JPH0810079B2 - ガス焚瞬間給湯器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はコンパクトなガス焚給湯器に関するものであ
り、業務用あるいは家庭用に利用される。

従来の技術 従来、ガス焚瞬間給湯器は第３図に示す如き構成をし
ていた。１はブンゼンバーナ、２は熱交換器、３と４は
熱交換器を構成するドラムとフインチューブ熱交換器、
５と６はフインチューブ熱交換器を構成するフインとチ
ューブである。７は火炎、８は燃焼室である。

ブンゼンバーナ１上の燃焼室８内に形成された火炎７
により生じた熱の一部分は熱交換器２を形成するドラム
３に、そして大部分はフインチューブ熱交換器４に供給
される。この熱はチューブ内の水を加熱し、湯として利
用される。

発明が解決しようとする問題点 このような給湯器において、火炎７は長く、しかも広
がるために、燃焼室の高さＨ、幅Ｌともに大きくなり、
コンパクト化が困難であった。

本発明は上記従来例の問題点を解消し、給湯器の小型
化をはかるものである。

問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決するために、平板状の燃焼
板を一定の間隙で対向させ、燃焼室を形成し、対向火炎
を形成させる。そして、前記燃焼室の両端に熱交換器を
設けたものである。

作用 本発明は上記構成により燃焼板の間を燃焼室とし、こ
の燃焼室に対向火炎を形成させる。そして、対向炎は高
負荷燃焼であり火炎は薄形をしており、燃焼器としてコ
ンパクトで、奥行を小さくできる。

実施例 第１図は本発明の一実施例を示す斜視図であり、一部
断面により内部の構成部分を提示している。９は給湯器
本体、10は送風機、11は燃料ガス、12は燃料供給路、1
3,14は相対向した燃焼板、16は燃焼室、17,18は燃焼板1
4の両端に形成した熱交換器で、19,20はフインで、21,2
2はチューブである。23,24は燃焼板13,14に形成された
対向火炎、25,26は対向火炎23,24に対応して形成した熱
交換器凹部、27,28は給湯器本体９と燃焼板13,14の間に
介在したクッション材、29,30は給湯器本体９に形成し
た排ガス通路で、31,32はその排ガス出口である。33,34
は排気ガス、35は給湯器本体９の外装である。

第２図は給湯器本体の断面図であり、第１図のＡ−Ａ
線断面に相当するが、ここで送風機を省略している。36
は燃料噴出ノズル、37は点火器、38は燃焼検知器であ
り、ここではフレームロッドを使用している。39は燃焼
用空気である。そして、燃焼板13,14は多数の炎口から
なっており、燃焼室を形成している。

上記実施例において、燃料ガス11は燃料噴出ノズル36
より噴出する。この時、送風機10より供給された燃焼用
空気と混合気を形成し、燃料供給路12に供給され、燃焼
板13,14に導入される。燃焼板に設けた多数の炎口から
均一に燃焼室に混合気が供給される。その後、点火器37
により点火され、対向火炎23,24を形成し、高温の燃焼
ガスになって熱交換器17,18のフイン19,20に熱を供給し
た後、低温の排気ガス33,34となり、排ガス通路29,30を
通って排ガス出口31,32から外気に放出される。

燃焼量が少い場合、火炎は炎口近くで形成され、燃焼
量が多くなると火炎は炎口から離れて形成し、しだいに
広がり、熱交換器凹部25,26でも形成される。

火炎は燃焼室６の中央すなわち、燃焼板13,14の間隙
の中央近くでは安定して燃焼する。この火炎はいわゆる
対向火炎を形成する。この火炎は薄形であり、高負荷燃
焼である。それは燃焼ガスの流速は中央で遅くなるた
め、層流化するからである。火炎は広がって熱交換器凹
部25,26では一部乱れる場合もあるが、燃焼反応が終了
間際であり、燃焼音発生もなく、静かな火炎を形成す
る。

燃焼ガスはフイン19,20からチューブ21,22内を流れる
水に熱を伝える。

燃焼板13,14をセラミックで形成すると、燃焼量が少
い時に燃焼が安定し、しかも、燃料供給路12との熱のし
ゃ断が行われ、燃料ガスの混合気が加熱される事なく、
一定の量で供給できるとともに、燃料供給路を通しての
外部への熱の損失がない。

燃焼板13,14はクッション材27,28を介して外装35に設
置している。これは燃焼板の熱膨脹を吸収するために設
けている。

ここで熱交換器としてフインチューブ熱交換器を利用
すると、対向火炎の先端近くで、燃焼ガスはフイン全体
に流れる。すなわち、流れが広がるために流速が遅くな
り、先端部近くでの火炎及び燃焼ガスの乱れを防止す
る。その結果、燃焼音の静かな燃焼器となった。

発明の効果 以上のように、本発明によれば次のような効果を有す
る 1.燃焼板を対向させることにより、燃焼量が多い時には
対向火炎を形成し、燃焼量が大きくても層流燃焼でき
る。この火炎は、騒音が小さい。

2.燃焼板を対向させ、燃焼板で形成する燃焼室の両端に
熱交換器を設置することにより、火炎は薄形とあり、燃
焼器としても薄形にでき、コンパクトな給湯器になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の斜視図であり、一部断面にしている。
第２図は本発明の断面図、第３図は従来例である。 ９……給湯器本体、13,14……燃焼板、16……燃焼室、1
7,18……熱交換器、25,26……熱交換器凹部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川端 教男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−24338（ＪＰ，Ａ) 実開 昭56−49445（ＪＰ，Ｕ)

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多数の炎口からなる平面状の燃焼板を対向
   火炎が形成するように一定の間隙を介して対向させ、前
   記間隙を燃焼室とし、前記燃焼室の両端に少なくとも一
   対の熱交換器を配置したガス焚瞬間給湯器。
2. 【請求項２】熱交換器の上流部に凹部を設け、燃焼室の
   一部とした特許請求の範囲第１項記載のガス焚瞬間給湯
   器。
3. 【請求項３】熱交換器をフィンチューブ熱交換器で構成
   した特許請求の範囲第１項記載のガス焚瞬間給湯器。