JPH0797907A - 能動型消音器 - Google Patents

能動型消音器

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JPH0797907A
JPH0797907A JP5267910A JP26791093A JPH0797907A JP H0797907 A JPH0797907 A JP H0797907A JP 5267910 A JP5267910 A JP 5267910A JP 26791093 A JP26791093 A JP 26791093A JP H0797907 A JPH0797907 A JP H0797907A
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JP
Japan
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wave output
sound wave
housing
output device
exhaust pipe
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JP5267910A
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Inventor
Mitsuru Matsuura
松浦  満
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Sango Co Ltd
Original Assignee
Sango Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 音波出力装置の出力側のハウジング内におけ
る共振による影響を極力抑え、所期の消音性能を確保し
得る能動型消音器を提供する。 【構成】 内燃機関の排気管(3)の出口近傍に音波出
力装置(5)を配設すると共に、排気管(3)の出口及
び少なくとも音波出力装置の音波出力側を囲繞するハウ
ジング(41)を配設する。ハウジング(41)は、音
波出力装置から音波出力方向に所定距離隔てて開口する
筒体に形成し、この筒体内に収容し排気管の外周に対し
て空隙をもって筒状部材(47)を配置する。而して、
排気管からの排気音に対し音波出力装置から出力する逆
位相の音波を干渉させ、ハウジング内における周波数特
性を平坦化しつつ消音を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関に装着される能
動型消音器に関し、特に排気管からの排気音に対し逆位
相の音波を出力する音波出力装置を備え、音波の干渉作
用によって消音を行なう能動型消音器に係る。
【0002】
【従来の技術】近時、内燃機関の排気音と相殺する音波
を出力して能動的に消音する能動型消音器が注目されて
いる。例えば実開昭63−118321号公報に記載さ
れているように、騒音源の内燃機関に対し騒音流出管た
る排気管にスピーカを設け、制御手段からの所定の制御
信号に応じて、内燃機関からの騒音即ち排気音と逆位相
の粗密圧力波即ち音波をスピーカから出力させ、両音波
の打ち消し作用によって消音を行うものが知られてい
る。
【0003】また、実開平4−129817号公報にお
いては、排気ガス圧による圧力波出力装置に対する背圧
の影響を抑えるべく、内燃機関の排気管の出口近傍に配
設し粗密圧力波を出力する少なくとも一つの圧力波出力
装置と、前記排気管の出口を囲繞すると共に該出口側に
開口部を有する拡張管と、該拡張管内に配設し閉空間を
郭成すると共に、該閉空間と前記排気管の出口回りの空
間を連通する連通路を形成した遮蔽板を備え、前記圧力
波出力装置が、前記遮蔽板に支持する振動部材と、該振
動部材を駆動する駆動装置を具備して成るようにしたア
クティブキャンセルマフラが提案されている。さらに、
実開平4−15387号公報には、リング状の振動部材
を排気管の外周とアウターケースの内周との間に配設し
たアクティブキャンセルスピーカが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】更に、本件出願人は振
動部材等を安定した状態で支持し得るようにすることを
目的とし、特願平4−227916号の出願により以下
の発明を提案している。即ち、大径の外筒部と該外筒部
内に同軸に配置する小径の内筒部を有し、該内筒部及び
前記外筒部の各々の一方の軸方向端部間を閉塞する第1
のケースと、該第1のケースの前記内筒部と前記外筒部
の間で軸方向に振動可能に配設する環状の振動部材を有
し、前記第1のケースに支持する音波出力装置と、前記
外筒部の他方の軸方向端部に接合し前記振動部材の音波
出力方向に開口する室を郭成する筒状の第2のケースと
を備え、前記第1のケースの前記内筒部に前記排気管を
挿入して支持するようにしたものである。
【0005】一方、音波出力側の構成、即ち上記出願に
おける第2のケースに対応するハウジングについては未
だ改良の余地があり、これを適切な構成とすることによ
り小型で良好な消音性能を確保することができる。図2
2は音波出力側のハウジングを円筒形状に形成し、排気
管出口及び音波出力装置の出力側を囲繞した能動型消音
器の周波数特性を示したものである。同図に明らかなよ
うに、100乃至600Hzの間で15dB程度の起伏
が生じており、これは同一音圧レベルでの音波出力装置
の消費電力が約30倍の範囲で変化することを意味して
いる。従って、周波数特性における谷の部分の条件を充
足するように(即ち、ピークを基準に)設計しなければ
ならず、高出力アンプ等の大型の駆動装置を必要とし、
耐入力の高い音波出力装置を構成する必要がある。この
ため、装置の大型化、コストアップを招くことになる。
【0006】また、周波数特性の谷と山におけるシステ
ムの感度が異なるため収束特性が著しく損なわれるの
で、回転数の変動が大きいエンジンの排気音を消音する
場合においては応答性が問題となる。このような周波数
特性となる最大の要因は音波出力側のハウジング内の共
振現象にある。このハウジングは、本来排気音に対し音
波出力装置からの出力音波を干渉させる際、外部からの
騒音を遮断し得ると共に、排気音と出力音波を同一音源
として対応し得るようにするために設けられたものであ
るが、ハウジング内で共振することによって周波数特性
にピークが形成される。
【0007】そこで、本発明は、音波出力装置の出力側
のハウジング内における共振による影響を極力抑え、所
期の消音性能を確保し得る能動型消音器を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、内燃機関の排気管の出口近傍に音波出力
装置を配設すると共に、前記排気管の出口及び少なくと
も前記音波出力装置の音波出力側を囲繞するハウジング
を配設し、前記排気管からの排気音に対し、前記音波出
力装置から出力する逆位相の音波を干渉させて消音を行
なう能動型消音器において、前記ハウジングを、前記音
波出力装置から音波出力方向に所定距離隔てて開口する
筒体に形成すると共に、該筒体内に収容し前記排気管の
外周に対して空隙をもって筒状部材を配置することとし
たものである。
【0009】上記能動型消音器において、前記ハウジン
グに対し、前記筒体の中心軸を含む面に対して少なくと
も一方側の側面に、複数の連通孔を穿設することとして
もよい。
【0010】上記能動型消音器において、更に前記筒状
部材の側面の全周に亘って複数の連通孔を穿設すること
としてもよい。
【0011】また、本発明は、内燃機関の排気管の出口
近傍に音波出力装置を配設すると共に、前記排気管の出
口及び少なくとも前記音波出力装置の音波出力側を囲繞
するハウジングを配設し、前記排気管からの排気音に対
し、前記音波出力装置から出力する逆位相の音波を干渉
させて消音を行なう能動型消音器において、前記ハウジ
ングを、前記音波出力装置から音波出力方向に所定距離
隔てて開口する筒体に形成すると共に、該筒体の開口端
を、当該筒体の中心軸に対し傾斜した端面に形成するよ
うに構成することができる。
【0012】上記能動型消音器において、前記ハウジン
グを、前記筒体の中心軸を含む面に対して少なくとも一
方側の側面に複数の連通孔を穿設したものとするとよ
い。
【0013】上記能動型消音器において、更に前記ハウ
ジングを構成する前記筒体内に収容し、前記排気管の外
周に対して空隙をもって筒状部材を配置することとして
もよい。
【0014】上記能動型消音器において、更に前記筒状
部材の側面の全周に亘って複数の連通孔を穿設すること
としてもよい。
【0015】更に、本発明は、内燃機関の排気管の出口
近傍に音波出力装置を配設すると共に、前記排気管の出
口及び少なくとも前記音波出力装置の音波出力側を囲繞
するハウジングを配設し、前記排気管からの排気音に対
し、前記音波出力装置から出力する逆位相の音波を干渉
させて消音を行なう能動型消音器において、前記ハウジ
ングを、前記音波出力装置から音波出力方向に所定距離
隔てて開口する筒体に形成すると共に、該筒体の中心軸
を含む面に対して少なくとも一方側の側面に複数の連通
孔を穿設することとしてもよい。
【0016】上記能動型消音器において、前記連通孔を
穿設するハウジングに関し、前記筒体の全周に亘って複
数の連通孔を穿設してもよい。
【0017】
【作用】上記の構成になる能動型消音器においては、内
燃機関が起動し回転すると、各気筒内の爆発に応じて発
生する爆発音は、排気管を含む排気音経路を介して伝達
され排気音となって排気管から放出される。この排気音
のレベルに応じて音波出力装置からハウジング内に逆位
相の音波が出力され、この出力音波が排気音と相殺され
る。この場合において、音波出力装置の出力側のハウジ
ングを構成する筒体内に収容し、排気管の外周に対して
空隙をもって筒状部材を配置した装置にあっては、筒状
部材によって周波数特性の谷の部分で共振するので、平
坦な周波数特性に近似することとなる。
【0018】また、筒体の開口端を、筒体の中心軸に対
し傾斜した端面に形成した装置においては、筒体を軸方
向に延長し上方側を長く下方側を短く形成することによ
って、共振周波数が軸方向に拡がるため共振周波数のピ
ークが下がる。あるいは、筒体の中心軸を含む面に対し
て少なくとも一方側、例えば下方側の側面に複数の連通
孔を穿設した装置においても、連通孔によって共振周波
数のピークが下がる。更には、上記筒状部材の側面の全
周に亘って複数の連通孔を穿設したものにおいては、連
通孔によって共振周波数のピークが下がると共に周波数
特性の谷の部分で共振し、平坦な周波数特性に一層近似
することとなる。而して、上述の筒状部材、傾斜端面を
有する筒体、並びに連通孔を穿設した筒体及び筒状部材
を適宜組合せ、上述の各種の能動型消音器を構成するこ
とにより、確実に周波数特性を平坦化しハウジング内の
共振による影響を低減することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の能動型消音器の望ましい実施
例を図面を参照して説明する。図1乃至図3は本発明の
第1実施例に係り、まず全体構成を示す図2を参照する
と、内燃機関1の排気マニホールド2に排気管3が接続
され、排気管3に触媒コンバータ9が介装されている。
従って、排気音源たる内燃機関1に対し排気マニホール
ド2、触媒コンバータ9及び排気管3により排気音経路
が構成されている。尚、上記排気管3に更にサブマフラ
(図示せず)を設けることとしてもよい。そして、排気
管3の出口3a近傍に、能動型消音器4が装着されてい
る。能動型消音器4には、音波を出力する音波出力装置
5が設けられ、また排気管3の出口3a近傍における残
留音を検出する残留音検出器6が設けられている。更
に、内燃機関1の回転に同期した信号を出力する回転信
号検出器7が配設されており、残留音検出器6と共にア
ダプティブコントローラ10に接続されている。このア
ダプティブコントローラ10は適応ディジタルフィルタ
を有し、回転信号検出器7の出力信号に基づき残留音検
出器6の出力信号に応じた適応アルゴリズムによって適
応ディジタルフィルタの伝達関数の係数を更新し、残留
音検出器6の出力信号が最小となるように音波出力装置
5を駆動制御するものである。
【0020】能動型消音器4は図1に示すように、音波
出力装置5、並びに音波出力装置5を囲繞するハウジン
グ40及び排気管3の出口3aを囲繞するハウジング4
1から成り、排気管3に支持されている。ハウジング4
0はアルミニウム、合成樹脂等の有底円筒体で、その底
部が排気管3に固着され、その開口端が音波出力装置5
の支持部53を介して音波出力側のハウジング41の大
径開口端に接合されている。而して、ハウジング40に
よって囲繞室ERが郭成され、この囲繞室ERは音波出
力装置5に対し所謂エンクロージャとして機能する。
【0021】また、ハウジング41は円筒状の本体41
bと、これに連続し外径が漸次拡大してハウジング40
に接合される接合部41cから成る筒体で、接合部41
cの大径開口端が、音波出力装置5の支持部53を介し
てハウジング40の開口端に接合され、図1に示すよう
に排気管3の出口3aを含む開口室ORが郭成され、ミ
キサ(混合部)として機能する。ハウジング41は、例
えばアルミニウム製のハウジング40に対し、これと異
なる材料の合成樹脂等で形成することとしてもよい。
【0022】ハウジング41の本体41b内には、この
軸と同軸に筒状部材47が配置され、図2に示すように
例えば三つのブラケット47bによって本体41bに支
持されている。筒状部材47は例えばハウジング41と
同じ材料によって筒状に形成されたもので、その中空部
の内径は排気管3の外径より大径に設定されている。而
して、筒状部材47の一方の開口端から排気管3の出口
3a部分が収容され、筒状部材47内で開口するように
配置されている。更に、ハウジング41の本体41bの
開口端41a近傍には、残留音検出器6が設けられてお
り、この残留音検出器6にて音波出力装置5の出力音波
の排気音に対する干渉作用の残留音が検出され、これに
応じた信号が出力される。尚、残留音検出器6はマイク
ロホン、圧力センサ等、圧力信号を電気信号に変換する
手段であれば、どのような態様であってもよい。
【0023】音波出力装置5は、環状の振動板51と、
これを駆動する駆動装置50を具備し、排気管3に支持
され、排気管3の軸方向に振動し得るように、振動板5
1が支持部53とハウジング41との間に挾持されてい
る。尚、本実施例の振動板51は中心に排気管3挿通用
の孔を有する円錐(コーン)形状であるが、円環形状と
してもよい。音波出力装置5の駆動装置50側は上述の
ハウジング40の囲繞室ER内に収容されている。
【0024】駆動装置50は、電気信号を振動板51の
機械振動に変換する動電型の装置で、振動板51の中央
部に固着されたボビン(図示せず)に巻線(図示せず)
が巻回されて可動コイル52が構成され、この可動コイ
ル52がコア(図示せず)と、これに接合され所定の間
隙を隔てて外側に配置される永久磁石(図示せず)との
間に配置されている。而して、駆動装置50に交流電圧
の駆動信号が供給されると振動板51が振動し、その表
面側の開口室OR方向に粗密圧力波即ち音波が出力され
る。尚、駆動装置50としては、上記に限ることなく、
永久磁石に接続したコアにコイルを巻回し、このコイル
に駆動信号を供給することによって振動板51を振動さ
せる電磁型の装置を構成することとしてもよい。この
外、スピーカ分野において利用される静電型、電歪型、
磁歪型等の種々の構成を採用することができ、更には高
出力を確保すべく振動板51を油圧駆動するように構成
してもよい。
【0025】次に、本実施例の能動型消音器の作動を説
明する。内燃機関1が起動し回転すると、各気筒内の爆
発に応じて発生する爆発音は排気マニホールド2、触媒
コンバータ9及び排気管3の排気音経路を介して伝達さ
れ排気音が形成される。そして、内燃機関1の回転に同
期した回転信号がアダプティブコントローラ10に出力
される。また、開口室ORにおける残留音が残留音検出
器6によって検出され、アダプティブコントローラ10
に出力される。
【0026】アダプティブコントローラ10において
は、回転信号検出器7の出力信号に基づき残留音検出器
6の出力信号に応じた適応アルゴリズムによって適応デ
ィジタルフィルタの伝達関数が排気音経路の伝達関数と
同定するように、即ち残留音検出器6の出力信号が最小
となるように係数が更新され、音波出力装置5に対し駆
動信号が出力される。音波出力装置5の駆動装置50に
駆動信号が入力されると、これに応じて振動板51が駆
動されて所定の周波数で排気管3の軸方向に振動し、開
口室OR内の排気管3の出口3a回りに排気音と逆位相
の音波が出力され、排気管3から放出される排気音と干
渉することとなる。即ち、排気音に対する逆位相の音波
の干渉作用によって、残留音検出器6を含むハウジング
41の本体41bの開口断面内(開口端41a内側の領
域)で排気音が相殺されるように制御される。従って、
残留音検出器6含む本体41bの開口断面部分に適切な
消音領域が形成される。ここで、排気管3の出口3aは
筒状部材47に囲繞されており、この筒状部材47内に
おいてハウジング41内の周波数特性における谷の部分
で共振するように設定しておくことにより、図22に一
点鎖線で示すように周波数特性が平坦化される。
【0027】而して、本実施例によれば、振動板51に
よる粗密圧力波即ち音波が排気管3回りに均一に出力さ
れ、排気管3の外周で均一な特性が得られると共に、筒
状部材47によってハウジング41内の周波数特性が平
坦化されるので、消音作用を効果的に行なうことができ
る。
【0028】図4及び図5は本発明の能動型消音器の第
2実施例を示すもので、音波出力装置5の出力側のハウ
ジング42が、前述の第1実施例のハウジング41に比
し、図示しない車体後方に向けて長さExだけ軸方向に
延長すると共に、開口端42aがハウジング42の中心
軸に対し傾斜した端面に形成されている。換言すれば、
円筒状のハウジング42の開口端42aから音波出力装
置5までの軸方向長さが上方から下方にかけて(車体側
から路面側にかけて)漸減し、上方の軸方向長さより下
方の軸方向長さが図4の長さExだけ短くなるように切
欠かれ、下方の軸方向長さが第1実施例のハウジング4
1の軸方向長さ(L)と同じになるように設定されてい
る。その他の構成は第1実施例と同様であり、図2に示
す全体構成を有するが、本実施例においては筒状部材4
7は設けられていない。尚、第1実施例と同一の部品に
ついては同一符号を付して説明は省略する(以下、同
様)。
【0029】而して、本実施例によれば、第1実施例と
同様に作動するが、ハウジング42内の共振周波数がハ
ウジング42の軸方向に拡がることになるので、共振周
波数の最大値(ピーク)が下がり尖鋭度(Q)が小さく
なる。また、ハウジング42の上方側面が車体後方まで
延長され、排気が車体に直接接触することなく大気に放
出されるので、車体側の熱対策が不要となる。一方、ハ
ウジング42の下方側面は車体後方にかけて切除された
形状を呈しているので、段差のある路面を車両が走行す
る場合においても、ハウジング42の路面への接触を回
避することができる。
【0030】図6及び図7は本発明の能動型消音器の第
3実施例を示すもので、音波出力装置5の出力側のハウ
ジング43は第1の実施例のハウジング41と同一の円
筒状に形成されているが、その側面の全周に亘って複数
の連通孔(代表して43hで表す)が穿設されている。
その他の構成は第1実施例と同様であり、図2に示す全
体構成を有するが、本実施例においては筒状部材47は
設けられていない。而して、本実施例によればハウジン
グ43に穿設された連通孔43hによってハウジング4
3内における共振周波数のピークが下がり(尖鋭度
(Q)が小さくなり)、平坦な周波数特性に近似する。
【0031】図8は本発明の第4実施例を示すもので、
第3実施例のハウジング43が側面の全周に亘って連通
孔43hが穿設されているのに対し、本実施例では出力
側のハウジング44の下方(路面側)半分にのみ複数の
連通孔44hが穿設され、上方の側面は板体のままとさ
れている。その他の構成は第3実施例と同様である。而
して、本実施例においては、ハウジング44内における
共振周波数のピークを下げつつ、上方への排気の流出を
防止し車体に対する熱的影響を小さくすることとしてい
る。
【0032】図9は本発明の第5実施例を示すもので、
図4の第2実施例と図6の第3実施例とを組合せたもの
である。即ち、本実施例の出力側のハウジング45は第
2実施例のハウジング42の外形と同様、第1実施例の
ハウジング41を軸方向に延長すると共に、開口端45
aがハウジング45の中心軸に対し傾斜した端面に形成
されており、加えて第3実施例のハウジング43同様、
ハウジング45の側面の全周に亘って複数の連通孔45
hが穿設されている。但し、第1実施例の筒状部材47
は具備していない。而して、本実施例によればハウジン
グ45内の共振周波数がハウジング45の軸方向に拡が
ることになるので共振周波数のピークが下がると共に、
連通孔45hによって共振周波数のピークが下がること
になり、第2実施例及び第3実施例の効果が相乗され、
平坦な周波数特性に一層近似する。
【0033】図10は本発明の第6実施例を示すもの
で、図9の第5実施例に対し、出力側のハウジング46
の下方(路面側)半分にのみ複数の連通孔46hが穿設
され、上方の側面は板体のままとされており、その他の
構成は第5実施例と同様である。而して、本実施例にお
いては、ハウジング46内における共振周波数のピーク
を下げつつ、上方への排気の流出を防止し車体に対する
熱的影響を小さくすることとしている。
【0034】図11は本発明の第7実施例を示し、第1
実施例と第2実施例を組合せたもので、音波出力装置5
の出力側のハウジング42は図4のハウジング42に比
し若干軸方向長さが短いが実質的に同様の形状であり、
このハウジング42内に図1の筒状部材47と同様の筒
状部材47が支持されている。而して、本実施例によれ
ば、第1実施例に比しハウジング42内で共振周波数が
軸方向に拡がるため、共振周波数のピークが下がると共
に、筒状部材47により周波数特性の谷の部分で共振す
るので、平坦な周波数特性に一層近似することとなる。
【0035】図12は本発明の第8実施例を示し、第1
実施例と第3実施例を組合せたもので、音波出力装置5
の出力側に配置され図6と同様に複数の連通孔43hが
全周に穿設された筒体のハウジング43内に、図1と同
様に筒状部材47が支持されている。而して、本実施例
によれば連通孔43hによってハウジング43内におけ
る共振周波数のピークが下がると共に、筒状部材47に
より周波数特性の谷の部分で共振するので、平坦な周波
数特性に一層近似することとなる。
【0036】図13は本発明の第9実施例を示すもの
で、図12の第8実施例に対し、図8の第4実施例同様
ハウジング44の下方(路面側)半分にのみ複数の連通
孔44hが穿設され、上方の側面は板体のままとされて
おり、その他の構成は第8実施例と同様である。而し
て、本実施例においては、ハウジング44内における共
振周波数のピークを下げると共に、筒状部材47によっ
て周波数特性の谷の部分で共振させて周波数特性を平坦
化しつつ、上方への排気の流出を防止し車体に対する熱
的影響を小さくすることとしている。
【0037】図14は本発明の第10実施例を示し、第
1実施例における筒状部材47の側面の全周に亘って複
数の連通孔48hを穿設し筒状部材48としたものであ
り、その他の構成は第1実施例と同様である。而して、
本実施例によれば、連通孔48hによって筒状部材48
内における共振周波数のピークが下がると共に、筒状部
材48により周波数特性の谷の部分が共振するので、平
坦な周波数特性に一層近似することとなる。
【0038】図15は本発明の第11実施例に係り、上
記第10実施例に対し、図6の第3実施例同様、出力側
のハウジング43の側面の全周に亘って複数の連通孔4
3hを穿設したものである。従って、複数の連通孔48
hを穿設した筒状部材48が、複数の連通孔43hを穿
設したハウジング43内に収容されている。而して、本
実施例によれば連通孔43hによってハウジング43内
における共振周波数のピークが下がると共に、連通孔4
8hによって筒状部材48内における共振周波数のピー
クが下がり、且つ筒状部材48により周波数特性の谷の
部分が共振するので、平坦な周波数特性に一層近似する
こととなる。
【0039】図16は本発明の第12実施例に係り、図
15の第11実施例に対し、図8の第4実施例同様ハウ
ジング44の下方(路面側)半分にのみ複数の連通孔4
4hが穿設され、上方の側面は板体のままとされてお
り、その他の構成は第11実施例と同様である。而し
て、本実施例においては、ハウジング44内における周
波数特性を平坦化しつつ、上方への排気の流出を防止し
車体に対する熱的影響を小さくすることとしている。
【0040】図17は本発明の第13実施例を示し、図
12の第8実施例と図9の第5実施例、もしくは図11
の第7実施例と図9の第5実施例を組合わせたもので、
音波出力装置5の出力側に配置され、中心軸に対し傾斜
した端面の開口端45aを有し、複数の連通孔45hが
全周に穿設されたハウジング45内に、図11,図12
と同様に筒状部材47が支持されている。而して、本実
施例によればハウジング45内における共振周波数が軸
方向に拡がりピークが下がると共に、連通孔45hによ
って共振周波数のピークが下がり、筒状部材47により
周波数の谷の部分で共振するので、平坦な周波数特性に
確実に近似させることができる。
【0041】図18は本発明の第14実施例を示すもの
で、図17の第13実施例に対し、図10の第6実施例
同様中心軸に対し傾斜した端面の開口端46aを有する
ハウジング46の下方(路面側)半分にのみ複数の連通
孔46hが穿設され、上方の側面は板体のままとされて
おり、その他の構成は第13実施例と同様である。而し
て、本実施例においては、ハウジング46内における共
振周波数のピークを下げると共に、筒状部材47によっ
て周波数の谷の部分で共振させて周波数特性を平坦化し
つつ、上方への排気の流出を防止し車体に対する熱的影
響を小さくすることとしている。
【0042】図19は本発明の第15実施例を示し、図
11の第7実施例における筒状部材47の側面の全周に
亘って複数の連通孔48hを穿設し筒状部材48とした
ものであり、その他の構成は第7実施例と同様である。
而して、本実施例においてはハウジング42内における
共振周波数が軸方向に拡がりピークが下がると共に、連
通孔48hによって筒状部材48内における共振周波数
のピークが下がり、筒状部材48により周波数特性の谷
の部分が共振するので、平坦な周波数特性に近似するこ
ととなる。
【0043】図20は本発明の第16実施例に係り、上
記第15実施例の能動型消音器に対し、図9の第5実施
例同様、傾斜端面の開口端45aを有するハウジング4
5の側面の全周に亘って複数の連通孔45hを穿設した
ものである。従って、複数の連通孔48hを穿設した筒
状部材48が、複数の連通孔45hを穿設したハウジン
グ45内に収容されている。而して、本実施例によれば
ハウジング45内における共振周波数のピークが下がる
と共に、筒状部材48内における共振周波数のピークが
下がり、且つ筒状部材48により周波数特性の谷の部分
が共振するので、平坦な周波数特性に確実に近似させる
ことができる。
【0044】図21は本発明の第17実施例に係り、図
20の第16実施例に対し、図10の第6実施例同様ハ
ウジング46の下方(路面側)半分にのみ複数の連通孔
46hが穿設され、上方の側面は板体のままとされてお
り、その他の構成は第17実施例と同様である。而し
て、本実施例においては、ハウジング46内における周
波数特性を平坦化しつつ、上方への排気の流出を防止し
車体に対する熱的影響を小さくすることとしている。
【0045】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載する効果を奏する。即ち、本発明の能動型
消音器においては、音波出力装置の出力側のハウジング
を構成する筒体内に筒体部材が収容され、排気管の外周
に対して空隙をもって配置され、周波数特性の谷の部分
で共振するので、周波数特性を平坦化しハウジング内の
共振による影響を低減することができる。
【0046】また、筒体の開口端を、筒体の中心軸に対
し傾斜した端面に形成した装置、あるいは、筒体の中心
軸を含む面に対して少なくとも一方側の側面に複数の連
通孔を穿設した装置においては、共振周波数のピークが
下がるので、周波数特性の平坦化が可能となる。更に
は、筒状部材の側面の全周に亘って複数の連通孔を穿設
したものにおいては、共振周波数のピークが下がると共
に周波数特性の谷の部分で共振するので、平坦な周波数
特性に一層近似させることができる。
【0047】更に、前述の筒状部材、傾斜端面を有する
筒体並びに連通孔を穿設した筒体及び筒状部材を適宜組
合せ、前述の各種の能動型消音器を構成することにより
確実に周波数特性を平坦化しハウジング内の共振による
影響を低減することができる。而して、音波出力装置等
の高性能化、大型化を惹起することなく所期の消音性能
を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る能動型消音器の断面
図である。
【図2】本発明の第1実施例の能動型消音器を含む全体
構成を示す構成図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る能動型消音器の側面
図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る能動型消音器の断面
図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る能動型消音器の側面
図である。
【図6】本発明の第3実施例に係る能動型消音器の正面
図である。
【図7】本発明の第3実施例に係る能動型消音器の側面
図である。
【図8】本発明の第4実施例に係る能動型消音器の正面
図である。
【図9】本発明の第5実施例に係る能動型消音器の正面
図である。
【図10】本発明の第6実施例に係る能動型消音器の正
面図である。
【図11】本発明の第7実施例に係る能動型消音器の断
面図である。
【図12】本発明の第8実施例の係る能動型消音器の断
面図である。
【図13】本発明の第9実施例に係る能動型消音器の断
面図である。
【図14】本発明の第10実施例に係る能動型消音器の
断面図である。
【図15】本発明の第11実施例に係る能動型消音器の
断面図である。
【図16】本発明の第12実施例に係る能動型消音器の
断面図である。
【図17】本発明の第13実施例に係る能動型消音器の
断面図である。
【図18】本発明の第14実施例に係る能動型消音器の
断面図である。
【図19】本発明の第15実施例に係る能動型消音器の
断面図である。
【図20】本発明の第16実施例に係る能動型消音器の
断面図である。
【図21】本発明の第17実施例に係る能動型消音器の
断面図である。
【図22】従来の能動型消音器の周波数特性を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 内燃機関 2 排気マニホールド 3 排気管 4 能動型消音器 5 音波出力装置 6 残留音検出器 7 回転信号検出器 10 アダプティブコントローラ 40〜46 ハウジング 47,48 筒状部材 50 駆動装置 51 振動板 ER 囲繞室 OR 開口室

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気管の出口近傍に音波出力
    装置を配設すると共に、前記排気管の出口及び少なくと
    も前記音波出力装置の音波出力側を囲繞するハウジング
    を配設し、前記排気管からの排気音に対し、前記音波出
    力装置から出力する逆位相の音波を干渉させて消音を行
    なう能動型消音器において、前記ハウジングを、前記音
    波出力装置から音波出力方向に所定距離隔てて開口する
    筒体に形成すると共に、該筒体内に収容し前記排気管の
    外周に対して空隙をもって筒状部材を配置したことを特
    徴とする能動型消音器。
  2. 【請求項2】 前記ハウジングが、前記筒体の中心軸を
    含む面に対して少なくとも一方側の側面に、複数の連通
    孔を穿設して成ることを特徴とする請求項1記載の能動
    型消音器。
  3. 【請求項3】 前記筒状部材の側面の全周に亘って複数
    の連通孔を穿設したことを特徴とする請求項1又は2記
    載の能動型消音器。
  4. 【請求項4】 内燃機関の排気管の出口近傍に音波出力
    装置を配設すると共に、前記排気管の出口及び少なくと
    も前記音波出力装置の音波出力側を囲繞するハウジング
    を配設し、前記排気管からの排気音に対し、前記音波出
    力装置から出力する逆位相の音波を干渉させて消音を行
    なう能動型消音器において、前記ハウジングを、前記音
    波出力装置から音波出力方向に所定距離隔てて開口する
    筒体に形成すると共に、該筒体の開口端を、当該筒体の
    中心軸に対し傾斜した端面に形成したことを特徴とする
    能動型消音器。
  5. 【請求項5】 前記ハウジングが、前記筒体の中心軸を
    含む面に対して少なくとも一方側の側面に複数の連通孔
    を穿設して成ることを特徴とする請求項4記載の能動型
    消音器。
  6. 【請求項6】 前記ハウジングを構成する前記筒体内に
    収容し、前記排気管の外周に対して空隙をもって筒状部
    材を配置したことを特徴とする請求項4又は5記載の能
    動型消音器。
  7. 【請求項7】 前記筒状部材の側面の全周に亘って複数
    の連通孔を穿設したことを特徴とする請求項6記載の能
    動型消音器。
  8. 【請求項8】 内燃機関の排気管の出口近傍に音波出力
    装置を配設すると共に、前記排気管の出口及び少なくと
    も前記音波出力装置の音波出力側を囲繞するハウジング
    を配設し、前記排気管からの排気音に対し、前記音波出
    力装置から出力する逆位相の音波を干渉させて消音を行
    なう能動型消音器において、前記ハウジングを、前記音
    波出力装置から音波出力方向に所定距離隔てて開口する
    筒体に形成すると共に、該筒体の中心軸を含む面に対し
    て少なくとも一方側の側面に複数の連通孔を穿設したこ
    とを特徴とする能動型消音器。
  9. 【請求項9】 前記ハウジングが、前記筒体の側面の全
    周に亘って複数の連通孔を穿設して成ることを特徴とす
    る請求項2、3、5、6、7又は8記載の能動型消音
    器。
JP5267910A 1993-09-29 1993-09-29 能動型消音器 Withdrawn JPH0797907A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019042556A1 (de) * 2017-08-31 2019-03-07 Faurecia Emissions Control Technologies, Germany Gmbh Abgasanlage sowie kraftfahrzeug mit einer abgasanlage

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019042556A1 (de) * 2017-08-31 2019-03-07 Faurecia Emissions Control Technologies, Germany Gmbh Abgasanlage sowie kraftfahrzeug mit einer abgasanlage
CN111051661A (zh) * 2017-08-31 2020-04-21 佛吉亚排放控制技术德国有限公司 排气系统及设有该排气系统的机动车辆

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