JPH079798A - 樹脂入り木製品の製造方法 - Google Patents

樹脂入り木製品の製造方法

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JPH079798A
JPH079798A JP17471893A JP17471893A JPH079798A JP H079798 A JPH079798 A JP H079798A JP 17471893 A JP17471893 A JP 17471893A JP 17471893 A JP17471893 A JP 17471893A JP H079798 A JPH079798 A JP H079798A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
wood
groove
processed
pattern
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Pending
Application number
JP17471893A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Manabe
英次 真部
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UTSUDO RETSUKUSU KK
Original Assignee
UTSUDO RETSUKUSU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被加工材が湾曲していても樹脂液が流出せ
ず、保持固定させた装飾効果の高い樹脂象嵌とステンド
グラスの様な樹脂入り木製品を製造することを目的にす
る。 【構成】 レーザ加工により被加工木材5の表側に原稿
のパターンと同一形状の溝部6を穿設したのち、該溝部
6に熱硬化性樹脂16を注入してこの樹脂16を硬化す
る。その後、被加工木材5の裏側を切削して前記溝部6
の樹脂16を露出させて成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木製の被加工材(被加
工木材)を装飾模様に従って穿設し、この穿設した部分
に透明または着色した樹脂を注入して、樹脂入りの木製
品を製造する方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】金属製の被加工材を装飾模様に従って薬
液による腐食処理をして透孔部を形成し、この透孔部に
プラスチックを圧入するものは、特公昭60−4944
0号により公知である。しかし、これと同じ方法で樹脂
の象嵌を施した木製品を製造しようとしても、薬液によ
る腐食処理では木製品に正確な穿孔を形成できないの
で、複雑な形状の透孔部を形成すること自体が困難であ
る。もっとも木製品に正確な装飾模様を穿設する程度の
ことは従来公知のレーザ加工技術を利用すれば可能であ
る(例えば特公昭58−15232号公報)が、木製品
の穿孔にプラスチックを圧入するとなると、破損の虞れ
が大きく複雑で繊細な模様の加工がほとんど不可能なた
め、木製品に樹脂の象嵌を施した技術は未だ存在しない
のが実情である。
【0003】これを改善するものとして、本出願人は木
材の持つ金属にない暖い感じと樹脂が備える装飾性の高
さの双方を利用し、木材の中に樹脂を嵌入して装飾効果
の高い樹脂象嵌を施した木製品を製造する方法を既に出
願した(特願平4−177406号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記先願の樹脂入り木
製品の製造方法は、樹脂が被加工木材に所定パターンの
透孔を穿ってこれに樹脂を注入するのであるが、注入し
た樹脂が硬化するまでは被加工木材の裏面に裏板を接着
して透孔をふさぎ樹脂の流出を阻止する必要があった。
しかも裏板の接着が不完全だと樹脂が被加工木材の裏面
に洩れて硬化するため、これを除去するため手間を要し
工程が繁雑になるという問題点があった。さらに被加工
木材が円弧状に湾曲した形状の場合は、裏板を隙間なく
接着するのは困難であり、しばしば隙間が生じてこの隙
間より樹脂が硬化前に流出してしまうという欠点があっ
た。本発明はこうした実情に鑑み、裏板を使用せずに木
材の中に樹脂を嵌入して、装飾効果の高い樹脂象嵌を施
した木製品を製造することを目的にする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、レーザ加工により被加工木材の表側に原稿
のパターンと同一形状の溝部を穿設し、該溝部に熱硬化
性樹脂を注入してこの樹脂を硬化したのち、被加工木材
の裏側を切削して前記溝部の樹脂を露出させて成る。
【0006】
【作用】本発明によれば、レーザ加工により作製した原
稿に忠実な溝部に、液状の熱硬化性樹脂を注入するの
で、溝部の細部に樹脂が行き渡るとともに、樹脂が溝部
の外に流出せず正しく溝部内に留まり硬化する。その
後、被加工木材を裏側より樹脂面が露出するまで切削す
れことにより、木材の中に樹脂を嵌入した樹脂象嵌品を
施した木製品が得られる。
【0007】
【実施例】以下図面を参照して実施例を説明する。なお
本発明により製造される模様は微細かつ複雑なものが可
能であるが、ここでは模様は簡単なものを例にして説明
する。レーザによる溝の作製は、以下のようにする。図
1(A)において、1は白地に黒い四角形を描いた原稿
で、これを黒白反転させて等倍で印画紙(図示せず)に
焼付け、その印画紙をネガフィルムで撮影することによ
り、原稿どおりに四角形部分を黒く現像しその余は透明
の彫刻用フォトマスク2を作製する(図1(B))。次
に、表面にフォトレジスト皮膜を塗った薄い金属板(図
示せず)を用意し、この金属板に彫刻用フォトマスク2
を重ねて露光し、その透明部分を通過して感光した部分
のフォトレジスト皮膜を不溶性にすると共に、フォトマ
スク2の黒い四角形部分に相当する非感光部分のフォト
レジスト皮膜を現像液により溶解して除去する。そして
この金属板をエッチングして、前記の現像液により除去
した四角形部分を腐蝕させ、これにより原稿1と同じ四
角形の穿孔3を打抜いた彫刻用レーザマスク4を作製す
る(図1(C))。次に、この彫刻用レーザマスク4を
木製の被加工材5の表面に重ねてその上方よりマスク4
の全面にわたってレーザ光線を照射すると、木製の被加
工木材5の穿孔3より露出する箇所だけが蒸発(昇華)
して、穿孔3と同じ形の四角形をした溝部6が被加工木
材5に穿設される(図1(D))。
【0008】レーザによる穿孔の別の実施例を説明す
る。図2において、7は原稿8を載置する読取り用XY
テーブルであり、このXYテーブル7の上方に原稿を読
み取る原稿読取装置9の検出ヘッド(光電変換器)10
を配置する。原稿8は、例えば地色が白の紙を使用し、
その紙の上に後述のように加工すべき所望のパターン1
1を黒で描いたものである。12は被加工材5を載置す
る加工用XYテーブルであり、このテーブルの上方にレ
ーザ発振器13の加工ヘッド14を配置する。前記両X
Yテーブル7,12は、いずれもX方向およびY方向に
それぞれ移動する機構(図示せず)を有し、しかも両X
Yテーブル7,12は互いに同期して移動するように構
成する。
【0009】穿孔工程は、以下のように行う。原稿8を
読取り用XYテーブル7上に載せ、被加工木材5を加工
用XYテーブル12上に置く。そして、読取り用XYテ
ーブル7がX方向およびY方向に移動を開始すると、こ
れに同期して加工用XYテーブル12はX方向およびY
方向に移動する。読取り用XYテーブル7の移動に伴っ
て、原稿読取装置9の検出ヘッド10が原稿8を順次走
査して読み取っていく。そして、検出ヘッド10が黒で
描かれたパターン11を読み取っているときにはレーザ
発振器13の出力がオンになるように制御回路15が制
御する。従って、検出ヘッド10がパターン11を読み
取っているときにのみ加工ヘッド14からレーザビーム
が発射されるので、このレーザビームにより被加工木材
5には原稿8に描かれているパターン11と同一パター
ンの溝部6が穿設される。
【0010】そして、上記のようにして穿設した溝部6
に、熱硬化性樹脂16を溝部6よりややあふれる程度注
入する(図3)。木製の被加工材5は、その溝部6に注
入した樹脂16が硬化する際に大幅に収縮すると、反り
やひび割れの原因になる。よって、注入する熱硬化性樹
脂16は、不飽和ポリエステル樹脂,エポキシ樹脂,ウ
レタン樹脂などの収縮率の小さい樹脂を選ぶことが好ま
しい。樹脂16の硬化は以下のようにする。図4に示す
ように、超音波発生装置17の上に被加工材5を載置
し、超音波発生装置17を5〜20分作動する。超音波
発生装置17が被加工木材5を振動させ木材の導管より
発生した溝部6内の気泡を除去する。前記樹脂は、一般
に0℃以下の低温でない限り硬化反応は進行するが、実
用的な硬化速度が得られ、かつ樹脂の硬化時の発熱や硬
化ひずみ等により木材の変形を起こさない温度範囲で硬
化させるのが好ましい。常温では約1昼夜で硬化する。
気泡は超音波振動によりすばやく除去され、樹脂16は
気泡による白濁がなく清明な状態で硬化する。
【0011】樹脂16が硬化した後被加工材5の表面を
研磨して、余分にはみ出している樹脂16を除去すると
共に、被加工材5の表面を平滑に仕上げる。その後、被
加工木材5を裏側より樹脂面が露出するまでフライス盤
などの木工用の工具(図示せず)を使用して切削する
(図5,図6)。この切削により裏側の樹脂面にすりガ
ラスのような無数の微細な傷がつくが、切削後に樹脂1
6と同じ材質の熱硬化性樹脂を薄く塗布すれば透明感が
得られる。
【0012】前記実施例において、溝部6を複数個所設
け、それぞれに色の異なる着色の樹脂を注入することに
よりステンドグラスのように色彩の異なる模様が形成で
きる。また、着色剤として金属粉を樹脂16に混入する
と、混入した金属粉が光を反射するので、装飾的な価値
が一層向上する。さらに、被加工木材5として図7のよ
うに湾曲した板を使用することもできる。このように湾
曲した板を数枚組み合わせて、地球儀のような球形の装
飾物を作製することも可能である。
【0013】
【発明の効果】レーザ加工により作製した原稿に忠実な
溝部に液状の熱硬化性樹脂を注入するので、溝部の細部
に樹脂が容易に行き渡り、木材に無理な外力を加えるこ
とによるひび割れ等の破損も生ずることなく、精密な樹
脂象嵌の木製品が製造できる。しかも、裏板を必要とし
ないので、製作が簡便であり、被加工木材が湾曲した板
であっても樹脂液が溝部の外に流出することなく硬化で
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】被加工木材に溝部を作製する一実施例の工程図
である。
【図2】被加工木材に溝部を作製する別の実施例の工程
図である。
【図3】溝部に樹脂を注入している状態の斜視図であ
る。
【図4】気泡を除去している状態の斜視図である。
【図5】樹脂が硬化した状態の断面図である。
【図6】樹脂が硬化した後、被加工木材の裏側を切削し
た状態の断面図である。
【図7】湾曲した被加工木材を使用した場合の断面図で
ある。
【符号の説明】
5 被加工材 6 溝部 16 樹脂 17 超音波発生装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザ加工により被加工木材の表側に原稿
    のパターンと同一形状の溝部を穿設し、 該溝部に熱硬化性樹脂を注入してこの樹脂を硬化したの
    ち、 被加工木材の裏側を切削して前記溝部の樹脂を露出させ
    て成る樹脂入り木製品の製造方法。
JP17471893A 1993-06-22 1993-06-22 樹脂入り木製品の製造方法 Pending JPH079798A (ja)

Priority Applications (1)

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JP17471893A JPH079798A (ja) 1993-06-22 1993-06-22 樹脂入り木製品の製造方法

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JP17471893A JPH079798A (ja) 1993-06-22 1993-06-22 樹脂入り木製品の製造方法

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JPH079798A true JPH079798A (ja) 1995-01-13

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ID=15983440

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JP17471893A Pending JPH079798A (ja) 1993-06-22 1993-06-22 樹脂入り木製品の製造方法

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Effective date: 20000321