JPH08100714A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JPH08100714A
JPH08100714A JP7097258A JP9725895A JPH08100714A JP H08100714 A JPH08100714 A JP H08100714A JP 7097258 A JP7097258 A JP 7097258A JP 9725895 A JP9725895 A JP 9725895A JP H08100714 A JPH08100714 A JP H08100714A
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JP
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air
fuel ratio
purge
fuel
value
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JP7097258A
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English (en)
Inventor
Junya Morikawa
潤也 森川
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/14Introducing closed-loop corrections
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    • F02D41/1486Introducing closed-loop corrections using means for determining characteristics of the combustion gases; Sensors therefor with correction for particular operating conditions
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パージ機構を有するエンジンにあって、リニ
ア空燃比センサを使用して空燃比のフィードバック制御
を行う場合でも、パージ流量制御のバラツキ等に起因す
る空燃比制御の悪化を防止する。 【構成】 パージ機構にあって、燃料タンクから発生し
てキャニスタ41に貯留された燃料蒸気は、パージソレノ
イド弁45によって流量調整されつつ、パージ通路43を介
してエンジン10の吸気系に導入される。一方、空燃比フ
ィードバック制御系は、エンジン10の排気系に設けたリ
ニア空燃比センサ36を通じて吸入空気と上記燃料蒸気を
含む供給燃料との混合気の空燃比をモニタしつつ、該空
燃比が目標値となるよう燃料噴射弁16(16a〜16d)を操
作する。そしてここでは、上記燃料蒸気の導入にかかる
パージ率の変化量が所定値以上となるとき、その変化比
率に基づいて上記フィードバック制御にかかる空燃比補
正係数FAFを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、燃料蒸気の排出防止
機構を有する内燃機関にあってその混合気の空燃比を適
正に制御する内燃機関の空燃比制御装置に関し、特に、
リニア空燃比センサを使用して同空燃比をフィードバッ
ク制御するシステムに採用して好適な制御装置構成の具
現に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料蒸気の排出防止機構とは周知のよう
に、燃料タンクから発生する燃料蒸気をキャニスタに貯
留するとともに、該貯留された燃料蒸気をパージ通路を
介して内燃機関の吸気系に放出することによって、同燃
料蒸気が外部に排出されることを防止する機構である。
【0003】また、上記燃料蒸気の機関吸気系への放出
に際しては通常、上記パージ通路に設けられたパージ弁
と称される流量調整弁を通じて、同通路内の燃料蒸気流
量、すなわちパージ流量が調整されるようになることも
よく知られている。
【0004】ただし、このパージ流量は一般に、機関吸
気量に比例した量として調整されるとはいえ、通常の燃
料噴射制御とは別途にその流量が調整制御されるもので
あることから、こうしてパージが実施されている期間
は、同機関の運転状態に応じて設定される空燃比にも乱
れが生じ易くなる。
【0005】そこで従来は、こうした空燃比の乱れに対
処すべく、例えば特開昭63−41632号公報に記載
の空燃比制御装置が提案されている。すなわち同公報に
記載の装置では、機関排気系に配設した空燃比センサ
(酸素濃度センサ:O2 センサ)の出力に基づき上記空
燃比をフィードバック制御する系を前提として、大きく
は (1)パージの有無によるフィードバック値(空燃比補
正係数FAF)の偏差を学習する。 (2)該学習値とパージ流量とに基づいて、同パージに
よる燃料の補正量を算出する。 (3)この算出した燃料の補正量によって基本燃料噴射
量を補正する。 といったパージ制御を行うことによって、上述したパー
ジによる空燃比の乱れを防止するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】こうしたパージ制御性
をあらゆる運転領域に亘って確保しようとすれば、上記
パージ流量についても、自ずと高い精度での制御性が必
要となる。
【0007】しかし実際には、上記パージ弁自身の流量
特性のリニアリティ不足や公差、並びにパージ流量の演
算誤差等により、上記パージの有無によるフィードバッ
ク値(空燃比補正係数FAF)偏差の学習値や、それに
基づくパージ燃料補正量は、かなりバラツキの大きなも
のとなる。
【0008】なお因みに、上記パージ流量は、パージ弁
前後の差圧と弁開度とにより決まるものであるため、そ
もそも実車での正確な演算は困難である。また、同パー
ジ流量についての高い制御性を得ようとすれば、パージ
弁としても自ずと高価な制御弁や膨大な制御ロジックが
必要となり、多大なコストアップを招くことともなる。
【0009】一方、上記従来の装置は、空燃比センサの
出力に基づき上記空燃比をフィードバック制御するとは
いえ、同空燃比センサとしていわゆるO2 センサを使用
することを前提としたものであり、近年多用されている
リニア空燃比センサを用いた場合には、次のような問題
が新たに生じることとなる。
【0010】すなわち、排気ガス酸素濃度から供給混合
気の空燃比をリニアに検出するリニア空燃比センサは、
O2 センサに比べてフィードバックの応答性が非常に高
く、該O2 センサによるフィードバックでは検出するこ
とのできなかった短い周期での空燃比の乱れをも着実に
検出することができるようになっている。そしてこのた
め、上述したパージの有無によるフィードバック値(空
燃比補正係数FAF)偏差を学習しようとしても、その
変動が、 ・パージによるフィードバック値(空燃比補正係数FA
F)の変動なのか、或いは ・過渡運転やシフトチェンジ等、その他の要因によるフ
ィードバック値(空燃比補正係数FAF)の変動なのか
の識別ができず、結局は学習値そのものの信頼性が著し
く損なわれるようになる。
【0011】このように上記従来の装置にあってその学
習値の信頼性が低下する場合には、空燃比についてもそ
の制御性が損なわれることとなり、ひいてはエミッショ
ンの悪化やドライバビリティの低下を招くこととなる。
【0012】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであり、パージ弁として高価な制御弁等を必要と
することなくパージ流量制御のバラツキ等に起因する空
燃比制御の悪化を防止することができ、しかもリニア空
燃比センサを使用した空燃比のフィードバック制御系に
採用して好適な内燃機関の空燃比制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】こうした目的を達成する
ため、請求項1記載の発明では、燃料タンクから圧送さ
れる燃料を内燃機関の燃焼室に噴射供給する燃料噴射弁
と、同燃料タンクから発生する燃料蒸気を貯留するキャ
ニスタと、該キャニスタに貯留された燃料蒸気を同機関
の吸気系に導くパージ通路と、該パージ通路に設けら
れ、同通路内の燃料蒸気流量を機関吸気量に応じて調整
する流量調整弁と、内燃機関の排気系に設けられ、その
排気ガスから、吸入空気と前記燃料蒸気を含む供給燃料
との混合気の空燃比を検出する空燃比センサと、該空燃
比センサの出力に基づき、前記混合気の空燃比が目標値
となるよう前記燃料噴射弁の操作量をフィードバック制
御する制御手段と、前記機関吸気量に対する前記燃料蒸
気流量の比率の変化量に応じて該フィードバック制御に
かかる補正係数を補正する補正手段とを具えて、内燃機
関の空燃比制御装置を構成する。
【0014】また請求項2記載の発明では、こうした請
求項1記載の発明の構成にあって、前記補正手段を、前
記燃料蒸気流量の比率の変化量が所定値以上となると
き、前記補正係数を補正するものとして構成する。
【0015】また、請求項3記載の発明では、同請求項
1記載の発明の構成にあって、前記補正手段を、前記燃
料蒸気流量の比率の変化による前記補正係数の変化量が
所定値以上となるとき、同補正係数を補正するものとし
て構成する。
【0016】また、請求項4記載の発明では、これら請
求項2または3記載の補正手段について、同補正手段
を、その補正回数をi、前記燃料蒸気流量の比率の前回
補正時の値をPGRi-1、同燃料蒸気流量の比率の今回
の値をPGRi、これら燃料蒸気流量の比率の変化によ
る前記補正係数の変化量の前回の値をΔFAFi-1とす
るとき、同補正係数についての今回の補正値ΔFAFi
を、演算 ΔFAFi=(PGRi/PGRi-1)・ΔFAFi-1 により算出するものとして構成する。
【0017】また請求項5記載の発明では、こうした請
求項4記載の発明の補正手段について、同補正手段を更
に、前記算出した補正値ΔFAFiを適宜になまし処理
した値にて前記補正係数を補正するものとして構成す
る。
【0018】そして請求項6記載の発明では、この請求
項5記載の発明の補正手段として更に具体的に、同補正
手段を、前記補正係数の前回補正時の値をFAFi-1と
するとき、同補正係数の今回の値FAFを、演算 FAF=FAFi-1 − (ΔFAFi-1 − ΔFAF
i)/2 により算出するものとして構成する。
【0019】
【作用】例えば請求項1記載の発明の構成において、燃
料タンクから発生してキャニスタに貯留された燃料蒸気
は、流量調整弁(パージ弁)によってその流量が調整さ
れつつ、パージ通路を介して内燃機関の吸気系に導入さ
れるようになる。
【0020】ただしこの燃料蒸気の流量、すなわちパー
ジ流量は前述したように、機関吸気量に応じて調整され
るとはいえ、燃料噴射弁を通じた通常の燃料噴射制御と
は別途にその流量が調整制御される。したがって、たと
え制御手段が、空燃比センサの出力に基づき上記態様で
のフィードバック制御を実行したとしても、こうしてパ
ージが実施されている期間は、その空燃比に乱れが生
じ、またその乱れが無視できないものとなる。
【0021】そこで同請求項1記載の発明では、上記補
正手段を設け、機関吸気量に対する燃料蒸気流量(パー
ジ流量)の比率の変化量に応じて上記フィードバック制
御にかかる補正係数を補正するようにしている。
【0022】このように、機関吸気量に対するパージ流
量の比率、すなわちパージ率の変化量に応じて上記補正
係数を補正するようにすれば、パージ流量そのものを監
視する場合に比べて、前述したパージ弁自身の誤差やパ
ージ流量演算にかかる誤差等が吸収され易くなる。した
がって、同パージ弁として高価な制御弁や膨大な制御ロ
ジックなどを必要とすることなく、所望とされる適正な
空燃比を確保することができるようになる。
【0023】また同請求項1記載の発明では、パージ率
の変化量を監視対象として上記補正係数を補正するもの
であることから、上記空燃比センサがフィードバック応
答性に優れたリニア空燃比センサであったとしても、パ
ージによる同補正係数の変動を確実に捕らえてその補正
を行うことができるようになる。そしてむしろ、このリ
ニア空燃比センサを使用することによって、その空燃比
フィードバック制御にかかる制御精度そのものが高めら
れるようにもなる。
【0024】また、こうした請求項1記載の発明の構成
にあって、上記補正手段を、例えば請求項2記載の発明
によるように、 ・前記燃料蒸気流量の比率(パージ率)の変化量が所定
値以上となるとき、前記補正係数を補正するもの。 或いは請求項3記載の発明によるように、 ・前記燃料蒸気流量の比率(パージ率)の変化による前
記補正係数の変化量が所定値以上となるとき、同補正係
数を補正するもの。 として構成すれば、パージ率変化の少ない状態、すなわ
ちパージ中であるにも拘らず上記フィードバック制御系
が比較的安定している状態での同補正手段による不要な
補正の実行が抑制されるようになる。すなわち、同フィ
ードバック制御系としての収束性、並びに安定性が向上
されるようになる。
【0025】また、上記請求項4記載の発明によるよう
に、こうした補正手段を、・その補正回数をi、前記燃
料蒸気流量の比率の前回補正時の値をPGRi-1、同燃
料蒸気流量の比率の今回の値をPGRi、これら燃料蒸
気流量の比率の変化による前記補正係数の変化量の前回
の値をΔFAFi-1とするとき、同補正係数についての
今回の補正値ΔFAFiを、演算 ΔFAFi=(PGRi/PGRi-1)・ΔFAFi-1 により算出するもの。として構成すれば、前述したパー
ジ弁自身の誤差やパージ流量演算にかかる誤差等はほぼ
完全に相殺されるようになり、上記補正係数についての
補正精度をより確かなものとすることができるようにな
る。
【0026】なお、各値の上記定義により、上記請求項
2記載の発明による「前記燃料蒸気流量の比率(パージ
率)の変化量が所定値以上となるとき、前記補正係数を
補正する」補正手段の場合には、 |PGRi-1 − PGRi| ≧ 所定値 といった条件にてその補正を実行することとなり、また
上記請求項3記載の発明による「前記燃料蒸気流量の比
率(パージ率)の変化による前記補正係数の変化量が所
定値以上となるとき、同補正係数を補正する」補正手段
の場合には、 |ΔFAFi-1 − ΔFAFi| ≧ 所定値 といった条件にてその補正を実行することとなる。
【0027】また、上記請求項5記載の発明によるよう
に、同補正手段を更に、 ・前記算出した補正値ΔFAFiを適宜になまし処理し
た値にて前記補正係数を補正するもの。 として構成すれば、上述したフィードバック制御系とし
ての収束性、並びに安定性を更に高めることができるよ
うになる。
【0028】また、上記請求項6記載の発明によるよう
に、同補正手段を更に具体的に、 ・前記補正係数の前回補正時の値をFAFi-1とすると
き、同補正係数の今回の値FAFを、演算 FAF=FAFi-1 − (ΔFAFi-1 − ΔFAF
i)/2 により算出するもの。として構成すれば、上記算出され
る今回の補正値ΔFAFiが「(ΔFAFi-1− ΔF
AFi)/2」としてなまし処理されることとなり、同
フィードバック制御系としての収束性、並びに安定性も
最適なものとなる。
【0029】
【実施例】図1に、この発明にかかる内燃機関の空燃比
制御装置についてその一実施例を示す。
【0030】この実施例の装置は、前述した燃料蒸気の
排出防止機構(パージ機構)を有する内燃機関(以下エ
ンジンという)にあって、その混合気の空燃比をリニア
空燃比センサの出力に基づき適正にフィードバック制御
することのできる装置として構成されている。
【0031】はじめに、同図1に基づいて、この実施例
の装置において適用対象とするエンジン10、並びにそ
の周辺装置の構成を説明する。まずエンジン10は、同
図1に示されるように、4気筒4サイクルの火花点火式
のものであって、その吸入空気は上流より、エアクリー
ナ11、吸気管12、スロットルバルブ13、サージタ
ンク14、及び吸気分岐管15を介して各気筒に吸入さ
れる。
【0032】一方、燃料は、図示しない燃料タンクより
圧送されて、吸気分岐管15に設けられた燃料噴射弁1
6a、16b、16c、16dから噴射供給されるよう
構成されている。
【0033】また、エンジン10には、点火回路17か
ら供給される高電圧の電気信号を各気筒の点火プラグ1
8a、18b、18c、18dに分配するディストリビ
ュータ19が設けられている。そしてこのディストリビ
ュータ19内には、エンジン10の回転数Neを検出す
る回転数センサ30が併せ設けられている。この回転数
センサ30は、エンジン10のクランク軸の2回転に1
回回転するカム軸に固定されたシグナルロータに対向し
て設けられるもので、エンジン10の2回転、すなわち
720℃Aに24発の回転数Neに比例したパルス信号
を出力する。
【0034】また、上記スロットルバルブ13の近傍に
は、同スロットルバルブ13の開度THを検出するスロ
ットルセンサ31が設けられている。このスロットルセ
ンサ31からは、スロットル開度THに応じたアナログ
信号とともに、同スロットルバルブ13がほぼ全閉であ
ることを検出するアイドルスイッチからのオン−オフ信
号も併せ出力される。
【0035】その他、同エンジン10には、上記スロッ
トルバルブ13下流の吸気圧PMを検出する吸気圧セン
サ32、エンジン10の冷却水温THWを検出する暖機
センサ33、吸気温Tamを検出する吸気温センサ34
等の各種センサが備えられている。
【0036】また、エンジン10の排気管35には、エ
ンジン10から排出される排気ガス中の有害成分(NO
x,HC,CO)を低減するための三元触媒38が設け
られている。この三元触媒38の上流側には、エンジン
10に供給された混合気の相対空燃比λ(理論空燃比を
λ=λo=1としたときの空燃比)に応じてリニアな検
出信号を出力する空燃比センサ(リニア空燃比センサ)
36が設けられている。また、同三元触媒38の下流側
には、エンジン10に供給された混合気の空燃比λが理
論空燃比λoに対してリッチかリーンかに応じた検出信
号を出力する酸素濃度センサ(O2 センサ)37が設け
られている。
【0037】他方、エンジン10には、図示しない燃料
タンクと上記サージタンク14との間に連通されるパー
ジ管(パージ通路)39、42、及び43を含むかたち
で、次のようなパージ機構が設けられている。
【0038】まず、パージ管39とパージ管42との間
には、燃料タンクから発生する燃料蒸気を吸着する吸着
材としての活性炭を収納したキャニスタ41が配設され
ている。このキャニスタ41には、外気を導入するため
の大気開放孔40が設けられている。
【0039】また、パージ管42とパージ管43との間
には、可変流量電磁弁45(以下、パージソレノイド弁
という)が設けられている。このパージソレノイド45
は、平常時、スプリング(図示略)によって弁体46が
シート部44を閉じる方向(閉弁方向)に付勢されてい
る。そして、コイル47が励磁されることによって、弁
体46が図中上方に吸引され、同シート部44を開く
(開弁される)ようになる。すなわち上記サージタンク
14に連通されたパージ管43は、該パージソレノイド
弁45のコイル47が消磁されることによって閉じ、同
コイル47が励磁されることによって開くようになる。
なおこのパージソレノイド弁45は、パルス幅変調に基
づくデューティ比制御により駆動されるものであり、電
子制御装置20から与えられる駆動信号PDによって、
全閉から全開まで無段階に開度調節される。
【0040】因みにいま、該パージソレノイド弁45に
対し電子制御装置20から上記駆動信号PDが供給さ
れ、キャニスタ41がエンジン10のサージタンク14
に連通されたとすると、 (1)上記大気開放孔40を介して大気中から新しい空
気Qaが導入される。 (2)この導入された空気Qaによってキャニスタ41
内が換気され、そこに吸着されている燃料蒸気共々、エ
ンジン10のサージタンク14からシリンダ内に送り込
まれる。 といった態様で、いわゆるキャニスタパージが行われ、
且つ、キャニスタ41の吸着機能の回復が図られるよう
になる。なお、このときの新しい空気Qaの導入量Qp
(リットル/min)は、上記電子制御装置20からパ
ージソレノイド弁45に供給される駆動信号(パルス信
号)PDのデューティを変えることによって調節され
る。
【0041】図2は、このときのパージ量の特性図で、
吸気管内の負圧が一定の場合での、パージソレノイド弁
45に与えられる駆動信号(パルス信号)PDのデュー
ティとパージ量との関係を示している。この図2から、
駆動信号(パルス信号)PDのデューティを0%から増
加させてゆくにつれて、ほぼ直接的にパージ量、すなわ
ちキャニスタ41を介してエンジン10に吸い込まれる
パージ空気量(燃料蒸気量)が増加してゆくことが判
る。
【0042】また一方、電子制御装置20は、上記各セ
ンサからの信号入力を行う入力ポート25や各アクチュ
エータへの制御信号出力を行う出力ポート26に併せ、
これらポート25及び26にバス27を介して接続され
たCPU21やROM22、RAM23、バックアップ
RAM24等を具えるマイクロコンピュータを有して構
成されている。
【0043】そして電子制御装置20では、入力ポート
25を介して、上述した回転数Neをはじめ、スロット
ル開度TH、吸気圧PM、冷却水温THW、吸気温Ta
m、空燃比λ、酸素濃度(リッチ/リーン出力)R/L
等々のセンサ信号を入力するとともに、これらセンサ信
号に基づいて後述する各種の演算を実行し、出力ポート
26を介して、上記パージソレノイド弁45の駆動信号
PDをはじめ、燃料噴射弁16a〜16dの駆動信号
(燃料噴射量に基づく操作信号)TAUや点火回路17
の制御信号(点火時期信号)Igを出力する。
【0044】図3は、こうした電子制御装置20の、主
に空燃比制御、並びにパージ制御にかかる部分について
その機能的な構成を示したものであり、また図4〜図1
6は、同制御装置20がこの実施例の装置として実行す
る各種処理についてその処理態様をそれぞれ示したもの
である。
【0045】以下、これら図3及び図4〜図16を併せ
参照して、上記電子制御装置20の機能、並びに同実施
例の装置としての動作を更に詳述する。まず、図3を参
照して、該電子制御装置20としての基本機能を説明す
る。
【0046】図3に示す電子制御装置20において、基
本噴射量演算部201は、上記取り込まれるセンサ信号
のうち、回転数Ne及び吸気圧PMに基づいてエンジン
10への基本燃料噴射量Tpを演算する部分である。こ
の演算には例えば、該回転数Ne及び吸気圧PMの各値
に応じて決まる各運転域に対応して適合された同基本燃
料噴射量Tpの値が予めメモリ登録されたマップを使用
することができる。
【0047】また、同制御装置20において、目標空燃
比設定部202は、条件Aとして、空燃比フィードバッ
ク条件が満たされていることを条件に、上記暖機センサ
33の出力THWに基づいて、或いは上記O2 センサ3
7の出力R/Lに基づいて、目標空燃比λTGを設定す
る部分である。
【0048】なおここで、上記条件Aとしての空燃比フ
ィードバック条件とは、 (A1)各種の燃料増量補正が行われていないこと。 (A2)燃料カット中でないこと。 (A3)高負荷運転中でないこと。 (A4)空燃比センサ36が活性化していること。 が全て満たされていることをいうものとする。
【0049】また、空燃比補正係数設定部203は、こ
の設定された目標空燃比λTGと上記空燃比センサ36
の出力λとに基づいて空燃比補正係数FAFを設定する
部分である。なお、この空燃比補正係数FAFの設定の
詳細については、例えば特開平1−110853号公報
などによって周知であり、次式の如く設定されることが
知られている。 FAF(k)=K1・λ(k) +K2・FAF(k−3) +K3・FAF(k−2) +K4・FAF(k−1) +ZI(k) …(1) ただし、 ZI(k)=ZI(k−1)+Ka・(λTG−λ
(k)) ここで、kは最初のサンプリング開始からの制御回数を
示す変数、K1〜K4は最適フィードバック定数、Ka
は積分定数である。
【0050】また、FAFメモリ204は、こうして設
定された空燃比補正係数FAFが一時格納されるメモリ
である。ただし、この格納された空燃比補正係数FAF
は、後述するパージFAF補正部218を通じて、必要
に応じて補正されるようになる。
【0051】また、空燃比学習制御部205は、条件B
として、学習条件が満たされていることを条件に、エン
ジン10の運転状態に応じて、その各運転領域毎に空燃
比のずれを学習する部分である。具体的には、それら運
転領域毎に上記空燃比補正係数FAFの平均値FAFA
Vの基準値(例えば「1.0」)からのずれを求め、そ
の求めたずれに基づいて学習を行う。
【0052】なお、上記条件Bとしての学習条件とは、 (B1)空燃比フィードバック制御中であること。 (B2)冷却水温THWが80℃以上であること。 (B3)始動後増量が「0」であること。 (B4)暖機増量が「0」であること。 (B5)現在の運転領域に入ってから所定クランク角だ
け経過していること。 (B6)バッテリ電圧が11.5V以上であること。 (B7)パージが実施されていないこと(後述するパー
ジ実施フラグXPRGが「0」であること)。 が全て満たされていることをいうものとする。
【0053】また、この空燃比学習制御部205による
空燃比学習の終了の有無は、フラグとしてフラグXAF
LNメモリ206にセットされ、またその学習された値
は、空燃比学習値KGj(jは運転領域識別子)として
学習値メモリ207に格納される。この学習値メモリ2
07は、上記各運転領域に対応した記憶領域を有するメ
モリとして、バッテリバックアップされた前記バックア
ップRAM24内に設けられている。
【0054】また同制御装置20において、燃料噴射量
設定部208は、上記基本噴射量演算部201を通じて
算出された基本燃料噴射量Tpと上記FAFメモリ20
4に格納されている空燃比補正係数FAF、及び上記学
習値メモリ207に格納されている空燃比学習値KGj
のうち現在の運転状態に対応する学習値とに基づき、次
式の演算を実行して、最終的な燃料噴射量TAUを設定
する部分である。 TAU=FAF・Tp・FALL・KGj …(2) なおここで、FALLは、上記空燃比補正係数FAF及
び空燃比学習値KGjによらない他の補正係数である。
【0055】また、この算出、設定された燃料噴射量T
AUは、燃料噴射弁16(16a〜16d)の操作量
(操作時間)情報として、それら燃料噴射弁16に与え
られ、これを駆動する。
【0056】一方、同制御装置20において、パージ率
制御部210は、条件Cとして (C1)空燃比フィードバック制御中であること。 (C2)空燃比学習が終了していること。 (C3)冷却水温THWが60℃以上であること。 (C4)燃料カットが行われていないこと。 を条件に、上述したパージを実施すべきか否かを判断
し、また、そのパージ率を設定制御する部分である。
【0057】ここで、該パージ率制御部210によって
パージを実施すべきと判断される場合には、フラグXP
RGメモリ212にパージ実施フラグXPRGがセット
され(XPRG=1)、それ以外の場合には同フラグX
PRGがクリアされる(XPRG=0)。
【0058】また、同パージ率制御部210によって設
定されたパージ率PGRは、PGRメモリ213に一時
格納される。なお、このPGRメモリ213には、更新
前のパージ率PGRi-1と更新後のパージ率PGRiと
の少なくとも2つの値が格納されるものとする。
【0059】また、同パージ率制御部210では、その
パージ率PGRを設定するに際し、PGRMXマップ2
11に登録されている全開パージ率PGRMXと、PG
RDメモリ215に格納されているパージ率徐変値PG
RDと、PGROメモリ216に登録されている目標パ
ージ率PGROとの3つの値を参照する。そして、それ
ら値の最小値を、その都度のパージ率PGRとして決定
する。
【0060】なお、上記全開パージ率PGRMXマップ
211は、後に図12にその一例を示すように、エンジ
ン回転数Neと吸気圧PM等の負荷の値によって決定さ
れる2次元マップであり、前記吸気管12を通してエン
ジン10に流入する全空気量と、パージソレノイド弁全
開時(デューティ100%時)に前記パージ管43を通
して流れる空気量との比を表している。
【0061】また、上記PGRDメモリ215に格納さ
れるパージ率徐変値PGRDとは、パージ率徐変制御部
214による後述する徐変制御を通じてその都度求めら
れる値である。
【0062】また、パージソレノイド弁制御部217
は、上記フラグXPRGメモリ212にパージ実施フラ
グXPRGがセットされていることを条件に、前記パー
ジソレノイド弁45の駆動信号PDを生成出力する部分
である。
【0063】この駆動信号PDの生成に際し、該パージ
ソレノイド弁制御部217は、上記PGRメモリ213
に格納されているパージ率PGR、並びに上記全開パー
ジ率PGRMXに基づき、次式の演算を実行して、その
制御値Dutyを求める。 Duty=(PGR/PGRMX)×(100−Pv)×Ppa+Pv …(3) なお、同(3)式では、パージソレノイド弁45の駆動
周期は100ms(ミリ秒)とされている。また同
(3)式において、Pvは、バッテリ電圧の変動に対す
る電圧補正値(駆動周期補正用の時間相当値)であり、
Ppaは、大気圧の変動に対する大気圧補正値である。
【0064】そして、同制御装置20において、パージ
FAF補正部218は、上記フラグXPRGメモリ21
2にパージ実施フラグXPRGがセットされていること
を条件にPGRメモリ213から上記更新前と更新後の
2つのパージ率PGRを読み込み、それらパージ率PG
Rの変化量が所定値以上となるとき、上記FAFメモリ
204に格納されている空燃比補正係数FAFを補正す
る部分である。
【0065】因みに同実施例の装置においては、その補
正回数(制御回数)をi、更新前のパージ率をPGRi
-1、更新後のパージ率をPGRi、これらパージ率変化
による空燃比補正係数FAFの変化量の前回の値をΔF
AFi-1(初期値として例えば「1」が代入される)と
するとき、同補正係数FAFについての今回の補正値Δ
FAFiを、演算 ΔFAFi=(PGRi/PGRi-1)・ΔFAFi-1 …(4) により算出するものとする。そして、該求めた補正値Δ
FAFiについてはこれを更に (ΔFAFi-1 − ΔFAFi)/2 としてなまし処理し、同空燃比補正係数FAFについて
の前回補正時の値FAFi-1から、 FAF=FAFi-1 − (ΔFAFi-1 − ΔFAFi)/2 …(5) として、同補正係数FAFについての今回の値FAFを
算出する。
【0066】こうしてFAFメモリ204に格納されて
いる空燃比補正係数FAFが補正された場合、先の燃料
噴射量設定部208においても、その補正された空燃比
補正係数FAFに基づいて(2)式の演算を実行し、上
記燃料噴射量TAUの設定を行うこととなる。
【0067】次に、図4〜図16を併せ参照して、同実
施例の装置としてのこれら一連の処理を更に詳述する。
(空燃比制御)はじめに、電子制御装置20の上記基本
噴射量演算部201、目標空燃比設定部202、空燃比
補正係数設定部203、FAFメモリ204、燃料噴射
量設定部208を通じて実行される空燃比制御について
説明する。
【0068】図4は、該空燃比のフィードバック制御を
通じて燃料噴射量TAUを設定するルーチンである。こ
のルーチンは、エンジン10の回転に同期して例えば3
60゜CA(クランク角)毎に実行されるものである。
【0069】同空燃比制御ルーチンにおいて、電子制御
装置20はまず、ステップS101にて、前述の各種セ
ンサからの検出信号(例えば回転数Ne、吸気圧PM、
冷却水温THW、空燃比λ、酸素濃度R/L等)を読み
込む。そして、続くステップS102にて、上記基本噴
射量演算部201を通じて、回転数Ne、吸気圧PM等
に応じて基本燃料噴射量Tpを演算する。
【0070】次いで同制御装置20は、ステップS10
3にて、空燃比フィードバック条件が成立しているか否
かを検出する。この空燃比フィードバック条件とは、条
件Aとして示した先の(A1)〜(A4)の条件、すな
わち (A1)各種の燃料増量補正が行われていないこと。 (A2)燃料カット中でないこと。 (A3)高負荷運転中でないこと。 (A4)空燃比センサ36が活性化していること。 の論理積条件である。なお、上記(A4)の空燃比セン
サ36の活性の有無については、例えば ・暖機センサ33の出力である冷却水温THWの値が所
定の値(例えば30℃に相当する値)以上となっている
か否かを検出する。 ・始動前後の経過時間や、実際に空燃比センサ36から
出力が出たか否かを検出する。 ・素子のインピーダンスを検出する。 等々、種々の方法にてその判断を行うことができる。
【0071】この空燃比フィードバック条件が満たされ
ていなかった場合には、ステップS104にて、上記空
燃比補正係数FAFを「1.0」に設定して、ステップ
S109に進む。因みにこの場合には、空燃比の補正は
行われない。
【0072】一方、この空燃比フィードバック条件が満
たされていた場合、同制御装置20は更に、ステップS
105にて、三元触媒38が活性化しているか否かを判
断する。この三元触媒38の活性の有無についても、上
記冷却水温THWの値が所定の値(例えば40℃に相当
する値)以上となっているか否かによって判断すること
ができる。
【0073】該判断の結果、三元触媒38が活性化して
いる旨判断されるときは、ステップS106にて、O2
センサ37の出力R/Lに基づく目標空燃比λTGの設
定を行って次のステップS108に進む。なお、このO
2 センサ37の出力R/Lに基づく目標空燃比λTGの
具体的な設定態様については、後に、図7を参照して詳
述する。
【0074】他方、同ステップS105において、三元
触媒38が活性化していない旨判断されるときは、ステ
ップS107にて、そのときの冷却水温THWの値に応
じた目標空燃比λTGを設定してステップS108に進
む。
【0075】ここで、前記ROM22等に予めマップ
(テーブル)化されているとする上記冷却水温THWに
応じて設定される目標空燃比λTGの関係を図5に示
す。同図5に示されるように、この実施例においては、
上記三元触媒38が活性化していない旨判断される場
合、目標空燃比λTGは冷却水温TWHの値に応じて
「1.2近傍(絶対空燃比17〜18)」に設定される
ものとする。なおここで、絶対空燃比で17〜18と
は、図6に示すグラフからも明かなように、有害成分
(NOx,HC,CO)の発生量が何れも少ない空燃比
に相当する。すなわち、三元触媒38が活性化しておら
ず、その浄化機能が十分に得られない運転領域にあって
は、それら有害成分の発生を抑制し得る空燃比が同目標
空燃比λTGとして選ばれ、空燃比フィードバック開始
から三元触媒38が活性状態となるまでのエミッション
の悪化が防止されるようになる。
【0076】上記目標空燃比設定部202を通じてこう
して目標空燃比λTGを設定した同制御装置20は次
に、ステップS108にて、該設定した目標空燃比λT
Gと前記空燃比センサ36の出力λとに基づき、先の
(1)式を通じて空燃比補正係数FAFを設定する。同
制御装置20において、こうした空燃比補正係数FAF
の設定が、上記空燃比補正係数設定部203を通じて行
われることは上述した通りである。また、この設定され
た空燃比補正係数FAFの値が、パージFAF補正部2
18を通じて、必要に応じて補正されるようになること
も上述した。
【0077】上記基本燃料噴射量Tpに加え、こうして
空燃比補正係数FAFを得た同制御装置20は、次のス
テップS109において、上記燃料噴射量設定部208
を通じて最終的な燃料噴射量TAUを算出、設定する。
この最終的な燃料噴射量TAUの算出が先の(2)式に
基づいて行われること、そして、この算出された燃料噴
射量TAUは、燃料噴射弁16(16a〜16d)の操
作量(操作時間)情報としてそれら燃料噴射弁16に与
えられることも上述した通りである。
【0078】次に、上記目標空燃比設定部202を通じ
て、図4のステップS106として実行される三元触媒
38活性後の目標空燃比λTGの設定手順について、図
7に基づき説明する。
【0079】同図7に示す目標空燃比設定ルーチンは、
上述した空燃比制御ルーチン(図4)から呼び出される
ルーチンであり、同ルーチンもやはり、エンジン10の
回転に同期して例えば360゜CA(クランク角)毎に
実行される。
【0080】さて、この目標空燃比設定ルーチンにおい
て、ステップS106−1〜ステップS106−3は、
前記O2 センサ37の出力R/Lに基づいて、実際の空
燃比と空燃比センサ36の出力λとのずれを補正するよ
うに、目標空燃比の中央値λTGCを設定するステップ
である。
【0081】詳しくは、ステップS106−1でまず、
O2 センサ37の出力がリッチ(R)かリーン(L)か
を判断する。ここで、O2 センサ37の出力がリッチ
(R)の場合は、ステップS106−2へ進み、中央値
λTGCを所定値λMだけ大きく、すなわちλMだけリ
ーンに設定する(λTGC←λTGC+λM)。
【0082】また、同ステップS106−1で、O2 セ
ンサ37の出力がリーン(L)の場合はステップS10
6−3へ進み、中央値λTGCを所定値λMだけ小さ
く、すなわちλMだけリッチに設定する(λTGC←λ
TGC−λM)。
【0083】図8に、こうしたO2 センサ37の出力に
基づく目標空燃比中央値λTGCの設定態様を示す。一
方、ステップS106−4〜ステップS106−13
は、いわゆるディザ制御にかかるステップである。
【0084】詳しくは、ステップS106−4にて、デ
ィザ周期カウンタのカウント値CDZAがディザ周期T
DZA以上となっているか否かをまず判断する。このデ
ィザ周期TDZAとは、当該ディザ制御の分解能を決定
する因子であり、同実施例の装置にあっては、後のステ
ップS106−8を通じて、エンジン10の運転状態に
対応した望ましい値がその都度設定されるようになって
いる。
【0085】ここで、同カウンタのカウント値CDZA
がディザ周期TDZA未満であった場合にはステップS
106−5へ進み、同カウンタをインクリメントして
(CDZA←CDZA+1)、ステップS106−13
の処理を実行する。すなわちこの場合は、目標空燃比λ
TGの値を更新することなく、その時点で設定されてい
る目標空燃比λTGの値を維持する。
【0086】また、ステップS106−4において、デ
ィザ周期カウンタのカウント値CDZAがディザ周期T
DZA以上となっている旨判断される場合には、次のス
テップS106−6にて同カウンタの計数をリセットし
た後(CDZA=0)、目標空燃比λTGが上記中央値
λTGCに従って交番しつつ順次段階的に変化するよ
う、更に以下の処理を実行する。
【0087】まず、ステップS106−7及びステップ
S106−8にて、ディザ振幅λDZA、並びにディザ
周期TDZAをそれぞれ設定する。ここで、ディザ振幅
λDZAとは、当該ディザ制御の制御量を決定する因子
であり、これもエンジン10の運転状態に対応した望ま
しい値として設定される。そして同実施例の装置では、
これらディザ振幅λDZA及びディザ周期TDZAにつ
いて、回転数Neと吸気圧PMとに応じた最適値をそれ
ぞれ予め求めて前記ROM22等にマップ化しておき、
その都度の回転数Ne及び吸気圧PMに応じて、これら
ディザ振幅λDZA及びディザ周期TDZAの各対応す
る値を同マップから読み込むものとする。
【0088】次に、ステップS106−9にて、交番処
理用のフラグXDZRがセットされているか否かを判定
する。因みに該フラグXDZRは、目標空燃比中央値λ
TGCに対して目標空燃比λTGがリッチに設定されて
いる場合にセットされ(XDZR=1)、リーンに設定
されている場合にクリアされる(XDZR=0)。
【0089】そこで、同ステップS106−9におい
て、同フラグXDZRがセットされている旨判定される
場合、すなわち前回の制御タイミングまで目標空燃比λ
TGがその中央値λTGCに対してリッチに設定されて
いた場合には、ステップS106−10へ進み、目標空
燃比λTGがその中央値λTGCに対してディザ振幅λ
DZAだけリーンに設定されるよう、同フラグXDZR
をクリアする(XDZR←0)。
【0090】他方、ステップS106−9において、同
フラグXDZRがセットされていない旨判定される場
合、すなわち前回の制御タイミングまで目標空燃比λT
Gがその中央値λTGCに対してリーンに設定されてい
た場合には、ステップS106−11へ進み、目標空燃
比λTGがその中央値λTGCに対してディザ振幅λD
ZAだけリッチに設定されるよう同フラグXDZRをセ
ットする(XDZR←1)。また、こうしてフラグXD
ZRをセットした場合には、次のステップS106−1
2にて、上記設定されているディザ振幅λDZAの値を
負の数とする。
【0091】そして、ステップS106−13では、目
標空燃比λTGを次式により設定する。 λTG=λTGC+λDZA …(6) すなわち、前回、目標空燃比λTGがその中央値λTG
Cに対してリッチに設定されていた場合には(ステップ
S106−10)、同目標空燃比λTGをその中央値λ
TGCに対してディザ振幅λDZAだけリーンに設定す
べく、 λTG=λTGC+λDZA といった態様で目標空燃比λTGの設定が行われ、逆に
前回、目標空燃比λTGがその中央値λTGCに対して
リーンに設定されていた場合には(ステップS106−
11)、同目標空燃比λTGをその中央値λTGCに対
してディザ振幅λDZAだけリッチに設定すべく、 λTG=λTGC−λDZA といった態様で目標空燃比λTGの設定が行われる。
【0092】図9に、こうしたディザ制御による目標空
燃比λTGの設定態様を示す。 (空燃比学習制御)次に、電子制御装置20の上記空燃
比学習制御部205を通じて実行される運転領域別の空
燃比学習制御について説明する。
【0093】図10に、該空燃比学習制御にかかる制御
ルーチンを示す。このルーチンは、エンジン10の所定
のクランク角毎に実行されるものとする。同空燃比学習
制御ルーチンにおいて、電子制御装置20はまず、ステ
ップS201にて、後述する例えば8つの運転領域であ
る領域「0」〜「7」についての空燃比学習が終了した
か否かを判断する。この判断は、それら各運転領域に対
応した学習フラグXDOM0〜XDOM7が全てセット
(XDOM0〜XDOM7=1)されているか否かに基
づいて行われる。
【0094】そして電子制御装置20では、同ステップ
S201を通じて、これら運転領域「0」〜「7」全て
についての空燃比学習が終了されている旨判断される場
合、ステップS203にて、前記フラグXAFLNメモ
リ206に学習終了フラグXAFLNをセット(XAF
LN=1)する。そしてその後、ステップS204の処
理に移行する。他方、上記運転領域「0」〜「7」の何
れか1つでもその空燃比学習が終了されていない旨判断
される場合、電子制御装置20は、ステップS202に
て、同フラグXAFLNメモリ206内の学習終了フラ
グXAFLNをクリア(XAFLN=0)する。そして
その後、同じくステップS204の処理に移行する。
【0095】ステップS204では、条件Bとして示し
た先の(B1)〜(B7)の条件、すなわち (B1)空燃比フィードバック制御中であること。 (B2)冷却水温THWが80℃以上であること。 (B3)始動後増量が「0」であること。 (B4)暖機増量が「0」であること。 (B5)現在の運転領域に入ってから所定クランク角だ
け経過していること。 (B6)バッテリ電圧が11.5V以上であること。 (B7)パージが実施されていないこと(パージ実施フ
ラグXPRGが「0」であること)。 の成立の有無を判断する。そして同電子制御装置20で
は、これら条件の1つでも満たされない旨判断される場
合には該ルーチンをそのまま一旦終了し、これら条件が
全て満たされる場合にのみ、次のステップS205以降
の運転領域別学習制御を実行する。
【0096】該学習制御は、まずステップS205に
て、FAFメモリ204に格納されている空燃比補正係
数FAFの平均値FAFAVが読み込まれる。そして、
次のステップS206にてアイドル状態(IDLON)
か否かが判断され、その結果に応じて、すなわちアイド
ル時か走行時かに応じて、以下のような各別の学習処理
が実行される。
【0097】まず、該ステップS206において、走行
時である旨が判断される場合、電子制御装置20は、そ
のときの回転数Neが「1000〜3200rpm」に
あることを条件に(ステップS207)、当該エンジン
10の運転領域を判定する。この運転領域の判定は、同
エンジン10の負荷(例えば吸気圧PM)に基づいて行
われ、該負荷の大きさに応じて、運転領域「1」〜運転
領域「7」の何れかの領域が当該学習処理領域として設
定される(ステップS208)。そして同電子制御装置
20では、その設定した領域i(iは「1」〜「7」の
何れか)に対応する学習フラグXDOMiをセットする
(ステップS209)。
【0098】他方、同ステップS206において、アイ
ドル時である旨が判断される場合、電子制御装置20
は、そのときの回転数Neが「600〜1000rp
m」にあることを条件に(ステップS210)、且つ吸
気圧PMが173mmHg以上にあることを条件に(ス
テップS211)、学習処理が可能であるとしてその運
転領域を領域「0」に設定する(ステップS212)。
そして、その設定した領域「0」に対応する学習フラグ
XDOM0をセットする(ステップS213)。
【0099】こうしてエンジン10のその都度の運転領
域に対応した学習フラグXDOMi若しくはXDOM0
をセットした電子制御装置20は更に、ステップS21
4〜ステップS217にて、空燃比学習値KGj(jは
運転領域識別子、ここでの例では「0」〜「7」)の設
定、若しくは既に設定した学習値KGjの更新を実行す
る。
【0100】すなわちこの学習値KGjの設定若しくは
更新は、上記読み込んだ空燃比補正係数FAFの平均値
FAFAVと基準値(ここでは「1.0」)との差に基
づき(ステップS214)、 ・その差が所定値(例えば2%)以上であれば、当該領
域の学習値KGjを所定値K%だけ補正する(ステップ
S215)。 ・その差が所定値(例えば−2%)以下であれば、当該
領域の学習値KGjを所定値L%だけ補正する(ステッ
プS217)。 ・その差が上記所定値内であれば、当該領域の学習値K
Gjを維持する(ステップS216)。 といった態様で実行される。
【0101】そして、電子制御装置20では最後に、ス
テップS218にて、上記設定若しくは更新した学習値
KGjの上下限チェックを実行する。この上下限チェッ
クでは、学習値KGjの上限値が例えば「1.2」に、
また下限値が例えば「0.8」に設定される。これら上
下限値は、上述したエンジン10の運転領域毎に設定す
ることもできる。このようにして設定された学習値KG
jがそれら運転領域の別に学習値メモリ207の各対応
する記憶領域に格納されることは前述した通りである。
【0102】(パージ率制御)次に、電子制御装置20
の上記パージ率制御部210を通じて実行されるパージ
率制御について説明する。
【0103】図11に、該パージ率制御にかかるパージ
率の設定ルーチンを示す。このルーチンは、例えば32
ms毎の時間割り込みにて実行されるものとする。同パ
ージ率制御ルーチンにおいて、電子制御装置20はま
ず、ステップS301、ステップS302、ステップS
303、及びステップS304にて、条件Cとして示し
た先の(C1)〜(C4)の条件、すなわち (C1)空燃比フィードバック(F/B)制御中である
こと(S301)。 (C2)空燃比学習が終了していること(S302)。 (C3)冷却水温THWが60℃以上であること(S3
03)。 (C4)燃料カット(F/C)が行われていないこと
(S304)。 の成立の有無を判断する。因みに、上記(C1)の条件
は、始動制御などの状態を排除するためであり、上記
(C2)の条件は、パージ実行時の空燃比補正係数FA
Fのずれ量にパージの他の要因による空燃比補正係数F
AFのずれ量が含まれないようにするためであり、上記
(C3)の条件は、水温補正によってパージ以外の燃料
増量補正が実施されている状態を排除するためであり、
上記(C4)の条件は、燃料カット中にパージを行わな
いようにするためである。
【0104】そして同制御装置20(パージ率制御部2
10)では、この判断の結果、これら条件の全てが満た
されるとき、ステップS305にて、パージ実施フラグ
XPRGをセットする。すなわちXPRG=1とする。
それ以外の場合は、ステップS310に進み、同パージ
実施フラグXPRGをクリアする(XPRG=0)とと
もに、ステップS311にて、最終パージ率PGRを
「0」に設定して処理を終了する。この最終パージ率P
GRが「0」ということは、パージを実施しないことを
意味する。
【0105】さて、上記ステップS305にてパージ実
施フラグXPRGをセットした制御装置20は次に、ス
テップS306にて、前記PGRMXマップ211から
その時点での回転数Neと吸気圧PMとに対応した全開
パージ率PGRMXを読み込む。このPGRMXマップ
211は、図12に例示するように、エンジン回転数N
eと吸気圧PMとによって決定される2次元マップであ
る。そしてその値は、吸気管12を通してエンジン10
に流入する全空気量と、パージソレノイド弁45全開時
(デューティ100%時)にパージ管43を通して流れ
る空気量との比を表している。
【0106】また、同制御装置20は、ステップS30
7にて、前記PGROメモリ216から目標パージ率P
GROを読み込む。この目標パージ率PGROは、前記
RAM23若しくはバックアップRAM24からなると
する同PGROメモリ216内に、定数KTPRGとし
て予めストアされている。なお、この実施例の装置にお
いては、該目標パージ率PGROを「5%」といった値
に設定しているものとする。
【0107】同制御装置20は更に、ステップS308
にて、前記PGRDメモリ215からパージ率徐変値P
GRDを読み込む。このパージ率徐変値PGRDとは、
パージ率をいきなり大きく変更すると補正が追いつか
ず、最適な空燃比を保てなくなってしまうため、これを
避けるために設けられた制御値である。パージ率徐変値
PGRDがどのようにして定まるかは、後述のパージ率
徐変制御にて詳しく説明する。
【0108】こうして全開パージ率PGRMX、目標パ
ージ率PGRO、及びパージ率徐変値PGRDを得た同
制御装置20(パージ率制御部210)では、次のステ
ップS309にて、これら値のうちの最小値を最終パー
ジ率PGRとして決定する。この最終パージ率PGRに
てパージ制御が実行される。
【0109】(パージ率徐変制御)次に、電子制御装置
20の上記パージ率徐変制御部214を通じて実行され
るパージ率徐変制御について説明する。
【0110】図13に、該パージ率徐変制御にかかるパ
ージ率徐変値PGRDの設定ルーチンを示す。このルー
チンも先のパージ率制御ルーチンと同様、例えば32m
s毎の時間割り込みにて実行されるものとする。
【0111】同パージ率徐変制御ルーチンにおいて、電
子制御装置20(パージ率徐変制御部214)はまず、
ステップS401にて、前記フラグXPRGメモリ21
2へのパージ実施フラグXPRGのセットの有無を確認
する。
【0112】ここで、同フラグXPRGがクリアされて
いる場合、すなわちXPRG=0の場合には、ステップ
S406へ進み、パージ率徐変値PGRDを0として処
理を終了する。
【0113】一方、同フラグXPRGがセットされてい
る場合、すなわちXPRG=1の場合には、ステップS
402へ進み、FAFメモリ204に格納されている空
燃比補正係数FAFのズレ量「|1−FAFAV|」を
判断する。ここでもFAFAVは、同空燃比補正係数F
AFの平均値を意味する。
【0114】そしてこの判断において、同ズレ量が15
%以下、すなわち |1−FAFAV| ≦ 15% であった場合には、ステップS403にて、前回の最終
パージ率PGRi-1に「0.1%」加算した値をパージ
率徐変値PGRDとして設定する。
【0115】また、同判断において、同ズレ量が更に2
0%以下、すなわち 15% < |1−FAFAV| ≦ 20% であった場合には、ステップS404にて、前回の最終
パージ率PGRi-1をそのまま同パージ率徐変値PGR
Dとして設定する。
【0116】更に同判断において、同ズレ量が20%を
超える場合、すなわち |1−FAFAV| > 20% であった場合には、ステップS405にて、前回の最終
パージ率PGRi-1から「0.1%」減算した値を同パ
ージ率徐変値PGRDとして設定する。
【0117】こうして設定されるパージ率徐変値PGR
Dが、パージ率を大きく変更した場合に補正が追いつか
ず、最適な空燃比を保てなくなってしまうことを避ける
ために設けられた制御値であることは上述した通りであ
る。
【0118】(パージソレノイド弁制御)次に、電子制
御装置20の上記パージソレノイド弁制御部217を通
じて実行されるパージソレノイド弁制御について説明す
る。
【0119】図14に、該パージソレノイド弁制御にか
かるパージソレノイド弁45の制御ルーチンを示す。こ
のルーチンは、例えば100ms毎の時間割り込みにて
実行されるものとする。
【0120】同パージソレノイド弁制御ルーチンにおい
ても、電子制御装置20(パージソレノイド弁制御部2
17)はまず、ステップS501にて、前記フラグXP
RGメモリ212へのパージ実施フラグXPRGのセッ
トの有無を確認する。
【0121】そして、同フラグXPRGがクリアされて
いる場合には、ステップS502にて、前記パージソレ
ノイド弁45の制御値Dutyを「0」とする。一方、
同フラグXPRGがセットされている場合には、ステッ
プS503にて、PGRメモリ213に格納されている
パージ率PGR、並びにその時点での運転状態に見合っ
た全開パージ率PGRMXに基づき、先の(3)式の演
算を実行して、同パージソレノイド弁45の制御値Du
tyを決定する。前記生成される駆動信号(パルス信
号)PDのデューティ比が、該制御値Dutyに基づき
設定されるものであることは前述した通りである。
【0122】(パージFAF補正)次に、電子制御装置
20の上記パージFAF補正部218を通じて実行され
るパージFAF補正処理について説明する。
【0123】図15に、該パージFAF補正処理にかか
る処理ルーチンを示す。このルーチンも、先のパージ率
制御ルーチン、或いはパージ率徐変制御ルーチンと同
様、例えば32ms毎の時間割り込みにて実行されるも
のとする。
【0124】さて同パージFAF補正ルーチンにおい
て、電子制御装置20(パージFAF補正部218)は
まず、ステップS601にて、前記フラグXPRGメモ
リ212へのパージ実施フラグXPRGのセットの有無
を確認する。
【0125】そして、同フラグXPRGがクリアされて
いる場合、すなわちパージが実施されていない場合に
は、ステップS609にて、前回のパージ率PRGi-1
が「0」か否か、すなわちPRGi-1=0であるか否か
を判定する。その結果、PRGi-1=0であった場合に
は、前回からパージが実施されていないため、制御装置
20では、空燃比補正係数FAFの補正を行う必要がな
い旨判断して、そのまま処理を終了する。
【0126】一方、ステップS609における上記判定
の結果、PRGi-1≠0である場合とは、前回までパー
ジが実施されていたことを示す。この場合、同制御装置
20では、次のステップS610にて、空燃比補正係数
FAFをその中心値である「1.0」にリセットする。
【0127】他方、上記ステップS601においてパー
ジ実施フラグXPRGがセットされている旨判断される
場合、すなわちパージの実施中であった場合には、更に
次のステップS602にて、そのときPGRメモリ21
3に設定されているパージ率PGRが目標パージ率PG
ROに達しているか否かを判断する。
【0128】そして、このパージ率PGRが目標パージ
率PGROに達していることを条件に、ステップS60
3及びS604にて、PGRメモリ213から前回と今
回のパージ率PRGi-1とPRGiを読み込む。
【0129】パージ率PGRが目標パージ率PGROに
達していなかった場合、若しくは該読み込んだ今回のパ
ージ率PRGiが「0」である旨ステップS605を通
じて判断される場合には、ステップS609やステップ
S610にかかる上述と同様の処理を実行する。
【0130】上記ステップS605において、PRGi
≠0である旨判断される場合には、次のステップS60
6にて、パージ率PGRの変化量「|PRGi-1−PR
Gi|」を求め、該変化量が所定値、例えば「0.5
%」以上であるか否かを更に判断する。
【0131】同判断の結果、パージ率変化量が「0.5
%」未満であった場合には、パージによる空燃比補正係
数FAFの変化が小さく、該係数FAFの補正を行う必
要がない旨判断して、そのまま処理を終了する。
【0132】一方、同判断の結果、パージ率変化量が
「0.5%」以上であった場合には、ステップS607
にて、先の(4)式に基づき、同パージによる空燃比補
正係数FAFの変化量ΔFAFiを求める。
【0133】そして更に、次のステップS608にて、
先の(5)式に基づき、同補正係数FAFの変化量の1
/2なまし値を前回の補正値FAFi-1から差し引いた
値として今回の補正値FAFを算出し、これを前記FA
Fメモリ204に格納して同処理を終了する。
【0134】こうしてFAFメモリ204に格納されて
いる空燃比補正係数FAFが補正されることにより、燃
料噴射量設定部208においても、該補正された空燃比
補正係数FAFに基づいて(2)式の演算を実行し、燃
料噴射量TAUの設定を行うようになることは前述した
通りである。
【0135】図16に、同実施例の装置によるこうした
パージ率制御、並びにパージFAF補正態様を示す。こ
の図16に示されるように、同実施例の装置によれば、
以下に列記する態様でパージ率が制御され、またパージ
FAF補正が実行される。 (1)パージの開始に伴い、空燃比補正係数FAFがリ
ッチ側に大きく振れることに応じて、パージ率徐変制御
が開始される。この徐変制御は、図13に示した手順に
従い、その都度の空燃比補正係数FAFのズレ量「|1
−FAFAV|」に応じて、同図16に「パージ率徐
変」と付記する態様にて実行される。因みに同図16に
示す空燃比補正係数FAFのグラフにおいて、縦軸の値
「0.85」は、その基準値「1.00」からの15%
のズレを示し、同じく縦軸の値「0.80」は、同基準
値「1.00」からの20%のズレを示す。また、同パ
ージが開始される運転条件とは前述した如く、(C1)
空燃比フィードバック(F/B)制御中であり、(C
2)空燃比学習が終了しており、(C3)冷却水温TH
Wが60℃以上であり、且つ、(C4)燃料カット(F
/C)が行われていないことである。 (2)こうしたパージ率徐変制御に伴い、やがて同パー
ジ率PGRが目標パージ率PGROに達すると、以降
は、この目標パージ率PGRO(5%)、或いは図12
に例示した全開パージ率PGRMXに基づいて、その都
度のパージ率が決定されるようになる。 (3)こうした状況にあっていま、エンジン10を搭載
した当該車両が加速されたとすると、その負荷の増加に
伴い、全開パージ率PGRMXが「1%」程度に低下す
る(図中の「5%→1%」)。したがってこの場合に
は、該全開パージ率PGRMX(「1%」)がパージ率
PGRとして前記PGRメモリ213に設定されるよう
になる。なお、このときの全開パージ率PGRMXの値
は、図12に例示した全開パージ率マップにおいては、
例えばNe=3200とPM=651とに対応した値
「1.1」に相当する。 (4)こうしてパージ率PGRが上記所定値(「0.5
%」)を超えて変化することにより、前記パージFAF
補正部218が起動され、先の(4)式、(5)式に基
づくパージFAF補正が実行されるようになる。因みに
該実施例においては、(4)式に基づいてパージによる
空燃比補正係数FAFの変化量ΔFAFiを求めた後、
(5)式に基づいてその補正値を1/2になまし処理し
ているため、本来であれば「−10%」から「−2%」
に該補正係数FAFが補正されるところ、実際には「−
6%」への補正に留まるようになる(図中の「−10%
→−6%」)。 (5)そしてそれ以後、パージ率PGRの変化のない期
間は、前述した空燃比フィードバック制御を通じて同補
正係数FAFの値が推移する。因みにここでの例では、
同図16に示されるように、「−2%」程度の値に推移
され、維持されるものとしている。 (6)その後、当該車両の加速が終わり、いわゆる定常
走行に移ると、エンジン10の負荷が低減され、全開パ
ージ率PGRMXも「3%」程度に上昇する(図中の
「1%→3%」)。そしてこの場合にも、該全開パージ
率PGRMX(「3%」)がパージ率PGRとして前記
PGRメモリ213に設定されるようになる。なお、こ
のときの全開パージ率PGRMXの値は、図12に例示
した全開パージ率マップにおいては、例えばNe=20
00とPM=525とに対応した値「3.3」に相当す
る。 (7)このパージ率PGRの変化に際しても前記パージ
FAF補正部218が起動され、先の(4)式、(5)
式に基づくパージFAF補正が実行される。因みにこの
場合、空燃比補正係数FAFは、「−2%」から「−4
%」に補正されることとなる(図中の「−2%→−4
%」)。 (8)更にその後、当該車両が定常走行から減速を開始
し、エンジン10が燃料カット(F/C)状態になった
とすると、前記パージ率制御部210ではその旨判断し
て、前記パージ実施フラグXPRGをクリアする。すな
わち、燃料カットが開始された時点でパージが停止さ
れ、パージFAF補正部218では、先の図15のステ
ップS609及びS610の処理を通じて、上記空燃比
補正係数FAFを「1.0」にリセットする。 (9)そしてその後、上記燃料カット状態が解除される
と、再びパージが開始され、空燃比補正係数FAFがリ
ッチ側に振れることに応じて、上述した態様でのパージ
率徐変制御が再開されるようになる。
【0136】以上のように、この実施例の装置によれ
ば、パージ率の変化量に応じて空燃比補正係数FAFを
補正するようにしているため、パージ流量そのものを監
視する場合に比べて、パージソレノイド弁45自身の誤
差やパージ流量演算にかかる誤差等を好適に相殺し、吸
収することができるようになる。そしてこのため、パー
ジソレノイド弁45として高価な制御弁や膨大な制御ロ
ジックなどを必要とすることなく、所望とされる適正な
空燃比を確保することができるようになる。
【0137】また、同実施例の装置では、パージ率の変
化量を監視対象として上記補正係数FAFを補正するも
のであることから、応答性に優れた空燃比センサ36を
用いて空燃比のフィードバック制御を行う場合であって
も、パージによる同補正係数FAFの変動を的確に捕ら
えてその補正を行うことができる。
【0138】また、同実施例の装置では、パージ率の変
化量が所定値以上となるときのみ、上記補正係数FAF
の補正を行うようにしている。このため、パージ率の変
化の少ない状態、すなわちパージ中であるにも拘らずフ
ィードバック制御系が比較的安定している状態での同補
正係数FAFについての不要な補正が抑制されるように
なる。
【0139】また、同実施例の装置では更に、前記
(4)式に基づき算出したパージによる空燃比補正係数
FAFの変化量ΔFAFiを所定になまし処理し、該な
まし処理した値にて、同補正係数FAFの補正を行うよ
うにしている。このため、同補正係数FAFについての
不要な補正の抑制とも相まって、該空燃比フィードバッ
ク制御系としての収束性、並びに安定性を損なうことな
く、パージFAF補正が実現されるようにもなる。
【0140】ところで、同実施例の装置では、図15の
パージFAF補正ルーチンに示されるように、パージ率
の変化量「|PRGi-1−PRGi|」が所定値以上と
なるとき、空燃比補正係数FAFの補正が実行されるよ
うにしたが、他に例えば、図17に示すように、 ・パージ率の変化による空燃比補正係数の変化量「ΔF
AFi-1−ΔFAFi」が所定値以上となるとき、同補
正係数FAFを補正する構成。とすることもできる。
【0141】すなわち、この図17に示すパージFAF
補正ルーチンにおいては、ステップS706にて、前記
(4)式に基づきパージによる空燃比補正係数FAFの
変化量ΔFAFiをまず算出した後、次のステップS7
07にて、同補正係数の変化量「|ΔFAFi-1−ΔF
AFi|」を求め、該変化量が所定値、例えば「5%」
以上であるか否かを判断する。
【0142】そして、同変化量「|ΔFAFi-1−ΔF
AFi|」が「5%」未満であった場合には、パージに
よる空燃比補正係数FAFの変化が小さく、該係数FA
Fの補正を行う必要がない旨判断して、そのまま処理を
終了する。
【0143】一方、同変化量「|ΔFAFi-1−ΔFA
Fi|」が「5%」以上であった場合には、ステップS
708にて、前記(5)式の演算を実行する。そしてそ
の得られた補正値FAFを前記FAFメモリ204に格
納して同処理を終了する。
【0144】なお、同パージFAF補正ルーチンにおけ
るその他の処理は、先の図15に示したパージFAF補
正ルーチンに準じたものとなっている。このように、パ
ージ率の変化による空燃比補正係数の変化量「ΔFAF
i-1−ΔFAFi」が所定値以上となるとき同補正係数
FAFを補正する構成であっても、上記実施例の装置と
実質的に同等のパージFAF補正処理を実現することは
できる。
【0145】また、これらのパージFAF補正処理にあ
っては何れも、パージによる空燃比補正係数FAFの変
化量ΔFAFを (ΔFAFi-1 − ΔFAFi)/2 としてなまし処理するようにしているが、そのなましの
度合いや同処理の実行の有無については任意である。例
えば、 FAF=FAFi-1 − ΔFAFi …(5)’ として、なまし処理を行わずに空燃比補正係数FAFを
補正するようにすれば、同フィードバック制御系として
の収束性や安定性はやや損なわれる可能性があるもの
の、制御速度そのものは向上されるようになる。
【0146】また、上記実施例の装置においては、全開
パージ率PGRMXマップ211がエンジン回転数Ne
と吸気圧PMとによって決定される2次元マップである
としたが、負荷量の選定は任意である。すなわち、吸気
圧PMに代えて吸入空気量やスロットル開度等の値を用
いるようにしても勿論よい。これら他の負荷量を用いる
場合であっても、実質的には前述と同等の全開パージ率
PGRMXを得ることができる。
【0147】また、上記実施例の装置ではその空燃比制
御に際し、空燃比センサ36が活性状態となってから三
元触媒38が活性状態となるまでの目標空燃比λTGに
ついてはこれを冷却水温THWに応じて設定するように
している(図5)。しかし、該触媒38の活性前の目標
空燃比λTGについては、例えば「1.2」等の特定の
値に固定的に設定するようにしてもよい。その際の同目
標空燃比λTGを絶対空燃比で17〜18にもっていく
という意味では、こうした固定値としてその設定を行う
ようにしてもほぼ同等の空燃比制御が実現されるように
なる。
【0148】また、上記実施例の装置では、同じくその
空燃比制御に際し、三元触媒38が活性状態となって以
降は、O2 センサ37を用いたディザ制御によって目標
空燃比λTGを設定するようにしている(図8及び図
9)。しかし、この発明にかかる空燃比制御装置におい
て、O2 センサ37の配設、並びにその利用は必須では
ない。すなわち、空燃比のフィードバック制御系として
は、空燃比センサ36の出力に基づき、供給される混合
気の空燃比が目標値となるよう燃料噴射弁16の操作量
を制御する系であればよく、その際の目標空燃比λTG
の設定手法が前述したディザ制御に限られるものではな
い。
【0149】そして、上記実施例の装置では、空燃比の
学習制御を併用してその空燃比制御精度を高めるように
したが、基本的に、機関吸気量に対するパージ流量の比
率の変化量に応じてフィードバック制御にかかる補正係
数FAFを補正する上記構成でさえあれば、所望とされ
る適正な空燃比を確保することはできる。
【0150】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、空燃比フィードバック制御にかかる補正係数をパー
ジ率の変化量に応じて補正するようにしたことから、パ
ージ流量そのものを監視する場合に比べてパージ弁自身
の誤差やパージ流量演算にかかる誤差等が吸収され易く
なる。したがって、パージ弁として高価な制御弁や膨大
な制御ロジックなどを必要とすることなく、所望とされ
る適正な空燃比を確保することができるようになる。
【0151】またこの発明によれば、パージ率の変化量
を監視対象として上記補正係数を補正するようにしたこ
とから、空燃比センサとしてリニア空燃比センサを使用
する場合あっても、パージによる同補正係数の変動を確
実に捕らえてその補正を行うことができるようになる。
そしてむしろ、該リニア空燃比センサを使用することに
よって、その空燃比フィードバック制御にかかる制御精
度そのものが高められるようにもなる。
【0152】なお、こうして適切な空燃比が確保される
ことで、エミッションの改善が図られ、ドライバビリテ
ィも向上されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる内燃機関の空燃比制御装置に
ついてその一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1に示されるパージソレノイド弁の特性を示
すグラフである。
【図3】同実施例の装置の電子制御装置の主に空燃比制
御系についてその機能的な構成を示すブロック図であ
る。
【図4】同実施例の装置による空燃比制御についてその
制御手順を示すフローチャートである。
【図5】同実施例の装置において三元触媒の活性以前に
実施される冷却水温に基づく目標空燃比の設定態様を示
すグラフである。
【図6】空燃比と排気ガス有害成分(CO,HC,NO
x)の発生量との関係を示すグラフである。
【図7】同実施例の装置において三元触媒の活性後に実
施される目標空燃比の設定手順を示すフローチャートで
ある。
【図8】該三元触媒活性後の目標空燃比の設定に際して
実施される目標空燃比中央値の設定態様を示すタイムチ
ャートである。
【図9】同実施例の装置において三元触媒の活性後に実
施される目標空燃比の設定態様を示すタイムチャートで
ある。
【図10】同実施例の装置による空燃比学習制御につい
てその制御手順を示すフローチャートである。
【図11】同実施例の装置によるパージ率制御について
その制御手順を示すフローチャートである。
【図12】該パージ率制御に用いられる全開パージ率の
メモリマップについてその一例を示す略図である。
【図13】同実施例の装置によるパージ率徐変制御につ
いてその制御手順を示すフローチャートである。
【図14】同実施例の装置によるパージソレノイド弁制
御についてその制御手順を示すフローチャートである。
【図15】同実施例の装置によるパージFAF(空燃比
補正係数)補正についてその補正手順を示すフローチャ
ートである。
【図16】同実施例の装置によるパージ率制御態様並び
にパージFAF補正態様を示すタイムチャートである。
【図17】上記パージFAF補正の他の補正手法につい
てその補正手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…エンジン、11…エアクリーナ、12…吸気管、
13…スロットルバルブ、14…サージタンク、15…
吸気分岐管、16(16a〜16d)…燃料噴射弁、1
7…点火回路、18(18a〜18d)…点火プラグ、
19…ディストリビュータ、20…電子制御装置、21
…CPU、22…ROM、23…RAM、24…バック
アップRAM、30…回転数センサ、31…スロットル
センサ、32…吸気圧センサ、33…暖機センサ、34
…吸気温センサ、35…排気管、36…空燃比センサ
(リニア空燃比センサ)、37…酸素濃度センサ(O2
センサ、38…三元触媒、39、42、43…パージ管
(パージ通路)、40…大気開放孔、41…キャニス
タ、44…シート部、45…パージソレノイド弁、46
…弁体、47…コイル、201…基本噴射量演算部、2
02…目標空燃比設定部、203…空燃比補正係数設定
部、204…FAFメモリ、205…空燃比学習制御
部、206…フラグXAFLNメモリ、207…学習値
メモリ、208…燃料噴射量設定部、210…パージ率
制御部、211…PGRMX(全開パージ率)マップ、
212…フラグXPRGメモリ、213…PGR(パー
ジ率)メモリ、214…パージ率徐変制御部、215…
PGRD(パージ率徐変値)メモリ、216…PGRO
(目標パージ率)メモリ、217…パージソレノイド弁
制御部、218…パージFAF補正部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンクから圧送される燃料を内燃機関
    の燃焼室に噴射供給する燃料噴射弁と、 同燃料タンクから発生する燃料蒸気を貯留するキャニス
    タと、 該キャニスタに貯留された燃料蒸気を同機関の吸気系に
    導くパージ通路と、 該パージ通路に設けられ、同通路内の燃料蒸気流量を機
    関吸気量に応じて調整する流量調整弁と、 内燃機関の排気系に設けられ、その排気ガスから、吸入
    空気と前記燃料蒸気を含む供給燃料との混合気の空燃比
    を検出する空燃比センサと、 該空燃比センサの出力に基づき、前記混合気の空燃比が
    目標値となるよう前記燃料噴射弁の操作量をフィードバ
    ック制御する制御手段と、 前記機関吸気量に対する前記燃料蒸気流量の比率の変化
    量に応じて該フィードバック制御にかかる補正係数を補
    正する補正手段と、 を具えることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】前記補正手段は、前記燃料蒸気流量の比率
    の変化量が所定値以上となるとき、前記補正係数を補正
    するものである請求項1記載の内燃機関の空燃比制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記補正手段は、前記燃料蒸気流量の比率
    の変化による前記補正係数の変化量が所定値以上となる
    とき、同補正係数を補正するものである請求項1記載の
    内燃機関の空燃比制御装置。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載の内燃機関の空燃比
    制御装置において、 前記補正手段は、その補正回数をi、前記燃料蒸気流量
    の比率の前回補正時の値をPGRi-1、同燃料蒸気流量
    の比率の今回の値をPGRi、これら燃料蒸気流量の比
    率の変化による前記補正係数の変化量の前回の値をΔF
    AFi-1とするとき、同補正係数についての今回の補正
    値ΔFAFiを、演算 ΔFAFi=(PGRi/PGRi-1)・ΔFAFi-1 により算出することを特徴とする内燃機関の空燃比制御
    装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の内燃機関の空燃比制御装置
    において、 前記補正手段は、前記算出した補正値ΔFAFiを適宜
    になまし処理した値にて前記補正係数を補正することを
    特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の内燃機関の空燃比制御装置
    において、 前記補正手段は、前記補正係数の前回補正時の値をFA
    Fi-1とするとき、同補正係数の今回の値FAFを、演
    算 FAF=FAFi-1 − (ΔFAFi-1 − ΔFAF
    i)/2 により算出することを特徴とする内燃機関の空燃比制御
    装置。
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