,308号では、デフォッガ熱線が張られた領域 内においてデフォッガ領域の略中央で上下方向に延びた第1のアンテナ導体を設 け、この第1のアンテナ導体と交差する熱線を電気的に接続する。さらに、デフ ォッガの最上位(若しくは最下位)の熱線に接続させるようにして、デフォッガ の上部(若しくは下部)において第2のアンテナ導体を設ける。即ち、前記第1 のアンテナ導体と第2のアンテナ導体とが1つのアンテナとして機能するように しているのである。しかしながら、第1,第2のアンテナ導体を接続すると、デ フォッガに流れる直流電流が第1のアンテナ導体に分流してしまい、上記接続点 近傍において曇り除去の効果が落ちてしまう。そこで、この米国特許では、第1 のアンテナ導体と第2のアンテナ導体との間にコンデンサを設け、デフォッガに 流れる電流が第1のアンテナ導体に分流しないようにしている。尚、このコンデ ンサの容量は、第1のアンテナ導体と第2のアンテナ導体とが1つのアンテナと して機能するように、受信周波数帯域において、高いインピーダンスを持たない ような値を有するものが選択されている。
【0005】 また、さらに、特開昭55−60304号は、デフォッガ領域内に上下方向に 第1のアンテナ導体を、デフォッガ領域外に第2のアンテナ導体を設ける。そし て、第1の導体に接続し且つこの第1の導体に直交(即ち、デフォッガ熱線に平 行するように)するようにして設けた第1の導線と、この第1の導線に平行させ 前記第2のアンテナ導体に接続された第2の導線とをガラス面上に設け、これら の第1,第2の導線同士を近接させて容量結合させるというものである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
上記提案の従来例(実開昭63−92409号や特開昭62−131606号 )では、アンテナ体を透明電導膜と容量結合させているものの、ガラスの透明性 を確保すべく、この電導膜の透明度を確保しようとして薄膜のものを利用すると 、その電気抵抗値が極めて高くならざるを得ず、受信電流が流れ難くなり、実用 上は良好なアンテナ性能を期待できない虞れがある。
【0007】 また、米国特許第5,029,308号では、設けられたコンデンサが受信電 波の周波数帯域において低インピーダンスとなるように選ばれているために、デ フォッガ熱線がアンテナとして機能してしまい、そのために、熱線に流れる加熱 電流がアンテナに影響してしまい、結局のところアンテナ性能が劣化してしまう という欠点がある。
【0008】 また、特開昭55−60304号においても、上記米国特許第5,029,3 08号と同じように、デフォッガ領域外に設けられたアンテナ形状に配慮がない ために、換言すれば、デフォッガ熱線がアンテナとして機能させないようにする ことを考慮していないためにアンテナ性能が劣化していた。 また、こうした従来のガラスアンテナは、本来的にアンテナ受信性能が劣るた めに、実用化に当たっては、アンテナに誘起される電圧を増幅するアンテナ・ブ ースタや、アンテナの持つインピーダンスをラジオのインピーダンスと同値に変 換するマッチング回路を付加するなどの、受信性能を向上させるための工夫が必 要となり、組み付け工数やコストの増大、構造の大型化・複雑化を招いていた。
【0009】 本考案は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ポ ールアンテナに近い特性が得られるガラスアンテナを提案するものである。
【0010】 本考案のさらなる目的は、デフォッガの影響を小さくすることのできるガラス アンテナを提案するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく、この考案の、ガラス上に車幅方向の長さが2Yのデ フォッガとアンテナ導体とが延設されたガラスアンテナは、 前記デフォッガよりも下部または上部に設けられた給電点と、 前記給電点から給電され、ガラス面に沿って延設され、且つ前記車幅方向に直 交する方向においてLの長さを有する第1のアンテナ導体素子と、 前記デフォッガの延設された領域においてガラス面に沿って上下方向に伸び、 前記車幅方向に直交する前記方向にXの長さを有すると共に、一部が前記デフォ ッガの熱線の一部と直流的に接続された第2のアンテナ導体素子とを具備し、 前記第1のアンテナ導体素子は、前記デフォッガに対して、前記第2のアンテ ナ導体素子の一部と接続された前記熱線が前記第1のアンテナ導体素子の一部と 略40pF以下の容量で容量結合し、この容量結合によるアンテナ短縮率をαと すると、 20cm≦L+α・Y≦70cm 20cm≦L+α・X≦70cm を満足するするように配設されていることを特徴とする。
【0012】 上記構成に拠れば、第1のアンテナ導体素子が40pF以下でデフォッガ熱線 と容量結合して、さらに、 20cm≦L+α・Y≦70cm, 20cm≦L+α・X≦70cm が満足するように、第1,第2のアンテナ導体素子とデフォッガとを構成するこ とにより、第1と第2のアンテナ導体素子がポールアンテナに近い特性を生む。
【0013】 他の構成になる本考案の、ガラス上に車幅方向の長さが2Yのデフォッガとア ンテナ導体とが延設されたガラスアンテナは、 前記デフォッガよりも下部または上部に設けられた給電点と、 前記給電点から給電され、ガラス面に沿って延設されたループ形状のアンテナ 導体素子であって、前記車幅方向に直交する方向においてLの長さを有するとこ ろの第1のアンテナ導体素子と、 前記デフォッガの延設された領域においてガラス面に沿って上下方向に伸び、 前記車幅方向に直交する前記方向にXの長さを有すると共に、一部が前記デフォ ッガの熱線の一部と直流的に接続された第2のアンテナ導体素子とを具備し、 前記第1のアンテナ導体素子は、前記デフォッガに対して、前記第2のアンテ ナ導体素子の一部と接続された前記熱線が前記第1のアンテナ導体素子の一部と 略40pF以下の容量で容量結合し、この容量結合によるアンテナ短縮率をαと すると、 20cm≦L+α・Y≦70cm 20cm≦L+α・X≦70cm を満足するするように配設されていることを特徴とするガラスアンテナ。
【0014】 上記構成に拠ると、第1のアンテナ導体素子はループ形状をしており、このア ンテナ導体素子が40pF以下でデフォッガ熱線と容量結合して、さらに、 20cm≦L+α・Y≦70cm、 20cm≦L+α・X≦70cm が満足するように、第1,第2のアンテナ導体素子とデフォッガとを構成するこ とにより、第1と第2のアンテナ導体素子がポールアンテナに近い特性となり、 受信感度がさらに向上する。
【0015】 本考案の好適な1態様によると、前記第1のアンテナ導体素子は互いに離間し た少なくとも2つのアンテナ素子を有する。このようなアンテナは、ダイバシテ ィシステムを構成することになり、種々の方向からの電波に対して良好な受信感 度が得られる。 本考案の好適な1態様によると、前記少なくとも2つのアンテナ素子には夫々 異なった受信感度が設定されることにより、ダイバシティアンテナシステムが構 成される。
【0016】 本考案の好適な1態様によると、前記少なくとも2つのアンテナ素子は、共に 、前記第1のアンテナ導体素子が設けられた領域と同じ側の前記デフォッガの上 部または下部に設けられるように設定されることにより、ダイバシティアンテナ システムが容易に設定されることになると共に、外観上に於いて美観を保つこと ができる。
【0017】 本考案の好適な1態様によると、前記少なくとも2つのアンテナ素子は、共に 、前記デフォッガの一部熱線と容量結合する部分を有し、その結合容量が夫々異 なるように設定されていることにより、ダイバシティシステムの調整が容易化さ れる。
【0018】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。尚、以下の実施例は本考案 を車両用ガラスアンテナに、特にリアガラスのアンテナに適用したものである。 各実施例の説明では、「左」は車両のボディの左側を、また「右」は同右側を、 また「上」は上側を、さらに「下」は下側をそれぞれ示すものとする。
【0019】 先ず、第1実施例〜第6実施例を説明することにより、本考案の様々な実施例 を説明し、次に、第1実施例〜第6実施例に共通の特徴点である、デフォッガの アンテナに対する影響を小さくできる理由を明らかにする。そして、本考案の最 も好ましい実施例として第7実施例を説明する。 〈第1実施例〉 図2は本考案の第1実施例に係る車両の後部を示し、1は車両のボディであっ て、このボディ1の後部にはリヤウィンド2が開口され、このリヤウィンド2に はリヤウィンドガラス3(以下、単にウィンドガラスという)が略気密状に嵌装 されている。
【0020】 図1に示すように、上記ウィンドガラス3の車室内側面にはリヤデフォッガ5 が、ウィンドガラス3の上端部(ウィンド2周囲上側のボディ1)から所定の大 きさの空白部4だけ隔てられ、さらに左右方向における中央部がウィンドガラス 3の左右中央部と略一致するように配置されて取り付けられている。このデフォ ッガ5は、上下段部5a,5bを有するコ字状のもので、車幅方向に左右に延び る複数本のヒータ線6,6,…(熱線)を上下2段に分け、上段側ヒータ線6, 6,…及び下段側ヒータ線6,6,…の各一側(右側)の端部同士をそれぞれ独 立バスバー7,8で接続し、全体のヒータ線6,6,…の他側(左側)の端部同 士を共通バスバー9で接続したものである。
【0021】 尚、図示しないが、上側独立バスバー7はボディ1にアースされてデフォッガ 5のアース側とされている。また、下側独立バスバー8は図外のスイッチを介し て車載バッテリーの+電源に接続されており、スイッチをON操作することで、 バッテリーからデフォッガ5の各ヒータ線6に給電して発熱させ、その発熱によ りウィンドガラス3面の曇りを除去するようになっている。
【0022】 尚、本明細書中では、上段側ヒータ線6,6,…及び下段側ヒータ線6,6, …の各左側の端部同士を夫々独立バスバー7,8で接続し、全体のヒータ線6, 6,…の右側の端部同士を共通バスバー9で接続したもの、即ち、本第1実施例 とは左右逆形状のデフォッガも「コ」字状と呼ぶことにする。
【0023】 さらに、本考案の特徴として、ウィンドガラス3において上記デフォッガ5上 側の空白部4の車室内面にはウィンドガラス3の左右中央部に、左右方向の幅W 及び上下長さLを有する導電体からなる矩形板状の導電板13がデフォッガ5の 上端部から間隔dをあけて貼り付けられ、この導電板13にはその上端部の左右 中央位置にて同軸フィーダ14の一端側の給電線が接続され、該同軸フィーダ1 4一端側の外被導体はリヤウィンド2周縁上側でその左右中央のボディ1にアー スされている。そして、図示しないが、同軸フィーダ13の他端部は車載ラジオ 受信機等に接続されている。
【0024】 また、デフォッガ5にはその左右中央位置に上段部5aの上端から下方に延び る所定長さXの導体線からなる導電線18(ショートバー)が配置され、この導 電線18により、デフォッガ5の上段部5aにおいて上側独立バスバー7と共通 バスバー9との間に張り渡されているヒータ線6,6,…同士がそれぞれ接続さ れている。
【0025】 上記導電板13下端とデフォッガ5上端との間隔dは、1mm未満であると、導 電板13とデフォッガ5とを確実に離隔することができない一方、50mmを越え ると、導電板13に対するデフォッガ5の影響が良好に確保されず、導電板13 のみからなるアンテナと同じものとなるので、d=1mm〜50mmが好ましい。更 には、d=2mm〜35mmがより好ましい。
【0026】 また、導電板13の左右幅Wは、受信電波が水平偏波であるとき20mm以上と し、受信電波が垂直偏波成分を有するとき(円偏波をも含む)に5mm以上とする のが好ましく、導電板13の左右幅Wについて受信電波に応じた最適値が得られ る。 したがって、上記実施例においては、車両のウィンドガラス3における左右中 央部にデフォッガ5が配置され、このデフォッガ5上側のウィンドガラス空白部 4における左右中央部に導電板13がデフォッガ5と間隔dをあけて配置され、 この導電板13に給電されてガラスアンテナが構成されているので、このアンテ ナを構成する導電板13はデフォッガ5と容量結合した状態となる。しかも、上 記デフォッガ5に上下方向に延びる導電線18が導電板13と対応して配置され ているので、導電板13とデフォッガ5領域内の導電線18とを含んだ一種のポ ールアンテナが構成される。その結果、アンテナの受信性能を高めることができ る。
【0027】 また、上記デフォッガ5は車両のウィンドガラス3に通常設けられているもの であり、このデフォッガ5上側の空白部4に導電板13を配置するだけでガラス アンテナが構成されるので、デフォッガが配設されたガラスを利用して、簡単な 構成でアンテナ性能を向上できる。 上記導電板13に対する給電位置を変えてもアンテナの受信性能はさほど変化 しない。このため、導電板13の給電位置を任意に設定でき、給電位置に制約が ある場合には変更すればよく、車両用アンテナとして有利である。
【0028】 上記デフォッガ5に設けられる導電線18の長さX、導電板13下端とデフォ ッガ5上端との間隔d、導電板13の左右幅Wを調節することにより、アンテナ の受信感度特性を設定することができる。すなわち、導電線18の長さXを調節 することによってアンテナの最大受信感度周波数を設定することができ、導電線 18の長さが長いほど最大受信感度の周波数帯域が低い周波数域に移る。
【0029】 また、導電板13とデフォッガ5との間隔dを調節することにより、最大受信 感度周波数が設定される。 さらに、導電板13の左右幅Wを調節することにより、最大受信感度周波数が 設定され、左右幅Wが大きくなると、その途中で最大受信感度が大きくなる値が あり、それから大きくすると受信感度が低下する。
【0030】 また、導電板13の左右幅Wを小さくしても、そのデフォッガ5との間隔dを 小さくすると、左右幅Wが大きいものと同等の受信性能が得られる。従って、こ れらの定性的な特性により、導電線18の長さX、導電板13下端とデフォッガ 5上端との間隔d、導電板13の左右幅Wの各数値を受信周波数に対応した適性 値に設定すればよい。詳細は後述する。
【0031】 〈第2実施例〉 図3は第2実施例を示し(尚、以下の各実施例では図1と同じ部分については 同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、上記第1実施例とは種類の異な るデフォッガ5を設けたウィンドガラス3に適応したものである。 すなわち、この実施例では、ウィンドガラス3内面に配置されるデフォッガ5 は、車幅方向に左右に延びる複数本のヒータ線6,6,…の一側(右側)の端部 同士をアース側バスバー10で、また他側(左側)の端部同士を電源側バスバー 11でそれぞれ接続したものであり、図示しないが、アース側バスバー10はボ ディ1にアースされてデフォッガ5のアース側とされ、電源側バスバー11は車 載バッテリーの+電源に接続されている。
【0032】 また、デフォッガ5の左右中央位置には上端から下方に延びる長さXの導電線 18が配置され、この導電線18によりデフォッガ5において同バスバー10, 11間に張り渡されているヒータ線6,6,…同士が接続されている。 そして、デフォッガ5上側のガラス空白部4においてデフォッガ5の導電線1 8に対応する左右中央位置に導電板13が配置されている。その他の構成は第1 実施例と同じである。
【0033】 したがって、この実施例でも上記第1実施例と同様の作用効果を奏することが できる。 〈第3実施例〉 図4は第3実施例を示し、上記第2実施例の構成において、導電板13内に空 間部を形成して導電板13を等価均一導体としたものである。
【0034】 すなわち、この実施例では、矩形状導電板13の内部に矩形状の空間部20が 形成されて、導電板13が中抜き形状のものとされている。そして、この空間部 20のガラス3部分は車両に装備する電話のアンテナ(図示せず)を設置するた めのスペースとされている。 したがって、この実施例では、矩形状導電板13の内部に矩形状の空間部20 が形成されて、導電板13が中抜き形状のものとされているが、この導電板13 は空間部20のないものと等価で、それと同等の受信性能が得られる。つまり、 アンテナの性能を低下させることなく導電板13に空間部20をあけることがで きる。
【0035】 また、この等価均一導体からなる導電板13内の空間部20が電話アンテナ設 置用のものであるので、ウインドガラス3において電話アンテナの設置スペース を確保して、その位置決めを容易に行うことができる。 尚、この実施例におけるデフォッガ5に代えて、第1実施例で説明したコ字状 のデフォッガ5を使用してもよく、同様の効果が得られる。
【0036】 また、導電板13内の空間部20に、電話用アンテナに代えてハイマウントス トップランプやセンサ等の他の各種電装品を設置するようにしてもよい。 さらに、図5に示すように、導電板13の空間部20に1本又は複数本の導体 線21を配置してもよく、同等のアンテナ性能が得られる。 〈第4実施例〉 図6は第4実施例を示し、上記各実施例では導電板13をデフォッガ5におけ る導電線18の真上位置に配置しているのに対し、導電板13を導電線18の位 置から右側にオフセットしたものである。
【0037】 この実施例では、上記第2実施例と同様に、ウィンドガラス3にデフォッガ5 がその左右中央部をガラス3の左右中央部に一致せしめて配置され、このデフォ ッガ5の左右中央部に長さXの導電線18が取り付けられている。 これに対し、デフォッガ5上側の空白部4に設けられる導電板13は、ウィン ドガラス3の左右中央部つまり導電線18の位置から左右方向の一側(図示例で は右側)に所定のオフセット量D(導電板13と導電線18との左右方向の距離 )だけオフセットされている。
【0038】 この実施例の場合、上記第2実施例と同様の作用効果が得られる。従って、例 えばウィンドガラス3の左右中央部にハイマウントストップランプ等の他の部材 を配置したい要求がある場合に有利であり、その部材のガラス3中央部への配置 を可能としつつ、アンテナ性能を確保することができる。 また、後述する如く2つのアンテナをウィンドガラス3の左右中央位置から離 して配置するダイバシティアンテナにも有利である。
【0039】 〈第5実施例〉 図7は第5実施例を示し、ダイバシティアンテナを構成したものである。 すなわち、この実施例では、上記第1実施例と同様に、ウィンドガラス3にコ 字状のデフォッガ5がその左右中央部をガラス3の左右中央部に一致せしめて配 置され、このデフォッガ5の左右中央部に導電線18が取り付けられている。
【0040】 また、デフォッガ5上側のウィンドガラス3の空白部4には、2つの導電板2 3,24がデフォッガ5中央にある導電線18の上方位置から等距離つまり左右 対象に配置されており、これらの導電板23,24はそれぞれ同軸フィーダ14 ,14の給電線により給電されており、両導電板23,24によりダイバシティ アンテナが構成されている。
【0041】 そして、右側の導電板23のデフォッガ5との間隔d1は、左側の導電板24 のデフォッガ5との間隔d2よりも小さくされていて(d1<d2)、右側の導 電板23のデフォッガ5との容量結合の容量が、左側の導電板24のデフォッガ 5との容量よりも大とされており、このことで、デフォッガ5との容量結合の大 きい右側の導電板23がメインアンテナに、また同容量結合の小さい左側の導電 板24がサブアンテナにそれぞれ構成されている。
【0042】 したがって、この実施例においては、デフォッガ5の左右中央部に上下方向に 延びる導電線18が設けられ、デフォッガ5上側のウィンドガラス空白部4に左 右1対の導電板23,24が導電線18上方の位置から等距離に配置され、該各 導電板23,24にそれぞれ給電されているので、両アンテナの指向性及び受信 感度が互いに異なり、ダイバシティアンテナのダイバシティ効果を容易に予測で きる。
【0043】 また、右側の導電板23のデフォッガ5との間隔d1が、左側の導電板24の デフォッガ5との間隔d2よりも小さく、右側の導電板23のデフォッガ5との 容量結合の容量が左側の導電板24のデフォッガ5との容量よりも大であるので 、デフォッガ5との容量結合の大きい右側導電板23をダイバシティアンテナに おける高感度のメインアンテナとする一方、容量結合の小さい左側導電板24を 低感度サブアンテナとすることができる。
【0044】 また、こうしてウィンドガラス3の空白部4における2つの導電板23,24 の各々のデフォッガ5との間隔d1,d2の変更により同デフォッガ5との容量 結合の大きさに差を持たせてメイン及びサブアンテナを設定するので、これらダ イバシティアンテナのメイン及びサブアンテナを容易に設定することができる。 しかも、このダイバシティアンテナを構成する2つの導電板23,24の受信 感度に差があるので、電波感度の弱いエリアでは、ダイバシティアンテナとして 使用せずに、デフォッガ5との容量結合の容量が大きい導電板23からなる高感 度のメインアンテナのみを使用すればよく、良好な受信感度が得られる。
【0045】 尚、この実施例では、各導電板23,24のデフォッガ5との間隔d1,d2を 互いに異ならせて、そのデフォッガ5との容量結合の容量に差を生じさせるよう にしているが、各導電板23,24とデフォッガ5との容量結合の容量の差をそ の他の構成により生じさせるようにすることもできる。 例えば図8に示す変形例では、導電板23,24の左右幅W1,W2をそれぞれ 異ならせ、ダイバシティアンテナのメインアンテナとする右側導電板23につい ては、左右幅W1を大きくしてデフォッガ5との容量結合の容量を大きくし、一 方、サブアンテナとする左側導電板24については、左右幅W2を右側導電板2 3よりも小さくして(W2<W1)、デフォッガ5との容量結合の容量を小さくす るようにしている。この場合においても、各導電板23,24の左右幅W1,W2 を変更するだけで、各々のデフォッガ5との容量結合の容量に差が生じるので、 メイン及びサブアンテナの設定を容易に行うことができる。
【0046】 また、図9に示す例では、導電板23,24の左右中央位置からのオフセット 量Dが所定量よりも大きくなるほど受信感度が低くなることを利用している。
【0047】 さらに、図10に示す例では、導電板23,24の形状によりデフォッガ5と の容量結合の容量が変化することを利用し、メインアンテナとなる右側導電板2 3は矩形板状のものとするが、サブアンテナとなる左側導電板24については、 左右両側部に凹凸のある形状(その他、台形、平行四辺形、平行四辺形及び台形 の中間形状を示す四辺形等としてもよい)としてデフォッガ5との容量結合の容 量を右側導電板23よりも低くしている。
【0048】 この第5実施例では、導電板23,24のデフォッガ5との容量結合の容量を 変えてダイバシティアンテナのメイン及びサブアンテナを設定しているが、この 各導電板23,24とデフォッガ5との容量結合の容量を予めそれぞれ所定値に 設定しておき、それに対し、最大受信感度が得られる周波数帯域を変更してダイ バシティアンテナのメイン及びサブアンテナを設定するようにしてもよく、最大 受信感度が得られる周波数帯域に対応する導電板23(又は24)をダイバシテ ィアンテナのメインアンテナとし、他の導電板24(又は23)をサブアンテナ として、ダイバシティアンテナのメイン及びサブアンテナを容易に設定すること ができる。
【0049】 さらに、導電板23,24の数は2つに限らず、3つ以上であってもよい。 〈第6実施例〉 図11は第6実施例を示し、FM帯域の電波をダイバシティ方式で受信するこ とに加え、AM帯域をも受信できるようにしたものである。 すなわち、この実施例では、ウィンドガラス3にデフォッガ5として上記第2 実施例と同様のものが設けられ、その左右中央部に導電線18が配置されている 。
【0050】 また、第5実施例と同様に、このデフォッガ5上側のガラス空白部4には左右 1対の導電板23,24が導電線18の位置に対し左右対称に配置されていて、 ダイバシティアンテナが構成されている。 そして、デフォッガ5におけるアース側バスバー10に対応する右側の導電板 23のデフォッガ5との間隔d1は、電源側バスバー11に対応する左側の導電 板24のデフォッガ5との間隔d2よりも小さくされており、デフォッガ5との 容量結合の容量結合の容量の大きい右側の導電板23がメインアンテナとされて デフォッガ5のアース側たるアース側バスバー10に、また同容量結合の容量の 小さい左側の導電板24がサブアンテナとされてデフォッガ5の電源側バスバー 11にそれぞれ対応して配置されている。
【0051】 さらに、上記メインアンテナとなる右側導電板23にはその上側右端部にFM 信号遮断用の所定容量のコイル26を直列に接続した導体線27の一端が接続さ れ、この導体線27の他端は上記デフォッガ5のアース側バスバー10の上端部 に接続されており、このことで、ダイバシティアンテナのメインアンテナとして の右側導電板23をデフォッガ5のアース側に接続してAMアンテナを兼用させ るようにしている。尚、図11中、28は、デフォッガ5に直列に接続されたチ ョークコイルである。
【0052】 したがって、この実施例では、FM電波を受信するときには、第5実施例と同 様にダイバシティ方式で受信され、デフォッガ5との容量結合の容量が大きい右 側の導電板23がダイバシティアンテナのメインアンテナとなり、容量結合の容 量の小さい左側の導電板24がサブアンテナとなる。 これに対し、AM電波を受信するときには、右側導電板23に接続されている デフォッガ5がAMアンテナとなって受信が行われる。
【0053】 そのとき、デフォッガ5との容量の大きくてメインアンテナとなる導電板23 がデフォッガ5のアース側バスバー10に対応してガラス3の右側に配置されか つ該アース側バスバー10にコイル26を介して接続されているので、デフォッ ガ5との容量の大きい導電板23をデフォッガ5と接続する導体線27の長さを 短くすることができ、AM電波信号の伝送ロスを小さくして、その受信性能を高 めることができる。
【0054】 また、従来では、図12に示すように、デフォッガ5の上側近傍にアンテナ線 30を這わせてFM受信帯域のメインアンテナ及びAM受信帯域のAMアンテナ とし、デフォッガ5をFM受信帯域のサブアンテナとしたダイバシティアンテナ を構成する場合、そのサブアンテナを構成するデフォッガ5に対しAM受信帯域 カット用のコンデンサ31を接続する必要があるが、図11に示す第6実施例で は、デフォッガ5との容量の小さい左側導電板24でFM受信帯域のサブアンテ ナを構成することができるので、従来の如きコンデンサ31が不要となる。
【0055】 尚、図13に示す如く、ウィンドガラス3の上端部に不透明部3aを設けるこ とで、右側導電板23の上端右端部に接続されているコイル26を車外から隠蔽 することができ、車両の外観見栄えを向上させることができる。 また、上記第6実施例では、導電板23とデフォッガ5のアース側バスバー1 0とを接続する導体線にコイル26を接続しているが、図14に示すように、F M帯域の波長に対応した所定長さのスタブ29を接続してもよく、第6実施例と 同様の作用効果が得られる。
【0056】 以上の各実施例では、ウィンドガラス3においてデフォッガ5の上側に空白部 4を形成し、この空白部4に導電板13,23,24を配置しているが、ウィン ドガラス3にその下縁部から空白部をあけてデフォッガ5を設け、このデフォッ ガ5下側のガラス空白部に導電板13,23,24を配置してそれに給電するよ うにしてもよく、同様の作用が得られる。
【0057】 〈具体的データ〉…図15〜図54参照 次に、以上の各実施例及びその変形例についての実験データ、基本的にはアン テナの周波数に応じた利得をダイポールアンテナ(基準アンテナ)と比較したデ ータを示す。 図15〜図18は、車両のウィンドガラスにデフォッガが設けられていない場 合に、ガラスの上部に左右幅W=10cmの導電板を取り付け、その上部の左右中 央に給電した状態で、導電板の長さを変えたときの水平偏波の受信感度特性を、 また図19〜図22は、同垂直偏波の受信感度特性をそれぞれ示す。尚、15本 のヒータ線が3cmずつの間隔をあけて上下方向に並んで配置されたコ字状のデフ ォッガをガラス上に仮想的に配置し、そのデフォッガにおけるヒータ線の上側か ら数えた位置をもって導電板の下端位置を示している。具体的には、図に示す例 えば「上中央給電」又は「15段」は導電板の長さが63cmであり、「13段」 は導電板の長さが57cmを、また「1段」は同21cmを、さらに「0段」は18 cmをそれぞれ示している。これらによると、導電板の長さに応じてアンテナの受 信感度が変化することが判る。
【0058】 図23〜図25は、上記説明したコ字状のデフォッガを実際にウィンドガラス に設け、その上側のガラス空白部の左右中央部に1枚の導電板をデフォッガ上端 から4mmの間隔をあけかつガラス上端から3cmの間隔(スロット)をあけて取り 付け、この導電板の左右幅を変えたときの水平偏波の受信感度特性を、また図2 6〜図28は、同垂直偏波の受信感度特性をそれぞれ示す。この特性によれば、 導電板の左右幅を大きくすると受信感度が上昇し、左右幅が20cmのときに最大 になるが、それを越えて大きくなると受信感度が低下することが判る。実験によ ると、この導電板の左右幅としては、実用上、50mm以上300mm以下の範囲が 好ましく、より好ましい範囲としては、100mm以上250mm以下である。
【0059】 また、これら図24及び図27に示される特性をデフォッガのない図15〜図 22のものと比較すると、導電板とデフォッガとの間隔が50mmを越えると、導 電板とデフォッガの間隔が受信感度に影響しなくなる。よって、導電板とデフォ ッガとの間隔を50mm以下としたガラスアンテナでは、受信感度の調節が可能に なる。
【0060】 図29及び図30は、コ字状のデフォッガ上側のガラス空白部の左右中央部に 左右幅10cmの1枚の導電板をデフォッガ上端から4mmの間隔をあけかつガラス 上端から3cmの間隔をあけて取り付けるとともに、導電板下方のデフォッガに導 電線(縦線)を配置し、この導電線の上端から下端までの距離を変えたときの水 平偏波の受信感度特性を、また図31及び図32は、同垂直偏波の受信感度特性 をそれぞれ示す。一方、図33は、ウィンドガラスに設けるデフォッガをコ字状 のものから第2実施例に示すもの(図3参照)に代えて、デフォッガにおける1 本の導電線(縦線)の長さを変えたときの水平偏波の受信感度特性を、また図3 4は、同垂直偏波の受信感度特性をそれぞれ示す。尚、上記と同様に、デフォッ ガにおけるヒータ線の上側から数えた位置をもって導電線の下端位置を示し、「 縦線15段」はデフォッガの上端から下端まで導電線を配置し、「縦線0段」又 は「縦線なし」は導電線のない状態を示している。また、図35は、上記とは異 なる形状(ガラスの上下長さが左右方向の幅の約2/3程度のもの)のウィンド ガラスに対し第2実施例に示すデフォッガを設け、このデフォッガにおける1本 の導電線の長さを変えたときの水平偏波の受信感度特性を、また図36は、同垂 直偏波の受信感度特性をそれぞれ示す。上記と同様に、デフォッガにおけるヒー タ線の上側から数えた位置をもって導電線の下端位置を示し、例えば「下から2 段カット」はデフォッガの最下段から上側に向かって2段目のヒータ線位置まで 導電線を配置した状態を示している。これらの特性によると、デフォッガに導電 線がない「縦線0段」又は「縦線なし」の状態でも所定の周波数帯域では実用上 問題がない受信性能が得られること、及び、導電線の長さが長くなるほど受信感 度が上りかつその高い受信感度域が周波数の低い側にスライドしていることが判 る。
【0061】 図37〜図39は、コ字状デフォッガにおける導電線の上側に4mmの間隔をあ けて配置される左右幅10cmの導電板をガラスの左右中央位置から所定量だけオ フセットした時の水平偏波の受信感度特性を、また、図40〜図42は、同垂直 偏波の受信感度特性をそれぞれ示す。従って、導電板のガラスの左右中央部から のオフセット量が大きくなるほど受信感度が低下することが判る。
【0062】 図43は、デフォッガ上の導電板の左右幅を40cmとし、その導電板の給電位 置を変えたときの水平偏波の受信感度特性を、また図44は、同垂直偏波の受信 感度特性をそれぞれ示している。この特性によれば、導電板に対する給電点を変 えても受信感度特性に変化がないことが判る。 図45は、デフォッガの左右中央部に上側から数えて7段目位置まで延びる導 電線を配置し、このデフォッガ上側のガラス空白部に、ダイバシティアンテナの サブアンテナとなる左側導電板(左板)をデフォッガとの間隔を24mmあけて、 またメインアンテナとなる右側導電板(右板)を同間隔を4mmあけてそれぞれ設 けたときの水平偏波及び垂直偏波の各受信感度特性を示す。また、図46は、同 じアンテナ構成におけるメインアンテナとしての右側導電板の水平偏波及び垂直 偏波の各指向性を示している。これに対し、図47は、車両に一般的に用いられ るリヤポールアンテナの水平偏波及び垂直偏波の各受信感度特性を、また図48 は、リヤポールアンテナの水平偏波及び垂直偏波の各指向性を示している。これ らを比較すると、本考案のガラスアンテナは、水平偏波及び垂直偏波の何れにつ いてもリヤポールアンテナと同等の受信感度特性及び指向性が得られることが判 る。
【0063】 図49は、上記構成のデフォッガ上側の空白部に左右幅が10cmの左右1対の 導電板を配置して、ダイバシティアンテナのメインアンテナとなる右側導電板は デフォッガとの間隔を4mmに固定し、サブアンテナとなる左側導電板の同間隔を 変えたときの右側導電板(メインアンテナ)における垂直偏波の受信感度特性を 示す。また、図50は、同じアンテナ構成における左側導電板(サブアンテナ) における垂直偏波の受信感度特性を示している。このことから、左側導電板のデ フォッガとの間隔が右側導電板のそれと同じであるときには、右側導電板の受信 感度は低くなるが、この左側導電板のデフォッガとの間隔を大きくすると、それ に伴い右側導電板の受信感度が元に戻る特性のあることが判る。
【0064】 図51は、デフォッガ上側空白部の左右中央部にダイバシティアンテナのメイ ンアンテナとなる導電板を配置する一方、左右中央部からオフセットしてサブア ンテナを配置し(第5実施例の図9参照)、このサブアンテナに対する給電位置 を変えたときのメインアンテナにおける垂直偏波の受信感度特性を示す。すなわ ち、サブアンテナへの給電位置を変えてもメインアンテナの受信感度特性に変化 がないことが判る。
【0065】 図52は、デフォッガの上部に配置される右側導電板の位置を左右中央部から 右側に23cmとし、この導電板を左右幅が10cmの中実板状としたもの、内部に 空間部を形成して2mm幅の中空枠状としたもの、この2mm幅の枠の空間部に左右 方向の1本の導体線(横線)を配置したもの、空間部に左右及び上下方向の2本 の導体線(十字線)を配置したもの、空間部に左右方向の3本の導体線及び上下 方向の1本の導体線を配置したもの、空間部に左右及び上下方向にそれぞれ3本 ずつの導体線を配置したものに変えたときの水平偏波の受信感度特性を、また図 53は、同垂直偏波の受信感度特性をそれぞれ示している。この特性によれば、 導電板は、内部に空間部を有するもの、或はその空間部に1本または複数本の導 体線を配置したものが中実板状のものと等価の等価均一導体となり、何れのもの でも同等のアンテナ性能が得られることが判る。
【0066】 図54は、デフォッガの上部に配置される左右幅10cmの右側導電板を、空間 部に左右及び上下方向にそれぞれ3本ずつの導体線を配置した2mmの枠状とした 状態(これを基準状態とする)、この導電板をデフォッガと10μHのコイルで 接続した状態、導電板から真下に延びる導体線を介してデフォッガに接続した状 態、逆方向に配置された1mmの導体線により導電板をデフォッガと接続した状態 、デフォッガのアース側バスバーを取り外して導電板とデフォッガとを接続した 状態、導電板をデフォッガのバスバーに直結した状態の各々での垂直偏波の受信 感度特性を示す。この特性によれば、導電板をデフォッガと接続する場合、その 接続形態を適正にすることで、メインアンテナの受信感度を基準状態と同等に向 上維持できることが判る。
【0067】 〈原理〉 以上説明した第1実施例から第6実施例のガラスアンテナでは、第1のアンテ ナ導体は導電板(第1実施例)であったり、あるいは太い導線(第3実施例)で ある。しかしながら、このような第1のアンテナ導体は後方視界を狭めるので、 車両用としては好ましくない。そこで、第1実施例から第6実施例に共通の課題 であるところの、デフォッガの熱線がアンテナの動作に影響を与えないようにす ることができる理由について先ず説明する。そのうえで、デフォッガの熱線がア ンテナの動作に影響を与えないような構造を実施し、併せて細い導体を使うこと により良好な後方視界を確保した実施例を続いて説明する。
【0068】 図55は、デフォッガの熱線が配された領域において熱線6に交差して導体4 1が配線されているところを示す。最上位の熱線6に平行して導体42が配され 、この導体42に直交して導体40が配されている。導体40は、第1実施例に おける導体板13などに相当する。また、導体41は第1実施例などの導体18 に相当する。導体40の給電点からの長さをL、デフォッガの熱線(最上位の熱 線6a)の長さを2Yとする。導体40と熱線6との関係を見るために、図56 のような等価回路図を考える。図56でコンデンサは導体42と熱線6aとによ る結合容量である。コンデンサ43によるアンテナ短縮率をαで表す。今、結合 容量C=11pF(84MHz)、L=12cm、Y=28cmとすると、コンデンサ 43による短縮効果により、図56のアンテナは図57に示したアンテナと等価 となる。この例では、コンデンサ43以降のアンテナ導体の長さが28cmから2 2cmに短縮したので、コンデンサ短縮率αは、 α=22/28 となる。短縮率αと結合容量との関係を実験的に求めれば、図58及び図59の ようになる。図58のグラフによれば、結合容量Cが増えれば短縮率αは増加す る。しかし、短縮率αは、結合容量Cが40pFを超えると、Cが増えても1を 超えない。このことは、結合容量を40pFを超えて増やすことは意味がないこ とを物語っている。
【0069】 長さ2Yの熱線6がアンテナに大きく影響しなくなるためには、その熱線のイ ンピーダンスが極めて大きくなればよい。考案者達による実験の結果、熱線6の インピーダンスが極めて大きくなるためには、 β・λ/4=L+α・Y …(1) の関係を満足するように、導体(アンテナの一部)の長さLと、熱線(最上位の 熱線)の長さYと、容量結合による短縮率αとの関係を設定すれば良いことを見 いだした。ここで、λは受信しようとする電波の波長であり、βはガラスによる アンテナ短縮率であり、自動車用のガラスであれば、通常、β=0.6程度であ ることが知られている。
【0070】 (1)式を変形すると、 α=(β・λ/4 −L)・1/Y …(2) となる。(2)式を使って、車両が異なる場合について考察する。車両によって 、Lが長くなる場合は、(2)式からαは小さくなることが分かるから、デフォ ッガの影響を少なくするためには、図58のグラフに従って結合容量Cを低くす る。一方、Yの長さが短いような車両では、(2)式からαが大きくなることが 分かるから、容量Cを大きく設定する。
【0071】 このような手法により決定された、デフォッガがアンテナ特性にほとんど影響 しなくなるような設定は、FM周波数域の波長であれば、 70cm≦λ/4≦100cm であり、車載状態ではガラス短縮率(β=0.6)を掛けて、 42cm≦β・λ/4≦60cm、 即ち、 42cm≦L+α・Y≦60cm となる。
【0072】 尚、上記式(1)の関係はデフォッガのバスバー端部が車体ボデイに短絡され ている理想状態を想定した場合に成り立つもので、実際の車両においては、バス バーとボデイ間とはある程度の容量結合によって接続されている構成と見做され えることから、FMラジオ用としての、上記のL+α・Yの取るべき好ましい範 囲としては、 20cm≦L+α・Y≦70cm …(3) であることが実験的に得られた。また、FMラジオの周波数帯域が88MHz〜1 08MHzの北米に於て使用するに特に相応しいアンテナについては、 40cm≦L+α・Y≦50cm となり、一方、日本におけるFM電波の周波数帯域76MHz〜90MHzについては 、 50cm≦L+α・Y≦60cm に設定されるガラスアンテナが特に好ましい性能を示す。
【0073】 また、実際にはFMラジオ用電波等広がりを有する周波数帯域の電波を受信す るので、全域に亘って受信性能を確保するためには、L+α・Yは受信しようと する周波数帯域の略中央部分の周波数にあわせた長さとするのが良いことは勿論 である。
【0074】 〈第7実施例〉…ループ導体のアンテナへの適用 第1実施例〜第6実施例の原理モデルとしての第55図のアンテナに於て、第 1の導体40部分をループ45に変更した場合のアンテナ(第7実施例)を図6 0,図61に示す。ループ導体の特徴は、車幅方向に幅Wを有することであり、 このようなループ導体を用いると、結合容量の設定がWを変えることにより簡単 に行なうことができる。図62に、第1のアンテナ導体としてのループ導体45 の幅Wを色々と変えたときに、そして、ループ導体45とデフォッガ熱線6との 距離dを色々と変えたときに、結合容量がどのように変わるかを示す。
【0075】 図60のような、第7実施例に示した形状のガラスアンテナを、従来のリアポ ールアンテナ(90cmのロッドアンテナ)と性能比較を行なった結果を図63( 偏波面が垂直の場合)、図64(偏波面が水平の場合)に示す。図63〜図64 において、実線はリアポールアンテナについての特性を、破線は図60のガラス アンテナの特性を示す。POWER AVERAGEは各周波数における平均受信強度を示す 。破線(実施例)と実線(従来例)とを比較しても分かるように、実施例のガラ スアンテナはリアポールアンテナに比して遜色のない性能を示すことが分かる。 特に、ガラスアンテナは、リアポールアンテナに比して保守性の面や風切り音等 の面で圧倒的に優れているので、アンテナ性能として十分なモノが得られること の実用的な価値は特に大きい。
【0076】 次に、図61のように、ループ導体45(W=20cm)をデフォッガの下部に 配し、デフォッガの中央位置に於てこのアンテナ45に給電した例における特性 を図65〜図68に示す。特に、図65は、偏波面が垂直である場合におけるPO WER AVERAGEを示し、図66は、同じく垂直偏波された電波を受信したときの指 向特性を示す。また、図67は、偏波面が水平である場合におけるPOWER AVERA GEを示し、図68は、同じく水平偏波された電波を受信したときの指向特性を示 す。
【0077】 これらのグラフに示されているように、ループ導体部分をデフォッガの下部に 設けてもよいことが分かる。 〈アンテナ形状の変化による比較〉 次に、第1のアンテナ導体の形状を色々と変えたときにおけるガラスアンテナ としての特性の比較を図69〜図72において行なう。図69〜図70は偏波面 が垂直である場合を、図71〜図72は偏波面が水平である場合を示す。図示の 都合上、記号「ロ」は第1実施例に示したようなベタ張りの導体板13の特性を 、記号「田」はループ導体(ロの字形状)の内部に十字形の2本の導体を配した アンテナ導体素子(例えば図5の例)の特性を、記号「目」はループ導体(ロの 字形状)の内部に−字形の2本の導体を配したアンテナ導体素子の特性を、記号 「Δ」は三角形状のアンテナ導体素子の特性を、記号「逆T」は図55に示した ようなアンテナ導体素子の特性を示す。
【0078】 図70,図72の表から見ると、「目」形状、「田」形状、「Δ」形状などの いずれのループ導体を用いても性能の良いガラスアンテナが得られる。 〈実験データ〉 次に、図60のような第1実施例に示した形状のアンテナが図73に示すモノ ポール型アンテナと同等な特性のアンテナであることを述べた後に、モノポール 型アンテナの長さを色々と変えたときのガラスアンテナとしての特性変化をグラ フに従って説明する。
【0079】 図60のような第1実施例に示した形状のガラスアンテナを図73のモノポー ル型アンテナ(長さ40cm)と性能比較を行なった結果を図74,図75(偏波 面が垂直)と図76,図77(偏波面が水平)に示す。図74〜図77において 、実線はモノポール型アンテナについての受信感度特性と指向特性を、破線は図 60のガラスアンテナの受信感度特性と指向特性を示す。破線(実施例)と実線 (モノポール型アンテナ)とを比較してわかるように、アンテナ特性を示す受信 感度特性と指向特性とのデータが夫々略一致していることから、実施例のガラス アンテナはモノポール型アンテナと同等な特性のアンテナであることがわかる。
【0080】 次に、図78〜図85は、図73に示すモノポール型アンテナが偏波面が水平 である電波を受信した場合において、そのモノポール型アンテナの長さを変えた ときのPOWER AVERAGE特性を示し、図86〜図93は、同じく垂直偏波された電 波を受信したときのPOWER AVERAGE特性を示す。ここで、給電点は、デフォッガ の上側とし、且つガラスの車幅方向の中央に取った。これらのグラフのなかで、 モノポール型アンテナの長さを、その下端のデフォッガの段位置によって示した 。そして、「最上位」位置若しくは「上中央給電」位置とは63cm、13段目は 57cm、11段目は51cm、9段目は45cm、8段目は42cm、7段目は39cm 、5段目は33cm、1段目は21cm、0段目は18cmを示す。
【0081】 図82〜図83の表から判断すると、水平偏波に対して、0段目(18cm)の 位置までの長さ未満が限界と考えることができる。図92,図93の表から判断 すると、垂直偏波に対して、デフォッガ上3cm(即ち15cm)の位置が限界と考 えることができる。 また車型の異なる車両に対してモノポール型アンテナの長さを変更したときの 特性変化を図94〜図97に示す。但し、図94〜図95は垂直偏波に対して、 図96〜図97は水平偏波に対しての特性変化である。水平偏波に対して、4段 目(29.5cm)の位置までの長さ未満が限界と考えることができる。垂直偏波 に対して、データから推測すると、3段目(即ち26.5cm)が適当である。
【0082】 従って図78〜図97を総合すると、モノポール型アンテナをガラスアンテナ として車両に搭載した場合、モノポール型アンテナの長さをLxとすると、 20cm≦Lx≦70cm …(4) の範囲で高性能のアンテナが得られる。 また、上記実施例のアンテナシステムは、前述したように(1)式を満足する ように設定すれば、TVのVHF帯にも適用が可能である。
【0083】 TVのVHF帯域の波長(92MHz〜222MHz)に於ては、デフォッガがアン テナ特性に殆ど影響しなくなる設定は、 34cm≦λ/4≦82cm であり、車載状態ではガラス短縮率(β=0.6)を掛けて、 20cm≦β・λ/4≦50cm 即ち、 20cm≦L+α・Y≦50cm となる。
【0084】 前述のように、(1)式はデフォッガのバスバーの端部が車体ボデイに短絡さ れている理想状態を考えた場合に成り立ち、実際の車載状態に於いてはバスバー とボデイとの間はある程度の容量結合によって接続されていると見做すことがで きるから、上記TVのVHF帯域用としてのL+α・Yの取り得る好ましい範囲 としてはFM周波数用のアンテナと同様に理想状態よりも若干の広がりを有する こととなり、10cm以上60cm以下である。さらに、実用上VHF帯全域に亘っ て受信性能を確保するためには、L+α・YはVHF帯の略中央部分の周波数に マッチした長さとするのが良いことは勿論である。
【0085】 〈除曇機能の強化〉 図61のガラスアンテナにおいては、第1のアンテナ導体としての導体45は 、下部においてデフォッガと容量結合すると共に、さらにもう一本の熱線によっ て囲まれている。導体45は熱線によって囲まれてはいるものの、熱線とは接し ていない。従って、導体45は熱線の直流電流の影響を受けることはほとんどな い。そして、導体45の周辺のガラス領域はこの熱線によって暖められ曇ること はない。
【0086】 〈具体例1〉 以上説明した各種実施例をさらに拡張発展して、実際の自動車に適用可能な具 体的なガラスアンテナを説明する。 図98は、具体例1にかかるガラスアンテナの構成を示すもので、前述の第1 図などと異なり、自動車内部から見たときの図である。従って左右が逆になって いる。
【0087】 この具体例1でも、前述の実施例と同様にデフォッガは2つの領域130,1 40に分割されている。デフォッガ130の中央に第2のアンテナ導体としての 導体100が複数の熱線6と交差するように配設されている。長さXの導体10 0は、熱線6の車幅方向の中央において各熱線6と接続されているので、ヒータ 電流が内部を流れることはない。ダイバシテイアンテナシステムを構成するため に、デフォッガが配設されていない領域において、2つのアンテナ110,12 0が、最上位の熱線108と容量結合すべく配設されている。各アンテナの給電 点は、同軸フィーダ線を介して、アンテナブースタ等を介さずに直接ラジオ受信 機、そしてスピーカに接続される。
【0088】 第1のアンテナ導体のメインアンテナ素子としてのアンテナ110は、「目」 の字形状を有している。また、サブアンテナ素子としてのアンテナ120は「日 」の字形状を有している。アンテナ110の高さはLであり、幅はWである。従 って、L,W,d等は前記(1)〜(3)式を満たす最適な値(W,dによって αを決定)に決定される。
【0089】 具体的なアンテナの設定に当たっては、先ず、前記(1)式の関係を基に、受 信しようとする電波の波長(中心)λとガラスに配されるデフォッガの長さYと から、デフォッガの影響を受けにくい最適な第1アンテナ導体素子(メインアン テナ素子110)の高さLと結合容量C(短縮率αに関連する)の組み合わせを 決定する。幅W,dの寸法は、この結合容量Cの値に基づいて決定される。
【0090】 次に、導体100の長さXが車両毎に実験等により求められる最適なモノポー ル型アンテナ長(Lx)との関係式 L+α・X=Lx に基づいて決定される。尚、Lxの値は、FMラジオ電波を受信する場合は、通 常の使用形態において、20cm〜70cmの範囲内に入り、この範囲は前述の範囲 と同じである。また、メインアンテナの幅Wの値としては50mm〜300mmの範 囲が好ましく、より好ましくは100mm〜250mmの範囲に設定されるのが良い 。高さLの値としては40mm〜300mmの範囲内が好ましい。
【0091】 サブアンテナ120はメインアンテナ110と受信感度を異にしてダイバシテ イ機能を供給するもので、サブアンテナとしてのアンテナ120が熱線108と 容量結合するときの結合容量は、アンテナ120がサブであるがゆえに低く設定 される。また、サブアンテナ120の幅、高さとも、メインアンテナ110のそ れよりも小さい値に設定されている。
【0092】 メインアンテナ110の給電点から導電線125が伸びてデフォッガ130の バスバーに接続されている。本来はFM用のアンテナである110が導電線12 5によってデフォッガのバスバーに接続されることにより、アンテナ110の共 振点がAM領域にも生まれ、AMアンテナとしても使うことができる。 〈具体例2〉 図99に示された具体例2は、図98の具体例1に対して、デフォッガ130 内に配設されたアンテナ導体100に加えて、デフォッガ140内において導体 150が追加されている。アンテナ110の高さをL1、アンテナ120の高さ をL1’、アンテナ110と熱線との距離をd1’、アンテナ120と熱線との距 離をd1”、導体100の長さをX1、導体150の長さをX1’とし、デフォッ ガ130とデフォッガ140との間の距離をd2とすると、 アンテナ110に対して、 20cm≦L1+α1・(X1+α2・X1’)≦70cm アンテナ120に対して、 20cm≦L1’+α1’・(X1+α2・X1’)≦70cm が成り立つと、好ましいアンテナ長として、性能の良いガラスアンテナが提供さ れる。但し、α1はアンテナ110のデフォッガ130による短縮率であり、α1 ’はアンテナ120のデフォッガ130による短縮率であり、α2は、導体15 0の、デフォッガ130と140との容量結合による短縮率である。
【0093】 さらに、上記説明した数多くの実施例によって、以下のような構成のガラスア ンテナ及びその設定方法が提案されていることが明らかである。
【0094】 (1):ガラスにその上縁部又は下縁部から空白部をあけてデフォッガが設け られ、 上記デフォッガ上側又は下側のガラス空白部に導電板が配置され、該導電板に 給電されていることを特徴とするガラスアンテナ。 (2):(1)記載のガラスアンテナにおいて、 導電板に上下に対応する位置のデフォッガ領域に上下方向に延びる導電線が配 置されていることを特徴とするガラスアンテナ。
【0095】 (3):(2)記載のガラスアンテナにおいて、 導電板とデフォッガとの間隔は、1mm〜50mmの範囲にあることを特徴とする ガラスアンテナ。
【0096】 (4):(2)記載のガラスアンテナにおいて、 導電板は、等価均一導体で構成されていることを特徴とするガラスアンテナ。 (5):(4)記載のガラスアンテナにおいて、 導電板の中央部に電話アンテナ設置用等の空間部が形成されていることを特徴 とするガラスアンテナ。
【0097】 (6):(2)記載のガラスアンテナの設定方法であって、 導電線の長さを調整することにより、最大受信感度周波数を設定することを特 徴とするガラスアンテナの設定方法。 (7):(2)記載のガラスアンテナの設定方法であって、 導電板とデフォッガとの間隔を調節することにより、最大受信感度を設定する ことを特徴とするガラスアンテナの設定方法。
【0098】 (8):(2)記載のガラスアンテナの設定方法であって、 導電板の左右幅を調節することにより、最大受信感度周波数を設定することを 特徴とするガラスアンテナの設定方法。 (9):(2)記載のガラスアンテナの設定方法であって、 ガラスの左右中央位置に対する導電板のオフセット量を調節することにより、 最大受信感度周波数を設定することを特徴とするガラスアンテナの設定方法。
【0099】 (10) ガラス上にその上縁部又は下縁部から空白部をあけてデフォッガが 設けられ、 上記デフォッガの左右中央部に上下方向に伸びる所定の長さの導電線が設けら れ、 デフォッガ上側又は下側部のガラス空白部に複数の導電板が配置され、該各導 電板に給電されていて、ダイバシティアンテナが構成されていることを特徴とす るガラスアンテナ。
【0100】 (11):(10)記載のガラスアンテナにおいて、 少なくとも2つの導電板が、デフォッガ左右中央部にある導電線の位置から等 距離に配置されていることを特徴とするガラスアンテナ。 (12):(10)記載のガラスアンテナにおいて、 所定の導電板とデフォッガとの容量が、他の導電板のデフォッガとの容量より も大とされていることを特徴とするガラスアンテナ。
【0101】 (13):(12)記載のガラスアンテナにおいて、 所定の導電板のデフォッガとの間隔が、他の導電板のデフォッガとの間隔より も小とされていることを特徴とするガラスアンテナ。 (14):(12)記載のガラスアンテナにおいて、 所定の導電板の左右幅が、他の導電板の左右幅よりも大とされていることを特 徴とするガラスアンテナ。
【0102】 (15):(10)記載のガラスアンテナにおいて、 所定のデフォッガ左右中央部にある導電線と上下に対応する位置に配置され、 他の導電板がデフォッガの左右中央位置からオフセットした位置に配置されてい ることを特徴とするガラスアンテナ。 (16):(12)記載のガラスアンテナにおいて、 デフォッガとの容量の大きい導電板がデフォッガのアース側に配置されかつ該 アース側に接続されていることを特徴とするガラスアンテナ。
【0103】 (17):(10)記載のガラスアンテナの設定方法であって、 各導電板のデフォッガとの容量に差を持たせることにより、ダイバシティアン テナを設定することを特徴とするガラスアンテナの設定方法。 (18):(10)記載のガラスアンテナの設定方法であって、 最大受信感度が得られる周波数帯域を変更することにより、ダイバシティアン テナを設定することを特徴とするガラスアンテナの設定方法。
【0104】 (19):(17)記載のガラスアンテナの設定方法において、 各導電板のデフォッガとの間隔を変更して、導電板のデフォッガとの容量に差 を持たせることを特徴とするガラスアンテナの設定方法。 (20):(17)記載のガラスアンテナの設定方法において、 各導電板の左右幅を変更して、導電板のデフォッガとの結合容量に差を持たせ ることを特徴とするガラスアンテナの設定方法。
【0105】 (21):(17)記載のガラスアンテナの設定方法において、 各導電板のデフォッガ左右中央位置に対する左右位置を変更して、導電板のデ フォッガとの結合容量に差を持たせることをを特徴とするガラスアンテナの設定 方法。 上記(1)〜(21)に示されたガラスアンテナ及びガラスアンテナの設定方 法のうち、(1)のガラスアンテナによると、上縁部又は下縁部から空白部をあ けてデフォッガが設けられているガラスに対し、上記デフォッガ上側又は下側の 空白部に導電板を配置して、この導電板に給電するようにしたことにより、導電 板をデフォッガと容量結合させることができ、デフォッガが配設されたガラスを 利用した簡単な構成でガラスアンテナの性能の向上を図ることができる。
【0106】 (2)のガラスアンテナによると、上記導電板に上下に対応する位置のデフォ ッガ領域に上下方向に延びる導電線を配置したことにより、ガラスアンテナの性 能をより一層向上させることができる。 (3)のガラスアンテナによると、上記導電板とデフォッガとの間隔を1mm〜 50mmの範囲にしたことによりデフォッガの影響を排除することができる。
【0107】 (4)のガラスアンテナによると、導電板を等価均一導体で構成したことによ り、アンテナの性能を低下させることなく、導電板内部に空間部等をあけて各種 機器の配置の容易化を図ることができる。
【0108】 (5)のガラスアンテナによると、導電板の中央部に電話アンテナ設置用等の 空間部を形成したことにより、電話アンテナ等の位置決めを容易に行うことがで きる。 (6)のガラスアンテナでは、導電線の長さを調節することにより、最大受信 感度周波数を設定することとした。また、(7)のガラスアンテナでは、導電板 とデフォッガとの間隔を調節することにより、最大受信感度を設定することとし た。さらに、(8)のガラスアンテナでは、導電板の左右幅を調節することによ り、最大受信感度周波数を設定することとした。また、(9)のガラスアンテナ では、ガラスの左右中央位置に対する導電板のオフセット量を調節することによ り、最大受信感度周波数を設定することとした。従って、これらのガラスアンテ ナによると、感度の良いアンテナを容易に調整することができる。
【0109】 (10)のガラスアンテナによると、ガラスにおけるデフォッガの左右中央部 に上下方向に延びる導電線を設けるとともに、デフォッガ上側又は下側のガラス 空白部に複数の導電板を配置して、該各導電板に給電するようにしたことにより 、ダイバシティアンテナシステムを容易に設定することができる。
【0110】 (11)のガラスアンテナによると、デフォッガ上側又は下側のガラス空白部 に配置される複数の導電板のうち、少なくとも2つの導電板をデフォッガの左右 中央部にある導電線の位置から等距離に配置したことにより、受信感度が同じダ イバシティアンテナを提供することができる。
【0111】 (12)のガラスアンテナによると、上記デフォッガ上側又は下側のガラス空 白部に配置される複数の導電板のうち、所定の導電板のデフォッガとの結合容量 を、他の導電板のデフォッガとの結合容量よりも大としたことにより、デフォッ ガとの結合容量の大きい導電板をメインアンテナとし、結合容量の小さい導電板 をサブアンテナとしたダイバシティアンテナを構成することができ、弱電界エリ アでは、デフォッガとの結合容量が大きくて高感度のメインアンテナのみを使用 して良好な受信感度が得られる。
【0112】 (13)のガラスアンテナによると、所定の導電板のデフォッガとの間隔を他 の導電板よりも小としたことにより、このデフォッガとの間隔が小さい導電板の デフォッガとの結合容量を大きくすることができる。 (14)のガラスアンテナによると、所定の導電板の左右幅を他の導電板より も大としたことにより、この左右幅の大きい導電板のデフォッガとの結合容量を 大きくすることができる。
【0113】 (15)のガラスアンテナによると、所定の導電板を、デフォッガ左右中央部 にある導電線と上下に対応する位置に配置し、他の導電板についてはデフォッガ の左右中央位置からオフセットした位置に配置したことにより、デフォッガの左 右中央位置に配置された導電板のデフォッガとの結合容量を大きくすることがで きる。
【0114】 (16)のガラスアンテナによると、上記デフォッガとの結合容量の大きい導 電板をデフォッガのアース側に配置してかつ該アース側に接続するようにしたこ とにより、このデフォッガとの結合容量の大きい導電板をデフォッガと接続して AMアンテナとするときに、これら両者の接続線の長さを短くすることができ、 AM電波信号の伝送ロスの低減を図ることができる。しかも、デフォッガとの結 合容量の小さい導電板でFM受信帯域のサブアンテナを構成するので、従来のデ フォッガをFM受信帯域のサブアンテナとして用いるときに必要なAM受信帯域 のカット用のコンデンサを不要とすることができる。
【0115】 (17)のガラスアンテナによると、上記(11)のガラスアンテナと同様に 、デフォッガ上側又は下側のガラス空白部における複数の導電板の各々のデフォ ッガとの結合容量に差を持たせてダイバシティアンテナを設定することにより、 デフォッガとの結合容量の大きい導電板をダイバシティアンテナのメインアンテ ナとする一方、結合容量の小さい導電板をサブアンテナとして、ダイバシティア ンテナのメイン及びサブアンテナの設定の容易化を図ることができる。
【0116】 (18)のガラスアンテナによると、最大受信感度が得られる周波数帯域を変 更してダイバシティアンテナを設定することにより、最大受信感度が得られる周 波数帯域に対応する導電板をダイバシティアンテナのメインアンテナとし、他の 導電板をサブアンテナとすることができ、ダイバシティアンテナのメイン及びサ ブアンテナを容易に設定できる。
【0117】 (19)のガラスアンテナでは、(17)のガラスアンテナの設定方法におい て、各導電板のデフォッガとの間隔を変更して、また(20)のガラスアンテナ では、各導電板の左右幅を変更して、さらに(21)のガラスアンテナでは、各 導電板のデフォッガに対する左右位置を変更して、それぞれ導電板のデフォッガ との結合容量に差を持たせることとした。従って、これらガラスアンテナによる と、導電板とデフォッガとの結合容量に容易に差を持たせることができる。
【0118】 〈さらなる変形〉 本考案はその主旨を逸脱しない範囲でさらに変形することができる。 上述の種々の実施例のガラスアンテナは、想定される使用状態として、FMラ ジオおよびTVのVHF帯に適用されるものとしているが、これらの周波数帯を 用いる他の通信装置(例えば、キーレスエントリーシステム)にも適用可能であ ることは勿論である。
【0119】 また、上述の種々の実施例においては、第1アンテナ導体素子と第2アンテナ 導体素子との間の容量結合を、互いに離間させてガラス面上に配置することによ り得ているが、第1アンテナ導体素子と第2アンテナ導体素子との間にチップコ ンデンサを設けて容量結合を得る構成としてもよい。さらにこのチップコンデン サを容量を変化できる可変コンデンサとすれば、第1アンテナ導体素子と第2ア ンテナ導体素子との間の結合容量の調整がガラスを車体に取り付けた後でも可能 になり、受信周波数に対するマッチング、また車体個体差から必要となる最適ア ンテナ長の微調整が、車体が生産ラインからラインオフした後でも可能となり、 その効果は絶大である。
【0120】
【考案の効果】
以上説明したように、請求項1の考案によるガラスアンテナに拠れば、容量結 合の容量が40pF以下に設定され、さらに、20cm≦L+α・Y≦70cm,2 0cm≦L+α・X≦70cmなる関係が満足されているので、デフォッガのアンテ ナ特性に対する影響が極力排除でき、ポール型アンテナ素子に近い特性を有する ガラスアンテナを提供することができる。
【0121】 さらに第2項のガラスアンテナに拠れば、第1のアンテナ導体素子をループ形 状にすることにより、さらに受信感度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る車両のリヤウィンド
をウィンドガラス面と直交する方向から見た平面図であ
る。
【図2】車両の後部を示す斜視図である。
【図3】第2実施例を示す図1相当図である。
【図4】第3実施例を示す図1相当図である。
【図5】導電板の変形例を示す拡大図である。
【図6】第4実施例を示す図1相当図である。
【図7】第5実施例を示す図1相当図である。
【図8】第5実施例の変形例を示す図7相当図である。
【図9】第5実施例の他の変形例を示す図7相当図であ
る。
【図10】第5実施例のさらに他の変形例を示す図7相
当図である。
【図11】第6実施例を示す図1相当図である。
【図12】AMアンテナをダイバシティ方式のFMアン
テナのメインアンテナと兼用するときの従来例を示す図
11相当図である。
【図13】第6実施例の変形例を示す図11相当図であ
る。
【図14】第6実施例の他の変形例を示す図11相当図
である。
【図15】車両のウィンドガラスにデフォッガが設けら
れていない場合にガラス上部の導電板の長さを、デフォ
ッガにおけるヒータ線の最下段位置ないし上側から数え
て8段目位置まで変えたときの水平偏波の受信感度特性
を示す特性図である。
【図16】同導電板の長さを、デフォッガにおけるヒー
タ線の上側から数えて8段目位置ないし1段目位置まで
変えたときの水平偏波の受信感度特性を示す特性図であ
る。
【図17】同電導板の長さを、デフォッガにおけるヒー
タ線の上側から数えて1段目位置ないしデフォッガ上側
15mm位置まで変えたときの水平偏波の受信感度特性を
示す特性図である。
【図18】同導電板の長さを、デフォッガ上側15mm位
置から同14cm位置まで変えたときの水平偏波の受信感
度特性を示す特性図である。
【図19】デフォッガのない場合における導電板の長さ
を、デフォッガにおけるヒータ線の最下段位置ないし上
側から数えて8段目位置まで変えたときの垂直偏波の受
信感度特性を示す特性図である。
【図20】同導電板の長さを、デフォッガにおけるヒー
タ線の上側から数えて8段目位置ないし1段目位置まで
変えたときの垂直偏波の受信感度特性を示す特性図であ
る。
【図21】同導電板の長さを、デフォッガにおけるヒー
タ線の上側から数えて1段目位置ないしデフォッガ上側
15mm位置まで変えたときの垂直偏波の受信感度特性を
示す特性図である。
【図22】同導電板の長さを、デフォッガ上側15mm位
置から同14cm位置まで変えたときの垂直偏波の受信感
度特性を示す特性図である。
【図23】コ字状のデフォッガ上側のガラス空白部に配
置される導電板の左右幅を90cm〜40cmに変えたとき
の水平偏波の受信感度特性を示す特性図である。
【図24】同導電板の左右幅を40cm〜6cmに変えたと
きの水平偏波の受信感度特性を示す特性図である。
【図25】同導電板の左右幅を4cm〜2mmに変えたとき
の水平偏波の受信感度特性を示す特性図である。
【図26】同導電板の左右幅を90cm〜40cmに変えた
ときの垂直偏波の受信感度特性を示す特性図である。
【図27】同導電板の左右幅を40cm〜6cmに変えたと
きの垂直偏波の受信感度特性を示す特性図である。
【図28】同導電板の左右幅を4cm〜2mmに変えたとき
の垂直偏波の受信感度特性を示す特性図である。
【図29】コ字状のデフォッガに対し配置される導電線
の長さを、デフォッガにおけるヒータ線の最下段位置な
いし上側から数えて7段目位置まで変えたときの水平偏
波の受信感度特性を示す特性図である。
【図30】同導電線の長さを、デフォッガにおけるヒー
タ線の上側から数えて5段目位置ないし0段目位置まで
変えたときの水平偏波の受信感度特性を示す特性図であ
る。
【図31】デフォッガに配置される導電線の長さを、デ
フォッガにおけるヒータ線の最下段位置ないし上側から
数えて7段目位置まで変えたときの垂直偏波の受信感度
特性を示す特性図である。
【図32】同導電線の長さを、デフォッガにおけるヒー
タ線の上側から数えて5段目位置ないし0段目位置まで
変えたときの垂直偏波の受信感度特性を示す特性図であ
る。
【図33】他の種類のデフォッガに配置される導電線の
長さを、デフォッガにおけるヒータ線の最下段位置ない
し最上段位置まで変えたときの水平偏波の受信感度特性
を示す特性図である。
【図34】同垂直偏波の受信感度特性を示す特性図であ
る。
【図35】他の形状ウィンドガラスにおけるデフォッガ
に配置される導電線の長さを変えたときの水平偏波の受
信感度特性を示す特性図である。
【図36】同垂直偏波の受信感度特性を示す特性図であ
る。
【図37】コ字状のデフォッガ上側に配置される左右幅
10cmの導電板をガラスの左右中央位置から左側30cm
までの位置にオフセットしたときの水平偏波の受信感度
特性を示す特性図である。
【図38】同導電板をガラスの左右中央左側30cmの位
置から同45cmまでの位置にオフセットしたときの水平
偏波の受信感度特性を示す特性図である。
【図39】同導電板をガラスの左右中央右側10cmの位
置から同45cmまでの位置にオフセットしたときの水平
偏波の受信感度特性を示す特性図である。
【図40】同導電板をガラスの左右中央位置から左側3
0cmまでの位置にオフセットしたときの垂直偏波の受信
感度特性を示す特性図である。
【図41】同導電板をガラスの左右中央左側30cmの位
置から同45cmまでの位置にオフセットしたときの垂直
偏波の受信感度特性を示す特性図である。
【図42】同導電板をガラスの左右中央右側10cmの位
置から同45cmまでの位置にオフセットしたときの垂直
偏波の受信感度特性を示す特性図である。
【図43】デフォッガ上の左右幅が40cmの導電板に対
する給電位置を変えたときの水平偏波の受信感度特性を
示す特性図である。
【図44】同垂直偏波の受信感度特性を示す特性図であ
る。
【図45】左右中央部に導電線を有するデフォッガ上側
のガラス空白部に左側導電板をデフォッガとの間隔を2
4mmあけて、また右側導電板を同間隔4mmあけてそれぞ
れ配置したときの水平偏波及び垂直偏波の各受信感度特
性を示す特性図である。
【図46】同じアンテナ構成におけるメインアンテナと
しての右側導電板の水平偏波及び垂直偏波に対する指向
性を示す特性図である。
【図47】リヤポールアンテナの水平偏波及び垂直偏波
の各受信感度特性を示す特性図である。
【図48】リヤポールアンテナの水平偏波及び垂直偏波
の各指向性を示す特性図である。
【図49】デフォッガ上側の空白部に左右幅10cmの左
右1対の導電板を配置し、右側導電板のデフォッガとの
間隔を固定する一方、左側導電板の同間隔を変えたとき
の右側導電板における垂直偏波の感度をす図である。
【図50】同条件における左側導電板の垂直偏波の受信
感度特性を示す特性図である。
【図51】デフォッガ上側空白部の左右中央部にメイン
アンテナとなる導電板を配置し、左右中央部からオフセ
ットして配置されるサブアンテナの給電位置を変えたと
きのメインアンテナにおける垂直偏波の受信感度特性を
示す特性図である。
【図52】デフォッガの上部に配置される右側導電板の
構造を種々に変えたときの水平偏波の受信感度特性を示
す特性図である。
【図53】同垂直偏波の受信感度特性を示す特性図であ
る。
【図54】デフォッガの上部に配置される左右幅10cm
の右側導電板のデフォッガとの接続状態を種々に変えた
とき垂直偏波の受信感度特性を示す特性図である。
【図55】デフォッガの影響が極小化される原理を説明
するためのアンテナの構成を原理的に示す図。
【図56】デフォッガの影響が極小化される原理を説明
するためのアンテナの構成をモデル化した図。
【図57】デフォッガの影響が極小化される原理を説明
するためのアンテナの構成をモデル化した図。
【図58】短縮率αと結合容量Cとの関係を示す図。
【図59】短縮率αと結合容量Cとの関係を例示した
図。
【図60】第7実施例のガラスアンテナの構成を示す
図。
【図61】第7実施例のガラスアンテナの他の例の構成
を示す図。
【図62】実施例における、結合容量Cと間隔dとの関
係を説明する図。
【図63】リアポールアンテナと実施例のアンテナとを
性能的に対比(垂直偏波)した結果を示す図。
【図64】リアポールアンテナと実施例のアンテナとを
性能的に対比(水平偏波)した結果を示す図。
【図65】実施例のアンテナの受信特性(垂直偏波)を
説明する図。
【図66】実施例のアンテナの垂直偏波に対する指向特
性を説明する図。
【図67】実施例のアンテナの受信特性(水平偏波)を
説明する図。
【図68】実施例のアンテナの水平偏波に対する指向特
性を説明する図。
【図69】実施例のアンテナにおいて、第1アンテナの
形状を変えたときの特性変化(垂直偏波)を示す図。
【図70】実施例のアンテナにおいて、第1アンテナの
形状を変えたときの特性変化(垂直偏波)を示す図。
【図71】実施例のアンテナにおいて、第1アンテナの
形状を変えたときの特性変化(水平偏波)を示す図。
【図72】実施例のアンテナにおいて、第1アンテナの
形状を変えたときの特性変化(水平偏波)を示す図。
【図73】デフォッガが設けられていないガラスに配設
されたモノポール型アンテナの構成を原理的に示す図。
【図74】図60に示した実施例のアンテナとモノポー
ル型アンテナとの性能(垂直偏波に対する受信感度特
性)を対比した図。
【図75】図60に示した実施例のアンテナとモノポー
ル型アンテナとの性能(垂直偏波に対する指向特性)を
対比した図。
【図76】図60に示した実施例のアンテナとモノポー
ル型アンテナとの性能(水平偏波に対する受信感度特
性)を対比した図。
【図77】図60に示した実施例のアンテナとモノポー
ル型アンテナとの性能(水平偏波に対する指向特性)を
対比した図。
【図78】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(水平偏波)を示す図。
【図79】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(水平偏波)を示す図。
【図80】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(水平偏波)を示す図。
【図81】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(水平偏波)を示す図。
【図82】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(水平偏波)を示す図。
【図83】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(水平偏波)を示す図。
【図84】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(水平偏波)を示す図。
【図85】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(水平偏波)を示す図。
【図86】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(垂直偏波)を示す図。
【図87】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(垂直偏波)を示す図。
【図88】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(垂直偏波)を示す図。
【図89】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(垂直偏波)を示す図。
【図90】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(垂直偏波)を示す図。
【図91】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(垂直偏波)を示す図。
【図92】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(垂直偏波)を示す図。
【図93】モノポール型アンテナの長さを変えたときの
特性変化(垂直偏波)を示す図。
【図94】異なる車型において、モノポール型アンテナ
の長さを変えたときの特性変化(垂直偏波)を示す図。
【図95】異なる車型において、モノポール型アンテナ
の長さを変えたときの特性変化(垂直偏波)を示す図。
【図96】異なる車型において、モノポール型アンテナ
の長さを変えたときの特性変化(水平偏波)を示す図。
【図97】異なる車型において、モノポール型アンテナ
の長さを変えたときの特性変化(水平偏波)を示す図。
【図98】第7実施例をさらに具体化したときのアンテ
ナシステムの構成を示す図。
【図99】第7実施例をさらに具体化したときのアンテ
ナシステムの別の構成を示す図。
【符号の説明】
1 ボディ 3 ウィンドガラス 4 空白部 5 リヤデフォッガ 13,23,24 導電板 18 導電線 20 空間部 100,150 第2アンテナ導体素子 110,120 第1アンテナ導体素子 W,W1,W2 導電板の左右幅 L 導電板および第1アンテナ導体素子の車幅方向に直
交する方向における長さ d,d1,d2 導電板または第1アンテナ導体素子
と、デフォッガとの間隔 X,X1,X1 ' 導電線または第2アンテナ導体素子の
長さ D 導電板または第1アンテナ導体素子のオフセット量
フロントページの続き (72)考案者 重田 一生 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス上に車幅方向の長さが2Yのデフ
    ォッガとアンテナ導体とが延設されたガラスアンテナで
    あって、 前記デフォッガよりも下部または上部に設けられた給電
    点と、 前記給電点から給電され、ガラス面に沿って延設され、
    且つ前記車幅方向に直交する方向においてLの長さを有
    する第1のアンテナ導体素子と、 前記デフォッガの延設された領域においてガラス面に沿
    って上下方向に伸び、前記車幅方向に直交する前記方向
    にXの長さを有すると共に、一部が前記デフォッガの熱
    線の一部と直流的に接続された第2のアンテナ導体素子
    とを具備し、 前記第1のアンテナ導体素子は、前記デフォッガに対し
    て、前記第2のアンテナ導体素子の一部と接続された前
    記熱線が前記第1のアンテナ導体素子の一部と略40p
    F以下の容量で容量結合し、この容量結合によるアンテ
    ナ短縮率をαとすると、 20cm≦L+α・Y≦70cm 20cm≦L+α・X≦70cm を満足するするように配設されていることを特徴とする
    ガラスアンテナ。
  2. 【請求項2】 ガラス上に車幅方向の長さが2Yのデフ
    ォッガとアンテナ導体とが延設されたガラスアンテナで
    あって、 前記デフォッガよりも下部または上部に設けられた給電
    点と、 前記給電点から給電され、ガラス面に沿って延設された
    ループ形状のアンテナ導体素子であって、前記車幅方向
    に直交する方向においてLの長さを有するところの第1
    のアンテナ導体素子と、 前記デフォッガの延設された領域においてガラス面に沿
    って上下方向に伸び、前記車幅方向に直交する前記方向
    にXの長さを有すると共に、一部が前記デフォッガの熱
    線の一部と直流的に接続された第2のアンテナ導体素子
    とを具備し、 前記第1のアンテナ導体素子は、前記デフォッガに対し
    て、前記第2のアンテナ導体素子の一部と接続された前
    記熱線が前記第1のアンテナ導体素子の一部と略40p
    F以下の容量で容量結合し、この容量結合によるアンテ
    ナ短縮率をαとすると、 20cm≦L+α・Y≦70cm、 20cm≦L+α・X≦70cm を満足するするように配設されていることを特徴とする
    ガラスアンテナ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のいずれかに記載のガ
    ラスアンテナにおいて、 前記第1のアンテナ導体素子は互いに離間した少なくと
    も2つのアンテナ素子を有することを特徴とするガラス
    アンテナ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のガラスアンテナにおい
    て、 前記少なくとも2つのアンテナ素子には夫々異なった受
    信感度が設定されることによりダイバシティアンテナシ
    ステムが構成されていることを特徴とするガラスアンテ
    ナ。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のガラスアンテナにおい
    て、 前記少なくとも2つのアンテナ素子は、共に、前記第1
    のアンテナ導体素子が設けられた領域と同じ側の前記デ
    フォッガの上部または下部に設けられることを特徴とす
    るガラスアンテナ。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載のガラスアンテナにおい
    て、 前記少なくとも2つのアンテナ素子は、共に、前記デフ
    ォッガの一部熱線と容量結合する部分を有し、その結合
    容量が夫々異なるように設定されていることを特徴とす
    るガラスアンテナ。
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