JP2010106714A - 吸気系消音装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スピーカの取り付け位置が流出口に対してオフセットされた位置にズレて配置されても、吸気騒音の打消効果を高めることのできる吸気系消音装置を提供する。
【解決手段】 吸気系消音装置は、フィルタハウジング6の内部に音波信号を放出するスピーカ14と、このスピーカ14を通電制御するECU15とを具備する。フィルタハウジング6は、エアフィルタ5を囲む内側壁面16と、これを覆う外側壁面17とを備え、その間に環状の音通路18を形成している。内側壁面16には、対向する位置に干渉音放出穴19が形成され、その干渉音放出穴19は、スピーカ14の干渉音で振動する薄膜21によって閉塞されている。薄膜21からフィルタハウジング6内に放出される干渉音が、吸気騒音を周囲から挟み込むため、スピーカ14の取り付け位置が流出口9に対してオフセットされていても、吸気騒音を効率的に打ち消すことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関(以下、エンジンと称す)の吸気騒音を抑える吸気系消音装置に関する。
エンジンは、運転に伴って吸気騒音を発生する。エンジンの発生する吸気騒音は、吸気管を伝播して吸気管の端(外気の取入口)等から大気中に放出される。
そこで、吸気騒音に含まれる種々の周波数の合成よりなる音成分(音圧と周波数成分よりなる疎密波)を低減させるために、(i)インレットダクトやアウトレットホースを長くする手段や、(ii)図6に示すように、共鳴周波数の異なる複数種のレゾネータJ1を吸気管の途中に設けるパッシブ型の吸気系消音装置が提案されている。
しかし、上記(i)の手段では、吸気通路が非常に長くなってしまう。このため、非常に長い吸気系と、この非常に長い吸気系を搭載するための大きな搭載スペースが必要になってしまう。
また、上記(ii)の手段では、複数のレゾネータJ1を吸気管の途中に設けるために、大きな搭載スペースが必要になってしまう。さらに、複数のレゾネータJ1により吸気通路の圧力損失が大きくなってしまう。
そこで、図7に示すように、フィルタハウジングJ2にスピーカJ3を取り付け、エンジンからフィルタハウジングJ2内に侵入する吸気騒音に、スピーカJ3から逆位相の干渉音を与えることで、吸気騒音を打ち消すアクティブ型の吸気系消音装置が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
ここで、吸気騒音を打ち消すには、吸気騒音(音波)の進行方向に対向するようにスピーカJ3を取り付けることが要求される。即ち、フィルタハウジングJ2の流出口J4(吸気騒音の侵入口)に対向する位置にスピーカJ3を配置することが要求される。
しかしながら、種々の設計上の理由(吸気通路のレイアウト等)から流出口J4に対向する位置にスピーカJ3を配置することが困難な場合が多い。
このため、図7に示すように、スピーカJ3は、吸気騒音が侵入する流出口J4に対してオフセットされた位置にズレて配置されることになる。その結果、吸気騒音の進行方向とはズレた角度から逆位相の干渉音を与えることになり、吸気騒音の打消効果が弱まってしまう不具合があった。
特開平9−126076号公報 特開平9−151817号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スピーカの取り付け位置が流出口に対してオフセットされた位置にズレて配置されても、吸気騒音の打消効果を高めることのできる吸気系消音装置の提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段の吸気系消音装置は、スピーカからフィルタハウジング内に放出される干渉音が、流出口からフィルタハウジング内に伝達される吸気騒音を、複数方向から挟むものである。
即ち、フィルタハウジング内に伝達された吸気騒音は、複数方向(2方向、3方向、4方向、あるいはそれ以上の方向)から放射される干渉音によって挟まれる。
このように、フィルタハウジング内において吸気騒音が、複数方向の干渉音に挟まれることで、吸気騒音の進行方向と、干渉音の進行方向がズレていても、吸気騒音を干渉音によって効率的に打ち消すことができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段の吸気系消音装置のフィルタハウジングは、エアフィルタを囲む内側壁面と、この内側壁面の外周を覆って内側壁面との間に音通路を形成する外側壁面とを備える。内側壁面には、対向する位置に干渉音放出穴が形成され、外側壁面には、音通路内に干渉音を放出する1つのスピーカが取り付けられる。そして、干渉音放出穴には、スピーカが放出する干渉音による振動が可能で、且つ空気の通過を阻止する薄膜が設けられる。 これにより、1つのスピーカによって、複数の干渉音放出穴から内側壁面内(吸気騒音が侵入する室内)へ干渉音を放出することができる。
また、薄膜によって吸気が通過する吸気通路とスピーカとが分離され、吸気通路内において発生した水分や汚物(例えば、ブローバイガスやEGRガスの吹き戻し等)がスピーカに付着する不具合を回避することができる。
さらに、干渉音放出穴の開口径による共振周波数と、吸気騒音における所定周波数(例えば、乗員が不快と感じる周波数等)とを一致させることで、所定周波数において薄膜の振幅を増強することができる。これにより、スピーカの能力を下げることができ、コストの低減、重量の低減、取り付けスペースの低減を図ることができる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段の吸気系消音装置において薄膜が設けられる干渉音放出穴は、エアフィルタの周囲を四方から囲むものである。
これにより、1つのスピーカによって、吸気騒音を周囲から包み込むように囲んで吸気騒音を打ち消すことができる。即ち、1つのスピーカにて広範囲で、且つ均一な干渉音を吸気騒音に付与することができる。このように、干渉音が吸気騒音を全周から挟み込んで打ち消すため、吸気騒音の打消効果を極めて高めることができる。
最良の形態の吸気系消音装置は、通過する空気を濾過するエアフィルタと、空気の流入口、および内燃機関側に連通する流出口を備え、内部にエアフィルタを収容するフィルタハウジングと、電気信号を音波信号に変換するものであり、フィルタハウジングの内部に音波信号を放出するスピーカと、このスピーカを通電制御して、内燃機関側から流出口を介してフィルタハウジング内に伝達される吸気騒音とは逆相の干渉音をフィルタハウジング内に発生させる制御手段とを具備する。
そして、この吸気系消音装置は、スピーカからフィルタハウジング内に放出される干渉音が、流出口からフィルタハウジング内に伝達される吸気騒音を、複数方向から挟むものである。
具体的に、フィルタハウジングは、エアフィルタを囲む内側壁面と、この内側壁面の外周を覆って内側壁面との間に音通路を形成する外側壁面とを備える。
内側壁面には、対向する位置に干渉音放出穴が形成され、外側壁面には、音通路内に干渉音を放出する1つのスピーカが取り付けられる。
そして、干渉音放出穴には、スピーカが放出する干渉音による振動が可能で、且つ空気の通過を阻止する薄膜が設けられる。なお、薄膜が設けられる干渉音放出穴は、エアフィルタの周囲から囲むことが望ましい。
本発明の吸気系消音装置の一例を、図1〜図3を参照して説明する。
車両は、燃料の燃焼により車両走行用の出力を生じさせるエンジンを搭載している。このエンジンは、気筒内に吸気を導く吸気通路1と、気筒内で発生した排気ガスを排出する排気通路とを備える。
吸気通路1は、吸気管、インテークマニホールドおよび吸気ポートの各内部通路よりなる。
吸気管には、吸気中に含まれる塵や埃を除去する吸気濾過器2、吸気量を計測する吸気量センサ3(エアフロセンサ)、気筒内に吸引される吸気量の調整を行なうスロットルバルブ4等が設けられている。
インテークマニホールドは、吸気管から供給される吸気をエンジンの各気筒内に分配する分岐管であり、その内部には吸気量センサ3の精度に悪影響を与える吸気脈動や吸気干渉を防ぐためのサージタンクが設けられている。
吸気ポートは、エンジンのシリンダヘッドに形成されて、インテークマニホールドによって分配された吸気を気筒内に導く。
ここで、シリンダヘッドには、各気筒内に吸気を導く吸気ポートの他に、各気筒内で生成された排気ガスを排出する排気ポートが形成されている。そして、シリンダヘッドには、各気筒毎に、吸気ポートの出口端(気筒内との境界部)を開閉する吸気バルブと、排気ポートの入口端(気筒内との境界部)を開閉する排気バルブとが設けられている。
エンジンは、吸入、圧縮、爆発、排気の各行程を順次繰り返すものであり、吸気の開始時に吸気バルブが開かれ、吸気の終了時に吸気バルブが閉じられる。このエンジンの吸気動作と吸気バルブの開閉動作によって、吸気通路1には吸気騒音が発生する。具体的に、エンジンの吸気動作と吸気バルブの開閉動作によって発生した吸気騒音は、吸気ポート→インテークマニホールド→吸気管の順で、外気の取入口に向かって伝播する。
このエンジンを搭載する車両には、エンジンの運転に伴って発生する吸気騒音を低減する吸気系消音装置が搭載されている。
この吸気系消音装置は、エンジン側から吸気濾過器2の内部に侵入した吸気騒音を、吸気濾過器2の内部で打ち消すものである。
先ず、吸気濾過器2の基本構造を説明する。
吸気濾過器2は、空気の濾過を行なうエアフィルタ5と、このエアフィルタ5を収容するフィルタハウジング6(エアクリーナケース)とで構成される。
エアフィルタ5は、通過する空気の濾過を行なう濾材エレメントと、この濾材エレメントを保持するフィルタ枠とからなり、フィルタハウジング6内を通過する空気が全てエアフィルタ5を通過するようにフィルタハウジング6内に配置される。
フィルタハウジング6は、空気の流入口7が形成された樹脂製の上流側ケース8と、エンジン側に連通する流出口9が形成された樹脂製の下流側ケース10とを組み合わせた箱体であり、内部にエアフィルタ5を収容する。
なお、図1に示すフィルタハウジング6の流入口7には外気の取入口が形成されるインレットダクト11が延長して設けられており、流出口9にはアウトレットホース12に接続されるアウトレットダクト13が延長して設けられている。そして、上流側ケース8と下流側ケース10との接合面に、エアフィルタ5の外周縁に形成されたリブ5aが挟み付けられて、エアフィルタ5がフィルタハウジング6内に固定されている。
吸気系消音装置は、フィルタハウジング6に取り付けられて、フィルタハウジング6の内部に音波信号を放出するスピーカ14と、このスピーカ14を通電制御するECU15(エレクトリック・コントロール・ユニットの略:制御手段に相当する)とを具備する。そして、この実施例の吸気系消音装置は、スピーカ14からフィルタハウジング6内に放出される干渉音が、流出口9からフィルタハウジング6内に伝達される吸気騒音を、複数方向から挟むように設けられている。
上記の特徴技術を具体的に説明する。
スピーカ14は、電気信号を音波信号に変換する周知構造のものであり、この実施例ではダイナミック型スピーカを用いるものである。ダイナミック型スピーカは、磁石の磁界内に配置したコイルを通電することでコイルに磁力を発生させ、磁石の磁力に対するコイルの発生する磁力の変化(磁気吸引と磁気反発)によりコイルを振動させるものであり、コイルに結合された振動板(コーン紙等)が振動することで、空気に疎密波を付与するものである。
ECU15は、周知のコンピュータと、スピーカ14を駆動する増幅回路(アンプリファイア)とを組み合わせたものであり、エンジン側から流出口9を介してフィルタハウジング6内に伝達される吸気騒音とは逆相の干渉音をフィルタハウジング6内に発生させるようにスピーカ14を駆動制御するものである。
ここで、フィルタハウジング6内に伝達される吸気騒音とは逆相にてスピーカ14を駆動制御する手段として、フィードバック制御を用いる方法と、フィードフォワード制御(オープン制御)を用いる方法とがある。
フィードバック制御は、フィルタハウジング6よりエンジン側の吸気通路1内に生じる吸気騒音をマイクロフォンで検出し、マイクロフォンが検出した吸気騒音がフィルタハウジング6内に到達した時の位相とは逆相となる干渉音の波形をECU15によって作成し、作成した干渉音の波形を増幅回路で増幅してスピーカ14を駆動する制御方法である。
フィードフォワード制御は、エンジンの吸気動作と吸気バルブの開閉動作によって吸気騒音が吸気ポートを逆流してフィルタハウジング6に到達することを利用するものである。即ち、エンジンの運転状態とフィルタハウジング6に到達する吸気騒音とに一定の関係があることを利用するものである。具体的に、フィードフォワード制御は、エンジンの回転状態(クランク角センサ等から検出または予測される吸気バルブの開閉状態)に基づいて、吸気騒音がフィルタハウジング6内に到達するタイミングにおいて、フィルタハウジング6内に到達した吸気騒音とは逆相となる干渉音の波形をECU15によって作成し、作成した干渉音の波形を増幅回路で増幅してスピーカ14を駆動する制御方法である。
ECU15は、スピーカ14の発生する干渉音の音圧(音量)も制御する。ECU15は、フィルタハウジング6内に伝達される吸気騒音の音圧を打ち消す音圧となるようにスピーカ14の駆動能力を制御するものであり、スピーカ14の位相制御と同様、スピーカ14の発生する干渉音の音圧もフィードバック制御、あるいはフィードフォワード制御するものである。
次に、スピーカ14からフィルタハウジング6内に放出される干渉音が、流出口9からフィルタハウジング6内に伝達される吸気騒音を、複数方向から挟む具体例を説明する。フィルタハウジング6は、上述したように箱体形状(6面体形状)を呈するものであり、6面のうち対向する2面に流入口7と流出口9が形成され、流入口7から流入した空気がスムーズに流出口9からエンジン側に向かって流れるように設けられている。
フィルタハウジング6を成す6面のうち、流入口7と流出口9が形成されていない残りの4面は環状に連続するものであり、この4面をエアフィルタ5を囲む内側壁面16と称す(図2参照)。
また、フィルタハウジング6には、内側壁面16の外周を全周を覆う外側壁面17が設けられており、内側壁面16と外側壁面17との間に環状の音通路18が形成される(図3参照)。
なお、この実施例では、エアフィルタ5よりエンジン側において消音を行なうべく、内側壁面16および外側壁面17が下流側ケース10に設けられている。
内側壁面16には、対向する位置に干渉音放出穴19が形成されている。具体的にこの実施例では、4面ある内側壁面16の全ての各面の略中央部に干渉音放出穴19が形成されている(図3参照)。
外側壁面17には、音通路18内に干渉音を放出する1つのスピーカ14が取り付けられている。この実施例に示すスピーカ14の背面空間(バックキャビティ)は、樹脂製のスピーカ収容箱20によって密閉される(図3参照)。このスピーカ収容箱20は、パッキングを介して外側壁面17にネジなどの締結具によって固定されるものである。なお、スピーカ14の背面空間と音通路18内とを音道ダクトで連通して、背面空間に放出される音圧を利用して音通路18内の音圧を高めても良い。
全ての干渉音放出穴19は、スピーカ14が放出する干渉音(音通路18内を介して伝播された干渉音を含む)による振動が可能で、且つ空気の通過を阻止する薄膜21によって閉塞されている。薄膜21の材料や厚さ等は限定されるものではないが、その一例を開示すると、この実施例の薄膜21は厚さが200〜300μm程のPEN(ポリエステルナフタレート)であり、干渉音放出穴19を気密に閉塞するように、接着剤や溶着技術などによって内側壁面16に取り付けられている。
なお、薄膜21と内側壁面16との環状接合部に、空気の通過を阻止し、且つ軟らかい素材よりなる環状エッジを設け、薄膜21の振動による薄膜支持部分の破損を防ぐようにしても良い。
(実施例1の効果)
この実施例1の吸気系消音装置は、運転作動指示が与えられると(例えば、イグニッションスイッチのON)、スピーカ14が駆動されて干渉音を発生する。スピーカ14の発生した干渉音は、対向する2つの薄膜21から内側壁面16に囲まれた空間内に放出される。その結果、対向する2つの薄膜21からフィルタハウジング6内に放出される干渉音が、流出口9からフィルタハウジング6内に伝達される吸気騒音を、周囲から囲むように挟み込む。
このように、フィルタハウジング6内において吸気騒音が、周囲から放出される干渉音に囲まれて挟み込まれることで、吸気騒音の進行方向と、干渉音の進行方向がズレていても、吸気騒音を干渉音によって効率的に打ち消すことができる。
これにより、吸気騒音が消音され、車両の静寂性能を高めることができる。
この実施例1の吸気系消音装置は、1つのスピーカ14によって複数の干渉音放出穴19に設けたそれぞれの薄膜21を振動させて、フィルタハウジング6内の吸気騒音を囲むように挟み込むものである。このように、吸気騒音を挟むように、複数の薄膜21を振動させるものであるが、スピーカ14の数が1つで済むため、スピーカ14に要するコストの低減、重量の低減、取り付けスペースの低減を図ることができる。
この実施例1の吸気系消音装置は、薄膜21によって、吸気が通過する吸気通路1内(内側壁面16の内部)と、スピーカ14が露出する音通路18の内部とが分離されるため、吸気通路1内において発生した水分や汚物(例えば、ブローバイガスやEGRガスの吹き戻し等)がスピーカ14に付着する不具合を回避することができる。これによって、長期に亘って水分や汚物によるスピーカ14の作動不良の発生を防ぐことができ、吸気系消音装置の信頼性を高めることができる。
ここで、干渉音放出穴19の開口径は、吸気騒音における所定周波数(例えば、100Hz等)を低減するように決定されている。即ち、吸気騒音のうちで特に騒音を下げたい周波数と、開口径(開口面積)で決定される共振周波数とが一致するように、開口径を設定している。
これにより、共振周波数によって薄膜21の振幅を増強することができ、吸気騒音における所定周波数(例えば、乗員が不快と感じる周波数等)を低減することができる。また、スピーカ14の能力を下げることが可能になり、コストの低減、重量の低減、取り付けスペースの低減を図ることができる。
さらに実施例1の吸気系消音装置は、薄膜21が設けられる干渉音放出穴19がエアフィルタ5の周囲を四方から囲むものである。
これにより、1つのスピーカ14によって、吸気騒音を周囲から包み込むように囲んで吸気騒音を打ち消すことができる。即ち、1つのスピーカ14にて広範囲で、且つ均一な干渉音を吸気騒音に付与することができる。このように、干渉音が吸気騒音を全周から挟み込んで打ち消すため、吸気騒音の打消効果を極めて高めることができる。
実施例2を図4、図5を参照して説明する。なお、実施例2において実施例1と同一符号は、同一機能物を示すものである。
上記の実施例1では、4面ある内側壁面16の全ての各面に薄膜21で閉塞される干渉音放出穴19を設ける例を示した。
これに対し、この実施例2では、4面ある内側壁面16のうちの対向する2面の略中央部のみに薄膜21で閉塞される干渉音放出穴19を設け、フィルタハウジング6内に侵入した吸気騒音を両側から挟み付けて打ち消すものである。このように、吸気騒音を両側から挟み付けて打ち消しても、従来技術に比較して吸気騒音の打消効果を高めることができる。
〔変形例〕
上記の実施例では、スピーカ14の一例としてダイナミック型スピーカを示したが、セラミックスピーカ(圧電型スピーカ等)、静電容量型スピーカ(コンデンサスピーカ、リボン型スピーカ等)、マイクロスピーカなど、他のスピーカを用いても良い。
また、スピーカ14としてセラミックスピーカや静電容量型スピーカのような膜状スピーカを用いる場合は、干渉音放出穴19に取り付けられる薄膜21をそのまま膜状スピーカに置き替えて用いても良い。
さらに、上記の実施例では、スピーカ14を1つ設ける例を示したが、スピーカ14を2つ以上用いても良い。即ち、複数のスピーカ14から放出される干渉音によって、フィルタハウジング6内の吸気騒音を挟み付けて打ち消しても良い。
アクティブ型の吸気系消音装置の概略図である(実施例1)。 下流側ケースにおける内側壁面の構造例を示す斜視図である(実施例1)。 エアフィルタを除いた状態における吸気濾過器の概略断面図である(実施例1)。 下流側ケースにおける内側壁面の構造例を示す斜視図である(実施例2)。 エアフィルタを除いた状態における吸気濾過器の概略断面図である(実施例2)。 パッシブ型の吸気系消音装置の概略図である(従来例1)。 アクティブ型の吸気系消音装置の概略図である(従来例2)。
符号の説明
5 エアフィルタ
6 フィルタハウジング
7 流入口
9 流出口
14 スピーカ
15 ECU(制御手段)
16 内側壁面
17 外側壁面
18 音通路
19 干渉音放出穴
21 薄膜

Claims (3)

  1. 通過する空気を濾過するエアフィルタと、
    空気の流入口、および内燃機関側に連通する流出口を備え、内部に前記エアフィルタを収容するフィルタハウジングと、
    電気信号を音波信号に変換するものであり、前記フィルタハウジングの内部に音波信号を放出するスピーカと、
    このスピーカを通電制御して、前記内燃機関側から前記流出口を介して前記フィルタハウジング内に伝達される吸気騒音とは逆相の干渉音を前記フィルタハウジング内に発生させる制御手段とを具備する吸気系消音装置において、
    この吸気系消音装置は、前記スピーカから前記フィルタハウジング内に放出される干渉音が、前記流出口から前記フィルタハウジング内に伝達される吸気騒音を、複数方向から挟むことを特徴とする吸気系消音装置。
  2. 請求項1に記載の吸気系消音装置において、
    前記フィルタハウジングは、前記エアフィルタを囲む内側壁面と、この内側壁面の外周を覆って前記内側壁面との間に音通路を形成する外側壁面とを備え、
    前記内側壁面には、対向する位置に干渉音放出穴が形成され、
    前記外側壁面には、前記音通路内に干渉音を放出する1つの前記スピーカが取り付けられ、
    前記干渉音放出穴には、前記スピーカが放出する干渉音による振動が可能で、且つ空気の通過を阻止する薄膜が設けられることを特徴とする吸気系消音装置。
  3. 請求項2に記載の吸気系消音装置において、
    前記薄膜が設けられる前記干渉音放出穴は、前記エアフィルタの周囲を四方から囲むことを特徴とする吸気系消音装置。
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WO2022172459A1 (ja) * 2021-02-15 2022-08-18 ヤマハ発動機株式会社 エンジンユニット

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