JPH0796596A - オフセット輪転印刷機 - Google Patents

オフセット輪転印刷機

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JPH0796596A
JPH0796596A JP24321893A JP24321893A JPH0796596A JP H0796596 A JPH0796596 A JP H0796596A JP 24321893 A JP24321893 A JP 24321893A JP 24321893 A JP24321893 A JP 24321893A JP H0796596 A JPH0796596 A JP H0796596A
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JP
Japan
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water
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JP24321893A
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English (en)
Inventor
Yuji Niina
雄二 新名
Motokazu Yatsuhama
元和 八浜
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New Oji Paper Co Ltd
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】巻取印刷用紙をオフセット輪転印刷機で印刷し
た印刷物の品質を改善するために、印刷インキを乾燥す
る時に発生する印刷物の皺「ひじわ」および折り加工で
発生する「折れ割れ」を抑制するための装置を備えたオ
フセット輪転印刷機を提供する。 【構成】基本装置として巻取紙給紙部・オフセット印刷
ユニット部・加熱乾燥部・排紙部を備えたオフセット輪
転印刷機の、印刷ユニット部と加熱乾燥部との間に、水
性液塗工装置を備えたオフセット輪転印刷機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、巻取印刷用紙をオフセ
ット輪転印刷機で印刷した印刷物の品質改善に関し、印
刷インキを乾燥する時に発生する印刷物の皺「ひじわ」
および折り加工時の印刷物の「折れ割れ」を抑制するた
めの装置を備えたオフセット輪転印刷機に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ヒートセット型オフセットインキを用い
るオフセット輪転印刷機では、印刷ユニット部で印刷イ
ンキを紙に転移させた後に、インキ中の溶剤を蒸発させ
るために加熱乾燥部で走行する紙を加熱乾燥する必要が
ある。しかし、現行一般の熱風乾燥装置では、印刷イン
キ面と白紙面との位置に従って熱風の吹き出し量や熱風
温度をコントロ−ルすることは不可能であ。
【0003】熱風乾燥装置では印刷インキ面と白紙面に
は、一定のノズルから均一な熱風が当たることになるた
め、インキ層のある印刷面とインキ層のない白紙面とで
は、紙が含有している水分の蒸発量が同一均一にはなら
ない。この現行一般装置のオフセット輪転印刷機では印
刷インキ層の下の紙水分は蒸発量が比較的少なく、白紙
面の紙水分は蒸発量が多くなってしまう。したがって、
印刷面と白紙面とでは紙の収縮の差が生じて印刷部に皺
が発生する。この皺は、インキ層の固化(セッット)に
伴い永久皺となり、いわゆる「ひじわ」が発生する。ま
た、乾燥後の印刷物は紙水分が少なくなってしまうため
に用紙が脆弱化して、折り加工時に折れ線部にいわゆる
「折れ割れ」が発生しやすくなる。
【0004】この「ひじわ」「折れ割れ」の解消対策と
して、一般的には、加熱乾燥部の出口直後に設置された
シリコンアプリケーターを用いて乾燥直後に紙巾全体に
水性液を塗工し、その後の折り加工等の汚れ対策とした
り、冷却ドラムに密接させて皺を均一化する装置が備え
られている。しかし、加熱乾燥部で乾燥させた水分を再
度元の紙水分近くまでに付与することは非常に困難であ
り、その効果は十分に認められる程にはならない。
【0005】また、熱風乾燥機で乾燥しクーリングロー
ルで冷却された後に、印刷された用紙の紙巾全面にコロ
ナ処理を施して高電圧加湿装置を用いて用紙水分を印刷
前の用紙水分と略同じに戻す方法が提案されて、「ひじ
わ」に比較的効果があるというが、一度発生してしまっ
た「ひじわ」を修復する程の効果はない。
【0006】特開昭60−76346号公報には、印刷
ユニット部の後に白紙面に比べて印刷面に選択的に吸収
される波長の遠赤外線を用いる乾燥装置を備えて、印刷
された紙が熱風乾燥装置で乾燥される前に遠赤外線乾燥
装置で印刷面のみを選択的に加熱してから熱風乾燥装置
で乾燥すると、白紙面と印刷面との紙中の水分差による
皺の発生を防止する効果が得られるという方法が提案さ
れている。
【0007】特開昭63−262244号公報には、印
刷ユニッット部の後に、表面平滑な熱ローラと印刷後の
用紙を熱ローラに押しつけるプレスローラからなる処理
装置を備えて、加熱しながら皺伸ばしを行う方法が提案
されている。
【0008】さらに、最近のオフセット輪転印刷機で
は、熱風乾燥装置を2パ−トに分離して乾燥温度に差を
設けて皺の発生を出来るだけ抑える方法や2パ−トの乾
燥装置に分けることによって乾燥時間を比較的長く保つ
ようにして、低温熱風乾燥を可能にする設計になってい
るものもある。
【0009】上記のように、加熱乾燥で発生した「ひじ
わ」を後工程で修復したり、乾燥方法を改良して「ひじ
わ」「折れ割れ」の発生を抑制する方法が提案されてい
るが、いずれも十分な効果を得ることができていない。
【0010】最近では、低温乾燥を可能にしようとする
ヒートセットオフセット輪転用インキや低温熱風乾燥装
置(紙面温度100〜120℃)が普及し、低温乾燥に
よってブリスターの懸念が軽減されたので用紙自体を最
初から通常のオフ輪用紙の水分より高目にした(4.5
→6%)特別仕様の用紙が使用できる等、オフセット輪
転印刷機における「ひじわ」「折れ割れ」対策は、設備
面、インキ面、用紙面のそれぞれが関連して種々の対策
が講じられてきたが満足できていないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を解決するためのオフセット輪転印刷機であ
り、「ひじわ」および「折れ割れ」を十分満足できる解
消対策を目的としたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、基本装置とし
て巻取紙給紙部・オフセット印刷ユニット部・加熱乾燥
部・排紙部を備えたオフセット輪転印刷機において、印
刷ユニット部と加熱乾燥部との間に、水性液塗工装置を
備えたことを特徴とするオフセット輪転印刷機である。
【0013】また、請求項2の発明は、基本装置として
巻取紙給紙部・オフセット印刷ユニット部・複数パート
に分割された加熱乾燥部・排紙部を備えたオフセット輪
転印刷機において、複数パートに分割された加熱乾燥部
の第1ゾーンと第2ゾーンの間に、水性液塗工装置を備
えたことを特徴とするオフセット輪転印刷機である。
【0014】そして、請求項3の発明は、基本装置とし
て巻取紙給紙部・オフセット印刷ユニット部・複数パー
トに分割された加熱乾燥部・排紙部を備えたオフセット
輪転印刷機において、印刷ユニット部と加熱乾燥部の第
1ゾーンとの間、および、複数パートに分割された加熱
乾燥部の第1ゾーンと第2ゾーンの間、の両方に水性液
塗工装置を備えたことを特徴とするオフセット輪転印刷
機である。
【0015】さらに、水性液塗工装置がグラビアオフセ
ット印刷方式、フレキソオフセット印刷方式、あるい
は、独立したオフセット印刷方式であることが好まし
い。
【0016】
【作用】本発明のオフセット輪転印刷機は、印刷ユニッ
ト部の後に水性液塗工装置を備えて、印刷された用紙の
全面または印刷された後の白紙面だけに水性液を塗工す
ることによって、用紙の印刷インキ層のある部分と印刷
インキ層のない部分の用紙水分に必要なだけ差をつけた
状態にした後に加熱乾燥部に走行させるようにする。こ
の印刷ユニット部後の用紙水分は、その後に乾燥蒸発さ
せる加熱乾燥部の後において用紙水分が印刷面と白紙面
とも印刷前の用紙水分と同一であるように調節する。す
なわち、加熱乾燥部の後の用紙中の水分差をなくし、加
熱乾燥部での乾燥において白紙面と印刷面に生じる皺の
発生をなくすことによりインキセット後も「ひじわ」の
発生を防止する。また、印刷加熱乾燥後の紙水分を元の
用紙水分近くに維持することによって、用紙の脆弱化が
防止され「折れ割れ」の欠点が軽減する。
【0017】水性液の塗工量は印刷インキを乾燥する時
に同時に蒸発する水分量と同程度にまで塗工する。この
量は一般のオフセット印刷ユニットで湿し水を最大にし
た場合よりかなり多量にしなければならない。例えば、
100g/m2 の用紙に対しては一般的ヒートセットオ
フセット輪転印刷ではインキ層のない白紙面の紙水分は
加熱乾燥部で用紙の水分として2〜4%程度蒸発してし
まうので、これに見合う水性液の塗工量は2〜4g/m
2 である。これは、一般の湿し水量の約10倍程度に相
当するものである。したがって、一般のオフセット印刷
ユニットをそのまま転用しても十分な水量を付与するこ
とはできない。
【0018】本発明の、水性液を塗工する装置として
は、各種のコーター方式やオフセット印刷方式が使用で
きる。コーター方式は塗布水量を広い範囲で調節できる
利点があり最も容易な装置で、印刷図柄との関係では印
刷されたインキ面に水が転移し難く、インキのない紙面
に選択的に水を転移させることができる。しかし、コー
ター方式は印刷されたインキがコーターロール面に付着
してくる欠点がある。コーターロールがインキで汚れて
くると紙巾方向の中で水供給のむらとなるため、ロール
洗浄や紙巾方向の水供給調節を行う装置が必要になる。
また、ロールコーター方式でも印刷図柄と同じオフセッ
トブランケットあるいはブランケットと同径ロールを介
して水供給を行う方式にすると、用紙の走行方向の図柄
と同調させることによってインキのない紙面にだけ水性
液を塗工することができるので好ましい。
【0019】オフセット印刷ユニットを改良して独立し
た仕様にした水性液塗工装置の版胴に取りつけて使用す
ることができる刷版材としては、PS版や水なし平版あ
るいは感光性樹脂版等が使用できる。PS版の場合は現
像後にアルギン酸ソーダ水溶液、アルギン酸アルミニウ
ム、アルギン酸アンモニウム等を用いて版基材のアルミ
ニウム層をさらに親水性化処理するとよい。水なし平版
の場合はポジ用水なし平版にネガの絵柄フィルムで製版
して平凹版の構造とすることによって、紙のインキのな
い部分にあたる凹部から印刷図柄に合わせて紙のインキ
のない部分だけに水性液を塗工することができる。この
装置ではオフセット印刷ユニットの連続給水湿し水装置
の水供給循環系とは別に独自の水性液供給循環系を取り
付けた水性液塗工装置が好ましい。
【0020】版とオフセットブランケットを介して水性
液を供給して塗工する方式の装置として、オフセット印
刷方式の湿し水装置を独立した仕様に改良して、紙面へ
の水性液塗工量を多くできるようにした装置は好ましく
用いられる方式である。この改良方法は各ロールの間隙
や回転数の調節巾を広くしたり、水性液を均一に多く塗
工するためのロール材質の組み合わせ等を適宜採用する
ことによって可能になる。
【0021】また、オフセットブランケットを介して水
性液を供給して塗工する方式の装置の好ましい一例とし
て、グラビアオフセット印刷方式あるいはフレキソオフ
セット印刷方式が使用できる。中でも、通常のブランケ
ットから用紙に印刷する印刷ユニットの版胴部分または
ブランケット胴部分への水付け部のピックアップロール
としてグラビヤロ−ルあるいはフレキソアニロックスロ
ールに置換した形態のグラビアオフセットやフレキソオ
フセット装置と独自の水性液供給循環系を独自に取り付
けることが好ましい。
【0022】塗工する水性液の組成は、インキのない白
紙面への水性液の付着量を多くすることが望ましく、水
ピックアップロールの水量を多くするために、通常印刷
での湿し水のようにアルコールの添加は望ましくなく、
水の表面張力は高い方が望ましい。すなわち、水のみ、
または、印刷に用いる湿し水用のエッチング液等を添加
するとよい。また、水の増粘効果を付与するポリエチレ
ングリコール、澱粉溶液等の印刷部および白紙部に悪影
響を与えないで水性液の付着量を多くする材料が好まし
く使用できる。
【0023】図1は本発明の水性液塗工装置を、オフセ
ット印刷ユニット部と加熱熱風乾燥部との間に備えたオ
フセット輪転印刷機の説明図である。巻取紙給紙部1の
巻取紙2から巻き出された用紙3は、印刷ユニット4で
図柄に合わせた刷版からブランケットを介して印刷イン
キが転移される。そして、この印刷ユニット部4と加熱
乾燥部5の間に設置した水性液塗工装置8で印刷後の用
紙に水性液が塗工される。塗工された水性液はインキの
ない白紙部分には紙水分として2〜4%程度転移され、
インキの上には僅かしか転移しない。次の加熱乾燥部で
インキ溶剤とインキに含まれる水分を乾燥する条件の中
で、インキ部分の紙水分もある程度乾燥するが、白紙部
分の水分はこの条件に従ってインキ部分より多く乾燥し
てしまうことになる。この時、乾燥前の水性液塗工で与
えらた水分によって付与水分相当程度の乾燥となり、白
紙部分の元の水分程度は残るようにできる。
【0024】図2は本発明の水性液塗工装置を、2パー
トに分割された加熱熱風乾燥部の第1ゾーンと第2ゾー
ンの間に備えたオフセット輪転印刷機の説明図である。
また、図3は本発明の水性液塗工装置を、オフセット印
刷ユニット部と加熱熱風乾燥部との間、および、2パー
トに分割された加熱熱風乾燥部の第1ゾーンと第2ゾー
ンの間の両方に備えたオフセット輪転印刷機の説明図で
ある。そして、図4は基本装置として、巻取紙給紙部・
オフセット印刷ユニット部・加熱乾燥部・排紙部(図で
は省略)を備えた従来のオフセット輪転印刷機の説明図
である。
【0025】図5は本発明の好ましい水性液塗工装置の
一例で、ピックアップロール12としてグラビアオフセ
ット印刷方式あるいはフレキソオフセット印刷方式を用
いる水性液塗工装置のロールの配置説明図である。ま
た、図6は本発明の好ましい水性液塗工装置の一例で、
独立したオフセット印刷方式の水性液塗工装置のロ−ル
の配置説明図である。
【0026】
【実施例】以下に本発明の実施例を記載するが、勿論こ
れらに限定されるものではない。なお、例中の部及び%
は特に断らない限り、各々重量部および重量%を示す。
【0027】実施例1 図1に示すように、オフセット輪転印刷機のオフセット
印刷ユニット4と加熱乾燥部5の間に、図5に示すよう
なオフセット印刷ユニットのインキング部のロールを除
き、湿し水供給部のピックアップロール12をグラビア
ロールとし、版胴11に刷版を取りつけ・ブランケット
胴10にブランケットを取りつけ、および図示していな
い独自の水性液供給循環系を設けた水性液塗工装置を設
置して、本発明の水性液塗工装置を備えたオフセット輪
転印刷機とした。
【0028】この水性液塗工装置の版胴にセットするた
めの刷版として、印刷に用いたと同じ分解フィルムの中
から選んだネガフィルムを用いてポジ用水なし平版(ト
ーレ水なし平版)を製版して版胴にセットし、水循環装
置に水とポリエチレングリコールを5%混合して増粘し
た水溶液を用いた。
【0029】用紙はオフ輪用トップコート104.7g
/m2 を使用し、一般的図柄面積のテスト用原稿を印刷
し水性液塗工装置で水性液を塗工した。この印刷および
水性液が塗工された用紙を、印刷インキの4色重ねべた
部分が最低必要なだけ乾燥冷却セットするように加熱乾
燥部出口の紙面温度を120℃に調節して乾燥した。な
お、印刷前の紙水分は6.0%で、加熱乾燥部出口のイ
ンキのない白紙部分の紙水分は5.0%となるように水
性液の塗工量を調節した。また、シリコンアプリケータ
ーの使用によって印刷機から排紙された印刷物の水分は
5.5%であった。この印刷結果は「ひじわ」「折れ割
れ」の発生が殆どなく、常温乾燥の枚葉印刷機で印刷し
た印刷物と同程度にまで改良され、印刷物のブリスター
や擦れ汚れも認めらず優れた印刷物が得られた。
【0030】実施例2 図2に示すように、オフセット輪転印刷機の加熱乾燥部
が2パートに分割された加熱乾燥部5の第1ゾーンを遠
赤外線乾燥、第2ゾーンを熱風乾燥機として、その第1
ゾーンと第2ゾーンの間に、図6に示すような水舟13
・メタリングロール16・クロムロール15・フォーム
ロール14・版胴11に刷版を取りつけ・ブランケット
胴10にブランケットを取りつけ、および図示していな
い独自の水性液供給循環系を設けた水塗工装置を設置し
て、本発明の水塗工装置を備えたオフセット輪転印刷機
とした。
【0031】この印刷機を用いて、オフセット印刷ユニ
ットで印刷した後の用紙のインキのない白紙部分に水性
液を塗工した。このとき、装置の版胴に用いる刷版とし
て、印刷に用いたと同じ分解フィルムより比較的絵柄の
輪郭の明確な1色を選び(通常シアンまたはマゼンタ版
が多いが絵柄により他のフィルムでも良い)水性液塗工
部の版胴にセットするためのPS版を製版現像し、10
%アルギン酸ソーダでアルミニウム層を親水性化処理し
た刷版を用いた。また、水循環装置の水にエッチング液
(富士写真フィルム製プレートエッチ EU−3)1 %
を添加した。
【0032】このオフセット輪転印刷機を用いて実施例
1と同様の用紙と絵柄を使用して、実施例1と同様の印
刷を行い、第1ゾーン出口の紙面温度を80℃で乾燥
し、第1を出た直後に水性液塗工装置により白紙部に選
択的に水を塗工した後、第2ゾーン出口の紙面温度を1
20℃にして乾燥した。第2ゾーン出口の紙水分は印刷
部と白紙部ともに5.5%であり「ひじわ」「折れ割
れ」の発生は実施例1の結果と同様に改良された。
【0033】実施例3 図3に示すように、オフセット輪転印刷機の加熱乾燥部
が2パートに分割された加熱乾燥部5の第1ゾーンを遠
赤外線乾燥、第2ゾーンを熱風乾燥機として、そのオフ
セット印刷部4と加熱乾燥部5の第1ゾーンとの間、お
よび、第1ゾーンと第2ゾーンの間に、図5に示すよう
なブランケット胴10にブランケットを取りつけ・版胴
11に刷版を取りつけ・ピックアップロール12として
300メッシュのアニロックスロ−ル・水舟13、で構
成されるフレキソオフセット印刷方式の水性液塗工装置
を設置し、独自の水性液供給循環系を設けた水性液塗工
装置を備えて、本発明のオフセット輪転印刷機とした。
【0034】この2基の水性液塗工装置の版胴にセット
するための刷版として、印刷に用いたと同じ分解フィル
ムの中から選んだポジフィルムを用いて感光性樹脂凸版
を製版して版胴にセットし、水循環装置に水とポリエチ
レングリコールを5%混合して増粘した水溶液を用い
た。
【0035】このオフセット輪転印刷機を用いて実施例
1と同様の用紙と絵柄を使用して、実施例1と同様の印
刷を行い、第1熱風乾燥ゾーンの出口での紙面温度90
℃で乾燥、第1乾燥ゾーンを出た直後に水性液塗工装置
により白紙部に選択的に水を塗工した後、第2熱風乾燥
ゾーン乾燥機出口の紙面温度115℃にして乾燥した。
第2熱風乾燥ゾーン出口の紙水分は印刷部と白紙部とも
に5.5%であり「ひじわ」「折れ割れ」の発生は実施
例1の結果と同様に改良された。
【0036】比較例1 図4に示す従来のオフセット輪転印刷機で実施例1と同
様の用紙に同様の印刷を行い、熱風乾燥部の乾燥部出口
のインキのない部分の白紙の紙面温度125℃で印刷、
直後クーリングロールの水温13〜15℃で印刷部のイ
ンキ層を固化、さらにシリコンアプリケーターを用いて
水塗りを行った。印刷完了後の印刷物は、紙水分3.5
%であり、「ひじわ」「折れ割れ」の発生は顕著であっ
た。すなわち、インキ層の固化後の水塗りでは「ひじ
わ」「折れ割れ」解消の効果が認められなかった。
【0037】比較例2 従来のオフセット輪転印刷機の5色機を用いた以外は実
施例1と同様にして、先の1〜4の印刷ユニットで4色
印刷を行い、5番目の印刷ユニットを用いてシアン版の
PS版を取りつけて印刷と同じ湿し水をできるだけ多く
転移させるようにした。熱風乾燥機の乾燥機出口のイン
キがない白紙部分の紙面温度125℃に調節して、実施
例1と同様にシリコンアプリケーターを使用し、印刷完
了後の印刷物は紙水分3.5%であった。この印刷では
「ひじわ」「折れ割れ」解消の効果が認められなかっ
た。
【0038】
【発明の効果】実施例の結果から明らかなように、本発
明のオフセット輪転印刷機を使用した印刷物は「ひじ
わ」「折れ割れ」の問題を解消した優れた印刷物であっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の水性液塗工装置を、オフセット
印刷ユニット部と加熱熱風乾燥部との間に備えたオフセ
ット輪転印刷機の説明図である。
【図2】図2は本発明の水性液塗工装置を、2パートに
分割された加熱熱風乾燥部の第1ゾーンと第2ゾーンの
間に備えたオフセット輪転印刷機の説明図である。
【図3】図3は本発明の水性液塗工装置を、オフセット
印刷ユニット部と加熱熱風乾燥部との間、および、2パ
ートに分割された加熱熱風乾燥部の第1ゾーンと第2ゾ
ーンの間の両方に備えたオフセット輪転印刷機の説明図
である。
【図4】図4は基本装置として、巻取紙給紙部・オフセ
ット印刷ユニット部・加熱乾燥部・排紙部(図では省
略)を備えた、従来のオフセット輪転印刷機の説明図で
ある。
【図5】図5は本発明の好ましい水性液塗工装置の一例
で、グラビアオフセット印刷方式あるいはフレキソオフ
セット印刷方式の水性液塗工装置のロールの配置説明図
である。
【図6】図6は本発明の好ましい水性液塗工装置の一例
で、独立したオフセット印刷方式の水性液塗工装置のロ
−ルの配置説明図である。
【符号の説明】
1 :給紙部 2 :巻取紙 3 :用紙 4 :オフセット印刷ユニット部 5 :加熱乾燥部 6 :クーリングロール 7 :シリコンアプリケーター 8 :水性液塗工装置 10:ブランケット胴 11:版胴 12:ピックアップロール 13:水舟 14:フォームロール 15:クロムロール 16:メタリングロール
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年11月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】ヒートセット型オフセットインキを用い
るオフセット輪転印刷機では、印刷ユニット部で印刷イ
ンキを紙に転移させた後に、インキ中の溶剤を蒸発させ
るために加熱乾燥部で走行する紙を加熱乾燥する必要が
ある。しかし、現行一般の熱風乾燥装置では、印刷イン
キ面と白紙面との位置に従って熱風の吹き出し量や熱風
温度をコントロ−ルすることは不可能であ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基本装置として巻取紙給紙部・オフセット
    印刷ユニット部・加熱乾燥部・排紙部を備えたオフセッ
    ト輪転印刷機において、印刷ユニット部と加熱乾燥部と
    の間に、水性液塗工装置を備えたことを特徴とするオフ
    セット輪転印刷機。
  2. 【請求項2】基本装置として巻取紙給紙部・オフセット
    印刷ユニット部・複数パートに分割された加熱乾燥部・
    排紙部を備えたオフセット輪転印刷機において、複数パ
    ートに分割された加熱乾燥部の第1ゾーンと第2ゾーン
    の間に、水性液塗工装置を備えたことを特徴とするオフ
    セット輪転印刷機。
  3. 【請求項3】基本装置として巻取紙給紙部・オフセット
    印刷ユニット部・複数パートに分割された加熱乾燥部・
    排紙部を備えたオフセット輪転印刷機において、印刷ユ
    ニット部と加熱乾燥部の第1ゾーンとの間、および、複
    数パートに分割された加熱乾燥部の第1ゾーンと第2ゾ
    ーンの間、の両方に水性液塗工装置を備えたことを特徴
    とするオフセット輪転印刷機。
  4. 【請求項4】水性液塗工装置がグラビアオフセット印刷
    方式あるいはフレキソオフセット印刷方式である請求項
    1〜3記載のオフセット輪転印刷機。
  5. 【請求項5】水性液塗工装置が独立したオフセット印刷
    方式である請求項1〜3記載のオフセット輪転印刷機。
JP24321893A 1993-09-29 1993-09-29 オフセット輪転印刷機 Pending JPH0796596A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09239899A (ja) * 1996-03-06 1997-09-16 Nippon Paper Ind Co Ltd 木質化粧板の製造方法
JP2008273203A (ja) * 2007-05-03 2008-11-13 Manroland Ag ウェブ印刷機
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CN114434993B (zh) * 2022-03-03 2024-05-31 杭州四叶草新材料科技有限公司 表面多抗性装饰纸凹版印刷工艺及设备

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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