JPH0799632A - ディジタル画像音声信号記録再生装置及びディジタル画像音声信号記録再生方法 - Google Patents

ディジタル画像音声信号記録再生装置及びディジタル画像音声信号記録再生方法

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JPH0799632A
JPH0799632A JP5339481A JP33948193A JPH0799632A JP H0799632 A JPH0799632 A JP H0799632A JP 5339481 A JP5339481 A JP 5339481A JP 33948193 A JP33948193 A JP 33948193A JP H0799632 A JPH0799632 A JP H0799632A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディジタルVTRにおいて、垂直帰線消去期
間内の任意のラインの信号をテープ上に記録できるよう
にする。 【構成】 ラインヘッダーパック内に、記録されるライ
ンの番号を指定するデータ、該ラインの信号を符号化す
る際のサンプリング周波数及び量子化ビット数を示すデ
ータ等を格納すると共に、これに後続するパックに該信
号の符号化出力を格納してテープ上の付随情報記録領域
に記録する。再生時は、パック内の符号化出力をライン
ヘッダーパック内のデータに基づいて復号し、テレビジ
ョン信号の垂直帰線期間内に復元する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像信号及び音声信号
を符号化して記録再生するディジタル画像音声信号記録
再生装置及びディジタル画像音声信号記録再生方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】画像信号や音声信号を符号化して記録再
生する装置が各種実施されている。例えば、業務用VT
Rとしてコンポーネント方式のD1、コンポジット方式
のD3等が市販されている。また、コンシューマー用V
TRとして画像圧縮方式のディジタルVTRが各種研究
開発されている。
【0003】これらのディジタルVTRにおいては、画
像信号や音声信号を符号化して記録再生する際に、同時
にこれらの信号に付随する多種多様なデータも記録再生
することが考えられている。このような付随データとし
ては、例えば、録画の日時に関するデータ、録画時間に
関するデータ、録画内容のタイトル、チャプター等を表
す文字情報、或るいは、垂直帰線期間に挿入されている
文字放送信号等のように様々なものが考えられるが、通
常、上記のディジタルVTRでは、映像信号の記録に関
してはその有効画像エリアの映像信号のみが記録される
ように構成されているので、前述の様々な付随データを
記録できるようにするためには、何らかの補完的記録方
法を採用しなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明したような
多種多様な付随的データの記録も行うようにする場合に
は、それに要する処理も多分に複雑になるおそれがあ
る。また、このように多種多様な付随的データを記録す
るためには、その記録領域の容量も少なからず必要にな
るが、ディジタルVTR自体のコンパクト化に対する要
求も強く、両方の要求を同時に充足することには技術的
困難もあった。
【0005】本発明は、かかる問題点に鑑み成されたも
のであり、多種多様な付随データの記録再生を能率的に
行えるようにすると共に、データ記録領域の効率的利用
をも実現するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる発明に
おいては、画像信号記録エリアと音声信号記録エリアと
付随情報記録エリアとを含む記録フォーマットを備える
と共に、該付随情報記録エリアがヘッダーパックと該ヘ
ッダーパックに後続するパックとから成る構成を有する
ディジタル画像音声信号記録再生装置において、画像信
号における任意のラインを指定するライン指定データと
信号の符号化に関するパラメータとを前記ヘッダーパッ
クに記録すると共に、該パラメータに基づいて前記ライ
ン指定データにより指定された画像信号のラインの信号
を符号化した出力を前記ヘッダーパックに後続するパッ
クに記録する手段とを備えている。
【0007】ここで、ライン指定データによって指定さ
れたラインのデータ内容が、第1フィールドと第2フィ
ールドとで同一であるか否かを示す情報もヘッダーパッ
クに記録するようにすればより好適である。そして、記
録された指定ラインの信号を復元する手段として、再生
されたヘッダーパックからライン指定データと信号の符
号化に関するパラメータとを抽出する装置と、該抽出さ
れたライン指定データと信号の符号化に関するパラメー
タとに基づいて、該ヘッダーパックに後続するパックに
記録されているデータからもとの信号を復号する復号装
置とが備えられる。
【0008】更に、ライン指定データによって指定され
たラインのデータ内容が第1フィールドと第2フィール
ドとで同一であるか否かを示す情報の内容を識別する装
置と、該識別装置により指定ラインのデータ内容が第1
フィールドと第2フィールドとで同一であることが識別
されたとき、復号装置から得られた第1フィールドの指
定ラインの信号を、第2フィールドの指定ラインにおい
て再利用する装置とを備えることにより指定ラインの信
号の能率的記録再生が実現される。
【0009】請求項5にかかるディジタル画像音声信号
記録再生方法の発明は、画像信号及び音声信号を符号化
してそれぞれ画像信号記録エリア及び音声信号記録エリ
アに記録し再生すると共に、画像信号の垂直ブランキン
グ期間内における任意のラインの信号を付随情報として
付随情報記録エリアに記録し再生するものであり、か
つ、該付随情報は、ヘッダーパックと該ヘッダーパック
に後続するパックとから構成され、更に、画像信号の垂
直ブランキング期間内における任意のラインを指定する
ライン指定データ及び信号の符号化に関するパラメータ
が前記ヘッダーパックに記録されると共に、該パラメー
タに基づいて前記ライン指定データにより指定されたラ
インの信号を符号化した出力が前記ヘッダーパックに後
続するパックに記録されることを特徴としている。
【0010】
【作用】画像信号の任意のラインの信号を抽出してこれ
を任意の符号化条件(パラメータ)のもとに符号化して
記録し、再生系においては、ライン番号及び符号化のパ
ラメータに基づいてもとの信号が復元される。ライン指
定データによって指定されたラインのデータ内容が、第
1フィールドと第2フィールドとで同一であることを示
す情報がヘッダーパック内に格納されて記録されたとき
には、再生系において、第1フィールドで復元されたの
指定ラインの信号が第2フィールドのラインにおいても
反復利用される。
【0011】
【実施例】本発明を画像圧縮記録方式ディジタルVTR
(以下、ディジタルVTRと言う)に適用した実施例に
ついて、次の項目に従って順次説明する。 1. ディジタルVTRの記録フォーマット (1) ITIエリア (2) AUDIOエリア (3) VIDEOエリア (4) SUBCODEエリア (5) ID部の構造 (6) MIC (7) パックの構造及び種類 (8) 付随情報記録エリアの構造 (9) アプリケーションID
【0012】2. ディジタルVTRの記録回路 3. ラインパックの記録 4. ディジタルVTRの再生回路 5. ラインパック再生回路 6. ディジタルダビングにおけるエラー対策
【0013】1. ディジタルVTRの記録フォーマッ
ト まず、本実施例のディジタルVTRにおいて記録される
信号のフォーマットについて説明する。かかるディジタ
ルVTRの1トラックの記録フォーマットを図28に示
す。この図において、トラックの両端にはマージンが設
けられる。そして、その内側には記録始端側から、アフ
レコを確実に行うためのITIエリア、音声信号を記録
するAUDIOエリア、画像信号を記録するVIDEO
エリア、副次的データを記録するためのSUBCODE
エリアが設けられる。なお各エリアの間には、エリア確
保のためのインターブロックギャップ(IBG)が設け
られる。
【0014】次に上記の各エリアに記録される信号の詳
細を説明する。 (1) ITIエリア ITIエリアは図29における拡大部分に示されている
ように、1400ビットのプリアンブル、1830ビッ
トのSSA(Start−Sync Block Ar
ea)、90ビットのTIA(Track Infor
mationArea)及び280ビットのポストアン
ブルから構成されている。ここで、プリアンブルは再生
時のPLLのランイン等の機能を持ち、ポストアンブル
はマージンを稼ぐための役割を持つ。
【0015】また、SSA及びTIAは、いずれもデー
タ長30ビットのSYNCブロックを単位として構成さ
れており、各SYNCブロックにおいては先頭の10ビ
ットのSYNC信号(ITI−SYNC)に続く20ビ
ットの部分にデータが記録される。このデータの内容と
して、SSAにはシンクブロック番号(0〜60)が記
録され、また、TIAには3ビットのAPT情報、1ビ
ットの記録モード(SP/LP)情報、及びサーボシス
テムの基準フレームを示す1ビットのパイロットフレー
ム情報が記録される。なお、APTはトラック上のデー
タ構造を規定するIDデータである。
【0016】そして、ITIエリアにおける各シンクブ
ロックは磁気テープ上の固定された位置に記録されてい
るので、再生データから例えばSSAの61番目のSY
NC信号パターンが検出された位置をトラック上のアフ
レコ位置を規定する基準として使用することにより、ア
フレコ時に書換えられる位置を高精度に規定し、良好な
アフレコを行うことができる。
【0017】(2) AUDIOエリア オーディオエリアは、図28における拡大部分に示され
るように、その前後にプリアンブルとポストアンブルを
有しており、ここで、プリアンブルはPLL引き込み用
のランアップ、及びオーディオSYNCブロックの前検
出のためのプリSYNCから構成され、また、ポストア
ンブルは、オーディオエリアの終了を確認するためのポ
ストSYNCと、ビデオデータアフレコ時にオーディオ
エリアを保護するためのガードエリアとから構成されて
いる。
【0018】なお、プリSYNC及びポストSYNCの
各SYNCブロックは、図29の(1)及び(2)に示
すように構成され、プリSYNCはSYNCブロック2
個から、ポストSYNCはSYNCブロック1個から構
成されている。そして、プリSYNCの6バイト目に
は、SP/LPの識別バイトが記録される。これはFF
hでSP、OOhでLPを表し、前述のITIエリアに
記録されたSP/LPフラグが読み取り不可の時にはこ
のプリSYNCのSP/LPの識別バイトの値が採用さ
れる。また、ポストSYNCの6バイト目にはダミーデ
ータとしてFFhが記録される。
【0019】以上のような前後のアンブルエリアに挟ま
れて記録されるオーディオデータは次のようにして生成
される。まず、記録すべき1トラック分の音声信号は、
AD変換及びシャフリングを施された後フレーミングが
行われ、更にパリティを付加される。このフレーミング
を行ってパリティを付加したフォーマットを図30の
(1)に示す。この図において、72バイトのオーディ
オデータの先頭に5バイトの音声付随データ(これをA
AUXデータと言う)を付加して1ブロック77バイト
のデータを形成し、これを垂直に9ブロック積み重ねて
フレーミングを行い、これに8バイトの水平パリティC
1とブロック5個分に相当する垂直パリティC2を付加
する。
【0020】これらのパリティが付加されたデータは各
ブロック単位で読み出されて、各ブロックの先頭側に3
バイトのIDを付加され、更に、記録変調回路において
2バイトのSYNC信号を挿入されて、図30の(2)
に示されるようなデータ長90バイトの1SYNCブロ
ックの信号へ成形される。そして、この信号がテープに
記録される。
【0021】(3) VIDEOエリア ビデオエリアは図28における拡大部分に示されるよう
にオーディオエリアと同様のプリアンブル及びポストア
ンブルを持つ。但し、ガードエリアがより長く形成され
ている点でオーディオエリアのものと異なっている。こ
れらのアンブルエリアに挟まれたビデオデータは次のよ
うにして生成される。まず、記録すべき映像信号をY,
R−Y,B−Yのコンポーネント信号に分離した後、A
D変換し、このAD変換出力から1フレーム分の有効走
査エリアのデータを抽出する。この1フレーム分の抽出
データは、ビデオ信号がNTSC方式の場合には、Y信
号のAD変換出力(これをDYと表す)については、水
平方向720サンプル、垂直方向480ラインで構成さ
れ、また、R−Y信号のAD変換出力(これをDRと表
す)及びB−Y信号のAD変換出力(これをDBと表
す)については、それぞれ水平方向180サンプル、垂
直方向480ラインで構成される。
【0022】そしてこれらの抽出データは、図31の
(1)及び(2)に示されるように水平方向8サンプ
ル、垂直方向8ラインのブロックに分割される。ただ
し、色差信号の場合、この図31の(2)の右端部分の
ブロックは水平方向4サンプルしかないので、上下に隣
接する2個のブロックをまとめて1個のブロックとす
る。以上のブロッキング処理によって1フレームにつき
DY、DR、DBで合計8100個のブロックが形成さ
れる。なお、この水平方向8サンプル、垂直方向8ライ
ンで構成されるブロックをDCTブロックと言う。
【0023】次に、これらのブロッキングされたデータ
を所定のシャフリングパターンに従ってシャフリングし
た後、DCTブロック単位でDCT変換し、続いて量子
化及び可変長符号化を行う。ここで、量子化ステップは
30DCTブロック毎に設定され、この量子化ステップ
の値は、30個のDCTブロックを量子化して可変長符
号化した出力データの総量が所定値以下となるように設
定される。即ち、ビデオデータを、DCTブロック30
個ごとに固定長化する。このDCTブロック30個分の
データをバッファリングユニットと言う。以上のように
して固定長化したデータについて、その1トラック分の
データ毎にビデオ付随データ(これをVAUXデータと
言う)と共にフレーミングを施し、その後、誤り訂正符
号を付加する。
【0024】このフレーミングを施して誤り訂正符号を
付加した状態のフォーマットを図32に示す。この図に
おいて、BUF0〜BUF26はそれぞれが1個のバッ
ファリングユニットを表す。そして、1個のバッファリ
ングユニットは、図33の(1)に示すように垂直方向
に5つのブロックに分割された構造を有し、各ブロック
は77バイトのデータ量を持つ。
【0025】また、各ブロックの先頭側の1バイトには
量子化データを格納するエリアQが設けられる。具体的
には、このエリアQの下位4ビットには量子化テーブル
No.を示すQNo0〜QNo3が、上位4ビットには
量子化テーブルNo.の切り換え点(スウィッチングポ
イント)を示すデータSWP0〜SWP3が各々格納さ
れる(図33の(2)参照)。量子化テーブルNo.は
1バッファリングユニット毎に1つの値を取るが、重要
なデータなので5つのブロックに計5回記録し、エラー
に対して補強する。また、切り換え点データは各ブロッ
ク毎に固有の値を持つが、その4ビットの16個のコー
ドのうち、「1111」をエラーコード、「1110」
をオーバーフローコードとする。
【0026】この量子化データに続く76バイトのエリ
アにビデオデータが格納される。そして、図32に示さ
れているように、これらの垂直方向に27個配置された
バッファリングユニットの上部には上記のバッファリン
グユニット内のブロック2個分に相当するVAUXデー
タα及びβが配置されると共に、その下部にはブロック
1個分に相当するVAUXデータγが配置され、これら
のフレーミングされたデータに対して8バイトの水平パ
リティC1及びブロック11個分に相当する垂直パリテ
ィC2が付加される。
【0027】このようにパリティが付加された信号は各
ブロック単位で読み出されて各ブロックの先頭側に3バ
イトのID信号を付加され、更に、記録変調回路におい
て2バイトのSYNC信号が挿入される。これにより、
ビデオデータのブロックについては図33の(3)に示
されるようなデータ量90バイトの1SYNCブロック
の信号が形成され、また、VAUXデータのブロックに
ついては同図の(4)に示されるような1SYNCブロ
ックの信号が形成される。この1SYNCブロック毎の
信号が順次テープに記録される。
【0028】以上に説明したフレーミングフォーマット
では、1トラック分のビデオデータを表わす27個のバ
ッファリングユニットはDCTブロック810個分のデ
ータを有するので、1フレーム分のデータ(DCTブロ
ック8100個分)は10個のトラックに分けて記録さ
れることになる。
【0029】(4) SUBCODEエリア SUBCODEエリアは主に高速サーチ用の情報を記録
するために設けられたエリアであり、その拡大図を図3
4に示す。この図に示されるように、SUBCODEエ
リアは12バイトのデータ長を持つ12個のSYNCブ
ロックを含み、その前後にプリアンブル及びポストアン
ブルが設けられる。但し、オーディオエリア及びビデオ
エリアのようにプリSYNC及びポストSYNCは設け
られない。
【0030】そして、12個の各SYNCブロックに
は、5バイトのAUXデータを記録するデータ部が設け
られている。また、この5バイトのAUXデータを保護
するパリティとして2バイトの水平パリティC1が用い
られ、垂直パリティは使用されない。なお、以上に説明
したAUDIOエリア、VIDEOエリア、SUBCO
DEエリアを構成している各SYNCブロックは、記録
変調において24/25変換(記録信号の24ビットづ
つのデータを25ビットへ変換することにより、記録符
号にトラッキング制御用パイロット周波数成分を付与す
るようにした記録変調方式)を施されるため、各エリア
の記録データ量は図28に示されているようなビット数
になる。
【0031】(5) ID部の構造 以上の図29,図30,図33,及び図34に示されて
いる各SYNCブロックの構成から明らかなように、A
UDIOエリア、VIDEOエリア、及びSUBOCO
DEエリアに記録されるSYNCブロックは、2バイト
のSYNC信号の後にID0、ID1及びIDP(ID
0,ID1を保護するパリティ)からなる3バイトのI
D部が設けられる点で共通の構造となっている。
【0032】次に、このID部の構造について説明す
る。まず、オーディオエリア及びビデオエリアにおいて
は、ID部の内のID0、ID1は、図37に示すよう
にデータの構造が定められている。即ち、ID1にはオ
ーディオエリアのプリSYNCからビデオエリアのポス
トSYNCまでのトラック内SYNC番号が2進数で格
納される。そして、ID0の下位4ビットには1フレー
ム内のトラック番号が格納される。
【0033】また、ID0の上位4ビットには、AAU
X+オーディオデータ、及びビデオデータの各SYNC
ブロックにおいてはこの図の(1)に示されるように4
ビットのシーケンス番号が格納される。一方、オーディ
オエリアのプリSYNCブロック、ポストSYNCブロ
ック及びパリティC2のSYNCブロックにおいてはオ
ーディオエリアのデータ構造を規定する3ビットのID
データAP1が格納され、また、ビデオエリアのプリS
YNCブロック、ポストSYNCブロック及びパリティ
C2のSYNCブロックにおいてはビデオエリアのデー
タ構造を規定する3ビットのIDデータAP2が格納さ
れる(この図の(2)参照)。
【0034】なお、上記のシーケンス番号は、「000
0」から「1011」までの12通りの番号を各フレー
ム毎に記録するものであり、このシーケンス番号を見る
ことにより、変速再生時に得られたデータが同一フレー
ム内のものかどうかを判断できる。一方、SUBCOD
EエリアにおけるSYNCブロックのID部の構造は図
36のように規定されている。
【0035】この図はSUBCODEエリアの1トラッ
ク分のSYNCブロック番号0から11までの各ID部
の構造を示したものであり、ID0の最上位ビットには
FRフラグが設けられる。このフラグはフレームの前半
5トラックであるか否かを示し、前半5トラックにおい
ては「0」、後半5トラックにおいては「1」の値をと
る。その次の3ビットには、SYNCブロック番号が
「0」及び「6」であるSYNCブロックにおいてはS
UBCODEエリアのデータ構造を規定するIDデータ
AP3が記録されると共に、SYNCブロック番号「1
1」のSYNCブロックにおいてはトラック上のデータ
構造を規定するIDデータAPTが記録され、その外の
SYNCブロックにおいてはTAGコードが記録され
る。
【0036】TAGコードは、この図に拡大して示され
ているようにサーチ用の3種類のID信号、即ち、IN
DEX ID、SKIP ID、及びPP ID(Ph
oto/Picture ID)から構成され、ここ
で、INDEX IDは従来行われているインデックス
サーチのためのもの、SKIP IDはコマーシャルカ
ット等の不要場面のカットのためのもの、PP IDは
静止画サーチのためのものである。
【0037】また、ID0の下位4ビットとID1の上
位4ビットとを使用してトラックの絶対番号(テープの
先頭からの通しのトラック番号)が記録される。但し、
この図に示されるようにSYNCブロック3個分の合計
24ビットを用いて1個の絶対トラック番号が記録され
る。ID1の下位4ビットにはSUBCODEエリアの
SYNCブロック番号が記録される。
【0038】(6) MIC 本実施例のディジタルVTRでは、以上に説明したよう
にテープ上に規定されている各エリアに付随的情報を記
録するようにしているが、この外にテープの収納される
カセットにメモリICの設けられた回路基板を搭載し、
このメモリICにも付随的情報を記録するようにしてい
る。そして、このカセットがディジタルVTRに装着さ
れるとこのメモリICに書き込まれた付随的情報が読み
出されてディジタルVTRの駆動・操作等の補助が行わ
れるようにしている(特願平4−165444号、特願
平4−287875号等参照)。このメモリICを本願
ではMIC(Memory In Cassette)
と呼ぶ。そのデータ構造については後で詳述する。
【0039】(7) パックの構造及び種類 以上に説明したように、本実施例のディジタルVTRで
は、付随的情報を記録するエリアとして、テープ上にお
けるオーディオエリアのAAUXエリア、ビデオエリア
のVAUXエリア、及びSUBCODEエリアのAUX
データ記録エリアが使用され、また、この外にテープカ
セットに搭載されたMICの記録エリアが使用される。
そして、これらの各エリアは、いずれも5バイトの固定
長をもつパックを単位として構成される。
【0040】つぎに、これらのパックの構造及び種類に
ついて詳述する。パックは図37に示される5バイトの
基本構造を持つ。この5バイトについて、最初のバイト
(PC0)がデータの内容を示すアイテムデータ(IT
EM)とされる。そして、このアイテムデータに対応し
て後続する4バイト(PC1〜4)の書式が定められ、
この書式に従って任意のデータが設けられる。
【0041】このアイテムデータは上下4ビットずつに
分割され、上位4ビットは大アイテム、下位4ビットは
小アイテムと称される。そして上位4ビットの大アイテ
ムは例えば後続データの用途を示すデータとされる。こ
れに対して下位4ビットは例えば後続データの具体的な
内容を示すデータとされる。ここで大アイテムは最大1
6通り設けることができる。またこの大アイテムに対し
て小アイテムはそれぞれ最大16通り設けることができ
る。
【0042】本実施例のディジタルVTRでは、パック
は、図38に示されるように大アイテムによってコント
ロール「0000」、タイトル「0001」、チャプタ
ー「0010」、パート「0011」、プログラム「0
100」、音声補助データ(AAUX)「0101」、
画像補助データ(VAUX)「0110」、カメラ「0
111」、ライン「1000」、ソフトモード「111
1」の10種類のグループに展開されている。このよう
に大アイテムによって展開されたパックの各グループ
は、それぞれが更に小アイテムによって細かく展開され
ている。
【0043】なお、この図において、大アイテム「10
01」〜「1110」の部分は追加用に残された未定義
のアイテムエリアを表しており、このエリア内の未定義
のアイテムコードを使用して新たなアイテムデータ(ヘ
ッダー)を定義することにより、将来任意に新しいデー
タの記録を行うことができる。そして、このようなパッ
ク構造を用いたAUXデータの記録においては、ヘッダ
ーを読むことによりパックに格納されているデータの内
容を把握できるので、パックを記録するテープ上の位置
を任意に設定できるという利点があり、。また、後述す
るようにパック単位でエラーデータの有無を表現できる
ので、誤動作を良好に防止することもできる。
【0044】次に、図38に示されている各大アイテム
のグループにおいて、小アイテムにより定義される各種
のパックの詳細について図39〜図48、図1、及び図
2を用いて順次説明する。 コントロール「0000」の大アイテム この大アイテムには、カセットID「0000」、テー
プ長さ「0001」、タイマー記録の指定日「001
0」、タイマー記録の開始及び終了時刻「0011」、
記録開始位置「0101」、トピック/ページヘッダー
「0111」、コントロールテキストヘッダー「100
0」、コントロールテキスト「1001」等の小アイテ
ムが設けられる。
【0045】ここでカセットID「0000」の小アイ
テムを有するパックには、図39の(1)に示されるよ
うに、MICに記録されているデータがカセットのテー
プ上に記録されているデータと対応しているかどうかを
示すフラグME、メモリ(MIC)の種類、メモリのサ
イズに関する情報、及びテープ厚みの情報(PC4)が
記録される。またテープ長さ「0001」の小アイテム
を有するパックには、同図の(2)に示すようにテープ
の全長がトラック本数換算値(2進数)で記録される。
【0046】さらにタイマー記録の指定日「0010」
の小アイテムを有するパックには、同図の(3)に示す
ようにタイマー記録の指定日のデータが記録される。こ
のパック内のSLフラグは、SPモードかLPモードか
を示すフラグであり、RPフラグは、記録内容の消去の
可否に関するフラグであり、TEXTフラグは、このパ
ックに続くテキストパックがあるかないかに関するフラ
グである。なお、以下に説明する他のパックの構造の中
にSLフラグ、RPフラグ、或いは同一呼称のコード等
を有するものがあるが、これらのフラグ或いはコード
は、それぞれ同様の意味を持つものである。
【0047】また、タイマー記録の開始及び終了時刻
「0011」の小アイテムを有するパックには、同図の
(4)に示すようにタイマー記録の開始及び終了時刻の
データが記録される。記録の開始位置「0101」の小
アイテムを有するパックには、同図の(5)に示すよう
に開始位置のトラック番号が2進数で記録され、このパ
ックを使用することにより、例えば、タイマー予約録画
の場合に、テープ上の指定された位置から自動的に録画
を開始させることができる。なお、このパック内のDF
フラグは、ドロップフレームの有無を表すフラグであ
る。
【0048】また、トピック/ページヘッダー「011
1」の小アイテムを有するパックには、図40の(1)
に示されるようにこのヘッダーに続いて記録されるテキ
ストデータに関する種々の指定情報及び制御情報、即
ち、テキスト情報を表現する言語の種類(言語タグ)、
テキスト情報の種類(トピックタグ)、最終頁ユニット
番号(LPU)、1頁当りの表示文字数(DM)、スク
ロール表示の有無(SCRL)、スクロール方向(H/
V)、ラスター色指定、頁ユニット番号等が記録され
る。
【0049】コントロールテキストヘッダー「100
0」の小アイテムを有するパックには、同図の(2)に
示すように、このヘッダーに後続して記録されるテキス
トデータの総数(TDP)、テキストタイプ(テキスト
データの属性、即ち、プログラム名、放送局名、ドット
パターンデータ、或るいは、それ以外のもの等を識別す
るコード)、テキストデータのテキストコード(JI
S、シフトJIS等)、テキストコードに関するオプシ
ョナルコードであるOPN、トピックタグ等が記録され
る。
【0050】なお、このテキストヘッダーに後続して記
録されるテキストヘッダーは、具体的には次に述べるテ
キストパックに格納されて記録されるので、上記のTD
Pの値としてこのテキストパックの個数が格納される。
但し、前述のMICにテキストデータを記憶する場合に
は、記憶容量の小さいMICの記憶エリアの使用領域を
節約するために、上記のようなテキストパックを用いる
ことなくテキストコードをテキストヘッダーパックのP
C4の次のバイトの位置から続けて格納して記録を行
い、このテキストヘッダーパックのPC0の位置から最
後のテキストデータが記録されるバイト位置までで1個
のパックを構成するようにする。
【0051】つまり、この場合は、1個のパックの中に
記録対象であるテキストデータが全部格納される可変長
パックの構造とすることによって、テキストパックを使
用する場合に比し、該テキストパックのアイテムコード
のバイト数だけMICの記憶領域を節約することができ
る。なお、この場合、TDPの値としてテキストコード
数(即ち、バイト数)を格納しておく。これによって、
この可変長パックのテキストデータの後に続くパックの
アイテムコードの位置を容易に判別することができる。
【0052】次に、上記のOPNについて補足説明す
る。各国で使用されているテキストコードについて見る
と、同じテキストコード(例えば、アスキーコード)で
あっても実際にはそれが使用されている国に応じて多少
の相違点が認められるので、これらの相違も区別できる
ようにするためにこのOPNコードが設けられている。
また、コントロールテキスト「1001」の小アイテム
を有するパックには、同図の(3)に示すようにテキス
トデータが4バイトずつ記録される。
【0053】参考までに、通常の5バイトの固定長パッ
クを用いてテキストデータを記録する場合の例と、可変
長パック構造を用いてテキストデータを記録する場合の
例とを図41の〔1〕及び〔2〕に示す。この図におい
て、〔1〕は前者の例を表し、〔2〕は後者の例を表
す。
【0054】 タイトル「0001」の大アイテム この大アイテムには、トータルタイム「0000」、残
り時間「0001」、タイムコード「0011」、及び
バイナリーグループ「0100」、更に、タイトルテキ
ストヘッダー「1000」、タイトルテキスト「100
1」、タイトルスタート「1010」及び「101
1」、タイトルエンド「1110」及び「1111」等
の小アイテムが設けられる。
【0055】ここでトータルタイム「0000」の小ア
イテムのパックには、図40の(4)に示すように、そ
の記録の総再生時間が記録される。残り時間「000
1」の小アイテムのパックにも同様にして残り時間が記
録される。タイムコード「0011」の小アイテムのパ
ックには、図42の(1)に示すように**時**分*
*秒**フレームのタイムコードのデータが記録される
(この例では、業務用標準のSMPTE/EBU系のタ
イムコードを採用)。また、バイナリーグループ「01
00」の小アイテムのパックには、同図の(2)に示す
ようにSMPTEタイムコードの1番目から8番目まで
のバイナリー群が記録される。
【0056】タイトルテキストヘッダー「1000」の
小アイテムのパックは、同図の(3)に示すようにPC
4が全て「1」である点を除いてコントロールテキスト
ヘッダーと同様のデータ構造を持っている。なお、この
タイトルテキストヘッダーを用いた可変長パックの構造
でMICにテキストデータを記録するときは、このヘッ
ダーのPC4の位置からテキストデータが連続して記録
される。また、タイトルテキスト「1001」の小アイ
テムのパックには前述のコントロールテキストパックと
同じデータ構造でPC1〜PC4にテキストデータが記
録される。
【0057】タイトルスタート「1010」の小アイテ
ムのパックには同図の(4)に示されるようにテープ上
の記録開始位置のタイムコードが記録され、タイトルス
タート「1011」の小アイテムのパックには同図の
(5)に示されるようにテープ上の記録開始位置のトラ
ック番号が記録される。なお、後者のタイトルスタート
パック内に格納されるTTフラグは、MICに記録され
ているテープ記録開始位置データがテープ上に記録され
ているテープ記録開始位置データと対応しているかどう
かを示すフラグである。
【0058】タイトルエンド「1110」の小アイテム
のパックには図43の(1)に示されるようにテープ上
の記録終了位置のタイムコードが記録され、タイトルエ
ンド「1111」の小アイテムのパックには同図の
(2)に示されるようにテープ上の記録終了位置の絶対
トラック番号が記録される。なお、後者のパック内のフ
ラグBFは、テープ上に記録されている絶対トラック番
号に不連続な部分があるかどうかを示すフラグである。
【0059】 「0010」〜「0100」の大アイ
テム チャプター「0010」の大アイテムには、タイトル
「0001」の大アイテムと同様にチャプターに関して
のトータルタイム「0000」、残り時間「000
1」、タイムコード「0011」、バイナリーグループ
「0100」の小アイテムのパックが設けられると共
に、チャプターテキストヘッダー「1000」、チャプ
ターテキスト「1001」の小アイテムのパックが設け
られ、更に、チャプターの記録開始位置が記録されるチ
ャプタースタート「1010」及びチャプタースタート
「1011」の小アイテムのパック、チャプターの記録
終了位置が記録されるチャプターエンド「1110」及
びチャプターエンド「1111」の小アイテムのパック
が設けられている。
【0060】また、パート「0011」の大アイテムに
も、パートに関するトータルタイム「0000」、残り
時間「0001」、タイムコード「0011」、バイナ
リーグループ「0100」、パートテキストヘッダー
「1000」、パートテキスト「1001」、パートの
記録開始位置についてのパートスタート「1010」及
びパートスタート「1011」、パートの記録終了位置
についてのパートエンド「1110」及びパートエンド
「1111」の小アイテムが設けられており、更に、プ
ログラム「0100」の大アイテムにも、プログラムに
関してのトータルタイム「0000」、残り時間「00
01」、タイムコード「0011」、バイナリーグルー
プ「0100」、プログラムテキストヘッダー「100
0」、プログラムテキスト「1001」、プログラムの
記録開始位置についてのプログラムスタート「101
0」及びプログラムスタート「1011」、プログラム
の記録終了位置についてのプログラムエンド「111
0」及びプログラムエンド「1111」の小アイテムが
設けられている。
【0061】そして、これらのチャプター、パート、プ
ログラムのグループに展開されている各パックのPC1
〜PC4のデータ構造は、タイトルのグループにおける
同じ小アイテムのパックのデータ構造と同じように構成
されている(但し、例外的に、「1111」の小アイテ
ムのパックについてのみ、チャプターエンド及びパート
エンドのパックではPC4の値がFFhとなっており、
また、プログラムエンドのパックではPC4が図43の
(3)に示されるようにSLフラグ,RPフラグ,PD
フラグ(これは、タイマー録画等の後に1度でも再生し
たかどうかを示すフラグである)、及びTNTコード
(これは、このプログラムについてのテキストイベント
数を表すコードである)を有する点でタイトルエンドパ
ックと相違している)。このようなパック構造の共通化
によって、パック処理用プログラムの節約及びパック処
理の迅速化を可能としている。(なお、テキストヘッダ
ー「1000」及びテキスト「1001」の小アイテム
のパックについては、大アイテム「0101」〜「10
00」の各グループにも設けられており、これらはタイ
トルテキストヘッダー及びタイトルテキストと同じデー
タ構造を持っている。)
【0062】なお、以上に説明したタイトル「000
1」、チャプター「0010」、パート「0011」、
プログラム「0100」の各大アイテムのうち、タイト
ル「0001」はいわゆるソフトテープ及び個人で記録
するテープに共通とされ、チャプター「0010」、パ
ート「0011」はソフトテープに専用、プログラム
「0100」は個人で記録するテープに専用とされる。
【0063】また、後述するSUBCODEエリアに記
録されるパートNO.「0010」の小アイテムのパッ
クには図43の(4)に示されるように、チャプター番
号(CHNO)とパート番号(PNO)が記録される。 音声補助データ(AAUX)「0101」の大アイ
テム 音声補助データ「0101」の大アイテムには、それぞ
れ記録信号源「0000」、記録信号源コントロール
「0001」、記録日「0010」、記録時間「001
1」、バイナリーグループ「0100」、AAUX C
LOSED CAPTION「0101」、テキストヘ
ッダ「1000」、テキスト「1001」等の小アイテ
ムが設けられる。
【0064】ここで、記録信号源「0000」の小アイ
テムのパックには、図44の(1)に示されるようにオ
ーディオサンプル周波数が映像信号とロックしているか
否かを示すフラグ(LF)、1フレーム当たりのオーデ
ィオサンプル数(AF SIZE)、オーディオチャン
ネル数(CH)、各オーディオチャンネルのステレオ/
モノラル等のモードの情報(PA及びAUDIO MO
DE)、テレビジョン方式に関する情報(50/60及
びSTYPE)、エンファシスの有無(EF)、エンフ
ァシスの時定数(TC)、サンプル周波数(SMP)、
量子化情報(QU)が記録される。
【0065】記録信号源コントロール「0001」の小
アイテムのパックには、同図の(2)に示されるように
SCMSデータ(上位ビットが著作権の有無を表し、下
位ビットがオリジナルテープか否かを表す)、コピーソ
ースデータ(アナログ信号源か否か等を表す)、コピー
世代データ、サイファー(暗号)タイプデータ(C
P)、サイファーデータ(CI)、記録開始フレームか
否かを示すフラグ(RECST)、記録最終フレームか
否かを示すフラグ(REC END)、オリジナル記録
/アフレコ記録/インサート記録等の記録モードデータ
(REC MODE)、方向を示すフラグ(DRF)、
再生スピードデータ、及び記録内容のジャンルカテゴリ
ーが記録される。
【0066】記録日「0010」の小アイテムのパック
には、同図の(3)に示されるようにサマータイムか否
かを示すフラグ「DS」、30分の時差の有無を示すフ
ラグ「TM」、時差を表すデータ「TIME ZON
E」、及び日、曜日、月、年のデータが記録される。記
録時間「0011」の小アイテムのパックには、同図の
(4)に示されるようにSMPTEタイムコード表示で
**時**分**秒**フレームの記録時間のデータが
記録される。バイナリーグループ「0100」の小アイ
テムのパックには、図の(4)に示されるようにSMP
TEタイムコードのバイナリーグループデータが記録さ
れる。
【0067】AAUX CLOSED CAPTION
「0101」の小アイテムのパックには、図45の
(1)に示されるように主音声、第2音声の言語・種類
に関するEDS(Extended Data Ser
vice)のデータが格納される。これらのデータ内容
は次のとおりである。 MAIN及び2ND AUDIO LANGUAGE: 000=Unknown 001=English 010=Spanish 011=French 100=German 101=Italian 110=Others 111=None MAIN AUDIO TYPE: 000=Unknown 001=Mono 010=Simulated Stereo 011=True Stereo 100=Stereo 101=Data Service 110=Others 111=None 2ND AUDIO TYPE: 000=Unknown 001=Mono 010=Descriptive Video Ser
vice 011=Non−program Audio 100=Special Effects 101=Data Service 110=Others 111=None
【0068】ここで、AAUXメインエリアにCLOS
ED CAPTIONパックが記録されている場合に
は、主音声・第2音声の種類はそのパック内の情報に従
う。また、AAUXメインエリアにCLOSED CA
PTIONパックが記録されておらず、その代わりに情
報無しパック(このパックの詳細については、「6.デ
ィジタルダビングにおけるエラー対策」において述べ
る)が記録されている場合には、主音声・第2音声の種
類はAAUX SOURCEパック内のAUDIOMO
DEの情報に従う。
【0069】 画像補助データ(VAUX)「011
0」の大アイテム この大アイテムには、音声補助データ「0111」の大
アイテムと同様、記録信号源「0000」、記録信号源
コントロール「0001」、記録日「0010」、記録
時間「0011」、バイナリーグループ「0100」等
の小アイテムを有するパックが含まれている。
【0070】ここで、記録信号源「0000」の小アイ
テムのパックには、図45の(2)に示されるように記
録信号源のチャンネル番号、記録信号が白黒信号である
か否かを示すフラグ(B/W)、記録信号のカラーフレ
ームを表すコード(CLF)、CLFが有効であるか否
かを示すフラグ(EN)、記録信号源がカメラ/ライン
/ケーブル/チューナー/ソフトテープ等のいずれであ
るかを示すコード(SOURCE CODE)、テレビ
ジョン信号の方式に関するデータ(50/60、及びS
TYPE)、UV放送/衛星放送等の識別に関するデー
タ(TUNERCATEGORY)が記録される。
【0071】記録信号源コントロール「0001」の小
アイテムのパックには、同図の(3)に示されるように
音声補助データの大アイテムにおける記録信号源コント
ロールパックと同様のSCMSデータ、コピーソースデ
ータ、コピー世代データ、サイファー(暗号)タイプデ
ータ(CP)、サイファーデータ(CI)、記録開始フ
レームか否かを示すフラグ(REC ST)、オリジナ
ル記録/アフレコ記録/インサート記録の識別、及びビ
デオデータが記録されているか否かを示す記録モードデ
ータ(REC MODE)が記録されると共に、更に、
アスペクト比等に関するデータ(BCSYS及びDIS
P)、第1フィールド及び第2フィールドのうちの一方
のフィールドの信号のみを2回反復して出力するか否か
に関するフラグ(FF)、フィールド1の期間にフィー
ルド1の信号を出力するかフィールド2の信号を出力す
るかに関するフラグ(FS)、フレームの画像データが
前のフレームの画像データと異なっているか否かに関す
るフラグ(FC)、インターレースであるか否かに関す
るフラグ(IL)、記録画像が静止画であるか否かに関
するフラグ(ST)、記録画像がスチルカメラモードで
記録されたものであるか否かを示すフラグ(SC)、及
び記録内容のジャンルが記録される。
【0072】また、記録日「0010」、記録時間「0
011」、バイナリーグループ「0100」の小アイテ
ムを有する各パックは、同図の(4),(5),及び図
46の(1)に示されるように音声補助データ「010
1」の大アイテムにおける記録日、記録時間、バイナリ
ーグループの小アイテムの各パックとそれぞれ同じデー
タ構造を持ち、それぞれのデータが記録される。
【0073】クローズドキャプション「0101」の小
アイテムのパックには、図46の(2)に示されるよう
にテレビジョン信号の垂直帰線期間に伝送されるクロー
ズドキャプション情報が記録され、また、テレテキスト
「0111」の小アイテムのパックには、図示されてい
ないが小アイテム「1001」のテキストパックと同様
にPC1〜PC4に合計32ビット分の文字放送信号デ
ータが記録される。
【0074】 カメラの大アイテム この大アイテムには、民生用カメラ1「0000」、民
生用カメラ2「0001」、レンズ「0011」、ゲイ
ン「0100」、ペデスタル「0101」、ガンマ「0
110」、ディテール「0111」、シャッター「10
10」、ニー「1011」、フレアー「1100」、シ
ェーディング「1101」等の小アイテムが設けられ
る。
【0075】そして、民生用カメラ1「0000」の小
アイテムのパックには、図46の(3)に示されるよう
に絞り位置、AGC、白バランス、焦点位置等のデータ
が記録され、民生用カメラ2「0001」の小アイテム
のパックには、同図の(4)に示されるようにパンニン
グ、焦点距離等のデータが記録される。また、レンズ
「0011」の小アイテムのパックには、同図の(5)
に示されるように焦点,絞り,及びズームの各々の位
置、エクステンダー、絞り制御等のデータが記録され
る。
【0076】ゲイン「0100」の小アイテムのパック
には、図47の(1)に示されるように各ゲインのデー
タ、NDフィルター及びCCフィルターのデータが記録
される。更に、ペデスタル「0101」、ガンマ「01
10」、ディテール「0111」、シャッター「101
0」、ニー「1011」、フレアー「1100」、シェ
ーディング「1101」の各小アイテムのパックには、
同図の(2)〜(5)及び図48の(1)〜(4)に示
されるように、それぞれ、ペデスタルデータ、ガンマデ
ータ、ディテールデータ、シャッタースピードデータ、
ニーに関するデータ、フレアーデータ、シェーディング
データが記録される。
【0077】 ライン「0101」の大アイテム この大アイテムには、ラインヘッダー「0000」、Y
(輝度)「0001」、R−Y「0010」、B−Y
「0011」、R「0101」、G「0110」、B
「0111」等の小アイテムが設けられている。このラ
イン「0101」の大アイテムは、主にテレビジョン信
号における垂直帰線期間内の任意のラインのデータをサ
ンプリングして記録することを目的として設けられたも
のであるが、この外に有効走査期間内の任意のラインの
データをサンプリングして記録する、更にはテレビジョ
ン信号以外の任意の画像信号のデータをサンプリングし
て記録することをも可能とするものである。そして、上
記のラインヘッダーのパックには所望のラインのデータ
を記録する際の諸条件が格納され、また、「0001」
〜「0111」の小アイテムのパック(これらのパック
をラインデータパックと言う)にはそれぞれ符号化され
たラインデータが格納される。
【0078】まず、ラインヘッダー「0000」の小ア
イテムを有するパックについて説明すると、このパック
には、図1の(1)に示すようにサンプリングされた水
平期間の番号を示すコードLINES(2進数)、サン
プリング周波数を示すコードfr、量子化ビット数を示
すコードQU、記録信号が白黒信号であるか否かをしめ
すオプショナルコードB/W、カラーフレームを表すコ
ードCLF、カラーフレームコードCLFが有効である
か無効であるかを指示するフラグEN、ラインデータパ
ックに格納されるラインデータが、第1フィールドのラ
インと第2フィールドのラインとで共通のデータである
かどうかを示すフラグCM、及びラインヘッダーに後続
して記録されるラインデータの総サンプル数TDS(2
進数)が格納される。
【0079】ここで、コードLINESにより1フレー
ム内の任意の1つのラインを指定することができる。ま
た、frは、「0」のとき13.5MHz、「1」のと
き27.0MHz、「2」のとき6.75MHz、
「3」のとき1.35MHz、「4」のとき74.25
MHz、「5」のとき37.125MHzであることを
それぞれ表す。更に、これが「6」のときは4:1:1
フォーマットにおけるサンプリング周波数、即ち、Y信
号については13.5MHz、R−Y信号及びB−Y信
号については13.5/4MHzであることを表す。
【0080】QUは、これが「0」のとき2ビット、
「1」のとき4ビット、「2」のとき8ビットであるこ
とを表す。B/Wは通常「0」であり、記録信号が白黒
信号であることを表すとき「1」となる。CLFは、N
TSCの場合このコードの1ビットのみを使用し、これ
が「0」であるか「1」であるかによって2つのカラー
フレームを指示する。PALの場合には、2ビットを全
て使用し「00」〜「11」の4つのコードで4つのカ
ラーフレームを指示する。ENは、これが「1」のとき
のみCLFは有効とする。
【0081】次に、CMフラグの意味について説明す
る。テレビジョン信号の場合、第1フィールドと第2フ
ィールドの同じライン(例えば、第1フィールドのライ
ン10と第2フィールドのライン10。なお、この場合
のライン番号は、フィールド内のみの番号となる。ちな
みに第2フィールドのライン10は、通し番号ではライ
ン273である。)が全く同じ信号で構成されているこ
とがある。そして、そのようなラインの信号をラインパ
ックにより記録する場合、第1フィールド及び第2フィ
ールドのそれぞれのラインを指定してそれぞれラインパ
ック系列を作成して記録するのは、同じデータを重複し
て記録することとなって記録領域の利用効率がはなはだ
悪い。
【0082】そこで、このような場合、CMフラグの値
を「1」にしておき、第1フィールドの所望のラインの
信号のみをラインパックによって記録する。そして、C
Mフラグが「1」であることは、このヘッダー内のコー
ドLINESによって指定された第1フィールドのライ
ンの信号が、第2フィールドの同じラインにも存在して
いることを意味しているので、再生側においては、ライ
ンヘッダー内のCMフラグが「1」であることを識別し
たときは、このラインパック系列から復元した第1フィ
ールドの指定ラインの信号を、第2フィールドの同じラ
インの信号として再利用するようにする。これによっ
て、第1フィールドのラインのデータを記録するだけ
で、実質的に第1フィールド及び第2フィールドの両方
のラインのデータを記録したのと同等の効果が得られ、
記録領域の消費量を半減することができる。
【0083】なお、B/W、EN、CLFは業務用のも
のであり、ソフトテープの場合には使用しない。この場
合には、この4ビットは1111とする。以上に説明し
たラインヘッダー「0000」の小アイテムのパックの
後に、図1の(2)乃至図2の(3)に示されるY「0
001」、R−Y「0010」、B−Y「0011」、
R「0101」、G「0110」、B「0111」の各
小アイテムのパックが設けられ、それぞれY信号、R−
Y信号、B−Y信号、R信号、G信号、B信号のサンプ
リング符号化データが4バイトずつ記録される。このよ
うなラインデータパックにより記録される信号として
は、例えば、次のようなものがある。
【0084】a) テレビジョン信号で定義されている
垂直帰線消去期間内の情報 このような情報のうち、放送局から送られてくるものと
しては、文字多重放送信号、VITS信号及びVIR信
号等の放送局の運用信号、難視聴者のためのCLOSE
D CAPTION情報、VTRにおける自動録画予約
のためのVPT信号或るいはPDC信号、等がある。特
に、本実施例の画像圧縮方式ディジタルVTRは、原則
的に有効走査期間の映像信号のみを記録し、垂直帰線消
去期間内の信号は記録しないように構成されているの
で、これを業務用VTRとして使用する場合には、垂直
帰線消去期間内に放送局から送られてくる情報について
も、この情報を何らかの方法で記録しておいて再生時に
もとのテレビジョン信号を完全に復元する必要があり、
これを実現する方法としてラインパックの使用が好適で
ある。
【0085】なお、VITS信号或るいはVIR信号等
を記録する場合は、これらの信号を各フレーム毎に毎回
記録する代わりに、最初のフレームのときに1回のみ記
録し、再生時にはこれを反復利用して再生映像信号の各
フレームへ挿入するようにすれば、テープの付随情報記
録領域の消費量を節減することができる。以上のような
各種の情報の外に、VTRテープのみを対象としてその
垂直帰線期間に記録される特殊な情報として、ダビング
防止用信号、ソフトテープの識別コード(VBID)、
業務用に使用されるVideo Interval T
ime Code(VITC)、医療用VTRにおいて
記録される種々の制御情報及びパラメータ情報、等があ
る。
【0086】b) 画像圧縮方式ディジタルVTRの垂
直ブランキング内で、かつ、テレビジョン信号で定義さ
れている走査期間内の情報 本実施例の画像圧縮方式ディジタルVTRにより記録さ
れないテレビジョン信号の期間を表す垂直ブランキング
期間と、テレビジョン信号で定義されている垂直帰線消
去期間とは一致しておらず、例えば、NTSC方式につ
いて言えば、図3に示されるように、前者の垂直ブラン
キング期間の方が後者の垂直帰線消去期間より広くなっ
ている。従って、この画像圧縮方式ディジタルVTRを
業務用に使用する場合には、上記の垂直帰線消去期間内
の情報を記録して復元するだけでなく、図3から明らか
なようにライン22H、263H、及び525Hに存在
する映像信号も記録して復元する必要があり、このため
にラインパックを使用することができる。
【0087】c) テレビジョン信号の走査期間内の映
像信号 走査期間内の任意のラインの映像信号をサンプリングし
て記録し、再生時には、このラインパックによる記録信
号をメモリに蓄えておいて、正規の映像信号に対して任
意の形態で結合して画面上に表示する、例えば、特殊効
果等の使用が可能である。なお、以上のa)〜c)で説
明したような記録を行う場合、白黒画像信号の記録につ
いては原則として図1の(2)のラインYパックを使用
すればよいが、業務用ディジタルVTRとして使用する
場合には、記録対象が白黒画像信号であっても再生系で
の完全な原信号の復元を図るために、ラインYパックの
外にラインR−Yパック及びラインB−Yパックも使用
するようにする。
【0088】d) テレビジョン信号以外の情報 図2の(1)〜(3)に示されるR、G、B信号記録用
のラインパックを用い、ここでサンプリング周波数及び
量子化ビット数を適宜選定することにより、任意のカラ
ー画像情報、例えば、コンピュータ・グラフィックスの
画像情報を記録することも可能であり、テレビジョン画
面内でコンピュータ・グラフィックス画像を表すことも
できる。
【0089】 ソフトモード「1111」の大アイテ
ム ソフトモード「1111」の大アイテムには、図2の
(4)に示すようなメーカーCODE「0000」の小
アイテムが設けられ、以下の小アイテムは各メーカーに
開放される。なお、「1111」の大アイテムにおい
て、「1111」の小アイテムを有するパックは、全て
のパックに共通してそのパックに情報が無いことを示す
アイテムデータとされる。すなわち最初のバイト(PC
0)が「11111111」のパックは情報が無いもの
とされる。従って、ソフトモード「1111」の大アイ
テムに設けられる小アイテムは「0000」〜「111
0」の15通りとなる。
【0090】以上の説明に示したように、本実施例のデ
ィジタルVTRでは、パックを用いて任意の付随的デー
タが記録され、このデータに対応するアイテムデータが
最初のバイト(PC0)に設けられる。そしてこのアイ
テムデータで定まる書式に従って任意のデータが続く4
バイト(PC1〜4)に設けられる。またこのパックの
データを再生する場合には、最初のバイト(PC0)に
設けられたアイテムデータが再生される。そしてこのア
イテムデータで定まる書式に従って続く4バイト(PC
1〜4)に設けられた任意のデータが再生される。これ
によって、AUDIOエリア、VIDEOエリア、SU
BCODEエリアに記録されるパック、及びMICに書
き込まれるパックについて、記録または書き込まれる内
容の自由度を極めて高くすることができる。従ってユー
ザーまたはメーカーは、これらのパックに所望の内容を
容易に記録または書き込むことができるようになる。
【0091】また、本実施例のディジタルVTRでは、
データの構造が上述のような共通のパック構造となって
いるので、これらのデータを記録再生する場合のソフト
ウェアを共通にでき、処理が簡単になる。また記録再生
時のタイミングが一定になるために、時間調整のために
余分にRAM等のメモリを設ける必要がなく、さらに新
たな機種の開発などの場合にも、そのソフトウェアの開
発を容易に行うことができる。
【0092】またパック構造とすることによって、例え
ば再生時にエラーが発生した場合にも、次のパックを容
易に取り出すことができる。このためエラーの伝播等に
よって大量のデータが破壊されてしまうようなことがな
い。
【0093】(8) 付随情報記録エリアの構造 次に、以上に説明したような多種多様なパックが記録さ
れるAAUXエリア、VAUXエリア、SUBCODE
エリアのデータ領域、及びテープカセットに搭載された
MICの記録エリアの具体的構造について説明する。
【0094】 AAUXエリア AAUXエリアでは、図30の(2)に示される1SY
NCブロックのフォーマットにおいて、5バイトのAA
UXエリアで1個のパックが構成される。従って、AA
UXエリアは1トラックにつき9個のパックで構成され
る。本実施例のディジタルVTRでは1フレームのデー
タを10トラックで記録するので、1フレーム分のAA
UXエリアは図4のように表される。
【0095】この図において1つの区画が1個のパック
を表す。そして、区画に記入されている番号50〜55
は、その区画のパックのアイテムコードを16進数表示
したものである。即ち、奇数番目のトラックの3〜8番
のパック及び偶数番目のトラックの0〜5番のパックに
は、図44の(1)〜図45の(1)に示される6個の
パックが記録される。これらの常に記録されるパックを
メインパックと言い、これらのメインパックが記録され
るエリアをAAUXメインエリアと言う。また、これ以
外のエリアはAAUXオプショナルエリアと言い、前述
の多種多様なパックの中から任意のパックを選んで記録
することができる。
【0096】 VAUXエリア VAUXエリアについては、1トラックにおけるVAU
Xエリアが図32に示されるように3個のSYNCブロ
ックα、β、γから構成され、そのパック個数は、図5
に示されるように1SYNCブロックにつき15個、1
トラックで45個となる。なお、1SYNCブロックに
おけるエラーコードC1の直前の2バイトのエリアは、
予備的な記録エリアとして使用する。
【0097】1フレーム分のVAUXエリアについて、
そのパック構成を示すと図6のようになる。この図にお
いて16進数表示のアイテムコード60〜65が付され
ているパック(図45の(2)〜図46の(2)に示さ
れる6個のパック)はVAUXメインエリアを構成し、
その外のパックはVAUXオプショナルエリアを構成す
る。
【0098】 SUBCODEエリアのデータエリア SUBCODEエリアのデータエリアは、図34に示さ
れるように、SYNCブロック番号0〜11の各SYN
Cブロックの中に5バイトづつ書き込まれ、それぞれが
1パックを構成している。即ち、1トラックで12個の
パックが記録され、そのうちSYNCブロック番号3〜
5及び9〜11のパックがメインエリアを構成し、その
外のパックはオプショナルエリアを構成する。
【0099】このSUBCODEエリアのメインエリア
に記録されるデータの内容は、1フレーム内の前半5ト
ラックと後半5トラックとでは異なったものが定義され
ており、図7に示すように、前半5トラックではタイト
ルタイムコードパック(TTC)或いはそのバイナリー
グループのパック(BIN)が記録される。一方、後半
5トラックでは、TTCパックの外にREC DATE
パック及びREC TIMEパックが記録される。
【0100】これらのパックは、前半及び後半の各5ト
ラックにおいて同じデータが繰り返し記録され、かつ、
同一トラック内においてもSYNCブロック番号3〜5
と9〜11とに位置を変えて繰り返し記録される。ま
た、オプショナルエリアのパックも繰り返し記録される
ようになっている。この1フレーム内における反復記録
の様子を図8に示す。この図において、A及びCはTT
Cのデータを表し、BはTTC or BINのデータ
を、DはREC DATEのデータを、EはREC T
IMEのデータを表す。なお、ソフトテープにおいては
C及びEのデータとしてチャプター開始位置データを表
すCHAPTER START パックが記録され、B
及びDのデータとしてパートNO.パックが記録され
る。
【0101】また、図8におけるa,b,c,・・・
・,k,mは、オプショナルエリアのパックデータを表
し、1フレームの前半及び後半において、1トラック6
個分のパックデータがそれぞれ5回づつ繰り返し記録さ
れ、しかも、その記録位置は、SYNCブロック番号0
〜2のパックデータとSYNCブロック番号6〜8のパ
ックデータとが1トラック毎に入れ代わるように構成さ
れている。
【0102】なお、SUBCODEのデータに付与され
るパリティは、図34に示されるようにパイト長の短い
2バイトの水平パリティのみであって垂直パリティは付
与されないため、オーディオデータ或いはビデオデータ
の場合と比べてパリティによるデータ保護作用は弱いも
のであるが、SUBCODEのデータは、以上に説明し
たように同じデータが繰り返して各トラックに記録され
ているので、ヘッドの片チャンネルクロッグが生じても
データの読み取られる可能性が高く、また、再生時に多
数決判別を用いることによって再生データの信頼性を向
上することもできる。更に、トラック上の異なった位置
にデータが反復記録されるようにしているので、テープ
に横傷が生じてもデータの読み取られる可能性が高い。
【0103】最後に、以上に説明した各エリアにおける
メインエリア及びオプショナルエリアの役割について補
足説明する。以上の説明からも分かるように、メインエ
リアには、あらゆるテープについて共通的な基本のデー
タ項目に関する付随的情報が格納されたパックが記録さ
れる。
【0104】そして、これらのメインエリアに記録され
る基本的なデータは、AAUXエリア及びVAUXエリ
アについて言えば、図4及び図6に示されるように各ト
ラック毎に記録ヘッドの進入側と退出側とに交互に位置
をずらして繰り返して記録されており、また、SUBC
ODEエリア内のメインエリアにおいても、SYNCブ
ロック番号3〜5と9〜11番とに位置をずらして繰り
返し記録されているので、テープの横傷によるデータ欠
落に対して高い安全性が確保される。
【0105】また、このような基本データは、奇数番目
のトラックを記録するヘッドと偶数番目のトラックを記
録するヘッドとの両方によって記録されるので、ヘッド
クロッグによる片チャンネルデータの欠落に対しても高
い安全性が得られる。以上のメインエリアに記録される
基本データに対し、オプショナルエリアには、ソフトテ
ープメーカー或るいは、ユーザー等が自由に任意の付随
的情報を書き込むことができる。そのような付随的情報
としては、前述したような種々の文字情報、文字放送信
号データ、垂直ブランキング期間内或るいは有効走査期
間内の任意のラインのテレビジョン信号データ、コンピ
ューターグラフィックスのデータ等がある。
【0106】 MICの記録エリア 図9に、MICの記録エリアのデータ構造を示す。この
記録エリアもメインエリアとオプショナルエリアに分か
れている。そして、先頭の1バイトと未使用エリア(F
Fh)を除いてすべてパック構造で記述される。前述の
ようにテキストデータだけは、可変長のパック構造で、
それ以外はVAUX、AAUX、SUBCODEと同じ
5バイト固定長のパック構造で格納される。
【0107】MICメインエリアの先頭のアドレス0に
は、MICのデータ構造を規定するIDデータであるA
PM3ビットとBCID(Basic Cassett
eID)4ビットが記録される。BCIDは、基本カセ
ットIDであり、MIC無しカセットでのID認識(テ
ープ厚み、テープ種類、テープグレード)用のIDボー
ドと同じ内容である。IDボードは、MIC読み取り端
子を従来の8ミリVTRのレコグニションホールと同じ
役目をさせるもので、これにより従来のようにカセット
ハーフに穴を空ける必要がなくなる。
【0108】アドレス1以降に順に、カセットID、テ
ープ長さ、タイトルエンドの3個のパックが記録され
る。カセットIDパックには、前述のようにテープ厚み
のより具体的な値とMICに関するメモリ情報が記録さ
れている。テープ長さパックには、テープメーカーがそ
のカセットのテープ長をトラック本数表現で記録してい
るので、これと次のタイトルエンドパックの記録最終位
置を示す絶対トラック番号から、テープの残量が直ちに
計算できる。またこの記録最終位置情報は、カムコーダ
ーで途中を再生して停止させ、その後、元の最終記録位
置に戻るときやタイマー予約時に便利な使い勝手を提供
する。
【0109】オプショナルエリアは、オプショナルイベ
ントで構成される。メインエリアが、アドレス0から1
5まで16バイトの固定エリアだったのに対し、オプシ
ョナルエリアはアドレス16以降にある可変エリアであ
る。その内容によりエリアの長さが変わり、イベント消
去時にはアドレス16以降に残りのイベントを詰めて保
存する。詰め込み作業後不要となったデータは、すべて
FFhを書き込んでおき、未使用エリアとする。オプシ
ョナルエリアは、文字どおりオプションで、おもにTO
C(Table of Contents)やテープ上
のポイント(例、スチル再生を行うポイント)を示すタ
グ情報、それにプログラムに関するタイトル等のテキス
トデータ等が記録される。
【0110】MIC読出し時、そのパックヘッダーの内
容により5バイト毎、または可変長バイト(テキストデ
ータ)毎に、次のパックヘッダーが登場するが、未使用
エリアのFFhをヘッダーとして読みだすと、これは情
報無しパック(NO INFOパック)のパックヘッダ
ーに相当するので、コントロールマイコンはそれ以降に
情報が無いことを検出できる。
【0111】オプショナルエリアは共通オプションとメ
ーカーオプションとから構成され、共通オプションに
は、例えば、テキストデータが入る。メーカーオプショ
ナルエリアには、ソフトモード「1111」の大アイテ
ムとメーカーコード「0000」の小アイテムを有する
パックが設けられ、それに続いてメーカーごとの固有の
内容が設けられる。オプショナルエリアへの記録及び書
き込みは、先に共通オプションの内容が記録され、その
後に、メーカーオプションが記録される。
【0112】従ってこのメーカーコード「0000」の
パックが判別されると、それ以前は共通化された内容で
あり、これ以降はメーカーごとの固有の内容であると判
別される。なお共通オプションの内容、またはメーカー
コード「0000」の小アイテムを有するパック及びメ
ーカーごとの固有の内容は、一方または両方が存在しな
い場合もある。
【0113】(9) アプリケーションID 次に、以上の記録フォーマットの説明の中に現れたデー
タ構造を規定するIDデータであるAPT,AP1〜A
P3,APMの意味について補足説明する。これらのI
Dデータを一括してアプリケーションIDと言う。ここ
で、アプリケーションIDはディジタルVTRの応用例
を決めるIDではなく、単に記録媒体のエリアのデータ
構造を決定するだけのIDであり、APT及びAPMに
ついては前述のとおり以下の意味付けがなされている。 APT・・・トラック上のデータ構造を決める。 APM・・・MICのデータ構造を決める。
【0114】従って、まず、APTの値により、トラッ
ク上のデータ構造が規定される。つまり、ITIエリア
以降のトラックが、APTの値に応じて図10のように
いくつかのエリアに分割され、それらのトラック上の位
置、SYNCブロック構成、エラーからデータを保護す
るためのECC構成等のデータ構造が一義的に決まる。
さらに各エリアには、それぞれそのエリアのデータ構造
を決めるアプリケーションIDが存在する。その意味付
けは以下のようになる。 エリアnのアプリケーションID・・・エリアnのデー
タ構造を決める。
【0115】そして、テープ上のアプリケーションID
は、図11のような階層構造を持つ。すなわち、おおも
とのアプリケーションIDであるAPTによりトラック
上のエリアが規定され、その各エリアにさらにAP1〜
APnが規定される。エリアの数は、APTにより定義
される。図11では二階層で書いてあるが、必要ならさ
らにその下に階層を設けてもよい。これに対してMIC
内のアプリケーションIDであるAPMは一階層のみで
ある。その値は、ディジタルVTRによりその応用機器
のAPTと同じ値が書き込まれる。
【0116】このアプリケーションIDシステムによ
り、民生用のディジタルVTRを、そのカセット、メカ
ニズム、サーボシステム、ITIエリアの生成検出回路
等をそのまま流用して、全く別の商品群、例えばデータ
ストリーマーやマルチトラック・ディジタルオーディオ
テープレコーダーのようなものを作り上げることが可能
である。また1つのエリアが決まっても、その中味をさ
らにそのエリアのアプリケーションIDで定義できるの
で、あるアプリケーションIDの値の時はそこはビデオ
データ、別の値の時はビデオ・オーディオデータ、また
はコンピューターデータというように非常に広範な商品
展開が可能である。
【0117】参考までにAPT=000の時の様子を図
12に示す。この時トラック上にエリア1、エリア2、
エリア3が規定される。そしてそれらのトラック上の位
置、SYNCブロック構成、エラーからデータを保護す
るためのECC構成、それに各エリアを保証するための
ギャップや重ね書きを保証するためのオーバーライトマ
ージンが決まる。さらに各エリアには、それぞれそのエ
リアのデータ構造を決めるアプリケーションIDが存在
する。その意味付けは以下のようになる。 AP1・・・エリア1のデータ構造を決める。 AP2・・・エリア2のデータ構造を決める。 AP3・・・エリア3のデータ構造を決める。
【0118】そしてこの各エリアのApplicati
on IDが、000の時を以下のように定義する。 AP1=000・・・民生用ディジタルVTRのオーデ
ィオ、AAUXのデータ構造を採る AP2=000・・・民生用ディジタルVTRのビデ
オ、VAUXのデータ構造を採る AP3=000・・・民生用ディジタルVTRのサブコ
ード、IDのデータ構造を採る すなわち、民生用のディジタルVTRを実現するとき
は、APT、AP1、AP2、AP3=000となる。
このとき、当然、APMも000となる。
【0119】2. ディジタルVTRの記録回路 本実施例のディジタルVTRでは、以上に説明した記録
フォーマットに従ってテープ及びMICへの記録が行わ
れるが、次に、このような記録を実行するディジタルV
TRの記録回路の構成及び動作について説明する。かか
る記録回路の全体の構成を図13に示す。
【0120】この図において、テレビジョン信号源37
から入力されたアナログコンポジットビデオ信号はY/
C分離回路40によりY,R−Y,B−Yの各コンポー
ネント信号に分離され、A/D変換器42へ供給され
る。また、アナログコンポジットビデオ信号は同期分離
回路38へ供給され、ここで分離された同期信号はタイ
ミングパルス発生器39へ供給される。タイミングパル
ス発生器39はA/D変換器42及びブロッキング・シ
ャフリング回路43において使用されるクロックパル
ス、及びこの記録回路において必要とされるその他の種
々のパルスを生成する。
【0121】A/D変換器42へ入力されたコンポーネ
ント信号は、525/60方式の場合、Y信号は13.
5MHz、色差信号は13.5/4MHzのサンプリン
グ周波数で、また625/50方式の場合、Y信号は1
3.5MHz、色差信号は13.5/2MHzのサンプ
リング周波数で、かつ、いずれの場合も8ビットの量子
化ビット数でA/D変換が行われる。そして、これらの
A/D変換出力のうち有効走査期間のデータDY,D
R,DBのみがブロッキング・シャフリング回路43へ
供給される。
【0122】このブロッキング・シャフリング回路43
において、有効データDY,DR,DBは、水平方向8
サンプル、垂直方向8ラインを1つのブロックとするブ
ロッキング処理を施され、さらにDYのブロック4個、
DRとDBのブロックを1個ずつ、計6個のブロックを
単位として画像データの圧縮効率を上げ、かつ再生時の
エラーを分散させるためにシャフリングが行われ、その
後、DCT変換回路45へ供給される。
【0123】DCT変換回路45は、入力された水平方
向8サンプル、垂直方向8ラインのブロックデータに対
してDCT変換(離散コサイン変換)を行い、このDC
T変換出力は見積器46及び量子化・符号化回路47へ
供給される。ここで、見積器46は、DCTブロック3
0個当たりのデータ量が所定のデータ量まで圧縮される
ように、量子化・符号化回路47における量子化ステッ
プを決定するためのものであり、この量子化出力は可変
長符号化された後、フレーミング回路49へ供給されて
VAUX用IC28からのVAUXデータと共に図32
のフォーマットにフレーム化される。
【0124】また、音声分離回路41においてアナログ
コンポジットビデオ信号から分離されたオーディオ信号
は、A/D変換器44によりディジタルオーディオ信号
に変換され、シャフリング回路48によりデータの分散
処理を受けた後、フレーミング回路50においてAAU
X用IC29からのAAUXデータと共に図30のフォ
ーマットにフレーム化される。
【0125】フレーミング回路50、49からのフレー
ミング出力、及びSUBCODE用IC27からのパッ
クデータは、SW2を介して順次パリティ生成回路51
へ供給され所定のパリティが付加された後、ID挿入回
路52へ供給されて3バイトのID信号が挿入される。
ここで、各エリアのSYNCブロックを構成するID部
のID0及びID1は、前述のSUBCODE ID生
成回路14、生成回路30、並びにAUDIO及びVI
DEOのID(但し、生成回路30により生成されるI
D以外のID)生成回路31において生成され、これら
の生成出力が、パリティ発生回路51の出力信号に合わ
せてスイッチSW1により切り換えられてID用パリテ
ィ発生回路32へ供給されID信号が形成される。な
お、プリSYNC及びポストSYNCにおけるデータS
P/LP及びDUMMYはSW3の切替えによりパリテ
ィを付加されることなく直接ID挿入回路52へ供給さ
れる。
【0126】ID信号挿入回路52においてID信号を
挿入されたデータは、乱数化回路53、及び24/25
変換回路54の処理を受けた後、SW4の切替え動作に
よりAUDIO或るいはVIDEOのSYNC信号発生
回路35、もしくはSUBCODEのSYNC信号発生
回路55からの所定のSYNC信号を挿入され、更に、
記録アンプ56を介して記録ヘッドによりテープに記録
される。ここで、乱数化回路53は、24/25変換回
路54におけるトラッキング制御用パイロット周波数成
分の付与を可能ならしめるために予めデータの直流成分
を除去する機能を果たす。また、24/25変換回路5
4は、データの24ビット毎に1ビットを付加して上記
パイロット周波数成分を付与する処理及びディジタル記
録に適したプリコード処理(パーシャルレスポンスクラ
スIV)を行う。
【0127】一方、VAUX、AAUX、SUBCED
Eの各エリア、及びMICに記録される各パックデータ
は、操作パネル25からの入力データ等に基づいてパッ
クデータ生成回路20において生成され、これらのパッ
クデータは信号処理マイコン26を介して、このマイコ
ンとハードウェアとの間を取り持つインターフェースで
あるVAUX用IC28、SUBCODE用IC27及
びAAUX用IC29に与えられると共に、モード処理
マイコン22及びMICマイコン23を介してMIC2
4へ供給される。
【0128】パックデータ生成回路20の概要を図14
に示す。この図に示される構成は、記録されるパックデ
ータを各大アイテムのグループ毎に分けて生成するもの
であり、操作パネル25からの入力データに応じて所定
の大アイテムのパックデータ生成回路が選択されて所望
のパックデータが生成される。なお、これらのパックデ
ータ生成回路へ供給される入力信号は、図示されていな
いが操作パネル25からのマニュアル入力に限られるも
のではなく、例えば、TIME CODEパックの生成
のためのTIME CODE信号、或るいは、ラインパ
ックを生成する場合のビデオ信号等の信号も入力され
る。また、この図におけるCHAPTERPACK生成
回路140及びPART PACK生成回路141は、
ソフトテープを作成する場合に使用されるものであり、
民生用のディジタルVTRには搭載されない。
【0129】なお、操作パネル25から入力される記録
フォーマットに関する指示入力データはモード処理マイ
コン22へ入力され、この入力データに基づいてモード
処理マイコンはアプリケーションID、APT,AP1
〜AP3,APMを生成する。そして、これらのIDデ
ータはモード処理マイコンから所要の回路、即ち、IT
I生成回路33、プリSYNC/ポストSYNC及びC
2パリティSYNCのID部を生成する回路30、SU
BCODE ID生成回路14へ供給されて所定のID
部分へ嵌め込まれると共に、更に、MICマイコン23
を介してMIC24の所定アドレスにAPMが格納され
る。
【0130】また、モード処理マイコン22へは、この
外に種々の記録モード指示データ(例えば、SP/LP
に関する指示、動画記録/静止画記録に関する指示、カ
ラー画像記録モード/白黒画像記録モードに関する指
示、タイマー録画に関する指示等)も操作パネル25か
ら入力され、モード処理マイコンは、マイコン間通信に
より信号処理マイコン26、MICマイコン23及びメ
カ制御マイコン21と連携を取りながら、これらの記録
モード指示データ及び前述のアプリケーションIDデー
タ等に基づいてディジタルVTR全体のモード管理を実
行する。
【0131】また、信号処理マイコン26は、タイミン
グパルス発生回路39の出力に基づいて、SUBCOD
EのID部に格納されるトラック番号データの生成も行
い、これをSUBCODE ID生成回路14へ供給す
る。なお、AUDIOデータの記録に先行してITI信
号発生回路33からのITI信号が記録されると共に、
各記録エリアの前後部分においてはアンブルパターン発
生回路34からのアンブル信号が記録される。また、I
TI信号発生回路33へは、モード処理マイコン22か
らAPT,SP/LPの外に,PFデータも供給され
る。
【0132】3. ラインパックの記録 次に、このディジタルVTRにおけるパックデータの記
録の具体例としてラインパックの記録について詳細に説
明する。図14のパックデータ生成回路20内に示され
ているラインパック生成回路146の具体的回路構成を
図15に示す。
【0133】この回路図は、主に、所望のラインのデー
タを図1の(2)〜(4)に示されているYパック、R
−Yパック、及びB−Yパックを用いて記録するための
ラインパックデータの生成回路を示したものであり、図
2の(1)〜(3)に示されるRパック、Gパック、及
びBパックを用いて記録するための回路構成は省略して
ある。
【0134】この回路におけるラインパックデータの生
成動作は、ラインパック生成管理マイコン114によっ
て全体の制御が行われ、オペレータによって、このマイ
コン114へテレビジョン信号内の記録対象であるライ
ンの番号、生成したラインパックデータを記録する領域
(VAUXエリア、AAUXエリア等のうちのいずれ
か)を指定するデータ、ラインヘッダーパックに続くラ
インデータパックの記録パターン、ラインヘッダーパッ
クに格納するBW,EN,CLF,CM,QU,及びf
rの各コードの値が入力されると、マイコン114は、
この入力されたデータに基づいて記録領域指定データを
メモリ115へ、ラインヘッダーデータをメモリ116
へ、ライン番号、記録パターン、サンプル周波数fr、
及び量子化ビット数QUをメモリ117へそれぞれ格納
する。
【0135】そして、これらのデータの入力後にオペレ
ータによって記録開始指令が入力されると、マイコン1
14は、メモリ115〜117に格納されたデータ、並
びにラインカウンタ112及びカラーフレーム検出回路
113の各出力に基づいてラインパックデータの生成動
作を開始し、生成されたラインパックデータを一旦ライ
ンパックデータメモリ134に記憶する。
【0136】この記憶されたラインパックデータは、テ
ープ上へのオーディオ及びビデオデータ等の記録動作と
タイミングを合わせて信号処理マイコン26によって読
み出され、オペレータの指定した記録領域に従ってVA
UX用IC28或いはAAUX用IC29へ供給され
る。なお、この記録領域としては、ラインパックデータ
をVAUX領域のみに記録する、或るいはAAUX領域
のみに記録する、もしくは各記録トラックのVAUX領
域及びAAUX領域の両方にわたって記録を行うという
ように様々な記録領域の選択ができる。勿論、ラインパ
ックのデータ量が少なく、SUBCODEのオプショナ
ルエリアに十分空いたスペースがあればSUBCODE
のオプショナルエリアに記録することも可能である。
【0137】ここで、前述の記録パターンについて説明
すると、本実施例のディジタルVTRでは、オペレータ
は図16に示される(1)〜(9)までの9種類のパタ
ーンを指定することができる。なお、この図における
(1)から(9)までの各パックデータ列の先頭に表示
されているL.H.はラインヘッダーパックを表す。そ
して、この図の(4)に示されている記録パターンにお
いては、R−Yパック及びB−Yパックに格納されたデ
ータのサンプル周波数は、ラインヘッダーに格納されて
いる同じサンプル周波数であり、また、(9)の記録パ
ターンにおいても、同様に、R,G,Bの各パックのデ
ータは同じサンプル周波数である。
【0138】但し、(5)の記録パターンは、4:1:
1フォーマットで記録する場合にのみ使用されるもので
あり、そのラインヘッダーパックに格納されているfr
コードは常にラインヘッダーパックにおいて説明した値
「6」をとる。即ち、この記録パターンにおけるYパッ
クのデータのサンプル周波数は13.5MHzであり、
色差信号パックのデータのサンプル周波数は13.5/
4MHzである。
【0139】次に、ラインパック記録の具体例を挙げて
ラインパック生成回路146の全体的動作を説明する。
まず、オペレータによる入力データに基づいてマイコン
114がメモリ117へ格納したデータの内容が図17
に示されるものであり、同じくメモリ115及び116
に格納されたデータの内容が図18に示されるようなも
のであったとする。この場合、図17は、次の内容を表
すものとなる。
【0140】即ち、オペレータにより指定された記録す
べきラインはn1,n2,及びn3の3つのラインであ
り、ラインn1のデータについては図16の記録パター
ン(1)及び(4)によってY信号データ、R−Y信号
データ、及びB−Y信号データが記録され、この場合の
Y信号のサンプル周波数はfr1、量子化ビット数はQ
U1であり、2つの色差信号のサンプル周波数はfr
2、量子化ビット数はQU2である。また、ラインn2
のデータについては図16の記録パターン(1)によっ
てY信号データのみが記録され、そのサンプル周波数は
fr3、量子化ビット数はQU3である。最後に指定さ
れたラインn3のデータについては、図16の記録パタ
ーン(5)によってY信号データ、R−Y信号データ、
及びB−Y信号データが記録され、この場合のサンプル
周波数はY信号についてはfr4(=13.5MH
z)、色差信号についてはfr5(=13.5/4MH
z)、量子化ビット数はY信号、及び色差信号のいずれ
についてもQU4である。
【0141】そして、これらの3つのラインのデータを
記録するためには、ラインn1における記録パターン
(1)及び(4)、ラインn2における記録パターン
(1)、更にラインn3における記録パターン(5)の
それぞれに対応して合計4個のラインヘッダーパックが
必要であり、マイコン114は、オペレータから記録パ
ターン指定入力が与えられる毎にそのラインヘッダーパ
ックに格納すべきデータを作成してメモリ116に順次
記憶する。これを図18について説明すると、この図に
おけるラインヘッダーA,B,C,Dは、それぞれ図1
7における前述の各記録パターン(1)、(4)、
(1)、(5)に対応している。
【0142】そして、マイコン114は、これらのライ
ンヘッダーパックに対応させてそれぞれの記録領域指定
データをメモリ115に格納する。この図において各ラ
インヘッダーA〜Dで始まる各ラインパックデータ系列
は、それぞれ指定されたVAUXエリア或るいはAAU
Xエリアを表すエリアa1〜a4に記録されることを意
味している。なお、ラインヘッダーパックに格納される
TSDの値は、オペレータによってサンプル周波数が指
定されればそれに応じて一義的に決まるので、この値は
マイコン114がROMに格納されているサンプル周波
数−TSD対照表(図示せず)に基づいてメモリ116
へ格納する。
【0143】マイコン114は、このように各メモリへ
データを格納した後にオペレータからの記録開始指令を
受け付けると、記録されるテレビジョン信号から分離さ
れた垂直同期信号及び水平同期信号に基づいてライン数
をカウントするラインカウンタ112の出力と、メモリ
117に格納されているライン番号とを比較して、両者
が一致した時点でラインゲート信号が発生されるように
ラインゲート信号発生回路119を制御すると共に、該
ラインゲート信号を供給すべきゲート回路、設定すべき
サンプル周波数、及び設定すべき量子化ビット数をメモ
リ117のデータ内容から決定し、更に、これらの決定
内容を実行するための制御信号をラインゲート信号発生
回路119、サンプルパルス発生回路123、量子化ビ
ット数設定回路127へ供給する。
【0144】例えば、メモリ117の内容が図17に示
されるものであるときには、いま、n1<n2<n3と
すると、まずラインn1になった時点でゲート回路12
0〜122にラインゲート信号が供給され、これらのゲ
ート出力はサンプリング回路124〜126及び量子化
回路128〜130においてサンプリング及び量子化を
実行された後、バッファメモリ131〜133に記憶さ
れる。次に、ラインn2になった時点でゲート120へ
のみラインゲート信号が供給され、Y信号のサンプリン
グ量子化出力がバッファメモリ131へ記憶される。更
に、ラインn3になった時点で再びゲート回路120〜
122へラインゲート信号が供給され、これらのゲート
出力はサンプリング回路124〜126及び量子化回路
128〜130において4:1:1フォーマットに従っ
てサンプリング及び量子化を実行された後、バッファメ
モリ131〜133に記憶される。
【0145】なお、この図におけるカラーフレーム検出
回路113へは、記録されるテレビジョン信号から取り
出した垂直及び水平の同期信号と色副搬送波とが供給さ
れていて常に記録信号のカラーフレームを表す信号が出
力されている。そして、オペレータの入力したフラグE
Nが「1」でカラーフレームコードCLFが有効のとき
は、指定ラインにおいてラインゲート信号が発生される
と、この時点においてマイコン114は、カラーフレー
ム検出回路113から出力されるカラーフレームを表す
コードCLFを生成し、これをメモリ116内の該指定
ラインに対応したラインヘッダーデータのCLF部分へ
嵌め込む。フラグENが「0」の場合は、このようなC
LFコードの嵌め込み作業は行わない。
【0146】以上のようにしてバッファメモリ131〜
133に記憶されたデータは、マイコン114によって
メモリ117に格納されている記録パターンとなるよう
にラインパックデータメモリ134へ書き込まれる。な
お、この書込みの際、信号処理マイコン26がメモリ1
34からパックデータを読み出してVAUX用IC28
及びAAUX用IC29へ配信するときの配信先を指示
するために、メモリ115に格納されている記録領域指
定データを各ラインヘッダーパックの先頭に設けるよう
にする。
【0147】図17及び図18に示されるデータに従っ
て生成されたパックデータ系列がラインパックデータメ
モリ134内に記憶された様子を模式的に示すと図19
のようになる。この図からも明らかなように、図15に
おけるメモリ134へのデータの書き込み順序は、例え
ば、記録パターン(1)のパックデータ列については記
録領域指定データ,ラインヘッダーアイテム,ライン
ヘッダーデータA,Yパックアイテム,Y信号データ
(4バイト),Yパックアイテム,Y信号データ(4
バイト),・・・となり、また、記録パターン(4)の
パックデータ列については記録領域指定データ,ライン
ヘッダーアイテム,ラインヘッダーデータB,R−Y
パックアイテム,R−Y信号データ(4バイト),B
−Yパックアイテム,B−Y信号データ(4バイ
ト),・・・となる。
【0148】信号処理マイコン26は、メモリ134内
のパックデータ列をVAUX用IC28及びAAUX用
IC29へ配信する際には、その先頭の記録領域指定デ
ータによって配信先のICを決定するが、この配信動作
は1フレーム単位で実行する。ここで、SUBCODE
用IC27、VAUX用IC28、AAUX用IC29
の構成を図20を参照して説明する。
【0149】この図に示されるように、これらのICは
それぞれのエリアに記録される1フレーム分のメインパ
ック及びオプショナルパックを記憶するメモリを具えて
おり、これらのパックデータは、1フレーム毎に信号処
理マイコンによって図14のパックデータ生成回路20
から新たに読み出されたパックデータに更新される。そ
して、VAUX用IC28及びAAUX用IC29に格
納されたパックデータは、図32及び図30に示される
各フレーミングフォーマット、並びに図6及び図4に示
されるメインパック及びオプショナルパックの記録順序
に合わせて読み出され、フレーミング回路49及び50
へ出力される。
【0150】また、SUBCODE用IC27に格納さ
れたパックデータは、図8に示される記録順序に合わせ
て読み出され、SW2を介して以降の処理ステップへ入
力される。図20において、信号処理マイコン26は、
図15におけるラインパックデータメモリ134に記憶
されたラインパックデータをVAUX用IC28のオプ
ショナルパックメモリ105或いはAAUX用IC29
のオプショナルパックメモリ109に記憶する動作を実
行するが、このとき、ラインパックの1つの記録パター
ンの途中にラインパック以外のオプショナルパックが介
挿されて記録されることがないように記憶動作を行う。
【0151】これは、ラインパックの再生においてはラ
インパックのアイテム部分にエラーが発生したときに
は、このパックのデータの内容を判断するのが困難であ
るためエラー発生部分以降のラインパックデータを全て
廃棄する処理を行うが、ラインパック系列の途中にライ
ンパック以外のオプショナルパックが介挿されて記録さ
れていると、このラインパック以外のパックのアイテム
にエラーが発生した場合に、それ以降のラインパックに
エラーが無くてもすべて廃棄されてしまう等の問題が生
ずるためである。
【0152】4. ディジタルVTRの再生回路 次に、図21及び図22を参照しながら本実施例におけ
るディジタルVTRの再生回路について説明する。これ
らの図において磁気ヘッド(図示せず)により磁気テー
プ(図示せず)から再生された微弱信号は、ヘッドアン
プ(図示せず)により増幅され、イコライザー回路60
へ加えられる。イコライザー回路60は、記録時に磁気
テープと磁気ヘッドとの電磁変換特性を向上させるため
に行ったエンファシス処理(例えばパーシャルレスポン
スクラスIV)の逆処理を行うものである。
【0153】イコライザー回路60の出力からクロック
再生回路59によりクロックCKを抜き出す。このクロ
ックCKをA/D変換器61へ供給し、イコライザー回
路60の出力をディジタル値化する。こうして得られた
1ビットデータをクロックCKを用いてFIFO62に
書き込む。このクロックCKは、回転ヘッドドラムのジ
ッター成分を含んだ時間的に不安定な信号である。しか
しA/D変換する前のデータ自身もジッター成分を含ん
でいるので、サンプリングすること自体には問題はな
い。
【0154】ところが、これから画像データ等を抜き出
す時には、時間的に安定したデータになっていないと取
り出せないので、FIFO62を用いて時間軸調整を行
う。つまり書き込みは不安定なクロックで行うが、読み
出しは図に示される水晶発振子等を用いた基準発振器5
8の出力に基づいて発生されるクロック発生器57から
の安定したクロックSCKで行う。FIFO62の深さ
としては、入力データの入力スピードよりも速く読み出
さないような余裕のあるものにする。
【0155】FIFO62の各段の出力はSYNCパタ
ーン検出回路72に加えられる。ここには、スイッチン
グ回路71により、各エリアのSYNCパターンがタイ
ミング回路76により切り替えられて与えられる。SY
NCパターン検出回路72はフライホイール構成になっ
ており、一度SYNCパターンを検出すると、それから
所定のSYNCブロック長後に再び同じSYNCパター
ンが来るかどうかを見る。それが例えば3回以上正しけ
れば真とみなすような構成にして、誤検出を防いでい
る。FIFO62の深さはこの数分は必要である。
【0156】こうしてSYNCパターンが検出される
と、FIFO62の各段の出力からどの部分を抜き出せ
ば一つのSYNCブロックが取り出せるか、そのシフト
量が決定されるので、それを基にスイッチング回路63
を閉じて、必要なビットをSYNCブロック確定ラッチ
64に取り込む。これにより、取り込んだSYNC番号
をSYNC番号抽出回路73において取り出し、タイミ
ング回路76へ供給する。この読み込んだSYNC番号
によりトラック上のどの位置をヘッドが走査しているか
がわかるので、それによりスイッチング回路71及びス
イッチング回路66を切り替える。
【0157】スイッチング回路66は、ヘッドがITI
エリアを走査している時下側に切り替わっており、SY
NC除去回路15によりITISYNCパターンを取り
除いて、ITIデコーダ74に加える。ITIエリアは
コーディングして記録してあるので、それをデコードす
ることにより、APT、SP/LP、PFの各データを
取り出せる。これらのデータは、モード処理マイコン2
2へ与えられる。モード処理マイコン22はディジタル
VTR全体の動作モード等を決めるものであり、メカ制
御マイコン21や信号処理マイコン26と連携を取っ
て、セット全体のシステムコントロールを行う。
【0158】モード処理マイコン22には、APM等を
管理するMICマイコン23が接続されている。MIC
付きカセット(図示せず)内のMIC24からの情報
は、MIC接点スイッチ(図示せず)を介してこのMI
Cマイコン23に与えられ、モード処理マイコン22と
役割分担しながら、MICの処理を行う。セットによっ
ては、このMICマイコン23は省略され、モード処理
マイコン22でMIC処理を行う場合もある。
【0159】ヘッドがAUDIOエリア、VIDEOエ
リア、或るいはSUBCODEエリアを走査している時
には、スイッチング回路66は上側に切り替わってい
る。SYNC除去回路65により各エリアのSYNCパ
ターンを抜き出した後、24/25逆変換回路67を通
し、さらに逆乱数化回路68に加えて、元のデータ列に
戻す。こうして取り出したデータをエラー訂正回路69
に加える。
【0160】エラー訂正回路69では、記録側で付加さ
れたパリティを用いて、エラーデータの検出、訂正を行
うが、どうしても取りきれなかったデータはERROR
フラグをつけて出力する。各データはスイッチング回路
80により切り替えられて出力される。AUDIO及び
VIDEOのID,並びにプリSYNC及びポストSY
NCを抽出する回路97は、AUDIO/VIDEOエ
リア及びプリSYNCとポストSYNCに格納されてい
たSYNC番号、トラック番号それにプリSYNCに格
納されていたSP/LPの各信号を抜き出し、これらを
タイミング回路76へ与えて各種タイミングの生成に供
すると共に、AP1、AP2、及びSP/LPをモード
処理マイコン22へ与える。
【0161】SP/LPについては、モード処理マイコ
ン22がITIから得られたものと上記の抽出回路97
から得られたものとの比較検討を行う。ITIエリアに
は、その中のTIAエリアに3回SP/LP情報が書か
れており、そこだけで多数決等を取って信頼性を高め
る。プリSYNCは、オーディオ、ビデオにそれぞれ2
個づつあり、計4箇所SP/LP情報が書かれている。
ここもそこだけで多数決等を取って信頼性を高める。そ
して最終的に両者が一致しなかった場合には、ITIエ
リアのものを優先して採用する。
【0162】図22において、スイッチング回路80の
固定端子1から出力されるVIDEOのDATAは、ス
イッチング回路81によりビデオデータとビデオ付随デ
ータに切り分けられる。そして、ビデオデータはエラー
フラグと共にデフレーミング回路82に与えられる。デ
フレーミング回路82は記録側のフレーミングの逆変換
をする所で、その中に詰め込まれたデータの性質を把握
している。そこであるデータに取りきれなかったエラー
があったとき、それがそのほかのデータにどう影響を及
ぼすかを理解しているので、ここで伝播エラー処理を行
う。これによりERRORフラグは、新たに伝播エラー
を含んだVERRORフラグとなる。また、エラーを有
するデータであっても画像再現上重要でないものは、そ
の画像データにある細工をして、エラーフラグを消して
しまう処理も、このデフレーミング回路82で行う。
【0163】デフレーミング処理を施されたビデオデー
タは、逆量子化回路、可変長符号復号回路、逆DCT変
換回路等からなる圧縮復号化回路83において圧縮前の
データに戻される。次にデシャフリング・デブロッキン
グ回路84により、データをもとの画像空間配置に戻
す。この実画像空間にデータを戻して初めて、VERR
ORフラグを基に画像の補修が可能になる。つまり、例
えば常に1フレーム前の画像データをメモリに記憶させ
ておき、エラーとなった画像ブロックを前の画像データ
で代用してしまうような処理が行われる。
【0164】さてデシャフリング出力は、DY,DR,
DBの3系統にデータを分けて扱われ、切換回路87を
介してD/A変換器85へ供給され、ここで、Y、R−
Y、B−Yの各アナログ成分に戻される。この時のクロ
ックは前述のクロック発生回路57から取り出され、Y
については、13.5MHZ 、R−Y、B−Yについて
は、6.75MHZ または3.375MHZ の周波数を
持つ。
【0165】こうして得られた3つの信号成分は、切換
回路110を介してY/C合成及び同期信号挿入のため
の回路86へ入力され、ここで同期信号発生回路79か
らのコンポジット同期信号の合成されたコンポジットビ
デオ信号が形成される。一方、スイッチング回路80の
固定端子3から出力されるAUDIOのDATAは、ス
イッチング回路93によりオーディオデータとオーディ
オ付随データに切り分けられる。そして、オーディオデ
ータはERRORフラグと共にデフレーミング回路94
に与えられる。
【0166】デフレーミング回路94は、記録側のフレ
ーミングの逆変換をする所で、その中に詰め込まれたデ
ータの性質を把握している。そこであるデータに取りき
れなかったエラーがあったとき、それがそのほかのデー
タにどう影響を及ぼすかを理解しているので、ここで伝
播エラー処理を行う。例えば、16ビットサンプリング
の時、1つのデータは8ビット単位なので、1つのER
RORフラグは、新たに伝播エラーを含んだAERRO
Rフラグとなる。
【0167】デフレーミング処理を施されたオーディオ
データは、次のデシャフリング回路95により元の時間
軸上に戻される。この時、先ほどのAERRORフラグ
を基にオーディオデータの補修作業を行う。つまり、エ
ラー直前の音で代用する前値ホールド等の処理を行う。
エラー期間があまりに長く、補修が効かない場合には、
ミューティング等の処置をして音そのものを止めてしま
う。
【0168】このような処置をした後、D/A変換器9
6によりアナログ値に戻し、画像データ等のタイミング
を取りながら、再生音声信号として出力される。また、
スイッチング回路81及びスイッチング回路93により
切り分けられたVAUX、AAUXの各データは、それ
ぞれVAUX用IC88及びAAUX用IC90におい
てエラーフラグも参考にしながら多数決処理等の前処理
を行う。
【0169】更に、スイッチング回路80の固定端子2
から出力されるSUBCODEエリアのIDデータとパ
ックデータは、SUBCODE用IC89に与えられ、
ここでもエラーフラグも参考にしながら多数決処理等の
前処理を行う。これらの前処理が行われたデータは、そ
の後、信号処理マイコン26に与えられ、最終的な読み
取り動作を行う。そして、前処理において取りきれなか
ったエラーは、それぞれVAUXER、SUBER、A
AUXERとして信号処理マイコン26に与えられる。
【0170】ここでの付随的情報のエラー処理について
補足すると、各々のエリアにはメインエリアとオプショ
ナルエリアがある。そして525/60方式の場合に
は、同じデータがメインエリアに10回書かれている。
従ってそのうちいくつかがエラーしていても、その他の
データで補足再現できるのでそこのERRORフラグは
もはやエラーではなくなる。ただしSUBCODE以外
のオプショナルエリアについてはデータは1回書きなの
で、エラーはそのままVAUXER、AAUXERとし
て残ることになる。
【0171】信号処理マイコン26は、さらに各データ
のパックの前後関係などから類推して、伝播エラー処理
やデータの補修処理等を行う。こうして判断した結果
(SUBCODEから得られるAP3、APT、サーチ
情報、及びSUBCODE、VAUX、AAUXの各種
パック情報)は、モード処理マイコン22に与えられ、
モード処理マイコン22は、これらの与えられた情報、
及び前述のITIデコーダ74、抽出回路97から与え
られる情報に基づいてディジタルVTRの動作モードを
決定し、メカ制御マイコン21、MICマイコン23、
信号処理マイコン26と連携を取りながらディジタルV
TR全体の管理を実行する。
【0172】また、図18におけるラインパック再生回
路111は、VAUX領域或るいはAAUX領域のオプ
ショナルエリアに記録されたパックの中からラインパッ
クのみを抽出してラインデータを復元し、これを前述の
切換回路87或るいは110へ供給することにより、ラ
インパックにより記録されたラインデータを再生された
コンポーネントビデオ信号内の所定のラインに挿入する
ものであり、この挿入動作をディジタル信号段で行うか
アナログ信号段で行うかに応じてこれらの切換回路87
及び110のうちの一方を選択する。なお、R信号パッ
ク、G信号パック、及びB信号パックを用いて記録再生
されたR,G,Bの各信号については、例えば、テレビ
受像機のR,G,B信号段で合成或るいは挿入を行う。
【0173】次に、このラインパック再生回路111の
詳細を、以下に説明する。 5. ラインパック再生回路 ラインパック再生回路111の内部の構成を図23及び
24に示す。なお、図22には省略されているが、この
図においてVAUX用IC88及びAAUX用IC90
からラインパック再生回路111へのパックデータの供
給においては、オプショナルパックのみが供給されるよ
うに該再生回路111の入力側にメインパックを除去す
る回路が設けられている。そして、図23及び図24に
示されるラインパック再生回路では、各トラックにおい
て再生された順番に従って最初にAAUXのオプショナ
ルパックデータが、次にVAUXのオプショナルパック
データがスイッチSW10の切換動作によって取り出さ
れ、メモリ152〜158、アイテム判別器151、及
びバイト位置カウンタ182へ供給される。
【0174】そして、これらのメモリ152〜158へ
のパックデータの書込動作は書込制御回路172によっ
て実行される。ここで、書込制御回路172は、アイテ
ム判別器151から入力されるアイテムデータに基づい
て、この図に示されるように各メモリ152〜158へ
所定のラインパックのデータを記憶するように書込制御
を行う。
【0175】即ち、アイテム判別器151は、入力され
たパックデータのアイテムを判別し、このアイテムが、
ラインの大アイテムにおけるラインヘッダーパック、Y
信号パック、R−Y信号パック、B−Y信号パック、R
信号パック、G信号パック、及びB信号パックのうちの
いずれかのパックのアイテムに該当するときには、この
アイテムデータを書込制御回路172へ供給する。そし
て、書込制御回路172は、このラインパックのアイテ
ムデータが入力されると、このアイテムデータに続く2
番目のバイト(PC1)から5番目のバイトまでのパッ
クデータをこのアイテムデータに対応したメモリへ記憶
するために、この対応するメモリへのみ書込用のクロッ
クと書込アドレス信号を供給する。
【0176】例えば、アイテム判別器151からY信号
パックのアイテムデータ「10000001」が書込制
御回路172へ供給されると、書込制御回路172はY
信号メモリ153へのみ書込クロックCKYと書込アド
レス信号WAYを供給し、該メモリに4バイト分のY信
号データが書き込まれる。なお、この図において、CK
L,CKRY,CKBY,CKR,CKG,CKB、及
びWAL,WARY,WABY,WAR,WAG,WA
Bは、それぞれラインヘッダーメモリ152、R−Y信
号メモリ154、B−Y信号メモリ155、R信号メモ
リ156、G信号メモリ157、B信号メモリ158へ
の書込クロック及び書込アドレス信号を表す。
【0177】ここで、メモリ152は、ラインヘッダー
データ1パック分の記憶容量を持っており、新たなライ
ンヘッダーが入力される度に新しいラインヘッダーデー
タに更新される。また、メモリ153〜158は、1ラ
イン分以上のラインデータを蓄積できる十分な記憶容量
を有し、入力されたラインデータが先頭番地から順番に
記憶される。また、メモリ153〜158へはエラー信
号AAUXER及びVAUXERも供給され、パックデ
ータにエラー信号が立っているときはこのパックデータ
と共にエラー信号もメモリに記憶される。
【0178】そして、メモリ153〜158から読み出
されたパックデータ及びエラー信号は、それぞれエラー
補正回路176〜181へ供給される。ここで、各メモ
リから読み出されたパックデータは、原則として、1ラ
イン分の連続した画像信号データを構成するので、この
読み出されたパックデータの1部分にエラーが発生して
いるときは、そのエラー部分のデータ値を直前のデータ
に置き換える、或るいは、エラー部分の前後のデータの
相加平均値に置き換える等のエラー補正操作を行う。
【0179】エラー補正回路を経た各データは、それぞ
れ各DA変換回路166〜171へ供給されてもとのア
ナログ信号に戻される。なお、各メモリ153〜158
からパックデータの読出を開始するタイミング及びその
読出速度は、ラインヘッダーパックに格納されているラ
イン番号及びサンプル周波数に基づいて行い、また、各
DA変換回路166〜171におけるパックデータのD
A変換動作は、ラインヘッダーパックに格納されている
量子化ビット数に対応させて行う。
【0180】そして、このラインパック再生回路では、
このようにラインヘッダーデータの内容に対応させて各
メモリからの読出動作及びDA変換動作を実行するため
に、一旦ラインヘッダーメモリ152に格納されたライ
ンヘッダーのデータを、ラインヘッダーデータ配信装置
159によって制御回路160〜165のうちの該ライ
ンヘッダーに後続するラインデータパックのデータが記
憶されるメモリに付設されている制御回路へ配信するよ
うにしており、各制御回路は、この配信されたラインヘ
ッダーデータに基づいて各メモリからのデータの読出動
作及びDA変換動作を制御するように構成している。即
ち、各制御回路160〜165において、制御回路から
メモリへの点線の矢印はメモリからパックデータを読み
出すための読出制御信号を表し、また、制御回路からD
A変換回路への点線の矢印は、DA変換回路におけるD
A変換動作を制御するためのDA変換制御信号を表して
いる。
【0181】そして、ラインヘッダーデータ配信装置1
59は、以上に述べた配信動作をアイテム判別器151
から入力されるラインパックのアイテムデータに基づい
て実行する。その配信動作のフローは、図25に示すと
おりであり、このフローについて説明すると、配信装置
159は、まず、ステップST1においてアイテム判別
器151からのラインパックアイテムデータの入力を確
認すると、次のステップST2においてこの入力された
アイテムがラインヘッダーのアイテムであるかどうかを
判断する。そして、これがラインヘッダーのアイテムで
あるときは、配信装置159内に設けられているアイテ
ムデータメモリをクリアーして(ステップST3)次の
アイテムデータが入力されるのを待つ(ステップST
4)。
【0182】ラインヘッダーパックに続く次のラインデ
ータパックのアイテムデータが入力されると、入力され
たアイテムデータを配信装置内のアイテムデータメモリ
に記憶すると共に、メモリ152に格納されているライ
ンヘッダーデータを、該入力されたアイテムのパックデ
ータを記憶するメモリ(153〜158のいずれか)の
出力側に設けられている制御回路へ配信し、その内部の
ラインヘッダーデータメモリに記憶する(ステップST
5、ステップST6)。
【0183】この配信記憶動作の終了後、更に次のライ
ンパックのアイテムが入力されたら、この入力されたア
イテムが既にアイテムデータメモリ内に記憶されている
かどうかを判断し(ステップST7,ステップST
8)、記憶されていないときは更にこのアイテムがライ
ンヘッダーアイテムであるかどうかを判断し(ステップ
ST9)、NOのときはステップST5へ戻る。なお、
ステップST8を実行する理由は、ラインヘッダーデー
タを記憶すべき制御回路内のラインヘッダーデータメモ
リに1回だけ記憶するためである(後述する図26の
〔3〕に示されるように、制御回路内のラインヘッダー
データメモリへは異なるラインヘッダーのデータが逐次
記憶され、同じラインヘッダーのデータが反復して記憶
されないことが必要である)。ステップST9の判断結
果がYESのときは、ステップST3へ戻る。
【0184】なお、ラインパック再生回路内に設けられ
ている書込禁止制御回路150は、アイテム判別器15
1からラインヘッダーアイテムが入力されると書込制御
回路172による各メモリ153〜158へのパックデ
ータの書込動作を許可し、かつ、そのラインヘッダーの
もとに作成されているラインパック系列が終了すると書
込を禁止する。なお、この禁止動作は、次のようにして
行われる。即ち、バイト位置カウンタ182は、アイテ
ム判別器151からラインヘッダーアイテムが入力され
ると、スイッチSW10から供給されるパックデータの
バイト位置をカウントする動作をリセットスタートする
ように構成されている。
【0185】そして、書込禁止制御回路150は、ライ
ンヘッダーメモリ152から供給されるTSD及びQU
に基づいてラインパック系列の全バイト数を算出し、バ
イト位置カウンタ182のカウント出力が該算出値に一
致したらラインパックデータ系列の終端であることを認
識して(1つのラインパックデータ系列の途中にほかの
オプショナルパックが介在することのないようにパック
の記録が行われるので、このような方法によりラインパ
ックデータ系列の終端を検出することができる)上記の
禁止動作を実行する。
【0186】但し、書込禁止制御回路150は、ライン
ヘッダーパックデータにエラーが発生したとき或いはラ
インパックのアイテムにエラーが発生したときには、直
ちに各メモリへの書込動作を禁止し、この書込禁止状態
を、次のラインヘッダーアイテムが入力されるまで継続
する。この場合、ラインパックのアイテム部分のエラー
か否かの判断は、書込禁止制御回路150へエラー信号
が入力された時点でバイト位置カウンタ182の出力の
値を見ることによって行い、また、ラインヘッダーパッ
クデータのエラーであるかどうかの判断も、エラー信号
入力時のバイト位置カウンタ182の出力の値を見るこ
とにより行う。
【0187】なお、制御回路160〜165によってメ
モリ153〜158から各データを読み出すときの読み
出しアドレスは、各メモリ153〜158へのデータ書
き込み時の書き込みアドレスを各制御回路へも供給して
その内部の読出アドレスメモリ(図示せず)に記憶させ
ておくことにより得る。このように各制御回路が常に正
しい読み出しアドレスを記憶していることにより、例え
ば、ラインパックデータ系列の途中でアイテム部分にエ
ラーが発生し、それ以降のデータが失われても正確に正
しいデータ部分だけが読み出される。
【0188】また、配信装置159から制御回路へ配信
されたラインヘッダーデータ内のCMフラグが「0」の
ときには、制御回路は、第1フィールドにおいて指定さ
れたライン番号に合わせてメモリからデータを読み出し
た後、第2フィールドにおいて、該ライン番号に合わせ
たタイミングで、再びメモリからCMフラグが「0」に
対応するパックデータの反復読出を実行する。なお、こ
の場合にも、各々のラインヘッダーに後続するラインデ
ータを読み出すための読み出しアドレスが制御回路内の
読出アドレスメモリに記憶されているので、反復読出が
正確に実行される。
【0189】次に、ラインヘッダーデータ内のENフラ
グが「1」である場合の処理について説明すると、この
ときは、通常、前述のVAUX SOURCEパック内
のENフラグも「1」が格納され、かつ、このパック内
のCLFコードとしてラインヘッダーパック内のCLF
コードと同じものが格納されているので、図22におけ
る同期信号発生器79のカラーフレームは、VAUX
SOURCEパック内のCLFコードと一致するように
制御が行われる。
【0190】なお、ラインヘッダーパック内のCLFコ
ードがVAUX SOURCEパック内のCLFコード
と一致していないときは、同期信号発生器79のカラー
フレームは、VAUX SOURCEパック内のCLF
コードと一致するように制御が行われる。例外的に、ラ
インヘッダーパック内のENフラグが「1」でそのCL
Fコードが有効とされていて、VAUX SOURCE
パック内のENフラグが「0」のときに限り、同期信号
発生器79のカラーフレームは、ラインヘッダーパック
内のCLFコードと一致するように制御が行われる。
【0191】なお、図23において、DA変換回路16
6〜168の入力側に設けられているSW6〜SW8
は、ラインデータをディジタル信号で出力する場合とア
ナログ信号で出力する場合とに切り換えるためのもので
あり、制御回路160は、ラインヘッダーデータ内のサ
ンプル周波数frが13.5MH、かつ、量子化ビット
数QUが8ビットのときSW6の可動端子を下側に倒
し、制御回路161及び162は、frが13.5/4
MHz、かつ、QUが8ビットのときSW7及びSW8
の可動端子を下側に倒す。
【0192】これにより、メモリから読み出されたパッ
クデータはDY,DR,DBとして図22における切換
回路87へ供給され、DA変換回路85においてアナロ
グ信号へ戻される。この外に、制御回路160〜162
は、ラインヘッダーデータ内のfrが「6」、即ち、
4:1:1フォーマットによるサンプリングで、かつ、
QUが8ビットのときもSW6〜SW8の可動端子を下
側へ倒す。
【0193】参考までに、ラインパック再生回路へ入力
されるラインパックデータ列の具体例を挙げて、そのと
きのメモリ153〜158に記憶されるデータの内容、
及び制御回路160〜165内のラインヘッダーデータ
メモリに記憶されるデータの内容を図26を用いて説明
する。この図において、〔1〕は、ラインパック再生回
路へ入力される5つのラインパックデータ列を表し、
(1)〜(5)の順でラインパック再生回路へ入力され
るものとする。このとき、これらのラインパックデータ
は、同図の〔2〕に示されるようにメモリ153〜15
8の各先頭番地から順番に記憶される。
【0194】また、これらのラインパックデータ系列の
各ラインヘッダーデータは、同図の〔3〕に示されるよ
うに、各制御回路のラインヘッダーデータメモリへその
先頭番地から順番に記憶される。各制御回路内には、こ
の外に前述のごとく各ラインヘッダーに対応して読み出
すべきアドレスが読出アドレスに記憶され、各ラインヘ
ッダーにおいて指定された条件のもとにメモリ153〜
158から各ラインヘッダーに対応するパックデータの
読み出しを実行すると共に、そのDA変換を実行する。
例えば、この図の〔2〕及び〔3〕において、制御回路
160は、ラインヘッダー(A)のデータによりライン
パックデータ列(1)のYデータを、ラインヘッダー
(B)のデータによりラインパックデータ列(2)のY
データを、ラインヘッダー(D)のデータによりライン
パックデータ列(4)のYデータを、それぞれYメモリ
から読み出してDA変換を実行する動作を逐次行う。
【0195】6. ディジタルダビングにおけるエラー
対策 本実施例のディジタルVTRにおいては、音声信号及び
画像信号のいわゆるディジタルダビングを行うことが考
えられるが、この場合、前述の情報無しアイテムを利用
してエラー対策を講ずることができる。最後に、この情
報無しアイテムによるエラー対策について説明する。
【0196】ディジタルダビングを、例えば垂れ流し方
式で伝送データ量最小の条件で行うものとすると、実際
に伝送するデータとしては、例えばID0、ID1とデ
ータ部、すなわちSYNCデータ2バイト、IDP、C
1、C2パリティを除いた部分になる。この時データが
エラーであることをテープ上に書き込んでも全く意味が
無い。エラーを子、孫、ひ孫と増やして行くばかりで収
拾がつかなくなるし、本来エラー無しのデータを送出す
べきである。またエラーフラグを追加で書き込むのでは
テープ・フォーマットが異なってしまう。
【0197】そこで本実施例では、情報無しアイテム
「11111111」を利用する。すなわち再生時にパ
ック内のデータに再現不可能なエラーが発生したら、そ
このアイテムコードを「11111111」にしてしま
う。これによって「11111111」は、情報無しパ
ックを示すので、このままダビングしても何の問題も起
きない。
【0198】つまり受信側では、再生されたパックのメ
インエリアに、もしアイテムコード「1111111
1」があれば、それがエラーのパックである事が容易に
分かる。またオプショナルエリアにデータが存在すると
きは、その前後関係からエラーパックの識別が出来る。
すなわちオプショナルエリアにデータが存在しない場合
は、もともとアイテムコード「11111111」が入
っているので問題はない。
【0199】以上のようにエラー部分のアイテムコード
を情報無しアイテムコードに置換するための具体的回路
としては、高々5バイトのDF/Fを用いればよく、図
28にその回路例を示す。この回路について説明する
と、この図において、入力端子0から8ビットのデータ
が入力される。このデータは、1、2、3、4、5なる
8ビットのDF/Fで1パック分遅らされる。この間に
発生したエラーは入力端子8から入力され、12なるR
SF/Fをセットする。この12なるRSF/Fは、パ
ックの先頭のPC0のスロットが入力9より与えられ、
11a、11bなる微分回路により毎パック毎にリセッ
トされる。
【0200】一方イネーブル付きのDF/F13は、入
力10からのPC4スロット信号で有効となり、その5
バイトの期間スイッチ6a、6bを切り替える。従って
エラー時には、スイッチ6bが有効となり、8ビットの
データ「11111111」が出力7から出力される。
なお、以上のようなパックデータではなく画像信号や音
声信号のデータそのものにエラーが発生したときは、そ
れぞれの信号を特有のエラー・コードに置き換えるよう
にする。
【0201】例えば画像信号をDCT圧縮方式、音声信
号を48kHz、16ビットサンプリング方式で変換す
るディジタル記録再生装置においては、 画像信号 DC成分 011111111 AC成分 111101 音声信号 11111111111
11111 に置き換える。以上から情報無しアイテム「11111
111」を、パック構造及びパック構造以外にも適用す
ることにより、画像信号や音声信号のデータを垂れ流し
でダビングするような回路規模最小のディジタル・ダビ
ング方式でも、簡単にテープ・フォーマットを変える事
なく対応できる。
【0202】
【発明の効果】テレビジョン信号の任意のラインの信
号、特に、垂直帰線消去期間内のラインの信号であって
も、この信号の特性に応じた符号化を行った後テープに
記録して再生することができるので、画像圧縮記録方式
デベジタルVTRを業務用VTRとして使用するのに好
都合である。パックへデータを格納する際、その全デー
タ量をバイト単位で表現することにより、パックのアイ
テムデータの位置にも記録データを格納することがで
き、記録領域の利用効率を向上できる。
【0203】記録の対象であるラインのデータ内容が、
第1フィールドと第2フィールドとで同一であるか否か
を示す情報をヘッダーパックに格納してテープ上への記
録を行い、再生時にこの情報に基づいて第1フィールド
のラインの再生データを第2フィールドのラインのデー
タとしても利用することにより、記録データ量を半減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラインヘッダー、ラインYパック、ラインR−
Yパック、及びラインB−Yパックを示す図である。
【図2】ラインRパック、ラインGパック、ラインBパ
ック、及びメーカーコードパックを示す図である。
【図3】垂直ブランキング期間を説明する図である。
【図4】1フレーム分のAAUX領域の構造を説明する
図である。
【図5】1トラック分のVAUX領域の構造を説明する
図である。
【図6】1フレーム分のVAUX領域のパック構造を説
明する図である。
【図7】SUBCODEエリアに記録されるパックの種
類を説明する図である。
【図8】SUBCODEエリアにおけるパックデータの
多重書きを説明する図である。
【図9】メモリインカセットのメモリーマップを説明す
る図である。
【図10】APTによるトラックフォーマットの定義付
けを説明する図である。
【図11】アプリケーションIDの階層構造を説明する
図である。
【図12】アプリケーションIDが「000」の場合の
トラック上のフォーマットを説明する図である。
【図13】ディジタルVTRの記録回路を示す図であ
る。
【図14】パックデータ生成回路の構成を説明する図で
ある。
【図15】ラインパック生成回路の構成を説明する図で
ある。
【図16】ラインパックを用いたデータ記録のパターン
を示す図である。
【図17】記録パターン、fr、QUテーブルの内容を
説明する図である。
【図18】記録領域指定データメモリ及びヘッダーデー
タメモリの内容を説明する図である。
【図19】ラインパックデータメモリ内の記憶データを
説明する図である。
【図20】VAUX用IC28、AAUX用IC29、
及びSUBCODE用IC27の構造を説明する図であ
る。
【図21】ディジタルVTRの再生回路の一部の構成を
示す図である。
【図22】ディジタルVTRの再生回路の他の部分の構
成を示す図である。
【図23】ラインパック再生回路の一部の構成を示す図
である。
【図24】ラインパック再生回路の他の部分の構成を示
す図である。
【図25】ラインヘッダーデータ配信装置の動作フロー
を示す図である。
【図26】ラインパック再生回路におけるラインデータ
メモリのデータ内容、及び制御回路内のラインヘッダー
データメモリの記憶内容を説明する図である。
【図27】パックのアイテムコードを、エラー発生時に
情報無しアイテムに置き換えるための回路構成を示す図
である。
【図28】ディジタルVTRの1トラックの記録フォー
マットを示す図である。
【図29】プリSYNCブロック、及びポストSYNC
ブロックの構造を示す図である。
【図30】AUDIOのフレーミングフォーマット及び
1SYNCブロックの構造を説明する図である。
【図31】1フレーム分の画像データのブロッキングを
説明する図である。
【図32】誤り訂正符号が付加されたVIDEOのフレ
ーミングフォーマットを示す図である。
【図33】VIDEOのバッファリングユニット、及び
1SYNCブロック等の構成を示す図である。
【図34】1トラック分のSUBCODEエリアの構造
を説明する図である。
【図35】AUDIOエリア、及びVIDEOエリアに
おけるSYNCブロックのID部の構造を説明する図で
ある。
【図36】SUBCODEエリアにおけるSYNCブロ
ックのID部の構造を説明する図である。
【図37】パックの基本構造を示す図である。
【図38】大アイテムの構成を説明する図である。
【図39】CASSETTE IDパック、TAPE
LENGTHパック、TIMERREC DATEパッ
ク、TIMER REC START/STOPパッ
ク、REC START POINTパックの構造を示
す図である。
【図40】TOPIC/PAGE HEADERパッ
ク、CONTROL TEXT HEADERパック、
CONTROL TEXTパック、TITLE TOT
ALTIMEパック、TITLE REMAIN TI
MEパックの構造を示す図である。
【図41】テキストデータの記録構造を説明する図であ
る。
【図42】TITLE TIME CODEパック、T
ITLE TIME CODEBINARY GROU
Pパック、TITLE TEXT HEADERパッ
ク、TITLE STARTパックの構造を示す図であ
る。
【図43】TITLE ENDパック、PROGRAM
ENDパック、PART NUMBERパックの構造
を示す図である。
【図44】AAUX SOURCEパック、AAUX
SOURCE CONTROLパック、AAUX RE
C DATEパック、AAUX REC TIMEパッ
ク、AAUX REC TIME BINARY GR
OUPパックの構造を示す図である。
【図45】AAUX CLOSED CAPTIONパ
ック、VAUX SOURCEパック、VAUX SO
URCE CONTROLパック、VAUX REC
DATEパック、VAUX REC TIMEパックの
構造を示す図である。
【図46】VAUX REC TIME BINARY
GROUPパック、CLOSED CAPTIONパ
ック、CONSUMER CAMERA1パック、CO
NSUMER CAMERA2パック、LENSパック
の構造を示す図である。
【図47】GAINパック、PEDESTALパック、
GAMMAパック、DETAILパック、SHUTTE
Rパックの構造を示す図である。
【図48】KNEEパック、FLAREパック、SHA
DING−1パック、SHADING−2パックの構造
を示す図である。
【符号の説明】
LINES…サンプリングライン番号、 TSD…総
サンプル数、fr…サンプリング周波数コード、 Q
U…量子化ビット数コード、CLF…カラーフレームコ
ード、 22…モード処理マイコン、26…信号処理
マイコン、 27,89…SUBCODE用IC、
28,88…VAUX用IC、 29,90…AAU
X用IC、111…ラインパック再生回路、 114
…ラインパック生成管理マイコン、146…ラインパッ
ク生成回路、 150…書込禁止制御回路、152…
ラインヘッダーメモリ、 153〜158…ラインデ
ータメモリ、159…ラインヘッダーデータ配信装置、
160〜165…制御回路、172…書込制御回
路、 176〜181…エラー補正回路、

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号及び音声信号を符号化して記録
    再生するディジタル画像音声信号記録再生装置であっ
    て、 画像信号記録エリアと音声信号記録エリアと付随情報記
    録エリアとを含む記録フォーマットを備えると共に、該
    付随情報記録エリアは、ヘッダーパックと該ヘッダーパ
    ックに後続するパックとから成る構成を有し、 更に、画像信号における任意のラインを指定するライン
    指定データと信号の符号化に関するパラメータとを前記
    ヘッダーパックに記録すると共に、該パラメータに基づ
    いて前記ライン指定データにより指定された画像信号の
    ラインの信号を符号化した出力を前記ヘッダーパックに
    後続するパックに記録する手段とを備えたことを特徴と
    するディジタル画像音声信号記録再生装置。
  2. 【請求項2】 ヘッダーパックは、ライン指定データに
    よって指定されたラインのデータ内容が第1フィールド
    と第2フィールドとで同一であるか否かを示す情報を格
    納するエリアを有していることを特徴とする請求項1記
    載のディジタル画像音声信号記録再生装置。
  3. 【請求項3】 再生されたヘッダーパックからライン指
    定データと信号の符号化に関するパラメータとを抽出す
    る装置と、該抽出されたライン指定データと信号の符号
    化に関するパラメータとに基づいて、該ヘッダーパック
    に後続するパックに記録されているデータからもとの信
    号を復号する復号装置とを備えたことを特徴とする請求
    項1、または2記載のディジタル画像音声信号記録再生
    装置。
  4. 【請求項4】 再生されたヘッダーパックのデータに基
    づいて、ライン指定データによって指定されたラインの
    データ内容が第1フィールドと第2フィールドとで同一
    であるか否かを示す情報の内容を識別する装置と、該識
    別装置により指定ラインのデータ内容が第1フィールド
    と第2フィールドとで同一であることが識別されたと
    き、復号装置から得られた第1フィールドの指定ライン
    の信号を、第2フィールドの指定ラインにおいて再利用
    する装置とを備えたことを特徴とする請求項3記載のデ
    ィジタル画像音声信号記録再生装置。
  5. 【請求項5】 画像信号及び音声信号を符号化してそれ
    ぞれ画像信号記録エリア及び音声信号記録エリアに記録
    し再生すると共に、画像信号の垂直ブランキング期間内
    における任意のラインの信号を付随情報として付随情報
    記録エリアに記録し再生するようにしたディジタル画像
    音声信号記録再生方法において、 該付随情報は、ヘッダーパックと該ヘッダーパックに後
    続するパックとから構成され、 かつ、画像信号の垂直ブランキング期間内における任意
    のラインを指定するライン指定データ及び信号の符号化
    に関するパラメータが前記ヘッダーパックに記録される
    と共に、該パラメータに基づいて前記ライン指定データ
    により指定されたラインの信号を符号化した出力が前記
    ヘッダーパックに後続するパックに記録されることを特
    徴とするディジタル画像音声信号記録再生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009147989A (ja) * 2009-03-30 2009-07-02 Sony Corp 伝送装置および方法

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