JPH0796921B2 - 低酸素空気発生装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は石炭，黒鉛等の固体燃料の発生する排気ガスを
利用するもので、青果物保鮮，毛皮の保存，その他酸化
し易い物の保存等に利用される。

従来の技術 従来の低酸素空気発生装置はプロパンガスを燃焼して、
行う方式が一般的であった。

これに対して炭素を主体とした固形燃料の燃焼による方
式が安全性の面から近年注目されてきた。

発明が解決しようとする問題点 しかし従来の固形燃料の燃焼装置では低酸素空気で燃焼
しにくい問題があった。

即ち常に外気を用いて燃焼させ、その排気ガスを低酸素
庫へ排出する一方通行のタイプでは、この問題はない
が、低酸素空気を得るのに時間がかかる。

そのため低酸素空気発生装置と低酸素庫の間を燃焼用の
空気が循環しつつ庫内の酸素濃度を低下させる方式が効
率的に庫内の酸素濃度を低下させるので望ましい。

そこで、本発明はこのような再循環方式の燃焼部に適し
た低酸素濃度で燃焼可能，かつ排気ガスがクリーンな装
置の実現を目的としたものである。

問題点を解決するための手段 本発明は、固体燃料を燃焼する燃焼筒と、前記燃焼筒の
下部に設けた火格子と、前記燃焼筒を空間部を介してか
こんでいる燃焼外筒と、前記火格子の下に設けられた電
気ヒータと、前記燃焼筒の下流に設けた浄化筒と、前記
浄化筒の中に設けた灰処理フィルターおよびCO浄化触媒
と、前記浄化筒の下流に設けた空気予熱器と、前記空気
予熱器の下流に設けた冷却部と、前記冷却部の下流に配
置した低酸素庫と、前記低酸素庫の空気を前記空気予熱
器を介して前記燃焼外筒の空間部へ循環させる送風機で
構成したものである。

作用 このような構成の本発明では、電気ヒータの熱や燃焼熱
の回収によって、低酸素空気での燃焼温度の低下を防止
している。すなわち空気予熱器が常に燃料の燃焼温度を
上昇させているとともに、さらに燃料の温度が低下した
場合電気ヒータに通電すれば燃料の温度はすみやかに上
昇し燃焼量を低下することなしに燃焼を継続する。

また触媒が未燃成分を浄化しているので排気ガスはクリ
ーンである。

実施例 本発明の一実施例を図とともに説明する。図は本発明を
用いた青果物保鮮用の二酸化炭素発生装置で、１は下部
に火格子２を有する燃焼筒である。燃焼筒１は内面を耐
火材で保護されている金属製の筒体で、燃料３は投入口
４よりこの内部に投入される。燃焼外筒５はこの燃焼筒
１を空間部６を介してかこんでいる。燃料は火格子２の
下に設けられた電気ヒータ７で加熱されるとともに、送
風機８によって送られる冷蔵庫９の空気によって燃焼を
開始する。

燃焼用の空気は、分岐部10で、一次空気管11と二次空気
管12をとうり、それぞれ火格子2,二次燃焼孔13より、燃
焼筒１に入る。

燃焼筒１で発生した排気ガスは隣接する浄化筒14へ、排
気筒15を通過して流れる。

浄化筒14の中の灰処理フィルター16、CO浄化触媒17で浄
化された排気ガスは、空気予熱器18のパイプ群を流れ、
ここで前述の燃焼用の空気に熱を与え、自身は低温とな
って上部の冷却器19に入り、ここで更に外気温まで冷却
される。

排気ガスは活性炭等の二酸化炭素を吸着する材料をいれ
たスクラバー20にはいる。このスクラバーは二搭が交互
に運転して、排気ガスの過剰二酸化炭素を連続除去でき
るものである。一方が吸着しつつある時には、他方は脱
着送風機21の送る大気によって、吸着している二酸化炭
素を外気に放出して活性炭を再生している。この二搭の
スクラバー20の交互運転は弁22の操作でおこなわれる。

冷蔵庫９のガス組成は貯蔵しようとする対象によって異
なるので、このスクラバー20を交互に運転して二酸化炭
素を除去したり、あるいは脱着用の送風機21を停止して
二酸化炭素をスリップさせ、冷蔵庫９の二酸化炭素組成
を調節する。

このように、低酸素、かつ所定の濃度の二酸化炭素をふ
くむ排気ガスが冷蔵庫９におくられる。

また、このガスが再び燃焼用の空気として、空気予熱器
18と、分岐部10を通って燃焼筒１の燃料を燃やしてい
る。

以上に述べたように、本発明の一実施例である上述のシ
ステムは、燃焼用の空気が燃焼部と冷蔵庫９を循環しつ
つ、冷蔵庫９の雰囲気を青果物の貯蔵に適した低酸素、
高二酸化炭素濃度にするものである。このような低酸素
濃度の燃焼用空気をその運転の終盤に使うため、前記の
空気予熱器18および電気ヒータ７で燃焼温度を高温に保
つものである。

発明の効果 本発明を用いた効果は次のとうりである。

安全性にすぐれた固体燃料を低酸素空気で燃焼すること
が可能であり、かつ排気ガスに未燃成分はほとんどな
い。したがってクリーンな低酸素空気を発生するので、
青果物等の保存性がよいものとなる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の燃焼装置の一実施例の断面図である。 １……燃焼筒、２……火格子、７……電気ヒータ、14…
…浄化筒、18……空気予熱器。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保坂 正人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 武田 純 大阪府東大阪市高井田本通３丁目22番地 松下冷機株式会社内 (72)発明者 清水 武 大阪府東大阪市高井田本通３丁目22番地 松下冷機株式会社内 (72)発明者 濱本 浩 大阪府東大阪市高井田本通３丁目22番地 松下冷機株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】固体燃料を燃焼する燃焼筒と、前記燃焼筒
   の下部に設けた火格子と、前記燃焼筒を空間部を介して
   かこんでいる燃焼外筒と、前記火格子の下に設けられた
   電気ヒータと、前記燃焼筒の下流に設けた浄化筒と、前
   記浄化筒の中に設けた灰処理フィルターおよびCO浄化触
   媒と、前記浄化筒の下流に設けた空気予熱器と、前記空
   気予熱器の下流に設けた冷却部と、前記冷却部の下流に
   配置した低酸素庫と、前記低酸素庫の空気を前記空気予
   熱器を介して前記燃焼外筒の空間部へ循環させる送風機
   とからなる低酸素空気発生装置。