JPH0796182B2 - 工具の自重による影響を除去する装置 - Google Patents
工具の自重による影響を除去する装置Info
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- JPH0796182B2 JPH0796182B2 JP6440288A JP6440288A JPH0796182B2 JP H0796182 B2 JPH0796182 B2 JP H0796182B2 JP 6440288 A JP6440288 A JP 6440288A JP 6440288 A JP6440288 A JP 6440288A JP H0796182 B2 JPH0796182 B2 JP H0796182B2
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- tool
- force
- robot
- sensor
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ロボットにより作業をさせる場合に、ロボ
ットのワークに対する作用から工具の自重による影響を
除去するための方法および装置に関するものである。
ットのワークに対する作用から工具の自重による影響を
除去するための方法および装置に関するものである。
近年、ワークのバリ取り作業等をする場合、力センサを
取り付けたロボットによってワーク表面に工具を一定の
圧力で押し付けながら、工具をワーク表面の曲面に沿っ
て移動させる方法が採られている。この方法に用いられ
るロボットは、一般にロボット本体とロボットの主とし
てロボット・アームの動きを制御するロボット・コント
ローラとから成り、ロボット本体の検出器から出力され
るロボット・アームの関節の位置についての信号、およ
びロボット・アームに取り付けた力センサより出力され
る工具に加わる力についての信号に基いて、ロボット・
アームを制御するものである。
取り付けたロボットによってワーク表面に工具を一定の
圧力で押し付けながら、工具をワーク表面の曲面に沿っ
て移動させる方法が採られている。この方法に用いられ
るロボットは、一般にロボット本体とロボットの主とし
てロボット・アームの動きを制御するロボット・コント
ローラとから成り、ロボット本体の検出器から出力され
るロボット・アームの関節の位置についての信号、およ
びロボット・アームに取り付けた力センサより出力され
る工具に加わる力についての信号に基いて、ロボット・
アームを制御するものである。
しかしながら、上記した従来のロボットでは、力センサ
に作用する力にロボット・アームが保持している工具の
自重による力が含まれているため、センサの出力信号に
工具の自重による影響が加わり、ワークに作用する押付
け圧は正確に一定に保たれてはいないことが判明した。
に作用する力にロボット・アームが保持している工具の
自重による力が含まれているため、センサの出力信号に
工具の自重による影響が加わり、ワークに作用する押付
け圧は正確に一定に保たれてはいないことが判明した。
たとえば、第4図に示すように、工具(1)がワーク
(2)の表面の曲面に沿って垂直(上下)方向に移動す
ると、ロボット・アーム(3)に取り付けた力センサ
(4)に作用する工具(1)の自重による力およびモー
メントは、力センサ(4)の座標軸の向きが変わるた
め、大きさおよび方向のいずれもが変化する。また、第
5図に示すように、傾斜した工具(1)がその軸の周り
に回転する場合においても、力センサ(4)の座標軸が
回転するため、力センサ(4)に作用する力とモーメン
トが同様に変化することになる。従って、力センサ
(4)が出力する圧力と実際の工具(1)の押付け圧
は、必ずしも一致していないのである。
(2)の表面の曲面に沿って垂直(上下)方向に移動す
ると、ロボット・アーム(3)に取り付けた力センサ
(4)に作用する工具(1)の自重による力およびモー
メントは、力センサ(4)の座標軸の向きが変わるた
め、大きさおよび方向のいずれもが変化する。また、第
5図に示すように、傾斜した工具(1)がその軸の周り
に回転する場合においても、力センサ(4)の座標軸が
回転するため、力センサ(4)に作用する力とモーメン
トが同様に変化することになる。従って、力センサ
(4)が出力する圧力と実際の工具(1)の押付け圧
は、必ずしも一致していないのである。
そこで、この発明は、工具の自重による影響を除去して
ワークに作用する力を正確に設定値に保つことができる
方法および装置を提供することを目的とする。
ワークに作用する力を正確に設定値に保つことができる
方法および装置を提供することを目的とする。
この発明の他の目的は、従来のこの種のロボットのコン
トローラを改造することなく容易に実施ないし使用する
ことができる上記方法および装置を提供することであ
る。
トローラを改造することなく容易に実施ないし使用する
ことができる上記方法および装置を提供することであ
る。
以上の目的を達成するため、この発明では次のような技
術的手段を講じている。
術的手段を講じている。
この発明は、ロボット・コントローラで制御して、多関
節式ロボットのアーム端部に取り付けられた工具をワー
ク表面に押し付けながら移動させるシステムに使用され
る装置であって、アーム端と工具との間に配置されてお
り、移動時における工具がワークから受けるX・Y・Z
の3軸方向の力の成分と3軸回りのモーメントの成分と
を検知するセンサと、上記ロボットから出力されるアー
ムの姿勢情報を検出するロボット姿勢情報検出手段と、
前記アームの姿勢情報から絶対座標系における工具の姿
勢を認識する工具姿勢認識手段と、予め記憶させた工具
の自重及び重心位置から、工具の自重によりセンサが受
ける絶対座標系の力とモーメントの大きさ及び方向をX
・Y・Zの3軸方向の力の成分と3軸回りのモーメント
の成分に分けて算出し、前記成分をセンサの座標系にお
ける力とモーメントの成分に変換する力・モーメント算
出手段と、上記センサが工具を介して受けるセンサの座
標系での力とモーメントの各成分値から、上記の算出し
た力とモーメントの成分値を差し引いて補正した信号
を、上記ロボット・コントローラに出力する補正手段と
を具備させてある。
節式ロボットのアーム端部に取り付けられた工具をワー
ク表面に押し付けながら移動させるシステムに使用され
る装置であって、アーム端と工具との間に配置されてお
り、移動時における工具がワークから受けるX・Y・Z
の3軸方向の力の成分と3軸回りのモーメントの成分と
を検知するセンサと、上記ロボットから出力されるアー
ムの姿勢情報を検出するロボット姿勢情報検出手段と、
前記アームの姿勢情報から絶対座標系における工具の姿
勢を認識する工具姿勢認識手段と、予め記憶させた工具
の自重及び重心位置から、工具の自重によりセンサが受
ける絶対座標系の力とモーメントの大きさ及び方向をX
・Y・Zの3軸方向の力の成分と3軸回りのモーメント
の成分に分けて算出し、前記成分をセンサの座標系にお
ける力とモーメントの成分に変換する力・モーメント算
出手段と、上記センサが工具を介して受けるセンサの座
標系での力とモーメントの各成分値から、上記の算出し
た力とモーメントの成分値を差し引いて補正した信号
を、上記ロボット・コントローラに出力する補正手段と
を具備させてある。
移動するアームの姿勢情報は常にロボット姿勢情報検出
手段により検出され、前記アームの姿勢から工具姿勢認
識手段を介して絶対座標系における工具の姿勢が認識さ
れる。そして、力・モーメント算出手段によりこれに予
め記憶させた工具の自重及び重心位置から、各姿勢にあ
る工具の自重によってセンサが受ける絶対座標系の力と
モーメントの大きさ及び方向がX・Y・Zの3軸方向の
力の成分と3軸回りのモーメントの成分に分けて算出さ
れると共に、前記成分はセンサの座標系における力とモ
ーメントの成分に変換される。
手段により検出され、前記アームの姿勢から工具姿勢認
識手段を介して絶対座標系における工具の姿勢が認識さ
れる。そして、力・モーメント算出手段によりこれに予
め記憶させた工具の自重及び重心位置から、各姿勢にあ
る工具の自重によってセンサが受ける絶対座標系の力と
モーメントの大きさ及び方向がX・Y・Zの3軸方向の
力の成分と3軸回りのモーメントの成分に分けて算出さ
れると共に、前記成分はセンサの座標系における力とモ
ーメントの成分に変換される。
一方、アーム端部に取り付けられているセンサにより、
工具がワークから受ける(工具自重を含む)X・Y・Z
の3軸方向の力の成分と3軸回りのモーメントの成分が
検知される。
工具がワークから受ける(工具自重を含む)X・Y・Z
の3軸方向の力の成分と3軸回りのモーメントの成分が
検知される。
補正手段により、上記センサが工具を介して受けるセン
サの座標系での力とモーメントの各成分値から、上記の
算出した力とモーメントの成分値が差し引かれ、センサ
出力は補正される。つまり、センサ出力は、この補正に
よって工具の自重による影響が取り去られたものとな
る。
サの座標系での力とモーメントの各成分値から、上記の
算出した力とモーメントの成分値が差し引かれ、センサ
出力は補正される。つまり、センサ出力は、この補正に
よって工具の自重による影響が取り去られたものとな
る。
そして、補正後のセンサ出力がロボット・コントローラ
に出力され、これにより、工具はワーク表面に工具自重
の影響を受けることなく設定圧で押し付けられながら移
動することになる。
に出力され、これにより、工具はワーク表面に工具自重
の影響を受けることなく設定圧で押し付けられながら移
動することになる。
以下、この発明の実施例を図面に基いて説明する。
第3図は、この発明の方法を実施するのに用いる装置の
一例を示したものである。ロボット(10)は、ロボット
本体(11)とその上で作動するロボット・アーム(12)
とから構成されている。ロボット・アーム(12)の先端
には、力とモーメントを感知するセンサ(13)が取り付
けてあり、このセンサ(13)を介して工具(14)が取り
付けてある。
一例を示したものである。ロボット(10)は、ロボット
本体(11)とその上で作動するロボット・アーム(12)
とから構成されている。ロボット・アーム(12)の先端
には、力とモーメントを感知するセンサ(13)が取り付
けてあり、このセンサ(13)を介して工具(14)が取り
付けてある。
(15)はロボット・コントローラで、ロボット本体(1
1)とロボット・アーム(12)の位置および姿勢を制御
するものである。ロボット・コントローラ(15)には、
ロボット本体(11)に取り付けた検出器によってロボッ
ト本体(11)の位置やロボット・アーム(12)の関接
(12a)(12b)(12c)の位置や姿勢についてのロボッ
ト姿勢情報が送られ、この情報とセンサ(13)の出力信
号に基いてロボット(10)が制御される。
1)とロボット・アーム(12)の位置および姿勢を制御
するものである。ロボット・コントローラ(15)には、
ロボット本体(11)に取り付けた検出器によってロボッ
ト本体(11)の位置やロボット・アーム(12)の関接
(12a)(12b)(12c)の位置や姿勢についてのロボッ
ト姿勢情報が送られ、この情報とセンサ(13)の出力信
号に基いてロボット(10)が制御される。
ロボット本体(11)とロボット・コントローラ(15)を
接続する信号経路(16)の途中には、ロボット本体(1
1)から出力されるロボット姿勢情報を検出するロボッ
ト姿勢情報検出手段(17)と、当該ロボット姿勢情報に
含まれているロボット・アーム(12)の各関接(12a)
(12b)(12c)の角度およびロボット本体(11)の位置
についての情報から、ロボット・アーム(3)に取り付
けられている工具(14)の姿勢を認識する工具姿勢認識
手段(18)を備えた中継器(19)が設けてある。ロボッ
ト本体(11)から出力されるロボット姿勢情報は、ロボ
ット(10)に設けられているエンコーダ、レゾルバ、ポ
テンショメータ等の検出器から容易に取り出すことがで
きる。しかも、これらの検出器は、クローズドループの
ロボットには必ず備えられていると共に、外部信号を取
り出すことが容易であるため、ロボット・コントローラ
(15)自体をなんら改造することなく中継器(19)を備
えるので、工具(14)の姿勢についての情報を取り出す
ことが可能である。
接続する信号経路(16)の途中には、ロボット本体(1
1)から出力されるロボット姿勢情報を検出するロボッ
ト姿勢情報検出手段(17)と、当該ロボット姿勢情報に
含まれているロボット・アーム(12)の各関接(12a)
(12b)(12c)の角度およびロボット本体(11)の位置
についての情報から、ロボット・アーム(3)に取り付
けられている工具(14)の姿勢を認識する工具姿勢認識
手段(18)を備えた中継器(19)が設けてある。ロボッ
ト本体(11)から出力されるロボット姿勢情報は、ロボ
ット(10)に設けられているエンコーダ、レゾルバ、ポ
テンショメータ等の検出器から容易に取り出すことがで
きる。しかも、これらの検出器は、クローズドループの
ロボットには必ず備えられていると共に、外部信号を取
り出すことが容易であるため、ロボット・コントローラ
(15)自体をなんら改造することなく中継器(19)を備
えるので、工具(14)の姿勢についての情報を取り出す
ことが可能である。
ロボット本体(11)が出力するロボット姿勢情報は、通
常、ロボット・アーム(12)の各関接(12a)(12b)
(12c)毎に独立したパルス列、電圧等の形式の信号で
あるので、ロボット・コントローラ(15)は、この信号
に基いてロボット・アーム(12)の位置や姿勢を算出す
ることができる。また、この信号は、各関接(12a)(1
2b)(12c)の角度についての情報を含んでいるので、
この信号からロボット・アーム(12)に取り付けた工具
(14)の姿勢をも算出することができる。すなわち、ロ
ボット・アーム(12)の各関接(12a)(12b)(12c)
の方向と角度を認識できれば、それらの情報から工具
(14)の方向は容易に算出が可能だからである。
常、ロボット・アーム(12)の各関接(12a)(12b)
(12c)毎に独立したパルス列、電圧等の形式の信号で
あるので、ロボット・コントローラ(15)は、この信号
に基いてロボット・アーム(12)の位置や姿勢を算出す
ることができる。また、この信号は、各関接(12a)(1
2b)(12c)の角度についての情報を含んでいるので、
この信号からロボット・アーム(12)に取り付けた工具
(14)の姿勢をも算出することができる。すなわち、ロ
ボット・アーム(12)の各関接(12a)(12b)(12c)
の方向と角度を認識できれば、それらの情報から工具
(14)の方向は容易に算出が可能だからである。
(20)はセンサ・コントローラで、センサ(13)の出力
信号と工具姿勢認識手段(18)の出力信号が入力され、
センサ(13)の出力信号を工具姿勢認識手段(18)の出
力信号に応じて補正し、補正後の信号をロボット・コン
トローラ(15)に入力する役目をするものである。セン
サ・コントローラ(20)は、工具の自重による力とモー
メントを算出する力・モーメント算出手段(21)とセン
サ(13)の出力信号を補正する補正手段(22)から構成
されている。この力・モーメント算出手段(21)は、上
記工具姿勢認識手段(18)が出力する認識した工具姿勢
における工具(14)の自重による力とモーメントを算出
する。また上記補正手段(22)は、上記力・モーメント
算出手段(21)の出力信号を上記センサ(13)の出力信
号から差し引いてロボット・コントローラ(15)の出力
にするものである。
信号と工具姿勢認識手段(18)の出力信号が入力され、
センサ(13)の出力信号を工具姿勢認識手段(18)の出
力信号に応じて補正し、補正後の信号をロボット・コン
トローラ(15)に入力する役目をするものである。セン
サ・コントローラ(20)は、工具の自重による力とモー
メントを算出する力・モーメント算出手段(21)とセン
サ(13)の出力信号を補正する補正手段(22)から構成
されている。この力・モーメント算出手段(21)は、上
記工具姿勢認識手段(18)が出力する認識した工具姿勢
における工具(14)の自重による力とモーメントを算出
する。また上記補正手段(22)は、上記力・モーメント
算出手段(21)の出力信号を上記センサ(13)の出力信
号から差し引いてロボット・コントローラ(15)の出力
にするものである。
ロボット・コントローラ(15)は、センサ・コントロー
ラ(20)の補正後の出力信号とロボット姿勢情報検出手
段(17)の出力信号に基いて、ロボット(10)に制御信
号を出力するので、ロボット(10)は工具(14)の自重
による影響を除去して非常に正確な押付け圧で作業を行
うことができることになる。
ラ(20)の補正後の出力信号とロボット姿勢情報検出手
段(17)の出力信号に基いて、ロボット(10)に制御信
号を出力するので、ロボット(10)は工具(14)の自重
による影響を除去して非常に正確な押付け圧で作業を行
うことができることになる。
次に、上記装置の作動状態について説明する。
まず、ロボット・アーム(12)への取付前に、工具(1
4)の自重と寸法を測定し、その重心位置を算出する。
これらの数値は、センサ・コントローラ(20)の力・モ
ーメント算出手段(21)に予め記憶させておく。
4)の自重と寸法を測定し、その重心位置を算出する。
これらの数値は、センサ・コントローラ(20)の力・モ
ーメント算出手段(21)に予め記憶させておく。
次に、センサ(13)を介して工具(14)をロボット・ア
ーム(12)の先端に取り付け、ロボット・コントローラ
(15)に記憶させた作業プログラムに従ってロボット
(10)を作動させる。こうして作業が進行する。
ーム(12)の先端に取り付け、ロボット・コントローラ
(15)に記憶させた作業プログラムに従ってロボット
(10)を作動させる。こうして作業が進行する。
作業中には、工具(14)がワークから受ける力およびモ
ーメントは、センサ(13)によって常にセンサ・コント
ローラ(15)に信号として伝達されているが、このセン
サ(13)の出力信号は、センサ(13)の座標系における
数値に基くものである。これに対し、工具姿勢認識手段
(18)によってセンサ・コントローラ(20)に出力され
る信号は、絶対座標系において工具(14)がどの方向を
向いているかを示すものである。従って、絶対座標系で
求めた工具(14)の自重による力とモーメントは、セン
サ(13)の座標系におけるものに変換する必要がある。
ーメントは、センサ(13)によって常にセンサ・コント
ローラ(15)に信号として伝達されているが、このセン
サ(13)の出力信号は、センサ(13)の座標系における
数値に基くものである。これに対し、工具姿勢認識手段
(18)によってセンサ・コントローラ(20)に出力され
る信号は、絶対座標系において工具(14)がどの方向を
向いているかを示すものである。従って、絶対座標系で
求めた工具(14)の自重による力とモーメントは、セン
サ(13)の座標系におけるものに変換する必要がある。
工具(14)の自重および重心の位置は、取付前に測定お
よび計算により求めてあるので、上記の認識された工具
(14)の方向についての信号より、絶対座標系における
工具(14)の自重による力とモーメントの大きさと方向
は、X、Y、Zの3軸方向の力の成分とこれら3軸の周
りのモーメントの成分に分けて容易に算出される。つま
り、工具(14)の姿勢が変化すると工具(14)の自重に
よりセンサ(13)が受けるX・Y・Zの3軸方向の力の
成分と3軸回りのモーメントの成分が変化する(第4図
参照)ことは明らかであり、前記力及びモーメントの各
成分はコンピュータ等で容易に算出(三角関数を利用し
て工具自重に基づくX・Y・Z方向の力及びモーメント
を演算)できる。尚、上記モーメントは、〔工具のセン
サーへの取り付け位置から工具の重心位置〕×〔重心位
置に作用するX・Y・Z方向の力〕である。そして、こ
のようにして求められた各成分毎の数値は、その時のセ
ンサ(13)の位置と方向を絶対座標系で認識することに
より、力・モーメント算出手段(21)においてセンサ
(13)の座標系における力とモーメントの成分に変換さ
れる。
よび計算により求めてあるので、上記の認識された工具
(14)の方向についての信号より、絶対座標系における
工具(14)の自重による力とモーメントの大きさと方向
は、X、Y、Zの3軸方向の力の成分とこれら3軸の周
りのモーメントの成分に分けて容易に算出される。つま
り、工具(14)の姿勢が変化すると工具(14)の自重に
よりセンサ(13)が受けるX・Y・Zの3軸方向の力の
成分と3軸回りのモーメントの成分が変化する(第4図
参照)ことは明らかであり、前記力及びモーメントの各
成分はコンピュータ等で容易に算出(三角関数を利用し
て工具自重に基づくX・Y・Z方向の力及びモーメント
を演算)できる。尚、上記モーメントは、〔工具のセン
サーへの取り付け位置から工具の重心位置〕×〔重心位
置に作用するX・Y・Z方向の力〕である。そして、こ
のようにして求められた各成分毎の数値は、その時のセ
ンサ(13)の位置と方向を絶対座標系で認識することに
より、力・モーメント算出手段(21)においてセンサ
(13)の座標系における力とモーメントの成分に変換さ
れる。
以上のようにして、センサ・コントローラ(20)の補正
手段(22)には、センサ(13)の座標系での数値に変換
された、工具(14)の自重による力とモーメントの各成
分毎の信号と、センサ(13)が受けるセンサ(13)の座
標系での力とモーメントの各成分毎の信号とが入力され
るので、ここでセンサ(13)の出力信号(自重による影
響を含む)から、工具姿勢認識手段(18)の出力信号に
基いて算出した工具(14)の自重についての信号を各成
分毎にオフセット量として差し引けば、自重による影響
を除去した信号をロボット・コントローラ(15)に出力
することができる。このようにして、ロボット・コント
ローラ(15)には常に補正されたセンサ(13)の出力信
号が入力されるので、ロボット・コントローラ(15)が
ロボット(10)に向けて出力する制御信号には、工具
(14)の自重による影響が含まれないことになる。
手段(22)には、センサ(13)の座標系での数値に変換
された、工具(14)の自重による力とモーメントの各成
分毎の信号と、センサ(13)が受けるセンサ(13)の座
標系での力とモーメントの各成分毎の信号とが入力され
るので、ここでセンサ(13)の出力信号(自重による影
響を含む)から、工具姿勢認識手段(18)の出力信号に
基いて算出した工具(14)の自重についての信号を各成
分毎にオフセット量として差し引けば、自重による影響
を除去した信号をロボット・コントローラ(15)に出力
することができる。このようにして、ロボット・コント
ローラ(15)には常に補正されたセンサ(13)の出力信
号が入力されるので、ロボット・コントローラ(15)が
ロボット(10)に向けて出力する制御信号には、工具
(14)の自重による影響が含まれないことになる。
以上の説明から明らかなように、この発明は、工具(1
4)の自重による影響を完全に除去してワークに作用す
る力を正確に設定値に保つことができると共に、従来の
ロボットのコントローラをなんら改造することなく中継
器(19)を取り付けるだけで容易に実施ないし使用する
ことができる等、優れた効果を有するものである。
4)の自重による影響を完全に除去してワークに作用す
る力を正確に設定値に保つことができると共に、従来の
ロボットのコントローラをなんら改造することなく中継
器(19)を取り付けるだけで容易に実施ないし使用する
ことができる等、優れた効果を有するものである。
第1図は、この発明の方法の1実施例を示すフローチャ
ート。 第2図は、この発明の装置の1実施例を示すブロック
図。 第3図は、この発明の方法を実施するための装置の1実
施例を示すブロック図。 第4図および第5図は、ロボットによりバリ取り作業を
行う場合に、工具の移動によって力センサに作用する工
具の自重の方向が変化する状態を示すものであって、第
4図は工具がワーク表面に沿って垂直方向に移動する場
合を示す側面図、第5図は工具がその軸の周りに回転す
る場合を示す斜視図である。 (10)……ロボット、(11)……ロボット本体、(12)
……ロボット・アーム、(12a)(12b)(12c)……関
接、(13)……センサ、(14)……工具、(15)……ロ
ボット・コントローラ、(16)……信号経路、(17)…
…ロボット姿勢情報検出手段、(18)……工具姿勢認識
手段、(19)……中継器、(20)……センサ・コントロ
ーラ、(21)……力・モーメント算出手段、(22)……
補正手段
ート。 第2図は、この発明の装置の1実施例を示すブロック
図。 第3図は、この発明の方法を実施するための装置の1実
施例を示すブロック図。 第4図および第5図は、ロボットによりバリ取り作業を
行う場合に、工具の移動によって力センサに作用する工
具の自重の方向が変化する状態を示すものであって、第
4図は工具がワーク表面に沿って垂直方向に移動する場
合を示す側面図、第5図は工具がその軸の周りに回転す
る場合を示す斜視図である。 (10)……ロボット、(11)……ロボット本体、(12)
……ロボット・アーム、(12a)(12b)(12c)……関
接、(13)……センサ、(14)……工具、(15)……ロ
ボット・コントローラ、(16)……信号経路、(17)…
…ロボット姿勢情報検出手段、(18)……工具姿勢認識
手段、(19)……中継器、(20)……センサ・コントロ
ーラ、(21)……力・モーメント算出手段、(22)……
補正手段
Claims (1)
- 【請求項1】ロボット・コントローラで制御して、多関
節式ロボットのアーム端部に取り付けられた工具をワー
ク表面に押し付けながら移動させるシステムに使用され
る装置であって、アーム端と工具との間に配置されてお
り、移動時における工具がワークから受けるX・Y・Z
の3軸方向の力の成分と3軸回りのモーメントの成分と
を検知するセンサと、上記ロボットから出力されるアー
ムの姿勢情報を検出するロボット姿勢情報検出手段と、
前記アームの姿勢情報から絶対座標系における工具の姿
勢を認識する工具姿勢認識手段と、予め記憶させた工具
の自重及び重心位置から、工具の自重によりセンサが受
ける絶対座標系の力とモーメントの大きさ及び方向をX
・Y・Zの3軸方向の力の成分と3軸回りのモーメント
の成分に分けて算出し、前記成分をセンサの座標系にお
ける力とモーメントの成分に変換する力・モーメント算
出手段と、上記センサが工具を介して受けるセンサの座
標系での力とモーメントの各成分値から、上記の算出し
た力とモーメントの成分値を差し引いて補正した信号
を、上記ロボット・コントローラに出力する補正手段と
を具備させてあることを特徴とする工具の自重による影
響を除去する装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6440288A JPH0796182B2 (ja) | 1988-03-16 | 1988-03-16 | 工具の自重による影響を除去する装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP6440288A JPH0796182B2 (ja) | 1988-03-16 | 1988-03-16 | 工具の自重による影響を除去する装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01234140A JPH01234140A (ja) | 1989-09-19 |
JPH0796182B2 true JPH0796182B2 (ja) | 1995-10-18 |
Family
ID=13257285
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP6440288A Expired - Lifetime JPH0796182B2 (ja) | 1988-03-16 | 1988-03-16 | 工具の自重による影響を除去する装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0796182B2 (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1988
- 1988-03-16 JP JP6440288A patent/JPH0796182B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01234140A (ja) | 1989-09-19 |
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