JPH0797169B2 - 光フアイバシ−トの製造方法 - Google Patents

光フアイバシ−トの製造方法

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JPH0797169B2
JPH0797169B2 JP61301455A JP30145586A JPH0797169B2 JP H0797169 B2 JPH0797169 B2 JP H0797169B2 JP 61301455 A JP61301455 A JP 61301455A JP 30145586 A JP30145586 A JP 30145586A JP H0797169 B2 JPH0797169 B2 JP H0797169B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は各種イメージガイドやセンサヘッドあるいはデ
ィスプレー等に使用される光ファイバシートの製造方法
に関するものである。
(従来の技術) 従来、光ファイバシートは各種イメージガイドやセンサ
ヘッドの素子としてあるいはディスプレー用として使用
され、応用範囲は益々広がりつつある。
光ファイバシートの製造方法については種々提案されて
いる。その1つとして特開昭49−84452や特開昭49−901
51には光ファイバを一列にドラムに巻き取り固着する方
法が述べられている。しかし、この方法では幅は可変で
あるがシート長が限定されること、また生産性が悪いと
いう問題があった。
連続的にシートを製造する方法としては、特開昭50−46
340あるいは特開昭58−68006で提案されているように給
糸クリールから多数本の光ファイバを筬等のガイドを多
数使用し整経,接着し,シート化する方法がある。
この方法の問題点はガイドを多数使用するため光ファイ
バ表面に傷がつくこと、またそれぞれの光ファイバ間の
張力を一定にすることが非常に難しく、これが製品欠陥
につながり易い問題があり、また接着剤の使用を前提と
しており作業上煩雑でコスト高になるという問題などが
あった。
一方連続的にシート化する効率的な方法として、特公昭
39−29646,特公昭42−27585あるいは特開昭50−8540等
では、ファイバあるいは光ファイバの紡糸過程で融着接
着する方法が提案されている。これらの方法は、多数の
吐出孔から吐出される冷却前のファイバを融着させる方
法で、接着剤を使用せず、作業性からも非常に簡便でコ
スト的にも有利である。この方法の問題はファイバ本数
が口金孔数で限定されることと、吐出孔配列と集束方法
との関連で光ファイバの透光性を悪化させる場合がある
ことで、上記特許の実施例に記載されたような単なる直
線配列では、吐出孔数を増すと集束のための幅規制ガイ
ドとの両端部との接触あるいはファイバ同志の接触角度
がきつくなり、透光性の悪化を引起こす傾向があり、均
一な光ファイバシートが得られないという問題があっ
た。特開昭60−117202はこれらの問題を解決するため円
形吐出孔配列を用い円弧ガイドにより集束する方法を提
案している。この方法は孔数を増し、かつ集束されるフ
ァイバの角度が孔数を増してもそれ程増大せず、透光性
の悪化が起り難しい利点はあるが円形ガイドの内側で集
束するため接着開始部の観察ができず、作業が煩雑であ
り、欠陥を生じやすい難点があった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は上記した従来の紡糸ダイレクトシート化
方法の難点を解消し、多数の光ファイバからなる透光性
の均一な光ファイバシートを効率的に製造する方法を提
供しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上記の目的を達成するため次の構成を有するも
のである。即ち (1) 多数の吐出孔が複数段の千鳥状に配列されかつ
列方向に直交する方向からみて全吐出孔が重複せずに配
列されてなる紡糸口金より、光ファイバを紡出し、紡出
された複数列配列の光ファイバを集束ガイドを用いて集
束し、光ファイバ同志を相互に接触融着させてシート状
となす光ファイバシートの製造方法。
(2) 前記紡糸口金の吐出孔を列方向に直交する方向
からみた投影配列間隔が実質的に同一である特許請求の
範囲第1項記載の光ファイバシートの製造方法。
(3) 前記集束ガイドが、細い棒状体を円弧状に加工
した円弧状集束ガイドでありかつ冷却されている特許請
求の範囲第1項記載の光ファイバシートの製造方法。
(4) 前記集束ガイドが表面平滑加工したガイドであ
る特許請求の範囲第1項記載の光ファイバシートの製造
方法。
以下本発明を実施例の図により説明する。第1図は本発
明の口金の吐出孔の配置例である。1は口金、2は吐出
孔で(イ)の場合は吐出孔が3列の千鳥状配列になって
おり、この列に直角方向から見た全吐出孔の投影配列間
隔l1,l2,l3,・・・が同一となっている。このような複
数列配置にすることにより吐出孔数の増大が容易にで
き、シート化のための集束も容易にできる。第1図
(ロ)は各列の孔数が異なり、しかも列の両端の規制性
が無い千鳥状配列の変形の場合であるが、列が増大した
場合、このようなランダムな列端にしないと必要な孔数
を配置するために口金が大きくなり、口金に無駄な部分
を生ずることになる。また投影配列間隔l1,l2,l3,・・
・を単一の紡糸引取りファイバ径に等しくすることもで
き、この場合、融着接着時の幅寄せが全く不必要にな
り、極めて安定した均一な融着シートが得られる。1例
として250μのファイバ径のシートを得ようとした場
合、投影吐出孔間隔を250μとすれば良く、1列内の吐
出孔間隔を2mmとし、8列の吐出孔配列により実現でき
る。更に100μファイバの場合は投影吐出孔間隔を100μ
とするために、吐出孔間隔を1.5mmとし、15列の吐出孔
配列により可能である。1列内の孔数はシート幅の決定
により決められるが、本発明の方法により非常に小さい
スペースに多数の吐出孔の配置が可能である。第2図は
紡糸状態のファイバとガイドの位置関係を示す図で第2
図(イ)はほぼ正面から見た図で、(ロ)はその直角方
向から見た図である。第2図で3はファイバ、4は各フ
ァイバがシート化されたシートで、5はシート化のため
の集束ガイドである。この場合、ファイバ径と投影孔間
隔を一致させているため幅寄せガイドは必要無いが、投
影孔間隔がファイバ径より大きい場合は棒状円弧ガイド
を用いるのが好ましい。鼓状ガイドは各々ファイバのガ
イドへの接触距離が変わるためシートのファイバ間の接
着強度の違いを生ずることがある。6は引き取りローラ
でこの後ファイバシートは強度および可撓性付与のため
非接触加熱により延伸処理される。第3図において、5
は集束ガイド、7はガイド冷却用水の導入部、8は排出
部である。これは集束ガイド5を積極的に冷却するため
のもののである。積極的に冷却しないと、集束ガイド
は、未だ冷却していない高温のファイバの接触のため高
温となり易く、ファイバとの融着やファイバの変形を生
じ易く、好ましくない。冷却する場合の集束ガイド5
は、鼓形ガイドではなく、細い(即ち4〜10mmφ程度)
の棒状体を円弧状に加工したものがよい。曲率を有する
鼓形ガイドを冷却して用いる場合は、ファイバ同志が融
着する前に、冷却したガイド上でファイバが急冷却され
融着困難となり易い。従って、ガイド上で集束される時
点でファイバが互いに接触して融着するためには径が一
定の円弧状ガイドが有効である。さらに、ガイドを冷却
することでファイバがガイドに接触した瞬間にファイバ
が冷却され固化されるため、ガイドとの接触でファイバ
に傷がついたり、あるいは変形したりすることが防止で
きる。一方ファイバは集束ガイドにかなりの角度をもっ
て接触されるためいかに冷却されているとはいえ、ガイ
ド表面が粗いか、荒れている場合はファイバが傷つき易
いので、ガイド表面はできる限り平滑な仕上げを行うこ
とが好ましい。その例としては電解研磨,バフ加工など
の鏡面仕上げ,硬質クロムメッキ,“テフロン”含浸処
理などがある。
本発明に使用する光ファイバとしては、溶融紡糸可能な
ポリマであればとくに限定されないが芯成分としてはポ
リカーボネート,ポリスチレン,ポリメチルメタクリレ
ート,あるいはそれらの共重合体などで、鞘成分として
はポリメチルメタクリレート,含フッ素メタクリレー
ト,フッ化ビニリデン系共重合体などからなる光ファイ
バが用いられる。
(実施例) 実施例1 第1図(イ)に示すタイプの口金で、吐出孔間隔を1.48
mm,孔径を0.43mmφ,列数を4,全吐出孔数を80とした。
芯成分はポリメチルメタクリレート,鞘成分はフッ化ビ
ニリデン系クラッド材を用いた。第2図の方式により、
22.7m/minで引き取り、次いで150℃に設定した熱風循環
加熱ヒータにより、2.2倍の延伸を施し、50m/minで巻き
取った。
集束ガイドは軸径1cmでクロムメッキを施した中空パイ
プを用い、軸内部に20℃の冷水を通して、集束ガイドを
冷却した。集束ガイドの位置は口金下、20cmとした。
得られたシートは単糸の径が250μ,シート幅が20±0.0
3mmの単糸に変形が無いファイバシートとなり、外観上
ムラ、曲りのない均質なシートであった。なおこのファ
イバシートの透光性は650nmの波長で250dB/Kmであっ
た。
実施例2 第1図(イ)に示すタイプの口金で、列内の吐出孔間隔
を1mm、孔径を0.16mmφ、列内孔数を60、列数を10とし
て投影孔間隔を0.1mmとした吐出孔数は総計600である。
列間隔も1mmとした。この口金を用い、第3図の方式で
紡糸を行った。
芯材はポリメチルメタクリレート、鞘材はフッ化ビニリ
デンとした。集束ガイドは曲率半径が10cmの丸味が大き
いガイドとした。引き取り速度を50m/min、引続き140℃
の温度で2倍の延伸を行い、100m/minで巻き取った。集
束ガイドは25℃の水を通して冷却し、ガイド位置は口金
下5cmの位置とした。またガイドの表面処理は“テフロ
ン”含浸処理とした。得られたファイバは単糸径が50μ
m、シート幅が30±0.02mmの極めて均質性の優れたファ
イバシートとなった。このファイバシートの透光性は白
色光で980dB/Kmであった。
(発明の効果) 本発明は、極めて多数のファイバでも作業性良好にかつ
均質な光ファイバシートを効率的に作製することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に使用する口金の吐出孔配列の1例を示
す。第1図で(イ)は典型的な千鳥状配列(ロ)は変形
的な千鳥状配列で規則性の違いを示している。第2図は
実際の紡糸状態のファイバとガイドの位置関係を示す。
第2図で(イ)は正面(あるいは裏面)図、(ロ)は側
面図である。第3図は第2図の集束ガイドの一例で円弧
状ガイドを使用した例を示す。 1:口金,2:吐出孔,3:光ファイバ,4:シート状光ファイバ,
5:集束ガイド,6:引取りローラ,7:冷却水導入部,8:冷却
水排出部,9:補助ガイド。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の吐出孔が複数段の千鳥状に配列され
    かつ列方向に直交する方向からみて全吐出孔が重複せず
    に配列されてなる紡糸口金より、光ファイバを紡出し、
    紡出された複数列配列の光ファイバを集束ガイドを用い
    て集束し、光ファイバ同志を相互に接触融着させてシー
    ト状となすことを特徴とする光ファイバシートの製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記紡糸口金の吐出孔を列方向に直交する
    方向からみた投影配列間隔が実質的に同一であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の光ファイバシー
    トの製造方法。
  3. 【請求項3】前記集束ガイドが、細い棒状体を円弧状に
    加工した円弧状集束ガイドでありかつ冷却されているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の光ファイバ
    シートの製造方法。
  4. 【請求項4】前記集束ガイドが表面平滑加工したガイド
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の光
    ファイバシートの製造方法。
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