JPH08101083A - 圧電振動子モジュールをマウントした挿入管 - Google Patents

圧電振動子モジュールをマウントした挿入管

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JPH08101083A
JPH08101083A JP6235651A JP23565194A JPH08101083A JP H08101083 A JPH08101083 A JP H08101083A JP 6235651 A JP6235651 A JP 6235651A JP 23565194 A JP23565194 A JP 23565194A JP H08101083 A JPH08101083 A JP H08101083A
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JP
Japan
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insertion tube
piezoelectric vibrator
piezoelectric
vibrator module
module
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JP6235651A
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English (en)
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Hideo Adachi
日出夫 安達
Takuya Imahashi
拓也 今橋
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、マイクロカテーテルや細径軟性鏡
のような湾曲挿入管や硬性鏡に配設しうる圧力センサモ
ジュールをマウントした挿入管を得ることを主要な目的
とする。 【構成】複数の圧力検出手段と、この圧力検出手段の出
力を遠隔部へ信号伝達する復数の信号伝達手段を有した
挿入管において、前記圧力検出手段が圧電振動子と、圧
電振動子駆動回路とを有する圧電振動子モジュールであ
り、前記圧電振動子モジュールに設けられた複数のスル
ーホールと、前記挿入管にマウントされ、前記スルーホ
ールに設けられて、前記スルーホールと互いに填め合い
関係に構成された複数の電気的接続部材を有することを
特徴とする圧電振動子モジュールをマウントした挿入
管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血管のような生体体腔
内や工業用微細構造管の様な管内に挿入したり、被検体
に刺し込んだり、開孔部から挿入することによって、そ
の内部の診断、治療に用い用いる圧力検出手段を有した
挿入管、及びこれに用いられる圧電厚振動子モジュール
をマウントした挿入管に関する。
【0002】
【従来の技術】前記利用分野の内、挿入管を挿入時、挿
入管の先端や側胴壁で診断、治療対象である血管や、工
業用微細構造管の内壁を傷つけてしまうことがある。特
に血管が脳血管の様に生命に直接影響を及ぼしかねない
部位にカテーテルを挿入し診断、治療する場合には血管
内壁にこのような危害を加えることは絶対避けねばなら
ない。このため、湾曲挿入管の先端や側胴部に圧力セン
サを複数配置させ、湾曲挿入管が管腔内壁に接触した時
の、管腔内壁から受ける反作用力を前記圧力センサによ
って検出し、この検出信号を湾曲挿入管操作部へ信号伝
達し、この信号をもとに湾曲挿入管を湾曲させ、湾曲挿
入管が管腔内壁に接触しないように制御させるシステム
が提案されている。このような先行技術としてUSP4
366810がある。
【0003】この先行技術は、図26(A),(B)及
び図27に示した様に湾曲挿入管の先端部261 または側
胴部262 に圧力センサ263 を複数配置させ、この圧力セ
ンサ263 からの出力信号を基に湾曲挿入管260 を操作し
接触状態を回避させるというものである。図26(B)は
先端部261 に圧力センサ263 を配置させている。また、
図27は先端部261 だけでなく側胴部262 にも圧力センサ
263 を複数配置させている。圧力センサ263 としては圧
力感知マイクロスイッチ又はマイクロディップスイッチ
が図示されているが、その他ピエゾクリスタル(圧電結
晶)、マイクロスプリングセンサ、感圧導電プラスティ
ク板でも可能なことが開示されている。
【0004】しかしながら、本先行技術ではこれらの具
体的な技術、特に圧力センサとして大きな感度が得ら
れ、ダイナミックレンジが大きく、しかもマイクロスイ
ッチの様な2値出力型圧力センサと異なり、圧力値に比
例したアナログ信号を出力出来る圧電素子を用いた圧力
センサについての具体的な構造、動作、湾曲挿入管への
マウント方法については全く開示されていない。
【0005】また、圧電素子を圧電振動子として用い、
これを駆動するための駆動回路集積回路とでクロック信
号発生器モジュールとし、基台にマウントする構造に関
係した先行技術として特開平3−104307がある。
この先行技術は、第28図に示した様に、水晶発振子28
1 を支持金具282 を介して集積回路基板283 に搭載し、
これを金属ベース284 に保持する際に隙間Dを設け、水
晶発振器の浮遊容量を低減させ発振周波数の可変範囲を
広くすることを目的としている。本先行実施例におい
て、水晶発振子281 と集積回路基板282 との接続は支持
金具282 を用いて、また集積回路基板282 と金属ベース
284 間の接続はピン状入出力端子285 を集積回路基板28
3 に設けた貫通孔に通し半田付けし、この入出力端子28
5 を金属ベース284 を貫通させハーメチックシールして
いる。なお、図中の符号286 は電極、符号287 は電極用
パッド、符号288 はケースを示す。このように圧電振動
子を金具を用いて集積回路基板に半田つけの方法で固定
したり、ピン状入出力端子を介して他の構造体、例えば
金属ベースに固定していた。
【0006】更に、圧電振動子を圧力センサとして用い
る方法についての先行技術としては、特開平3−816
41がある。この技術は図29に示した様に圧電振動子
からなるセンサー部291 、増幅回路部292 、計測部293
、対物接触振動子294 、振動検出用素子295 、支持部
材296 、基体297 等からなり、センサー部291 と増幅回
路部292 によって構成される自励発振回路の出力周波数
や出力振幅の変化を測定することによって対象物の硬さ
特性を検出するというものである。硬さ特性の検出は圧
力検出と等価と考えられる。この構造は種々の個別構成
要素を組み立てた構造になっているので小型化しにくい
し、増幅回路部292 がセンサに近接して配置されていな
いので、配線の浮遊容量の影響を受け、圧電振動子特性
の圧力による特性変化を正確に反映しうるとは限らない
構成となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来技術には湾曲挿入
管の様な挿入管に設置する圧力センサとして圧電素子を
利用することが示唆されているが、具体的な構成、動作
方法、湾曲挿入管へのマウント方法について開示されて
いないし、硬性挿入管についても同様であった。また、
圧電振動子を用いた圧力センサは提案されているが、種
々の要素を組み立てた構造で、しかも駆動回路はセンサ
部と隔離されているためマイクロカテーテル等微小構造
の湾曲挿入管に配設することが出来ない。更に、圧電振
動子を集積回路基板に接合し、モジュール化した上で基
台等の部材に配設させ小型化をはかるという組立方法が
提案されているが、部品点数が多すぎ1mm以下のマイ
クロ寸法を実現するのは不可能といえる。また、マイク
ロカテーテル等微細構造の湾曲挿入管に配設することが
出来る構造の圧電振動子を用いた圧力センサが提案され
ているが、微小構造の湾曲挿入管に具体的に配設する方
法について開示されていなかった。
【0008】本発明は上記事情を鑑みてなされたもの
で、上述した問題点を克服しかつ従来技術において開示
されていなかった構造、製造方法を開示し、マイクロカ
テーテルや細径軟性鏡のような湾曲挿入管や硬性鏡に配
設しうる圧力センサモジュールをマウントした挿入管を
提供することを目的とする。
【0009】また、圧電振動子を用いた圧力センサモジ
ュールを湾曲挿入管に配設する技術課題に関連した先行
技術として前記した水晶振動子(特開平3−10430
7)の提案をあげることが出来る。ここでは、集積回路
基板に貫通孔を設け金属ベースに接続する為の入出力端
子をさし込み半田付け固定している。開示している集積
回路基板は、セラミクス基板を用いたものでこのセラミ
クス基板に孔開けがされている。しかし、集積回路基板
がハイブリッド構造なので微小化に限界があり、更なる
微小化をはかる為には半導体モノリシック集積回路であ
ることが好ましい。この場合、セラミクス基板の場合と
異なった貫通孔をあける技術が必要になる。また本先行
技術では貫通孔に入出力端子ピンを貫通孔に装填し半田
付けで固定し、近属ベースにハーメチックシールで固定
している。この場合、加熱が不可欠で、この熱で折角半
田付けした集積回路基板と入出力端子ピンの接続が不安
定な固定状態となる。従って、一方の接合部が加熱手段
を用いて固定接続する場合、他方の接続部の固定接続時
その加熱温度が一方の接合状態に影響を及ぼさない様に
する技術が必要である。好ましくは、一方が加熱手段に
よる接合であれば他方は加熱手段を一切使用しないで接
合が出来ることが好ましい。本発明はまた上記要件を満
たす湾曲挿入管を提供することを目的としている。
【0010】本発明の用途は圧力センサによる圧力検出
信号を湾曲挿入管操作者に信号伝達させて湾曲挿入管の
血管等内壁への接触状態を回避させるというものであ
る。従って、圧力センサの出力信号の信号伝達経路が必
要であり、かつ圧力センサモジュールの出力端子をこの
信号伝達経路への接続即ち電気的接続手段が必要であ
る。先行技術USP4366810では信号伝達線とそ
れにマイクロスイッチセンサのリード線状入出力端子が
係止されている図が示されているのみで、アナログ信号
出力が可能な圧電方式を用いたときの信号伝達経路やセ
ンサモジュールの圧電素子の構造や信号伝達経路への接
続手段については全く開示されていない。複数の圧電振
動子方式圧力センサモジュールを湾曲挿入管に配設した
信号伝達経路に電気的に接続する具体的な手段が必要で
ある。本発明は圧電方式を用いたとき信号伝達に差し障
りの無い信号伝達経路とセンサモジュールの電気的接続
手段の具体的な配置関係とその製造方法を提供すること
を目的としている。
【0011】即ち、本発明は湾曲挿入管の長さ方向に配
設する信号伝達経路配設構造とその製造方法を提供する
ことを目的としている。
【0012】電流リークの少ない圧電厚膜素子の形状と
その製造方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
1.本願第1の発明は、複数の圧力検出手段と、この圧
力検出手段の出力を遠隔部へ信号伝達する復数の信号伝
達手段を有した挿入管において、前記圧力検出手段が圧
電振動子と、圧電振動子駆動回路とを有する圧電振動子
モジュールであり、前記圧電振動子モジュールに設けら
れた複数のスルーホールと、前記構造体にマウントさ
れ、前記スルーホールに設けられて、前記スルーホール
と互いに填め合い関係に構成された複数の電気的接続部
材を有することを特徴とする圧電振動子モジュールをマ
ウントした挿入管である。
【0014】(構成)この発明は全実施例に対応する。
前記挿入管とは湾曲させながら挿入させて用いる湾曲挿
入管で、具体的には医療用、工業用軟性内視鏡、硬性内
視鏡、あるいはカテーテルをさしている。しかし、この
構造体は必ずしもこの様な構造でなくても、例えば剛性
の大きな棒状で、対象物に刺針して対象物の内部組織の
状態を計測するときに用いられる計測用構造体や開孔し
てその孔から挿入して診断治療する硬性鏡ようなもので
あっても良い。前記信号伝達手段とは、圧電振動子モジ
ュールの駆動回路への電源線兼信号伝達線、アース線、
アドレス線を総称した導配線のことである。しかしなが
ら、信号伝達手段は必ずしも有線でなくてもよく、無線
で信号伝達する時は圧電振動子モジュールとの接続端子
を有した無線ユニットが信号伝達手段となる。挿入管に
配設した電気的接続部材とは、実施例においては圧電振
動子モジュールに配設した貫通孔(スルーホール)に導
電性突起を差し込み、その後、溶融、固化させスルーホ
ールと同じ立体形状に成形された部分を示している。こ
の導電性突起を溶融固化してセンサ信号を導配線へ信号
伝達したり、アースに接続したり、アドレス信号を受信
するというモジュールの回路、配線と湾曲挿入管に配設
した導配線との電気的接続を実現している。
【0015】2.前記第1項において、挿入管は、シリ
コン基板上に圧電振動子と駆動回路が一体的に形成され
ていて、前記シリコン基板を化学エッチング法によって
形成されたスルーホールを有した圧電振動子モジュール
と、前記挿入管に配設されて導配線からなる信号伝達手
段と、前記導配線上に形成され且つ前記スルーホール内
で溶融固化される接続部材から構成される。
【0016】
【作用】
1. (作用)第1の発明において、挿入管に配設した圧力検
出手段としての圧電振動子モジュールは信号伝達手段と
填合い構造の電気的接続を実現し、圧力検出信号即ち圧
電振動子モジュールからの出力信号はこの電気的接続
部、信号伝達手段を経て圧力検出信号を遠隔部に信号伝
達する。 (効果)従って、この様に、圧力検出手段としての圧電
振動子モジュールの出力信号を複数の電気的接続部を経
て信号伝達手段によって圧力検出信号を手元操作部に伝
達するので、操作者はその信号のもとに安全な湾曲挿入
操作を実施出来るようになる。
【0017】2. (作用)貫通孔(スルーホール)が化学エッチングで形
成された立体角型形状となり圧電振動子モジュールを高
い信頼性で挿入管にマウント固定でき、且つ、圧電振動
子モジュールからの信号が電気的接続部材を経て信号伝
達手段に伝送される。 (効果)この様に通孔(スルーホール)はシリコンプロ
セスを用いることが出来るので同一構造の圧電振動子モ
ジュールをウェーハスケールで大量に製造出来るし、電
気的接続部材の構造から複数の圧電振動子モジュールを
湾曲挿入管に、容易にガタやゆるみの無い高い信頼性の
装着が出来るようになる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 (実施例1)図15(A),(B)、図16及び図1〜
図7を参照する。図15(A)は湾曲挿入管151 の湾曲挿
入管先端部152 の概略斜視図であり、図15(B)は図15
(A)の正面図である。図16は分かり易くするため、圧
電振動子モジュールを湾曲挿入管の導電性突起部に填め
合わせをしている様子を示している。湾曲挿入管151
は、マイクロ内視鏡153 を湾曲挿入管151 の軸中心近傍
に配置し、その外周囲にポリイミド等柔軟性と耐熱性を
兼ね備えた挿入管内構造体154を配設し、さらに挿入管
外構造体155 で外周被覆した構造になっている。前記先
端部152 には圧電振動子モジュールマウント部156 が切
削等の手段で複数の方位に等角度間隔で配置され、ここ
に湾曲挿入管手元操作部(図示せず)から交叉しない様
に延長配置されている例えば金・錫合金等低融点合金か
らなる第1配線157 、第2配線158 、第3配線159 が配
設されている。これらの配線157 〜159 は、湾曲挿入管
内構造体154 の外周面、即ち、湾曲挿入管外構造体155
との境界面にジェットプリンティング法(以下、JPS
と呼ぶ)で形成されたものである。これら配線157 〜15
9 の先端は、配線に鉛直に立った導電性突起160 、161
、162 で終端している。これらの導電性突起160 〜 1
62 は前記配線157 〜159 と連続的に同一材料で形成さ
れている。
【0019】この形成方法は導電性突起160 〜162 まで
配線157 〜159 を形成すべくジェットプリンティング装
置の超微粒子出射イズルを移動させ、互いに平行な配線
からなる信号伝達経路を形成し、ノズルが導電性突起16
0 〜162 の位置まで来たときにノズルの移動を停止し、
その位置でジェット噴射を継続させる。この様にする
と、その位置の停止時間に比例して導電性突起160 〜16
2 の高さが決まる。尚、これらの導電性突起160 〜162
以外に圧電振動子モジュール163 をバランス良く填め合
わす為に、金ー錫合金等の低融点合金で出来た導電性突
起164 を圧電振動子モジュールマウント部156 上の、導
電性突起160 〜162 と共に菱形の頂点を形成する位置に
JPSで形成する。なお、図中の符号165 は弾性部材を
示す。
【0020】次に、図1〜図7を参照して前記導電性突
起160 〜162 に填め合わす圧電振動子モジュール163 の
製造方法について説明する。 (1) (110面)Siウェハに、菱形チップ領域1の配
列を多数確保する(図1(A),(B)参照)。ここ
で、図1(B)は図1(A)のX−X線に沿う断面図で
ある。菱形の各辺を含めた厚さ方向に沿った面はSiの
(111面)に平行となっている。従って、小さい方の
対向角は54.74度、大きい方は125.26度とな
っており、最終的には(110面)Siウェハ1のこの
辺に沿って切断し、一片の圧電振動子モジュール561
とすることになる。 (2) 次に、この単位の菱形領域に圧電振動子駆動回路領
域2を通常の半導体プロセスで形成し、同時に表面酸化
膜3に圧電振動子の下部電極及び上部電極からなる電気
端子接続用のコンタクトホール4a〜4dをふっ酸によ
るエッチングで開ける(図2(A),(B)参照)。こ
こで、図2(B)は図2(A)のX−X線に沿う断面図
である。
【0021】(3) 次に、KOHを用いた異方性化学エッ
チングで前記菱形チップ領域1に菱形柱状形状をしたス
ルーホール5a〜5dを開ける(図3(A),(B)参
照)。ここで、図3(B)は図3(A)のX−X線に沿
う断面図である。前記スルーホール5a〜5dの断面形
状は、図3に示すように厚さ方向に平行な面Si111
面で囲まれた菱形柱状孔となっている。前記スルーホー
ル5a〜5dの相対的な位置は前記湾曲挿入管151 のモ
ジュールマウント部156 に配設された配線157〜159 と
一体的に形成された導電性突起160 〜162 の位置に合致
するような位置としている。なお、表面に表面酸化膜3
が存在するのでSiはこの面でエッチストップする。し
たがって完全なスルーホールとならないので、更にHF
を用いた化学エッチングで、同一形状の開孔を表面酸化
膜3にあける。なお、この表面酸化膜3の孔開けは予め
コンタクトホール4a〜4d形成時に同時に形成してお
いても構わない。
【0022】(4) 次に、PdやPt、Ir,Au,Ag
等の金属を下部電極6として真空蒸着、スパッタ、印刷
焼き付け等の手段で同時にコンタクトホール4bを菱形
柱状孔5bを覆う様に形成する(図4(A),(B)参
照)。ここで、図4(B)は図4(A)のX−X線に沿
う断面図である。これによって、図12に示した様なス
ルーホール5a〜5dの断面構造が得られる。前記下部
電極6は、コンタクトホール4bに於いて圧電振動子の
一方の電気端子を駆動回路領域2に接続すると同時にス
ルーホール5bの表面酸化膜断面内壁に回り込んで回り
込み電極部7を形成している。なお、図4において、符
号8はコンタクトホール導通部を示す。 (5) 次に、前記下部電極6(本実施例では円形)より大
きな寸法の圧電厚膜9例えばジルコンチタン酸鉛(PZ
T)やチタン酸鉛(PT),ビスマス層状構造強誘電体
(BLSF)を、JPSで形成する。本実施例の様に円
形の圧電厚膜9を形成する為には同一径の円形孔のマス
クを介して成膜を行う(図5(A),(B)参照)。こ
こで、図5(B)は図5(A)のX−X線に沿う断面図
である。
【0023】(6) 次に、スパッタ、真空蒸着等の手段で
金、白金、銀等からなる上部電極10を形成する。このと
き同時に導通電極11も形成する(図6(A),(B)参
照)。ここで、図6(B)は図6(A)のX−X線に沿
う断面図である。これらパターン電極の形成は、マスク
を用いてもあるいはフォトリソグラフィーによっても良
いが、モジュール寸法が小さくなるにつれてフォトリソ
グラフィー法が好ましくなってくる。
【0024】(7) 次に、500〜800℃、空気中で熱
処理した後、50〜100℃のオイル漕中で5kV/m
mの直流電圧を前記下部電極6と上部電極10の間に印加
して分極し、圧電性を賦与する。最後に、Si異方性エ
ッチングでエッチング部12を形成することにより弾性部
材13を構成する。このようにしてできた圧電振動子モジ
ュール163 を弾性部材13側が外側になるようにスルーホ
ール5a〜5dを導電性突起160 〜162 に填めあわせ、
かかる後、Au−Sn等の低融点合金で出来た導電性突
起160 〜162 を加熱溶融し固化する。なお、図中の符号
14は圧電振動子を示す(図7(A),(B)参照)。こ
こで、図7(B)は図7(A)のX−X線に沿う断面図
である。
【0025】このように、下部電極6と上部電極10を配
した圧電厚膜9と弾性部材13からなる圧電振動子14と、
これをマウントし、モノリシック的に圧電振動子駆動回
路2を内容するウェハ1からなる圧電振動子モジュール
163 には、スルーホール5a〜5dがふっ酸を用いた表
面酸化膜の除去とKOHを用いたSi異方性化学エッチ
ングによって形成されている。この内、スルホール5d
は導電性突起との填め合いだけを目的とたものであり、
必ずしも設けなくても良い。このスルーホールや弾性部
材13の断面形状は基板として用いるSi単結晶の面方位
によって異なるが本実施例1では110面Siを用いて
いるので劈開面の関係から菱形柱形状とさせることがで
きる。なお、導電性突起160 〜162 は、ウェハ1の厚さ
に比べわずかに長くなるようにして後述する填め合い後
の圧電振動子モジュール163 と導電性突起160 〜162 と
の固定をしやすくさせている。
【0026】次に、この実施例1の作用、効果を説明す
る。以上のように表面酸化した菱形チップ領域1の表面
に形成した下部電極6上にJPSで圧電厚膜9を形成
し、上部電極10を形成後、熱処理、分極をし、且つ、弾
性部材を形成することにより、振動効率の良好な圧電振
動子14が得られる。この様に振動効率が良いので、その
共振周波数や共振インピーダンスに大きな圧力感度を持
たすことができる様になる。また、Si基板にモノリシ
ックに形成したインバータ等位相反転増幅素子と圧電振
動子14とでコルピッツ回路を構成させ、モジュール化す
ることによって、圧力変化を該コルピッツ回路の発振出
力電圧の振幅や発振周波数の変化に変換できるので先行
技術に開示されたスイッチ動作出力ではなく圧力に比例
したアナログ出力変化が得られ、湾曲挿入管の自由な閾
値操作ができるようになる。更に、この圧電振動子モジ
ュール163 に複数のスルーホール5a〜5dを形成し、
かつ、湾曲挿入管内構造体154 表面にはJPS法で配線
157 〜159 を形成すると共に圧力センサ設置位置で配線
157 〜159 の一部に配線157 〜159 と一体的に導電性突
起160 〜162 を形成する。そして、この導電性突起160
〜162 にウェハ1のスルーホール5a〜5dを填め合わ
せ加熱溶融、固化することによって圧電振動子モジュー
ル163 を湾曲挿入管先端部152 に固定する。この加熱溶
融では菱形柱状形状をしたスルーホール5a〜5dの立
体形状が型となって金属が溶融するので固化後ゆるん
で、ずれたり、抜けたり、ガタが発生することが無くな
るようになる。
【0027】従って、次のような効果がある。湾曲挿入
管は湾曲動作を頻繁に繰り返すので通常は湾曲挿入管の
先端部や側胴部に配設した圧力センサは湾曲挿入管から
脱落したり、脱落しないまでも配線との電気的接続状態
に異常を来してしまう場合が生ずる。しかし本実施例の
構造、製法によれば圧力センサは強固に配線に接続され
ているのでこの様な問題を起こさないで済む。
【0028】なお、上記実施例1の各構成は、当然、各
種の変形、変更が可能である。
【0029】例えば、Si基板の形状は図10(A),
(B)に示す様に長方形にすることができ、また圧電厚
膜9の形状も図10に示す様に角形とすることもでき
る。この為には偏平ノズルを用いてJPS成膜を行いそ
の結果図14や実際の測定結果に示す様な角形圧電厚膜
の周辺部のみ厚みが僅かに増した特異な断面形状を得る
ことが出来、時にして起こる周辺部での上部電極10と下
部電極6間の放電による信頼性の低下を防ぐことができ
る。なお、図10中の符号101 はエッチング溝、図14中の
符号9aは圧電厚膜の凸部を示す。実施例1では上部電
極10、下部電極6とも円形電極としているが、電極形状
は特に限定されるものではなく、正方形、三角形、菱形
等何でも良く圧電厚膜からはみ出さない形状寸法であれ
ば良い。また、スルーホール5dは導電性突起と填め合
わす目的のみで設けているので必ずしもなくてもよい。
更に、スルーホール5a〜5dの位置は必ずしも図示し
た位置に無くても良く、一直線上に配置して無ければ良
い。更には、コンタクトホールの位置や電極の配線方向
も必ずしも図の通りである必要は無く、駆動回路や付属
回路のレイアウトに応じて適宜最適の位置を決めれば良
い。
【0030】上記実施例1には、次のような特徴点があ
る。 (1) 湾曲挿入管151 の先端部152 に圧電厚膜9と弾性部
材13とからなる圧電振動子11とその駆動回路2を一本化
した圧電振動子モジュール163 を導電性突起160 〜162
にスルーホール5a〜5dを填め合わすことによって電
気接続をとる構造としたのが特徴で、複数位置でのアナ
ログ的な圧力検出を超小型形状で実現でき、その検出出
力を導電性突起160 〜162 を経て高い信頼性で湾曲挿入
管操作部に信号伝達できる様になる。これによって、湾
曲挿入管を血管等の生体体腔内や工業用微細構造管内に
接触回避するように挿入できる様になり、これらに危害
を加えずに安全な診断、治療が出来るようになる。 (2) また、前記スルーホール5a〜5dの形成をシリコ
ン異方性エッチングで形成しているので、その形状は方
形柱状となり、その為、圧電振動子モジュール163 面内
の回転方向のガタ、ゆるみは皆無となり、湾曲挿入操作
という苛酷な使用条件でもモジュールの脱離、電気的断
線を起こさない高信頼性の湾曲挿入管を提供できるよう
になる。
【0031】(3) 更に、前記スルーホール5a〜5dの
位置が管軸方向に関し同一直線上に配置されていない構
造にしているので、配線157 〜159 と交錯して信号を授
受してしまうことは無く、配線157 〜159 を例えばそれ
ぞれ電源供給線、信号伝達線、アース線と役割分担して
用いることができる。従って、複数の同構造の圧電振動
子モジュールからのセンサ信号を共通した電源供給線、
信号伝達線、アース線を時分割的に用いて高い信頼性の
信号伝達が可能となる。 (4) 更に、圧電振動子モジュール163 の形状が菱形又は
長方形で長軸、短軸を有する構造なので湾曲挿入管の先
端部や側胴部に配設しやすく、湾曲挿入管も細くするこ
とができる。従って、血管や工業用微細構造管に挿入し
やすくなる。 (5) 圧電振動子モジュール163 は、駆動回路2とシリコ
ン異方性エッチングにより形成した弾性部材13やスルー
ホールを有するので、圧電振動子14は効率の良い圧力セ
ンサとして作用し、また導電性突起160 〜162 に填め合
わせ、強固に湾曲挿入管に固定でき、また電気的接続を
確実にできるようになる。 (6) 更に、圧電厚膜を偏平ノズルを用いてJPS成膜す
ると、圧電厚膜の周縁部のみ膜厚が厚くなり、周縁部で
起こり易い電流リークを防止することができるようにな
る。
【0032】(実施例2)本発明による湾曲挿入管の実
施例2を図17、図18を用いて説明する。ここで、図
17は本発明による湾曲挿入管の管軸方向から見た断面
図、図18は湾曲挿入管の側胴部に複数の圧電振動子モジ
ュール163 をマウントした湾曲挿入管の構造を示してお
り、第1実施例との違いは圧電振動子14を利用した圧電
振動子モジュール163 からなる圧力検出手段を湾曲挿入
管の側胴部に配設している点である。実施例1に記述し
た様に湾曲挿入管はマイクロ内視鏡153 の周囲に耐熱
性、柔軟性の大きな樹脂材料、例えばポリイミドやPV
DF(ポリフッ化ビニリデン)、PTFE(ポリテトラ
フルオアエチレン)等を円筒状や六角柱状に形成し、各
面に3本ずつの配線157a,158a,159a、157a,158b,15
9b、…をJPSで3本ずつが交叉しない様に3本のノズ
ルからジェット噴射させ形成する。また、圧電振動子モ
ジュールマウント部156 ではノズルの移動を停止し、配
線157a,158a,159a、157a,158b,159b、…と同一材質
の導電性突起160a,161a,162a、160b,161b,162b、…
を形成し、スペーサ(図示していない)上に圧電振動子
モジュール163 に形成したスルーホール5〜5dを填め
合わせ、スペーサ上に載置し、導電性突起160a,161a,
162a、160b,161b,162b、…の頭頂部から導電性突起材
料を加熱溶融、固化させ、填め合い部171a〜174a、171b
〜174bを形成する。これが圧力検出信号の信号伝達手段
である配線157a,158a,159a、157a,158b,159b、…へ
の電気的接続手段となる。更に、圧電振動子モジュール
163 に形成したエッチング部12及び弾性部材13a,13b
に溶融ワックスを塗布充填し、硬化させた後、弾性部材
13a ,13b に前記ワックス充填部以外の部分にもれなく
シリコーン、PET(ポリエチレンテレフタレート)、
ポリアセテート等の柔軟性の高い樹脂をコーティング形
成し、硬化させる。しかる後ワックスを熱溶融除去し弾
性部材13a ,13b のみが露出する様に湾曲挿入管外構造
体155 を形成する。なお、図17中の符号163a,163b,16
3cは圧電振動子モジュール、符号175 はスペーサを示
す。
【0033】なお、本実施例2で湾曲挿入管に配設させ
る圧電振動子モジュール163 は実施例1と異なり、弾性
部材13a ,13b が圧電振動子モジュール基板面から飛び
出した構造になっている。この製造方法は図9(A)〜
(E)に示す通りである。まず、予め、スルーホールと
なる部分の表面酸化膜3がエッチング除去されてエッチ
ング孔91、圧電振動子駆動回路(図示していない)をモ
ノリシックに形成した110面シリコン基板(ウェハ)
1の弾性部材となる位置に弾性部材を上面から見た形状
寸法と同じ形状寸法のレジスト膜92を通常のフォトリソ
法で形成する(図9(A)参照)。つづいて、KOH溶
液を用いて異方性エッチングを行う(図9(B)参
照)。次に、レジスト膜92を除去する前に、他のレジス
ト膜93を形成する(図9(C)参照)。次いで、KOH
溶液を用いて表面酸化膜3でエッチストップになるまで
エッチング処理する(図9(D)参照)。最後に、レジ
スト膜)92 ,93を除去する(図9(E)参照)。これに
より、弾性部材13の部分だけ飛び出した圧電振動子モジ
ュールを得ることができる様になり、図18、図19だ
けでなく図15、図16に示した様な湾曲挿入管にも利
用できる様になる。以上のようにして、圧電振動子を配
設した湾曲挿入管側胴部の正面からみた構造を図19、
図20(A),(B)に示す。ここで、図20(A)は図
19のX部の部分拡大図、図20(B)は図20(A)のY部
の拡大図を示す。図中の符号191 は受圧部、符号192 は
マウント部、符号 193 は導電性突起、符号194 はスペ
ーサ、符号195 は電気的接続部、符号196 は溶融固化
部、符号197 は配線を示す。
【0034】上記実施例2は、次のような特徴点をも
つ。 (1) 圧電振動子モジュールを湾曲挿入管の側胴部に設け
ているので、湾曲挿入管の側胴部が血管や工業用微細構
造管内壁に接触している状態も検出することができスム
ーズな挿入操作が可能となる。 (2) また、圧電振動子モジュール163 の弾性部材13が基
板表面より飛び出しているので、湾曲挿入管の側胴部が
血管や工業用微細構造管内壁に接触している状態を間違
いなく検出することができ、効率的な挿入操作が可能と
なる。
【0035】(実施例3)本発明による湾曲挿入管の実
施例3を、図11(A)〜(D)を用いて説明する。本
実施例3の実施例1,2と異なる点は、圧電振動子モジ
ュール用の基板として(100面)シリコン基板を用い
ている点であり、配線の構造、製法、導電性突起の構
造、製法については実施例1,2と同じである。なお、
図11(A)は弾性部材13やスルーホール5a〜5d形成
前の上面図、図11(B)は図11(A)のX−X線に沿う
断面図、図11(C)は弾性部材13やスルーホール5a〜
5d形成後の裏面の構造図、図11(D)は図11(C)の
Y−Y線に沿う断面図である。ない、ここに示した構造
図は単位の圧電振動子モジュールであり、実際の構造で
はこれらを多数配列させたウェハ単位で製造する。本発
明による圧電振動子モジュールの構造は異方性エッチン
グでテーパのついたスルーホール5a〜5dと方形台錐
状に形成された弾性部材13、及び圧電振動子駆動回路領
域2を有し、表面に表面酸化膜3を施された(100
面)シリコン基板111 上に下部電極6、圧電厚膜9、上
部電極10、導通電極11a,11bが形成されている。圧電
厚膜9は、上部電極10形成後、熱処理と分極処理がなさ
れており、圧電性を賦与されている。
【0036】以下に、本実施例3による圧電振動子モジ
ュールの製造方法を記述する。まず、圧電振動子駆動回
路領域2をモノリシックに内容し、表面に表面酸化膜3
を形成した(100面)シリコン基板111 の前記表面酸
化膜3にコンタクトホール4a〜4dとスルーホール5
a〜5dを通常のフォトリソ工程を用いて形成してお
く。つづいて、Pt,Pd,Ir,Au,RuO2 等高
温で安定した材料を用いてスパッタ、イオンプレーティ
ング、印刷焼き付け等の手段で下部電極兼導通電極112
を形成する。次に、JPS法を用いてPZT、BT、B
LSF等からなる圧電厚膜9を形成する。ひきつづき、
Pt,Pd,Ir,Au,RuO2等高温で安定した材
料を用いて真空蒸着、スパッタ、イオンプレーティン
グ、印刷焼き付け等の手段で上部電極兼導通電極113 を
形成後、500〜800℃、空気中又は酸素雰囲気中で
熱処理し、しかる後50〜100℃で1〜5kV/mmの
直流電圧を印加し、分極処理する。最後に、シリコン基
板111 の圧電厚膜の形成されていない側に、異方性エッ
チングと通常のフォトリソ工程を用いて弾性部材13とス
ルーホール5a〜5dを形成する。ここで、弾性部材13
頭頂部は他の面に対し飛び出しているが、この製法は実
施例2の図9(A)〜(E)に示した方法を用いてい
る。スルーホール5a〜5dの断面形状は、図13の様
になる。
【0037】上記実施例3は、次のような特徴点をも
つ。 (1) (100面)シリコン基板111 を用いているため、
劈開面が互いに直交し、長方形の基板とすることが容易
にできる。 (2) 異方性エッチングを用いて弾性部材13やスルーホー
ル5a〜5dを形成すると、その形状は方形台錐状とな
り、以下に記載する好ましい作用、効果を生むことにな
る。弾性部材13が方形台錐状となる効果は、圧電振動に
よる変位が方形台形の頭頂部になるほど振動変位面積が
減るので、単位面積当たりの振動エネルギー密度が増加
することにつながる。このことは、ランジェバン振動子
等の高出力振動子のホーンの設計では良く知られた方法
だが、センサに利用しても大きな振幅の振動で圧力検出
することになるので、圧力センサとしての感度やs/
n、ダイナミックレンジの向上という好ましい効果を生
む。一方、スルーホール5a〜5dの形状は図13に示し
た構造になり、湾曲挿入管に配した導電性突起が図13の
上部の方から填め合わせ、加熱溶融、固化されるのに導
電性突起に圧電振動子モジュールが完璧に固定されるこ
とになり、湾曲挿入管の複雑な湾曲操作に対し極めて構
造的に頑強な信頼性の高い電気的接続を得ることができ
るようになる。
【0038】(実施例4)本発明による実施例4につい
て図21を用いて説明する。ここで、図21は圧電振動子
を超音波送受型のトランスデューサとして用い、送信超
音波と受信超音波間の差を解析することにより、単に対
象物から受ける力だけでなく、対象物の機械的特性をも
検出できるセンサーを構成している。本実施例4の場合
は圧電振動子としての振動効率Qmは小さい方が良いの
で、前の実施例のように弾性部材は必要としない。 (100面)シリコン基板111 は圧電振動子駆動回路21
0 、211 をモノリシックに集積しており、駆動回路210
はパルス発生器、駆動回路211 は増幅器を構成してい
る。前記基板111 には表面酸化膜212 が形成され、その
表面酸化膜212 にはコンタクトホール213 、214 が開け
られ圧電振動子の下部電極215 、上部電極216 が前記駆
動回路210 、211 に接続される様になっている。また、
前記表面酸化膜212 にはスルーホール217 、218 の位置
に合わせてヴィアコンタクトホール219 、220 が開けら
れており、ヴィアコンタクトホール219 を介して圧力検
出信号を湾曲挿入管に配設した配線に信号伝達できるよ
うになっているし、ヴィアホール220 は前記基板111 を
湾曲挿入管に配設した配線に一体的に形成した導電性突
起にバランス良く填め合わすことに役立っている。前記
下部電極215 と上部電極216 間には圧電厚膜221 が形成
され、上部電極216 上には一部が下部電極215上に位置
するように第1音響整合層222 が形成されている。この
第1音響整合層222 上には、第2音響整合層223 、音響
レンズ224 が順次形成されている。前記スルーホール21
7 、218 には、夫々Au−Sn合金膜225a,225bが形成
されている。
【0039】こうした構成の圧電振動子は、以下のよう
に製造する。 (1) まず、前記基板111 の表面酸化膜212 上に圧電振動
子用下部電極215 を形成後PZT、PT、BLSF等の
圧電厚膜221 をJPS法で形成し、更に上部電極216 を
形成し500〜800℃で熱処理する。つづいて、第1
音響整合層222、第2音響整合層223 、音響レンズ224
を形成後、分極処理を施し、圧電性を賦与する。なお、
第1音響整合層222 、第2音響整合層223 、音響レンズ
224 の形成方法はマイクロ光造形法を用いて下部電極21
5 と上部電極216 が重なり合った圧電厚膜221 の微小領
域部で重なる様に積層する。第1音響整合層222 はボロ
シリケート鉛系低融点ガラス微粉末を混合したアクリレ
ート系光硬化樹脂を特定の厚さ、形状になるように光硬
化処理漕の中で、例えば規制液面法を用いて成膜し、未
硬化樹脂を除去、脱脂後、200〜500℃で熱処理
し、ガラス粉末焼結層を形成する。このようにして形成
した第1音響整合層222 は圧電厚膜221 の全周囲を被覆
する様に形成されており、周縁部1029は圧電厚膜221 の
耐環境保護膜として作用する。第2音響整合層223 はア
クリレート系光硬化樹脂を満たした光硬化処理漕の中
で、例えば規制液面法を用いて成膜し、未硬化樹脂を除
去、乾燥して得られる。この様にして得られた音響整合
層は圧電材料の音響インピーダンスZp 、生体の音響イ
ンピーダンスをZb とすると第1音響整合層222 の音響
インピーダンスZ1 は(Zp 2 ・Zb 1/3 ,第2音響
整合層223 の音響インピーダンスZ2 は(Zp
b 2 1/3 にほぼ近い値となった。
【0040】(2) 次に、第2音響整合層223 の上面に生
体の音響インピーダンスZb に近い音響インピーダンス
を有するシリコーン樹脂溶液を滴下し、表面張力で表面
が球面を呈したところで加熱硬化させる。なお、この
時、シリコーン樹脂溶液はシリコン基板表面全体にスプ
レイ等の方法で全面塗布させ、第2音響整合層223 の上
面は表面張力で表面が球面に他の面は平面状に硬化させ
ても良い。これによって、次の工程のシリコン基板裏面
の異方性エッチング工程における、エッチング液に対す
るシリコン基板表面側の保護膜として、また最終的に圧
力センサーとして生体体液に対する腐食保護膜として働
かせることができる。 以上のようにして、音響整合層と音響レンズを形成した
後、シリコン基板裏面側に下部電極215 と上部電極216
が重なり合った圧電厚膜221 の微小領域部のシリコン基
板の丁度背面の位置が方形台錐状にえぐられる様に、ま
たヴィアコンタクトホール219 、220 の位置が方形台錐
状にえぐられる様に表面酸化膜でエッチストップするま
での通常のシリコン異方性エッチング処理を施し、ダン
ピング層形成部1030、スルーホール217 、218 を形成す
る。なお、この時、異方性エッチング処理を行った直
後、異方性エッチング用マスクを除去する前にシリコン
基板裏面側から真空蒸着等の膜形成手段を用いてAu−
Sn合金膜225a、225bを異方性エッチング部斜面に成膜
し、スルーホール217 、218 に導電性突起を填め合わ
せ、溶融、固化させ電気的接続手段を形成する時、良好
な電気的接続が可能な様にする。最後に前記、ダンピン
グ層形成部228 にタングステン等音響インピーダンスの
大きな粉末を混合したシリコーン樹脂やエポキシゲルを
注入硬化させてダンピング層1031を形成する。以上のよ
うに形成した圧電振動子モジュールはスルーホール217
、218 に導電性突起を填め合わせ、加熱溶融、固化さ
せ信号伝達手段である細導配線に強固に固定された電気
的接続手段を得られるようになる。
【0041】次に、この様な構造の圧電振動子を配設し
た湾曲挿入勘管の動作について、図23、図24を用い
て説明する。ここで、図23はアドレス線231 ,電源線
兼信号伝達線232 、アース線233 に第1電気接続手段23
4a,234b、第2電気接続手段234c,234d、第3電気接続
手段234e,234f、第4電気接続手段234g,234hを介して
それぞれ先端部配置圧電振動子モジュール235 、側胴部
配置圧電振動子モジュール236 が接続されている。各電
気的接続手段は、前述した通り圧電振動子モジュール23
5 ,236 に形成したスルーホールと、それに填め合わせ
た、細導配線237a,237b,237cからそれぞれ一体的に突
き出して導電性突起から構成されている。
【0042】以上の構成の内、i番目圧電振動子モジュ
ール241 について、その回路構成内容について図24を
用いて以下に説明する。 (100面)シリコン基板の表面には表面酸化膜を介し
て圧電振動子下部電極242 ,圧電厚膜243 ,圧電振動子
上部電極244 が形成され、表面酸化膜にはコンタクトホ
ール245 ,246 ,247 ,248 ,249 やシリコン基板の板
厚含めてスルーホールが形成されている。また、シリコ
ン基板の表面の別の領域には、大容量コンデンサ下部電
極250 、高誘電率誘電体厚膜251 、大容量コンデンサ上
部電極252 が形成されている。更に、シリコン基板内に
は、n進カウンター回路253 ,タイマー回路254 ,MO
Sスイッチ255 ,アナログスイッチ256 ,インバータ25
7 ,高周波増幅器258 ,ダイアック259 ,直流遮断コン
デンサ260 の諸回路または回路要素が通常の半導体プロ
セスを用いて集積化されている。これら集積化された諸
回路は内部配線261 ,262 ,263 ,264 ,265 ,266 ,
267 ,268 ,269 ,270 ,271 や外部配線272 で接続さ
れて、かつ、特に符号をつけていないが図中太線で表し
た電源供給線、アース線を介して、諸回路の動作電源電
圧Vccが供給されたり、接地される。次に、上記回路
構成の動作について以下に説明する。
【0043】まず、アドレス線231 にn個のパルスを送
る。このnは湾曲挿入管に配設した圧電振動子モジュー
ルの総数に等しい値になっている。各圧電振動子モジュ
ールに搭載したn進カウンター回路253 は、夫々n以下
の異なるパルス数をカウントした時に一つの短いパルス
を出力するように調整されている。例えばl番目の圧電
振動子モジュールは一つ目のパルスで、i番目はi個目
(i≦n)のパルスをカウントした時に一つの短いパル
スを出力するように調整されている。そして、(n+
l)個目のパルスはリセットパルスにして、以下同様
に、l番目からn個目まで順にn個の圧電振動子モジュ
ールのアドレスを繰り返す。選択されたi番目の圧電振
動子モジュールのn進カウンター回路253 は、i番目
(i≦n)のパルスをカウントした時に一つの短いパル
スを出力し、この出力パルスによってタイマー回路254
を起動し、T秒間ONの単一パルスを出力する。この単
一パルスが出力されるまではインバータ回路257 を経て
MOSスイッチ255 はON状態となっていてその間、大
容量コンデンサ下部電極250 、高誘電率誘電体厚膜251
、大容量コンデンサ上部電極252 で構成された大容量
コンデンサは充電され、電源電圧Vccとし、この大容量
コンデンサの静電容量をCとするとQ=CVccなる電荷
が蓄積される。ここで、n進カウンター回路253 からパ
ルス幅Tpを有する出力パルスが出力されると、これに
よってアナログスイッチ256 はTp秒間だけON状態と
なり、電荷Qは大容量コンデンサと圧電振動子のコンデ
ンサに等分配される。従って、後者の静電容量をCpiez
o とし、C/Cpiezo =20、Vcc=5VとするとCpi
ezo には50Vの電圧が掛かる。今、1/2Tpが圧電
振動子の共振周波数foに合致する様にTp を調節する
ことにより、圧電振動子は振動する。もし、この時圧電
振動子が生体等の対象物に接触していると、圧電振動子
は対象物の機械的インピーダンスに応じた振動応答を受
け圧電効果によって電圧信号に変換される。この応答信
号は印加パルス電圧より小さいのでダイアック259 によ
って逆流は阻止され、帯域100MHz、利得40dB
程度の高周波増幅器258 に入力される。
【0044】高周波増幅器258 で増幅された応答信号は
電源線兼信号伝達線232 を経て湾曲挿入管手元操作部に
伝送される。手元操作部ではこの信号を信号解析、例え
ばFFT(高速フーリエ変換)し、中心周波数、3dB
帯域幅、比帯域幅、エコー信号のようなサブ応答波形ま
での時間、サブ応答波形の中心周波数、3dB帯域幅、
比帯域幅等の変化を定量的に抽出し、これらの値を知覚
化処理関数に入力し、触覚信号とする。またこれらの値
を湾曲挿入管の挿入距離と相関をとり画像化することに
より血管等の弾性率、粘性率の分布像が得られ、これに
よって従来に無い新しい血管の診断法が可能となる。
【0045】上記実施例4は、次のような特徴点をも
つ。 (1) 圧電振動子を超音波送受型のトランスデューサとし
て用い、送信超音波と受信超音波間の差を解析すること
により、単に対象物から受ける力だけではなく、対象物
の機械的特性をも検出出来るセンサーを構成している。
これにより、振動応答波形の中心周波数、3dB帯域
幅、比帯域幅、エコー信号のようなサブ応答波形までの
時間、サブ応答波形の中心周波数、3dB帯域幅、比帯
域幅等の変化を定量的に抽出し、これらの値を知覚化処
理関数に入力し、触覚信号とする。また、これらの値を
湾曲挿入管の挿入距離と相関をとり画像化することによ
り、血管等の弾性率、粘性率の分布像が得られ、これに
よって従来に無い新しい血管の診断法が可能となる。 (2) シリコン基板に集積した回路及び回路要素としてn
進カウンター回路253、タイマー回路254 、高周波増幅
器258 、大容量コンデンサを含み、これらによってパル
サー、レシーバが構成され超音波振動の送受を行うこと
が出来、生体血管内壁の機械的インピーダンスの変化を
定量的に診断できる様になる。 (3) 音響整合層、音響レンズを光造形で製造するため、
超小型の触覚センサが実現できる様になる。 (4) 異方性エッチングで形成した凹部にダンピング材を
充填硬化させているため、小型に効果的にダンピングが
でき分解能の良好な検出ができる。 (5) 更に、レンズ形成時レンズ材料で全面コーティング
することにより耐湿性等の耐環境性が向上する。
【0046】(実施例5)次に、実施例4と同様、圧電
振動子を超音波送受型のトランスデューサとして用い、
送信超音波と受信超音波間の差を解析することにより、
単に対象物から受ける力だけではなく、対象物の機械的
特性をも検出できるセンサーを構成している他の実施例
5について図22を用いて説明する。実施例4ではそれ
までの実施例と異なり生体等の対象物の機械的特性をも
検出出来るという新しい効果を生み出すことができる様
になったが、一方で弾性部材を形成しなかったので圧電
振動子の共振周波数が高くなりすぎるという欠点も残し
ていた。これに対し、本実施例5では弾性部材を有し、
共振周波数を低下させダンピングはダンピング材による
機械的ダンピングと入力駆動信号の波形による電気的ダ
ンピングを共用し、弾性部材による振動効率Qmの増加
を押さえている。
【0047】(100面)シリコン基板271 は圧電振動
子駆動回路272 ,273 をモノリシックに集積しており、
前記駆動回路273 は増幅器を構成している。図22は断面
図なので図示されていないが、前の実施例同様この他更
にカウンター回路253 、タイマー回路254 を集積し各回
路は図示されていないが内部、外部配線で接続されてい
る。異なるのはカウンター回路からの方形パルス出力信
号を受けて台形パルス信号を出力する台形パルス発生器
1106を備えていることである。前記基板271 には表
面酸化膜274 が形成され、その表面酸化膜274 にコンタ
クトホール275 ,276 が開けられ圧電振動子の下部電極
277 ,上部電極278 が前記駆動回路272 ,273 に接続さ
れている。また、前記表面酸化膜274 にはスルーホール
279 ,280 の位置に合わせてヴィコンタクトホール281
,282 が開けられており、ヴィアコンタクトホール281
を介して圧力検出信号を湾曲挿入管に配設した細導配
線に信号伝達できるようになっているし、ヴィアコンタ
クトホール282は前記基板271 を湾曲挿入管に配設した
細導配線に一体的に形成した導電性突起にバランス良く
填め合わすことに役立っている。前記スルーホール279
,280 には、Au−Sn合金膜283 ,284 が夫々形成
されている。前記下部電極277 と上部電極278 間には圧
電厚膜285 が形成され、この圧電厚膜285 上には第1音
響整合層286 ,ダンピング層287 が順次形成されてい
る。前記基板271 の圧電厚膜形成側とは反対側の面に
は、方形台錐状の弾性部材288 が形成されている。この
弾性部材288 の台面上には、第1音響整合層289,第2
音響整合層290 ,音響レンズ291 が順次形成されてい
る。
【0048】次に、こうした構成の圧電振動子は、以下
のように製造する。 (1) まず、前記基板271 の表面酸化膜212 上に圧電振動
子用下部電極277 を形成後PZT、PT、BLSF等の
圧電厚膜285 をJPS法で形成し、更に上部電極278 を
形成し500〜800℃で熱処理する。つづいて、前記
基板271 の圧電厚膜形成側とは反対側の面をシリコン異
方性エッチング処理をして、方形台錐状の弾性部材288
を形成する。次に、この弾性部材288 の台面上に第1音
響整合層289 ,第2音響整合層290 ,音響レンズ291 を
形成する。なお、第1音響整合層289 ,第2音響整合層
290 ,音響レンズ291 の形成方法は、マイクロ光造形法
を用いて下部電極277 と上部電極278 が重なり合った圧
電厚膜285 の微小領域部で重なる様に積層する。前記第
1音響整合層289 は、ボロシリケート鉛系低融点ガラス
微粉末を混合したアクリレート系光硬化性樹脂を特定の
厚さ、形状になるように光硬化処理漕の中で、例えば規
制液面法を用いて成膜し、未硬化樹脂を除去、脱脂後、
200〜500℃で熱処理し、ガラス粉末焼結層を形成
する。前記第2音響整合層290 は、アクリレート系光硬
化樹脂を満たした光硬化処理漕の中で、例えば規制液面
法を用いて成膜し、未硬化樹脂を除去、乾燥して得られ
る。この様にして得られた音響整合層はシリコンの音響
インピーダンスZp 、生体の音響インピーダンスをZb
とすると第1音響整合層289 の音響インピーダンスZ1
は(Zp 2 ・Zb 1/3 ,第2音響整合層290 の音響イ
ンピーダンスZ2 は(Zp ・Zb 2 1/3 にほぼ近い値
となった。 (2) 次に、第2音響整合層290 の上面に生体の音響イン
ピーダンスZb に近い音響インピーダンスを有するシリ
コーン樹脂溶液を滴下し、表面張力で表面が球面を呈し
たところで加熱硬化させる。なお、この時、シリコーン
樹脂溶液はシリコン基板表面のスルーホール279 ,280
を除いた全面にスプレイ等の方法で全面塗布させ、第2
音響整合層290 の上面は表面張力で表面が球面に他の面
は平面状になる様に硬化させても良い。つづいて、下部
電極277 ,下部電極278 の間に直流5kV/mmを印加し
て分極処理を施し、圧電性を賦与する。これによって最
終的に圧力センサーとして生体体液に対する腐食保護膜
として働かせることができる。更に、スルーホール279
,280 の斜面に真空蒸着等の成膜手段を用いて、Au
−Sn合金膜283 ,284 を形成する。最後に、前記基板
の圧電厚膜成膜側の上部電極278 上の下部電極277 と上
部電極278 の重なる位置にパリレン等の絶縁膜を数ミク
ロンの厚さで形成し、その上にタングステン等音響イン
ピーダンスの大きな粉末を混合したシリコーン樹脂やエ
ポキシゲルを塗布硬化させてダンピング層287 を形成す
る。以上のように、形成した圧電振動子モジュールはス
ルーホール279 ,280 に圧電厚膜285 側から導電性突起
を填め合わせ、加熱溶融、固化させ信号伝達手段である
細導配線に強固に固定された電気的接続手段を得られる
ようになる。
【0049】次に、本実施例5の動作の内、実施例4と
異なる点について図25を用いて説明する。本実施例5
は前述した様に圧電振動子を駆動する電圧波形がピーク
電圧保持時間Tw と立ち下がり時間Tf からなる台形波
形となっていることである。本実施例5は共振周波数を
低下させる為に弾性部材を付加しているので振動子とし
ての振動効率Qmが大きくなり、センサとしての分解能
を低下させることになる。そこで、印加パルスを台形に
して、Tw 、Tf の値を調整することにより機械的ダン
ピングと同じ効果を得ると言う方法で、本出願人が特開
昭58−103440号公報で開示している。この様に
台形パルス291 で圧電振動子を駆動し、その振動応答信
号292 を高周波増幅器293 で増幅し、直流遮断コンデン
サ260 を経て電源線兼信号伝達線を通り湾曲挿入管手元
操作部に信号伝達される。以降の信号処理については実
施例4と同じである。
【0050】この実施例4は、次のような特徴点をも
つ。 (1) 実施例4と異なり、弾性部材288 が形成されている
ので圧電振動子としての共振周波数は低下し、駆動回路
の設計がしやすくなる。 (2) その分、機械的振動効率Qm が上昇するが、駆動波
形をパルス幅Tw 、立ち下がり時間Tf の台形パルス波
形を用いることにより電気的ダンピングを行い検出分解
能を向上させる。 (3) 音響整合層289 ,290 、音響レンズ291 は弾性部材
288 側に配置させるので、これらの形成時圧電振動子の
電極、圧電厚膜に全く影響を及ぼさないで済み、製造工
程の簡略化がはかれる。 (4) レンズ形成時レンズ材料で全面コーティングするこ
とにより耐湿性等の耐環境性が向上する。
【0051】(5) スルーホール279 ,280 は方形台錐状
をしていて且つ導電性突起54、55、56に対し逆台
錐状の配置で填め合わせられるので、導電性突起溶融、
固化後、x,y,zθのいずれの方向のがたも無い完璧
な湾曲挿入管への固定が実現される。
【0052】以上実施例に基づいて説明してきたが、こ
れらの実施例には以下の技術思想が含まれている。 1.複数の圧力検出手段と、この圧力検出手段の出力を
遠隔部へ信号伝達する復数の信号伝達手段を有した挿入
管において、前記圧力検出手段が圧電振動子と、圧電振
動子駆動回路とを有する圧電振動子モジュールであり、
前記圧電振動子モジュールに設けられた複数のスルーホ
ールと、前記挿入管にマウントされ、前記スルーホール
に設けられて、前記スルーホールと互いに填め合い関係
に構成された複数の電気的接続部材を有することを特徴
とする圧電振動子モジュールをマウントした挿入管。 (構成)このクレームは全実施例に対応する。クレーム
中の挿入管とは湾曲させながら挿入させて用いる湾曲挿
入管で具体的には医療用、工業用軟性内視鏡や硬性内視
鏡、或いはカテーテルやをさしている。しかし、この構
造体は必ずしもこの様な構造でなくても、例えば剛性の
大きな棒状で、対象物に刺針して対象物の内部組織の状
態を計測するときに用いられる計測用構造体や開孔して
その孔から挿入して診断治療する硬性鏡ようなものであ
っても良い。また信号伝達手段とは圧電振動子モジュー
ルの駆動回路への電源線兼信号伝達線、アース線、アド
レス線を総称した導配線のことである。しかしながら、
信号伝達手段は必ずしも有線でなくてもよく、無線で信
号伝達する時は圧電振動子モジュールとの接続端子を有
した無線ユニットが信号伝達手段となる。挿入管に配設
した電気的接続部材とは実施例に於いては圧電振動子モ
ジュールに配設した貫通孔(スルーホール)に導電性突
起を差し込み、そののち、溶融、固化させスルーホール
と同じ立体形状に形成された部分を示している。この導
電性突起を溶融固化してセンサ信号を導配線へ信号伝達
したり、アースに接続したり、アドレス信号を受信する
というモジュールの回路、配線と湾曲挿入管に配設した
導配線との電気的接続を実現している。 (作用)挿入管に配設した圧力検出手段としての圧電振
動子モジュールは信号伝達手段と填合い構造の電気的接
続を実現し、圧力検出すなわち、圧電振動子モジュール
からの出力信号はこの電気的接続部、信号伝達手段を経
て圧力検出信号を遠隔部に信号伝達する。
【0053】(効果)この様に、圧力検出手段としての
圧電振動子モジュールの出力信号を複数の電気的接続部
を経て信号伝達手段によって圧力検出信号を手元操作部
に伝達するので、操作者はその信号をもとに安全な湾曲
挿入操作を実施できるようになる。
【0054】2.前記第1項に記載した圧電振動子モジ
ュールをマウントした管状挿入管において、前記圧電振
動子モジュールはシリコン基板上に前記圧電振動子と駆
動回路が一体的に形成されていて、前記スルーホールは
前記シリコン基板を化学エッチング法によって形成され
たスルーホールであり、前記信号伝達手段は前記挿入管
の先端部又は外側壁に配設された複数の導配線であり、
前記接続部材は前記導配線上に形成され且つ前記スルー
ホール内で溶融固化して構成されてなることを特徴とす
る圧電振動子モジュールをマウントした挿入管。 (構成)前記第1項の構成において、挿入管はシリコン
基板上に圧電振動子と駆動回路が一体的に形成されてい
て、前記シリコン基板を化学エッチング法によって形成
されたスルーホールを有した圧電振動子モジュールと、
前記挿入管に配設された導配線からなる信号伝達手段
と、前記導配線上に形成され且つ前記スルーホール内で
溶融固化される接続部材から構成される。
【0055】(作用)貫通孔(スルーホール)が化学エ
ッチングで形成された立体角型形状となり圧電振動子モ
ジュールを高い信頼性で挿入管にマウント固定でき、且
つ、圧電振動子モジュールからの信号が電気的接続部材
を経て信号伝達手段に伝送される。 (効果)この様に、貫通孔(スルーホール)シリコンプ
ロセスを用いることが出来るので同一構造の圧電振動子
モジュールをウェーハスケールで大量に製造出来るし、
電気的接続部材の構造から複数の圧電振動子モジュール
を湾曲挿入管に、容易にガタやゆるみの無い高い信頼性
の装着ができるようになる。
【0056】3.前記第2項に記載した圧電振動子モジ
ュールをマウントした挿入管に於いて、前記挿入管が手
元操作で湾曲させながら挿入させて行く湾曲挿入管であ
ることを特徴とした圧電振動子モジュールをマウントし
た挿入管。実施例1,2が対応する。 (構成)前記管状挿入管が湾曲挿入管の構造をしてい
る。 (作用)手元操作で湾曲させながら挿入されるようにな
る。湾曲という機械的に過酷な変形があってもガタ、ゆ
るみ、電気的絶縁が起こらない。 (効果)血管等複雑に曲がりくねった管腔内に挿入し、
湾曲という機械的に過酷な変形があってもガタ、ゆる
み、電気的絶縁が起こらないで管腔内の状態を診断、治
療できる様になる。
【0057】4.前記第2項に記載した圧電振動子モジ
ュールをマウントした挿入管に於いて、前記管状挿入管
が硬性挿入管であることを特徴とした圧電振動子モジュ
ールをマウントした挿入管。実施例1,2が対応する。 (構成)挿入管が硬性挿入管である。 (作用)湾曲しない。 (効果)湾曲しないので生体組織等のセンサー部を押し
当て組織の診断が出来る様になる。
【0058】5.前記第2項に記載した挿入管におい
て、前記圧電振動子モジュールの複数のスルーホール
が、挿入管上に互いに平行に配置した複数の導配線の間
隔と等しい間隔で導配線方向と垂直方向に配置して前記
シリコン基板に形成されていることを特徴とした圧電振
動子モジュールをマウントした挿入管。実施例1,2が
対応する。 (構成)圧電振動子モジュールの複数のスルーホール
が、挿入管上に互いに平行に配置した複数の導配線の間
隔と等しい間隔で導配線方向と垂直方向に配置して前記
シリコン基板に形成されている。 (作用)電気的接続手段を構成する貫通孔(スルーホー
ル)同士が導配線に沿って同一線上に配列していないの
で電気的接続手段同士が同一導配線によって短絡してし
まうということが起こらない。また、導配線も挿入管上
で交差していない。 (効果)圧電振動子モジュールに搭載した諸回路間のシ
ョートや配線間の短絡を起こす心配か無く高い信頼性の
回路動作やセンサ信号の信号伝達が実現される。
【0059】6.前記第2項に記載した圧電振動子モジ
ュールをマウントした挿入管において、該圧電振動子モ
ジュールの形状が単軸と長軸を有する形状で、該圧電振
動子モジュールの長軸方向が前記挿入管の管軸方向に沿
う様に圧電振動モジュールが配設されている構造を有す
ることを特徴とした圧電振動子モジュールをマウントし
た挿入管。実施例1,2が対応する。 (構成)圧電振動子モジュールの形状が短軸と長軸を有
す形状で且つ、長軸が挿入管の管軸に沿う様に構成され
る。 (作用)圧電振動子モジュールに駆動回路を搭載するの
で一定の面積が必要となる。同一面積になる形状の中で
は、短軸と長軸を有す形状の方が長軸を挿入管の管軸に
沿わせれば挿入管の径は短軸の寸法に依存してくる。こ
のような形状、相対的な配置にすると全体として細い径
の挿入管が実現できる。 (効果)血管や工業用微細構造管の様な極細の対象物に
挿入しやすい湾曲挿入管を実現できるようになる。
【0060】7.前記第2項に記載した圧電振動子モジ
ュールをマウントした挿入管に於いて、前記挿入管に配
置した圧電振動子モジュールが圧電振動子駆動回路等の
回路をモノリシックに集積したシリコン基板と、その一
方の主面に、表面酸化膜を介して配設した圧電素子と、
他の主面に配した、シリコン異方性エッチングによって
形成される弾性部材と、シリコン基板の終縁部にシリコ
ン異方性エッチングで形成された複数のスルーホールと
からなることを特徴とした圧電振動子モジュールをマウ
ントした挿入管。実施例1,2,3が対応する。 (構成)挿入管に配置した圧電振動子モジュールが圧電
振動子駆動回路をモノリシックに形成したシリコン基板
と、その一方の主面に配設した圧電素子と、他の主面に
配した、シリコン異方性エッチングによって形成される
弾性部材と、シリコン基板の周縁部にシリコン異方性エ
ッチングで形成された複数の貫通孔とからなる。 (作用)圧力検出手段が圧電振動子のインピーダンス変
化を共振周波数や共振周波数の変化というアナログ的変
化を検出する。また圧電振動子は圧電素子と振動効率Q
mの高いシリコン異方性エッチングして形成するので、
圧電振動子としてのQmも大きくなる。この様にシリコ
ンは圧電素子の基板としても、駆動回路の集積回路とし
ても、弾性部材としても作用する。貫通孔も異方性エッ
チングして形成し、導電性突起と填め合わせ信頼性の高
い強固な電気的接続手段を提供出来る。
【0061】(効果)従って、センサとしての感度は向
上し、シリコンプロセスを用いて小型化が図れるのでマ
イクロカテーテルの先端や側胴部に複数強固に装着し、
挿入時の血管等に対する危害を加えることを防止でき
る。
【0062】8.前記第7項に記載した圧電振動子モジ
ュールをマウントした挿入管に於いて、前記シリコン異
方性エッチングによって形成される弾性部材の頭頂部が
シリコン基板面に対し飛び出した構造となっていること
を特徴とした圧電振動子モジュールをマウントした挿入
管。実施例2が対応する。 (構成)前記シリコン異方性エッチングによって形成さ
れる弾性部材がシリコン基板面に対し飛び出た構成をし
ている。 (作用)飛び出た分だけ対象物に効果的に接圧する。 (効果)弾性部材が対象物にめり込んでもシリコン基板
の弾性部材以外の面に対象物が接触しないめりこみ量が
増加するのでセンサとしてのダイナミックレンジが大き
くとれる。
【0063】9.前記第2項に記載した圧電振動子モジ
ュールをマウントした挿入管に於いて、該圧電振動子モ
ジュールの構造が、該圧電振動子駆動回路及び附属回路
をモノリシックに集積したシリコン基板と、該シリコン
基板の一方の主面に配設した圧電素子と、該圧電素子の
表面に積層配設した音響整合手段と、更に該音響整合手
段の表面に積層配設した音響レンズ手段と、該シリコン
基板の他の主面に配したシリコン異方性エッチングで形
成された凹部に設けた音響ダンピング手段とからなるこ
とを特徴とした圧電振動子モジュールをマウントした挿
入管。実施例4,5が対応する。 (構成)該圧電振動子モジュールの構造が、該圧電振動
子駆動回路をモノリシックに形成したシリコン基板と、
該シリコン基板一方の主面に配設した圧電素子と、該圧
電素子の表面に積層配設した音響整合手段と、更に該音
響整合手段の表面に積層配設した音響レンズ手段と、該
シリコン基板の他の主面に配したシリコン異方性エッチ
ングで形成された凹部に設けた音響ダンピング手段とか
らなる。 (作用)圧電振動子駆動回路によって励振された圧電素
子の振動は効率よく生体等の対象物に伝播し、対象物の
機械インピーダンスに対応した振動応答や、エコー振動
の応答が圧電素子に伝えられ、圧電効果で電気信号に変
換された波形を出力する。 (効果)これによって分解能良く対象物の機械インピー
ダンスを検出出来る。またシリコン異方性エッチングで
形成した凹部にダンピング層を形成するので小型で高い
検出分解能を実現出来る。
【0064】10.前記第2項に記載した圧電振動子モ
ジュールをマウントした挿入管に於いて、該圧電振動子
モジュールの構造が、該圧電振動子駆動回路をモノリシ
ックに形成したシリコン基板と、該シリコン基板の一方
の主面に配設した圧電素子と、該圧電素子の表面に積層
配設した音響タンピング手段と、該シリコン基板の他の
主面に配したシリコン異方性エッチングで形成された弾
性部材の表面に設けた音響整合手段と、該音響整合手段
の表面に積層配設した音響レンズ手段とからなることを
特徴とした圧電振動子モジュールをマウントした挿入
管。実施例4,5が対応する。 (構成)該圧電振動子モジュールの構造が、該圧電振動
子駆動回路をモノリシックに形成したシリコン基板と、
該シリコン基板の一方の主面に配設した圧電素子と、該
圧電素子の表面に積層配設した音響ダンピング手段と、
該シリコン基板の他の主面に配したシリコン異方性エッ
チングで形成された弾性部材部表面に設けた音響整合手
段と、更に音響整合手段の表面に積層配設した音響レン
ズ手段とからなる。 (作用)対象物の接圧する側に弾性部材と音響整合層、
音響レンズが配設されるので体液等の腐食の影響を圧電
素子が受けにくい。弾性部材の存在により圧電振動子の
中心周波数が低下する。
【0065】(効果)湾曲挿入管の耐滅菌処理や挿入診
断時体液等による腐食の影響を最小限に押さえることが
できる。また圧電振動子の中心周波数が低下することに
より、駆動回路の設計が楽になる。
【0066】11.前記第10項又は第11項に記載した圧
電振動子モジュールをマウントした挿入管に於いて、圧
電振動子モジュールを構成する前記附属回路が、n進カ
ウンター、タイマー回路、アナログスイッチ、大容量コ
ンデンサ、高周波増幅器を含有していることを特徴とし
た圧電振動子モジュールをマウントした挿入管。実施例
4,5が対応する。 (構成)前記第10項又は第11項に記載した湾曲挿入管に
於いて、圧電振動子モジュールを構造する前記圧電振動
子駆動回路がn進カウンター、タイマー回路、アナログ
スイッチ、大容量コンデンサ、高周波増幅器を主要な回
路として有している。 (作用)n進カウンターによって特定のセンサモジュー
ルをアドレスし、タイマー回路設定時間の間そのアドレ
スされたモジュールの動作差時間となる。n進カウンタ
ーからの出力パルスがアナログスイッチをON状態にす
ると、それまで大容量コンデンサに充電されていた電荷
が放電し、半分の電荷が圧電素子に供給される。大容量
コンデンサと圧電素子の静電容量比の1/2の分だけ圧
電素子に加わる電圧は電源電圧より大きくなり、大きな
励振を行える様になる。これにより振動応答電圧の大き
くなる。これを高周波増幅器で増幅し、その信号を信号
伝達する。 (効果)圧電振動子に対して大きな振幅の振動励起が出
来るので振動応答も大きくなりs/nの良好な検出が出
来るようになる。
【0067】12.前記第8項に記載した圧電振動子モ
ジュールをマウントした挿入管に於いて、前記シリコン
基板が100面を主面としていることを特徴とした圧電
振動子モジュールをマウントした挿入管。実施例1,2
が対応する。 (構成)該圧電振動子モジュールを構造する該シリコン
基板が110面を主面としている。 (作用)シリコン異方性エッチングで厚さ方向に平行で
111面が現れたエッチングができる。 (効果)弾性部材やスルーホールは上面図が菱形、断面
は方形となる。
【0068】13.前記第12項に記載した挿入管に於い
て、前記シリコン基板に形成するシリコン異方性エッチ
ングによって形成される弾性部材及び貫通孔の形状が、
菱形柱状であることを特徴とした圧電振動子モジュール
をマウントした挿入管。実施例1,2が対応する。 (構成)前記シリコン基板に形成するシリコン異方性エ
ッチングによって形成される弾性部材及び貫通孔の形状
が、菱形柱状である。 (作用)シリコン基板の形状を相似形の菱形に出来るの
で細長い圧電振動子モジュールを実現できる。 (効果)微細径の湾曲挿入管に配設しやすくなる。
【0069】14.前記第8項に記載した圧電振動子モ
ジュールをマウントした挿入管に於いて、前記シリコン
基板が100面を主面としていることを特徴とした圧電
振動子モジュールをマウントした挿入管。実施例3が対
応する。 (構成)前記シリコン基板が100面を主面としてい
る。 (作用)異方性エッチングによって台錐形の弾性部材や
スルーホールを形成できる。 (効果)劈開面が直交しているので長方形の基板が容易
に得られ、台錐形の弾性部材やスルーホールルが得られ
るので、弾性部材の頭頂部の振幅は拡大される。この為
センサのダイナミックレンジが大きくなる。また得られ
るスルーホールの形状から、がた導電性突起を填め合わ
せ、溶融、固化した後xyzθ方向のがた、ゆるみが一
切なくなり、信頼性の高い湾曲挿入管が得られる。
【0070】15.前記第7項に記載した圧電振動子モ
ジュールをマウントした挿入管に於いて、前記単軸と長
軸を有する圧電振動子モジュールの形状が菱形、又は長
方形であることを特徴とした圧電振動子モジュールをマ
ウントした挿入管。全実施例が対応する。 (構成)シリコン基板の前記短軸と長軸を有する形状が
菱形、又は長方形である。 (作用)細長い形状になる。 (効果)血管や工業用微細構造管の様な極細の対象物に
挿入しやすい湾曲挿入管を実現できるようになる。
【0071】16.前記第14項に記載した圧電振動子モ
ジュールをマウントした挿入管に於いて、前記シリコン
基板に形成するシリコン異方性エッチングによって形成
される弾性部材及び貫通孔の形状が方形台錐形であるこ
とを特徴とした圧電振動子モジュールをマウントした挿
入管。実施例3が対応する。 (構成)前記シリコン基板に形成するシリコン異方性エ
ッチングによって形成される弾性部材及び貫通孔の形状
が方形台錐形である。 (作用)劈開面が直交しているので長方形の基板が容易
に得られ、台錐形の弾性部材やスルーホールルが得られ
る。 (効果)その為、弾性部材の頭頂部の振幅は拡大され、
この為センサのダイナミックレンジが大きくなる。また
得られるスルーホールの形状から、がた導電性突起を填
め合わせ、溶融、固化した後xyzθ方向のがた、ゆる
みが一切なくなり、信頼性の高い湾曲挿入管が得られ
る。
【0072】17.前記第106項に記載した圧電振動モ
ジュールをマウントした挿入管に於いて、前記圧電振動
子の音響整合手段の製造方法が、圧電素子形成後、圧電
素子表面に、ガラス粉末を混合した光硬化性粉末樹脂を
成膜し、光硬化、洗浄によって特定の形状のパターン膜
とし、熱処理によって特定の厚さを有するガラス焼結体
層を得る第1整合層の形成工程と、光硬化性樹脂を成膜
し、その後、洗浄によって特定の形状にパターン膜と
し、特定の厚さを有する樹脂層を形成する第2音響整合
層の形成工程からなることを特徴とした圧電振動子モジ
ュールをマウントした挿入管の製造方法。実施例4,5
が対応する。 (手段)前記圧電振動子の音響整合手段の製造方法が、
圧電素子形成後、圧電素子表面に、ガラス粉末を混合し
た光硬化性粉末混合樹脂を成膜し、その後、光硬化、洗
浄によって特定の形状のパターン膜とし、熱処理によっ
て特定の厚さを有するガラス焼結体層を得る第1整合層
の形成工程と、光硬化性樹脂を成膜し、その後、光硬
化、洗浄によって特定の形状のパターン膜とし、特定の
厚さを有する樹脂層を形成する第2音響整合層の形成工
程からなる。 (作用)音響整合層が光造形という手段で最適の厚さ、
音響インピーダンスを持たせて形成できる。 (効果)圧電振動子の振動エネルギーを効率よく生体等
の対象物に伝達出来るので、高感度センサ付きの湾曲挿
入管を提供できる。
【0073】18.前記第10項に記載した圧電振動子モ
ジュールをマウントした挿入管に於いて、前記圧電振動
子の音響レンズ手段の製造方法が、圧電素子と音響整合
層のみ、又は圧電素子と第1及び第2の音響整合層形成
後、光硬化性樹脂を容れた漕に侵漬し、レーザビームを
走査させ照射し3次元構造に硬化し、洗浄することによ
ってレンズ形状を得る事を特徴とした圧電振動子モジュ
ールをマウントした挿入管の製造方法。実施例4,5が
対応する。 (手段)前記圧電振動子の音響レンズ手段の製造方法
が、圧電素子と音響整合層のみ、又は圧電素子と第1及
び第2の音響整合層形成後、光硬化性樹脂を容れた漕に
浸漬し、レーザビームを走査させ照射し3次元構造に蚊
硬化し洗浄する。 (作用)この製法(光り造形)によってレンズ形状を得
る。 (効果)音響レンズによって横方向の検出分解能を向上
させることが出来る。従って湾曲挿入管の挿入距離と機
械的インピーダンスとの関係を画像化することにより、
血管や微細構造管の新しい診断ができる様になる。
【0074】19.前記第10項に記載した圧電振動子モ
ジュールをマウントした挿入管に於いて、前記圧電振動
子の音響タンピング手段の製造方法が、圧電素子と第1
音響整合層のみ、又は第1と第2の音響整合層形成し、
更に3次元構造の音響レンズを形成後、あらかじめシリ
コン基板にシリコン異方性エッチングで圧電素子形成側
と反対側のシリコン基板側に形成した凹部に音響インピ
ーダンスの大きな粉末を混合した光硬化性粉末混合樹脂
を滴下注入し、光を照射することによって音響ダンピン
グ手段を得ることを特徴とした圧電振動子モジュールを
マウントした挿入管の製造方法。実施例4,5が対応す
る。 (手段)前記圧電振動子の音響ダンピング手段の製造方
法が、圧電素子と第1音響整合層のみ、又は第1と第2
の音響整合層形成し、更に3次元構造の音響レンズを形
成後、あらかじめシリコン基板にシリコン異方性エッチ
ングで圧電素子形成側と反対側のシリコン基板側に形成
した凹部に音響インピーダンスの大きな粉末を混合した
光硬化性粉末混合樹脂を滴下注入し、光を照射すること
によって音響ダンピング手段を得る。 (作用)この手段により音響ダンピング手段を得る。 (効果)振動伝播方向(深さ方向)の検出分解能が向上
する。これによって対象物の深さ方向に存在する異物を
検出できる。異物の存在は対象物の機械的インピーダン
スの非線形の発生理由と言える。
【0075】20.前記第11項に記載した圧電振動子モ
ジュールをマウントした挿入管に於いて、前記圧電振動
子の音響整合手段の製造方法が、圧電素子と、圧電素子
形成側と反対側のシリコン基板面に前記弾性部材を形成
後、該弾性部材表面に、ガラス粉末を混合した光硬化性
粉末混合樹脂を成膜し、その後、光硬化、洗浄によって
特定の形状のパターン膜とし、熱処理によって特定の厚
さを有するガラス焼結体層を得る第1整合層の形成工程
と、光硬化性樹脂を成膜し、その後、光硬化、洗浄によ
って特定の形状のパターン膜とし、特定の厚さを有する
樹脂層を形成する第2音響整合層の形成工程からなるこ
とを特徴とした圧電振動子モジュールをマウントした挿
入管の製造方法。実施例4,5が対応する。 (手段)前記圧電振動子の音響整合手段の製造方法が、
圧電素子と、圧電素子形成側と反対側のシリコン基板面
に前記弾性部材を形成後、該弾性部材表面に、ガラス粉
末を混合した光硬化性粉末混合樹脂を成膜し、その後、
光硬化、洗浄によって特定の形状のパターン膜とし、熱
処理によって特定の厚さを有するガラス焼結体層を得る
第1整合層の形成工程と、光硬化性樹脂を成膜し、その
後、光硬化、洗浄によって特定の形状のパターン膜と
し、特定の厚さを有する樹脂層を形成する第2音響整合
層の形成工程からなる。 (作用)音響整合層が光造形という手段で最適の厚さ、
音響インピーダンスを持たせて圧電素子と反対側の弾性
部材上に形成される。
【0076】(効果)圧電振動子の振動エネルギーを効
率よく生体等の対象物に伝達出来るので、高感度センサ
付きの湾曲挿入管を提供出来る。又弾性部材がついてい
るので圧電振動子の共振周波数を低下させることが出来
回路の設計が容易になる。
【0077】21.前記第11項に記載した圧電振動子モ
ジュールをマウントした挿入管に於いて、前記圧電振動
子の音響レンズ手段の製造方法が、圧電素子と弾性部材
上に一層の音響整合層、又は圧電素子と弾性部材上に第
1及び第2の音響整合層形成後、光硬化性樹脂を容れた
漕に浸漬し、レーザビームを走査させ照射し3次元構造
に硬化し、洗浄することによってレンズ形状を得ること
を特徴とした圧電振動子モジュールをマウントした挿入
管の製造方法。実施例5が対応する。 (手段)前記圧電振動子の音響レンズ手段の製造方法
が、圧電素子と弾性部材上に一層の音響整合層、又は圧
電素子と弾性部材上に第1及び第2の音響整合層形成
後、光硬化性樹脂を容れた漕に浸漬し、レーザビームを
走査させ照射し3次元構造に硬化し、洗浄することによ
ってレンズ形状を得る。 (作用)この製法(光造形)によってレンズ形状を得
る。 (効果)音響レンズによって横方向の検出分解能を向上
させることができる。従って、湾曲挿入管の挿入距離と
機械的インピーダンスとの関係を画像化することによ
り、血管や微細構造管の新しい診断が出来る様になる。
マイクロ光造形を用いるので小さなサイズの音響レンズ
が得られる。
【0078】22.前記第11項に記載した圧電振動子モ
ジュールをマウントした挿入管に於いて、前記圧電振動
子の音響ダンピング手段の製造方法が、圧電素子と前記
弾性部材上に一層の音響整合層、又は前記弾性部材上に
第1と第2の音響整合層形成し、更に3次元構造の音響
レンズを形成後、圧電素子形成側に音響インピーダンス
の大きな粉末を混合した光硬化性粉末混合樹脂を滴下
し、光を照射し、硬化することによって音響ダンピング
手段を得ることを特徴とした圧電振動子モジュールをマ
ウントした挿入管の製造方法。実施例5が対応する。 (手段)前記圧電振動子の音響ダンピング手段の製造方
法が、圧電素子と前記弾性部材上に一層の音響整合層、
又は前記弾性部材上に第1と第2の音響整合層形成し、
更に3次元構造の音響レンズを形成後、圧電素子形成側
に音響インピーダンスの大きな粉末を混合した光硬化性
粉末混合樹脂を滴下し、光を照射し、硬化することによ
って音響ダンピング手段を得る。 (作用)これらにより音響ダンピング手段を得る。 (効果)振動伝播方向(深さ方向)の検出分解能が向上
する。これによって対象物の深さ方向に存在する異物を
検出出来る。異物の存在は対象物の機械的インピーダン
スの非線形の発生原因と考えられるので間接的に対象物
の弾性率等の機械特性の非線形性が検出出来ると言え
る。
【0079】23.管状構造を内構造体とそれを外囲す
る管状構造をした外構造体からなる挿入管に於いて、耐
熱性高分子樹脂製の前記内構造体と、その外構造体側に
接触する側の面に形成した複数の細導配線を一組とした
導配線群を内構造体の中心軸に対象な位置に複数組配置
した構造を有することを特徴とした圧電振動子モジュー
ルをマウントした挿入管。実施例1,2が対応する。 (構成)管状構造をした耐熱性高分子樹脂からなる内構
造体とそれを外囲する管状構造をした外構造体からなる
挿入管であり、その外構造体側に接触する側の内構造体
の表面に形成した複数の細導配線を一組とした細導配線
群を、内構造体の中心軸に対称な位置に複数組配置した
構造を有する。 (作用)圧電振動子センサモジュールの出力信号の信号
伝達経路を耐熱性高分子樹脂製の内構造体の表面に形成
した複数の細導配線を一組とした細導配線群が担う。 (効果)圧力センサによる圧力検出信号を湾曲挿入管操
作者に信号伝達させて、湾曲挿入管の手元操作者が湾曲
挿入管の血管等内壁への接触状態を回避操作することが
出来るようになる。
【0080】24.前記第23項に記載した複数の導配線
が特定の位置で一体的に形成した導電性突起を有してい
ることを特徴とした圧電振動子モジュールをマウントし
た挿入管。実施例1,2が対応する。 (手段)上記複数の導配線が特定の位置で突起状の電極
を有している。 (作用)突起状の電極(導電性突起)が特定の位置に配
置されている。 (効果)圧電振動子モジュールに形成したスルーホール
にこの導電性突起を填め合わすことによって電気的接触
手段が得られると同時に圧電振動子モジュールの湾曲挿
入管への強固な装着ができる様になる。
【0081】25.前記第23項に記載した導電性突起を
特定の位置に有する複数の導配線の製造方法が、複数の
ノズル孔を有したジェットプリンティング装置のノズル
を一定の速度で移動させながら金属超微粒子をジェット
プリンティングすることによって前記複数の導配線を、
また継続して特定の位置で一定の時間停止して同材質の
超微粒子を連続的にジェットプリンティングすることに
よって前記導電性突起を形成することを特徴とした圧電
振動子モジュールをマウントした挿入管の製造方法。実
施例1,2が対応する。 (手段)突起状電極(導電性突起)が特定の位置にに有
する複数の細導配線の製造方法が複数のノズル孔を有し
たノズルを用いたジェットプリンティング法による。 (作用)複数の細導配線と突起状電極(導電性突起)を
特定の位置に設けることができる。 (効果)複数の細導配線と突起状電極(導電性突起)を
同一材料で連続的に形成できる。3本のマルチノズルを
用いるので複数の細導配線が交錯しあうことがない。そ
のため、信頼性の高い信号伝達が可能となる。
【0082】26.前記第23項に記載した圧電振動子モ
ジュールをマウントした挿入管に於て、前記電気的接続
部の製造方法が圧電振動子モジュールのスルーホールを
前記導電性突起に填め合わせた後、前記導電性突起を溶
融、固化させて湾曲挿入管に圧電振動子モジュールをマ
ウント固定することを特徴とした圧電振動子モジュール
をマウントした挿入管の製造方法。実施例1,2が対応
する。 (手段)前記第1項に記載した湾曲挿入管で、前記電気
的接触手段の製造方法が圧電振動子モジュールの貫通孔
を前記突起状電極(導電性突起)に填め合わせた後、前
記突起状電極の頂点近傍部を加熱押圧変形させて湾曲挿
入管に圧電振動子モジュールをマウント固定する。
【0083】(作用)この製造方法によって、圧電振動
子モジュールの貫通孔と前記突起状電極(導電性突起)
を填め合わせた構造の電気的接続手段が形成される。 (効果)前記電気的接続手段が確実に構成出来、圧電振
動子モジュールの信号を忠実に手元操作部に伝達する湾
曲挿入管の構造を得ることができるようになる。
【0084】27.上部及び下部の電極が厚膜を挟んで
対向して重なるように配置され、上部電極の引き出し配
線が、下部電極が形成された基板で終端する構造の厚膜
素子に於いて、前記厚膜の縁端部が前記電極の縁端部か
ら前記厚膜の厚さ程度はみ出した寸法を有し、前記厚膜
の縁端部の位置において前記厚膜の縁端部のみが他の部
分に比べ厚さが厚い断面形状をしていることを特徴とし
た厚膜素子。実施例1に対応する。 (構成)上部及び下部の電極が厚膜を挟んで対向して重
なるように配置され、上部電極の引き出し配線が、下部
電極が形成された基板で終端する構造の厚膜素子であ
り、前記厚膜の縁端部が前記電極の縁端部から前記厚膜
の厚さ程度はみ出した寸法を有し、前記厚膜の縁端部の
位置において前記厚膜の縁端部のみが他の部分に比べ厚
さが厚い断面形状をしている。上下に電極のついた厚膜
素子ならコンデンサ、圧電素子、焦電素子、強誘電体素
子のいずれもが該当する。
【0085】(作用)上下に電極の付いた厚膜素子で、
下部電極の厚みによる段差が発生する部分に於いて、上
部下部両電極間の最短距離が大きくとれる様になる。
【0086】(効果)電極間の電流リークが少なくな
り、高い信頼性で厚膜素子利用出来るようになる。
【0087】28.前記第26項に記載した厚膜素子の製
造方法に於いて、下部電極形成工程と、該厚膜の形成
を、扁平ノズルを用い、該扁平ノズルを扁平方向と垂直
方向に移動させて扁平の長さ程度の寸法を一辺に有する
厚膜を得るジェットプリンティング(JPS)で形成す
る工程と、しかる後上部電極を形成することを特徴とし
た厚膜素子の製造方法。実施例1に対応する。
【0088】(手段)下部電極形成工程と、該厚膜の形
成を、偏平ノズルを用い、該偏平ノズルを偏平方向と垂
直方向に移動させて偏平の長さ程度の寸法を一辺に有す
る厚膜を得るジェットプリンティング(JPS)で形成
する工程と、しかる後上部電極を形成する工程で請求項
23に記載した厚膜素子を製造する。
【0089】(作用)偏平ノズルを用いてJPS成膜す
ると周縁部が盛り上がった厚膜断面形状となる。盛り上
がった位置が下部電極の厚みで段差となっている位置に
合う。
【0090】(効果)前記第27項に記載した厚膜素子が
得られ、電極間の電流リークが少なく高い信頼性の厚膜
素子を提供できるようになる。
【0091】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
マイクロカテーテルや細径軟性鏡のような湾曲挿入管や
硬性鏡に配設しうる圧力センサモジュールをマウントし
た挿入管を提供でき、また圧電方式を用いたとき信号伝
達に差し障りの無い信号伝達経路とセンサモジュールの
電気的接続手段の具体的な配置関係とその製造方法を提
供でき、更に湾曲挿入管の長さ方向に配設する信号伝達
経路配設構造とその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る圧電振動子モジュール
の製造方法の一工程図で、(110面)Siウェハを説
明図。
【図2】本発明の実施例1に係る圧電振動子モジュール
の製造方法の一工程図で、表面酸化膜にコンタクトホー
ルを形成した状態の説明図。
【図3】本発明の実施例1に係る圧電振動子モジュール
の製造方法の一工程図で、ウェハにスルーホールを形成
した状態の説明図。
【図4】本発明の実施例1に係る圧電振動子モジュール
の製造方法の一工程図で、ウェハにコンタクトホールを
形成した状態の説明図。
【図5】本発明の実施例1に係る圧電振動子モジュール
の製造方法の一工程図で、圧電厚膜形成用のマスクを成
膜した状態の説明図。
【図6】本発明の実施例1に係る圧電振動子モジュール
の製造方法の一工程図で、上部電極と導通電極を形成し
た状態の説明図。
【図7】本発明の実施例1に係る圧電振動子モジュール
の完成図であり、図7(A)は平面図、図7(B)は図
6(A)のX−X線に沿う断面図。
【図8】偏平ノズルを用いたJPS厚膜成膜の圧電厚膜
における厚さと横方向距離との関係を示す特性図。
【図9】この発明の実施例2に係る飛び出した弾性部材
の製造方法を工程順に示す断面図。
【図10】本発明の実施例1に係るSi基板を用いた圧
電振動子モジュールの説明図であり、図10(A)は平面
図、図10(B)は図10(A)のX−X線に沿う断面図。
【図11】本発明の実施例3に係る圧電振動子モジュー
ルの説明図であり、図11(A)は弾性部材形成前のモジ
ュールの上面図、図11(B)は図11(A)のX−X線に
沿う断面図、図11(C)は最終構造のモジュールの裏面
図、図11(D)は図11(C)のY−Y線に沿う断面図。
【図12】本発明の実施例1に係る圧電振動子モジュー
ルの製造において、コンタクトホールの断面形状を示す
断面図。
【図13】本発明の実施例3に係る圧電振動子モジュー
ルの製造において、コンタクトホールの断面形状を示す
断面図。
【図14】本発明の実施例1の変形例で偏平ノズルを用
いたJPS厚膜成膜の圧電厚膜の断面図。
【図15】本発明の実施例1による湾曲挿入管の先端部
の説明図であり、図15(A)は斜視図、図15(B)は正
面図。
【図16】本発明の実施例1に従って圧電振動子モジュ
ールを填め合わせようとしているところを示す概略斜視
図。
【図17】本発明に係る実施例2で湾曲挿入管の側胴部
の説明図で、圧電振動子モジュールを填め合わす前の正
面図。
【図18】本発明の実施例2に係る湾曲挿入管側胴部の
説明図で、圧電振動子モジュールを填め合わした後を示
し、図18(A)は断面図、図18(B)は斜視図。
【図19】この発明の実施例2に係る湾曲挿入管側胴部
のモジュールマウント状態の正面図。
【図20】図19の填め合わせ部の説明図であり、図20
(A)は填め合わせ部の拡大図、図20(B)は図20
(A)の要部の拡大図。
【図21】本発明の実施例4に係る圧電振動子モジュー
ルの断面図。
【図22】本発明の実施例5に係る圧電振動子モジュー
ルの断面図。
【図23】本発明の実施例4に係る圧電振動子モジュー
ルにおいて、動作回路等のシリコン基板内での駆動回路
や回路要素、配線の説明図。
【図24】本発明の実施例4に係る圧電振動子モジュー
ルにおいて、動作回路等のシリコン基板内での駆動回路
や回路要素、配線の説明図。
【図25】本発明の実施例5に係る圧電振動子モジュー
ルにおいて、シリコン基板内での駆動回路や回路要素、
配線の説明図。
【図26】第1の従来例に係る湾曲挿入管の説明図であ
り、図26(A)は全体図、図26(B)は湾曲挿入管の先
端部での圧力検出の様子を示す模式図。
【図27】図26の湾曲挿入管において、湾曲挿入管の側
胴部圧力センサの配置を示す説明図。
【図28】第2の従来例に係る水晶振動子を集積回路基
板にマウントしたクロック信号発生器モジュールの説明
図であり、図28(A)は断面図、図28(B)は図28
(A)の一部切欠した斜視図。
【図29】第3の従来例に係る圧電振動子の説明図。
【符号の説明】 1,111 …Si基板、 2…
駆動回路領域、3,212 …表面酸化膜、4a〜4d,213 ,
214 ,24〜249 …コンタクトホール、5a〜5d…スルーホ
ール、 6,215 ,242 …下部電極、7
…回り込み電極部、 8…コンタクト
ホール導通部、9,221 ,243 …圧電厚膜、
10,216 …上部電極、13,13a,13b,16
5 …弾性部材、 101 …エッチング溝、151 …湾曲
挿入管、 152 …湾曲挿入管先端
部、153 …マイクロ内視鏡、 154 …挿
入管内構造体、155 …挿入管外構造体、 156
…圧電振動子モジュールマウント部、157 〜159 ,157a
〜159a,157b〜159b,197 ,237a〜237c…配線、160 〜
162 ,161a〜1162a ,161b〜164b,164 ,193 …導電性
突起、163 ,163a〜163c,235 ,236 ,241 …圧電振動
子モジュール、171a〜174a,171b〜174b…填め合い部、
191 …受圧部、192 …マウント部、
194 …スペーサ、195 …電気的接続部、
210 ,211 …圧電振動子駆動回路、217 ,218
…スルーホール、 219 ,220 …ヴィアコンタク
トホール、222 ,223 …音響整合層、 224 …
音響レンズ、225a,225b…合金膜。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の圧力検出手段と、この圧力検出手
    段の出力を遠隔部へ信号伝達する復数の信号伝達手段を
    有した挿入管において、 前記圧力検出手段が圧電振動子と、圧電振動子駆動回路
    とを有する圧電振動子モジュールであり、前記圧電振動
    子モジュールに設けられた複数のスルーホールと、前記
    挿入管にマウントされ、前記スルーホールに設けられ
    て、前記スルーホールと互いに填め合い関係に構成され
    た複数の電気的接続部材を有することを特徴とする圧電
    振動子モジュールをマウントした挿入管。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した圧電振動子モジュー
    ルをマウントした挿入管において、 前記圧電振動子モジュールはシリコン基板上に前記圧電
    振動子と駆動回路が一体的に形成されていて、前記スル
    ーホールは前記シリコン基板を化学エッチング法によっ
    て形成されたスルーホールであり、前記信号伝達手段は
    前記挿入管の先端部又は外側壁に配設された複数の導配
    線であり、前記電気的接続部材は前記導配線上に形成さ
    れ且つ前記スルーホール内で溶融固化して構成されてな
    ることを特徴とする圧電振動子モジュールをマウントし
    た挿入管。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した圧電振動子モジュー
    ルをマウントした挿入管において、 前記該圧電振動子モジュールを構成するシリコン基板が
    110面を主面としていることを特徴とする圧電振動子
    モジュールをマウントした挿入管。
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