JPH0798644B2 - 水素精製装置 - Google Patents

水素精製装置

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JPH0798644B2
JPH0798644B2 JP60257989A JP25798985A JPH0798644B2 JP H0798644 B2 JPH0798644 B2 JP H0798644B2 JP 60257989 A JP60257989 A JP 60257989A JP 25798985 A JP25798985 A JP 25798985A JP H0798644 B2 JPH0798644 B2 JP H0798644B2
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純 石浜
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株式会社新潟鐵工所
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、金属水素化物を利用した水素ガスの精製方
法及び装置に関するものである。
<従来の技術> 稀土類,チタン,マグネシウム、その他の金属をベース
とした水素貯蔵(吸蔵)合金又はメタルハイドライド
(Metal Hyride)と呼ばれている金属水素化物が、水
素化反応を起して速やかに発熱的に水素を吸蔵し、また
この金属水素化物が可逆的に脱水素化反応を起して発熱
的に水素を放出することが知られている。
かような金属水素化物は、水素吸蔵過程において不純物
を含む水素ガス中で水素を選択的に吸蔵し、不純物は吸
蔵され難いため、水素放出過程で放出される水素ガスは
不純物の少ないものとなる。かような金属水素化物の性
質を利用した水素精製装置が種々提案されている。
例えば、特公昭59−53201号公報や特公昭59−53202号公
報には、金属水素化物を内蔵した少なくとも1組の水素
精製容器を熱交換器により相互に熱交換可能に連結し、
一方の容器に精製しようとする水素ガスを吸蔵させると
同時に、他方の容器からは合金に吸蔵されている水素を
精製水素として放出させるようにした水素精製方法と装
置が記載されている。この従来技術によれば、一方の容
器における水素の吸蔵熱を他方の容器の水素の放出に利
用できるので、精製しようとする原料水素をこれらの容
器へ交互に供給することにより、連続的にまた熱効率が
よく行なえるという利点がある。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら上述した従来の水素精製方法又は装置にお
いては、1組の容器に交互に原料水素を供給したり、こ
れらの容器から交互に精製水素を取出すために弁切換方
式を用い、多数の弁の切換操作が必要となるため、操作
が煩雑となるという欠点がある。
そのためこの発明は、原料水素の供給や精製水素の取出
しに際して煩雑な弁切換操作を必要とせずに、回転駆動
力のみで極めて簡単に連続運転できる水素精製装置を提
供することを目的としてなされたものである。
<問題点を解決するための手段> すなわちこの発明の水素精製装置は、金属水素化物を充
填した密閉容器の複数個を回転軸に対して放射方向に配
設してなる回転体と、該回転体の回転に伴い各密閉容器
が低温熱媒室および高温熱媒室を交互に順次通過するよ
うに該回転体の周囲に配設した低温熱媒室および高温熱
媒室と、該回転体の近傍に設けた原料水素供給口および
精製水素出口と、各密閉容器と該原料水素供給口または
精製水素出口と接続する水素導管とからなり、該各水素
導管と原料水素供給口または精製水素出口との前記接続
は、1つの密閉容器が低温熱媒室にあるときこの密閉容
器から延びる水素導管が原料水素供給口のみと連通し、
この密閉容器が高温熱媒室にあるときこの密閉容器から
延びる水素導管が精製水素出口のみと連通するように、
各水素導管が回転体の回転に伴って原料水素供給口およ
び精製水素出口と順次連通または遮断されるようにした
ことを特徴とするものである。
また、この発明の別な実施態様においては、原料水素供
給口と精製水素出口の他に、劣化水素出口を設けてもよ
い。この場合には、1つの密閉容器が低温熱媒室にある
ときこの密閉容器から延びる水素導管が原料水素供給口
のみと連通し、この密閉容器が高温熱媒室にあるときこ
の密閉容器から延びる水素導管が精製水素出口のみと連
通し、この密閉容器から延びる水素導管が原料水素供給
口のみと連通した後精製水素出口のみと連通するまでに
該水素導管が劣化水素出口のみと連通するように、各水
素導管が回転体の回転に伴って原料水素供給口,劣化水
素出口および精製水素出口と順次連通または遮断される
ようにする。
<実施例> 以下に図面に示す実施例を参照してこの発明を詳述す
る。
第1図はこの発明の水素精製装置の1つの実施例を模式
的に示す説明図であり、円板状の3個の回転体1a,1b,1c
が回転軸2に固着され、この回転軸は軸受3により支承
されて、回転軸2の回転とともに回転体も回転しうるよ
うになっている。この実施例では3個の回転体を用いて
いるが、回転体1個でも水素精製装置として機能させる
ことができる。
各回転体1は、第2図の側面図に示したように、放射方
向に配した仕切壁4および環状壁5,5によりその内部が
4個に区画され、各室はそれぞれ1個の密閉容器6を形
成している。各回転体1内に形成される密閉容器6の数
は必ずしも4個とする必要はなく、複数個、好ましくは
3個以上の任意の個数を形成することができる。
なお、各密閉容器6の仕切壁4を断熱材を用いた断熱壁
とすれば、各密閉容器6間の伝熱の影響を防止すること
ができて好ましい。さらには、各密閉容器の内側および
外側に伝熱フィン等の伝熱面を大きくする手段や、ヒー
トパイプ等の熱伝熱手段を設けるといった従来の回転熱
交換器の技術をこの発明にも利用することができる。
各回転体上の密閉容器6内にはいずれも金属水素化物M
が充填されている。また、各密閉容器6の各々からは水
素導管7が引出され、各回転体1a,1b,1cの放射方向同位
置にある密閉容器同士の3本の水素導管は1本にまとめ
られて合体水素導管8となり、回転軸の一端へ延びてい
る。第1図においては合体水素導管として2本しか図示
されていないが、各回転体には4個の密閉容器6が設け
られているから、合計4本の合体水素導管が回転軸の一
端へ延びている。なお、密閉容器6内に充填された金属
水素化物Mは、合体水素導管8を介して連通する密閉容
器6同士においては同種の金属水素化物Mであることが
好ましいが、後述する低温熱媒室15で水素化反応を起し
高温熱媒室14で脱水素化反応を起すものであれば、同種
のものでなくともよい。また金属水素化物Mは、水素化
反応と脱水素化反応の繰返しにより細粒化されることが
ある。そのような場合には、金属水素化物の細粒が水素
導管7に流れ込まないように、密閉容器6内の水素導管
開口部に積層金網等のフィルタ(図示せず)を取付けて
もよい。また、合体水素導管8は回転軸の外周面に沿っ
て延設することもできるが、図示のように回転軸2を中
空とし、この内部に合体水素導管を通すこともできる。
回転軸2の一端部には、回転軸2の回転に伴って水素導
管7および合体水素導管8を介して各々の密閉容器6と
個別に連通又は遮断する原料水素供給口9、劣化水素出
口10および精製水素出口11が設けられている。
すなわち、第3図(A)および(B)に示したように、
中空回転軸2の先端は端板20で閉止され、この先端近傍
にて回転軸中空部はフランジ21により取付けられた管板
22により仕切られ、管板22にて各合体水素導管8が開口
している。端板20と管板22との間の回転軸周壁23の周囲
には、所定個所に原料水素供給口9、劣化水素出口10お
よび精製水素出口11が開口する環状部材24を固定すると
ともに、端板20と管板22との間の回転軸2中空部には中
実の中心軸25を配設する。この中心軸25と回転軸周壁23
との間に構成される環状空間には、中心軸25から放射方
向に配設された4個の仕切部材26によって、各回転体1
の4個の密閉容器6に対応する4個の空洞27が形成さ
れ、各密閉容器からの合体水素導管8が管板22の開口部
にて各空洞27と連通している。また回転軸周壁23には各
空洞27に連通する開孔28が形成されている。なお、参照
番号29は環状部材24を構成している一部材で、各合体水
素導管8が空洞27及び開孔28を介して原料水素供給口
9、劣化水素出口10及び精製水素出口11の各出入口と連
通する時間及びタイミングを調整するものである。かく
して、回転軸2の回転に伴ってその周壁23は部材29の内
周面を摺動回転し、各合体水素導管8は空洞27及び開孔
28を介して原料水素供給口9との連通、遮断;劣化水素
出口10との連通、遮断;および精製水素出口11との連
通,遮断のサイクルを繰返すことになる。
なお、参照番号24aは、回転軸周壁23と環状部材24との
摺動縁部に設けたシール材を表す。
上記のように一体的に組み立てられた回転体1a,1b,1cと
回転軸2は、第1図に示したように外側ダクト12で囲繞
され、さらにこの外側ダクトの内部は回転軸2を挟んで
延びる仕切壁13によって2つのダクト部に区画される。
仕切壁13は回転軸2および回転体1a,1b,1cの回転に支承
がないように、これらに対して僅かな間隔を隔てて設け
られている。この場合、図示したように回転軸2を中空
とし、回転軸内に水素導管7および合体水素導管8を通
すようにすれば、回転軸2と仕切壁13との間隔を小さく
でき各ダクト部の間のシール性を向上さることができ
る。かくして各ダクト部に高温熱媒あるいは低温熱媒を
流すことによって、回転軸2の一側、例えば上側に高温
熱媒室14が形成され、回転軸2の他側、例えば下側に低
温熱媒室15が形成される。かような構成によって、外部
駆動源(図示せず)による回転軸2の回転に伴い、各回
転体の密閉容器6が高温熱媒室14および低温熱媒室15を
交互に順次通過できるようにされている。
なお、各熱媒室14,15に流す熱媒は、流体であればその
種類は特に限定されないが、一般的には気体が好ましく
使用できる。また各熱媒室に実質的に等しい圧力で流体
の熱媒が供給される場合には各熱媒室間のシールを厳密
にする必要はない。
上記したごとき構成のこの発明の水素精製装置の作動を
以下に説明する。第4図は、第1図のように配置された
回転体の1つを取出した説明図であり、第1図と同じ部
材には同じ参照番号を付すことにより説明を省略する。
前述したように、回転軸2の回転に伴い回転体1の各密
閉容器6は位置(低温熱媒室15内)→位置(低温熱
媒室15と高温熱媒室14との間)→位置(高温熱媒室14
内)→位置(高温熱媒室14と低温熱媒室15との間)と
図中矢印の方向へ回動する。
いま、密閉容器6の1つが位置にある場合を考える
と、この位置にある密閉容器から延びる水素導管7およ
び合体水素導管8は、空洞27を介して原料水素供給口9
と連通している(第3図参照)。必要により圧縮器30に
より加圧された原料の粗水素ガスは、バッファタンク31
を経て原料水素供給口9から導入され、空洞27、合体水
素導管8、水素導管7を経て低温熱媒室15内にある位
置の密閉容器6へ供給される。ここで密閉容器6内の金
属水素化物は冷却されつつ原料粗水素ガス中の水素を吸
蔵する。その際、粗水素ガス中の不純物は吸蔵されず、
原料水素供給口以後の配管や密閉容器内に多少濃縮され
た状態で残留する。
次いで、この密閉容器が回動して、低温熱媒室15と高温
熱媒室14の間すわなち位置にくると、位置にあった
ときより金属水素化物の温度が上昇し、密閉容器6内の
圧力が高まる。この位置においては、この密閉容器6
から延びる水素導管7と合体水素導管8は空洞27と開孔
28(第3図)を介して劣化水素出口10と連通されてお
り、従って密閉容器内の不純物が少量の水素ガスと共に
劣化水素ガスとして劣化水素出口10からパージされる。
さらにこの密閉容器6が回動して高温熱媒室14内すなわ
ち位置にくると、密閉容器の金属水素化物はさらに温
度が上昇し、吸蔵していた水素を放出する。この位置
においては、この密閉容器から延びる水素導管7と合体
水素導管8は空洞27と開孔38(第3図)を介して精製水
素出口11と連通されており、従って密閉容器6内に放出
された高純度水素は精製水素出口11から取出される。
この密閉容器6がさらに回動して位置にあるときは、
この密閉容器から延びる水素導管7と合体水素導管8
は、原料水素供給口9、劣化水素出口10、精製水素出口
11のいずれとも連通せずに、遮断された状態を保ち、密
閉容器内の金属水素化物は次第に冷却されながら位置
へと移動していく。
上述のようにして各回転体の4個の密閉容器は→→
→→と回転する間に、原料水素中の水素の吸蔵→
残留不純物の排出→精製水素の放出というサイクルを繰
返し行なうことによって、原料粗水素ガスから高純度精
製水素ガスを連続して取出すことができ、残留不純物は
精製水素ガスとは別にパージすることができることにな
る。
なお、上述した実施例においては、不純物を含む劣化水
素ガスのパージは、第3図に示したように、回転軸2の
周壁23に設けた開孔28と部材29の寸法を調節することに
より、劣化水素出口10と空洞27とが連通する時間とタイ
ミングを調整して行なわれている。しかしながら、第1
図に示したように劣化水素出口10の出口配管に自動弁32
を配置し、回転軸2の位置をリミットスイッチ(図示せ
ず)等で検知して適切なタイミングで自動弁32を開閉し
てもよい。また、出口配管に圧力計や積算流量計を設け
て、劣化水素ガスがパージされる圧力が一定値まで降下
したとき、あるいは劣化水素ガスパージ量が一定量に達
したときに自動弁32が閉となるようにすることもでき、
さらには吸引手段を設け積極的にパージするようにして
もよい。なお、劣化水素出口10の位置は上記のような手
段によっては原料水素供給口9と精製水素出口11の間で
あればよいが、好ましくは密閉容器6の金属水素化物M
が水素を吸蔵したときより高温域で劣化水素ガスをパー
ジできるようにするのが好ましい。パージされた劣化水
素ガスは、必要に応じて熱交換器33で冷却したのち弁34
を経て原料水素中に戻してもよく、あるいは弁35を経て
他の場所へ移送してもよい。
また、水素化反応をして水素を吸蔵した金属水素化物
は、脱水素化反応をして水素を放出した金属水素化物よ
りも、若干重量が重くなるが、この重量差を利用して回
転体1に回転力を付与することも可能でる。すなわち第
5図に示したように、位置にある回転体1の密閉容器
6内で金属水素化物の水素吸蔵反応が起り、これと180
゜ずれた位置にある密閉容器6内で金属水素化物の水
素放出反応が起るように、高温熱媒室14と低温熱媒室15
の位置および原料水素供給口9、劣化水素出口10、精製
水素出口11の位置を定めることによって、位置の水素
化金属水素化物重量と位置の脱水素化金属水素化物重
量との間い重量差を生ぜしせめ、この重量差によって図
中矢印で示すような回転力を回転体に常時付与すること
ができる。これによって、回転軸の外部駆動源を無くす
ことができ、あるいは回転軸を回転させるための外部動
力を少なくすることができる。
上述したように、回転体の各密閉容器6と原料水素供給
口9、劣化水素出口10および精製水素出口11とは、水素
導管7および合体水素導管8を介して連通、遮断される
が、これらの水素導管7,8は必ずしも回転軸2と別体の
チューブ状とする必要はなく、例えば第6図乃至第8図
に示したように中空の回転軸2内を長手方向に延びる十
字型の仕切部材40によって区分し、この仕切部材40と回
転軸周壁23とによって形成される4本の流路41を水素導
管として利用することもできる。この場合、各流路41は
導管42によって各密閉容器6と連通させる。この実施例
においても、回転軸2の一端部に第8図に示したよう
に、原料水素供給口9、劣化水素出口10および精製水素
出口11を第3図の実施例と実質的に同様にして配設する
ことができる。なお、第6図乃至第8図において、第3
図の同じ部材にはそれらと同じ参照番号を付すことによ
り説明を省略する。
上述した実施例はいずれも、劣化水素出口10を原料水素
供給口9および精製水素出口11とは別に設けた例である
が、劣化水素を精製水素出口11あるいは原料水素供給口
9からパージさせるようにすれば、第3図(B)に示し
た環状部材24における劣化水素出口10は設ける必要がな
くなり、第9図に示したように劣化水素出口のない環状
部材50を使用することができる。かような環状部材50の
精製水素出口11から劣化水素をパージさせるには、第10
図に示したように、精製水素出口配管51に開閉弁51を設
け、この開閉弁52の上流から劣化水素パージ配管53を分
岐させて開閉弁54を設ける。密閉容器に残留している不
純物を含む劣化水素は、金属水素化物から放出される精
製水素ガスに先立って精製水素出口11から排出されてく
るため、精製水素出口11からの排気の初期には、弁52を
閉とし弁54を開とすれば、劣化水素を配管53からパージ
することができる。所定量の劣化水素の排出後は精製水
素が排出されてくるから弁54を閉とし弁52を開とするこ
とにより精製水素を配管51から取出すことができる。第
11図は、第9図の環状部材50の原料水素供給口9から劣
化水素を抜出す例を示すものであり、原料水素供給口9
の上流の供給配管55に開閉弁56を設け、この開閉弁56の
下流から劣化水素パージ配管57を分岐させて開閉弁58お
よび吸引手段59を設ける。原料水素の供給に際しては、
弁56を開とし弁58を閉とすれば、圧縮器30、バッファタ
ンク31を経て原料水素供給口9から原料粗水素ガスを密
閉容器内へ供給することができる。密閉容器内の金属水
素化物により水素の吸蔵がなされたのちは不純物が残留
するから、水素吸蔵がなされるに十分な時間経過後に弁
56を閉とし弁58を開として吸引手段59を作動させること
によって、残留不純物を含む劣化水素を原料水素供給口
9および配管57を介してパージすることができる。
本発明の水素精製装置は、上記した実施例のみに限定さ
れるものではなく、特許請求の範囲内で種々の変形が可
能である。例えば回転軸2から放射方向に多数の仕切壁
13を延設せしめて、回転軸のまわりに高温熱媒室と低温
熱媒室を対として複数組設けるようにしてもよい。ま
た、回転体は必ずしも円板状とする必要はなく、球状や
多角形状としてもよい。さらに、金属水素化物を充填し
た複数個の密閉容器は、図示した回転体1a,1b,1cのよう
に一体構造にする必要はなく、回転軸の周方向に放射状
に散在させて回転軸とともに回転しうるように配置して
あればよい。
さらに、例えば第12図に示したように、金属水素化物を
充填した円筒状の密閉容器60の複数個を互いに平行にな
るように環状に並列させてチェーンまたはベルト等の無
端回転送行部材61上に配列し、密閉容器60の下半分が嵌
合する切欠き63を有する複数の回転歯車64(第1図の実
施例の回転軸に相当する)間に該無端回転送行部材61を
架設することによって、回転体62を形成することができ
る。そして、高温熱媒室65と低温熱媒室66とを交互にな
るように無端回転送行部材61の走行方向にそれぞれ配設
することによって、第1図の実施例の装置と同様に機能
させることができる。
なお、この実施例においては原料水素供給口9、劣化水
素出口10又は精製水素出口11に接続する水素導管7は、
一部可撓性材料を使用し、第3図の空洞27に接続させる
ことができる。あるいはまた該空洞が無端回転送行部材
61と平行して移動するように、第13図乃至第15図に示し
たように、所定間隔で原料水素供給口9、劣化水素出口
10および精製水素出口11が繰返し開口しかつ無端回転送
行部材61の走行形状と略同形の筒状環状部材67を無端回
転送行部材61の側面に配設するとともに、この筒状環状
部材67の内部空間に第3図の空洞27に対応する空洞空69
を有する複数のチャンバ68を摺動可能に配設し、各密閉
容器60からの水素導管7を各チャンバ68と連通させるこ
とによって、各チャンバ68を無端回転送行部材61上の各
密閉容器60と平行して移動させるようにすることもでき
る。このチャンバ68には空洞69に連通する開口70が形成
されており、無端回転送行部材61の送行に従って各水素
導管7は空洞69と開口70を介して原料水素供給口9との
連通、遮断;劣化水素出口10との連通、遮断;および精
製水素出口との連通、遮断のサイクルを繰返す。
なお、第13図乃至第15図の参照番号71は、筒状環状部材
67を構成する一部材で、原料水素供給口9、劣化水素出
口10及び精製水素出口11の各出入口と各水素導管7とが
空洞69及び開孔70を介して連通する時間及びタイミンク
を調整するものである。参照番号72は、隣り合うチャン
バ68の開口70を有する面同士を連結する可撓性材料から
なるシール板であり、筒状環状部材67の部材71に当接摺
動して原料水素供給口9、劣化水素出口10及び精製水素
出口11において出入する水素同士が短絡するのを防止す
る働きをする。参照番号73は、隣り合うチャンバ68の底
面同士を連結する可撓性の連結部材であり、これによっ
て複数のチャンバ68を一繋ぎとして筒状環状部材67内を
送行させることができる。また参照番号74は、筒状環状
部材67側面の長手方向に穿設したスリットであり、これ
によって各水素導管7がチャンバ68と連通した状態で移
動することができる。
<発明の効果> この発明の水素精製装置は上述のごとき構成としたた
め、回転体の回転に伴い各密閉容器が低温熱媒室と高温
熱媒室を順次回動する間に、各密閉容器から延びる水素
導管と原料水素供給口との連通,遮断;劣化水素出口と
の連通,遮断;および精製水素出口との連通,遮断のサ
イクルが順次自動的に繰返されるため、水素の装置内へ
の供給と排出に際して従来必要とされていた煩雑な弁切
換装置を行なう必要がない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の水素精製装置の実施例を示す説明
図;第2図は第1図における回転体の側面図;第3図
(A)および(B)は第1図における原料水素供給口、
劣化水素出口および精製水素出口の断面図;第4図はこ
の発明の装置の作動を示す説明図;第5図はこの発明の
装置の別な実施例の作動を示す説明図;第6図はこの発
明の装置のさらに別な実施例を示す説明図;第7図は第
6図のA−A断面図;第8図は第6図のB−B断面図、
第9図はこの発明の装置のさらに別な実施例における水
素出入口の断面図;第10図および第11図は第9図の水素
出入口を用いた場合の原料水素、劣化水素、精製水素の
供給,排出の例を示す説明図;第12図はこの発明の装置
のさらに別な実施例を示す説明図;第13図は第12図の装
置と組合せる水素出入口の断面図;第14図は第13図のC
−C断面図;および第15図は第13図のD−D断面図であ
る。 1,62……回転体、2……回転軸、6,60……密閉容器、7
……水素導管、8……合体水素導管、9……原料水素供
給口、10……劣化水素出口、11……精製水素出口、12…
…外側ダクト、13……仕切壁、14,65……高温熱媒室、1
5,66……低温熱媒室、64……回転歯車。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属水素化物を充填した密閉容器の複数個
    を回転軸に対して放射方向に配設してなる回転体と、該
    回転体の回転に伴い各密閉容器が低温熱媒室および高温
    熱媒室を交互に順次通過するように該回転体の周囲に配
    設した低温熱媒室および高温熱媒室と、該回転体の近傍
    に設けた原料水素供給口および精製水素出口と、各密閉
    容器と該原料水素供給口または精製水素出口と接続する
    水素導管とからなり、該各水素導管と原料水素供給口ま
    たは精製水素出口との前記接続は、1つの密閉容器が低
    温熱媒室にあるときこの密閉容器から延びる水素導管が
    原料水素供給口のみと連通し、この密閉容器が高温熱媒
    室にあるときこの密閉容器から延びる水素導管が精製水
    素出口のみと連通するように、各水素導管が回転体の回
    転に伴って原料水素供給口および精製水素出口と順次連
    通または遮断されるようにしたことを特徴とする水素精
    製装置。
  2. 【請求項2】前記回転軸を中空とし、各密閉容器からの
    水素導管を該回転軸内部を通して該回転軸の一端へ延設
    し、該回転軸の一端に設けた原料水素供給口または精製
    水素出口と接続したことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の装置。
  3. 【請求項3】金属水素化物を充填した密閉容器の複数個
    を回転軸に対して放射方向に配設してなる回転体と、該
    回転体の回転に伴い各密閉容器が低温熱媒室および高温
    熱媒室を交互に順次通過するように該回転体の周囲に配
    設した低温熱媒室および高温熱媒室と、該回転体の近傍
    に設けた原料水素供給口、劣化水素出口および精製水素
    出口と、各密閉容器と該原料水素供給口、劣化水素出口
    または精製水素出口と接続する水素導管とからなり、該
    各水素導管と原料水素供給口、劣化水素出口または精製
    水素出口との前記接続は、1つの密閉容器が低温熱媒室
    にあるときこの密閉容器から延びる水素導管が原料水素
    供給口のみと連通し、この密閉容器が高温熱媒室にある
    ときこの密閉容器から延びる水素導管が精製水素出口の
    みと連通し、この密閉容器から延びる水素導管が原料水
    素供給口のみと連通した後精製水素出口のみと連通する
    までに該水素導管が劣化水素出口のみと連通するよう
    に、各水素導管が回転体の回転に伴って原料水素供給
    口,劣化水素出口および精製水素出口と順次連通または
    遮断されるようにしたことを特徴とする水素精製装置。
  4. 【請求項4】前記回転軸を中空とし、各密閉容器からの
    水素導管を該回転軸内部を通して該回転軸の一端へ延設
    し、該回転軸の一端に設けた原料水素供給口、劣化水素
    出口または精製水素出口と接続したことを特徴とする特
    許請求の範囲第3項記載の装置。
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JP2820706B2 (ja) * 1989-03-02 1998-11-05 株式会社日本自動車部品総合研究所 電磁結合用のコイルを有する電力供給装置

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