JPH0810061A - 棚 板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量で取り扱い易く水洗いも簡単でありなが
ら、反り変形し難く、特に、ダボ受け凹部の部分が強固
となって変形、破損し難い棚板を提供する。 【構成】 上板部１と下板部２と前板部３と後板部４と
でなり両側方へ開口した中空矩形板状の棚板本体５が合
成樹脂にて一体に形成され、この棚板本体５の下板部２
にその前縁及び後縁に沿って全長に亘り且つ上方へ屈曲
した逆溝型の屈曲溝部６が前後に各々形成され、この屈
曲溝部６の両端部分下側が取付側板７の内面に突設され
たダボ凸部８上に係止されるダボ受け凹部となり、同屈
曲溝部６と上板部１とを結合するリブ片部９が屈曲溝部
６全長に亘って一体に立設されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、下駄箱その他の収納箱
体内に上下に複数段配設され、同収納箱体の両側の取付
側板の内面に突設されたダボ凸部間上に架設支持される
棚板に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、図７に示す如く、棚板本体
（イ）の下面の両側前後位置にダボ受け凹部（ロ）を形
成してなる棚板は知られている。該棚板は下駄箱である
収納箱体内に上下に複数段配設され、靴、下駄、草履等
の履物が棚板本体（イ）上に載置収納される。この場
合、収納箱体の両側の取付側板（ハ）の内面には各々前
後一対のダボ凸部（ニ）が突設されていて、該両側のダ
ボ凸部（ニ）上にダボ受け凹部（ロ）が係止されて同両
側のダボ凸部（ニ）間上に棚板本体（イ）は架設支持さ
れる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術にあっては、棚板本体（イ）が一般には木製で
中実状で比較的重く、その取付け取外し時に取り扱い難
く、ダボ凸部（ニ）にも大きな荷重負担がかかり、又、
木製であるが故に、反ったり伸縮したりして変形し易
く、汚れた場合に水洗いし難いものであり、大きく変形
した場合には、収納箱体の背板（ホ）との間に隙間が発
生したり、最悪には棚板本体（イ）が脱落するという不
都合をも生じるものであった。

【０００４】又、図８に示す如く、棚板本体（イ）を合
成樹脂にて中空状に形成することも考えられる。この場
合、棚板本体（イ）は、上板部（ヘ）と下板部（ト）と
前板部（チ）と後板部（リ）とで囲まれた中空矩形板状
となり、その下板部（ト）の両側前後位置に上方へ屈曲
した形状のダボ受け凹部（ロ）が各々形成されることに
なる。しかしながら、この場合には、中空状の棚板本体
（イ）が、その上板部（ヘ）が下板部（ト）に近接する
ように変形し易く、重い履物を載置するのに支障が生
じ、特に、下板部（ト）のダボ受け凹部（ロ）の部分に
荷重が集中して、該ダボ受け凹部（ロ）の部分における
変形、破損等が問題となる。

【０００５】本発明は、上記従来の技術における問題を
解決するために発明されたもので、すなわちその課題
は、軽量で取り扱い易く水洗いも簡単でありながら、撓
み変形し難く、特に、ダボ受け凹部の部分が強固となっ
て変形、破損し難い棚板を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１）記載
の棚板は、上板部と下板部と前板部と後板部とでなり両
側方へ開口した中空矩形板状の棚板本体を合成樹脂にて
一体に形成し、該棚板本体の下板部にその前縁及び後縁
に沿って全長に亘り且つ上方へ屈曲した溝型の屈曲溝部
を前後に各々形成し、該屈曲溝部の両端部分下側を取付
側板の内面に突設されたダボ凸部上に係止されるダボ受
け凹部となし、同屈曲溝部と上板部とを結合するリブ片
部を屈曲溝部全長に亘って一体に立設してなり、この構
成によって上記課題が解決された。

【０００７】本発明の請求項２）記載の棚板は、上記請
求項１）記載の棚板において、屈曲溝部の前端と後端と
に各々リブ片部を立設し、両リブ片部の間に中空部を形
成したことを特徴とする。

【０００８】本発明の請求項３）記載の棚板は、上記請
求項２）記載の棚板において、屈曲溝部を角溝型に形成
し、該屈曲溝部の前端底角部と後端底角部とに各々リブ
片部を立設したことを特徴とする。

【０００９】本発明の請求項４）記載の棚板は、上記請
求項２）又は３）記載の棚板において、ダボ受け凹部の
内底部分にクッション材を付設したことを特徴とする。

【００１０】

【作用】本発明の請求項１）記載の棚板においては、上
板部と下板部と前板部と後板部とでなり両側方へ開口し
た中空矩形板状の棚板本体が合成樹脂にて一体に押出成
形により容易に形成される。該棚板本体は合成樹脂にて
中空矩形板状に形成されるため、軽量で取り扱い易く水
洗いも簡単で、それでいて、同棚板本体の下板部にその
前縁及び後縁に沿って全長に亘り且つ上方へ屈曲した溝
型の屈曲溝部が前後に各々形成されるため、該屈曲溝部
の補強リブ作用によって同棚板本体は撓み変形し難い。
しかも、同屈曲溝部の両端部分下側が取付側板の内面に
突設されたダボ凸部上に係止されるダボ受け凹部として
有効に活用され、又、同屈曲溝部と上板部とを結合する
リブ片部が屈曲溝部全長に亘って一体に立設されるた
め、該屈曲溝部両端部分のダボ受け凹部の部分が強固と
なって変形、破損し難い。

【００１１】本発明の請求項２）記載の棚板において
は、特に、屈曲溝部の前端と後端とに各々リブ片部が立
設され、両リブ片部の間に中空部が形成されるため、屈
曲溝部が前後で確実に補強されると共に、同屈曲溝部の
底片部分がその弾性によってダボ凸部上に緩衝的に係止
されることになり、該係止部分におけるガタツキ音の発
生も防止される。

【００１２】本発明の請求項３）記載の棚板において
は、特に、屈曲溝部が角溝型に形成され、該屈曲溝部の
前端底角部と後端底角部とに各々リブ片部が立設される
ため、上記請求項２）の作用に加え、屈曲溝部の両側壁
部分と両リブ片部とが各々上下一直線状に連続して、補
強作用がより確実に発揮される。

【００１３】本発明の請求項４）記載の棚板において
は、特に、ダボ受け凹部の内底部分にクッション材が付
設されるため、該ダボ受け凹部における上記屈曲溝部の
底片部分の緩衝作用がより確実に発揮される。

【００１４】

【実施例】図１、図２、図３に示す棚板は、本発明の一
実施例で、上板部１と下板部２と前板部３と後板部４と
でなり両側方へ開口した中空矩形板状の棚板本体５を合
成樹脂にて一体に形成し、該棚板本体５の下板部２にそ
の前縁及び後縁に沿って全長に亘り且つ上方へ屈曲した
溝型の屈曲溝部６を前後に各々形成し、該屈曲溝部６の
両端部分下側を取付側板７の内面に突設されたダボ凸部
８上に係止されるダボ受け凹部となし、同屈曲溝部６と
上板部１とを結合するリブ片部９を屈曲溝部６全長に亘
って一体に立設してなるものである。

【００１５】該実施例の棚板においては、屈曲溝部６の
前端と後端とに各々リブ片部９が立設され、両リブ片部
９の間に中空部10が形成されており、この場合、屈曲溝
部６が角溝型に形成され、該屈曲溝部６の前端底角部と
後端底角部とに各々リブ片部９が立設されている。又、
ダボ受け凹部となる同屈曲溝部６の内底部分にはクッシ
ョン材11が付設されており、この場合、クッション材11
は屈曲溝部６の内底部分のダボ受け凹部となる両端部分
にのみゴムシートが貼着されて設けられても、或いは、
軟質合成樹脂にて棚板本体５と一体に押出成形されて同
屈曲溝部６の全長に亘って設けられても良いものであ
る。

【００１６】棚板本体５は合成樹脂にて一体に押出成形
されたもので、中空矩形板状の該棚板本体５内部は仕切
壁部23によって複数の中空スペースに分割されており、
該仕切壁部23の補強リブ作用によって同棚板本体５は、
その全体が圧潰しない強固なものとなっている。又、同
棚板本体５の上表面には、滑り防止用の多数の凹溝12が
並設されている。

【００１７】取付側板７の内面に突設されるダボ凸部８
は、図４に示す如く、矩形板状の基板部13の表面側に矩
形突片状の棚支持片部14が突設され、同裏面側に円柱状
の固定片部15が突設されて、全体が合成樹脂にて一体に
形成されている。該ダボ凸部８は、前記固定片部15が取
付側板７の内面に形成される固定穴16に挿入嵌合される
共に前記基板部13の裏面が取付側板７の内面に当接され
ることによって、同取付側板７の内面に取付固定され、
前記棚支持片部14上に棚板本体５の屈曲溝部６両端部分
のダボ受け凹部が嵌合係止される。

【００１８】該実施例の棚板は、下駄箱である収納箱体
内に上下に複数段配設され、靴、下駄、草履等の履物が
棚板本体５上に載置収納される。この場合、収納箱体は
木製で、天板17と底板18と両取付側板７と背板19とで前
方に開口した箱形状に形成され、該前方開口部分には必
要に応じて開閉自在な扉パネルが付設される。又、該収
納箱体の両取付側板７の内面には各々前後一対のダボ凸
部８が突設され、該両側のダボ凸部８上にダボ受け凹部
が係止されて同両側のダボ凸部８間上に棚板本体５は架
設支持される。

【００１９】したがって、該実施例の棚板においては、
両側方へ開口した中空矩形板状の棚板本体５が、合成樹
脂にて一体に押出成形により容易に形成される。該棚板
本体５は合成樹脂にて中空矩形板状に形成されるため、
軽量で取り扱い易く水洗いも簡単で、それでいて、同棚
板本体５の下板部２にその前縁及び後縁に沿って全長に
亘り且つ上方へ屈曲した溝型の屈曲溝部６が前後に各々
形成されるため、該屈曲溝部６の補強リブ作用によって
同棚板本体５は撓み変形し難い。しかも、同屈曲溝部６
の両端部分下側が取付側板７の内面に突設されたダボ凸
部８上に係止されるダボ受け凹部として有効に活用さ
れ、又、同屈曲溝部６と上板部１とを結合するリブ片部
９が屈曲溝部６全長に亘って一体に立設されるため、該
屈曲溝部６両端のダボ受け凹部の部分が強固となって変
形、破損し難い。

【００２０】又、該実施例の棚板においては、特に、屈
曲溝部６の前端と後端とに各々リブ片部９が立設され、
両リブ片部９の間に中空部10が形成されるため、屈曲溝
部６が前後で確実に補強されると共に、同屈曲溝部６の
底片部分がその弾性によってダボ凸部８上に緩衝的に係
止されることになり、該係止部分におけるガタツキ音の
発生も防止される。又、この場合、屈曲溝部６が角溝型
に形成され、該屈曲溝部６の前端底角部と後端底角部と
に各々リブ片部９が立設されるため、屈曲溝部６の両側
壁部分と両リブ片部９とが各々上下一直線状に連続し
て、補強作用がより確実に発揮される。しかも、ダボ受
け凹部の内底部分にクッション材11が付設されるため、
該ダボ受け凹部における上記屈曲溝部６の底片部分の緩
衝作用がより確実に発揮される。

【００２１】又、図５に示す棚板は、本発明の別の実施
例で、該実施例の棚板においては、屈曲溝部６が半円溝
型に形成され、該屈曲溝部６の中央にのみリブ片部９が
立設され、棚板本体５の前板部３及び後板部４が外方へ
膨出した湾曲形状に形成されている。又、同屈曲溝部６
両端部分のダボ受け凹部が係止されるダボ凸部８は、図
６に示す如く、ドライバー等で回動操作される頭部20と
該頭部20に一体に突設される螺子杆部21とで略ボルト形
状に形成され、該螺子杆部21が取付側板７の内面に形成
される螺子穴22に挿入螺合されることによって、同取付
側板７の内面に取付固定され、前記頭部20上に棚板本体
５の屈曲溝部６両端部分のダボ受け凹部が嵌合係止され
る。

【００２２】したがって、該実施例の棚板においても、
両側方へ開口した中空矩形板状の棚板本体５が、合成樹
脂にて一体に押出成形により容易に形成される。該棚板
本体５は合成樹脂にて中空矩形板状に形成されるため、
軽量で取り扱い易く水洗いも簡単で、それでいて、同棚
板本体５の下板部２にその前縁及び後縁に沿って全長に
亘り且つ上方へ屈曲した溝型の屈曲溝部６が前後に各々
形成されるため、該屈曲溝部６の補強リブ作用によって
同棚板本体５は撓み変形し難い。しかも、同屈曲溝部６
の両端部分下側が取付側板７の内面に突設されたダボ凸
部８上に係止されるダボ受け凹部として有効に活用さ
れ、又、同屈曲溝部６と上板部１とを結合するリブ片部
９が屈曲溝部６全長に亘って一体に立設されるため、該
屈曲溝部６両端部分のダボ受け凹部の部分が強固となっ
て変形、破損し難い。

【００２３】

【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項１）記載の
棚板においては、両側方へ開口した中空矩形板状の棚板
本体が合成樹脂にて一体に押出成形により容易に形成さ
れ、該棚板本体は合成樹脂にて中空矩形板状に形成され
るため、軽量で取り扱い易く水洗いも簡単で、それでい
て、同棚板本体の下板部にその前縁及び後縁に沿って全
長に亘り且つ上方へ屈曲した溝型の屈曲溝部が前後に各
々形成されるため、該屈曲溝部の補強リブ作用によって
同棚板本体は撓み変形し難く、しかも、同屈曲溝部の両
端部分下側が取付側板の内面に突設されたダボ凸部上に
係止されるダボ受け凹部として有効に活用され、又、同
屈曲溝部と上板部とを結合するリブ片部が屈曲溝部全長
に亘って一体に立設されるため、該屈曲溝部両端部分の
ダボ受け凹部の部分が強固となって変形、破損し難い。

【００２４】又、本発明の請求項２）記載の棚板におい
ては、特に、屈曲溝部の前端と後端とに各々リブ片部が
立設され、両リブ片部の間に中空部が形成されるため、
屈曲溝部が前後で確実に補強されると共に、同屈曲溝部
の底片部分がその弾性によってダボ凸部上に緩衝的に係
止されることになり、該係止部分におけるガタツキ音の
発生も防止される。

【００２５】又、本発明の請求項３）記載の棚板におい
ては、特に、屈曲溝部が角溝型に形成され、該屈曲溝部
の前端底角部と後端底角部とに各々リブ片部が立設され
るため、上記請求項２）の作用に加え、屈曲溝部の両側
壁部分と両リブ片部とが各々上下一直線状に連続して、
補強作用がより確実に発揮される。

【００２６】又、本発明の請求項４）記載の棚板におい
ては、特に、ダボ受け凹部の内底部分にクッション材が
付設されるため、該ダボ受け凹部における上記屈曲溝部
の底片部分の緩衝作用がより確実に発揮される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である棚板の使用状態を示す
要部断面図である。

【図２】同実施例である棚板の取付状態を示す要部斜視
図である。

【図３】同実施例である棚板が配設された下駄箱を示す
正面図である。

【図４】同実施例におけるダボ凸部を示す斜視図であ
る。

【図５】別の実施例である棚板の使用状態を示す要部断
面図である。

【図６】同実施例におけるダボ凸部の取付状態を示す斜
視図である。

【図７】本発明の従来例である棚板の使用状態を示す要
部断面図である。

【図８】同従来例の改善形態である棚板の使用状態を示
す要部断面図である。

【符号の説明】

１ 上板部 ２ 下板部 ３ 前板部 ４ 後板部 ５ 棚板本体 ６ 屈曲溝部 ７ 取付側板 ８ ダボ凸部 ９ リブ片部 10 中空部 11 クッション材

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上板部と下板部と前板部と後板部とでな
   り両側方へ開口した中空矩形板状の棚板本体を合成樹脂
   にて一体に形成し、該棚板本体の下板部にその前縁及び
   後縁に沿って全長に亘り且つ上方へ屈曲した溝型の屈曲
   溝部を前後に各々形成し、該屈曲溝部の両端部分下側を
   取付側板の内面に突設されたダボ凸部上に係止されるダ
   ボ受け凹部となし、同屈曲溝部と上板部とを結合するリ
   ブ片部を屈曲溝部全長に亘って一体に立設してなる棚
   板。
2. 【請求項２】 屈曲溝部の前端と後端とに各々リブ片部
   を立設し、両リブ片部の間に中空部を形成したことを特
   徴とする請求項１）記載の棚板。
3. 【請求項３】 屈曲溝部を角溝型に形成し、該屈曲溝部
   の前端底角部と後端底角部とに各々リブ片部を立設した
   ことを特徴とする請求項２）記載の棚板。
4. 【請求項４】 ダボ受け凹部の内底部分にクッション材
   を付設したことを特徴とする請求項２）又は３）記載の
   棚板。